JPH0874215A - 保護構造物 - Google Patents

保護構造物

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JPH0874215A
JPH0874215A JP21511094A JP21511094A JPH0874215A JP H0874215 A JPH0874215 A JP H0874215A JP 21511094 A JP21511094 A JP 21511094A JP 21511094 A JP21511094 A JP 21511094A JP H0874215 A JPH0874215 A JP H0874215A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 死荷重の減少を図ると共に、衝撃力の緩衝,
分散効果に優れた保護構造物を提供する。 【構成】 保護構造物の屋根3に複数の山側支柱11と谷
側支柱12を立設する。これら山側,谷側支柱11,12を介
して、網体14,14A,14Bを複数段に張設する。 【効果】 複数段に設けた網体14,14A,14Bにより、
落石の衝撃が吸収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は道路、鉄道用軌道並びに
家屋、建物施設等を落石から防護するために設置される
シェッド、キーパー、落石防護柵等の保護構造物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般にこの種の構造物は、屋根を支持体
により支持して構成されており、鋼製とPC,RCによ
るコンクリート製のものなどが知られている。例えばコ
ンクリート製のシェッドは実公平1−4895号公報、
特公平1−2722号公報等で開示されているように、
複数のコンクリート製壁体である主桁を道路又は軌道長
手方向に向う横締用PC鋼材により一体に緊結して屋根
を形成し、この屋根の道路又は軌道方向の両側を柱また
は壁に剛結して構成されている。そしてその主桁構造は
断面T型のものや断面アーチ型のもの等が知られてお
り、また主桁の支持構造は主桁の両側を親柱と子柱で支
持するもの、または擁壁と親柱あるいは擁壁と擁壁とで
支持するもの等種々のものが知られている。また、この
種の保護構造物であるコンクリート製キーパーは、実開
昭62−196220号公報、特公平1−244003
号公報等で知られているように、複数のコンクリート製
壁体を道路又は軌道長さ方向に向う横締用PC鋼材によ
り一体に緊結して屋根を形成し、この屋根を道路又は軌
道方向に山側に斜めに設置して構成されており、この屋
根の支持構造は、屋根をか下部工と柱に定着するものや
下部工と山の壁部とに定着するものなどが知られてい
る。
【0003】そしてこれらの鋼製あるいはコンクリート
製の各種の保護構造物においては、落石等による衝撃力
の緩和を目的として屋根上に緩衝構造が設けられ、その
緩衝構造として、例えば実開昭62−185708号公
報(実願昭61−74627号のマイクロフィルム)の
落石シェルタ用緩衝装置においては、1〜2メートルの
厚さの砂層(同マイクロマイクロフィルム第2頁第6
行)を設けることや、ゴム製中空緩衝筒(同マイクロマ
イクロフィルム第3頁第11行)を複数設けること等が提
案され、また、実開昭54−3826号公報(実願昭5
2−76630号のマイクロフィルム)の落石雪崩防護
構造においては、緩衝構造として、屋根材上にはスペー
サーが道路延長直角方向に設置され、該スペーサー上に
金網を一面にわたり敷設し、金網上には栗石、更に土砂
を載置(同マイクロフィルム第3頁第7〜10行)するも
のが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記落石シェルタ用緩
衝装置においては、保護構造物上に、砂のサンドクッシ
ョン材を敷いて緩衝構造を形成しているため、大きな落
石に対して十分な緩衝効果を得るためにはサンドクッシ
ョン材層の厚さが1メータ以上必要となり、その緩衝構
造によって死荷重が増大するという問題があり、大きな
緩衝効果を得ることが難しかった。また上記落石雪崩防
護構造においては、土砂からなるサンドクッション材の
下に金網を設けることにより、落石時に金網が変形して
クッション材の働き(同マイクロフィルム第4頁第16〜
17行)をするものの、その金網はスペーサの上に単に敷
設されたものであって、すなわち固定されていないた
め、十分な緩衝作用を得ることができず、サンドクッシ
ョン材層により死荷重が増大するという問題があった。
【0005】そこで本発明は、死荷重の減少を図ると共
に、衝撃力の緩衝,分散効果に優れた保護構造物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、山に
