JPH08258051A - レンズ金型の製造方法 - Google Patents
レンズ金型の製造方法Info
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- JPH08258051A JPH08258051A JP7094479A JP9447995A JPH08258051A JP H08258051 A JPH08258051 A JP H08258051A JP 7094479 A JP7094479 A JP 7094479A JP 9447995 A JP9447995 A JP 9447995A JP H08258051 A JPH08258051 A JP H08258051A
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- JP
- Japan
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- nickel
- lens
- resist pattern
- nickel sulfate
- lens mold
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- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D11/00—Producing optical elements, e.g. lenses or prisms
- B29D11/00009—Production of simple or compound lenses
- B29D11/00365—Production of microlenses
Abstract
(57)【要約】
【目的】 解像度が高く、面の表面粗さが極めて小さい
レンズ金型の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】レンズ金型の製造方法において導電性基板上に
レジストパタ−ン孔を形成し、スルファミン酸を主成分
として、少なくとも硫酸ニッケル10〜50%、光沢剤
1〜3%とから成るめっき液を使用し、電鋳法により前
記導電性基板上に設けたレジストパタ−ン孔間にニッケ
ル金属を析出させることを特徴とする。
レンズ金型の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】レンズ金型の製造方法において導電性基板上に
レジストパタ−ン孔を形成し、スルファミン酸を主成分
として、少なくとも硫酸ニッケル10〜50%、光沢剤
1〜3%とから成るめっき液を使用し、電鋳法により前
記導電性基板上に設けたレジストパタ−ン孔間にニッケ
ル金属を析出させることを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は映像投射スクリ−ンに使
用するレンズの成形用金型の製造方法に関する。
用するレンズの成形用金型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9、10は、レンズ金型マスタの作製
方法の一例を示す拡大断面図であり、図9はレンズ素子
を、また図10は、このレンズ素子を用いて作製したレ
ンズ板成型金型マスタをそれぞれ示す。図9においてレ
ンズ素子単体20は、前面が半球レンズ形21をしてお
り、後方にテ−パ状22に縮小して、凸レンズ形23を
している。前記凸レンズの曲率半径rは、半球レンズの
Rにほぼ等しく、両レンズの光学軸が一致している。次
に、このレンズ素子単体レンズ20を、前記テ−パ21
に対応する孔を規則的にあけた導電性基板24に順次は
め込み、必要に応じて導電性をもった合成樹脂をキャス
テングなどの手段により基板上の空間25及び26に充
填してから、化学めっき及びそれに続く電解めっきによ
り表面に金属層27を形成して成型金型マスタ30とす
る。
方法の一例を示す拡大断面図であり、図9はレンズ素子
を、また図10は、このレンズ素子を用いて作製したレ
ンズ板成型金型マスタをそれぞれ示す。図9においてレ
ンズ素子単体20は、前面が半球レンズ形21をしてお
り、後方にテ−パ状22に縮小して、凸レンズ形23を
している。前記凸レンズの曲率半径rは、半球レンズの
Rにほぼ等しく、両レンズの光学軸が一致している。次
に、このレンズ素子単体レンズ20を、前記テ−パ21
に対応する孔を規則的にあけた導電性基板24に順次は
め込み、必要に応じて導電性をもった合成樹脂をキャス
テングなどの手段により基板上の空間25及び26に充
填してから、化学めっき及びそれに続く電解めっきによ
