JP3291936B2 - フィルム用合紙の製造方法 - Google Patents

フィルム用合紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムを積層して保
管、輸送する際に、フィルムにキズがついたりほこり等
が付着しないようにするために、フィルムとフィルムと
の間に挿入して使用するフィルム用合紙(あいがみ)の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】写真製版時に使用されるフィルムには、
原稿を貼り込むための透明フィルムや遮光性マスキング
フィルム、感光性フィルムなどがある。また、写真台紙
等にもフィルムが使用されている。また最近では自動製
図機用にも各種の製図用フィルムが使用されている(以
下本明細書ではこれらのフィルムを総称して単に「フィ
ルム」という)。
【0003】通常これらのフィルムは、キズがついた
り、ほこり等が付着しないようにすることを目的に、表
裏に合紙をはさみロール状または平板状の積層品の形態
で保管または輸送される。使用時には合紙を剥してフィ
ルムのみを使用する。
【0004】上記したフィルムの積層品は使用に供され
るまでに長期間放置される場合も多く、周囲の湿度の変
化によりフィルムが水分を吸放湿して部分的に凹凸を生
じる現象(以下本明細書ではこの現象を「波打ち現象」
という)を引き起こす。波打ち現象が生じているフイル
ムを使用すると、例えば遮光性マスキングフイルムや感
光性フイルムの製版作業に於いては密着プリンタ−で露
光,現像後に、原稿パタ−ンとの位置ずれが生じたり、
また製図用フイルムを自動製図機で多色出図する際に正
確に出図することが出来ないなどの問題を引き起こす。
【0005】上記の問題を解決するために、例えば特開
平2−172733号では、プラスチックフィルムの最
大吸水量の40%以上の水分をこのプラスチックフィル
ムに吸着させるに足る水分を、合紙にあらかじめ強制的
に吸水させておくことが提案されている。また特開平5
−254012号では、フィルム表面保護用の合紙の含
水率を7〜16重量%とすることが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
従来技術は、フィルムの波打ち現象を防止することが主
目的であり、合紙に要求されるその他の性能については
全く考慮していない。
【0007】本発明者らが種々検討した結果では、フィ
ルム用合紙に要求される性能としては、波打ち現象が起
こらないことの他に下記に述べる性能も要求されること
が判った。
【0008】1)総合的な作業性に優れること。 水分含有率が10重量%を越える合紙を使用した場合、
フイルムと合紙の積層品の開封時に、使用環境の相対湿
度が低いと合紙が水分を放湿することになり、これによ
って合紙がカ−ルを引き起こす。カ−ルを起こした合紙
はフイルムから離れ、離れた部分はフイルムが縮み、波
打ち状態を呈する。また、合紙を高い水分含有率にした
場合は、湿潤強度や表面強度の低下をまねき、合紙をフ
ィルムから剥す時に破れ、その除去が煩雑となる等、総
合的な作業性が大幅に低下する。
【0009】2)積層品裁断時の切削性(切り口のシャ
−プさ)が優れること。 フィルムと合紙との積層物を断裁し、所定の大きさにす
るという作業が不可欠なため、スリッターやギロチンカ
ッターによる切削性は、合紙へ要求される性能としては
非常に重要な項目である。上記公報で開示されている合
紙の場合は切削性が劣り、切り口がシャープでなく繊維
の脱落につながり、フイルムの汚染を引き起こす原因と
なる。
【0010】3)紙粉の脱落が無いこと。 上記公報で開示されている合紙においては「紙粉」と呼
ばれる微細な繊維が脱落することが多く、フィルムの汚
染を引き起こす。
【0011】4)地合が良好であること。 合紙の地合が悪いとそれがフィルムの表面に転写して、
フィルムに部分的な表面性の悪化を引き起こす。
【0012】5)フィルムと合紙の密着性に優れるこ
と。 合紙の地合が悪く、平滑性が劣るとフィルムと合紙の密
着性が悪くなる。フィルムの使用時には、フィルムと合
紙を複数枚積層した状態のものから、フィルムを一枚ず
つ取りだして使用するが、密着性が悪いとこの時に積層
しておいたフィルムと合紙の間でズレを生じる。ズレを
