JPH0821514A - 流体伝動装置 - Google Patents

流体伝動装置

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Publication number
JPH0821514A
JPH0821514A JP15572494A JP15572494A JPH0821514A JP H0821514 A JPH0821514 A JP H0821514A JP 15572494 A JP15572494 A JP 15572494A JP 15572494 A JP15572494 A JP 15572494A JP H0821514 A JPH0821514 A JP H0821514A
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JP
Japan
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clutch piston
spring
lock
outermost peripheral
lockup clutch
Prior art date
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Pending
Application number
JP15572494A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohisa Momiyama
尚久 樅山
Hideji Kato
秀二 加藤
Takao Taniguchi
孝男 谷口
Fumitomo Yokoyama
文友 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP15572494A priority Critical patent/JPH0821514A/ja
Publication of JPH0821514A publication Critical patent/JPH0821514A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

Landscapes

  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スプリングを押圧するための押圧手段を形成す
ることによってロックアップクラッチピストンの耐久性
が低下することがないようにする。 【構成】フロントカバーと対向させて配設されたロック
アップクラッチピストン21と、該ロックアップクラッ
チピストン21に固定されたドライブプレート57と、
タービンランナ12と一体に回転させられるドリブンプ
レートと、前記ロックアップクラッチピストン21の最
外周部分とドライブプレート57の最外周部分とによっ
て保持され、伝動トルクの変動を吸収するスプリング3
3〜35とを有する。前記ロックアップクラッチピスト
ン21の最外周部分には、連続的な円弧が形成され、ま
た、径方向内方に突出させられて前記スプリング33の
一端を押圧する突出部75が形成される。応力集中が発
生せず、ロックアップクラッチピストン21の耐久性を
向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップクラッチ
装置を有する流体伝動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機は、流体伝動装置とし
てのトルクコンバータを備え、クランクシャフトによっ
て取り出されたエンジンの回転をトルクコンバータを介
して変速機構の入力軸に伝達する構造になっている。前
記トルクコンバータは、ポンプインペラ、タービンラン
ナ、ステータ、ロックアップクラッチ装置及びダンパ装
置によって構成される。そして、エンジンからの回転は
フロントカバーを介してポンプインペラに伝達され、該
ポンプインペラの回転に伴って発生する油の流れによっ
てタービンランナを回転させ、タービンランナの回転を
入力軸に伝達するようになっている。
【0003】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチ装
置が係合させられ、エンジンの回転がトルクコンバータ
を介することなく入力軸に伝達される。ところで、エン
ジンからの回転がロックアップクラッチ装置の係合と同
時に、そのまま入力軸に伝達されると、エンジンの出力