沿う道路又は鉄道軌道の少なくとも一部を覆い該山に沿
って設けられる屋根を、支持体により支持してなる保護
構造物において、前記屋根上に複数の支柱を立設し、こ
れら支柱を介して前記屋根上面を覆う網体を該上面と間
隔を置いて張設したものである。
【0007】また請求項2の発明は、請求項1の保護構
造物において、前記網体を複数段に設けたものである。
【0008】さらに請求項3の発明は、請求項1又は2
の保護構造物において、前記支柱間に支持用線材を設
け、この支持用線材に緩衝用重複部を設け、この緩衝用
重複部が前記支持用線材に加わる引張力により摩擦摺動
するように構成したものである。
【0009】
【作用】上記請求項1の構成では、落石により網体が変
形し、該網体がクッション材として働き、屋根が受ける
衝撃力が軽減される。
【0010】また上記請求項2の構成では、保護構造物
の設置条件により、網体の段数を設定してやり、この複
数段に設けた網体により、落石の衝撃が効果的に吸収さ
れる。
【0011】さらに上記請求項3の構成では、網体が落
石を受けて支持用線材に引張力が加わると、重複部が摩
擦摺動して落石の衝撃力を吸収する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1及び図5は本発明の第1実施例を示し、
この例ではコンクリート製シェッドの屋根上に衝撃力緩
衝構造を備えたものを示しており、複数の主桁1を道で
ある道路M又は軌道長手方向に向う横締用PC鋼材2に
より一体に緊結して山Yに沿う屋根3を形成し、その主
桁1は、道路M又は軌道幅方向に向うPC鋼材4により
プレテンション方式で緊張力が付与されており、前記屋
根3の道路M又は軌道方向の両側を支持体である柱5お
よび壁6上に載置し縦締用鋼材7によって剛結一体化し
てシェッドを構成している。
【0013】衝撃力緩衝構造は、屋根3の山Y側と谷T
側とに、鋼製あるいはコンクリート製からなる山側支柱
11と谷側支柱12とをそれぞれ立設し、それら山側,谷側
支柱11,12はそれぞれ道路M又は軌道長手方向に等間隔
で複数立設され、その山側支柱11は、屋根3の一部を構
成する壁6の上面6Uに一体に立設されると共に、谷側
支柱12は前記支柱5の上部対応位置に一体に立設され、
それら山側,谷側支柱11,12は略裁頭角柱形状をなして
いる。前記山側,谷側支柱11,12に取付金具13を介して
前記屋根3の上面3Uを覆う網体14,14A,14Bが複数
段に張設され、その屋根3の上面3Uと網体14Bとの間
隔及び上下の網体14,14A,14B相互の間隔を等しく設
定している。前記網体14,14A,14Bはワイヤーロープ
を網状に編んだ金網が用いられ、この例では該網体14,
14A,14Bが屋根3の上面3Uと略平行で三段に設けら
れている。そして前記網体14,14A,14Bの段数及び前
記支柱11,12の本数は、落石条件によって設定される。
すなわち大きな落石が発生する場合では、網体14…の段
数及び支柱11,12の本数を増やすようにしている。ま
た、前記ワイヤーロープによる網目の大きさ及びワイヤ
ーロープの直径によっても、衝撃吸収力を調整する。
【0014】さらに前記各網体14,14A,14Bの下面に
沿って支持用線材30がそれぞれ設けられ、この支持用線
材30はワイヤーロープあるいはピアノ線等からなり、そ
の一端を前記取付金具13を介して前記山側支柱11に固定
すると共に、その他端を前記取付金具13を介して前記谷
側支柱12に固定して両支柱11,12間に張設されている。
前記支持用線材30は、図3に示すように、山側支柱11と
谷側支柱12の間に位置して上端部30Aと下端部30Bとを
備え、これら上端部30Aと下端部30Bを重ね合わせて緩
衝用重複部31を形成し、この重複部31の上端部30Aと下
端部30Bとを2個の締付部材32により間隔をおいて緊結
し固定している。また図中33は前記上端部30Aと下端部
30Bの末端に固定した末端突部である。その場合前記締
付部材33は、図5に示すように、Uボルト32Aに止板32
Bを介してナット32Cを螺締したものである。そしてこ
の例では図1及び図2に示すように、前記山側支柱11と
谷側支柱12の間の前記支持用線材30には、2箇所の重複
部31がそれぞれ形成されている。そして網体14,14A,
14Bに落石の衝撃力が加わって、網体14,14A,14Bの
下部を支持する支持用線材30に引張力が作用すると、上
端部30Aと下端部30Bは締付部材32の緊締力に抗して摺
動しようとする。そして線材30に加わる引張力が締付部
材32による限界静止摩擦を越えると、重複部31の上端部
30Aと下端部30Bは図4(A)に示すように重複部31の
状態を解除する方向に摺動して末端突部33が締付部材32
に係止する。この状態からさらに大きな引張力が作用す