生じたフィルムは使用環境の湿度の影響を受け、端部に
波打ち現象が起こる。
【0013】本発明はこれらの問題点を解決したフィル
ム用合紙を製造することを課題とする。具体的には、フ
ィルムに波打ち現象を起こさず、裁断時のカッターの刃
持ちがよく、フイルムとの積層品の切り口がシャ−プ
で、紙粉の脱落が少なく、フィルムへの地合の写りが無
く、フィルムとの密着性に優れたフィルム用合紙の製造
方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、製紙用パルプ
70〜95重量部とポリオレフィン系合成パルプ5〜3
0重量部の混合物を主体としてフリーネス250〜50
0mlCSFに調成した紙料を抄紙し、含有水分率を8
〜10重量%、およびこの含有水分率での表面強度をワ
ックスピックで6以上とすることを特徴とするフィルム
用合紙の製造方法である。
【0015】本発明によるフィルム用合紙の製造に用い
る原料パルプである製紙用パルプとしては、針葉樹晒ク
ラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ
(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBS
P)、サーモメカニカルパルプ(TMP)等の木材パル
プの単独もしくは2種類以上の混合物が使用でき、さら
に必要に応じて、麻、楮、雁皮、三椏等の靱皮繊維や
麻、竹、ケナフ、ワラ等の非木材パルプ等を適宜併用す
ることができる。
【0016】ポリオレフィン系の合成パルプは、ポリエ
チレンやポリプロピレン等をフラッシュ法等の公知の手
段で繊維状にしたものであり、市販品としても入手する
ことができる。例えば三井石油化学工業(株)製の商品
名“SWP−Eタイプ”、“SWP−ULタイプ”、
“SWP−Mタイプ”、“SWP−PPタイプ”等が代
表的な例であり、本発明ではこれら市販品がいずれも使
用できる。
【0017】かようなポリオレフィン系合成パルプを製
紙用パルプと併用することにより、前述したような合紙
に要求される切削性が著しく向上し、さらにはフィルム
と合紙との密着性も向上する。ポリオレフィン系合成パ
ルプの併用で切削性が向上する理由は、裁断時にポリオ
レフィン系合成パルプが一種の潤滑剤的な役割を果たす
ためと思われる。
【0018】本発明における原料パルプとしては、上記
した製紙用パルプの70〜95重量部とポリオレフィン
系合成パルプの5〜30重量部の混合物を使用する。ポ
リオレフィン系合成パルプの量が5重量部未満であると
所望レベルの切削性向上効果が認められなくなり、一
方、30重量部を越えて混合しても混合量に見合った切
削性の向上効果は期待できなくなるだけでなく、むしろ
抄紙性が悪くなる。
【0019】本発明の方法を実施するに際しては、製紙
用パルプとポリオレフィン系合成パルプとの混合物を主
体とする原料パルプを叩解し、これにクレー、カオリ
ン、炭酸カルシウム、二酸化チタン等のフィラー、澱
粉、PVA、ポリアクリルアミド等の紙力増強剤、湿潤
紙力増強剤、ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマ
ー系サイズ剤等のサイズ剤、蛍光増白剤、着色染顔料、
定着剤等を適宜添加して紙料を調成する。紙料のフリー
ネスは通常250〜500mlCSF、好ましくは30
0〜400mlCSFとする。フリーネスが250ml
CSF未満では得られる合紙の寸法安定性が悪くなり、
また500mlCSFを越えると合紙の地合が悪くな
る。
【0020】このようにして調成した紙料を用いて、円
網抄紙機、長網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機などの公知
の抄紙機を使用して常法に基づき抄紙し、含有水分率を
8〜10重量%とし、かつこの含有水分率での表面強度
をワックスピックで6以上、好ましくは8以上とするこ
とによって、本発明の合紙を製造することができる。本
発明の合紙は水分を含ませた状態で坪量を通常25〜8
0g/m2 とする。
【0021】合紙の含有水分率は、{(紙の重量−紙の
絶乾重量)×100%}/紙の重量で表される数値で、
この値が8重量%未満であるとフィルムの波打ち現象を
防ぐ効果が無くなり、また10重量%を越えると前述し