トルクの急激な変動がそのまま伝達され、振動、騒音等
が発生してしまう。そこで、前記ロックアップクラッチ
装置とタービンハブとの間にダンパ装置が配設される。
該ダンパ装置は、前記ロックアップクラッチ装置のロッ
クアップクラッチピストンと係止され、該ロックアップ
クラッチピストンの回転を受けるドライブプレート、2
枚のプレートのうち、一方が他方に固定され、他方が前
記タービンハブに固定されたドリブンプレート、及び前
記ドライブプレートとドリブンプレートとの間に配設さ
れ、伝達トルクの急激な変動を吸収するスプリングから
成る(特開昭61−252962号公報参照)。
【0004】したがって、ロックアップクラッチ装置の
係合に伴って大きな伝達トルクがロックアップクラッチ
ピストンに急激に伝達されると、前記スプリングが撓
(たわ)み、伝達トルクを入力軸に伝達するとともに、
伝達トルクの急激な変動を吸収することができる。とこ
ろが、前記スプリングは前記2枚のドリブンプレートに
よって挟持されるようになっているので、スプリングの
外径を大きくすることができず、スプリングのばね定数
が大きくなり、ダンパ装置の固有振動数がその分大きく
なってしまう。したがって、ロックアップクラッチ装置
の係合領域を低速化することができず、燃費が悪くなっ
てしまう。
【0005】そこで、スプリングの外径を大きくするた
めに、スプリングをロックアップクラッチピストンの最
外周部分に配設した流体伝動装置が提供されている(実
開昭63−128359号公報参照)。図4は従来の流
体伝動装置の要部拡大図である。図に示すように、ロッ
クアップクラッチピストン121は、最外周部分に折曲
部P14を有し、該折曲部P14にスプリング133が
配設される。また、前記ロックアップクラッチピストン
121と共にスプリング133を包囲して保持するとと
もに、ロックアップクラッチピストン121の回転をス
プリング133に伝達するために、ドライブプレート1
57が配設され、リベット158によってロックアップ
クラッチピストン121に固定される。
【0006】この場合、前記ロックアップクラッチピス
トン121の最外周部分に前記スプリング133を配設
することができるので、図示しないフロントカバーとト
ーラスとの間に形成される空間を十分に利用することが
可能になり、スプリング133の外径を大きく設定する
ことができる。したがって、スプリング133のばね定
数を小さくして固有振動数を小さくすることができる。
【0007】そして、ロックアップクラッチ装置を係合
させる際にスプリング133を撓ませることができるよ
うに、前記ロックアップクラッチピストン121及びド
ライブプレート157によって前記スプリング133の
一端を押圧し、図示しないドリブンプレートによって前
記スプリング133の他端を係止するようにしている。
そのために、ロックアップクラッチピストン121に
は、最外周部分を切り出すことによって切出折曲片17
1が、また、前記ドライブプレート157には、軸方向
に向けてスプリング押圧部172が、それぞれ押圧手段
として形成され、前記スプリング133の一端と当接さ
せられるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の流体伝動装置においては、スプリング133の一端
と当接される切出折曲片171はロックアップクラッチ
ピストン121の最外周部分を切り出すことによって形
成されるようになっいるので、ロックアップクラッチピ
ストン121の最外周部分に連続的な円弧を形成するこ
とができず、切出部分に応力集中が発生し、ロックアッ
プクラッチピストン121の耐久性が低下してしまう。
【0009】本発明は、前記従来の流体伝動装置の問題
点を解決して、スプリングを押圧するための押圧手段を
形成することによってロックアップクラッチピストンの
耐久性が低下することがない流体伝動装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の流
体伝動装置においては、エンジンからの回転をフロント
カバーを介してポンプインペラに伝達し、該ポンプイン
ペラの回転に伴って発生する油の流れによってタービン
ランナを回転させるようになっている。また、前記フロ
ントカバーと対向させて配設され、摩擦材を介してフロ
ントカバーと係脱されるロックアップクラッチピストン
と、該ロックアップクラッチピストンに固定されたドラ
イブプレートと、前記タービンランナと一体に回転させ
られるドリブンプレートと、前記ロックアップクラッチ
