JPH0873295A - 単結晶製造装置 - Google Patents
単結晶製造装置Info
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- JPH0873295A JPH0873295A JP20878994A JP20878994A JPH0873295A JP H0873295 A JPH0873295 A JP H0873295A JP 20878994 A JP20878994 A JP 20878994A JP 20878994 A JP20878994 A JP 20878994A JP H0873295 A JPH0873295 A JP H0873295A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 LEC法により長尺の単結晶を製造するのに
適した単結晶製造装置を提供する。 【構成】 単結晶製造装置1は、高圧容器2の少なくと
も天井部分、即ち蓋体部2Cの内面の一部または全部が
高輻射率部材3で被覆されているものである。高輻射率
部材3は、0.4よりも高い輻射率を有しており、例え
ばグラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コートグラフ
ァイト、パイログラファイト、窒化シリコン、炭化シリ
コンなどである。これらの物質は、蓋体部2Cの内面形
状に合わせて成形され、その内面に密着して貼着される
ことによりその内面を被覆処理している。或は、それら
の物質をコーティングやプレーティングなどにより被覆
処理してもよい。 【効果】 従来の製造装置に比べて結晶上方における吸
熱能力が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶
を通って十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状
が理想的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
適した単結晶製造装置を提供する。 【構成】 単結晶製造装置1は、高圧容器2の少なくと
も天井部分、即ち蓋体部2Cの内面の一部または全部が
高輻射率部材3で被覆されているものである。高輻射率
部材3は、0.4よりも高い輻射率を有しており、例え
ばグラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コートグラフ
ァイト、パイログラファイト、窒化シリコン、炭化シリ
コンなどである。これらの物質は、蓋体部2Cの内面形
状に合わせて成形され、その内面に密着して貼着される
ことによりその内面を被覆処理している。或は、それら
の物質をコーティングやプレーティングなどにより被覆
処理してもよい。 【効果】 従来の製造装置に比べて結晶上方における吸
熱能力が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶
を通って十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状
が理想的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単結晶製造装置に関
し、特に液体封止チョクラルスキー(LEC)法により
化合物半導体単結晶を製造する際に使用される製造装置
に関する。
し、特に液体封止チョクラルスキー(LEC)法により
化合物半導体単結晶を製造する際に使用される製造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAsやInPなどのIII −V 族化合
物半導体の単結晶を製造する方法として、原料と封止剤
とを入れたるつぼをヒーターにより加熱し、原料融液表
面に種結晶を接触させて回転させながら徐々に引き上げ
ることにより単結晶を育成するLEC法が知られてい
る。このLEC法は不活性ガスによる高圧雰囲気下で行
なわれるため、従来、その製造装置はステンレス製の水
冷ジャケット構造をした高圧容器内にヒーターやるつぼ
などが納められたものであった。
物半導体の単結晶を製造する方法として、原料と封止剤
とを入れたるつぼをヒーターにより加熱し、原料融液表
面に種結晶を接触させて回転させながら徐々に引き上げ
ることにより単結晶を育成するLEC法が知られてい
る。このLEC法は不活性ガスによる高圧雰囲気下で行
なわれるため、従来、その製造装置はステンレス製の水
冷ジャケット構造をした高圧容器内にヒーターやるつぼ
などが納められたものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造の製造装置を用いてLEC法により結晶成長を行なう
と、GaAsでは直胴部が途中から多結晶化してしま
い、例えば直径3インチ(略76mm)の場合には250
mm程度、直径4インチ(略110mm)の場合には200
mm程度の長さの単結晶しか得られず、またInPでは直
胴部や肩部に双晶が入り易く、何れも単結晶化率が悪
い、即ち長尺の単結晶が得られないという問題点があっ
た。
造の製造装置を用いてLEC法により結晶成長を行なう
と、GaAsでは直胴部が途中から多結晶化してしま
い、例えば直径3インチ(略76mm)の場合には250
mm程度、直径4インチ(略110mm)の場合には200
mm程度の長さの単結晶しか得られず、またInPでは直
胴部や肩部に双晶が入り易く、何れも単結晶化率が悪
い、即ち長尺の単結晶が得られないという問題点があっ
