JPH0872430A - 感熱穿孔性フィルム - Google Patents

感熱穿孔性フィルム

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JPH0872430A
JPH0872430A JP21457594A JP21457594A JPH0872430A JP H0872430 A JPH0872430 A JP H0872430A JP 21457594 A JP21457594 A JP 21457594A JP 21457594 A JP21457594 A JP 21457594A JP H0872430 A JPH0872430 A JP H0872430A
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JP
Japan
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film
heat
sensitive
experiment
perforation
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JP21457594A
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Kazuaki Sakurai
和明 櫻井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム単体を感熱孔版印刷原紙として用い
ても、発熱体密度16ドット/mmのサーマルヘッドで
良好な穿孔製版が可能で、経時的な物性安定性に優れ、
更に印刷物は和紙目や白抜けの無い高品質な印刷画像を
得ることができる感熱穿孔性フィルムを提供する。 【構成】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなる厚みが
5〜15μmの二軸延伸フィルムで、70℃における加
熱収縮応力の最大値が500〜1000g/mm 2 、1
40℃における加熱収縮応力の最大値が300〜800
g/mm2 、且つ140℃における加熱収縮応力の応力
保持率が0.10〜0.40である感熱穿孔性フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばサーマルヘッド
によるデジタル穿孔を施して穿孔製版し、感熱孔版印刷
の原版として用いる感熱穿孔性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】市販のデジタル式感熱孔版印刷機は、感
熱孔版印刷原紙(以下マスターという)の穿孔製版手段
として、その装置内に、発熱体を配列させた形状のライ
ン型サーマルヘッドを装備している。この種のサーマル
ヘッドは、感熱孔版印刷機の発売当初は汎用ファクシミ
リ等に用いられている発熱体密度が8ドット/mmのも
のが転用されていたが、近年、より高度な印刷画像性が
求められ発熱体密度が16ドット/mmのものが主流に
なってきた。即ち、感熱孔版印刷機の市場動向は、単に
マスターを穿孔させる目的で高い熱エネルギーが付与で
きる8ドット/mmのサーマルヘッドから、高画像性の
印刷物を得る目的の画素密度が高い16ドット/mmの
サーマルヘッドへ移行している。
【0003】一方、感熱孔版印刷機に用いるマスター
は、一般に厚み2μm以下の極薄な感熱穿孔性フィルム
と和紙等の多孔質支持体を接着剤を介してラミネートし
たものが使用されているが、近年では感熱穿孔性フィル
ムの単体を、即ち支持体とラミネートしない状態の感熱
穿孔性フィルム自体をマスターとして使用する為の研究
が盛んになってきた。この研究のねらいは、従来の支持
体をラミネートしたマスターの欠点であった、接着され
た支持体が穿孔時の障害となることや接着剤固形分が印
刷時にインキ透過性を阻害することにより生じる和紙目
や白抜け等の画像性悪化への対策であり、高画像性が求
められている感熱孔版印刷機の市場動向に合致させよう
とするものである。
【0004】例えば、特開昭62−282983号公報
には、100℃における加熱収縮応力値が75〜500
g/mm2 であり、厚みが5〜15μmである、実質的
に非晶質な共重合ポリエステルの二軸延伸フィルム高感
度・感熱穿孔性フィルムが記載されており、フィルム単
体をマスターとして使用することができるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭62−282983号公報に記載の感熱穿孔性フィ
ルムは、高い熱エネルギーが付与できる8ドット/mm
のサーマルヘッドで穿孔製版した場合はカスレ等の無い
印刷物が得られるものの、市販のデジタル感熱孔版印刷
機に装備されている発熱体密度が16ドット/mmのサ
ーマルヘッドでは穿孔が十分なされず、印刷に供しうる
印刷原版が得られない問題がある。
【0006】ところで、感熱穿孔性フィルムの穿孔感度
を高める手段としては、一般にガラス転移点及び融点の
低い樹脂をフィルム基材として用いることが知られてい
る。しかし、この様なフィルムは経時的な物性の劣化が
著しく、例えば保存中にフィルムが収縮して皺が発生し
たり、穿孔の駆動力となる熱収縮力を発現させる配向が
緩和することにより穿孔感度が低下する等の問題点が有
る。
【0007】本発明の目的は、感熱穿孔性フィルム単体
をマスターとして用いる場合に、印刷機内の搬送時に破
れやジャム等の発生が無く、市販のデジタル式感熱孔版
印刷機に使用されている発熱体密度16ドット/mmの
サーマルヘッドで良好な穿孔製版が可能であり、且つ経
時的な物性安定性に優れており、更に印刷物は和紙目や
白抜けの無い高品質な印刷画像を得ることができる感熱
穿孔性フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明は熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなる
厚みが5〜15μmの二軸延伸フィルムであって、70
℃における加熱収縮応力の最大値が500〜1000g
/mm2 であり、140℃における加熱収縮応力の最大
