JP2002294587A - オフセット印刷用新聞用紙 - Google Patents

オフセット印刷用新聞用紙

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JP2002294587A
JP2002294587A JP2001101206A JP2001101206A JP2002294587A JP 2002294587 A JP2002294587 A JP 2002294587A JP 2001101206 A JP2001101206 A JP 2001101206A JP 2001101206 A JP2001101206 A JP 2001101206A JP 2002294587 A JP2002294587 A JP 2002294587A
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Yorihiro Masumoto
頼宏 桝本
Hiroshi Suminaga
寛史 住永
Kazuhiro Nojima
一博 野島
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に古紙パルプが高率配合された薄物新
聞用紙におけるオフセット印刷時の紙粉発生を抑制し、
安定した印刷作業をが行うことができ、優れた印刷品質
を得ることのできるバランスの優れたオフセット印刷用
新聞用紙を提供する。 【解決手段】 原紙中に填料として水和珪酸を対絶乾パ
ルプあたり1.5〜6重量%含有し、且つ少なくとも該
新聞用紙の片側の表面における変性澱粉を主成分とする
表面処理剤の塗布量が0.7〜2.0g/mであるオフ
セット印刷用新聞用紙は、印刷時のブランケットパイリ
ング、インキ乾燥性が良好で、印刷面の白抜けの発生が
少なく、また印刷後不透明度の良好な優れた印刷品質を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオフセット印刷用新
聞用紙、特に古紙パルプ(DIP)配合比率の高い薄物
新聞用紙に関し、オフセット印刷における紙粉等による
ブランケットパイリングを効果的に防止し、印刷後の不
透明度が高く、且つ優れたカラー印刷品質を有し、特に
大豆油インキを使用したオフセット印刷に際してインキ
乾燥性の良好なオフセット印刷用新聞用紙に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、新聞用紙にはメカニカルパル
プや古紙パルプを主体とする原料パルプが使用され、最
近では、特にゴミ増加等の環境問題や省資源の観点か
ら、古紙の高配合率化や低米坪化が要請されるようにな
ってきた。一方で、新聞用紙はオフセット印刷化、カラ
ー印刷化、および高速印刷化が急速に進行し、それに付
随して印刷媒体となる新聞用紙に対しては、印刷後不透
明度の維持向上に対する要求や、従来にも増して、優れ
たカラー印刷適性および印刷作業性の向上が求められて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オフセット印刷は刷版
に湿し水と印刷インキを供給し、次いでブランケットと
呼ばれるゴム版にインキを転移させた後、紙に転移させ
て印刷を行なう方法であり、従来の凸版印刷方式に比べ
て、比較的タックの強い印刷インキを使用するために、
表面強度の強い用紙が求められる。表面強度が弱いと、
紙剥け等により用紙から遊離した繊維や填料等が紙粉と
なりブランケットに堆積する、所謂ブランケットパイリ
ングの問題や、それらがインキに混入することにより、
紙面の印刷面に所謂カスレ等が生じ、印刷品質の低下や
印刷作業性あるいは印刷効率の悪化というトラブルが発
生する。
【0004】また、新聞用紙の製造に際して使用される
古紙原料は古新聞紙を主体とし、古新聞紙以外に非塗工
紙、塗工紙等の広葉樹パルプを含有するチラシ等が数多
く混入している。そして、そのような古紙を新聞用紙の
抄紙原料として使用した場合、古紙パルプの配合量が多
くなるに従い、広葉樹パルプ特有のベッセル(導管)
が、抄紙された新聞用紙中に多く混入するようになる。
古紙のリサイクルシステムが高度に発達した現状におい
て、新聞古紙のリサイクルが進行するに従い、繰り返し
リサイクルされるパルプ繊維の劣化や短繊維化など、相
対的に古紙パルプの強度が弱まり、そのような古紙パル
