JP2009062632A - プリント化粧板用紙およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】PFOSとPFOAとを含まず、且つ、加熱によって環境および健康に対して有害であるフッ素化合物成分が発生しないフッ素系耐油剤を用いたプリント化粧板用紙を提供する。
【解決手段】パルプを原料とした基紙にフッ素系耐油剤が内添されており、少なくとも一方の面に艶面が形成されているプリント化粧板用紙であって、前記フッ素系耐油剤を構成する官能基を含めたフッ素系樹脂が、分子量が3000〜80000であり、前記フッ素系耐油剤を対パルプ固形分0.05〜1.0質量%含有し、GC/FID法により測定したパーフルオロオクタン酸およびパーフルオロオクタンスルホン酸の検出量が2ppb以下であるプリント化粧板用紙。
【選択図】なし

Description

本発明はプリント化粧板用紙材等として用いられるプリント化粧板用紙およびその製造方法に関する。
従来より、紙材に耐油性を付与する方法として、紙材に樹脂フィルムを調合する方法、樹脂を塗布するまたは含浸させる方法、耐油性を発現するフッ素樹脂を主成分とするフッ素系耐油剤を内添させる方法、等が知られている。そのなかでも特にフッ素系耐油剤を用いる方法は、塗布又は含浸により耐油性を容易に付与することができるため、例えば特許文献2に記載されているように、プリント化粧板用紙の製造に広く使用されている。
しかし、従来のフッ素系耐油剤は、環境および健康に対して有害であるパーフルオロオクタンスルホン酸(以下、PFOS)やパーフルオロオクタン酸(以下、PFOA)を含んでおり、また、印刷面の加熱乾燥を行う際、フッ素系耐油剤が加熱されることにより、環境および健康に対して有害であるフッ素化合物成分が発生してしまうという問題があり、現在では、パーフルオロオクタンスルホン酸(以下、PFOS)やパーフルオロオクタン酸(以下、PFOA)有害物質を含まないフッ素系耐油剤への転換が進んでいる。
特開昭60−75697号公報 特開平17−213658号公報
しかしながら、PFOSとPFOAとを含まず、且つ加熱によって環境および健康に対して有害であるフッ素化合物成分が発生しないフッ素系耐油剤(フッ素部位が主に高分子内部に存在し、かつ官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤)は、従来のフッ素系耐油剤(フッ素樹脂の分子量が3000未満)と異なり、従来と同様に内添または外添した場合、乾燥後のドライヤーからの剥離性が悪くなってしまう、紙材表面の平坦性が低下し印刷適性が低下してしまう、などの問題があった。そこで本発明者等は、これらの問題を解決すべく、剥離剤を内添することで、剥離性を改善し、その結果印刷適性をも改善させることができるであろうとの考えで、剥離剤を内添することを試みた。
しかし、剥離剤を内添することによって剥離性を改善できるものの、元来剥離剤は親油性であるがゆえに、耐油度および紙間強度を低下させてしまい、従来品と同等品質のプリント化粧板用紙および紙間強度を得ることができなかった。
そこで、本発明の主たる課題は、PFOSとPFOAとを含まず、且つ加熱によって環境および健康に対して有害であるフッ素化合物成分(例えば、C8F17C2H4OH)が発生しない、フッ素部位が主に高分子内部に存在し、かつ官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤を用いながら、耐油度、紙間強度、剥離性、およびグラビア印刷適性に優れるプリント化粧板用紙を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明の請求項1記載の発明は、紙材に、油脂成分の含浸に対して耐油性を発現する耐油剤が内添されることでなるプリント化粧板用紙であって、官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤が含有され、JAPAN TAPPI No.41に規定する耐油度が2級以上であり、ヤンキードライヤーにて乾燥および片艶面仕上げされてなる、ことを特徴とするプリント化粧板用紙である。