値が300〜800g/mm2 、且つ140℃における
加熱収縮応力の応力保持率が0.10〜0.40である
ことを特徴とする感熱穿孔性フィルムである。以下、そ
の内容について詳細に説明する。
【0009】本発明の感熱穿孔性フィルムが従来技術と
相違するところは、 (a)70℃における加熱収縮応力の最大値が500〜
1000g/mm2 (b)140℃における加熱収縮応力の最大値が300
〜800g/mm2 (c)140℃における加熱収縮応力の応力保持率が
0.10〜0.40 の要件(a)(b)(c)の組合わせを示す配向構造を
有することにある。
【0010】フィルムの穿孔は、サーマルヘッドの発熱
体と接触するフィルムの局所的な温度が、穿孔中心領域
の樹脂溶融温度から穿孔周辺部の比較的低い温度まで
の、広い温度分布をもって加熱されることにより行われ
る。穿ち始めの穿孔核が所望の孔径まで拡大するのは、
配向の緩和により発現する熱収縮力の大きさに支配さ
れ、この熱収縮力が広い温度分布に亘り発現し得る配向
構造のフィルムに限って高感度化が可能となる。本発明
者は、この配向構造を上記要件(a)(b)(c)で表
現することが可能であることを見い出し、これらの要件
を満たすフィルムの提供によって、高感度な感熱穿孔性
フィルムを得ることに成功したものである。
【0011】図1は、本発明の感熱穿孔性フィルムの穿
孔感度の高さを示す実験図である。即ち、横軸にフィル
ム厚み(μm)、縦軸に印刷濃度(OD値)を各々目盛
り、フィルムが厚くなるのに伴って印刷濃度が低下する
様子を示したものである。図1中の丸印(○)は本発明
の感熱穿孔性フィルムの場合を、角印(□)は従来の感
熱穿孔性フィルムの場合を各々示している。尚、穿孔製
版に使用したサーマルヘッドの発熱体密度は16ドット
/mmのものを使用した。
【0012】一般に、感熱穿孔性フィルム単体をマスタ
ーとして使用する場合には、印刷機内でマスターの搬送
や製版工程を確実にする為に、フィルム厚みを5μm以
上とし強度や剛性等の機械的特性を付与する必要があ
る。ところが、フィルムを厚くすることは感熱穿孔性フ
ィルム自体の穿孔性を悪化させる主要因になる事が知ら
れている。
【0013】上記の観点から図1の結果を考察すると、
従来技術の感熱穿孔性フィルムは、フィルム厚みが6μ
mで印刷濃度はOD=0.8を下回り、黒ベタ印刷物に
かなりの白抜けが見られるようになった。又、それ以上
の厚さではフィルムが厚くなるに伴って著しく印刷濃度
が低下している。従って、従来技術の感熱穿孔性フィル
ムでは、印刷機内でマスターの搬送を確実にできるフィ
ルム厚みのものを用いると印刷に供し得る穿孔製版を行
うことは不可能である。これに対して、本発明の感熱穿
孔性フィルムは、そのフィルム厚みを12μmにしても
印刷濃度はOD=1.0を上回り鮮明な黒ベタ印刷物が
得られ、15μmの厚さでも黒ベタ印刷に若干の白抜け
が見られる程度であり、穿孔感度が大幅に向上した事が
判る。
【0014】図1のグラフでは、広い温度分布下で特定
水準を超える高い加熱収縮応力を発現し得る配向構造の
本発明フィルムは、従来技術のフィルムより穿孔感度が
高い為に、印刷濃度の低下が小さく、より厚いフィルム
でも実用性のあるレベルの印刷濃度(OD=0.85以
上)が得られることを示している。更に、本発明の感熱
穿孔性フィルムには、図1に示されていないが、もう一
つの特質として、フィルムを商品(マスター)として流
通する際やユーザーが保存する際に、フィルムが収縮し
て皺が発生したり、配向が経時的に緩和することで穿孔
感度が低下する等の問題を生じることがない。この特質
は、フィルムに付与されている配向が、低温域で急激な
緩和を起こさない配向構造を有することに起因する。本
発明では、この配向構造を、上記要件(a)において加
熱収縮応力が低温域で特定水準を上回ることなく発現
し、更に、上記要件(b)(c)の関係において加熱収
縮応力が高温域まで特定水準を超える高い値を保持して
いることで示している。
【0015】以下、要件(a)(b)(c)の各々の技
術的意義を個別に説明する。要件(a)の最大値は、サ
ーマルヘッド等の加熱に対する熱応答の鋭敏さを示して
おり、該値が低いフィルムは熱応答が鈍感で穿孔感度が
低下する。ところが、要件(a)の最大値が高過ぎるフ
ィルムは熱に対して過敏な為に、保存中にフィルムが収
縮して皺が発生したり、配向が経時的に緩和することで
穿孔感度が低下するなど経時物性安定性に問題を生じ
る。従って、感熱穿孔性フィルムの穿孔感度と経時物性
安定性の兼ね合いから、要件(a)の最大値は500〜
1000g/mm2 の範囲に留めることが肝要であり、
更に厳選すると好ましくは600〜950g/mm2
範囲、より好ましくは600〜900g/mm2 の範囲
から選ぶことになる。
【0016】要件(b)の最大値は、孔を拡大する力を
代表的に示しており、該値が低いフィルムは孔が拡がら
ない為に、印刷工程ではインキ通過量が少なくて印刷濃
度が低下し、印刷画像性が悪化する。ところが、要件
(b)の最大値が高過ぎるフィルムは孔が拡がり過ぎる
為に、印刷工程では多量のインキが通過して、半乾燥状
態のインキが重ねられた印刷物の裏面を汚す現象(いわ
ゆる裏写り現象)が生じたり、印刷物の文字や線画等に
太りが生じて印刷画像性が悪化する。従って、高品質な
印刷画像を得る為には、(b)の最大値は300〜80
0g/mm2 の範囲に留めることが肝要であり、更に厳
選すると好ましくは400〜750g/mm2 の範囲か
ら選ぶことになる。
【0017】要件(c)の応力保持率は、孔形状の形成
具合を示しており、該値が低いフィルムは加熱による配
向緩和が著しい為、高い熱エネルギーを付与した場合に
印刷画像性が悪化する。この画像性悪化は、穿孔時に付
与された高い熱エネルギーにより孔周辺部までもが軟
化、溶融し、隣接した孔が連結することにより起こる。
一方、要件(c)の応力保持率が高過ぎるフィルムは、
配向が緩和し難く、フィルム収縮量が小さくなる為に孔
が拡がらず、印刷工程ではインキ通過量が少なくて印刷
濃度が低下し、印刷画像性が悪化する。従って、穿孔の
独立性を確保しつつ、高品質な印刷画像が得られる大き
さの孔径を得る為には、要件(c)の応力保持率は0.