り表面に金属層27を形成して成型金型マスタ30とす
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9、
図10の従来例のレンズ金型作製方法は、あらかじめ加
工したレンズ単体素子20を導電性基板24にはめ込ん
でいく方法なので、微小径レンズの作製が極めて困難で
あり、工数が大幅にかかっていた。またレンズ単体素子
20は加工により作製しているので表面粗さが1μm程
度と粗く、乱反射が大きく高解像度な映像投射スクリ−
ンが得られないという欠点があった。本発明のレンズ金
型の作製方法は、面の表面粗さの小さい微小レンズの作
製を極めて短時間で可能とする方法を提供することを目
的とする。
図10の従来例のレンズ金型作製方法は、あらかじめ加
工したレンズ単体素子20を導電性基板24にはめ込ん
でいく方法なので、微小径レンズの作製が極めて困難で
あり、工数が大幅にかかっていた。またレンズ単体素子
20は加工により作製しているので表面粗さが1μm程
度と粗く、乱反射が大きく高解像度な映像投射スクリ−
ンが得られないという欠点があった。本発明のレンズ金
型の作製方法は、面の表面粗さの小さい微小レンズの作
製を極めて短時間で可能とする方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明になるレンズ金型
作製方法は、導電性基板上にレジストパタ−ン孔を形成
し、スルファミン酸ニッケルを主成分とし、少なくとも
硫酸ニッケル10〜50%、光沢剤1〜3%とから成る
めっき液を使用し、電鋳法により前記導電性基板上に設
けたレジストパタ−ン孔間にニッケル金属を析出させる
ことを特徴とする。
作製方法は、導電性基板上にレジストパタ−ン孔を形成
し、スルファミン酸ニッケルを主成分とし、少なくとも
硫酸ニッケル10〜50%、光沢剤1〜3%とから成る
めっき液を使用し、電鋳法により前記導電性基板上に設
けたレジストパタ−ン孔間にニッケル金属を析出させる
ことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明にあっては、電鋳法により、フォトリソ
グラフィ技術を用いて形成したレジストパタ−ン孔間に
ニッケル金属を析出させてレンズ金型を形成するので、
微小寸法のレンズ金型の作製が容易である。またスルフ
ァミン酸を主成分とし少なくとも硫酸ニッケル10〜5
0%及び光沢剤1〜3%濃度の条件範囲のめっき液組成
を使用することにより、レンズ金型表面の表面粗さは1
20nm以下と極めて小さく押さえることができる。従
って、この金型を利用して作製したレンズは面の表面粗
さを極めて小さく押さえたものとすることができる。そ
の結果、収差や乱反射の極めて少ないレンズが作製でき
るので、明瞭で高解像度の映像投射スクリ−ンを得るこ
とができる。またレジストパタ−ン孔径を変えて作製す
ることにより、異なる曲率を持った半球レンズ形の金型
が作製可能なので、焦点距離の異なる映像投射スクリ−
ンを容易に得ることができる。
グラフィ技術を用いて形成したレジストパタ−ン孔間に
ニッケル金属を析出させてレンズ金型を形成するので、
微小寸法のレンズ金型の作製が容易である。またスルフ
ァミン酸を主成分とし少なくとも硫酸ニッケル10〜5
0%及び光沢剤1〜3%濃度の条件範囲のめっき液組成
を使用することにより、レンズ金型表面の表面粗さは1
20nm以下と極めて小さく押さえることができる。従
って、この金型を利用して作製したレンズは面の表面粗
さを極めて小さく押さえたものとすることができる。そ
の結果、収差や乱反射の極めて少ないレンズが作製でき
るので、明瞭で高解像度の映像投射スクリ−ンを得るこ
とができる。またレジストパタ−ン孔径を変えて作製す
ることにより、異なる曲率を持った半球レンズ形の金型
が作製可能なので、焦点距離の異なる映像投射スクリ−
ンを容易に得ることができる。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を以下の図に基づいて説明
する。図1は、本発明の第1の実施例のレンズ金型の製
造工程を示す断面図、図2は本発明の第2の実施例のレ
ンズ金型の製造工程を示す断面図、図3は本発明で用い
た電鋳法の装置の概略図である。次に、第1の実施例に
ついて、図1を参照して説明する。まず、ガラス基板2
を用意し、このガラス基板2上にNiスパッタ膜3を形
成した基板を導電性基板とする。さらに、Niスパッタ
膜3上にレジスト4を塗布する。次に、図示しないフォ
トマスクをレジスト4上に乗せ、フォトリソグラフィ−
技術によりレジストパタ−ン孔(本実施例では例えばφ