請求項2記載の発明は、前記フッ素系耐油剤が対パルプ固形分0.05〜1.0質量%含有されている、請求項1記載のプリント化粧板用紙である。
請求項3記載の発明は、ポリアクリルアミドからなる乾燥紙力増強剤およびポリアミドアミン・エピクロロヒドリンからなる湿潤紙力増強剤が含有されており、前記乾燥紙力増強剤は、固形分換算で前記湿潤紙力増強剤より多く含有されている、請求項1または2記載のプリント化粧板用紙である。
請求項4記載の発明は、紙材に、油脂成分の含浸に対して耐油性を発現する耐油剤が内添され、前記耐油剤が内添された前記紙材をヤンキードライヤーで乾燥および片艶面仕上げすることでなるプリント化粧板用紙の製造方法において、
前記紙材に、官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤を、対パルプ固形分0.05〜1.0質量%内添し、
前記ヤンキードライヤー表面に植物油を原料とした剥離剤を塗布し、
前記剥離剤の塗布面に、前記フッ素系耐油剤が内添された湿紙状態の前記紙材を密着させることによって前記紙材の乾燥を行う、ことを特徴とするプリント化粧板用紙の製造方法である。
耐油性を有するプリント化粧板用紙材においては、フッ素部位が主に高分子内部に存在し、かつ官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤のほか、紙材の乾燥強度を高めるため、通常澱粉等の紙力増強剤が内添されている。
本発明では、前記フッ素系耐油剤を用いて耐油性を付与するとともに、ポリアクリルアミド系およびポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系の紙力増強剤を併用し、さらには、植物油を主原料としたドライヤー剥離剤をドライヤーシリンダーへのスプレー塗布にて外添塗布する製造方法によって、耐油性を有し、紙間強度が高く、印刷適性が良好な耐油紙が得られることを見出し、本発明を完成するに到った。
以上、本発明によれば、PFOSとPFOAとを含まず、加熱によって環境および健康に対して有害であるフッ素化合物成分が発生しない、官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤を用いながら、耐油度、紙間強度、剥離性、およびグラビア印刷適性に優れるプリント化粧板用紙を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ詳説する。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙は、パルプを主原料とする紙基材にフッ素系耐油剤と、紙力増強剤とが内添させられているものであって、パルプスラリー中にフッ素系耐油剤と紙力増強剤を内添した原料を、脱水工程となるワイヤーパート上を通過することで得られた湿紙10を、タッチロール2を介して、剥離剤11がスプレー装置3によって皮膜塗布されたヤンキードライヤー1の表面に貼り付け、乾燥および艶面仕上げするという方法で製造される。
本実施形態に係るフッ素系耐油剤は、GC/FID(水素イオン化検出器ガスクロマトグラフ)法により測定したパーフルオロオクタン酸およびパーフルオロオクタンスルホン酸の検出量が2ppb以下であり、且つ、パルプ繊維に定着して耐油機能を果たすものであれば良く、例えば、パルプ繊維への定着部位の官能基がアニオン性もしくはカチオン性の電荷を持ったリン酸塩、カルボン酸塩、ポリウレタン等であり、フッ素部位がパーフルオロポリエーテル、ポリフルオロオクチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ハイドロキシエチルメタクリレート、エチレンジオキシジエチルジメタクリレート等のポリマーからなるフッ素系樹脂から構成される。本実施形態に係るフッ素系耐油剤の中には、フッ素部位自体がパルプ繊維への定着部位を持った形態もある。
本実施形態に係るフッ素系耐油剤を構成する官能基を含めたフッ素系樹脂の化学構造的な特徴としては、フッ素部位における炭素(C)数が8個未満で構成されることであるため、加熱等により分解しても、炭素(C)数が8個以上であるPFOAやPFOSが発生しないことである。また、主に基材となる高分子に多数のフッ素部位が定着した分子構造となっているため、高分子内部にフッ素部位が取り込まれている場合が多い。
