JPH0872065A - 樹脂成形金型およびこの金型を用いた樹脂材の成形方法 - Google Patents

樹脂成形金型およびこの金型を用いた樹脂材の成形方法

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JPH0872065A
JPH0872065A JP21310394A JP21310394A JPH0872065A JP H0872065 A JPH0872065 A JP H0872065A JP 21310394 A JP21310394 A JP 21310394A JP 21310394 A JP21310394 A JP 21310394A JP H0872065 A JPH0872065 A JP H0872065A
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JP
Japan
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molding
resin
mold
resin material
plating
Prior art date
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Pending
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JP21310394A
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English (en)
Inventor
Yoshio Tanida
芳夫 谷田
Tsutomu Shigenaga
勉 重永
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な微細粗さを容易に且つ安定的に得るこ
とができる樹脂成形金型を提供すると共に、この金型を
用いて、樹脂成形品の質感(艶消し感)を向上させる。 【構成】 樹脂成形金型は、めっき処理により生じため
っき結晶核が粗大化して微細凹凸が形成される成形面を
有する。また、樹脂材の成形方法は、この金型を用い
て、樹脂材の所定の成形を行い、この成形時に金型の成
形面に形成された微細凹凸を樹脂材の表面部に転写して
樹脂成形品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形金型およびこ
の金型を用いた樹脂材の成形方法に係わり、特に、自動
車の内装材等に用いられる樹脂成形品の質感(艶消し
感)を向上させた樹脂成形金型およびこの金型を用いた
樹脂材の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車の内装材として樹脂材
である樹脂形成品が用いられているが、この樹脂形成品
の質感(艶消し感)を高めるために、特開昭57−83
416号公報に記載されているように、樹脂表面の粗さ
を微細にして光の反射を抑えたり調整することが行われ
ていた。また、特開昭57−203550号公報や特開
平4−1025号公報に示されているように、ショット
ブラストなどの硬質の粒子を金型表面に当てることによ
って、樹脂表面の粗さを微細にするようにしたものが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報に記載されたものにおいては、ショットブラスト
では用いる粒子に粒度分布があり、また、これらの粒子
の摩耗により粒度分布や粒子形状が経時的に変化する。
このため、金型表面の粗さが不均一となりやすく十分な
質感(艶消し感)が得られてないという問題があった。
そこで、本発明は、従来技術の問題点を解決するために
なされたものであり、十分な微細粗さを容易に且つ安定
的に得ることができる樹脂成形金型を提供することを目
的としている。また、本発明は、このような樹脂成形金
型を用いて成形された樹脂成形品の質感(艶消し感)を
向上させることができる樹脂材の成形方法を提供するこ
とを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】上記の目的を
達成するため請求項1記載の本発明の樹脂成形金型は、
めっき処理により生じためっき結晶核が粗大化して微細
凹凸が形成される成形面を有することを特徴としてい
る。このように構成された本発明の樹脂成形金型におい
ては、金型の成形面にめっき処理により生じためっき結
晶核が粗大化して微細凹凸が形成される。これにより、
十分な微細粗さを容易に且つ安定的に得ることができ
る。また、請求項2記載の本発明の樹脂成形金型におい
ては、上記めっき結晶格の粗大化のレベルが、pH3以
下で且つ電流密度5〜15A/dm2 のめっき浴におけ
る通電時間を調整することにより設定される。このよう
に構成された本発明によれば、めっき浴をpH3以下で
且つ電流密度5〜15A/dm2 とし、この状態で、通
電時間を調整することにより、結晶格の粗大化のレベル
が設定させる。このため、十分な微細粗さを容易に且つ
安定的に得ることができる。また、請求項3記載の本発
明の樹脂材の成形方法は、請求項1記載の樹脂成形金型
を用いて、樹脂材の所定の成形を行い、この成形時に上
記金型の成形面に形成された微細凹凸を樹脂材の表面部
に転写して樹脂成形品を成形することを特徴としてい
る。
【0005】このように構成された本発明によれば、金
型の成形面に形成された微細凹凸を樹脂材の表面部に転
写して樹脂成形品が成形される。このため、樹脂成形品
の質感(艶消し感)を向上させることができる。さら
に、請求項4記載の本発明の樹脂材の成形方法は、請求
項2記載の樹脂成形金型を用いて、樹脂材の所定の成形
を行い、この成形時に上記金型の成形面に形成された微
細凹凸を樹脂材の表面部に転写して樹脂成形品を成形す
ることを特徴としている。このように構成された本発明
によれば、金型の成形面に形成された微細凹凸を樹脂材
の表面部に転写して樹脂成形品が成形される。このた
め、樹脂成形品の質感(艶消し感)を向上させることが
できる。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例について添付図面を参
照して説明する。先ず、本発明の樹脂成形金型の一実施
例について説明する。クロムモリブデン鋼であるSCM
430あるいは炭素鋼であるS50C相当材からなる金
