JPH0868452A - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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JPH0868452A
JPH0868452A JP20578394A JP20578394A JPH0868452A JP H0868452 A JPH0868452 A JP H0868452A JP 20578394 A JP20578394 A JP 20578394A JP 20578394 A JP20578394 A JP 20578394A JP H0868452 A JPH0868452 A JP H0868452A
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lock
clutch piston
spring
front cover
driven plate
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Naohisa Momiyama
尚久 樅山
Hideji Kato
秀二 加藤
Fumitomo Yokoyama
文友 横山
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スプリングの端面とドリブンプレートとを複数
箇所において確実に接触させることができる流体伝動装
置を提供する。 【構成】ロックアップクラッチピストンと、該ロックア
ップクラッチピストンに固定されたドライブプレート
と、係止部T1〜T3を備えたドリブンプレートと、一
端がドライブプレートのスプリング押圧部に、他端がド
リブンプレートの係止部T1〜T3に係止されたスプリ
ング33〜35とを有する。ロックアップクラッチ装置
を係合させたときに、ロックアップクラッチピストンが
フロントカバー16側に移動したり、係合側油室の係合
圧によってロックアップクラッチピストンがフロントカ
バー16側に撓んだりしても、前記係止部T1〜T3と
スプリング33〜35の端面とは複数箇所において当接
することになるので、スプリング33〜35の端面が摩
耗したり切損が発生したりすることがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッチ
装置を有する流体伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機は、流体伝動装置とし
てのトルクコンバータを備え、クランクシャフトによっ
て取り出されたエンジンの回転を、トルクコンバータを
介して変速機構の入力軸に伝達する構造になっている。
前記トルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンラ
ンナ、ステータ、ロックアップクラッチ装置及びダンパ
装置によって構成される。そして、エンジンからの回転
はフロントカバーを介してポンプインペラに伝達され、
該ポンプインペラの回転に伴って発生する油の流れによ
ってタービンランナを回転させ、該タービンランナの回
転を入力軸に伝達するようになっている。
【0003】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチ装
置が係合させられ、エンジンの回転がトルクコンバータ
を介することなく入力軸に伝達される。そのために、フ
ロントカバーとロックアップクラッチピストンとの間に
は、ロックアップクラッチ装置を解放するための解放側
油室が形成され、ロックアップクラッチピストンとター
ビンランナとの間には、ロックアップクラッチ装置を係
合させるための係合側油室が形成される。そして、解放
側油室に油を供給することによってロックアップクラッ
チ装置を解放し、係合側油室に油を供給することによっ
てロックアップクラッチ装置を係合させることができる
ようになっている。そして、前記ロックアップクラッチ
ピストンは、タービンハブに対して軸方向に摺動(しゅ
うどう)自在に配設される。
【0004】ところで、エンジンからの回転がロックア
ップクラッチ装置の係合と同時に入力軸に伝達される
と、エンジンの出力トルクの急激な変動がそのまま伝達
され、振動、騒音等を発生させてしまう。そこで、前記
ロックアップクラッチ装置とタービンハブとの間にダン
パ装置が配設される。該ダンパ装置においては、ロック
アップクラッチピストンの外周縁部を径方向内方に折り
曲げ、該折曲部によってスプリングを保持するととも
に、ロックアップクラッチピストンに連結されたドライ
ブプレートによって内周側からスプリングを保持するよ
うにしている。そして、前記折曲部を切り欠いて更に折