た。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は、LEC法により長尺の単結
晶を製造するのに適した単結晶製造装置を提供すること
にある。
されたもので、その目的は、LEC法により長尺の単結
晶を製造するのに適した単結晶製造装置を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは、長尺の結晶を育成すると多結晶化し
たり双晶が入ったりする原因について検討した結果、引
き上げた結晶が長くなるとその結晶を通る伝熱量が減少
し、それによって結晶を通して放熱される熱量が不十分
となって固液界面での熱のバランスが不安定となり、単
結晶成長の理想的な固液界面形状である下凸状が上凸状
に移行して多結晶化してしまうと考えた。それに対し
て、本発明者らは、引き上げた結晶の上方における吸熱
能力を高めることが有効であると考えた。そこで、従来
のステンレス製高圧容器の輻射率は約0.4と小さく、
結晶上方での吸熱能力が低いので、本発明ではそれより
も輻射率の高いグラファイト(輻射率約0.9)、窒化
ホウ素(輻射率約0.9)、窒化ホウ素コートグラファ
イト(輻射率約0.9)、パイログラファイト(輻射率
約0.9)、窒化シリコン(輻射率約0.9)、炭化シ
リコン(輻射率約0.9)などを高圧容器の少なくとも
天井部分の内面に設けることとした。
に、本発明者らは、長尺の結晶を育成すると多結晶化し
たり双晶が入ったりする原因について検討した結果、引
き上げた結晶が長くなるとその結晶を通る伝熱量が減少
し、それによって結晶を通して放熱される熱量が不十分
となって固液界面での熱のバランスが不安定となり、単
結晶成長の理想的な固液界面形状である下凸状が上凸状
に移行して多結晶化してしまうと考えた。それに対し
て、本発明者らは、引き上げた結晶の上方における吸熱
能力を高めることが有効であると考えた。そこで、従来
のステンレス製高圧容器の輻射率は約0.4と小さく、
結晶上方での吸熱能力が低いので、本発明ではそれより
も輻射率の高いグラファイト(輻射率約0.9)、窒化
ホウ素(輻射率約0.9)、窒化ホウ素コートグラファ
イト(輻射率約0.9)、パイログラファイト(輻射率
約0.9)、窒化シリコン(輻射率約0.9)、炭化シ
リコン(輻射率約0.9)などを高圧容器の少なくとも
天井部分の内面に設けることとした。
【0006】即ち、本発明は、請求項1に記載したよう
に、原料と封止剤とを入れたるつぼを高圧容器内に設置
し、該高圧容器内に設けられたヒーターにより加熱して
前記原料及び前記封止材を溶融させ、原料融液表面に種
結晶を接触させて回転させながら徐々に引き上げること
により単結晶を育成する際に使用される製造装置におい
て、前記高圧容器の少なくとも天井部分の内面の輻射率
が0.4よりも高いことを特徴とする。
に、原料と封止剤とを入れたるつぼを高圧容器内に設置
し、該高圧容器内に設けられたヒーターにより加熱して
前記原料及び前記封止材を溶融させ、原料融液表面に種
結晶を接触させて回転させながら徐々に引き上げること
により単結晶を育成する際に使用される製造装置におい
て、前記高圧容器の少なくとも天井部分の内面の輻射率
が0.4よりも高いことを特徴とする。
【0007】この発明において、請求項2に記載したよ
うに、前記天井部分の内面の輻射率は、好ましくは0.
7以上であり、より好ましくは0.8以上であるとよ
い。
うに、前記天井部分の内面の輻射率は、好ましくは0.
7以上であり、より好ましくは0.8以上であるとよ
い。
【0008】また、請求項3記載の発明のように、少な
くとも前記天井部分の内面は、グラファイト(G)、窒
化ホウ素(BN)、窒化ホウ素コートグラファイト、パ
イログラファイト、窒化シリコン(SiN)及び炭化シ
リコン(SiC)よりなる輻射率が0.4よりも高い群
から選ばれた1または2以上の物質により被覆処理され
ていてもよい。
くとも前記天井部分の内面は、グラファイト(G)、窒
化ホウ素(BN)、窒化ホウ素コートグラファイト、パ
イログラファイト、窒化シリコン(SiN)及び炭化シ
リコン(SiC)よりなる輻射率が0.4よりも高い群
から選ばれた1または2以上の物質により被覆処理され
ていてもよい。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、高圧容器の少な
くとも天井部分の内面の輻射率が、従来の製造装置にお
ける高圧容器の天井部分の輻射率である0.4よりも高
いため、従来の製造装置に比べて結晶上方における吸熱
能力が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶を
通って十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状が
理想的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
くとも天井部分の内面の輻射率が、従来の製造装置にお
ける高圧容器の天井部分の輻射率である0.4よりも高
いため、従来の製造装置に比べて結晶上方における吸熱
能力が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶を
通って十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状が
理想的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
【0010】請求項2記載の発明によれば、天井部分の
内面の輻射率が0.7以上であればより安定して長尺の
単結晶を成長させることができ、またその輻射率が0.