ピストンの最外周部分とドライブプレートの最外周部分
とによって保持され、伝達トルクの変動を吸収するスプ
リングとを有する。
【0011】そして、前記ロックアップクラッチピスト
ンの最外周部分には、連続的な円弧が形成され、また、
径方向内方に突出させられて前記スプリングの一端を押
圧する突出部が形成される。本発明の他の流体伝動装置
においては、前記連続的な円弧は、前記ロックアップク
ラッチピストンの最外周部分におけるタービンランナ側
の先端部に形成され、また、前記突出部は、前記ロック
アップクラッチピストンの最外周部分におけるフロント
カバー側の端部に形成される。
【0012】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、前記ドライブプレートの最外周部分には、径方向外
方に突出させられて前記スプリングの一端を押圧するス
プリング押圧部が形成される。本発明の更に他の流体伝
動装置においては、前記突出部は、軸方向におけるフロ
ントカバー側からタービンランナ側に向けて押し出され
る。
【0013】
【作用及び発明の効果】本発明によれば、前記のように
流体伝動装置においては、エンジンからの回転をフロン
トカバーを介してポンプインペラに伝達し、該ポンプイ
ンペラの回転に伴って発生する油の流れによってタービ
ンランナを回転させるようになっている。
【0014】また、前記フロントカバーと対向させて配
設され、摩擦材を介してフロントカバーと係脱されるロ
ックアップクラッチピストンと、該ロックアップクラッ
チピストンに固定されたドライブプレートと、前記ター
ビンランナと一体に回転させられるドリブンプレート
と、前記ロックアップクラッチピストンの最外周部分と
ドライブプレートの最外周部分とによって保持され、伝
達トルクの変動を吸収するスプリングとを有する。
【0015】この場合、車両が発進した後、あらかじめ
設定された車速が得られると、ロックアップクラッチピ
ストンとフロントカバーとが係合させられる。したがっ
て、エンジンの回転が変速機構の入力軸に流体伝動装置
を介することなく伝達されるので、燃費を良くすること
ができる。また、前記フロントカバーから摩擦材を介し
て伝達された回転は、前記スプリングを介して変速機構
の入力軸に伝達されるが、この場合、スプリングが収縮
し、回転が伝達される際の伝達トルクの変動を吸収す
る。したがって、エンジンの出力トルクの急激な変動が
そのまま伝達されることがなく、振動、騒音等が発生す
るのを防止することができる。
【0016】そして、前記ロックアップクラッチピスト
ンの最外周部分には、連続的な円弧が形成され、また、
径方向内方に突出させられて前記スプリングの一端を押
圧する突出部が形成される。この場合、ロックアップク
ラッチピストンの最外周部分には連続的な円弧が形成さ
れるので、応力集中が発生せず、ロックアップクラッチ
ピストンの耐久性を向上させることができる。
【0017】また、ロックアップクラッチピストンの最
外周部分に前記スプリングの一端を押圧する突出部が形
成されるので、フロントカバーとトーラスとの間に形成
される空間を十分に利用することが可能になり、スプリ
ングの外径を大きく設定することができる。したがっ
て、スプリングのばね定数を小さくしてダンパ装置の固
有振動数を小さくすることができる。
【0018】その結果、ロックアップクラッチ装置の係
合領域を低速化することができ、燃費を良くすることが
できる。本発明の他の流体伝動装置においては、前記連
続的な円弧は、前記ロックアップクラッチピストンの最
外周部分におけるタービンランナ側の先端部に形成さ
れ、また、前記突出部は、前記ロックアップクラッチピ
ストンの最外周部分におけるフロントカバー側の端部に
形成される。
【0019】この場合、ロックアップクラッチピストン
の最外周部分におけるタービンランナ側の先端部に連続
的な円弧が形成されず、切欠が形成されると、スプリン
グによって径方向に作用する遠心力によって、切欠の凹
部に応力が集中し、該凹部に亀裂が生じる場合がある。
ところが、本実施例においては、ロックアップクラッチ
ピストンの最外周部分におけるタービンランナ側の先端
部に連続的な円弧が形成されるので、応力が集中するこ
とがなくなり、亀裂が生じるのを防止することができ
る。その結果、ロックアップクラッチピストンの耐久性
を向上させることができる。
【0020】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、前記ドライブプレートの最外周部分には、径方向外