10〜0.40の範囲に留めることが肝要であり、更に
厳選すると好ましくは0.15〜0.35の範囲から選
ぶことになる。
【0018】上述した本発明の感熱穿孔性フィルムは、
実質的に非晶質の熱可塑性ポリエステル系樹脂(以下、
樹脂(A)という)と融点が150〜200℃の結晶性
熱可塑性ポリエステル系樹脂(以下、樹脂(C)とい
う)とからなる組成物を基材樹脂とすることが望まし
い。その中でも得られたフィルムが、DSC(昇温速
度:10℃/min、JIS 7121に準拠)で測定
した結晶融解エネルギーが10〜20J/g、結晶融解
温度範囲が50〜80℃を示すものを用いることが更に
望ましい。
【0019】樹脂(A)の役割は、フィルムの熱応答を
鋭敏にさせ、穿孔時における穿孔周辺部の比較的低温領
域で有効な熱収縮力を発現させることにある。一方、樹
脂(C)の役割は、フィルムの急激な配向緩和を防止し
て、穿孔時における穿孔中心付近の比較的高温部分まで
有効な熱収縮力を発現させることにある。感熱穿孔性フ
ィルムに所望の配向構造を持たせるには、該フィルムを
構成する組成物として、樹脂(A)を20〜80重量%
と樹脂(C)を20〜80重量%とを溶融混練したもの
を供するのが良い。これら樹脂の組成比が20重量%よ
り少ない場合、或いは80重量%より多い場合は、組成
比が少ない側の樹脂の役割が発揮され難くなり、好まし
くない。ただし、樹脂(A)と樹脂(C)の組成比は、
フィルムのDSCで測定した結晶融解エネルギーと結晶
融解温度範囲を、各々10〜20J/gと50〜80℃
の範囲に留める様に組成比が選ばれ、用いる樹脂(A)
と樹脂(C)により異なる。
【0020】ここで、樹脂(A)の実質的に非晶質の樹
脂とは、該樹脂を充分アニーリングした後で、DSC測
定法(昇温速度:10℃/min、JIS K7121
に準拠)において結晶融解ピークが見られない樹脂をい
う。又、樹脂(C)の融点は、該樹脂を充分アニーリン
グした後で、DSC測定法(昇温速度:10℃/mi
n、JIS K7121に準拠)において結晶融解ピー
クを測定した値である。
【0021】上記樹脂(C)の融点は、配向保持の程度
を支配しており、該融点が低い樹脂(C)を用いた組成
物を基材としたフィルムは、配向緩和が著しくなり、構
成要件(c)の保持率が低くなる傾向にある。ところ
が、該融点が高い樹脂(C)を用いた組成物を基材とし
たフィルムは、配向が緩和し難くなり、構成要件(c)
の保持率が高くなる傾向にある。従って、フィルムの構
成要件(c)の保持率を所望の範囲に留める様にする為
には、樹脂(C)の融点は150〜200℃の範囲に留
めることが望ましい。
【0022】本発明者は、フィルムに前述の配向構造を
与える樹脂組成物の、樹脂(A)と樹脂(C)の組成比
を決める為の目安として、DSCで測定したフィルムの
結晶融解エネルギーと結晶融解温度範囲を挙げた。フィ
ルムの結晶融解エネルギーは配向保持の程度を示してお
り、該エネルギー値が低いフィルムは、樹脂(C)の組
成比が相対的に少ないフィルムであり、配向が緩和し易
く、構成要件(c)の保持率が低くなる傾向にある。該
エネルギー値が高いフィルムは、樹脂(C)の組成比が
相対的に多いフィルムであり、配向が緩和し難く、構成
要件(c)の保持率が高くなる傾向にある。従って、フ
ィルムの構成要件(c)の保持率を所望の範囲に留める
様にする為には、フィルムの結晶融解エネルギーは10
〜20J/gの範囲に留めることが望ましい。又、フィ
ルムの結晶融解温度範囲は、低温域での配向緩和の程度
を示しており、該範囲が狭いフィルムは、樹脂(A)の
組成比が相対的に少ないフィルムであり、低温での配向
緩和が起こり難く、構成要件(a)の最大値が低くなる
傾向にある。該範囲が広いフィルムは、樹脂(A)の組
成比が相対的に多いフィルムであり、低温での配向緩和
が急に起こり、構成要件(a)の最大値が高くなる傾向
にある。従って、フィルムの構成要件(a)の最大値を
所望の範囲に留める様にする為には、フィルムの結晶融
解温度範囲は50〜80℃の範囲に留めることが望まし
い。
【0023】本発明に用いる樹脂(A)及び樹脂(C)
は、共に熱可塑性ポリエステル系樹脂であり、各々の樹
脂を構成する好ましい単量体成分を次に示す。酸成分
は、テレフタル酸成分を主体とし、イソフタル酸成分、
フタル酸成分等その他の芳香族ジカルボン酸成分、アジ
ピン酸成分等の脂肪族ジカルボン酸成分を共重合成分と
して選ぶことができる。又、アルコール成分は、エチレ
ングリコール成分、ジエチレングリコール成分等のエチ
レングリコール誘導体成分、1,4−ブタンジオール成
分等のアルキレンジオール成分、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール成分等の脂環式ジオール成分等から選ぶ
ことができる。尚、本発明でいう単量体成分とは、樹脂
の分子構造中における繰返し単位の酸成分及びアルコー
ル成分を示す。更に好ましくは、樹脂(A)としては、
酸成分にテレフタル酸成分を主体とし、アルコール成分
にエチレングリコール成分を60〜80mol%と1,
4−シクロヘキサンジメタノール成分を20〜40mo
l%とからなる共重合樹脂を選び、一方、樹脂(C)と
しては、酸成分にテレフタル酸成分を60〜85mol
%とイソフタル酸成分を15〜40mol%、アルコー
ル成分に1,4−ブタンジオールを主体とした共重合樹
脂を選ぶことになる。
【0024】本発明の感熱穿孔性フィルムの基材樹脂に
は、これら樹脂(A)と樹脂(C)とを溶融混練して得
られる組成物を用いるが、良好な分散状態の組成物を得
る為には、溶融混練時の押出温度及び剪断速度における
溶融粘度が同じか近いものが好ましい。溶融粘度が2桁
以上異なる場合は、分散状態が悪くなることがある。
尚、溶融混練の方法としては、予め一軸又は二軸押出機
やバンバリーミキサー、ミキシングロール等で予備混練
を行っても良いし、ブレンダー等でペレット状態或いは
粉体状態で予備混合して成膜の際に押出機中で溶融混練
させても良い。
【0025】又、上記の熱可塑性ポリエステル系樹脂
に、ポリオレフィン(エチレン系重合体、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合体、プロピレン系重合体等)、ポ
リスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂等を5重量%以下
で混練すると、フィルムの穿孔感度向上、穿孔の過拡大
防止、或いは、フィルムの表面改質がなされて帯電防止
性、滑り性、耐溶剤性等が改善される場合がある。
【0026】更に、シリカ、カーボン、炭酸カルシウ
ム、マイカ、タルク等の無機粒子、スチレン系やアクリ
ル系、シリコーン系の架橋樹脂粒子、銅、亜鉛、チタン
等の金属粒子、及びそれらの金属酸化物や金属塩の粒
子、顔料、染料、帯電防止剤、界面活性剤等を、穿孔感
度の向上、滑り性付与、帯電防止、耐溶剤性等の目的で
添加しても良い。
【0027】特に、本発明の感熱穿孔性フィルムをマス
ターとして用いて、レーザー光、赤外線、LED光等の
電磁波で穿孔製版する場合には、電磁波を吸収し発熱す
る電磁波吸収性物質を分散させることが好ましい。電磁
波吸収性物質としては、例えばカーボン、黒鉛、金属酸
化物、光吸収性金属、有機染料、電磁波吸収性ポリマー
等が挙げられる。その内、特にカーボン、黒鉛、黒系な
いし暗色系の色素や金属酸化物は波長依存性が少ないの
で好ましい。。一方、フタロシアニン系色素、アゾ系色
素、キノン系色素等の特定波長領域で大きい吸収を示す
物質も場合により有効に使用することができる。これら