本実施形態に係るフッ素系耐油剤を構成する官能基を含めたフッ素系樹脂の分子量としては、3000〜80000であるのが好ましく、10000〜30000であるとより好ましい。分子量が3000未満では、一般的に、水中での分散性やパルプ繊維への定着性が良く、かつ定着の際できる限り紙の最表面にフッ素部位が存在するような構造を採っているため、フッ素部位を構成する炭素(C)数が平均8個以上となり、加熱などによりPFOAや、8個以上の炭素(C)を持つ難分解性ガス(例えば、C8F17C2H4OH)が発生しやすくなる。分子量80000を超えると、水中での分散性が悪くなり、抄紙時に他添加薬品との凝集物や、定着ムラが発生するなど、パルプ繊維への歩留まりが大きく低下する問題が生じる。
プリント化粧板用紙に対する本実施形態に係るフッ素系耐油剤の含有量は、対パルプ固形分当たり固形分として0.05〜1.0質量%とすることが好ましく、0.1〜0.5質量%とすることがより好ましい。0.05質量%未満では、十分な耐油性能を得ることができず、実用時に油の浸透が発生しやすくなる。1.0質量%を超えると、含有量に見合った効果が得られず経済的でない。
原料のパルプは、入手の容易さ等から木材パルプ繊維を主成分とするが、それ以外の非木材パルプ繊維を使用しても良い。木材パルプには、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、サルファイトパルプ等の化学パルプ、ストーングラインドパルプ、サーモメカニカルパルプ、リファイナーグラインドパルプの機械パルプ、又は、新聞、コート紙、上質紙等から得られる再生パルプを使用することができる。また、これらを適宜配合して使用することもできる。
本実施形態に係る乾燥紙力増強剤としては、澱粉、酸化澱粉、カルボキシメチル化澱粉等の澱粉;アニオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド等のポリアクリルアミド(PAM)系紙力増強剤;植物ガム;ポリビニルアルコール;カルボキシメチルセルロース等、湿潤時でも紙力が維持されるポリアミドアミン・エピクロロヒドリン、ポリアミドエポキシ等(湿潤紙力増強剤)を用いることができる。中でも、紙力増強効果の高いPAM系紙力増強剤、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤を使用することが好ましい。
PAM系紙力増強剤は、パルプ繊維間の隙間を埋めるように定着するため、湿紙がヤンキードライヤー表面を剥離する際、湿紙表面に存在するパルプ繊維がヤンキードライヤー側に取られにくく、紙紛の発生を抑制する効果が高い。また、主成分であるアクリル部が油脂成分に対し耐性があるため、外部から浸入する油脂成分を表面で食い止め、紙材の耐油性発現にとって有用である。
PAM系紙力増強剤の含有量は、対パルプ固形分当たり固形分として0.3〜2.5質量%とすることが好ましく、0.5〜2.0質量%とすることがより好ましい。0.3質量%未満では、紙材のJAPAN TAPPI No.1に規定するワックスピックを12A以上とすることが困難となり、実用時に紙間剥離が起きやすくなる。2.5質量%を超えると紙材の通気性が悪くなり、抄紙中にアバタ(表面光沢のない部分)が発生しやすくなり、印刷適性が低下してしまう。また、2.5質量%を超えると湿紙表面に多く存在するようになり、抄紙工程の各用具を汚し、欠点等を紙に付着させる問題が発生する。
また、本実施形態に係るフッ素系耐油剤と併用した場合には、パルプ繊維への自己定着能力を持つ両性PAM系紙力増強剤を使用することがさらに好ましい。両性PAM系紙力増強剤を用いた場合は、電荷を持った定着助剤等の添加量が低減できるため、フッ素系耐油剤とその他薬品との凝集物発生が少なくなる等のメリットがある。一方、自己定着能力のない紙力増強剤と本実施形態に係るフッ素系耐油剤を併用した場合には、各々がパルプ繊維に定着するまえに凝集物を作り、各々の添加に見合った性能を得ることができず、さらには欠点として紙材に抄き込まれ、印刷不良による美粧性が低下する等の問題を引き起こしやすくなる。