300μmの円形)5を所定の間隔で形成してレジスト
パタ−ン基板1aを作製する。
する。図1は、本発明の第1の実施例のレンズ金型の製
造工程を示す断面図、図2は本発明の第2の実施例のレ
ンズ金型の製造工程を示す断面図、図3は本発明で用い
た電鋳法の装置の概略図である。次に、第1の実施例に
ついて、図1を参照して説明する。まず、ガラス基板2
を用意し、このガラス基板2上にNiスパッタ膜3を形
成した基板を導電性基板とする。さらに、Niスパッタ
膜3上にレジスト4を塗布する。次に、図示しないフォ
トマスクをレジスト4上に乗せ、フォトリソグラフィ−
技術によりレジストパタ−ン孔(本実施例では例えばφ
300μmの円形)5を所定の間隔で形成してレジスト
パタ−ン基板1aを作製する。
【0007】次に本発明になるレンズ金型10aの作製
方法につき図3を参照して説明する。浴槽16に、スル
ファミン酸ニッケル400g/l、硫酸ニッケル0〜2
00g/l(0〜50%)、塩化ニッケル5g/l,硼
酸30g/l、CH3 (CH2 )11OSO3 Na0.1
g/l、光沢剤(サッカリン3g/l、クマリン0.6
g/l)とから成るめっき液15を作製する。光沢剤は
析出金属の表面の平滑性を助けるものであるが、多量に
添加するともろくなり、ピンホ−ル等の発生が生じるの
で、1〜3%程度がよい。
方法につき図3を参照して説明する。浴槽16に、スル
ファミン酸ニッケル400g/l、硫酸ニッケル0〜2
00g/l(0〜50%)、塩化ニッケル5g/l,硼
酸30g/l、CH3 (CH2 )11OSO3 Na0.1
g/l、光沢剤(サッカリン3g/l、クマリン0.6
g/l)とから成るめっき液15を作製する。光沢剤は
析出金属の表面の平滑性を助けるものであるが、多量に
添加するともろくなり、ピンホ−ル等の発生が生じるの
で、1〜3%程度がよい。
【0008】このめっき液15中に陽極電極11及び陰
極電極12を設置する。ニッケル金属11aよりなる陽
極電極11は陰極電極12に対向する面に塩ビ13が接
着され、その一部が開口14している。すなわち陽極電
極開口部14が陽極電極11として働く。陰極電極12
は前記の如く形成したレジストパタ−ン基板1aを用い
る。レジストパタ−ン基板1aの面積は例えば5×5c
m2 である。陽極電極11と陰極電極12間の距離は一
定の間隔10cmと固定してある。
極電極12を設置する。ニッケル金属11aよりなる陽
極電極11は陰極電極12に対向する面に塩ビ13が接
着され、その一部が開口14している。すなわち陽極電
極開口部14が陽極電極11として働く。陰極電極12
は前記の如く形成したレジストパタ−ン基板1aを用い
る。レジストパタ−ン基板1aの面積は例えば5×5c
m2 である。陽極電極11と陰極電極12間の距離は一
定の間隔10cmと固定してある。
【0009】図示しない直流電源に陽極電極11側をプ
ラス、陰極電極12側をマイナスにつなぎ、通電する。
これにより、陽極電極11によりニッケル金属11aが
開口部14より溶出され、レジストパタ−ン孔5内にニ
ッケル6が析出され、所望の半球レンズ形7が形成され
たレンズ金型10aを作製する。
ラス、陰極電極12側をマイナスにつなぎ、通電する。
これにより、陽極電極11によりニッケル金属11aが
開口部14より溶出され、レジストパタ−ン孔5内にニ
ッケル6が析出され、所望の半球レンズ形7が形成され
たレンズ金型10aを作製する。
【0010】図2は、本発明の第2の実施例の製造工程
を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符
号を用い、その詳細な説明は省略する。第2の実施例に
おいてはガラス基板2にNiスパッタ膜3が形成された
導電性基板の代わりにCu−Zn金属基板8を導電性基
板としたものである。この導電性基板の上に、前記と同
様の手段によりレジスト4を塗布し、このレジスト4上
に図示しないフォトマスクを乗せ、フォトリソグラフィ
技術により例えば円形のレジストパタ−ン孔5を所定の
間隔で形成してレジストパタ−ン基板1bを形成する。
そしてこのレジストパタ−ン基板1bを前記と同様めっ
き液15中に入れて、この基板1bを陰極電極として用
いて、前記と同様所望の半球レンズ形7が形成されたレ
ンズ金型10bを作製する。
を示す断面図である。なお、図1と同一部分には同一符
号を用い、その詳細な説明は省略する。第2の実施例に
おいてはガラス基板2にNiスパッタ膜3が形成された
導電性基板の代わりにCu−Zn金属基板8を導電性基
板としたものである。この導電性基板の上に、前記と同