プの使用量が多くなると、原紙強度の低下は避けること
のできない状況にある。その結果、特に新聞用紙の表面
近くに散在しているベッセルや、比較的強度の弱い微細
繊維等が印刷時に紙表面から剥離することで、印刷画像
の白抜け(ベッセルピックやヒッキー等)が発生し、そ
れが起因となりブランケットパイリング等の印刷トラブ
ルを誘発したり、印刷品質を低下させるといった難点を
抱えている。特にベッセルピックのトラブルについて
は、紙粉や填料によるブランケットパイリング、印面カ
スレ等に比べると、印刷の開始から比較的短時間で発生
することから、ブランケットの頻繁な洗浄を余儀なくさ
せられ、印刷作業性を著しく低下させるのみならず、印
刷品質の低下といった問題を抱えている。
【0005】上記のようなオフセット印刷時に用紙の表
面強度が不十分なために発生する諸々の問題を解決する
方法として、従来から新聞用紙の表面に澱粉、PVA、
ポリアクリルアミド等の高分子材料を成分とする表面処
理剤を塗布することが一般に行なわれるが、前述したよ
うに、古紙使用量が増加の傾向を示す近年においては、
古紙配合量増加による紙力の低下、また、それに伴う紙
粉の増加等、紙の表面強度はますます低下する傾向にあ
る。表面強度を維持するための対処方法としては、前記
した表面処理剤の使用量を増やして、微細繊維や填料、
ベッセル等の欠落防止が図られるのが一般的な処方であ
る。
【0006】一方で、上記した如き表面処理剤の使用量
が増大すると、コスト高となるだけでなく、紙表面が湿
った状態でネッパリ性と呼ばれる紙表面の粘着性が発現
される傾向がある。このネッパリ性が大きくなると、特
に非画線部におけるブランケットパイリングを逆に増大
させたり、また、印刷時に紙面がブランケットに貼り付
き、結果的にシワや断紙といった走行性トラブルを誘発
する虞があり好ましくない。また、表面処理剤の使用量
を増すと、用紙の透明性の増加、即ち不透明度が低下し
たり、インキの乾燥性が悪化したりするので好ましくな
い。これらの表面処理剤のうち、澱粉やポリアクリルア
ミドは比較的ネッパリ性が少ないために広く使用されて
いるが、いずれも水への溶解性が高いために印刷時に湿
し水中に容易に溶け出し、填料と共にブランケットに堆
積し易く、所謂ブランケットパイリングが発生し易いと
いった難点があり、また、溶出した表面処理剤がブラン
ケットを介し刷版に転移、蓄積することで刷版の非画線
部が感脂化し、非画線部のインキ汚れ、即ち地汚れと呼
ばれる紙面の汚れを誘発し易くなるので好ましくない。
【0007】さらに近年では、環境意識の高まりととも
に、オフセット印刷時に使用される印刷インキが、その
組成中に30%程度の石油系溶剤を含んだ、所謂従来の
印刷インキから、上記石油系溶剤含有率の低い、あるい
は全く含まない、所謂アロマフリー(AF)溶剤インキ
や大豆油インキ、さらには揮発性有機化合物(VOC)
を全く含まないVOCフリーインキに移行する傾向にあ
る。その結果、特に印刷後のインキ乾燥性の悪化が、従
来の印刷インキに増して認められ、印刷後に紙面同士が
擦れることによって紙面汚れが発生し印刷品質が低下し
たり、あるいは紙面の未乾燥インキによってエンドユー
ザーである読者の手が汚れる等の問題を惹起する原因と
なる。
【0008】上記の如き実状より、オフセット印刷用新
聞用紙に関しては、表面強度を高め、印刷作業性と印刷
品質を両立するために従来より種々の方法が提案されて
きた。例えば、PVAと特定量の疎水性基とポリオキシ
アルキレン基を有する化合物よりなる組成物を新聞原紙
に塗工することによりネッパリを防止し表面強度を高め
る方法(特開平6−108002号公報)や、特定の吸
光度を持つ2種のラテックスの混合物を塗布することに
より表面強度、インキ着肉性を高める方法(特開平6−
123099号公報)、特定のアニオン性ポリアクリル
アミドから成る表面処理剤を新聞印刷用原紙にゲートロ
ール塗工により特定量塗布することで表面強度を改良す
る方法(特開平9−105100号公報)、澱粉、特定
のポリアクリルアミド、スチレン/マレイン酸共重合体
等のアニオン性樹脂の3成分を含有した塗工層を設ける
ことにより吸水性、表面強度を改良する方法(特開平9
−13298号公報)等が提案されている。しかしなが
ら、43g/m以下の低米坪領域やDIP40%以上
の高率配合においては、紙粉の改良効果は十分なもので