型1の成形面2にシボ模様を転写する。このシボ模様の
転写は、公知のフォトエッチングあるいは精密鋳造によ
り行う。このように金型1の成形面2にシボ模様を形成
したのち、図1に示すように、めっき浴(ワット浴)3
に金型1を浸漬して白金電極である対抗電極4を取り付
ける。このようにして、金型1の成形面全面にニッケル
めっき皮膜を形成する。このめっき浴3は、硫酸ニッケ
ル、塩化ニッケル、ほう酸から構成されるワット浴であ
る。本実施例における好ましいめっき浴の組成範囲は、
硫酸ニッケルが30〜350g/l(代表的な組成は、
280g/l)、塩化ニッケルが20〜50g/l(代
表的な組成は、45g/l)、ほう酸が20〜50g/
l(代表的な組成は、40g/l)である。また、この
めっき浴は、一般的に用いられるものとは異なり、めっ
き面を平滑にする光沢剤を含まない。
【0007】次に図2乃至図4を参照して、本実施例に
おけるめっき条件を説明する。図2は、pHと金型成形
面の粗さである比(=高さ/ピッチ)との関係を示した
線図である。即ち、本発明の発明者らは、上記めっき浴
組成において、pHを種々の値に調整すると共にめっき
処理後の金型成形面の微細凹凸である粗さ即ち比(=高
さ/ピッチ)を計測した。この図2から明らかなよう
に、pHの低下にともない金型成形面に形成される凹凸
の大きさが増大することが分かる。これは、pHの低下
にともないめっき結晶核が粗大化するためである。この
めっき結晶格の成長過程は、後述するように、電流密度
とめっき時間である通電時間によっても変化する。図3
は、pH2の上記めっき浴組成において、金型成形面の
比(=高さ/ピッチ)と電流密度との関係を示した線図
である。この図3から明らかなように、電流密度が、最
適な範囲(5〜15A/dm2 )に存在する場合には、
金型成形面の比が大きくなることが分かる。図4は、p
H2の上記めっき浴組成において、金型成形面の比(=
高さ/ピッチ)とめっき時間である通電時間との関係を
示す線図である。この図3から、めっき時間(通電時
間)が長いほど、凹凸の大きさ(比の値)が増大するこ
とが分かる。
【0008】従って、めっき条件としては、結晶格が粗
大化するpH3以下で且つ電流密度5〜15A/dm2
において、めっき時間(通電時間)を調整するようにす
ることが好ましい。次に、この樹脂成形金型を用いて、
樹脂成形品を成形する樹脂材の成形方法の一実施例を説
明する。この実施例においては、上述した微細凹凸を形
成した成形面を有する金型を用いて、樹脂材の所定の成
形を行い、この成形時に上記金型に形成された微細凹凸
を形成材の表面に転写するようにして樹脂成形品を得
る。図5は、このようにして得られた樹脂成形品におけ
る微細凹凸即ち比(=高さ/ピッチ)と反射強度との関
係を示す線図である。図5の縦軸の反射強度は、村上色
彩製の三次元変角光度計で計測した値である。図5に示
すように、反射強度が低いほど質感即ち艶消し感が増大
する関係にある。このように、大きな比の成形面を有す
る金型を用いた場合には、質感即ち艶消し感が増大して
樹脂成形品を得ることができる。また、図6は、金型成
形面の微細凹凸である比(=高さ/ピッチ)とこの金型
を用いて作られた樹脂成形品の微細凹凸である比(=高
さ/ピッチ)の相関関係を示した線図である。この図6
から明らかなように、金型成形面側の微細凹凸である比
(=高さ/ピッチ)とこの金型を用いて作られた樹脂成
形品側の微細凹凸である比(=高さ/ピッチ)との間に
は、よい相関関係があることが理解できる。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の樹脂成形
金型によれば、十分な微細粗さを容易に且つ安定的に得
ることができる。また、本発明の樹脂材の成形方法によ
れば、このような樹脂成形金型を用いて樹脂成形品を成
形することにより、樹脂成形品の質感(艶消し感)を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂成形金型の成形面におけるめっき
処理を示す説明図
【図2】pHと金型成形面の粗さである比(=高さ/ピ
ッチ)との関係を示す線図
【図3】pH2のめっき浴組成において金型成形面の比
(=高さ/ピッチ)と電流密度との関係を示す線図
【図4】pH2のめっき浴組成において金型成形面の比
(=高さ/ピッチ)とめっき時間である通電時間との関
係を示す線図
【図5】樹脂成形品における微細凹凸即ち比(=高さ/
ピッチ)と反射強度との関係を示す線図
【図6】金型成形面の微細凹凸である比(=高さ/ピッ
チ)とこの金型を用いて作られた樹脂成形品の微細凹凸
である比(=高さ/ピッチ)の相関関係を示す線図
【符号の説明】
1 金型 2 成形面 3 めっき浴 4 対抗電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき処理により生じためっき結晶核が
    粗大化して微細凹凸が形成される成形面を有することを
    特徴とする樹脂成形金型。
  2. 【請求項2】 上記めっき結晶格の粗大化のレベルは、
    pH3以下で且つ電流密度5〜15A/dm2 のめっき
    浴における通電時間を調整することにより設定されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の樹脂成形金型。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の樹脂成形金型を用いて、
    樹脂材の所定の成形を行い、この成形時に上記金型の成
    形面に形成された微細凹凸を樹脂材の表面部に転写して
    樹脂成形品を成形することを特徴とする樹脂材の成形方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の樹脂成形金型を用いて、
    樹脂材の所定の成形を行い、この成形時に上記金型の成
    形面に形成された微細凹凸を樹脂材の表面部に転写して
    樹脂成形品を成形することを特徴とする樹脂材の成形方
    法。
JP21310394A 1994-09-07 1994-09-07 樹脂成形金型およびこの金型を用いた樹脂材の成形方法 Pending JPH0872065A (ja)

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Effective date: 20040209