り曲げ、スプリング押圧部を形成するとともに、ドライ
ブプレートにもスプリング押圧部を形成し、両押圧部に
よってスプリングの一端を押圧し、スプリングの他端に
おいて係合させられたドリブンプレートに動力を伝達す
るようにしている。
【0005】そのために、前記ドリブンプレートはトル
クコンバータの出力部材から径方向に延び、スプリング
に対応する位置において折り曲げられて軸方向に延び、
先端がスプリングに係止させられるようになっている
(実開昭63−128359号公報参照)。したがっ
て、前記ロックアップクラッチ装置の係合に伴って伝達
トルクがロックアップクラッチピストンに急激に伝達さ
れると、前記ドリブンプレートによってスプリングは撓
(たわ)められ、撓んだ状態で伝達トルクを入力軸に伝
達するとともに、伝達トルクの急激な変動を吸収する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の流体伝動装置においては、ロックアップクラッチ装
置を係合させると、スプリングの端面とドリブンプレー
トとが一点だけにおいて接触することになり、スプリン
グの端面が摩耗したり切損が発生したりしてしまう。
【0007】すなわち、前記ロックアップクラッチ装置
を係合させると、ロックアップクラッチピストンがター
ビンハブに対して軸方向に摺動してフロントカバー側に
移動する。また、この時、係合側油室に係合圧が供給さ
れるので、該係合圧によってロックアップクラッチピス
トンがフロントカバー側に撓んでしまう。これに対し
て、ドリブンプレートは、出力軸とスプライン嵌合(か
んごう)されたタービンハブに固定されており、ロック
アップクラッチ係合時に係合側油室に供給される油圧の
作用によって、タービンハブがフロントカバー側にわず
かに移動するものの、その移動距離はロックアップクラ
ッチピストンの移動距離と比較して、きわめて短い。
【0008】したがって、前記ドリブンプレートの先端
とスプリングの端面におけるロックアップクラッチピス
トン側の部分とが離れてしまい、スプリングとドリブン
プレートとが一点だけにおいて接触することになる。そ
の結果、応力集中が生じ、スプリングの端面が摩耗した
り切損が発生したりしてしまう。そこで、スプリングの
端面とドリブンプレートとが直接に接触することがない
ように、両者間にばね座を配設した流体伝動装置が提供
されている(実開昭63−75655号公報参照)。
【0009】ところが、この場合、ばね座を配設した分
だけスプリングのストロークが短くなるだけでなく、コ
ストが高くなってしまう。本発明は、前記従来の流体伝
動装置の問題点を解決して、スプリングの端面とドリブ
ンプレートとを複数箇所において確実に接触させること
ができる流体伝動装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の流
体伝動装置においては、エンジンからの回転をフロント
カバーを介してポンプインペラに伝達し、該ポンプイン
ペラの回転に伴って発生する油の流れによって、タービ
ンランナを回転させて出力部材に伝達するようになって
いる。
【0011】そして、前記フロントカバーと対向させて
配設され、摩擦材を介してフロントカバーと係脱される
ロックアップクラッチピストンと、該ロックアップクラ
ッチピストンに固定され、ロックアップクラッチピスト
ンに伝達された回転を受けるドライブプレートと、係止
部を備えたドリブンプレートと、一端がドライブプレー
トのスプリング押圧部に、他端がドリブンプレートの係
止部に係止され、伝達トルクの変動を吸収するスプリン
グとを有する。
【0012】また、前記ドリブンプレートの係止部は、
ロックアップクラッチ装置の係合時において前記スプリ
ングの他端と複数箇所において当接する。本発明の他の
流体伝動装置においては、前記ロックアップクラッチピ
ストンは、ロックアップクラッチ装置の解放時において
前記係止部の先端を収容する弧状の凹部を有する。
【0013】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、前記ロックアップクラッチピストンにおける前記凹
部の背面は平坦(へいたん)にされる。
【0014】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
流体伝動装置においては、エンジンからの回転をフロン
トカバーを介してポンプインペラに伝達し、該ポンプイ
ンペラの回転に伴って発生する油の流れによって、ター
ビンランナを回転させて出力部材に伝達するようになっ
ている。
【0015】そして、前記フロントカバーと対向させて
配設され、摩擦材を介してフロントカバーと係脱される
ロックアップクラッチピストンと、該ロックアップクラ