ると、重複部31の状態を解除する方向にさらに摺動して
図4(B)のように2個の締付部材32どうしが衝突す
る。この様にして重複部31の上端部30Aと下端部30Bが
締付部材32の締付力に抗して摺動している間、摩擦によ
る相当量のエネルギー損失が生じる結果となる。
【0015】次に前記構成につきその作用を説明する
と、山Y側から石が転がり落ち、屋根3上に落下する
と、その落石が上段の網体14上に落下して該上段の網体
14が変形し、順次二段目の網体14A、下段の網体14Bが
変形することにより、複数段の網体14,14A,14Bがク
ッション材として働き、屋根3が受ける衝撃力を軽減
し、また網体14,14A,14Bが変形すると共に支持用線
材30の重複部31が摩擦摺動し、これにより落石の衝撃力
を吸収する。さらにまた大きな衝撃力を受けると支持用
線材30の2個の締付部材32どうしが衝突するまで重複部
31が摩擦摺動し、ついには支柱11,12が変形することに
より、落石の衝撃力を吸収する。
【0016】このように本実施例では請求項1に対応し
て、山Yに沿う道路M又は鉄道軌道の少なくとも一部を
覆い該山Yに沿って設けられる屋根3を、支持体たる柱
5と壁6により支持してなる保護構造物において、屋根
3上に複数の支柱11,12を立設し、これら支柱11,12を
介して屋根3の上面3Uを覆う網体14Bを該上面3Uと
間隔を置いて張設したものであるから、落石により網体
14Bが変形し、該網体14Bがクッション材として働き、
屋根3が受ける衝撃力が軽減され、従来のサンドクッシ
ョン材のように死荷重が増大することがなく、衝撃力の
緩衝,分散効果に優れた緩衝構造が得られる。
【0017】また、このように本実施例では請求項2に
対応して、網体14,14A,14Bを複数段に設けたもので
あり、保護構造物の設置条件及び落石条件により、網体
14,14A,14Bの段数を設定することにより、所望の緩
衝力緩衝構造を得ることができ、この複数段に設けた網
体14,14A,14Bにより、落石の衝撃を効果的に吸収す
ることができる。
【0018】さらに、このように本実施例では請求項3
に対応して、山側支柱11と谷側支柱12間に支持用線材30
を設け、この支持用線材30に緩衝用重複部31を設け、こ
の緩衝用重複部31が支持用線材30に加わる引張力により
摩擦摺動するように構成したから、重複部31の上端部30
Aと下端部30Bが締付部材32の締付力に抗して摺動して
いる間、摩擦による相当量のエネルギー損失が生じる結
果となり、これにより落石の衝撃吸収能力を高めること
ができる。
【0019】さらにまた実施例上の効果として、網体1
4,14A,14Bを支柱11,12に取付固定し、落石時に網
体14,14A,14Bより伝わる引張力により、山側,谷側
支柱11,12を変形可能に構成したから、網体14,14A,
14Bの変形に加えて支柱11,12が変形することにより、
落石の衝撃力を吸収することができる。すなわち網体を
壁などに固定した場合では、網体のみが主として変形す
るが、支柱11,12に取付固定したため、網体が変形する
と共に、重複部31が摩擦摺動して支持用線材30の2個の
締付部材32どうしが衝突するような大きな衝撃力が網体
14,14A,14Bに加わると、支柱11,12が変形、破損し
て衝撃力を吸収する。また、山側支柱11を壁6の上面6
Uに一体に立設することにより、該山側支柱11を強固に
立設することができる。
【0020】図6及び図7は本発明の第2実施例を示
し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その
詳細な説明を省略して詳述すると、この例では1本の支
持用線材30の要部を輪状のループ34に形成して緩衝用重
複部31Aを形成し、この重複部31Aを2個の締付部材32
により間隔を置いて緊締し固定している。したがって網
体14,14A,14Bに落石の衝撃力が加わると、図7
(A)のようにループ34を解除する方向に線材30が移動
してループ34の両端側は2個の締付部材32に係止した状
態になる。さらに引張力が加わると第2段階で図7
(B)のように重複部31Aの状態を解除する方向にさら
に線材30を移動しながら伸出移動して2個の締付部材32
どうしが衝合する。この様にしてループ34の重複部31A
の線材30が締付部材32の締付力に抗して移動している間
摩擦により相当量のエネルギー損失が生じる結果となり
落石の衝撃力を吸収するものである。
【0021】このように本実施例では請求項1,2に対
応して上記第1実施例と同様な作用,効果を有し、さら
に、このように本実施例では請求項3に対応して、山側
支柱11と谷側支柱12間に支持用線材30を設け、この支持
用線材30にループ34からなる緩衝用重複部31Aを設け、
この緩衝用重複部31Aが支持用線材30に加わる引張力に