8以上であれば、より一層安定して長尺の単結晶を成長
させることができる。
内面の輻射率が0.7以上であればより安定して長尺の
単結晶を成長させることができ、またその輻射率が0.
8以上であれば、より一層安定して長尺の単結晶を成長
させることができる。
【0011】請求項3記載の発明によれば、天井部分の
内面が、グラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コート
グラファイト、パイログラファイト、窒化シリコン、炭
化シリコンなどで被覆処理されているため、それらの物
質は何れも従来用いられていたステンレスよりも輻射率
が高いので、従来よりも長尺の単結晶が得られる。
内面が、グラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コート
グラファイト、パイログラファイト、窒化シリコン、炭
化シリコンなどで被覆処理されているため、それらの物
質は何れも従来用いられていたステンレスよりも輻射率
が高いので、従来よりも長尺の単結晶が得られる。
【0012】
【実施例】本発明に係る単結晶製造装置の実施例を図1
に基づいて以下に説明する。図1は本発明に係る単結晶
製造装置の一例を示す概略図であるが、同図において、
1は本発明に係る単結晶製造装置、2は基台部2A、胴
体部2B及び蓋体部2Cからなるステンレス製水冷ジャ
ケット構造の高圧容器、3は本発明の特徴部分である高
輻射率部材である。この単結晶製造装置1は、図1に示
すように、高圧容器2の少なくとも天井部分、即ち蓋体
部2Cの内面の一部または全部が高輻射率部材3で被覆
されているものである。
に基づいて以下に説明する。図1は本発明に係る単結晶
製造装置の一例を示す概略図であるが、同図において、
1は本発明に係る単結晶製造装置、2は基台部2A、胴
体部2B及び蓋体部2Cからなるステンレス製水冷ジャ
ケット構造の高圧容器、3は本発明の特徴部分である高
輻射率部材である。この単結晶製造装置1は、図1に示
すように、高圧容器2の少なくとも天井部分、即ち蓋体
部2Cの内面の一部または全部が高輻射率部材3で被覆
されているものである。
【0013】高輻射率部材3は、0.4よりも高い輻射
率を有しており、例えばグラファイト、窒化ホウ素、窒
化ホウ素コートグラファイト、パイログラファイト、窒
化シリコン、炭化シリコンなどである。これらの物質
は、蓋体部2Cの内面形状に合わせて成形され、その内
面に密着して貼着されることによりその内面を被覆処理
している。或は、それらの物質をコーティングやプレー
ティングなどにより被覆処理してもよい。
率を有しており、例えばグラファイト、窒化ホウ素、窒
化ホウ素コートグラファイト、パイログラファイト、窒
化シリコン、炭化シリコンなどである。これらの物質
は、蓋体部2Cの内面形状に合わせて成形され、その内
面に密着して貼着されることによりその内面を被覆処理
している。或は、それらの物質をコーティングやプレー
ティングなどにより被覆処理してもよい。
【0014】グラファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コ
ートグラファイト、パイログラファイト、窒化シリコ
ン、炭化シリコンの各輻射率は、いずれも約0.9であ
る。ここで、高輻射率部材3の輻射率は、0.4よりも
高ければ結晶上方における吸熱能力の向上という所望の
効果が得られるが、好ましくは0.7以上であり、より
好ましくは0.8以上であるのが妥当である。その理由
は、結晶上方における吸熱能力が一段と優れるからであ
る。
ートグラファイト、パイログラファイト、窒化シリコ
ン、炭化シリコンの各輻射率は、いずれも約0.9であ
る。ここで、高輻射率部材3の輻射率は、0.4よりも
高ければ結晶上方における吸熱能力の向上という所望の
効果が得られるが、好ましくは0.7以上であり、より
好ましくは0.8以上であるのが妥当である。その理由
は、結晶上方における吸熱能力が一段と優れるからであ
る。
【0015】また、高圧容器2は、特に図示しないが、
内部に通された冷却水により冷却されている。従って、
上述したように高輻射率部材3が低温の蓋体部2Cの内
面に密着されていることによって、冷却による低温と高
輻射率との相乗効果により蓋体部2Cの輻射熱交換の能
力が大きくなり、育成結晶4からの放熱が効率良く起こ
る。それによって、育成結晶4と原料融液5との固液界
面の形状が常時下凸状に保たれ、長尺の単結晶を成長さ
せることが可能となる。
内部に通された冷却水により冷却されている。従って、
上述したように高輻射率部材3が低温の蓋体部2Cの内
面に密着されていることによって、冷却による低温と高
輻射率との相乗効果により蓋体部2Cの輻射熱交換の能
力が大きくなり、育成結晶4からの放熱が効率良く起こ