はなく、不透明度も不十分であったり、上述したように
大豆油インキ等を使用した印刷においては、インキ乾燥
性が不十分であったり、また、コスト高であったり、表
面処理剤の配合処方が複雑で調製方法が煩雑であるた
め、品質、コスト、表面処理剤の扱い易さ等が必ずしも
バランスしていないのが実状である。
【0009】本発明の課題は、特に古紙パルプが高率配
合された薄物新聞用紙におけるオフセット印刷時の紙粉
発生を抑制し、安定した印刷作業をが行うことができ、
優れた印刷品質を得ることのできるバランスの優れたオ
フセット印刷用新聞用紙を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙の表面
に、変性澱粉を主成分とする表面処理剤を塗布、乾燥し
てなるオフセット印刷用新聞用紙において、該原紙中に
填料として水和珪酸を対絶乾パルプあたり1.5〜6重
量%含有し、且つ少なくとも該新聞用紙の片側の表面に
おける該表面処理剤の塗布量が0.7〜2.0g/m
あるオフセット印刷用新聞用紙に係る。
【0011】
【発明の実施の形態】前述したように、オフセット印刷
用新聞用紙には、従来から、澱粉やPVA、ポリアクリ
ルアミド等を主成分とする表面処理剤をその表面に塗布
することが一般に行なわれている。これらの表面処理剤
は、いずれも紙粉等の発生を抑えるにはある程度の効果
が認められるが、特にDIP(脱墨古紙パルプ)を多く
配合した新聞用紙のように短繊維、微細繊維が比較的多
く、表面強度が弱い場合、繊維、填料、ベッセルピック
を防止するためには、その塗布量を多くする必要があ
る。その結果、コスト高となるだけでなく、不透明度の
低下やネッパリ性等の別の不具合が発生し、長時間の連
続印刷に際しては、必ずしも十分満足すべき結果が得ら
れていないのが実状である。
【0012】本発明者らは、原紙の填料と表面処理剤に
ついて検討を重ねてきた。その結果、填料として水和珪
酸を使用し、変性澱粉を主成分とする表面処理剤を特定
量塗布することにより、特にDIP(脱墨古紙パルプ)
を多く配合した薄物新聞用紙のオフセット印刷時のブラ
ンケットパイリングの軽減、不透明度の改善およびネッ
パリ性を効果的に改善し、さらには、特に大豆油インキ
等を使用した印刷において、良好なインキ乾燥性が得ら
れることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。な
お、前記の理由については必ずしも定かではないが、以
下のように推察される。
【0013】即ち、原紙中に水和珪酸を含有せしめるこ
とで、オフセット印刷時におけるインキの浸透を防止、
即ち、水和珪酸がインキ中のビヒクル分を効果的に補足
するために不透明度の低下を防ぎ、また、印刷インキと
して、従来のインキに比較して、植物油の配合量を多く
した所謂大豆油インキ等を使用した場合においても、原
紙中に含まれる水和珪酸がインキ中の植物油分等を効果
的に吸収する為に、印刷後のインキ乾燥性が改善される
ものと考えられる。また、変性澱粉を特定量塗布するこ
とにより、紙粉等の発生が抑制され、かつ、原紙中に含
まれる水和珪酸の量が比較的高い為に、原紙表面におけ
る水和珪酸の存在が相対的に多くなり、その結果、紙表
面におけるネッパリ性が軽減されるものと推察される。
【0014】本発明で使用する変性澱粉としては、特に
限定されるものではなく、従来から公知公用の澱粉原料
が用いられる。例えば、トウモロコシ、馬鈴薯、タピオ
カ、小麦、米等に酸化処理や酵素処理等が施された澱粉
が挙げられる。なお、変性澱粉を主成分とする表面処理
剤には、本発明の所期の効果を阻害しない範囲で適宜他
の接着剤、例えばスチレン−ブタジエン共重合体等のラ
テックス類、ポリビニルアルコールやポリアクリルアマ
イド、さらには、カオリンや炭酸カルシウム等の顔料を
添加することもできる。
【0015】なお、表面処理剤中の変性澱粉の量として
は、少なくとも全固形分中40重量%以上占めることが
必要である。因みに、40重量%未満の場合には、本発
明が所望とする効果が得られなくなる虞がある。さら
に、表面処理剤には消泡剤、耐水化剤、表面サイズ剤、
防腐剤等の各種助剤が必要に応じて添加される。また、
表面処理剤の固形分濃度は、特に限定されるものではな
く、塗布装置や目標とする塗布量に応じて、適宜調節さ
れるが、通常は2〜25重量%である。
【0016】上記により調製された表面処理剤は、製紙