の電磁波吸収性物質は、単独で用いても良いし、2種以
上混合して用いても良く、穿孔に使用する電磁波の波長
に対応した吸収領域を有する物質が選ばれる。
【0028】本発明の感熱穿孔性フィルムは、上記の樹
脂組成物を用いて、通常の二軸延伸方法、例えば、逐次
二軸延伸や同時二軸延伸(チューブラー法、テンター
法)で得ることになる。その際の延伸条件は、該フィル
ムに所望の配向構造を持たせる為に、できるだけ低い温
度で高倍率に延伸することが好ましい。具体的には、フ
ィルム基材とする組成物のガラス転移温度(DSC法、
JIS K7121に準拠)をTgで表すと、延伸温度
は(Tg+25)〜(Tg+45)℃の温度範囲で、延
伸倍率は面積倍率で15〜35倍に二軸延伸する場合で
ある。更に好ましくは、連続的な延伸を安定した状態で
行う為に、感熱穿孔性フィルムを単層で延伸するより
も、延伸をサポートする延伸補強層を設けて多層状で延
伸する場合である。この場合の層構成は、感熱穿孔性フ
ィルム層をM、延伸補強層をBで示すと、M/B、M/
B/M、B/M/B、M/B/M/B/M、B/M/B
/M/Bが好ましく、M/B/Mの構成を用いるのがよ
り好ましい。
【0029】上記の多層延伸方法において、延伸補強層
は、ビカット軟化点(VSP;ASTM D−1525
準拠、荷重1Kg、昇温速度2℃/min)が110℃
以下の熱可塑性樹脂を主体とし、隣接する感熱穿孔性フ
ィルム層との剥離性を良好に保つための剥離剤(ポリオ
キシエチレンアルキレンエーテル、グリセリン脂肪酸エ
ステル等の界面活性剤、ジメチルシリコーンオイル、ア
ミノ変性、エーテル変性等の変性シリコーンオイル、脂
肪酸アミド等)を含有させた層を用いるのが好ましい。
【0030】上記方法で延伸したフィルムは、経時的な
物性安定性を保つために、熱処理を行うことが好まし
い。熱処理の方法は、熱ロールでプレスする方法(この
時にエンボス加工を行っても良い)、オーブン中でフィ
ルムを拘束、又は弛緩させながら熱処理を行う方法等が
あり、いずれの方法を用いても良い。熱処理温度は(T
g−10)から延伸温度までの範囲で行うことが好まし
く、弛緩率は縦横両方向に1〜10%程度弛緩させて熱
処理を行うことが好ましい。
【0031】成膜した多層フィルムは、そのまま2次加
工(例えば、コーティング、ラミネート、表面処理等)
に用いても良いし、剥離してM層単層フィルムで2次加
工に用いても良い。本発明の感熱穿孔性フィルムの厚み
は、5〜15μmが望ましく、好ましくは6〜12μm
である。厚さが5μm未満のフィルムは、機械的強度が
弱く腰がない為に、印刷機内で搬送中に破れやジャムが
発生し、印刷ドラムへの着版皺が発生する等の不都合が
生じる。15μmを超えると著しく穿孔感度が低下す
る。
【0032】本発明の感熱穿孔性フィルムをマスターと
して用いて、フラッシュ閃光やサーマルヘッドにより穿
孔する場合は、フィルムの印刷原稿やサーマルヘッド等
と接触する面に、印刷原稿との融着やサーマルヘッドと
のスティック現象を防止する為の、界面活性剤(グリセ
リンの脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、アルキルアルキロールアミン等)、脂肪酸ア
ミド、フッ素樹脂、シリコーンオイル(好ましくはアル
キル変性、アミノ変性、アルコール変性等のシリコーン
オイル)等を薄層状に形成させることが好ましく、その
方法は特に限定されないが、塗布したり、前述のフィル
ム製造方法において延伸補強層に上記物質を練り込んで
おき転写させる等がある。
【0033】本発明の感熱穿孔性フィルムからなるマス
ターを穿孔製版する方法は、サーマルヘッドによるデジ
タル式穿孔、キセノン・フラッシュランプ等による閃光
照射、レーザー光(好ましくは、半導体レーザーやYA
Gレーザー)、赤外線、LED光を照射するアレイ等に
より行われ、特に、発熱体密度が16ドット/mmの微
細サーマルヘッド、或いはレーザー光で穿孔製版すると
印刷物がより鮮明になり好ましい。 (物性測定方法)本発明で用いるフィルム及び樹脂の物
性測定方法を以下に示す。 (1)フィルム厚み フィルム厚みt(μm)の測定方法は、フィルムを幅w
(cm)、長さl(cm)に切り出し、該フィルムサン
プルの重量m(g)、密度ρ(g/cm3 )を測定し次
式で計算する。尚、密度はJIS K7112に準拠し
て密度勾配管法により23℃で測定した。
【0034】 (2)加熱収縮応力 幅20mm、長さ100mmに切り出したフィルムサン
プルを、ストレインゲージを片方のチャックに装備した
一対のチャックにチャック間50mmになるようにセッ
トした。それを各温度に加熱したシリコーンオイル中に
浸漬し、以下の要領で発生した加熱収縮応力を測定し
た。尚、各測定値はフィルム縦方向と横方向の平均値で
示した。
【0035】70℃における加熱収縮応力の最大値
は、上記のチャック間にセットしたフィルムサンプルを
70℃に加熱したシリコーンオイルに浸漬し、発生した
収縮力をストレージ式記録計(日置電機社製メモリーハ
イコーダー8815、時間軸を1s/DIVに設定)で
記録した時間−収縮力のグラフで、浸漬後10秒以内の
最大値をフィルム断面積(厚み×幅)で除して求めた。
ここで、時間−収縮力のグラフが浸漬後10秒以内で収
縮力の極大を示す場合はその極大値を、浸漬後10秒ま
で極大を示さず増加し続ける場合は浸漬10秒後の値を
収縮力の最大値として採り、加熱収縮応力最大値の計算
に用いた。
【0036】140℃における加熱収縮応力の最大値
は、上記のチャック間にセットしたフィルムサンプルを
140℃に加熱したシリコーンオイルに浸漬し、発生し
た収縮力をストレージ式記録計(日置電機社製メモリー
ハイコーダー8815、時間軸を20ms/DIVに設
定)で記録した時間−収縮力のグラフで、極大値をフィ
ルム断面積(厚み×幅)で除して求めた。ここで、測定
温度140℃では該収縮力最大値は極短時間(例えば2
0msec程度)で発生している。
【0037】140℃における加熱収縮応力の応力保
持率は、140℃加熱5秒経過後の加熱収縮応力値
(α)と上記140℃における加熱収縮応力の最大値
(β)の比(α/β)より求めた。ここで、140℃加
熱5秒経過後の加熱収縮応力値(α)の測定方法を以下
に示す。即ち、上記のチャック間にセットしたフィルム
サンプルを140℃に加熱したシリコーンオイルに浸漬
し、発生した収縮力をストレージ式記録計(日置電機社
製メモリーハイコーダー8815、時間軸を1s/DI
Vに設定)で記録した時間−収縮力のグラフで、浸漬5
秒後の値をフィルム断面積(厚み×幅)で除して求め
た。 (3)DSC(示差走査熱量計)測定 ガラス転移点、融点、結晶融解エネルギー、結晶融解温
度範囲はDSC(示差走査熱量計)でJIS K712
1に準拠して測定した。ここで、結晶融解温度範囲と
は、DSCチャートの結晶融解ピークにおいて、昇温す
る事により最も低温側でベースラインから吸熱側にずれ
る温度から、更に昇温し続けて最も高温側で再びベース
ラインに戻る温度までの温度範囲をいう。測定装置はP
ERKIN−ELMER社製DSC−7(サンプル量:
8mg、インジウムを標準物質として熱量を計算)を用
いて、0℃で5分間保持した後、昇温速度:10℃/m
inで300℃まで昇温し測定を行った。 (評価方法及び評価尺度) (1)経時寸法安定性 幅30mm、長さ250mmに切り出したフイルムサン
プルを、40℃に設定した温風循環恒温槽中に自由に収
縮する状態で5日間放置した後、サンプル長さ方向の収
縮量を求め元の寸法で除した値の百分率で表し、この寸