たような問題を引き起こすので8〜10重量%とするこ
とが必要である。
【0022】含有水分率を8〜10重量%にするには、
抄紙機の乾燥ゾーンでこの水分まで紙が乾燥した時点で
巻き取る方法、紙を乾燥した後にオンマシンで調湿装置
により所定の含有水分率を付与する方法、一度紙を巻き
取った後に改めて所定の含有水分率まで加湿する方法等
を採用することができる。
【0023】合紙の表面強度は、水分を含んだ状態でJ
IS P 8129に規定するワックスピック法で測定
した値(単位A)で、6以上好ましくは8以上とするこ
とが必要であり、これにより紙粉の脱落を起こすことが
なくなる。
【0024】表面強度は、紙料調成時に添加する紙力増
強剤、湿潤紙力増強剤、サイズ剤等の内添薬品により付
与することができ、所望の表面強度となるように内添薬
品の種類や添加量を調整すればよい。また必要に応じ
て、スチレン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、スチ
レン・マレイン酸樹脂、アルキルケテンダイマー、澱
粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルボキシメ
チル化セルロース、カルボキシメチル化グアーガム、リ
ン酸化グアーガム、酸化グアーガム、ポリビニルアルコ
ール、ポリアクリルアミド等の表面強度向上剤を通常2
〜3g/m2 程度の塗工量で表面に塗工することにより
表面強度をより一層向上させることができる。表面強度
向上剤の塗工は、合紙製造時に抄紙機上で(オンマシン
で)ビルブレード塗工装置やサイズプレス装置等を使用
して塗工したり、あるいはオフマシンでエアナイフコー
ター等を使用して塗工することができるが、コストを考
慮するとオンマシンで塗工することが好ましい。
【0025】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに詳述する。実施例1 NBKP40重量部、LBKP55重量部、エチレン系
合成パルプ(商品名「SWP−Eタイプ」、三井石油化
学工業(株)製)5重量部からなる原料パルプ混合物を
含む水懸濁液に、サイズ剤(商品名「サイズパイン
E」、荒川林産化学(株)製)4.6重量部、硫酸バン
ド2.3重量部を加え、250mlCSFに叩解して紙
料を調成した。この紙料を長網抄紙機で抄紙し、オンマ
シンでポリアクリルアミドをサイズプレスコ−トしてか
らシリンダードライヤーで乾燥した後、加湿装置で水分
を与えて含有水分率8.0重量%として、表面強度10
(水分を含んだ状態の表面強度)、坪量37g/m
2 (水分を含んだ状態の坪量)のフィルム用合紙を製造
した。
【0026】実施例2 フリーネスを330mlCSF、含有水分率を10.0
重量%、表面強度を7とした以外は、実施例1と同様に
してフィルム用合紙を製造した。
【0027】実施例3 NBKP40重量部、LBKP30重量部、エチレン系
合成パルプ30重量部からなる原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、表面強度を6とし
た以外は、実施例1と同様にしてフィルム用合紙を製造
した。
【0028】実施例4 フリーネスを500mlCSF、含有水分率を10.0
重量%とした以外は、実施例3と同様にしてフィルム用
合紙を製造した。
【0029】実施例5 NBKP40重量部、LBKP50重量部、エチレン系
合成パルプ10重量部からなる原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、含有水分率を8.
5重量%、表面強度を8とした以外は、実施例1と同様
にしてフィルム用合紙を製造した。
【0030】比較例1 NBKP40重量部、LBKP60重量部からなりエチ
レン系合成パルプを含まない原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、含有水分率8.5
重量%とした以外は、実施例1と同様にして合紙を製造
した。
【0031】比較例2 NBKP40重量部、LBKP57重量部、エチレン系
合成パルプ3重量部からなる原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、含有水分率を8.