方に突出させられて前記スプリングの一端を押圧するス
プリング押圧部が形成される。この場合、前記突出部と
スプリング押圧部とによっスプリングを押圧することが
できるので、スプリングを偏って押圧することがなくな
り、スプリングに局部的な撓み、摩耗が発生するのを防
止することができる。
【0021】本発明の更に他の流体伝動装置において
は、前記突出部は、軸方向におけるフロントカバー側か
らタービンランナ側に向けて押し出される。この場合、
前記ロックアップクラッチピストンの加工と同方向に突
出部を加工することができるので、コストを低くするこ
とができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例における
流体伝動装置の要部拡大図、図2は本発明の実施例にお
ける流体伝動装置の断面図、図3は本発明の実施例にお
けるスプリングの配設状態図である。
【0023】図において、流体伝動装置としてのトルク
コンバータは、ポンプインペラ11、該ポンプインペラ
11と共にトーラスを構成するタービンランナ12、ス
テータ13、ロックアップクラッチ装置14及びダンパ
装置15によって構成される。そして、図示しないクラ
ンクシャフトを介して伝達されたエンジンの回転は、フ
ロントカバー16に伝達され、該フロントカバー16に
固定されたポンプインペラ11に伝達される。この場
合、該ポンプインペラ11が回転すると、トーラス内の
油に軸の周囲を回転する流れが生じ、この油の流れに遠
心力が加わってポンプインペラ11、タービンランナ1
2及びステータ13間を循環する流れになる。
【0024】車両の発進時等、前記ポンプインペラ11
が回転を開始したばかりでタービンランナ12との回転
速度差が大きい場合、タービンランナ12から流れ出た
油はポンプインペラ11の回転を妨げる方向に流れる。
そこで、ポンプインペラ11とタービンランナ12との
間にステータ13が配設され、両者の回転速度差が大き
い時に、前記ステータ13は油の流れをポンプインペラ
11の回転を助ける方向に変換する。
【0025】そして、タービンランナ12の回転速度が
高くなり、タービンランナ12とポンプインペラ11と
の回転速度差が小さくなると、ステータ13のブレード
31の表側に当たっていた油が逆に裏側に当たるように
なって、油の流れが妨げられるようになる。そこで、前
記ステータ13を一定方向にのみ回転可能とするワンウ
ェイクラッチ17が前記ステータ13の内周側に配設さ
れる。したがって、油がブレード31の裏側に当たるよ
うになると、ステータ13は自然に回転するようになる
ので、油は円滑に循環することができる。前記ワンウェ
イクラッチ17のアウタレース18はステータ13に固
定され、また、インナレース19は図示しない自動変速
機のケースに固定される。
【0026】このように、トルクコンバータは、ポンプ
インペラ11とタービンランナ12との回転速度差が大
きい時にはトルク変換機として働いてトルクを増幅し、
回転速度差が小さくなると流体継手として働く。次に、
ロックアップクラッチ装置14について説明する。車両
が発進した後、あらかじめ設定された車速が得られる
と、ロックアップクラッチ装置14が係合させられる。
したがって、エンジンの回転がトルクコンバータを介す
ることなく変速機構の入力軸に伝達されるので、燃費を
良くすることができる。前記ロックアップクラッチ装置
14は、図示しないロックアップリレーバルブによって
油の供給が切り換えられて作動し、ロックアップクラッ
チピストン21が軸方向に移動することによって摩擦材
20とフロントカバー16との間の係脱が行われる。
【0027】そのために、前記ロックアップクラッチピ
ストン21とフロントカバー16との間に解放側油室R
1が、ロックアップクラッチピストン21とタービンラ
ンナ12との間に係合側油室R2が形成される。したが
って、解放側油室R1に油が供給されると、ロックアッ
プクラッチ装置14が解放され、係合側油室R2に油が
供給されると、ロックアップクラッチ装置14が係合さ
せられる。
【0028】そして、フロントカバー16とロックアッ
プクラッチピストン21とが摩擦材20を介して係合さ
せられる時には、クランクシャフトの回転が、フロント
カバー16、ロックアップクラッチピストン21、ダン
パ装置15及びタービンハブ23を介して、図示しない
入力軸に直接伝達される。そのために、前記タービンハ
ブ23の内周にスプライン溝23aが形成され、該スプ