PAM系紙力増強剤を使用する場合には、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤を同時に使用することが好ましい。ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤を併用することにより、PAM系紙力増強剤の紙材への定着率が上昇し、優れた紙力増強効果を得ることができる。
また、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤は、その他の効果として、パルプ原料中に存在するアニオン性夾雑物等を封鎖する機能も持つため、本実施形態に係るフッ素系耐油剤をパルプ原料へ添加する前段で添加することが好ましい。本実施形態に係るフッ素系耐油剤およびポリアクリルアミド系紙力増強剤は、分子量が非常に大きいため、ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤が存在しない場合、パルプ原料中に存在するアニオン性夾雑物等を取り込みやすく、パルプ繊維に定着する前にアニオン性夾雑物等を取り込んだ結果、パルプ繊維への定着がしにくくなり、プリント化粧板用紙材として必要なJ TAPPI No.41に規定する耐油度が2級以上の耐油性、およびJAPAN TAPPI No.1に規定するワックスピックが12A以上を示さなくなり、実用性が低下する。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙におけるPAM系紙力増強剤(A)とポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤(B)との含有比率としては、前記ポリアクリルアミド系紙力増強剤の添加効果によりA>Bとするのが好ましく、A≦Bであると、Bの含有量に見合った前記効果が得られない。
ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン系紙力増強剤の含有量としては、前記の通りA>Bの範囲で、対パルプ固形分当たり固形分として0.08〜0.70質量%とすることが好ましく、耐油度、ワックスピックおよび透気度に応じ、抄紙時における、電荷測定機(BTG Muetek社製 Gmbh PCD−T3)にて測定した、パルプを除くその他薬品を含んだ濾過液の電荷が、−20meq/l〜+20meq/lとなるように調整することがさらに好ましい。−20meq/l未満であるとアニオン性夾雑物等の封鎖が進行せず、本実施形態に係るフッ素系耐油剤の歩留まりが低下してしまい、+20meq/lを超えると、パルプ原料を含んだスラリー中に含まれる油脂が凝集した凝集物が欠点として紙に抄き込まれ、ピッチという問題を引き起こしやすくなってしまう。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙には、必要性に応じて他の添加剤、例えば本実施形態に係るフッ素系耐油剤の定着剤、電荷調整剤、歩留まり向上剤、消泡剤等を本発明の効果を損なわない範囲で加えてもよい。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙は、JAPAN TAPPI No.41に規定する耐油度が2級であることが好ましく、更に3〜7級であるとより好ましい。耐油度が2級未満であると紙材へ油分が浸透しやすくなってしまう。また、8級を超えると、本実施形態に係るフッ素系耐油剤を多量に添加する必要があることから製造コストが高くなり現実的でない。
また、本実施形態に係るプリント化粧板用紙は、JAPAN TAPPI No.1に規定するワックスピックが12A以上であることが好ましく、更に、14〜23Aであるとより好ましい。ワックスピックが12A未満では、プリント化粧板用紙としては性能が不充分で、紙間剥離を生じやすい。ワックスピックは、乾燥紙力増強剤の含有量を調整することにより12A以上とすることができる。
