JPH0869105A - 感光性印刷版材用合紙 - Google Patents

感光性印刷版材用合紙

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JPH0869105A
JPH0869105A JP20565894A JP20565894A JPH0869105A JP H0869105 A JPH0869105 A JP H0869105A JP 20565894 A JP20565894 A JP 20565894A JP 20565894 A JP20565894 A JP 20565894A JP H0869105 A JPH0869105 A JP H0869105A
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sizing agent
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fatty acid
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Takayuki Usui
孝之 碓井
Tokikazu Masuda
時一 増田
Katsu Kurosawa
克 黒沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性印刷版材の感光層を保護するために被
せる合紙において、露光現像後印刷までの間、合紙を印
刷面に密着被せた場合であっても、印刷面の印刷性に悪
影響を与えないようにする。 【構成】 漂白クラフトパルプを叩解し4%の濃度に希
釈した紙料に合成系サイズ剤をサイズ度が4秒になるよ
うに加え、硫酸アルミニウムをpHが5.0になるまで加え
た。この紙料を用いて抄紙し、35g/m2の感光性印刷版
材用合紙を作製した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属支持体に感光層が
形成された感光性印刷版材に密着させて感光層を保護す
る合紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性印刷版材、特に、アルミニウム、
鉄、亜鉛等の金属を支持体とした平版用又は凸版用感光
性印刷版材を包装する場合、感光性印刷版材を数枚から
数十枚積み重ねて1単位の包装にする方法が一般に行わ
れている。この場合、積み重ねられた感光性印刷版材が
相互に摩擦して感光層を損傷することがある。また、数
十枚の感光紙印刷版材をギロチンで一定寸法に裁断する
場合、金属を支持体とした感光性印刷版材のみ(即ち、
合紙を使用しない場合)では、ほとんど裁断できず、ギ
ロチン刃が損傷し、印刷版材の切断面が鏡面状態になら
ず。凹凸のギザギザ状態になりギロチン刃を頻繁に交換
しなければならない。
【0003】そこで、摩擦損傷から感光層を保護すると
ともに、ギロチン刃の損傷を抑えて裁断回数を伸ばすた
めに、感光性印刷版材の間に合紙と呼ばれる感光層より
柔らかな材質のシートを挟みこんでいる。そして、この
ような合紙には、上記感光層の保護及び裁断性の向上の
他、感光性印刷版材との密着性は良いが剥離が簡単であ
ること、剥離摩擦帯電が小さいこと等が要求されてい
る。
【0004】従来、上述したような目的を達成するため
に各種合紙が提案されており、例えば、紙にワックスを
含有させたもの(特公昭61−19025号公報)、紙に脂肪酸
又はその塩を含有させたもの(特開昭55−118041号公
報)、ポリオレフィン系パルプ及びアルカリ金属のハロ
ゲン化物を含有したもの(特開昭57−99647号公報)があ
る。
【0005】ところで、感光性印刷版材を使用するに
は、露光時に表面に設けられている合紙を剥離除去し、
原画フィルムを感光層に密着露光させた後現像する。こ
れにより、感光層の表面には、親インク性の画像部と疎
インク性の非画像部が形成される。そして、露光前に感
光層に密着させていた合紙を、現像後印刷までの間、印
刷面(感光層)を保護するために再び密着させることが
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、合紙の
再使用により、非画像部の疎インク性が若干親インク性
を有するようになり、非画像部にもインクが付着して印
刷物が汚れてしまうことがあり、また、画像部の親イン
ク性も強くなり、印刷物に色ムラが発生することがあっ
た。
【0007】本発明は、以上の問題点を解決し、感光性
印刷版で印刷した印刷物に汚れが発生しない合紙を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意検討し、上述した特開昭55−118041
号公報で提案された合紙のように、親油性を示す脂肪酸
又はその塩を含有しているものは特に汚れが発生し易
く、また、ロジン系サイズ剤を添加した合紙の場合も、
印刷物に汚れが発生し易いものであることを見出し、本
発明を完成させたものである。
【0009】すなわち、本発明の感光性印刷版材用合紙
は、ロジン系のサイズ剤、脂肪酸及び脂肪酸塩が添加及
び塗布されていないことを特徴として構成されている。
すなわち、本発明の感光性印刷版材用合紙は、サイズ剤
が全く添加又は塗布されていないか、ロジン系サイズ剤
以外のサイズ剤が添加されているものであり、どちらに
しても、脂肪酸及び脂肪酸塩は添加又は塗布されていな
いものである。
【0010】ロジン系サイズ剤としては、溶液型サイズ
剤、エマルジョン型サイズ剤等があり、原料ロジンの種
類はガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンの3種
類がある。
【0011】脂肪酸としては、ラウリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、ペテン酸、オレイン酸等があり、脂
肪酸塩としては、上記脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカ
リ土類金属塩等がある。
【0012】本発明の感光性印刷版材用合紙に添加又は
塗布できるサイズ剤としては、合成系サイズ剤が好まし
い。すなわち、本発明の感光性印刷版材用合紙は、合成
系サイズ剤を添加又は塗布されていることを特徴として
構成されている。
【0013】合成系サイズ剤としては、合成サイズ剤、
石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤等がある。
【0014】合成系サイズ剤の添加又は塗布量は、0.1
〜5重量%が好ましく、0.2〜3重量%がより好まし
く、0.3〜1重量%が最も好ましい。添加又は塗布量が
0.1重量%未満であると、サイズ効果は現れず、添加又
は塗布量が5重量%を超えると、サイズ効果は飽和し、
逆にサイズ効果に寄与しない成分が抄紙機中に付着し紙
汚れを起こす。
【0015】合成系サイズ剤の添加方法は、チェスト中
の紙料に混合する方法等がある。
【0016】合成系サイズ剤の塗布方法は、グラビアロ
ール、塗布バー、サイズプレス等を用いて行う。
【0017】本発明の感光性印刷版材用合紙に用いる紙
料としては、木材パルプ、麻等の天然繊維、ポリオレフ
ィン等の線状高分子から得られる合成パルプ、合成繊
維、再生セルロール等を用いることができる。
【0018】また、従来用いられている添加剤を用いる
ことができ、例えば、粘度、タルク、チタンホワイト等
の充填剤、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリアミンエピ
クロルヒドリン樹脂等の湿潤強度向上剤、澱粉、ポリア
クリルアミド等の乾燥強度向上剤、硫酸アルミニウム等
の水溶性多価金属塩、カチオン性澱粉、カチオン性ポリ
マー等の定着剤を用いることができる。
【0019】本発明の感光性印刷版材用合紙は、感光性
印刷版材を多数枚積み重ねる場合に用いる他、1枚の感
光性印刷版材の表面を保護するためにのみ用いるもので
あってもよく、また、新聞印刷等の未印刷ページ部分に
用いられる、感光層未塗布の感光性印刷版材用であって
もよい。
【0020】
【作用】本発明の感光性印刷版材用合紙では、ロジン系
サイズ剤、脂肪酸及び脂肪酸塩が添加及び塗布されてい
ないので、現像された感光層に密着しても、感光層に悪
影響を与えず、良好な印刷を維持する。
【0021】
【実施例】
〔実施例1〕漂白クラフトパルプを叩解し4%の濃度に
希釈した紙料に合成系サイズ剤をサイズ度が4秒になる
ように加え、硫酸アルミニウムをpHが5.0になるまで加
えた。この紙料を用いて抄紙し、35g/m2の感光性印
刷版材用合紙を作製した。
【0022】〔実施例2〕サイズ剤を一切添加しないこ
と以外は、実施例1と同じ方法で合紙を作製した。
【0023】〔従来例1〕合成系サイズ剤の代わりにロ
ジン系サイズ剤を使用する以外は、実施例1と同じ方法
で合紙を作製した。
【0024】〔実施例3〕漂白クラフトパルプ75重量%
と合成パルプ25重量%とを混合して叩解した紙料を用い
た他は、実施例1と同一である(合成サイズ剤添加)。
【0025】〔実施例4〕漂白クラフトパルプ75重量%
と合成パルプ25重量%とを混合して叩解した紙料を用い
た他は、実施例2と同一である(サイズ剤無添加)。
【0026】〔従来例2〕漂白クラフトパルプ75重量%
と合成パルプ25重量%とを混合して叩解した紙料を用い
た他は、従来例1と同一である(ロジン系サイズ剤添
加)。
【0027】〔印刷性試験〕感光性印刷版材として500m
m×400mmのアルミニウム板にジアゾ樹脂を塗布した市販
の感光性印刷版材を用いた。この感光性印刷版材と合紙
とを密着させシートに切断し、画像作成のため合紙を剥
がして原画フィルムを密着露光後現像した。感光性印刷
版材上に形成した画像保護のため露光前にはがした合紙
を再度感光性印刷版材上に載せ、2日間放置後、感光性
印刷版材から保護用の合紙を剥がし、印刷機に取付けて
印刷物の汚れと色ムラを観察した。結果を表1示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明は、露光現像済の感光性印刷版材
を保護するために合紙を印刷面に密着して被せても、印
刷面の印刷性に悪影響を及ぼすことがない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジン系のサイズ剤、脂肪酸及び脂肪酸
    塩が添加及び塗布されていないことを特徴とする感光性
    印刷版材用合紙。
  2. 【請求項2】 合成系サイズ剤を添加又は塗布されてい
    る請求項1に記載の感光性印刷版材用合紙。
  3. 【請求項3】 合成系サイズ剤の添加量又は塗布量が0.
    1〜5重量%である請求項2に記載の感光性印刷版材用
    合紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1138520A2 (en) * 2000-03-31 2001-10-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Protective interleaf sheet for planographic printing plates, and packaging method for planographic printing plates

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1138520A2 (en) * 2000-03-31 2001-10-04 Fuji Photo Film Co., Ltd. Protective interleaf sheet for planographic printing plates, and packaging method for planographic printing plates
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