法収縮率を経時寸法安定性の指標とした。尚、各測定値
はフィルム縦方向と横方向の平均値で示した。
【0038】 評価尺度 寸法収縮率(%) 判定 備考 2%未満 ◎ 寸法収縮は問題にならない程小さい 2%以上3%未満 ○ 寸法収縮は若干発生する 3%以上4%未満 △ 寸法収縮は大きい 4%以上 × 寸法収縮がかなり大きい (2)穿孔性評価 厚さ8μmのサンプルフィルムと線径40μmのポリエ
ステル繊維を織密度270メッシュで織った厚さ64μ
mのメッシュ状織布とを4辺のみ貼り合わせて(貼り合
わせが全面でないので製版部分はフィルムとメッシュ状
織布が重なっているだけである)、更にフィルムのメッ
シュ状織布と接していない面にアミノ変性シリコーンオ
イル(信越化学社製KF864)を10mg/mm2
布し、感熱孔版印刷原紙を得た。上記感熱孔版印刷原紙
を次の方法で穿孔製版した。製版装置として大倉電機社
製印字装置TH−PDMに東芝社製ライン型サーマルヘ
ッドTPH216R48(発熱体密度:8ドット/m
m、標準製版エネルギー:370μJ/dot)、TP
H217R6(発熱体密度:12ドット/mm、標準製
版エネルギー:250μJ/dot)、TPH293R
9(発熱体密度:16ドット/mm、標準製版エネルギ
ー:80μJ/dot)の各々を装着したものを用い、
製版パターンを一点おき(1/2)パターン及び文字パ
ターン、製版エネルギーを各サーマルヘッドの仕様書に
おける標準条件に設定し穿孔製版を行った。製版後の上
記感熱孔版印刷原紙から製版部分だけを切り取り、メッ
シュ状織布を剥がした製版済みフィルムを、市販マスタ
ーRCM56Wをくり抜いた部分に4辺のみ貼り合わせ
て固定し、これを理想科学社製リソグラフRC335の
印刷ドラムに装着し、通常印刷条件で印刷操作のみを行
い30枚印刷した。得られた印刷物のうち25枚目の印
刷物で、一点おき(1/2)パターンの欠落、文字の鮮
明さや線の太り等を目視により観察評価し穿孔性の指標
とした。
【0039】評価尺度 観察評価 判定 鮮明な画像の印刷物が得られた ◎ 殆ど欠落が無く文字の判読は容易 ○ 若干の欠落が有るが文字の判読は可能 △ かなり欠落しカスレて文字の判読は困難 × (3)穿孔感度評価 厚さ8μmのサンプルフィルムと線径40μmのポリエ
ステル繊維を織密度270メッシュで織った厚さ64μ
mのメッシュ状織布とを4辺のみ貼り合わせて(貼り合
わせが全面でないので製版部分はフィルムとメッシュ状
織布が重なっているだけである)、更にフィルムのメッ
シュ状織布と接していない面にアミノ変性シリコーンオ
イル(信越化学社製KF864)を10mg/mm2
布し、感熱孔版印刷原紙を得た。上記感熱孔版印刷原紙
を次の方法で穿孔製版した。製版装置として大倉電機社
製印字装置TH−PDMに東芝社製ライン型サーマルヘ
ッドTPH293R9(発熱体密度:16ドット/m
m)を装着したものを用い、製版パターンを全ドット
(ベタ)パターン、製版エネルギーを80μJ/dot
として穿孔製版を行った。製版後の上記感熱孔版印刷原
紙から製版部分だけを切り取り、メッシュ状織布を剥が
した製版済みフィルムを、市販マスターRCM56Wを
くり抜いた部分に4辺のみ貼り合わせて固定し、これを
理想科学社製リソグラフRC335の印刷ドラムに装着
し、通常印刷条件で印刷操作のみを行い30枚印刷し
た。得られた印刷物のうち25枚目の印刷物の印刷濃度
(OD値)を大日本スクリーン製造社製ハンディタイプ
反射濃度計DM−800で測定し、この印刷濃度(OD
値)を穿孔感度の指標とした。
【0040】 評価尺度 印刷濃度(OD値) 判定 備考 1.00以上 ◎ 鮮明な黒ベタ印刷物 0.85以上1.00未満 ○ 若干白抜けの有る黒ベタ印刷物 0.70以上0.85未満 △ 白抜けの多い黒ベタ印刷物 0.70未満 × かなり白抜けの多い黒ベタ印刷物 (4)搬送着版性及び画像性の評価 片面にアミノ変性シリコーンオイル(信越化学社製K
F864)を10mg/mm2 塗布した幅320mmの
ロール状サンプルフィルムを、理想科学社製リソグラフ
RC335のマスター収納部にシリコーンオイル塗布面
が製版ユニットのライン型サーマルヘッドに接触するよ
うにセットし、画像電子学会ファクシミリテストチャー
トNo.1WPを原稿として通常製版条件の写真モード
で製版操作を行った。この場合のフィルム切れの発生、
搬送経路におけるジャム等の発生、着版時の皺の発生、
排版の可否等を観察評価し搬送着版性の指標とした。
【0041】 評価尺度 観察評価 判定 全く問題の無いもの ◎ 着版時に若干皺が入るが印刷には問題の無いもの ○ 着版時に皺が入り印刷物に影響を与えるもの △ ジャム等の発生により着版もできないもの × 更に、上記の製版条件で搬送着版性が「◎」「○」の
サンプルフィルムに関しては、通常印刷条件で印刷操作
を行い30枚印刷した。得られた印刷物のうち25枚目
の印刷物で、文字の鮮明さや線の太り、ベタの鮮明さや
濃度ムラ、中間調の階調等を目視により観察評価し画像
性の指標とした。尚、搬送着版性が「△」「×」のもの
は画像性評価は行わず、判定は「−」とした。
【0042】 評価尺度 観察評価 判定 鮮明な画像の印刷物が得られ、階調は優れる ◎ 若干カスレるが文字の判読は容易、階調は良い ○ かなりカスレるが文字の判読は可能、階調は悪い △ カスレて文字の判読は困難、階調はかなり悪い × (5)レーザー穿孔性の評価 電磁波吸収性物質のカーボンブラックを5重量%添加し
分散させた厚み8μmのフィルムを、ホルダーに挟み平
面性を出したサンプルを用意した。製版装置として、光
学レンズでビームを形成しビーム径を20μmに絞った
最大10mWの出力を有する半導体レーザー(波長78
0nm)を利用して、1.0msec照射するパルス発
信をして穿孔テストを行い、穿孔された時の出力をレー
ザー穿孔性の指標とした。
【0043】 評価尺度 穿孔時出力(mW) 判定 備考 6mW未満でも穿孔可 ◎ 穿孔感度はかなり高い 6mW以上8mW未満で穿孔可 ○ 穿孔感度は高い 8mW以上10mW未満で穿孔可 △ 穿孔感度は低い 10mW以上でも穿孔不可 × 穿孔感度は著しく低い
【0044】
【実施例】先ず、本発明の実施例及び比較例に用いる熱
可塑性ポリエステル系樹脂組成物の内容を表1、表2に
示す。即ち、表1には感熱穿孔性フィルムの基材として
用いた熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物の組成割合
を、表2には表1に挙げた樹脂を構成する単量体成分と
その成分割合を示した。又、熱可塑性ポリエステル系樹
脂組成物の組成が複数の樹脂である場合は、ブレンダー
を用いてペレット状態で予備混合したものを、成膜の際
に押出機中で溶融混練してこれに供した。
【0045】一方、感熱穿孔性フィルムを成膜する際に
用いる延伸補強層用樹脂組成物(B)の内容を表3に示
す。延伸補強層用樹脂組成物(B)は、3種類の樹脂を
ペレット状態でブレンダーを用いて予備混合したもの
を、直径5mmの押出口を3個有するストランドダイを
先端に取り付けた口径45mm、L/D=44の押出機
に供給し溶融混練しながら、該押出機のミキシング部に
液状物質を加圧注入できる注入ポンプから2種類の油状
物質を混合した添加剤を添加混練し、ストランドダイよ
り押出し造粒して成膜に供した。
【0046】次に、押出成形に使用した装置の概要を示
す。即ち、孔径40mm、L/D=38の押出機(I)
と孔径32mm、L/D=40の押出機(II)及び押
出機(III)の三台の押出機の先端に、溶融樹脂を3
層状態で共押出せしめるサーキュラーダイを押出機(I