更に、本実施形態に係るプリント化粧板用紙は、JIS P 8117に規定する透気度が150秒以下であり、より好ましくは15〜100秒である。透気度が150秒を超えると紙の通気性が悪くなり、抄紙中にアバタが発生しやすく、印刷適性が低下するだけでなく酢酸ビニル等の糊による合板との貼合性が低下する。また、透気度が15秒未満の場合は、印刷時にインキの裏抜けが起きやすくなり、印刷適性が低下してしまう。透気度は、パルプ原料の叩解度、すなわち原料フリーネスを100〜500mlの範囲で調整することにより、透気度を15〜150秒とすることができる。また、ワックスピックが12A以上であれば、紙力増強剤の添加量を調整することにより、透気度を15〜150秒にすることができる。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙の米坪は、20〜50g/m2が好ましく、プリント化粧板用紙材として用いられる場合には、23〜30g/m2であるとより好ましい。
次に、本実施形態におけるプリント化粧板用紙をヤンキードライヤーから剥離する方法を、図1〜3を参照しつつ詳説する。
図1〜3は、抄紙工程中の乾燥工程の一部を示している。本実施形態に係るプリント化粧板用紙は、ヤンキードライヤー1の表面に、剥離剤スプレー3から霧状に放出された剥離剤11を塗布し、剥離剤11が塗布されたヤンキードライヤー1の表面に湿紙10を配置し、乾燥させることによって抄造される。符号2は湿紙10をヤンキードライヤー1に圧接するタッチロールを示している。
このような方法で抄造されたプリント化粧板用紙は、図1の一部拡大図である図2に示されるように、剥離剤11が湿紙10の片側に偏在する。そのため、剥離剤を内添した場合と比較して酢酸ビニルなどの水系糊による貼合性が低下してしまうことがない。
剥離剤スプレー3は、ヤンキードライヤー1全巾へ霧状に噴霧できるようなものであれば特に限定されない。また、剥離剤11が噴霧された後に、均一に皮膜を形成するため、ドクターブレード等で噴霧された剥離剤11を均すのが好ましい。
ドライヤー剥離剤の成分としては、界面活性剤等でエマルジョン化された植物油、鉱物油等を使用することができる。その中でも特に、植物油がより好ましい。植物油は、鉱物油等に比べ金属製のドライヤーシリンダーへの転移が良好であるため、より少ない塗布量で鉱物油等と同等のドライヤー剥離効果を生み出すことが可能である。
植物油の原材料は特に限定がされないが、例えば、コーン油、ひまし油、なたね油等があげられ、これらの中から1種以上を適宜選択して用いることができる。植物油は、剥離剤全量の60質量%程度以上であることが好ましい。
また、植物油が主成分であり、なおかつ本発明の目的を阻害しない限り、ドライヤー剥離剤には、一般的なドライヤー剥離剤に通常配合される界面活性剤や鉱物油等の他の成分が含まれていてもよい。鉱物油を植物油と併用する場合には、例えば剥離剤全量の5質量%程度以下とすることが好ましい。
植物油を主原料としたドライヤー剥離剤として、例えばメンテック社製のULC−RL200、ULC−RL400等があげられる。ドライヤーシリンダーへスプレー塗布する方法を採用した際に、ドライヤー表面に該剥離剤が定着し易く、良好なドライヤー剥離性を維持することができるほか、内添した場合のような耐油度、紙間強度の低下がない利点があるので、特に好ましい。
ドライヤー剥離剤の塗布量には特に限定されないが、用いる抄紙機設備や塗布位置に応じて適宜調整すればよいが、ドライヤーシリンダーにスプレー塗布する場合、時間あたりの塗布量で、10〜100ml/分程度、原紙の面積あたりの塗布量に換算して、0.003〜0.1ml/m2程度であることが好ましい。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙の製造方法は、紙力増強剤、フッ素系耐油剤を添加した紙料を、通常用いられる抄紙機により公知の方法で抄紙することにより製造できるが、特にプリント化粧板用紙材として用いられるプリント化粧板用紙を抄造する場合は、優れた印刷適性を得るためにヤンキー抄紙機での抄造が適している。ヤンキー抄紙機で抄造した紙は、印刷される面が艶面であり、表面平坦性が高いため、印刷適性、特にグラビア印刷適性が良好であるからである。
本実施形態に係るプリント化粧板用紙へのフッ素系耐油剤の付与方法としては、紙料に添加(内添)する方法、抄紙した紙材に塗工、含浸、または外添する方法のいずれも適用可能である。塗工または含浸する方法としては、サイズプレスコート、カレンダーコート、グラビアコート、ロールコート等が使用できる。