ライン溝23aによってタービンハブ23と前記入力軸
とがスプライン嵌合(かんごう)される。
【0029】なお、65はステータ13とタービンハブ
23との間に配設されたスラストベアリング、66はス
テータ13とスリーブ67との間に配設されたスラスト
ベアリングである。前記ダンパ装置15は、ロックアッ
プクラッチ装置14の係脱時に発生する伝達トルクの変
動を吸収するためのものであり、リベット58によって
ロックアップクラッチピストン21に固定され、ロック
アップクラッチピストン21と一体的に回転させられ、
ドライブプレート57、該ドライブプレート57と対向
させて配設されたドリブンプレート32、及びスプリン
グ33〜35から成る。そして、スプリング33、35
は第1ステージ用のものであり、いずれもロックアップ
クラッチピストン21の円周方向において85〔%〕以
上の周方向長さを占め、ロングストロークダンパを構成
している。本実施例においては、それぞれ円周方向の2
箇所に配設される。
【0030】また、スプリング34は第2ステージ用の
ものであり、円周方向の4箇所に配設される。該スプリ
ング34は、スプリング33、35の捩(ね)じれ角が
設定値になって、伝達トルクが屈曲点トルクに到達した
後に撓み始める。したがって、前記フロントカバー16
から摩擦材20を介して伝達された回転は、前記ダンパ
装置15に一旦(いったん)伝達され、該ダンパ装置1
5からタービンハブ23に伝達されるが、この場合、ス
プリング33〜35が収縮し、回転が伝達される際の伝
達トルクの変動を吸収する。その結果、エンジンの出力
トルクの急激な変動がそのまま伝達されることがなく、
振動、騒音等が発生するのを防止することができる。
【0031】前記ポンプインペラ11及びタービンラン
ナ12は、それぞれブレード41、42、該ブレード4
1、42の両側に配設されたアウタシェル43、44及
びインナコア45、46によって構成される。そして、
タービンランナ12のアウタシェル44は、ドリブンプ
レート32と共に、リベット47によってタービンハブ
23と連結される。
【0032】ところで、前記ロックアップクラッチピス
トン21は軸方向に延び、前記タービンハブ23に形成
された摺動(しゅうどう)面に沿って軸方向に摺動する
第1の立上がり部51、該第1の立上がり部51から径
方向外方に延びる第1の平板部52、該第1の平板部5
2から径方向外方に延びる第2の平板部53、該第2の
平板部53から径方向外方に延びる第3の平板部54、
及び該第3の平板部54から軸方向に延びる第2の立上
がり部55から成る。
【0033】そして、前記第2の平板部53は第1の平
板部52及び第3の平板部54より軸方向におけるわず
かにエンジン側に突出させられ、第1の平板部52と第
2の平板部53との間に形成された段付部P1に前記ス
プリング35が配設され、第2の平板部53と第3の平
板部54との間に形成された段付部P2に前記スプリン
グ34が配設される。また、前記第2の立上がり部55
のタービンランナ12側の先端部はわずかに径方向内方
に湾曲させられて湾曲部P3が形成され、前記第3の平
板部54と第2の立上がり部55との間に形成された折
曲部P4と前記湾曲部P3とによって、ロックアップク
ラッチピストン21の最外周部分の径方向内側にスプリ
ング33の外側保持部が構成される。
【0034】この場合、前記ロックアップクラッチピス
トン21の最外周部分に前記スプリング33を配設する
ことができるので、フロントカバー16とトーラスとの
間に形成される空間を十分に利用することが可能にな
り、スプリング33の径を大きく設定することができ
る。したがって、スプリング33のばね定数を小さくし
てダンパ装置15の固有振動数を小さくすることができ
る。
【0035】この場合、スプリング33の固有振動数を
小さくすることができ、ロックアップクラッチ装置14
の係合領域をその分だけ低速側に設定することができ
る。したがって、燃費を良くすることができる。また、
前記ロックアップクラッチピストン21と共にスプリン
グ33〜35を包囲して保持するとともに、ロックアッ
プクラッチピストン21の回転をスプリング33〜35
に伝達するために、ドライブプレート57が配設され、
リベット58によってロックアップクラッチピストン2
1に固定される。前記ドライブプレート57は、前記段
付部P1に対応させて形成された湾曲部Q1、前記段付
部P2に対応させて形成された湾曲部Q2、Q3、及び
前記折曲部P4と前記湾曲部P3とに対応させて形成さ