る。それによって、育成結晶4と原料融液5との固液界
面の形状が常時下凸状に保たれ、長尺の単結晶を成長さ
せることが可能となる。
【0016】なお、図1において、6は種結晶、7は回
転しながら上昇可能な結晶引上げ軸、8は結晶引上げ軸
7の変位量を検知する変位センサー、9は周知の直径制
御方法において用いられるロードセルなどの重量センサ
ー、10はpBN(熱分解窒化ホウ素)製などのるつ
ぼ、11は回転しながら上昇可能なるつぼ軸、12はる
つぼ軸11の変位量を検知する変位センサー、13はB
2 O3 等の液体封止材、14はヒーター、15は保温
材、16は監視カメラ、17はガス供給装置及び圧力セ
ンサー、18はガス排気装置である。それらの構成及び
作用等はLEC法において従来用いられていた単結晶製
造装置におけるものと同じである。
転しながら上昇可能な結晶引上げ軸、8は結晶引上げ軸
7の変位量を検知する変位センサー、9は周知の直径制
御方法において用いられるロードセルなどの重量センサ
ー、10はpBN(熱分解窒化ホウ素)製などのるつ
ぼ、11は回転しながら上昇可能なるつぼ軸、12はる
つぼ軸11の変位量を検知する変位センサー、13はB
2 O3 等の液体封止材、14はヒーター、15は保温
材、16は監視カメラ、17はガス供給装置及び圧力セ
ンサー、18はガス排気装置である。それらの構成及び
作用等はLEC法において従来用いられていた単結晶製
造装置におけるものと同じである。
【0017】次に、上記構成の単結晶製造装置1を用い
て行なった結晶育成の具体例について説明するが、本発
明はその具体例により何等制限されるものではない。こ
の具体例では、蓋体部2Cの内面に高輻射率部材3とし
て厚さ5〜10mmの等方性グラファイトを密着させ、3
00mmの径を有するpBN製のるつぼ10内に25kgの
GaAs原料(7NGa及び7NAs)と液体封止材1
3としてB2O3 を入れ、20atmのArガス雰囲気下
で、直接合成後、結晶引上げ軸7を時計回りに6rpmで
回転させるとともにるつぼ軸11を反時計回りに20rp
mで回転させ、毎時8〜10mmの引上げ速度でもって直
径110mm(4インチ)で成長方位〈100〉のGaA
s単結晶を育成した。結晶育成を5回行なったところ、
何れも多結晶化しておらず、直胴部の長さが350〜4
50mmの単結晶が得られた。
て行なった結晶育成の具体例について説明するが、本発
明はその具体例により何等制限されるものではない。こ
の具体例では、蓋体部2Cの内面に高輻射率部材3とし
て厚さ5〜10mmの等方性グラファイトを密着させ、3
00mmの径を有するpBN製のるつぼ10内に25kgの
GaAs原料(7NGa及び7NAs)と液体封止材1
3としてB2O3 を入れ、20atmのArガス雰囲気下
で、直接合成後、結晶引上げ軸7を時計回りに6rpmで
回転させるとともにるつぼ軸11を反時計回りに20rp
mで回転させ、毎時8〜10mmの引上げ速度でもって直
径110mm(4インチ)で成長方位〈100〉のGaA
s単結晶を育成した。結晶育成を5回行なったところ、
何れも多結晶化しておらず、直胴部の長さが350〜4
50mmの単結晶が得られた。
【0018】比較として、蓋体部2Cの内面に高輻射率
部材3を設けていない従来の製造装置を用いて、上記具
体例と同じ育成条件で結晶育成を6回行なったところ、
得られたすべてのGaAs結晶に多結晶が発生してお
り、単結晶部の長さは100〜250mmであった。これ
らの結果より、本発明によれば、長尺の単結晶が得られ
ることが確認された。
部材3を設けていない従来の製造装置を用いて、上記具
体例と同じ育成条件で結晶育成を6回行なったところ、
得られたすべてのGaAs結晶に多結晶が発生してお
り、単結晶部の長さは100〜250mmであった。これ
らの結果より、本発明によれば、長尺の単結晶が得られ
ることが確認された。
【0019】なお、上記実施例においては、蓋体部2C
の内面に高輻射率部材3を被覆処理するとしたが、これ
に限らず、蓋体部2C自体の内面を表面処理して輻射率
を高めてもよい。
の内面に高輻射率部材3を被覆処理するとしたが、これ
に限らず、蓋体部2C自体の内面を表面処理して輻射率
を高めてもよい。
【0020】また、高輻射率部材3は上記実施例におい
て例示列挙したもの以外に、銅板等の他の金属材料を表
面処理して輻射率を高めたものでもよく、そのように表
面処理した銅板等を蓋体部2Cの内面に貼着してもよ
い。
て例示列挙したもの以外に、銅板等の他の金属材料を表
面処理して輻射率を高めたものでもよく、そのように表
面処理した銅板等を蓋体部2Cの内面に貼着してもよ
い。
【0021】さらに、蓋体部2Cの内面の一部または全
部の輻射率を高めるだけでなく、胴体部2Bや基台部2
Aの内面についても輻射率を高めるようにしてもよい。