分野で一般に使用されている塗布装置、例えばサイズプ
レス、ブレードメタリングサイズプレス、ロッドメタリ
ングサイズプレス、ゲートロールコータ、ブレードコー
タ、バーコータ、ロッドコータ、エアナイフコータ等、
公知公用の装置の中から選ばれる装置を用いて原紙表面
に塗布される。
【0017】かくの如き装置を使用して、少なくとも原
紙の片側の表面における表面処理剤の塗布量が乾燥重量
で0.7〜2.0g/mの範囲で調節される。因みに、
0.7g/m未満の場合には、表面強度の改善効果が
不十分となり、他方、2.0g/mを超えるとコスト
高となるのみならず、不透明度の低下や、インキ乾燥性
の悪化等、別の不具合が発生するので好ましくない。
【0018】原紙を構成するパルプとしては、化学パル
プ(漂白あるいは未漂白のNBKPやLBKP等)、高
歩留まりパルプ(GP、CGP、RGP、PGW、TM
P等)、古紙パルプ(DIP)等が、任意の比率で混合
して使用される。なお、抄紙に際しては、水和珪酸を原
紙中に1.5〜6重量%含有せしめることが必要であ
る。因みに1.5重量%未満では、所望の効果が得られ
ず、また6重量%を越えると、コスト高となるばかりで
なく、紙粉の発生が多くなるので好ましくない。なお、
本発明では、原紙中に水和珪酸を含有せしめることが必
須であるが、本発明の所期の効果を阻害しない範囲で適
宜他の無機顔料、例えばカオリン、炭酸カルシウム、タ
ルク、二酸化チタン、尿素ホルムアルデヒド樹脂等を適
宜併用することができる。
【0019】さらに、紙料中には、上記填料と共に硫酸
バンド、紙力増強剤、歩留まり向上剤、強化ロジンサイ
ズ剤、エマルジョンサイズ剤等のサイズ剤、耐水化剤、
紫外線防止剤等の一般に公知公用の抄紙用薬品が添加さ
れ、通常の抄紙機にて酸性抄紙される。本発明の場合、
原紙の坪量としては38〜43g/m程度とした時
に、本発明が所望とする効果が極めて顕著に発揮される
ので、特に望ましい。
【0020】かくして得られる新聞用紙は、必要に応じ
てカレンダに通紙し、加圧、平滑化処理して製品に仕上
られる。その場合のカレンダ装置としては通常の金属ロ
ール/金属ロールの組み合わせによるマシンカレンダよ
りも、金属ロール/樹脂ロールの構成になるソフトカレ
ンダを使用する方が原紙層を強く加圧せずに平滑化する
ことができ、さらに紙層強度の低下を抑制できるのでよ
り好ましい。
【0021】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説
明する。勿論、本発明はそれらの実施例に限定されるも
のではない。また、例中の部および%は特に断らない限
り、それぞれ重量部および重量%を示す。
【0022】実施例1 (原紙の作成)針葉樹クラフトパルプ(NBKP)14
部、サーモメカニカルパルプ(TMP)39部、グラウ
ンドパルプ(GP)6部、新聞脱墨古紙パルプ(DI
P)41部の比率構成になるパルプスラリを、レファイ
ナで叩解してフリーネス(CSF)が110mlのパル
プスラリを調製した。かくして得られたパルプスラリに
固形分対比でパルプに対してロジンエマルジョンサイズ
(品名:SPN−773/荒川化学工業社)0.3%、
硫酸バンド1%、および填料として平均粒子径15μm
の水和珪酸を紙灰分で2.5%となるように添加し、ツ
インワイヤー型抄紙機を使用して抄紙を行ない、米坪3
9g/mの原紙を得た。なお、原紙灰分はJIS P
8128に準拠して測定した。 (新聞用紙の作成)表面処理剤として、熱水で加熱溶解
した固形分濃度20%の酸化トウモロコシ澱粉(商品
名:エースA/王子コーンスターチ社)に水を加え固形
分濃度12%の表面処理剤を調製した。次いで、この表
面処理剤を前記で得た原紙の両面に、ゲートロールコー
タを使用して、乾燥重量が片面あたり0.8g/m
なるように塗布、乾燥した後、ソフトカレンダで1ニッ
プ処理を行ない、オフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0023】実施例2 実施例1の新聞用紙の作成において、表面処理剤とし
て、熱水で加熱溶解した固形分濃度25%の尿素リン酸
エステル化トウモロコシ澱粉(商品名:GRC−40/
王子コーンスターチ社)に水を加え固形分濃度16%の
表面処理剤を調製した。次いで、この表面処理剤を使用
して、乾燥重量が片面あたり1.6g/m となるよう
に塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてオフセ
ット印刷用新聞用紙を得た。
【0024】実施例3 実施例1の原紙の作成において、水和珪酸を紙灰分で
1.9%となるように添加、抄紙して原紙を得た。次い
で、新聞用紙の作成において、表面処理剤として、熱水
で加熱溶解した固形分濃度25%のGRC−40に水を
加え固形分濃度20%の表面処理剤を調製し、この表面
処理剤を乾燥重量が片面あたり1.9g/mとなるよ
うに塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてオフ
セット印刷用新聞用紙を得た。
【0025】実施例4 実施例1の原紙の作成において、水和珪酸を紙灰分で
1.9%となるように添加、抄紙して原紙を得た。次い
で、新聞用紙の作成において、重量比率でエースAが6
0重量%、ポリアクリルアマイド(商品名:KS535
/荒川化学工業)が40重量%からなる表面処理剤の固
形分濃度を10%とし、この表面処理剤を乾燥重量が片
面あたり0.7g/mとなるように塗布、乾燥した以
外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙
を得た。
【0026】実施例5 実施例1の原紙の作成において、水和珪酸を紙灰分で
5.8%となるように添加、抄紙して原紙を得た。次い
で、新聞用紙の作成において、熱水で加熱溶解した固形
分濃度25%のGRC−40に水を加え固形分濃度14
%の表面処理剤を調製し、この表面処理剤を、乾燥重量
が片面あたり1.2g/mとなるように塗布、乾燥し
た以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞
用紙を得た。
【0027】実施例6 実施例1の原紙の作成において、重量比率で水和珪酸が
70%、平均粒子径が5μmのタルクが30%からなる
填料を紙灰分で5.8%となるように添加、抄紙して原
紙を得た。次いで、新聞用紙の作成において、熱水で加
熱溶解した25%のGRC−40に水を加え固形分濃度
16%の表面処理剤を調製し、この表面処理剤を、乾燥
重量が片面あたり1.6g/mとなるように塗布、乾
燥した以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用
新聞用紙を得た。
【0028】比較例1 実施例1の新聞用紙の作成において、表面処理剤の固形
分濃度を10%とし、この表面処理剤の乾燥重量が片面
あたり0.6g/mとなるように塗布、乾燥した以外
は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を
得た。
【0029】比較例2 実施例1の新聞用紙の作成において、表面処理剤とし
て、熱水で加熱溶解した固形分濃度25%のGRC−4
0に水を加え固形分濃度22%の表面処理剤を調製し、
この表面処理剤を乾燥重量が片面あたり2.2g/m
となるように塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様に
してオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0030】比較例3 実施例1の原紙の作成において、水和珪酸を紙灰分で
1.0%となるように添加、抄紙して原紙を得た。次い
で、新聞用紙の作成において、表面処理剤の固形分濃度
を13%とし、この表面処理剤を乾燥重量が片面あたり
1.0g/mとなるように塗布、乾燥した以外は、実
施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0031】比較例4 実施例1の原紙の作成において、水和珪酸を紙灰分で
6.5%となるように添加、抄紙して原紙を得た。次い
で、新聞用紙の作成において、表面処理剤として、熱水
で加熱溶解した固形分濃度25%のGRC−40に水を
加え固形分濃度14%の表面処理剤を調製し、この表面
処理剤を乾燥重量が片面あたり1.2g/mとなるよ
うに塗布、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてオフ
セット印刷用新聞用紙を得た。
【0032】比較例5 実施例1の原紙の作成において、填料として、水和珪酸
のかわりに、平均粒子径5μmのタルクを紙灰分で3%