より摩擦摺動するように構成したから、ループ34を形成
してなる重複部31Aが締付部材32の締付力に抗して摺動
している間、摩擦による相当量のエネルギー損失が生じ
る結果となり、これにより落石の衝撃吸収能力を高める
ことができる。
【0022】図8は本発明の第3実施例を示し、上記第
1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例では山側及び谷側支柱1
1,12の内側面に、断面略三角形の切欠溝15を設けてお
り、この切欠溝15は上段と二段目の網体14,14Aのほぼ
高さ中央位置に設けられている。
【0023】そして落石が上段の網体14上に落下して該
上段の網体14が変形し、順次二段目の網体14A、下段の
網体14Bが変形し、その上段の網体14が他に比べて最大
に変形して支柱11,12を倒す引張力が加わると、前記切
欠溝15箇所から該支柱11,12が変形、破損することによ
り、落石の衝撃力が吸収される。
【0024】このように本実施例では、山側,谷側支柱
11,12の内側面に所定以上の横方向の引張力が加わると
該支柱11,12の変形,破損を許容する切欠溝15を形成す
ることにより、落石時に支柱11,12が変形,破損するこ
とにより、該落石の衝撃力を有効に緩和することができ
る。
【0025】図9は本発明の第4実施例を示し、上記第
1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明
を省略して詳述すると、この例ではコンクリート製キー
パーの屋根上に衝撃力緩衝構造を備えたものを示し、複
数の壁体1Aを道路長手方向に向う横締用PC鋼材2に
より一体に緊結して屋根3Aを形成し、この屋根3Aの
道路M側周縁上部に囲いブロック8をアンカー部材9に
よって立設し、この屋根3Aを縦締用鋼材16により支持
体たるコンクリート製下部工6Aに定着すると共に、山
Yの壁部にアンカー17によって定着し、屋根3Aの上面
3Uは山Yに対向して谷T側斜め上方に向かって配置さ
れている。図中18は前記下部工7Aと同時に形成された
控えコンクリート部、19はこの控えコンクリート部18と
前記屋根3A間に打設して形成した裏込めコンクリート
部19である。また、前記囲いブロック4上には、複数の
谷側支柱12Aが道路M長手方向等間隔で立設され、これ
ら谷側支柱12Aにガイドロープ20を上下多段に張設する
と共に、これらガイドロープ20及び図示しない取付部材
を介してネット21を張設し、これらそれら谷側支柱12
A、ガイドロープ20及びネット21により防護ネット22を
構成している。また、屋根3Aの一部を構成する前記控
えコンクリート部18の上面18Aには、前記山側支柱11が
道路M長手方向等間隔で複数立設され、上段の網体14が
山側,谷側支柱11,12Aに取付金具13,13を介して張設
され、二段目の網体14A及び下段の網体14Bは、山側を
山側支柱11に取付金具13を介して取付固定されると共
に、谷側を前記囲いブロック8に取付金具13Aを介して
取付固定されて張設され、前記上面3U及び各網体14,
14A,14B間は等間隔をなしている。また、上段の支持
用線材30が山側,谷側支柱11,12Aに取付金具13,13を
介して張設され、二段目の支持用線材30及び下段の支持
用線材30は、山側を山側支柱11に取付金具13を介して取
付固定されると共に、谷側を前記囲いブロック8に取付
金具13Aを介して取付固定され、その支持用支柱30には
図3に示した重複部31あるいは図6に示した重複部31A
が設けられている。
【0026】このように本実施例では請求項1に対応し
て、山Yに沿う道路M又は鉄道軌道の少なくとも一部を
覆い該山Yに沿って設けられる屋根3Aを、支持体たる
下部工6Aにより支持してなる保護構造物において、屋
根3A上に複数の支柱11を立設し、これら支柱11を介し
て屋根3Aの上面3Uを覆う網体14Bを該上面3Uと間
隔を置いて張設したものであるから、落石により網体14
Bが変形し、該網体14Bがクッション材として働き、屋
根3Aが受ける衝撃力が軽減され、従来のサンドクッシ
ョン材のように死荷重が増大することがなく、衝撃力の
緩衝,分散効果に優れた緩衝構造が得られる。
【0027】また、このように本実施例では請求項2に
対応して、網体14,14A,14Bを複数段に設けたもので
あり、保護構造物の設置条件及び落石条件により、網体
14,14A,14Bの段数を設定することにより、所望の緩
衝力緩和構造を得ることができ、この複数段に設けた網
体14,14A,14Bにより、落石の衝撃を効果的に吸収す
ることができる。
【0028】さらに、このように本実施例では請求項3
に対応して、山側支柱11と谷側支柱12間に支持用線材30
を設け、この支持用線材30に緩衝用重複部31を設け、こ