5重量%、表面強度を9とした以外は、実施例1と同様
にして合紙を製造した。
【0032】比較例3 NBKP40重量部、LBKP50重量部、エチレン系
合成パルプ10重量部からなる原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、含有水分率を6.
5重量%、表面強度を8とした以外は、実施例1と同様
にして合紙を製造した。
【0033】比較例4 NBKP40重量部、LBKP50重量部、エチレン系
合成パルプ10重量部からなる原料パルプ混合物を使用
し、フリーネスを330mlCSF、含有水分率を8.
5重量%、ポリアクリルアミドのサイズプレスコ−トを
せずに表面強度を5以下とした以外は、実施例1と同様
にして合紙を製造した。
【0034】比較例5 含有水分率を12.5重量%とした以外は、実施例5と
同様にして合紙を製造した。
【0035】比較例6 フリーネスを600mlCSF、表面強度を6とした以
外は、実施例1と同様にして合紙を製造した。
【0036】上記の各実施例および各比較例における合
紙の構成とその評価結果を表1に示す。なお評価は下記
の方法で行った。 1)フィルムの波打ち:フィルムと合紙を交互に50枚
積層したものをギロチンカッターで断裁して防湿包装
し、この状態で1週間放置した後に、相対湿度を40〜
80%に種々変化させた室内で開封し、フィルムの波打
ちを目視により判断した。 2)切削性:フィルムと合紙を交互に積層したものをギ
ロチンカッターで断裁し、一定時間連続操業後の刃の耐
久性で評価した。 3)紙粉の脱落:ギロチンカッターでの裁断時、及び合
紙をフィルムから剥離させた後のフィルム表面への紙粉
の脱落を目視により観察した。 4)フィルムへの地合の写り:合紙をフィルムから剥し
目視により判断した。 5)密着性:合紙をフィルムから剥離して判断した。 6)表面強度:JIS P 8129に規定するワック
スピック法で測定した(単位A)。 上記の1)から5)までの評価は5点法で行い、5点が
最も優れていることを、1点が最も劣っていることを示
し、3点以上が実用的に満足できる範囲である。
【0037】
【0038】表1より以下のことが判る。 1)含有水分率が8〜10重量%の範囲にある実施例お
よび比較例においては、フィルムの波打ちはいずれも少
なく、満足できるレベルにあるが、含有水分率が6.5
重量%と比較的低い比較例3、及び12.5重量%と比
較的高い比較例5ではフィルムの波打ち現象が起きてい
る。
【0039】2)ポリオレフィン系合成パルプを5重量
部以上併用した実施例および比較例においては、切削性
はいずれも満足できるレベルにあるが、これより少ない
量(3重量部)を併用した比較例2では切削性能が劣
り、全く併用しない比較例1ではこの性能は著しく劣っ
ている。 3)表面強度が6未満の比較例4では紙粉の脱落が多
い。
【0040】4)紙料のフリーネスが250mlCSF
と比較的低い(叩解が進んだ)実施例1はフィルムへの
地合の写りが起こらず、逆にフリーネスが500mlC
SFよりも高い(叩解が進まない)比較例6ではフィル
ムへの地合の写りが起こっている。
【0041】5)ポリオレフィン系の合成パルプを使用
していない比較例1、および添加量が5重量部よりも少
ない比較例2では、フィルムと合紙の密着性が劣ってい
る。ポリオレフィン系の合成パルプの使用量が異なりそ
の他の構成は略同様の実施例5と比較例2の対比で明ら
かのように、ポリオレフィン系の合成パルプの使用量は
密着性に影響し、その使用量が多い方が密着性が良好と
なる。
【0042】使用例1 スクライブベ−ス(商品名「スクライブベ−スRX」、
株式会社きもと製)の間に実施例1の合紙を挿入し、A
1判の大きさに裁断した後、ポリエチレンラミネート紙
で防湿包装した。この状態で、温度20℃、相対湿度8
0%で1週間保存後に開封し、合紙を剥がしてスクライ
ブベースを取り出し、スクライブ機「AVIOTAB
TA−30(ウィルド社製)」を使用してスクライブを
行ったところ、フィルムは端部の波打ちもなく平面性に