となるように添加、抄紙して原紙を得た。次いで、新聞
用紙の作成において、表面処理剤として、熱水で加熱溶
解した固形分濃度25%のGRC−40に水を加え固形
分濃度13%の表面処理剤を調製し、この表面処理剤を
乾燥重量が片面あたり0.9g/mとなるように塗
布、乾燥した以外は、実施例1と同様にしてオフセット
印刷用新聞用紙を得た。
【0033】比較例6 実施例1の原紙の作成において、填料を添加しないで抄
紙して原紙を得た。次いで、表面処理剤の固形分濃度を
12%とし、この表面処理剤を乾燥重量が片面あたり
0.8g/mとなるように塗布、乾燥した以外は、実
施例1と同様にしてオフセット印刷用新聞用紙を得た。
【0034】かくして得られた実施例および比較例のオ
フセット印刷用新聞用紙について、下記に示す品質評価
を行ない、得られた結果を表1に示す。
【0035】(ブランケットパイリングの評価)オフセ
ット印刷機(小森SYSTEM C−20/小森コーポ
レーション)を使用し、オフセット印刷用インキのカラ
ー4色刷りになる印刷を連続10000部行なった後、
ブランケット非画線部での紙粉の堆積の度合いを目視判
定した。 ◎:紙粉の発生が認められない。 ○:紙粉の発生がやや認められる。 △:紙粉の発生が認められる。 ×:ブランケット上に紙粉が多く堆積している。
【0036】(印面白抜けの評価)オフセット印刷機
(小森SYSTEM C−20)を使用し、網点面積率
が30〜100%でオフセット輪転印刷用インキ(墨)
の単色印刷を行ない、網点面積率100%ベタ部の印面
の白抜けの程度を目視判定した。 ◎:白抜けがほとんど認められない。 ○:白抜けがやや認められる。 △:白抜けが認められる。 ×:白抜けの発生が多く認められる。
【0037】(ネッパリ性の評価)新聞用紙サンプル2
枚を適当な大きさに切り、水に10秒間浸漬した後、2
枚を素早く密着させ、線圧100kg/cmでカレンダ
ーに通紙し、24時間室温乾燥した後、引っ張り試験機
(島津オートグラフAGS−500NG)を用いて、2
枚の剥離強度を測定した。数値が大きい程粘着性が高
い。
【0038】(印刷後不透明度の評価)RI印刷機で、
新聞印刷用インキ(墨)のインキ量を変えて印刷を行な
い、印刷面の反射率が9%の時の、印刷前の裏面反射率
(印刷面の反対面)に対する印刷後の裏面反射率を求め
た。なお、反射率の測定には、分光白色度測色機(スガ
試験機社)を使用した。
【0039】(インキ乾燥性の評価)オフセット印刷機
(小森SYSTEM C−20)を使用し、植物油含有
量が45%の新聞印刷用インキのカラー4色刷りになる
印刷を行い、印刷面と白紙面が重なるように印刷物50
0部を重ね合わせ、5kgfの荷重で1日放置した後、
白紙面の汚れの程度を目視判定した。 ◎:汚れがほとんど認められない。 ○:汚れがやや認められる。 △:汚れが認められる。 ×:汚れが多く認められる。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明に係る
オフセット印刷用新聞用紙は、印刷時のブランケットパ
イリング、インキ乾燥性が良好で、印刷面の白抜けの発
生が少なく、また印刷後不透明度の良好な優れた印刷品
質を持つオフセット印刷用新聞用紙であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野島 一博 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 王子 製紙株式会社尼崎研究センター内 Fターム(参考) 4L055 AA02 AC02 AC03 AC06 AC09 AG18 AG48 AH13 AH37 BE08 CH11 EA14 EA32 FA15 GA16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙の表面に、変性澱粉を主成分とする
    表面処理剤を塗布、乾燥してなるオフセット印刷用新聞
    用紙において、該原紙中に填料として水和珪酸を対絶乾
    パルプあたり1.5〜6重量%含有し、且つ少なくとも
    該新聞用紙の片側の表面における該表面処理剤の塗布量
    が0.7〜2.0g/mであるオフセット印刷用新聞用
    紙。
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