JP3339925B2 - 焦点板用金型の製造方法 - Google Patents
焦点板用金型の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真用カメラやビデオ
カメラ等においてファィンダー像を形成する焦点板用金
型の製造方法に関する。
カメラ等においてファィンダー像を形成する焦点板用金
型の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、写真用カメラやビデオカメラ等の
焦点板用金型の製造方法としては、例えば特公平3−7
926号公報に記載された製造方法がある。この製造方
法は、金属板の表面へ機械加工によって角錐状の規則的
な凹凸レリーフを形成した後、サテン状の電気メッキを
行ってレンズ面の規則的な凹凸レリーフを形成する。さ
らに電気メッキを行う事によりレンズ面の規則的な凹凸
レリーフを反転した成形用の型を得るものである。
焦点板用金型の製造方法としては、例えば特公平3−7
926号公報に記載された製造方法がある。この製造方
法は、金属板の表面へ機械加工によって角錐状の規則的
な凹凸レリーフを形成した後、サテン状の電気メッキを
行ってレンズ面の規則的な凹凸レリーフを形成する。さ
らに電気メッキを行う事によりレンズ面の規則的な凹凸
レリーフを反転した成形用の型を得るものである。
【0003】かかる製造方法によれば、電気メッキのス
ムージング効果によって角錐頂部および稜面部の角が丸
められ、レンズ面の規則的な凹凸レリーフが形成され
る。従って、成形された焦点板にもレンズ面の規則的な
凹凸レリーフが形成され、微小レンズによって光の拡散
性が得られる。
ムージング効果によって角錐頂部および稜面部の角が丸
められ、レンズ面の規則的な凹凸レリーフが形成され
る。従って、成形された焦点板にもレンズ面の規則的な
凹凸レリーフが形成され、微小レンズによって光の拡散
性が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来技
術には以下の様な問題がある。図12は、かかる従来技
術により製造された金型71の表面を示す部分拡大平面
図である。焦点板用の金型71は微小レンズ72を有す
るが、その微小レンズ72の表面には多数のピット73
が不規則に存在する。この多数のピット73の大きさは
ミクロンオーダーであるために不必要な散乱光を発生さ
せて焦点板の性能に悪影響を及ぼす。この多数のピット
73は電気メッキを行う際に発生するもので、その要因
は2種類有る。
術には以下の様な問題がある。図12は、かかる従来技
術により製造された金型71の表面を示す部分拡大平面
図である。焦点板用の金型71は微小レンズ72を有す
るが、その微小レンズ72の表面には多数のピット73
が不規則に存在する。この多数のピット73の大きさは
ミクロンオーダーであるために不必要な散乱光を発生さ
せて焦点板の性能に悪影響を及ぼす。この多数のピット
73は電気メッキを行う際に発生するもので、その要因
は2種類有る。
【0005】まず1つめは、電気メッキの電解によって
引き起こされるものであり、還元反応でカソードに水素
ガスが発生することにより局所的に電流効率が低下して
電着を妨げるためである。そのために水素ガスが付着し
ていた部位にピット73が発生する。もう一つは、メッ
キ前処理からメッキ後処理までの工程で付着する微小な
ゴミ等の付着物により電着を妨げるものである。装飾用
の電気メッキでは問題にならなかった微小な付着物によ
り発生するピット73も焦点板においては性能に悪影響
を及ぼす存在になる。
引き起こされるものであり、還元反応でカソードに水素
ガスが発生することにより局所的に電流効率が低下して
電着を妨げるためである。そのために水素ガスが付着し
ていた部位にピット73が発生する。もう一つは、メッ
キ前処理からメッキ後処理までの工程で付着する微小な
ゴミ等の付着物により電着を妨げるものである。装飾用
の電気メッキでは問題にならなかった微小な付着物によ
り発生するピット73も焦点板においては性能に悪影響
を及ぼす存在になる。
【0006】電気メッキにおける工程数は非常に多く複
雑である。メッキ前処理では数種類の液により脱脂,洗
浄および表面活性化を行う。また、メッキ浴は硫酸塩,
pH調整剤および添加剤等の数種類の成分により構成さ
れている。さらに、電析中の浴管理等においても微妙な
条件に出来映えが左右されるため、金属濃度やpH等の
調整のために液の補給をする必要がある。メッキ後処理
においても数種類の液により洗浄を行う。このように多
種類の成分を使用するために微小なゴミ等の微粒子が混
入してしまう。
雑である。メッキ前処理では数種類の液により脱脂,洗
浄および表面活性化を行う。また、メッキ浴は硫酸塩,
pH調整剤および添加剤等の数種類の成分により構成さ
れている。さらに、電析中の浴管理等においても微妙な
条件に出来映えが左右されるため、金属濃度やpH等の
調整のために液の補給をする必要がある。メッキ後処理