極めて優れ、フラットヘッドに良く密着し、また断裁時
の紙粉もまったく無かったことから、シャ−プで精度の
良い画線を罫がくことができた。
【0043】使用例2 製図用フィルム(商品名「ミクロトレ−スLMB#30
0」、株式会社きもと製)の間に実施例1の合紙を連続
して挿入し、幅1000mmにスリットして50mのロ
−ルとした後、ポリエチレンラミネート紙で防湿包装し
た。この状態で、温度20℃、相対湿度80%で10日
間保存後に開封し、合紙を剥がしてグリッドタイプのプ
ロッタ−(商品名「プロフェッショナルプロッタ−F−
920」、武藤工業(株)製、油性ボ−ルペン使用)を
使用して建築図面を各セクション毎に色を変え出図した
ところ、フイルムの平面性が良いことから、始点が精度
よく一致し、製図適性の極めて優れた図面を作成するこ
とができた。この図面を第二原図としてクリア−なジア
ゾ感光フイルムを使用して検図用図面を複製した。この
結果、各図面とも寸法の狂いがなく、精度よく重ね合わ
せることができ、非常に容易に検図を行うことができ
た。
【0044】使用例3 製図用フィルム(商品名「ミクロトレ−スLMB#30
0」、株式会社きもと製)のミルロ−ルに実施例5の合
紙を挿入しながら1000mm幅にスリットして巻き取
り、ポリエチレンフイルムで梱包し、温度20℃、相対
湿度80%で1週間保管後、スプロケットを開け20m
の小巻きとし、ポリエチレンフイルム製の袋に詰め、紙
筒に挿入、梱包した。使用に際して紙筒から取り出し、
合紙を剥がしてグリッドタイプのプロッタ−にて出図を
行った。スプロケットの間隔が正確に開いており、且つ
合紙の紙粉も全く無く、また端部の波打ちが無いことか
ら歯車との馴染みがよく、送り精度も良好で多色図面も
シャ−プな図面を得ることができた。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の方法によっ
て製造されたフィルム用合紙によれば、下記に述べるよ
うな顕著な効果を有する。 1)フィルムの保存、輸送時の形状安定性が良く、開封
後にフィルムの波打ち現象を起こさない。 2)ポリオレフィン系の合成パルプの混抄により切削性
がよく切り口がシャ−プで、刃持ちがよい。 3)紙粉の脱落が無い。 4)フィルムに地合が写らない。 5)フィルムから合紙を剥した時、紙粉がフィルムに残
らない。 6)フィルムと合紙の密着性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 昇 三重県員弁郡北勢町大字京ケ野新田字溜 尻73の5 株式会社 きもと 三重工場 内 (72)発明者 服部 哲也 三重県員弁郡北勢町大字京ケ野新田字溜 尻73の5 株式会社 きもと 三重工場 内 (56)参考文献 特開 平3−76895(JP,A) 特開 平5−254012(JP,A) 特開 平2−172733(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42 B32B 1/00 - 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙用パルプ70〜95重量部とポリオ
    レフィン系合成パルプ5〜30重量部の混合物を主体と
    してフリーネス250〜500mlCSFに調成した紙
    料を抄紙し、含有水分率を8〜10重量%、およびこの
    含有水分率での表面強度をワックスピックで6以上とす
    ることを特徴とするフィルム用合紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記フリーネスを300〜400mlC
    SFとすることを特徴とする請求項1記載のフィルム用
    合紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 抄紙途中で表面強度向上剤を塗工するこ
    とを特徴とする請求項1記載のフィルム用合紙の製造方
    法。
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