れた立上がり部Q4を有する。
【0036】そして、前記湾曲部Q1によってスプリン
グ35の外側保持部が、湾曲部Q2、Q3によってスプ
リング34の内側保持部及び外側保持部が、立上がり部
Q4によってドライブプレート57の最外周部分の径方
向外側にスプリング33の内側保持部が形成される。ま
た、前記湾曲部Q1には、ロックアップクラッチ装置1
4が係合させられてロックアップクラッチピストン21
が正方向(図3における反時計回り方向)に回転する際
(以下「正駆動時」という。)にスプリング35を押圧
するスプリング押圧部M1、及びエンジンブレーキ時等
においてロックアップクラッチピストン21が逆方向
(図3における時計回り方向)に回転する際(以下「逆
駆動時」という。)にスプリング35を押圧するスプリ
ング押圧部M2が、いずれも径方向内方に向けて形成さ
れる。
【0037】同様に、前記湾曲部Q2、Q3には、正駆
動時にスプリング34を押圧するスプリング押圧部M
3、M5、及び逆駆動時にスプリング34を押圧するス
プリング押圧部M4、M6が形成される。この場合、ス
プリング押圧部M3、M4は径方向外方に向けて、スプ
リング押圧部M5、M6は径方向内方に向けて形成され
る。
【0038】さらに、前記立上がり部Q4には、ロック
アップクラッチ装置14が係合させられてロックアップ
クラッチピストン21が正駆動時にスプリング33を押
圧するスプリング押圧部M7、及びエンジンブレーキ時
等においてロックアップクラッチピストン21が逆駆動
時にスプリング33を押圧するスプリング押圧部M8
が、いずれも径方向外方に向けて形成される。
【0039】そして、前記スプリング押圧部M1、M2
に対応させてロックアップクラッチピストン21の段付
部P1にロックアップクラッチピストン21と一体のス
プリング押圧部N1、N2が、また、前記スプリング押
圧部M7、M8に対応させてロックアップクラッチピス
トン21の折曲部P4にロックアップクラッチピストン
21と一体のスプリング押圧部N3、N4が形成され
る。
【0040】この場合、前記スプリング押圧部N1、N
2は前記段付部P1を、スプリング押圧部N3、N4は
前記段付部P4を、いずれも軸方向におけるフロントカ
バー16側からタービンランナ12側に向けて押し出す
ことによってロックアップクラッチピストン21と一体
に形成される。この場合、該ロックアップクラッチピス
トン21の加工と同方向にスプリング押圧部N1〜N4
の加工を行うことができるので、コストを低くすること
ができる。
【0041】そして、図1に示すように、前記スプリン
グ押圧部N1、N2によって径方向外方に突出する突出
部74が、前記スプリング押圧部N3、N4によって径
方向内方に突出する突出部75が構成される。このよう
に、スプリング33はスプリング押圧部M7、M8、N
3、N4によって、スプリング34はスプリング押圧部
M3〜M6によって、スプリング35はスプリング押圧
部M1、M2、N1、N2によって押圧されるので、ス
プリング33〜35を偏って押圧することがなくなり、
スプリング33〜35に局部的な撓み、摩耗が発生する
のを防止することができる。
【0042】この場合、ロックアップクラッチピストン
21の最外周部分におけるタービンランナ12側の先端
部に連続的な円弧が形成されるので、スプリング33に
よって径方向に遠心力が作用しても応力が集中すること
がなくなり、亀裂が生じるのを防止することができる。
その結果、ロックアップクラッチピストン21の耐久性
を向上させることができる。
【0043】なお、前記突出部74、75はロックアッ
プクラッチピストン21の一部を押し出すことによって
形成するほか、切削等によって形成することもできる。
また、前記ドリブンプレート32は前記タービンランナ
12に沿って径方向に延び、前記ドリブンプレート32
における径方向の3箇所には、各スプリング33〜35
に対応させて係止部T1〜T3が形成される。各係止部
T1〜T3はいずれも先端をエンジン側に向けて軸方向
に延び、ロックアップクラッチピストン21が正駆動時
又は逆駆動時にスプリング33〜35の一端を押圧して
撓ませる。
【0044】このように、前記ドリブンプレート32は
スプリング33〜35を保持する機能はないので、1枚
のドリブンプレート32を使用するだけでよい。したが
って、トルクコンバータの構造を簡素化することができ
るだけでなく、寸法を小さくするとともに重量を軽減す
ることができる。ところで、前記ロックアップクラッチ