においても数種類の液により洗浄を行う。このように多
種類の成分を使用するために微小なゴミ等の微粒子が混
入してしまう。
【0007】なお、規則的な微細構造パターン上にメッ
キによって形成される不規則な微小の凹凸においては特
にその必要性は重要ではない。厳密に光学的な推測によ
って回折現象により色付きや輪帯化が生ずると判断する
ことができるが、カメラ等のレベルに於いては特に問題
とならず、むしろ明るく焦点合わせが良好な焦点板を品
質良く製造することが重要である。
キによって形成される不規則な微小の凹凸においては特
にその必要性は重要ではない。厳密に光学的な推測によ
って回折現象により色付きや輪帯化が生ずると判断する
ことができるが、カメラ等のレベルに於いては特に問題
とならず、むしろ明るく焦点合わせが良好な焦点板を品
質良く製造することが重要である。
【0008】因って、本発明は前記従来技術における問
題点に鑑みて開発されたもので、微小レンズ表面に不要
なピットを発生させず、良好な光学特性を有する焦点板
が得られる焦点板用金型の製造方法を提供することを目
的とする。
題点に鑑みて開発されたもので、微小レンズ表面に不要
なピットを発生させず、良好な光学特性を有する焦点板
が得られる焦点板用金型の製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の焦点板用金型の
製造方法は、金属板の表面に凹凸レリーフを形成する工
程と、前記凹凸レリーフ上に乾式成膜法で金属膜、窒化
膜あるいは酸化膜を成膜することにより、前記凹凸レリ
ーフの凹凸をなだからな曲面に構成したレンズ面とする
工程と、を有する。
製造方法は、金属板の表面に凹凸レリーフを形成する工
程と、前記凹凸レリーフ上に乾式成膜法で金属膜、窒化
膜あるいは酸化膜を成膜することにより、前記凹凸レリ
ーフの凹凸をなだからな曲面に構成したレンズ面とする
工程と、を有する。
【0010】
【作用】すなわち、本発明の焦点板用金型の製造方法
は、金属板の表面に凹凸レリーフを形成し、前記凹凸レ
リーフ上に乾式成膜法で金属膜、窒化膜あるいは酸化膜
を成膜することにより、前記凹凸レリーフの凹凸をなだ
からな曲面に構成したレンズ面を得る。
は、金属板の表面に凹凸レリーフを形成し、前記凹凸レ
リーフ上に乾式成膜法で金属膜、窒化膜あるいは酸化膜
を成膜することにより、前記凹凸レリーフの凹凸をなだ
からな曲面に構成したレンズ面を得る。
【0011】
【実施例1】まず、本発明の具体的な実施例を説明する
前に、本発明の概要を説明する。本発明の概要は、ドラ
イプロセスによってレンズ面の規則的な凹凸レリーフを
形成する。すなわち、金属板の表面に機械加工またはフ
ォトリソグラフィーによって角部を有する凹凸レリーフ
を形成した後、真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法またはCVD法といった乾式成膜法に
よって凹凸レリーフ上に金属膜、窒化膜あるいは酸化膜
を成膜する。これにより、なだらかな曲面からなるレン
ズ面の凹凸レリーフを形成して焦点板用金型を得る。本
発明の概要では、減圧下において金属板表面に析出させ
るので成膜を妨げる不良部位が存在したり、不純物が混
入することがない。すなわち、ピットがないレンズ面の
規則的な凹凸レリーフを有する焦点板用金型を得ること
ができる。次に、本発明の具体的な実施例を図に基づい
て説明する。図1〜図3は本実施例を示し、図1は凹凸
レリーフの斜視図、図2は部分拡大断面図、図3は成形
された焦点板の部分拡大平面図である。まず、金属板へ
機械加工を行うことによって図1に示す様な角錐状の規
則的な凹凸レリーフ1をその表面に形成する。このレリ
ーフ1はピッチが15μmで底面となす角度が25°で
ある6角錐2と3角錐3とのパターンの組合せで形成さ
れている。この機械加工においてはダイヤモンドバイド
を用いた高精度研削加工によって3本の直線を組み合わ
せることにより容易且つ高精度に加工が可能である。
前に、本発明の概要を説明する。本発明の概要は、ドラ
イプロセスによってレンズ面の規則的な凹凸レリーフを
形成する。すなわち、金属板の表面に機械加工またはフ
ォトリソグラフィーによって角部を有する凹凸レリーフ
を形成した後、真空蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法またはCVD法といった乾式成膜法に
よって凹凸レリーフ上に金属膜、窒化膜あるいは酸化膜
を成膜する。これにより、なだらかな曲面からなるレン
ズ面の凹凸レリーフを形成して焦点板用金型を得る。本
発明の概要では、減圧下において金属板表面に析出させ
るので成膜を妨げる不良部位が存在したり、不純物が混
入することがない。すなわち、ピットがないレンズ面の
規則的な凹凸レリーフを有する焦点板用金型を得ること
ができる。次に、本発明の具体的な実施例を図に基づい
て説明する。図1〜図3は本実施例を示し、図1は凹凸
レリーフの斜視図、図2は部分拡大断面図、図3は成形