I)から最外層、押出機(I)から中間層、押出機(I
II)から最内層へ溶融樹脂が流れるように接続した装
置を用いた。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【実施例1及び比較例1】この実験は、70℃における
加熱収縮応力の最大値、特にその上限の大きさに着目し
た実験である。従って、感熱穿孔性フィルムの厚みは8
μm、140℃における加熱収縮応力の最大値は590
〜630g/mm2 の範囲にある値に、140℃におけ
る加熱収縮応力の応力保持率は0.28〜0.31の範
囲にある値に固定するよう努めてある。
【0051】感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物(M)と
して、組成物No.6に平均粒子径3.5μmの粒状シ
リカを0.1重量%とエチレン−ビニルアルコール共重
合体(エチレン含量:44mol%)を1重量%添加し
た樹脂組成物を用いて、該樹脂組成物を水分率が50p
pm以下になるまで充分乾燥した後、押出機(II)及
び押出機(III)に供給した。一方、延伸補強層用樹
脂組成物(B)は上記の如く造粒して押出機(I)に供
給した。各押出機から各樹脂組成物をサーキュラーダイ
よりM/B/Mの3層状態に共押出し、水冷後折り畳み
ながら引き取って原反を得た。該原反を延伸機の加熱炉
により再び加熱し、81℃の雰囲気温度で縦方向に5.
0倍、横方向に5.5倍にチューブラー二軸延伸後、冷
風で冷却し折り畳んで引き取った。その後、熱ロールを
用いて熱処理温度50℃、弛緩率2%(縦方向と横方向
の平均値)、熱処理時間5秒の条件で熱処理を行った。
3層状態の該二軸延伸フィルムから感熱穿孔性フィルム
層(M)を剥離し厚み8μmの感熱穿孔性フィルムを得
た。得られたフィルムを実験No.1とする。
【0052】次いで、熱処理温度を40℃に変更するこ
との他は上記実験No.1と同じ実験を繰り返し、得ら
れたフィルムを実験No.2とする。感熱穿孔性フィル
ム用樹脂組成物を組成物No.9、延伸雰囲気温度を7
8℃、熱処理温度を40℃に変更することの他は上記実
験No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを
実験No.3とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物
を組成物No.9、延伸雰囲気温度を78℃に変更し、
熱処理を行わないことの他は上記実験No.1と同じ実
験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.4とす
る。
【0053】この実験No.1〜4の感熱穿孔性フィル
ムをサンプルフィルムとして、前述の経時寸法安定性に
ついて評価を行った。それらをまとめて表4に示す。表
4の結果によると、70℃における加熱収縮応力の最大
値が1000g/mm2 以下であるものは寸法収縮率が
小さく、保存中のフィルム収縮が発生せず、経時的な物
性劣化が起こらない(実験No.1、2、3参照)。こ
れに対して、70℃における加熱収縮応力の最大値が1
000g/mm2 を超えるものは寸法収縮率が大きく、
保存中にフィルムが収縮して皺が発生したり、経時的な
物性の劣化が著しいので実用性が無いことが判る(実験
No.4参照)。
【0054】
【表4】
【0055】
【実施例2及び比較例2】この実験は、70℃における
加熱収縮応力の最大値、特にその下限の大きさに着目し
た実験である。従って、感熱穿孔性フィルムの厚みは8
μm、140℃における加熱収縮応力の最大値は570
〜620g/mm2 の範囲にある値に、140℃におけ
る加熱収縮応力の保持率は0.29〜0.33の範囲に
ある値に固定するよう努めてある。
【0056】感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物
No.5、延伸雰囲気温度を83℃、熱処理温度を40
℃に変更することの他は上記実験No.1と同じ実験を
繰り返し、得られたフィルムを実験No.5とする。感
熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.5、延伸
雰囲気温度を83℃に変更することの他は上記実験N
o.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験
No.6とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組
成物No.5、延伸雰囲気温度を83℃、熱処理温度を
60℃に変更することの他は上記実験No.1と同じ実
験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.7とす
る。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.1
1、延伸雰囲気温度を82℃に変更することの他は上記
実験No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルム
を実験No.8とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成
物を組成物No.1、延伸雰囲気温度を103℃に変更
することの他は上記実験No.1と同じ実験を繰り返
し、得られたフィルムを実験No.9とする。尚、実験
No.9は、従来技術である前述の特開昭62−282
983号公報の実施例1に記載のフィルムである。
【0057】この実験No.1〜2、5〜9の感熱穿孔
性フィルムをサンプルフィルムとして、前述の穿孔性に
ついて評価を行った。それらをまとめて表5に示す。表
5の結果によると、70℃における加熱収縮応力の最大
値が500g/mm 2 以上であるものは、市販のデジタ
ル式感熱孔版印刷機に使用されている発熱体密度16ド
ット/mmのサーマルヘッドで穿孔製版を行っても鮮明
な画像の印刷物が得られ、従来技術のフィルムよりも穿
孔感度が高く、穿孔性が優れていることを示している
(実験No.1、2、5、6、7参照)。これに対し
て、70℃における加熱収縮応力の最大値が500g/
mm2 に満たないものは穿孔感度が低く、発熱体密度1
6ドット/mmのサーマルヘッドでは印刷に供し得る穿
孔製版は不可能で穿孔性が劣っていることが判る(実験
No.8、9参照)。
【0058】
【表5】
【0059】
【実施例3及び比較例3】この実験は、140℃におけ
る加熱収縮応力の最大値、及び応力保持率に着目した実
験である。従って、感熱穿孔性フィルムの厚みは8μ
m、70℃における加熱収縮応力の最大値は730〜7
80g/mm2 の範囲にある値に固定するよう努めてあ
る。 感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.
3、延伸雰囲気温度を87℃に変更することの他は上記
実験No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルム
を実験No.10とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組
成物を組成物No.4、延伸雰囲気温度を84℃、熱処
理温度を40℃に変更することの他は上記実験No.1
と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.
11とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物