部の輻射率を高めるだけでなく、胴体部2Bや基台部2
Aの内面についても輻射率を高めるようにしてもよい。
【0022】さらにまた、本発明は、GaAs単結晶の
製造に限らず、InPやInAsやGaSbなどの他の
化合物半導体単結晶の製造にも適用可能であるのはいう
までもない。
製造に限らず、InPやInAsやGaSbなどの他の
化合物半導体単結晶の製造にも適用可能であるのはいう
までもない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、高圧容器の少なくとも
天井部分の内面の輻射率が、従来の製造装置における高
圧容器の天井部分の輻射率である0.4よりも高いた
め、従来の製造装置に比べて結晶上方における吸熱能力
が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶を通っ
て十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状が理想
的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
天井部分の内面の輻射率が、従来の製造装置における高
圧容器の天井部分の輻射率である0.4よりも高いた
め、従来の製造装置に比べて結晶上方における吸熱能力
が高まり、結晶の育成長が長くなってもその結晶を通っ
て十分な熱量が放熱されるので、固液界面の形状が理想
的な下凸状に保たれ、長尺の単結晶が得られる。
【図1】本発明に係る単結晶製造装置の概略図である。
1 単結晶製造装置 2 高圧容器 4 育成結晶(単結晶) 5 原料融液 6 種結晶 13 液体封止材 14 ヒーター
Claims (3)
- 【請求項1】 原料と封止剤とを入れたるつぼを高圧容
器内に設置し、該高圧容器内に設けられたヒーターによ
り加熱して前記原料及び前記封止材を溶融させ、原料融
液表面に種結晶を接触させて回転させながら徐々に引き
上げることにより単結晶を育成する際に使用される製造
装置において、前記高圧容器の少なくとも天井部分の内
面の輻射率が0.4よりも高いことを特徴とする単結晶
製造装置。 - 【請求項2】 前記天井部分の内面の輻射率は、好まし
くは0.7以上であり、より好ましくは0.8以上であ
ることを特徴とする請求項1記載の単結晶製造装置。 - 【請求項3】 少なくとも前記天井部分の内面は、グラ
ファイト、窒化ホウ素、窒化ホウ素コートグラファイ
ト、パイログラファイト、窒化シリコン及び炭化シリコ
ンよりなる輻射率が0.4よりも高い群から選ばれた1
または2以上の物質により被覆処理されていることを特
徴とする請求項1または2記載の単結晶製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20878994A JPH0873295A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 単結晶製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20878994A JPH0873295A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 単結晶製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0873295A true JPH0873295A (ja) | 1996-03-19 |
Family
ID=16562143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20878994A Pending JPH0873295A (ja) | 1994-09-01 | 1994-09-01 | 単結晶製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0873295A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017100906A (ja) * | 2015-12-01 | 2017-06-08 | トヨタ自動車株式会社 | SiC単結晶の製造方法 |
-
1994
- 1994-09-01 JP JP20878994A patent/JPH0873295A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017100906A (ja) * | 2015-12-01 | 2017-06-08 | トヨタ自動車株式会社 | SiC単結晶の製造方法 |
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