された焦点板の部分拡大平面図である。まず、金属板へ
機械加工を行うことによって図1に示す様な角錐状の規
則的な凹凸レリーフ1をその表面に形成する。このレリ
ーフ1はピッチが15μmで底面となす角度が25°で
ある6角錐2と3角錐3とのパターンの組合せで形成さ
れている。この機械加工においてはダイヤモンドバイド
を用いた高精度研削加工によって3本の直線を組み合わ
せることにより容易且つ高精度に加工が可能である。
【0012】次に、上記加工形成した角錐状の規則的な
凹凸レリーフ1の表面にCVDによって図2に示す様に
金属膜4を形成する。本工程においては化学反応によっ
て等法的に成長することにより成膜された金属膜4のス
ムージングにより角錐状の凹凸レリーフ1の角錐頂部5
および稜線6の角が丸められて曲率をもち、レンズ状の
凹凸レリーフ7を形成する。
凹凸レリーフ1の表面にCVDによって図2に示す様に
金属膜4を形成する。本工程においては化学反応によっ
て等法的に成長することにより成膜された金属膜4のス
ムージングにより角錐状の凹凸レリーフ1の角錐頂部5
および稜線6の角が丸められて曲率をもち、レンズ状の
凹凸レリーフ7を形成する。
【0013】本実施例においては、ベーパーソースは炭
酸ニッケル、キャリヤーガスはアルゴンを用いて抵抗加
熱により190℃で基板を加熱することにより活性化を
行い、角錐状の凹凸レリーフ1の表面に4μmのニッケ
ル膜4を形成する。このようにして表面にレンズ状の凹
凸レリーフ7を有する焦点板成形用の型8を得る。
酸ニッケル、キャリヤーガスはアルゴンを用いて抵抗加
熱により190℃で基板を加熱することにより活性化を
行い、角錐状の凹凸レリーフ1の表面に4μmのニッケ
ル膜4を形成する。このようにして表面にレンズ状の凹
凸レリーフ7を有する焦点板成形用の型8を得る。
【0014】上記工程によって焦点板成形用の型8を得
た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフィ
ンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射出
成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリーフ
7を転写することによって焦点板9を製造する。
た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフィ
ンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射出
成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリーフ
7を転写することによって焦点板9を製造する。
【0015】本実施例によれば、ピットの無い規則的な
レンズ状の凹凸レリーフ7を有する焦点板成形用の型8
を得ることが出来る。また、型8表面はニッケル膜4で
形成されているので耐熱耐食性に優れており、高温でガ
スを発生する樹脂であっても成形工程において充分対応
ができる。
レンズ状の凹凸レリーフ7を有する焦点板成形用の型8
を得ることが出来る。また、型8表面はニッケル膜4で
形成されているので耐熱耐食性に優れており、高温でガ
スを発生する樹脂であっても成形工程において充分対応
ができる。
【0016】
【実施例2】本実施例では図1〜図3を用いて説明す
る。まず、金属板へ機械加工を行うことによって前記実
施例1と同様に、図1に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ1をその表面に形成する。次に、上記加工形成
した角錐状の規則的な凹凸レリーフ1の表面に真空蒸着
法によって図2に示すような金属膜4を形成する。
る。まず、金属板へ機械加工を行うことによって前記実
施例1と同様に、図1に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ1をその表面に形成する。次に、上記加工形成
した角錐状の規則的な凹凸レリーフ1の表面に真空蒸着
法によって図2に示すような金属膜4を形成する。
【0017】本実施例においては角錐状の凹凸レリーフ
1の表面に4μmのニッケル膜4を形成する。真空蒸着
法としてはかなりの厚付けを行うことによりスムージン
グにより表面にレンズ状の凹凸レリーフ7を有する焦点
板成形用の型8を得る。
1の表面に4μmのニッケル膜4を形成する。真空蒸着
法としてはかなりの厚付けを行うことによりスムージン
グにより表面にレンズ状の凹凸レリーフ7を有する焦点
板成形用の型8を得る。
【0018】上記工程によって焦点板成形用の型8を得
た後、前記実施例1と同様にPMMA,PCおよびアモ
ルファスポリオレフィンといった光学プラスチック材料
を用いて2P法や射出成形法により精密成形を行い、レ
ンズ状の凹凸レリーフ7を転写することによって焦点板
9を製造する。
た後、前記実施例1と同様にPMMA,PCおよびアモ