No.7、延伸雰囲気温度を80℃に変更することの他
は上記実験No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフ
ィルムを実験No.12とする。感熱穿孔性フィルム用
樹脂組成物を組成物No.8、延伸雰囲気温度を80
℃、熱処理温度を40℃に変更することの他は上記実験
No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実
験No.13とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物
を組成物No.8、延伸雰囲気温度を80℃、熱処理温
度を60℃に変更することの他は上記実験No.1と同
じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.14
とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物N
o.2、延伸雰囲気温度を91℃、熱処理温度を40℃
に変更することの他は上記実験No.1と同じ実験を繰
り返し、得られたフィルムを実験No.15とする。感
熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.2、延伸
雰囲気温度を91℃に変更することの他は上記実験N
o.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験
No.16とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を
組成物No.2、延伸雰囲気温度を91℃、熱処理温度
を60℃に変更することの他は上記実験No.1と同じ
実験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.17と
する。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.
10、延伸雰囲気温度を82℃、熱処理温度を40℃に
変更することの他は上記実験No.1と同じ実験を繰り
返し、得られたフィルムを実験No.18とする。感熱
穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.10、延伸
雰囲気温度を82℃に変更することの他は上記実験N
o.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験
No.19とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を
組成物No.10、延伸雰囲気温度を82℃、熱処理温
度を60℃に変更することの他は上記実験No.1と同
じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実験No.20
とする。感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物N
o.12、延伸雰囲気温度を73℃、熱処理温度を60
℃に変更することの他は上記実験No.1と同じ実験を
繰り返し、得られたフィルムを実験No.21とする。
感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物No.13、
延伸雰囲気温度を69℃に変更することの他は上記実験
No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを実
験No.22とする。
【0060】この実験No.5、10〜22の感熱穿孔
性フィルムをサンプルフィルムとして、前述の穿孔感度
について評価を行った。それらをまとめて表6に示す。
表6の結果によると、140℃における加熱収縮応力の
最大値が300〜800g/mm2 、且つ140℃にお
ける加熱収縮応力の応力保持率が0.10〜0.40の
範囲にあるものは、印刷濃度が実用性のあるレベル(O
D=0.85以上)を示し、穿孔感度が高いフィルムで
ある(実験No.5、10、11、12、13、19参
照)。これに対し、140℃における加熱収縮応力の最
大値、又は、140℃における加熱収縮応力の応力保持
率が、どちらか一方でも上記範囲から外れるものは、黒
ベタ印刷物は白抜けが多く、印刷濃度はOD=0.85
を下回り、穿孔感度は低いことが判る(実験No.1
4、15、16、17、18、20、21、22参
照)。
【0061】
【表6】
【0062】
【実施例4及び比較例4】この実験は、感熱穿孔性フィ
ルムのフィルム厚みに着目した実験である。従って、各
厚みのフィルムは、70℃における加熱収縮応力の最大
値が780g/mm2 を目標に、140℃における加熱
収縮応力の最大値が610g/mm2 を目標に、及び1
40℃における加熱収縮応力の応力保持率が0.30を
目標に、各加熱収縮応力の値を示すよう延伸雰囲気温度
を調節して努めてある。
【0063】感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物を組成物
No.5、延伸雰囲気温度を83±2℃、熱処理温度を
40℃、フィルム厚みを5.0、6.0、12.0、1
5.0、4.5、15.5に変更することの他は上記実
験No.1と同じ実験を繰り返し、得られたフィルムを
各々実験No.23、24、25、26、27、28と
する。
【0064】この実験No.5、23〜28の感熱穿孔
性フィルムをサンプルフィルムとして、前述の搬送着版
性及び画像性について評価を行った。それらをまとめて
表7に示す。表7の結果によると、フィルム厚みが5〜
15μmのものは、印刷機内でマスターが破れやジャム
を発生せず、確実に搬送を行える厚みでも、階調性が良
く高品質な画像性の印刷物が得られるフィルムである
(実験No.5、23、24、25、26参照)。これ
に対して、厚みが5μmに満たないものは機械的強度が
弱く腰がない為に、印刷機内で搬送不良を生じ搬送着版
性が劣る(実験No.27参照)。又、厚みが15μm
を超えるものは穿孔感度が著しく低下し、印刷物はカス
レて画像性の悪いものである(実験No.28参照)。
【0065】
【表7】
【0066】
【実施例5及び比較例5】この実験は、感熱穿孔性フィ
ルムをレーザー光で製版した場合のレーザー穿孔性に関
する実験である。即ち、フィルム厚みは8μmに固定す
るよう務め、70℃における加熱収縮応力の最大値、1
40℃における加熱収縮応力の最大値、140℃におけ
る加熱収縮応力の応力保持率に依存するレーザー穿孔性
の優劣を調べた。
【0067】感熱穿孔性フィルム用樹脂組成物の添加物
をカーボン粒子5重量%に変更することの他は上記実験
No.5、6、7、10、12、13、18、19、2
0、22、9、8、15、16、17と同じ実験を繰り
返し、得られたフィルムを各々実験No.29、30、
31、32、33、34、35、36、37、38、3
9、40、41、42、43とする。
【0068】この実験No.29〜43の感熱穿孔性フ
ィルムをサンプルフィルムとして、前述のレーザー穿孔
性について評価を行った。それらをまとめて表8に示
す。表8の結果によると、70℃における加熱収縮応力
の最大値が500〜1000g/mm2 であり、140
℃における加熱収縮応力の最大値が300〜800g/
mm2 、且つ140℃における加熱収縮応力の応力保持
率が0.10〜0.40の範囲にあるものは穿孔感度が
高く、レーザー光の出力が8mW未満で穿孔が可能であ
りレーザー穿孔性が優れたフィルムである(実験No.