の緩衝用重複部31が支持用線材30に加わる引張力により
摩擦摺動するように構成したから、重複部31の上端部30
Aと下端部30Bが締付部材32の締付力に抗して摺動して
いる間、摩擦による相当量のエネルギー損失が生じる結
果となり、これにより落石の衝撃吸収能力を高めること
ができる。
【0029】さらに実施例上の効果として、網体14,14
A,14Bを上面3Uと平行に張設することにより、網体
14,14A,14B上に落下した落石が谷T側に落下するこ
とを防止できる。
【0030】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能である。例えば保護構造物は各種タイプの適用
可能である。また実施例では網体を三段に設けた例を示
したが、落石条件などによって、一段、二段あるいは四
段以上に設けることもできる。また、支柱の形状、大き
さ、設置場所などは適宜選定可能であり、例えば谷側支
柱と山側支柱の中間位置に支柱を設け、網体を取付固定
してもよい。また網体は、通常の金網の他に、エキスパ
ンドメタルなどの網体でもよい。さらに実施例において
は、対応する山側支柱と谷側支柱との間に支持用線材を
設けたが、山側支柱と一つ隣の谷側支柱との間に支持用
線材を設け、この支持用線材に重複部を設けたり、隣り
合う山側支柱間あるいは隣合う谷側支柱間に支持用線材
を設け、これに重複部を設けたりすることができる。さ
らにまた第3実施例においても、支持用線材に重複部31
あるいは重複部31Aを設けることが好ましい。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明は、山に沿う道路又は鉄
道軌道の少なくとも一部を覆い該山に沿って設けられる
屋根を、支持体により支持してなる保護構造物におい
て、前記屋根上に複数の支柱を立設し、これら支柱を介
して前記屋根上面を覆う網体を該上面と間隔を置いて張
設したものであり、死荷重の減少を図ると共に、衝撃力
の緩衝,分散効果に優れた保護構造物を提供することが
できる。
【0032】また請求項2の発明は、請求項1の保護構
造物において、前記網体を複数段に設けたものであり、
死荷重の減少を図ると共に、衝撃力の緩衝,分散効果に
優れた保護構造物を提供することができる。
【0033】さらに請求項3の発明は、請求項1又は2
の保護構造物において、前記支柱間に支持用線材を設
け、この支持用線材に緩衝用重複部を設け、この緩衝用
重複部が前記支持用線材に加わる引張力により摩擦摺動
するように構成したものであり、死荷重の減少を図ると
共に、衝撃力の緩衝,分散効果に優れた保護構造物を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すシェッドの斜視図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例を示すシェッドの断面図で
ある。
【図3】本発明の第1実施例を示す重複部の側面図であ
る。
【図4】本発明の第1実施例を示す重複部の作用状態を
説明する側面図である。
【図5】本発明の第1実施例を示す締付部材の断面図で
ある。
【図6】本発明の第2実施例を示す重複部の側面図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例を示す重複部の作用状態を
説明する側面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す要部の断面図であ
る。
【図9】本発明の第4実施例を示すキーパーの断面図で
ある。
【符号の説明】
3 3A 屋根 5 柱(支持体) 6 壁(支持体) 6A 下部工(支持体) 11 山側支柱 12 12A 谷側支柱 30 支持用線材 31 31A 重複部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山に沿う道路又は鉄道軌道の少なくとも
    一部を覆い該山に沿って設けられる屋根を、支持体によ
    り支持してなる保護構造物において、前記屋根上に複数
    の支柱を立設し、これら支柱を介して前記屋根上面を覆
    う網体を該上面と間隔を置いて張設したことを特徴とす
    る保護構造物。
  2. 【請求項2】 前記網体を複数段に設けたことを特徴と
    する請求項1記載の保護構造物。
  3. 【請求項3】 前記支柱間に支持用線材を設け、この支
    持用線材に緩衝用重複部を設け、この緩衝用重複部が前
    記支持用線材に加わる引張力により摩擦摺動するように
    構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の保護構
    造物。
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