ルファスポリオレフィンといった光学プラスチック材料
を用いて2P法や射出成形法により精密成形を行い、レ
ンズ状の凹凸レリーフ7を転写することによって焦点板
9を製造する。
【0019】本実施例によれば、前記実施例1と同様な
効果が得られる。
効果が得られる。
【0020】
【実施例3】図4〜図7は本実施例を示し、図4は部分
拡大平面図、図5は部分拡大断面図、図6および図7は
変形例を示す斜視図である。まず、金属板へ機械加工を
行うことによって図4に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ11を表面に形成する。このレリーフ11はピ
ッチが20μmで、底面となす角度が20°である6角
錐12のパターンで形成されている。この機械加工にお
いては6角錐のパンチを用いた押し込み加工によって容
易且つ高精度に加工が可能である。
拡大平面図、図5は部分拡大断面図、図6および図7は
変形例を示す斜視図である。まず、金属板へ機械加工を
行うことによって図4に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ11を表面に形成する。このレリーフ11はピ
ッチが20μmで、底面となす角度が20°である6角
錐12のパターンで形成されている。この機械加工にお
いては6角錐のパンチを用いた押し込み加工によって容
易且つ高精度に加工が可能である。
【0021】次に、上記加工形成した角錐状の規則的な
凹凸レリーフ11の表面にCVDによって図5に示す様
な金属膜13を形成する。本実施例においても前記実施
例1と同様に、金属膜13のスムージングにより角錐状
の凹凸レリーフ11の角錐頂部5および稜線6の角が丸
められて曲率をもち、レンズ状の凹凸レリーフ14を形
成する。
凹凸レリーフ11の表面にCVDによって図5に示す様
な金属膜13を形成する。本実施例においても前記実施
例1と同様に、金属膜13のスムージングにより角錐状
の凹凸レリーフ11の角錐頂部5および稜線6の角が丸
められて曲率をもち、レンズ状の凹凸レリーフ14を形
成する。
【0022】本実施例においては、ベーパーソースはT
iCl、キャリヤーガスは水素と窒素を用いて高周波誘
導加熱により1100℃で基板を加熱することにより活
性化を行い、角錐状の凹凸レリーフ11の表面に3μm
の窒化チタン膜13を形成する。このようにして表面に
レンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形用の型
15を得る。
iCl、キャリヤーガスは水素と窒素を用いて高周波誘
導加熱により1100℃で基板を加熱することにより活
性化を行い、角錐状の凹凸レリーフ11の表面に3μm
の窒化チタン膜13を形成する。このようにして表面に
レンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形用の型
15を得る。
【0023】上記工程によって焦点板成形用の型15を
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ14を転写することによって焦点板を製造する。
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ14を転写することによって焦点板を製造する。
【0024】本実施例によれば、ピットの無い規則的な
レンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形用の型
15を得ることが出来る。また、パンチの形状の選択や
押し込み加工の制御によって切削加工では困難な形状の
凹凸レリーフ、例えば図6に示す様な異なる大きさの凹
凸レリーフの組み合わせとか、図7に示す様なランダム
な配置の凹凸レリーフといった形状が可能である。さら
に、型表面が窒化チタン膜13で形成されているので非
常に硬度が高く耐摩耗性に優れており、高圧を必要とす
る樹脂であっても成形工程において充分対応ができると
ともに、型15の寿命も延長する。
レンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形用の型
15を得ることが出来る。また、パンチの形状の選択や
押し込み加工の制御によって切削加工では困難な形状の
凹凸レリーフ、例えば図6に示す様な異なる大きさの凹
凸レリーフの組み合わせとか、図7に示す様なランダム
な配置の凹凸レリーフといった形状が可能である。さら
に、型表面が窒化チタン膜13で形成されているので非
常に硬度が高く耐摩耗性に優れており、高圧を必要とす
る樹脂であっても成形工程において充分対応ができると
ともに、型15の寿命も延長する。
【0025】
【実施例4】本実施例では図4および図5を用いて説明
する。まず、金属板へ前記実施例3と同様な機械加工を
行うことによって図4に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ11をその表面に形成する。