様の手段によりレジスト4を塗布し、このレジスト4上
に図示しないフォトマスクを乗せ、フォトリソグラフィ
技術により例えば円形のレジストパタ−ン孔5を所定の
間隔で形成してレジストパタ−ン基板1bを形成する。
そしてこのレジストパタ−ン基板1bを前記と同様めっ
き液15中に入れて、この基板1bを陰極電極として用
いて、前記と同様所望の半球レンズ形7が形成されたレ
ンズ金型10bを作製する。
【0011】ここで本発明の第1の実施例における平滑
な半球レンズ面を得るための条件を検討する。図4は、
陽極電極開口部14の面積をパラメ−タ−とした硫酸ニ
ッケル濃度と半球レンズ形7面の表面粗さとの関係図で
ある。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦軸には半球レンズ
形表面の粗さを示す。陽極電極開口部14の面積は9c
m2 と25cm2 の2種類をパラメ−タ−として行っ
た。Rmaxは半球レンズ形7表面の最大粗さ、Rzは
半球レンズ形7表面のうちの任意の面積である0.13
×0.11mm範囲における面積内にとった任意の10
点における平均粗さ、Raはその算術平均粗さである。
半球レンズ形7表面の粗さ及びその曲率半径測定は走査
型白色干渉顕微鏡により行った。
な半球レンズ面を得るための条件を検討する。図4は、
陽極電極開口部14の面積をパラメ−タ−とした硫酸ニ
ッケル濃度と半球レンズ形7面の表面粗さとの関係図で
ある。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦軸には半球レンズ
形表面の粗さを示す。陽極電極開口部14の面積は9c
m2 と25cm2 の2種類をパラメ−タ−として行っ
た。Rmaxは半球レンズ形7表面の最大粗さ、Rzは
半球レンズ形7表面のうちの任意の面積である0.13
×0.11mm範囲における面積内にとった任意の10
点における平均粗さ、Raはその算術平均粗さである。
半球レンズ形7表面の粗さ及びその曲率半径測定は走査
型白色干渉顕微鏡により行った。
【0012】この図より理解できるように、硫酸ニッケ
ル10%以下では半球レンズ形7面の表面粗さのバラツ
キが大きく、50%以上では半球レンズ形の形成ができ
ず、レンズ金型としては使用に耐えないことがわかる。
半球レンズ形7表面の粗さは最大値で120nmであ
り、硫酸ニッケル濃度が10〜50%の範囲で最適であ
ることを示している。半球レンズ形7面の表面粗さは2
0〜40%の硫酸ニッケル濃度範囲では濃度依存性がな
いため、平滑なレンズ金型の作製には特に好ましい。ま
た陽極電極開口部14の電極面の面積を小さくしていく
と、半球レンズ形7面の表面粗さは大きくなる傾向にあ
る。これは陽極から供給されるニッケルイオン濃度が低
いので緻密な結晶構造を作り出すことができないためで
ある。陽極電極開口部14の面積の最適値は9〜25c
m2 である。
ル10%以下では半球レンズ形7面の表面粗さのバラツ
キが大きく、50%以上では半球レンズ形の形成ができ
ず、レンズ金型としては使用に耐えないことがわかる。
半球レンズ形7表面の粗さは最大値で120nmであ
り、硫酸ニッケル濃度が10〜50%の範囲で最適であ
ることを示している。半球レンズ形7面の表面粗さは2
0〜40%の硫酸ニッケル濃度範囲では濃度依存性がな
いため、平滑なレンズ金型の作製には特に好ましい。ま
た陽極電極開口部14の電極面の面積を小さくしていく
と、半球レンズ形7面の表面粗さは大きくなる傾向にあ
る。これは陽極から供給されるニッケルイオン濃度が低
いので緻密な結晶構造を作り出すことができないためで
ある。陽極電極開口部14の面積の最適値は9〜25c
m2 である。
【0013】図5は陽極電極開口部14の面積をパラメ
−タ−とした硫酸ニッケル濃度と半球レンズ形7の曲率
半径との関係図である。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦
軸には半球レンズ形7の曲率半径を示す。陽極電極開口
部14の面積は9cm2 (○)と25cm2 (△)の2
種類をパラメ−タ−として行った。この図より理解でき
るように、10〜40%の硫酸ニッケル濃度範囲では、
陽極電極開口部14の面積による半球レンズ形7の曲率
半径の変動は約5%と非常に小さい。また硫酸ニッケル
濃度の増加に伴い、半球レンズ形7の曲率半径は小さく
なっていく。従って、この範囲では半球レンズ形7の曲
率半径の異なる、安定したレンズ金型10aの形状を作
製できる。
−タ−とした硫酸ニッケル濃度と半球レンズ形7の曲率
半径との関係図である。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦
軸には半球レンズ形7の曲率半径を示す。陽極電極開口
部14の面積は9cm2 (○)と25cm2 (△)の2
種類をパラメ−タ−として行った。この図より理解でき
るように、10〜40%の硫酸ニッケル濃度範囲では、
陽極電極開口部14の面積による半球レンズ形7の曲率
半径の変動は約5%と非常に小さい。また硫酸ニッケル
濃度の増加に伴い、半球レンズ形7の曲率半径は小さく
なっていく。従って、この範囲では半球レンズ形7の曲
率半径の異なる、安定したレンズ金型10aの形状を作
製できる。
【0014】図6は積算電流と半球レンズ形7の曲率半
径との関係図である。積算電流はめっき液中を流れる電
流とその経過時間の積である。横軸には積算電流、縦軸
には半球レンズ7の曲率半径を示す。積算電流の増加に
ともない、半球レンズ形7の曲率半径は比例して大きく
なっていく。すなわち曲率半径の異なる大きさのレンズ
金型10a形状を作製できる。
径との関係図である。積算電流はめっき液中を流れる電
流とその経過時間の積である。横軸には積算電流、縦軸
には半球レンズ7の曲率半径を示す。積算電流の増加に
ともない、半球レンズ形7の曲率半径は比例して大きく
なっていく。すなわち曲率半径の異なる大きさのレンズ
金型10a形状を作製できる。
【0015】図7は本発明の第2の実施例に用いるCu
−Zn金属基板8及び本発明の第1の実施例に用いるガ
ラス基板2にNiスパッタした膜3を用いた時のレジス
トパタ−ン孔5径と半球レンズ形7の曲率半径との関係
(比較)図である。横軸にはレジストパタ−ン孔5径、
縦軸には半球レンズ形7の曲率半径を示す。○はNiス
パッタ膜、△はCu−Zn金属基板である。導電性のよ
いCu−Zn金属基板8の場合にすると、レジストパタ
−ン孔5径を200〜400μmに変えると半球レンズ
形7の曲率半径は0.8〜1.4mmの間で変化させる
ことができ、かつ実用に適したものであることが分か
る。
−Zn金属基板8及び本発明の第1の実施例に用いるガ
ラス基板2にNiスパッタした膜3を用いた時のレジス
トパタ−ン孔5径と半球レンズ形7の曲率半径との関係
(比較)図である。横軸にはレジストパタ−ン孔5径、
縦軸には半球レンズ形7の曲率半径を示す。○はNiス
パッタ膜、△はCu−Zn金属基板である。導電性のよ
いCu−Zn金属基板8の場合にすると、レジストパタ
−ン孔5径を200〜400μmに変えると半球レンズ
形7の曲率半径は0.8〜1.4mmの間で変化させる
ことができ、かつ実用に適したものであることが分か
る。
【0016】図8は本発明の第1、第2実施例に用いる
導電性基板の種類をパラメ−タ−とした硫酸ニッケル濃
度と半球レンズ形7の曲率半径との関係(比較)図であ
る。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦軸には半球レンズ形
7の曲率半径を示す。○はNiスパッタ膜、△はCu−
Zn基板である。同一のレジストパタ−ン孔5径にした
時、導電性のよいCu−Zn金属基板8の方がより大き
な曲率を持った半球レンズ形7が得られることがわか
る。従って、導電率の良い金属を用いると、大きく曲率
の異なるレンズ金型10bが作製できる。
導電性基板の種類をパラメ−タ−とした硫酸ニッケル濃
度と半球レンズ形7の曲率半径との関係(比較)図であ
る。横軸には硫酸ニッケル濃度、縦軸には半球レンズ形
7の曲率半径を示す。○はNiスパッタ膜、△はCu−
Zn基板である。同一のレジストパタ−ン孔5径にした
時、導電性のよいCu−Zn金属基板8の方がより大き
な曲率を持った半球レンズ形7が得られることがわか
る。従って、導電率の良い金属を用いると、大きく曲率
の異なるレンズ金型10bが作製できる。
【0017】
【発明の効果】本発明によるレンズ金型の製造方法によ
れば、導電性基板上にレジストパタ−ン孔を形成し、ス
ルファミン酸を主成分として少なくとも硫酸ニッケル1
0〜50%及び光沢剤1〜3%からなるめっき液を使用
して、電鋳法により前記導電性基板上に設けたレジスト
パタ−ン孔間にニッケル金属を析出させレンズ金型を作
製するので、微小寸法で、例えば120nm以下の表面
粗さの少ないレンズ金型の作製が可能となる。従って、
これをマスタとして作製したレンズも、また表面粗さの
小さいものとなる。このようにして作製されたレンズ
は、解像度が高く、収差や乱反射のない明瞭な映像投射
スクリ−ンとなる。また本発明は、電鋳法で作製するの
でいったんセットした後は時間管理だけで済むため工数
の削減が大幅にできる。更に本発明によれば、レジスト