29、30、31、32、33、34、36参照)。こ
れに対し、70℃における加熱収縮応力の最大値、14
0℃における加熱収縮応力の最大値、又は140℃にお
ける加熱収縮応力の応力保持率が、いずれか一つでも上
記範囲から外れるものは穿孔感度が低く、レーザー光の
出力が10mWでも穿孔は不可能でありレーザー穿孔性
が劣っていることが判る(実験No.35、37、3
8、39、40、41、42、43参照)。
【0069】
【表8】
【0070】
【参考例1】この実験は、感熱穿孔性フィルムのフィル
ム厚みに依存する穿孔感度の変化を調べる為の実験であ
る。フィルム厚みを5、7、8、10、12、15、1
6μm、延伸雰囲気温度を83±2℃に変更することの
他は上記実験No.5と同じ実験を繰り返し得られた本
発明のフィルムと、フィルム厚みを2、3、5、6、8
μm、延伸雰囲気温度を103±2℃に変更することの
他は上記実験No.9と同じ実験を繰り返し得られた従
来技術のフィルムをサンプルフィルムとした。
【0071】上記サンプルフィルムを前述の穿孔感度に
ついて評価を行った。即ち、各厚さのサンプルフィルム
と線径40μmのポリエステル繊維を織密度270メッ
シュで織った厚さ64μmのメッシュ状織布とを4辺の
み貼り合わせて(貼り合わせが全面でないので製版部分
はフィルムとメッシュ状織布が重なっているだけであ
る)、更にフィルムのメッシュ状織布と接していない面
にアミノ変性シリコーンオイル(信越化学社製KF86
4)を10mg/mm2 塗布し、感熱孔版印刷原紙を得
た。上記感熱孔版印刷原紙を次の方法で穿孔製版した。
製版装置として大倉電機社製印字装置TH−PDMに東
芝社製ライン型サーマルヘッドTPH293R9(発熱
体密度:16ドット/mm)を装着したものを用い、製
版パターンを全ドット(ベタ)パターン、製版エネルギ
ーを80μJ/dotとして穿孔製版を行った。製版後
の上記感熱孔版印刷原紙から製版部分だけを切り取り、
メッシュ状織布を剥がした製版済みフィルムを、市販マ
スターRCM56Wをくり抜いた部分に4辺のみ貼り合
わせて固定し、これを理想科学社製リソグラフRC33
5の印刷ドラムに装着し、通常印刷条件で印刷操作のみ
を行い30枚印刷した。得られた印刷物のうち25枚目
の印刷物の印刷濃度(OD値)を大日本スクリーン製造
社製ハンディタイプ反射濃度計DM−800で測定し
た。その結果を図1にまとめて示す。
【0072】図1は、横軸にフィルム厚み(μm)、縦
軸に印刷濃度(OD値)を各々目盛り、フィルムが厚く
なるのに伴って印刷濃度が低下する様子を示したもので
ある。図1中の丸印(○)は本発明の感熱穿孔性フィル
ムの場合を、角印(□)は従来の感熱穿孔性フィルムの
場合を各々示している。図1の結果によると、従来技術
の感熱穿孔性フィルムは、フィルム厚みが6μmで印刷
濃度はOD=0.8を下回り、黒ベタ印刷物にかなりの
白抜けが見られるようになった。又、それ以上の厚さで
はフィルムが厚くなるに伴って著しく印刷濃度が低下し
ている。従って、従来技術の感熱穿孔性フィルムでは、
印刷機内でマスターの搬送を確実にできるフィルム厚み
のものを用いると印刷に供し得る穿孔製版を行うことは
不可能である。これに対して、本発明の感熱穿孔性フィ
ルムは、そのフィルム厚みを12μmにしても印刷濃度
はOD=1.0を上回り鮮明な黒ベタ印刷物が得られ、
15μmの厚さでも黒ベタ印刷に若干の白抜けが見られ
る程度であり、穿孔感度が大幅に向上した事が判る。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、感熱穿孔性フィルム単
体をマスターとして用いる場合に、印刷機内の搬送時に
破れやジャム等の発生が無く、市販のデジタル式感熱孔
版印刷機に使用されている発熱体密度16ドット/mm
のサーマルヘッドで良好な穿孔製版が可能であり、且つ
経時的な物性安定性に優れており、更に印刷物は和紙目
や白抜けの無い高品質な印刷画像を得ることができる感
熱穿孔性フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明、従来技術の各々の感熱穿孔性フィルム
について、フィルム厚みに依存する穿孔感度の変化を示
す実験図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル系樹脂よりなる厚
    みが5〜15μmの二軸延伸フィルムであって、70℃
    における加熱収縮応力の最大値が500〜1000g/
    mm2 であり、140℃における加熱収縮応力の最大値
    が300〜800g/mm2 、且つ140℃における加
    熱収縮応力の応力保持率が0.10〜0.40であるこ
    とを特徴とする感熱穿孔性フィルム。
  2. 【請求項2】 上記感熱穿孔性フィルムは、実質的に非
    晶質の熱可塑性ポリエステル系樹脂と融点が150℃〜
    200℃の結晶性熱可塑性ポリエステル系樹脂とからな
    る組成物から構成され、該フィルムのDSC(昇温速
    度:10℃/min、JIS K7121に準拠)で測
    定した結晶融解エネルギーが10〜20J/g、結晶融
    解温度範囲が50〜80℃である請求項1記載の感熱穿
    孔性フィルム。
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