ッチピストンに固定され、ロックアップクラッチピスト
ンに伝達された回転を受けるドライブプレートと、係止
部を備えたドリブンプレートと、一端がドライブプレー
トのスプリング押圧部に、他端がドリブンプレートの係
止部に係止され、伝達トルクの変動を吸収するスプリン
グとを有する。
【0016】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチピ
ストンとフロントカバーとが係合させられる。したがっ
て、エンジンの回転が出力部材に流体伝動装置を介する
ことなく伝達されるので、燃費を良くすることができ
る。また、前記フロントカバーから摩擦材を介して伝達
された回転は、更に前記スプリングを介して出力部材に
伝達されるが、この場合、スプリングが収縮し、回転が
伝達される際の伝達トルクの変動を吸収する。したがっ
て、エンジンの出力トルクの急激な変動が伝達されるこ
とによって振動、騒音等が発生するのを防止することが
できる。
【0017】この場合、前記ドリブンプレートはスプリ
ングを保持する機能はなく、1枚のドリブンプレートを
使用するだけでよいので、ダンパ装置の部品点数を少な
くすることができる。また、ロックアップクラッチ装置
を係合させたときに、ロックアップクラッチピストンが
フロントカバー側に移動したり、係合側油室の係合圧に
よってロックアップクラッチピストンがフロントカバー
側に撓んだりしても、前記係止部とスプリングの他端と
は複数箇所において当接することになるので、スプリン
グの端面が摩耗したり切損が発生したりすることがなく
なる。
【0018】本発明の他の流体伝動装置においては、前
記ロックアップクラッチピストンにおける係止部の先端
と対向する部分に、ロックアップクラッチ装置の解放時
においてスプリングの他端と複数箇所で当接する長さを
有する係止部の先端を収容する弧状の凹部が形成され
る。したがって、前記係止部の先端に前記ロックアップ
クラッチピストンが接触しないようにスプリングとロッ
クアップクラッチピストンとの間に空間を形成する必要
がなく、また、ロックアップクラッチピストンを含むダ
ンパ装置の軸方向の寸法を大きくすることなく、スプリ
ングの径を大きく取ることができる。
【0019】しかも、スプリングの端面と前記係止部及
びスプリング押圧部との間にばね座等を配設する必要が
ないので、スプリングのストロークを長くすることもで
きる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例における
ダンパ装置の要部拡大図、図2は本発明の実施例におけ
る流体伝動装置の断面図、図3は本発明の実施例におけ
るスプリングの配設状態図、図4は本発明の実施例にお
けるロックアップクラッチピストンの要部正面図であ
る。
【0021】図において、流体伝動装置としてのトルク
コンバータは、ポンプインペラ11、該ポンプインペラ
11と共にトーラスを構成するタービンランナ12、ス
テータ13、ロックアップクラッチ装置14及びダンパ
装置15によって構成される。そして、図示しないクラ
ンクシャフトを介して伝達されたエンジンの回転は、フ
ロントカバー16に伝達され、該フロントカバー16に
固定されたポンプインペラ11に伝達される。この場
合、該ポンプインペラ11が回転すると、トーラス内の
油に軸の周囲を回転する流れが生じ、遠心力が加わって
ポンプインペラ11、タービンランナ12及びステータ
13間を循環する。
【0022】また、車両の発進時等、前記ポンプインペ
ラ11が回転を開始したばかりでタービンランナ12と
の回転速度差が大きい場合、タービンランナ12から流
れ出た油はポンプインペラ11の回転を妨げる方向に流
れる。そこで、ポンプインペラ11とタービンランナ1
2との間にステータ13が配設され、両者の回転速度差
が大きいときに、前記ステータ13はポンプインペラ1
1の回転を助ける方向に油の流れを変換する。
【0023】そして、前記タービンランナ12の回転速
度が高くなり、タービンランナ12とポンプインペラ1
1との回転速度差が小さくなると、ステータ13のブレ
ード31の表側に当たっていた油が裏側に当たるように
なって、油の流れが妨げられるようになる。そこで、前
記ステータ13を一定方向にのみ回転可能とするワンウ
ェイクラッチ17が前記ステータ13の内周側に配設さ
れる。この場合、油がブレード31の裏側に当たるよう
になると、ステータ13は自然に回転するようになるの
で、油は円滑に循環することができる。前記ワンウェイ
クラッチ17のアウタレース18はステータ13に固定
され、また、インナレース19は図示しない自動変速機
のケースに固定される。
【0024】このように、トルクコンバータは、ポンプ
インペラ11とタービンランナ12との回転速度差が大