パタ−ン孔径を変えて作製することにより、異なる曲率
を持った半球レンズ形の金型が容易に作製可能なので、
焦点距離の異なる映像投射スクリ−ンを容易に得ること
ができる。
れば、導電性基板上にレジストパタ−ン孔を形成し、ス
ルファミン酸を主成分として少なくとも硫酸ニッケル1
0〜50%及び光沢剤1〜3%からなるめっき液を使用
して、電鋳法により前記導電性基板上に設けたレジスト
パタ−ン孔間にニッケル金属を析出させレンズ金型を作
製するので、微小寸法で、例えば120nm以下の表面
粗さの少ないレンズ金型の作製が可能となる。従って、
これをマスタとして作製したレンズも、また表面粗さの
小さいものとなる。このようにして作製されたレンズ
は、解像度が高く、収差や乱反射のない明瞭な映像投射
スクリ−ンとなる。また本発明は、電鋳法で作製するの
でいったんセットした後は時間管理だけで済むため工数
の削減が大幅にできる。更に本発明によれば、レジスト
パタ−ン孔径を変えて作製することにより、異なる曲率
を持った半球レンズ形の金型が容易に作製可能なので、
焦点距離の異なる映像投射スクリ−ンを容易に得ること
ができる。
【図1】本発明の第1の実施例のレンズの製造方法を示
す工程図である。
す工程図である。
【図2】本発明の第2の実施例のレンズの製造方法を示
す工程図である。
す工程図である。
【図3】本発明で使用する電鋳法装置の概略図である。
【図4】陽極電極開口部面積をパラメ−タ−とした硫酸
ニッケル濃度と半球レンズ形面の表面粗さとの関係図で
ある。
ニッケル濃度と半球レンズ形面の表面粗さとの関係図で
ある。
【図5】陽極電極開口面積をパラメ−タ−とした硫酸ニ
ッケル濃度と半球レンズ形の曲率半径との関係図であ
る。
ッケル濃度と半球レンズ形の曲率半径との関係図であ
る。
【図6】積算電流と半球レンズ形の曲率半径との関係図
である。
である。
【図7】導電性基板の種類をパラメ−タ−としたレジス
トパタ−ン孔径と半球レンズ形の曲率半径との関係図で
ある。
トパタ−ン孔径と半球レンズ形の曲率半径との関係図で
ある。
【図8】導電性基板の種類をパラメ−タ−とした硫酸ニ
ッケル濃度と半球レンズ形の曲率半径との関係図であ
る。
ッケル濃度と半球レンズ形の曲率半径との関係図であ
る。
【図9】従来の製造方法で作製されたレンズ素子単体の
平面図である。
平面図である。
【図10】従来のレンズ板成型金型マスタの断面図であ
る。
る。
1a、1b レジストパタ−ン基板 2 ガラス基板 3 金属膜(スパッタ膜) 4 レジスト 5 レジストパタ−ン孔 6 ニッケル金属 7 半球レンズ形 8 導電性基板 10a、10b レンズ金型
Claims (1)
- 【請求項1】導電性基板上にレジストパタ−ン孔を形成
し、スルファミン酸ニッケルを主成分として少なくとも
硫酸ニッケル10〜50%、光沢剤1〜3%とから成る
めっき液を使用し、電鋳法により前記導電性基板上に設
けたレジストパタ−ン孔間にニッケル金属を析出させる
ことを特徴とするレンズ金型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7094479A JPH08258051A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | レンズ金型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP7094479A JPH08258051A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | レンズ金型の製造方法 |
Publications (1)
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JPH08258051A true JPH08258051A (ja) | 1996-10-08 |
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ID=14111422
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7094479A Pending JPH08258051A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | レンズ金型の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JPH08258051A (ja) |
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