次に本発明に係る実施例を示す。得られた紙材における紙力増強剤及び耐油剤の含有量、得られた紙材のワックスピック(表面強度)、耐油度、透気度、PFOAの定量分析結果、ドライヤー剥離性、セロハンテープ剥離性、油のにじみ、印刷適性、合板貼合適性について下記の方法により評価した。結果を併せて表1に示す。なお、本実施例および比較例で用いる紙材はプリント化粧板用紙である。
実施例および比較例にて用いるフッ素系耐油剤の詳細については以下の通りである。
耐油剤A:旭硝子株式会社製、AG−530。PFOSは含有しないがPFOAを含有し、リン酸化合物塩を官能基に持つパーフルオロアルキルフォスフェイト系樹脂であり、分子量は約1000である。水中では、アニオン性の電荷を持つ。
耐油剤B:耐油剤Cに類似した耐油剤の試作品。PFOS・PFOAとも含有せず、ポリウレタンを官能基に持つパーフルオロポリエーテル系樹脂であり、分子量は約3000である。水中ではアニオン性の電荷を持つ。
耐油剤C:ソルベイ ソレクシス株式会社製、Solvera PT5060。PFOS・PFOAとも含有せず、ポリウレタンを官能基に持つパーフルオロポリエーテル系樹脂であり、分子量は約10000である。水中ではアニオン性の電荷を持つ。
耐油剤D:旭硝子株式会社製、AG−E060。PFOS・PFOAとも含有せず、ポリフルオロオクチルメタクリレート系樹脂であり、分子量は約30000である。水中では、カチオン性の電荷を持ち、パルプ繊維に自己定着する性質を持つ。
耐油剤E:旭硝子株式会社製、AG−E060。PFOS・PFOAとも含有せず、ポリフルオロオクチルメタクリレート系樹脂であり、分子量は約80000である。カチオン性の電荷を持ち、パルプ繊維に自己定着する性質を持つ。
耐油剤F:耐油剤Eに類似した耐油剤の試作品。PFOS・PFOAとも含有せず、ポリフルオロオクチルメタクリレート系樹脂であり、分子量は約100000である。カチオン性の電荷を持ち、パルプ繊維に自己定着する性質を持つ。
<紙材におけるPFOAの検出>
GC/FID法で定量分析し、検出限界以下(2ppb)であれば、紙材中に含有しないとする。
<ワックスピック:表面強度>
JAPAN TAPPI No.1の規定に準拠して測定した。
<耐油度>
JAPAN TAPPI No.41の規定に準拠して測定した。
<透気度>
JIS P 8117の規定に準拠して測定した。
<紙の欠点>
抄紙後、巻き取りから採取した100mm×3000mの紙表面を目視で観察し、縦3mm×横3mm以上の大きさの欠点(ピッチ等)をカウントし、下記の基準で評価を行った。
(評価基準)
5:欠点なし
4:欠点数が1個
3:欠点数が2個以上3個未満
2:欠点数が3個以上5個未満
1:欠点数が5個以上
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
<ドライヤー剥離性>
ヤンキードライヤーにおける、紙の剥離部を目視で観察し、比較例2におけるドライヤー剥離性および紙紛発生量をベースとして、相対評価を行った。
(評価基準)
5:剥離性は同じ・紙紛量は同じ
4:剥離性は同じ・紙紛量は少し多い
3:剥離性は少し悪い・紙紛量は少し多い
2:剥離性は少し悪い・紙紛量はかなり多い
1:剥離性はかなり悪い・紙紛量はかなり多い
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
<セロハンテープ剥離性>
プリント化粧板用紙の片面にクラボウ社製グラビア試験印刷機にてグラデーション版を用いグラビア印刷を施した後、同様にして同じ面にウレタン樹脂(東洋インキ社製、URPS)を印刷塗布した。樹脂を印刷塗布した面が表面になるように合板上に接着剤(コニシ社製、木工用ボンド)を用いてプリント化粧板用紙を貼着し、プリント化粧板を得た。プリント化粧板の表面に縦横1mmの升目が10×10個並んだ碁盤目状にカッターナイフで合板に達するまで切込みを入れた。切込み部分にセロハンテープ(ニチバン株式会社製、登録商標「セロテープ」、24mm巾)を貼り付けた後、該テープを手で剥離した。その後、プリント化粧板用紙が剥離せずに残った升目数をカウントし、セロハンテープ剥離性(紙間強度)を評価した。
(評価基準)
5:全部残った
4:残った升目が90〜99個
3:残った升目が79〜89個