きいときにはトルク変換機として働いてトルクを増幅
し、回転速度差が小さくなると流体継手として働く。次
に、ロックアップクラッチ装置14について説明する。
車両が発進した後、あらかじめ設定された車速が得られ
ると、ロックアップクラッチ装置14が係合させられ
る。したがって、エンジンの回転がトルクコンバータを
介することなく変速機構の入力軸に伝達されるので、燃
費を良くすることができる。前記ロックアップクラッチ
装置14は、図示しないロックアップリレーバルブによ
って油の供給が切り換えられて作動し、ロックアップク
ラッチピストン21が軸方向に移動することによって摩
擦材20とフロントカバー16との間の係脱が行われ
る。
【0025】そのために、前記ロックアップクラッチピ
ストン21とフロントカバー16との間に解放側油室R
1が、ロックアップクラッチピストン21とタービンラ
ンナ12との間に係合側油室R2が形成される。したが
って、解放側油室R1に油が供給されると、ロックアッ
プクラッチ装置14が解放され、係合側油室R2に油が
供給されると、ロックアップクラッチ装置14が係合さ
せられる。
【0026】そして、フロントカバー16とロックアッ
プクラッチピストン21とが摩擦材20を介して係合さ
せられるときには、クランクシャフトの回転が、フロン
トカバー16、ロックアップクラッチピストン21、ダ
ンパ装置15及び出力部材としてのタービンハブ23を
介して、図示しない入力軸に直接伝達される。そのため
に、前記タービンハブ23の内周にスプライン溝23a
が形成され、該スプライン溝23aによってタービンハ
ブ23と前記入力軸とがスプライン嵌合されるようにな
っている。
【0027】なお、61はタービンハブ23とフロント
カバー16との間に配設された減衰部材としての環状の
摩擦板、65はステータ13とタービンハブ23との間
に配設されたスラストベアリング、66はステータ13
とスリーブ67との間に配設されたスラストベアリング
である。前記ダンパ装置15は、ロックアップクラッチ
装置14の係脱時に発生する伝達トルクの変動を吸収す
るためのものであり、リベット58によってロックアッ
プクラッチピストン21に固定され、該ロックアップク
ラッチピストン21と一体に回転させられるドライブプ
レート57、該ドライブプレート57と対向させて配設
され、前記タービンランナ12と一体に回転させられる
ドリブンプレート32、及び弧状の形状を有するスプリ
ング33〜35から成る。そして、スプリング33、3
5は第1ステージ用のものであり、ロックアップクラッ
チピストン21の円周方向において85〔%〕以上の周
方向の長さを占め、ロングストロークダンパを構成して
いる。本実施例においては、それぞれ円周方向の2箇所
に配設される。
【0028】また、スプリング34は第2ステージ用の
ものであり、ロックアップクラッチピストン21の円周
方向の4箇所に配設される。前記スプリング34は、ス
プリング33、35の捩(ね)じれ角が設定値になっ
て、伝達トルクが屈曲点トルクに到達した後に撓み始め
る。したがって、前記フロントカバー16から摩擦材2
0を介して伝達された回転は、前記ダンパ装置15を介
してタービンハブ23に伝達されるが、この場合、スプ
リング33〜35が収縮し、回転が伝達される際の伝達
トルクの変動を吸収する。その結果、エンジンの出力ト
ルクの急激な変動が伝達されることによって振動、騒音
等が発生するのを防止することができる。
【0029】前記ポンプインペラ11及びタービンラン
ナ12は、それぞれブレード41、42、該ブレード4
1、42の両側に配設されたアウタシェル43、44及
びインナコア45、46によって構成される。そして、
タービンランナ12のアウタシェル44は、ドリブンプ
レート32と共に、リベット47によってタービンハブ
23と連結される。
【0030】ところで、前記ロックアップクラッチピス
トン21は軸方向に延び、前記タービンハブ23に形成
された摺動面に沿って軸方向に摺動する第1の立上がり
部51、該第1の立上がり部51から径方向外方に延び
る第1の平板部52、該第1の平板部52から径方向外
方に延びる第2の平板部53、該第2の平板部53から
径方向外方に延びる第3の平板部54、及び該第3の平
板部54から軸方向に延びる第2の立上がり部55から
成る。
【0031】そして、前記第2の平板部53は第1の平
板部52及び第3の平板部54より軸方向におけるわず
かにエンジン側に突出させられ、第1の平板部52と第
2の平板部53との間に形成された段付部P1に前記ス
プリング35が配設され、第2の平板部53と第3の平
板部54との間に形成された段付部P2に前記スプリン
グ34が配設される。また、前記第2の立上がり部55
の先端はわずかに径方向内方に湾曲させられて湾曲部P