する。まず、金属板へ前記実施例3と同様な機械加工を
行うことによって図4に示す様な角錐状の規則的な凹凸
レリーフ11をその表面に形成する。
【0026】次に、上記加工形成した角錐状の規則的な
凹凸レリーフ11の表面へイオンプレーティング法によ
って図5に示す様な金属膜13を形成する。本実施例に
おいても厚付けのスムージングにより角錐状の凹凸レリ
ーフ11の角錐頂部5および稜線6の角が丸められて曲
率をもち、レンズ状の凹凸レリーフ14を形成する。本
実施例においては、角錐状の凹凸レリーフ11の表面に
3μmの窒化チタン膜13を形成する。このようにして
表面にレンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形
用の型15を得る。
凹凸レリーフ11の表面へイオンプレーティング法によ
って図5に示す様な金属膜13を形成する。本実施例に
おいても厚付けのスムージングにより角錐状の凹凸レリ
ーフ11の角錐頂部5および稜線6の角が丸められて曲
率をもち、レンズ状の凹凸レリーフ14を形成する。本
実施例においては、角錐状の凹凸レリーフ11の表面に
3μmの窒化チタン膜13を形成する。このようにして
表面にレンズ状の凹凸レリーフ14を有する焦点板成形
用の型15を得る。
【0027】上記工程によって焦点板成形用の型15を
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ14を転写することによって焦点板を製造する。
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ14を転写することによって焦点板を製造する。
【0028】本実施例によれば、前記実施例3と同様な
効果を得ることが出来る。
効果を得ることが出来る。
【0029】
【実施例5】図8〜図11は本実施例を示し、図8およ
び図9は斜視図、図10および図11は部分拡大断面図
である。まず、フォトリソグラフィーによって金属板上
へ図8に示す様な規則的配列をした径8μmのレジスト
パターン21を形成する。
び図9は斜視図、図10および図11は部分拡大断面図
である。まず、フォトリソグラフィーによって金属板上
へ図8に示す様な規則的配列をした径8μmのレジスト
パターン21を形成する。
【0030】次に、イオンビームスパッタによる調精密
加工を行い、金属表面を1μmエッチングする。アッシ
ャーによりレジストを除去した後、さらにエッチングに
より形成された規則的配列をした径8μmのパターン2
2と同心円となる規則的配列をした径5μmのレジスト
パターン23を図9に示す様に形成する。さらに、前記
と同様のエッチングを行い、図10に示す様に規則的な
3段の凹凸レリーフ24を形成する。
加工を行い、金属表面を1μmエッチングする。アッシ
ャーによりレジストを除去した後、さらにエッチングに
より形成された規則的配列をした径8μmのパターン2
2と同心円となる規則的配列をした径5μmのレジスト
パターン23を図9に示す様に形成する。さらに、前記
と同様のエッチングを行い、図10に示す様に規則的な
3段の凹凸レリーフ24を形成する。
【0031】この後、図11に示す様に、上記加工形成
した3段の規則的な凹凸レリーフ24の表面へCVDに
よって金属膜25を形成する。本実施例においても前記
実施例1と同様に、金属膜25のスムージングにより3
段の凹凸レリーフ24の角部が丸められて曲率をもち、
レンズ状の凹凸レリーフ26を形成する。
した3段の規則的な凹凸レリーフ24の表面へCVDに
よって金属膜25を形成する。本実施例においても前記
実施例1と同様に、金属膜25のスムージングにより3
段の凹凸レリーフ24の角部が丸められて曲率をもち、
レンズ状の凹凸レリーフ26を形成する。
【0032】本実施例においては、ベーパーソースはA
lCl3 、キャリヤーガスは水素と一酸化炭素を用いて
高周波誘導加熱により900℃で基板を加熱することに
より活性化を行い、3段の凹凸レリーフ24の表面に2
μmのアルミナ膜25を形成する。このようにして表面
にレンズ状の凹凸レリーフ26を有する焦点板成形用の
型27を得る。
lCl3 、キャリヤーガスは水素と一酸化炭素を用いて
高周波誘導加熱により900℃で基板を加熱することに
より活性化を行い、3段の凹凸レリーフ24の表面に2
μmのアルミナ膜25を形成する。このようにして表面
にレンズ状の凹凸レリーフ26を有する焦点板成形用の
型27を得る。
【0033】上記工程によって焦点板成形用の型27を
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ26を転写することによって焦点板を製造する。
得た後、PMMA,PCおよびアモルファスポリオレフ
ィンといった光学プラスチック材料を用いて2P法や射
出成形法により精密成形を行い、レンズ状の凹凸レリー
フ26を転写することによって焦点板を製造する。
【0034】本実施例によれば、ピットの無い規則的な
レンズ状の凹凸レリーフ26を有する焦点板成形用の型