装置14の係合に伴って大きな伝達トルクがロックアッ
プクラッチピストン21に急激に伝達されると、スプリ
ング33〜35が撓み、伝達トルクを変速機構の入力軸
に伝達するとともに、伝達トルクの急激な変動を吸収す
る。
【0045】この場合、前記スプリング33〜35に振
動が発生させられるが、該振動を減衰させるために、タ
ービンハブ23とフロントカバー16との間に環状の摩
擦板61が配設される。該摩擦板61はタービンハブ2
3に固定され、フロントカバー16と摺動させられて摩
擦抵抗を発生させるようになっている。なお、本発明は
前記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本
発明の範囲から排除するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における流体伝動装置の要部拡
大図である。
【図2】本発明の実施例における流体伝動装置の断面図
である。
【図3】本発明の実施例におけるスプリングの配設状態
図である。
【図4】従来の流体伝動装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
11 ポンプインペラ 12 タービンランナ 16 フロントカバー 20 摩擦材 21 ロックアップクラッチピストン 32 ドリブンプレート 33〜35 スプリング 57 ドライブプレート 74、75 突出部 N1〜N4、M1〜M8 スプリング押圧部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 文友 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの回転をフロントカバーを
    介してポンプインペラに伝達し、該ポンプインペラの回
    転に伴って発生する油の流れによってタービンランナを
    回転させる流体伝動装置において、前記フロントカバー
    と対向させて配設され、摩擦材を介してフロントカバー
    と係脱されるロックアップクラッチピストンと、該ロッ
    クアップクラッチピストンに固定されたドライブプレー
    トと、前記タービンランナと一体に回転させられるドリ
    ブンプレートと、前記ロックアップクラッチピストンの
    最外周部分とドライブプレートの最外周部分とによって
    保持され、伝達トルクの変動を吸収するスプリングとを
    有するとともに、前記ロックアップクラッチピストンの
    最外周部分には、連続的な円弧が形成され、また、径方
    向内方に突出させられて前記スプリングの一端を押圧す
    る突出部が形成されたことを特徴とする流体伝動装置。
  2. 【請求項2】 前記連続的な円弧は、前記ロックアップ
    クラッチピストンの最外周部分におけるタービンランナ
    側の先端部に形成され、また、前記突出部は、前記ロッ
    クアップクラッチピストンの最外周部分におけるフロン
    トカバー側の端部に形成された請求項1に記載の流体伝
    動装置。
  3. 【請求項3】 前記ドライブプレートの最外周部分に
    は、径方向外方に突出させられて前記スプリングの一端
    を押圧するスプリング押圧部が形成された請求項1に記
    載の流体伝動装置。
  4. 【請求項4】 前記突出部は、軸方向におけるフロント
    カバー側からタービンランナ側に向けて押し出された請
    求項1に記載の流体伝動装置。
JP15572494A 1994-07-07 1994-07-07 流体伝動装置 Pending JPH0821514A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020057745A (ko) * 2001-01-06 2002-07-12 김상태 자동변속기용 토크 컨버터 록업 클러치의 댐퍼 조립체
KR100789189B1 (ko) * 2006-12-27 2008-01-02 한국파워트레인 주식회사 차량용 토크컨버터

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KR20020057745A (ko) * 2001-01-06 2002-07-12 김상태 자동변속기용 토크 컨버터 록업 클러치의 댐퍼 조립체
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