3が形成され、前記第3の平板部54と第2の立上がり
部55との間に形成された折曲部P4と前記湾曲部P3
とによってスプリング33の外側保持部が構成される。
【0032】この場合、前記ロックアップクラッチピス
トン21の最外周部分に前記スプリング33を配設する
ことができるので、フロントカバー16と前記トーラス
との間に形成される空間を十分に利用することが可能に
なり、スプリング33の径を大きく設定することができ
る。したがって、スプリング33のばね定数を小さくし
て固有振動数を小さくすることができる。本実施例にお
いて、スプリング33のばね定数は、例えば、130
〔kg・m/rad〕以下に設定される。
【0033】この場合、ダンパ装置15の固有振動数を
小さくすることができ、ロックアップクラッチ装置14
の係合領域をその分だけ低速側に設定することができる
ので、燃費を良くすることができる。また、前記ロック
アップクラッチピストン21と共にスプリング33〜3
5を包囲して保持するとともに、ロックアップクラッチ
ピストン21の回転をスプリング33〜35に伝達する
ために、ドライブプレート57が配設され、該ドライブ
プレート57はリベット58によってロックアップクラ
ッチピストン21に固定される。前記ドライブプレート
57は、前記段付部P1に対応させて形成された湾曲部
Q1、前記段付部P2に対応させて形成された湾曲部Q
2、Q3、及び前記折曲部P4と前記湾曲部P3とに対
応させて形成された立上がり部Q4を有する。
【0034】そして、前記湾曲部Q1によってスプリン
グ35の外側保持部が、湾曲部Q2、Q3によってスプ
リング34の内側保持部及び外側保持部が、立上がり部
Q4によってスプリング33の内側保持部が形成され
る。また、前記湾曲部Q1には、ロックアップクラッチ
装置14が係合させられてロックアップクラッチピスト
ン21が正方向(図2における反時計回り方向)に回転
する際(以下「正駆動時」という。)にスプリング35
を保持するスプリング押圧部M1、及びエンジンブレー
キ時等においてロックアップクラッチピストン21が逆
方向(図2における時計回り方向)に回転する際(以下
「逆駆動時」という。)にスプリング35を保持するス
プリング押圧部M2が形成される。同様に、前記湾曲部
Q2、Q3には、正駆動時にスプリング34を保持する
スプリング押圧部M3、M5、及び逆駆動時にスプリン
グ34を保持するスプリング押圧部M4、M6が形成さ
れる。さらに、前記立上がり部Q4には、ロックアップ
クラッチ装置14が係合させられるロックアップクラッ
チピストン21の正駆動時にスプリング33を保持する
スプリング押圧部M7、及びエンジンブレーキ時等にお
けるロックアップクラッチピストン21の逆駆動時にス
プリング33を保持するスプリング押圧部M8が形成さ
れる。
【0035】そして、前記スプリング押圧部M1、M2
に対応させてロックアップクラッチピストン21の段付
部P1にロックアップクラッチピストン21と一体のス
プリング押圧部N1、N2が、また、前記スプリング押
圧部M7、M8に対応させてロックアップクラッチピス
トン21の折曲部P4にロックアップクラッチピストン
21と一体のスプリング押圧部N3、N4が形成され
る。
【0036】一方、前記ドリブンプレート32は前記タ
ービンランナ12に沿って径方向に延び、前記ドリブン
プレート32における径方向の3箇所には、各スプリン
グ33〜35に対応させて係止部T1〜T3が形成され
る。各係止部T1〜T3はいずれも先端をエンジン側に
向けて軸方向に延び、ロックアップクラッチピストン2
1の正駆動時又は逆駆動時に、前記係止部T1〜T3に
よってスプリング33〜35の一端を押圧して撓ませ
る。
【0037】このように、前記ドリブンプレート32は
スプリング33〜35を保持する機能はないので、1枚
のドリブンプレート32を使用するだけでよい。したが
って、ダンパ装置15の部品点数が少なくなり、トルク
コンバータの構造を簡素化することができるだけでな
く、寸法を小さくするとともに重量を軽減することがで
きる。
【0038】ところで、ロックアップクラッチ装置14
を係合させると、ロックアップクラッチピストン21が
タービンハブ23に対して軸方向に摺動してフロントカ
バー16側に移動する。また、この時、係合側油室R2
に係合圧が供給されるので、該係合圧によってロックア
ップクラッチピストン21がフロントカバー16側に撓
んでしまう。
【0039】これに対して、ドリブンプレート32は図
示しない出力軸とスプライン嵌合するタービンハブ23
に固定されており、ロックアップクラッチ係合時に係合
側油室R2に供給される油圧の作用で、タービンハブ2
3がフロントカバー16側にわずかに移動するものの、