2:残った升目が69〜78個
1:残った升目が68個以下
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
<実用評価:油のにじみ>
セロハンテープ剥離性の評価に用いたものと同様にして得たプリント化粧板の表面にカッターナイフで合板に達するまで長さ10mmの切込みを2本十字に入れ、この切込みが全て浸されるように機械用油(新日本石油株式会社製、VG32)を滴下し、24時間放置した。その後、機械用油を拭き取って油のにじみを目視により観察し、十字の交点(中心部)から最も離れた箇所までの距離(mm)を定規で測定し、下記の基準で評価した。
(評価基準)
5:油のにじみがない
4:油のにじみが10mm未満
3:油のにじみが10以上20mm未満
2:油のにじみが20mm以上30mm未満
1:油のにじみが30mm以上
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
<実用評価:印刷適性>
プリント化粧板用紙に、クラボウ社製グラビア試験印刷機にて、油性インキ(粘度:ザーンカップNo.3法により14秒、東洋インキ社製、GTカラー)を用いて階調印刷を行った後、白抜けを目視により観察し、下記の基準で評価した。
(評価基準)
5:白抜けがない
4:白抜けが少ない
3:白抜けがやや目立つ
2:白抜けが多く目立つ
1:白抜けがかなり多く目立つ
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
<実用評価:合板貼合適性>
合板上(10cm四方)に接着剤(コニシ社製、木工用ボンド)を用いてプリント化粧板用紙(10cm四方)を貼着し、即時に120℃の乾燥機に入れ、1分後乾燥機から取り出し、合板と紙材との貼着性を目視で観察し、四隅の浮き上がり具合を指標に、下記の基準で評価した。
(評価基準)
5:紙材の浮き上がりがない
4:紙材の浮き上がりが1mm未満
3:紙材の浮き上がりが1mm以上2mm未満
2:紙材の浮き上がりが2mm以上5mm未満
1:紙材の浮き上がりが5mm以上
評価3〜5であれば、プリント化粧板用紙材として合格レベルとする。
Figure 2009062632
本発明は、化粧板用紙材に代表されるようなプリント化粧板用紙全般に適用できるものである。
乾燥工程を示す図である。 乾燥工程の一部拡大図である。 乾燥工程の一部拡大図である。
符号の説明
1…ヤンキードライヤー、2…タッチロール、3…剥離剤スプレー、10…湿紙、11…剥離剤。

Claims (4)

  1. 紙材に、油脂成分の含浸に対して耐油性を発現する耐油剤が内添されることでなるプリント化粧板用紙であって、
    官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤が含有され、
    JAPAN TAPPI No.41に規定する耐油度が2級以上であり、
    ヤンキードライヤーにて乾燥および片艶面仕上げされてなる、ことを特徴とするプリント化粧板用紙。
  2. 前記フッ素系耐油剤が対パルプ固形分0.05〜1.0質量%含有されている、請求項1記載のプリント化粧板用紙。
  3. ポリアクリルアミドからなる乾燥紙力増強剤およびポリアミドアミン・エピクロロヒドリンからなる湿潤紙力増強剤が含有されており、
    前記乾燥紙力増強剤は、固形分換算で前記湿潤紙力増強剤より多く含有されている、請求項1または2記載のプリント化粧板用紙。
  4. 紙材に、油脂成分の含浸に対して耐油性を発現する耐油剤が内添され、前記耐油剤が内添された前記紙材をヤンキードライヤーで乾燥および片艶面仕上げすることでなるプリント化粧板用紙の製造方法において、
    前記紙材に、官能基を含めたフッ素樹脂の分子量が3000〜80000であるフッ素系耐油剤を、対パルプ固形分0.05〜1.0質量%内添し、
    前記ヤンキードライヤー表面に植物油を原料とした剥離剤を塗布し、
    前記剥離剤の塗布面に、前記フッ素系耐油剤が内添された湿紙状態の前記紙材を密着させることによって前記紙材の乾燥を行う、ことを特徴とするプリント化粧板用紙の製造方法。
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