27を得ることが出来る。また、マスクの形状の選択や
エッチングの制御によって機械加工では困難な形状の凹
凸レリーフ、例えば機械加工の精度を越える微小な大き
さの凹凸レリーフの組み合わせであるといった形状も可
能である。さらに、型表面がアルミナ膜25で形成され
ているので非常に硬度が高く耐摩耗性に優れており、高
圧を必要とする樹脂であっても成形工程において充分対
応ができるとともに、型27の寿命も延長する。
レンズ状の凹凸レリーフ26を有する焦点板成形用の型
27を得ることが出来る。また、マスクの形状の選択や
エッチングの制御によって機械加工では困難な形状の凹
凸レリーフ、例えば機械加工の精度を越える微小な大き
さの凹凸レリーフの組み合わせであるといった形状も可
能である。さらに、型表面がアルミナ膜25で形成され
ているので非常に硬度が高く耐摩耗性に優れており、高
圧を必要とする樹脂であっても成形工程において充分対
応ができるとともに、型27の寿命も延長する。
【0035】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係る焦点板
用金型の製造方法によれば、角部を有する凹凸レリーフ
の表面へ減圧下において金属膜を形成することにより、
ピットの無いレンズ状の凹凸レリーフを有する焦点板成
形用の型を得ることが出来る。
用金型の製造方法によれば、角部を有する凹凸レリーフ
の表面へ減圧下において金属膜を形成することにより、
ピットの無いレンズ状の凹凸レリーフを有する焦点板成
形用の型を得ることが出来る。
【図1】実施例1を示す斜視図である。
【図2】実施例1を示す部分拡大断面図である。
【図3】実施例1を示す部分拡大平面図である。
【図4】実施例3を示す部分拡大平面図である。
【図5】実施例3を示す部分拡大断面図である。
【図6】実施例3の変形例を示す斜視図である。
【図7】実施例3の変形例を示す斜視図である。
【図8】実施例5を示す斜視図である。
【図9】実施例5を示す斜視図である。
【図10】実施例5を示す部分拡大断面図である。
【図11】実施例5を示す部分拡大断面図である。
【図12】従来例を示す部分拡大平面図である。
1 レリーフ 2 6角錐 3 3角錐 4 金属膜 5 角錐頂部 6 稜線 7 凹凸レリーフ 8 型 9 焦点板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 13/00 - 13/28 G02B 5/02
Claims (1)
- 【請求項1】 金属板の表面に凹凸レリーフを形成する
工程と、 前記凹凸レリーフ上に乾式成膜法で金属膜、窒化膜ある
いは酸化膜を成膜することにより、前記凹凸レリーフの
凹凸をなだからな曲面に構成したレンズ面とする工程
と、 を有することを特徴とする焦点板用金型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19533893A JP3339925B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 焦点板用金型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19533893A JP3339925B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 焦点板用金型の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728137A JPH0728137A (ja) | 1995-01-31 |
JP3339925B2 true JP3339925B2 (ja) | 2002-10-28 |
Family
ID=16339517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19533893A Expired - Fee Related JP3339925B2 (ja) | 1993-07-12 | 1993-07-12 | 焦点板用金型の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3339925B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4527967B2 (ja) * | 2003-11-17 | 2010-08-18 | オリンパス株式会社 | 焦点板原盤及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-07-12 JP JP19533893A patent/JP3339925B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0728137A (ja) | 1995-01-31 |
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