その移動距離はロックアップクラッチピストン21の移
動距離と比較して、きわめて短い。
【0040】したがって、前記ドリブンプレート32の
各係止部T1〜T3とスプリング33〜35の端面にお
けるロックアップクラッチピストン21側の部分33
a、35aとが離れてしまい、各スプリング33〜35
とドリブンプレート32とが一点だけにおいて接触する
ことになる。その結果、特に第1ステージ用のスプリン
グ33、35に応力集中が生じ、端面が摩耗したり切損
が発生したりしてしまう。
【0041】そこで、ロックアップクラッチピストン2
1における前記係止部T1、T3の先端と対向する部分
に、弧状の凹部16a、16bが形成される。そして、
前記係止部T1、T3を十分に長く設定し、ロックアッ
プクラッチ装置14を解放させた場合、及び解放圧によ
ってロックアップクラッチピストン21がタービンラン
ナ12側に撓んだ場合において、前記係止部T1、T3
の先端を前記凹部16a、16b内に収容した状態にす
る。
【0042】したがって、ロックアップクラッチ装置1
4を係合させたときに、ロックアップクラッチピストン
21がフロントカバー16側に移動したり、係合側油室
R2の係合圧によってロックアップクラッチピストン2
1がフロントカバー16側に撓んだりしても、前記係止
部T1、T3とスプリング33、35の端面とは複数箇
所、例えば、2点において当接することになるので、ス
プリング33、35の端面が摩耗したり切損が発生した
りすることがなくなる。
【0043】また、スプリング33、35の端面と前記
係止部T1、T3との間にばね座等を配設する必要がな
いので、スプリング33、35のストロークを長くする
ことができる。なお、前記凹部16a、16bは図に示
すように切削加工によって形成され、ロックアップクラ
ッチピストン21における凹部16a、16bの背面、
すなわち、フロントカバー16側の面に突部は形成され
ず、平坦にされる。したがって、トルクコンバータの軸
方向の寸法が大きくなることはない。
【0044】また、ロックアップクラッチピストン21
の正駆動時及び逆駆動時において、前記係止部T1、T
3の先端を前記凹部16a、16b内に収容した状態に
するために、凹部16a、16bは円周方向におけるス
プリング押圧部N1〜N4の両側に延びるように形成さ
れる。なお、本発明は前記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可
能であり、それらを本発明の範囲から排除するものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるダンパ装置の要部拡大
図である。
【図2】本発明の実施例における流体伝動装置の断面図
である。
【図3】本発明の実施例におけるスプリングの配設状態
図である。
【図4】本発明の実施例におけるロックアップクラッチ
ピストンの要部正面図である。
【符号の説明】
16 フロントカバー 16a、16b 凹部 33〜35 スプリング 33a〜35a 部分 T1〜T3 係止部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの回転をフロントカバーを
    介してポンプインペラに伝達し、該ポンプインペラの回
    転に伴って発生する油の流れによって、タービンランナ
    を回転させて出力部材に伝達する流体伝動装置におい
    て、前記フロントカバーと対向させて配設され、摩擦材
    を介してフロントカバーと係脱されるロックアップクラ
    ッチピストンと、該ロックアップクラッチピストンに固
    定され、ロックアップクラッチピストンに伝達された回
    転を受けるドライブプレートと、係止部を備えたドリブ
    ンプレートと、一端がドライブプレートのスプリング押
    圧部に、他端がドリブンプレートの係止部に係止され、
    伝達トルクの変動を吸収するスプリングとを有するとと
    もに、前記ドリブンプレートの係止部は、ロックアップ
    クラッチ装置の係合時において前記スプリングの他端と
    複数箇所において当接することを特徴とする流体伝動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ロックアップクラッチピストンは、
    ロックアップクラッチ装置の解放時において前記係止部
    の先端を収容する弧状の凹部を備えた請求項1に記載の
    流体伝動装置。
  3. 【請求項3】 前記ロックアップクラッチピストンにお
    ける前記凹部の背面は平坦にされた請求項1に記載の流
    体伝動装置。
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