JPH0867183A - 車両のシート装置 - Google Patents

車両のシート装置

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Publication number
JPH0867183A
JPH0867183A JP20334294A JP20334294A JPH0867183A JP H0867183 A JPH0867183 A JP H0867183A JP 20334294 A JP20334294 A JP 20334294A JP 20334294 A JP20334294 A JP 20334294A JP H0867183 A JPH0867183 A JP H0867183A
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JP
Japan
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seat
seat back
vehicle
shape
reclining
Prior art date
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Pending
Application number
JP20334294A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinko Egami
真弘 江上
Wataru Yagihashi
渉 八木橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0867183A publication Critical patent/JPH0867183A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シートバックの形状をリクライニングに応じ
た的確な形状とする。 【構成】 着座者の尻部を支えるシートクッション
(3)と、着座者の背部を支えるシートバック(5)と
を備え、シート裏側の車体側のバックパネル(17)に
対しシートバック(17)の少なくとも一部が離れ移動
自在に設けられた車両のシート装置(1)において、シ
ートバック(5)とバックパネル(17)との間でシー
トバック(5)の移動を許容する空間部(N)に、シー
トバックの形状を変更する紐(41,43,45,4
7)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はシートバックが可動す
る車両のシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の車両のシート装置とし
て、例えば図11に示すものが知られている。
【0003】図11は、後部座席のシート装置101の
側面図を示したもので、シート装置101は、シートク
ッション103と、シートクッション103に回転自在
に取付けられたシートバック105とを備えている。シ
ートクッション103およびシートバック105は、そ
れぞれシートクッションフレーム107及びシートバッ
クフレーム109に取付けられており、シートクッショ
ンフレーム107は、車体のフロアパネル111にシー
トトラック113を介してシート前後方向にスライド移
動自在に取付けられている。シートバックフレーム10
9の下部109bはシートクッションフレーム107の
後部107aに回転自在に軸支され、シートバックフレ
ーム109の上部109aはスライド装置115を介し
てバックパネル117にスライド移動自在に支持されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シート
バック105を起立させた非リクライニング時と、シー
トバック105をシート後方に倒したいわゆるリクライ
ニング時では、着座者が安楽な状態で着座した際の背部
の形状が必ずしも同一ではなく、かかる従来の車両のシ
ート装置101にあっては、シートバック105の形状
が着座者の背部に追従して変化せず同一形状であるた
め、着座者に常に良好な座り心地を与えることが難しか
った。
【0005】これに対し、従来の他のシート装置とし
て、図12に示すものが知られている(特公昭57−1
1580号公報参照)。
【0006】このシート121は、シートバック123
のリクライニング操作と中折れ操作とを同時に行うもの
であり、シートバック123は、上背部125と下背部
127の二分割に形成され、上背部125と下背部12
7、及び下背部127とシートクッション103とは、
それぞれヒンジ部材129,131によって連結されて
いる。上背部125に固定されたアジャスタ133は、
スライド装置115を介してバックパネル117にスラ
イド移動自在に支持されている。
【0007】このような構成のシート装置121では、
着座者がリクライニング操作を行う場合、図12中二点
鎖線で示すように、シートクッション103を前方へス
ライド移動させる。これにより、下側のヒンジ部材13
1も前進し、結果的にシートバック123がシート後方
へ倒れた状態となる。一方、上背部125は、スライド
装置115によって移動方向が制限されているため、上
背部125と下背部127との間の角度がつけられた中
折れ状態となり、着座者の背部全体が上背部125及び
下背部127によって支承され、着座者は安楽な姿勢を
保つことができる。
【0008】ところが、このようなシート装置121に
あっては、シートクッション105の移動位置に応じて
中折れ角度が幾何学的に一律に決定される機構であるた
め、シートバック123形状の設定自由度が極めて小さ
く、また、中折れ以外の形状に適用することができなか
った。
【0009】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、シートバックの形状をリクライ
ニングの状態に応じた的確な形状とすることができる車
両のシート装置の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
着座者の尻部を支えるシートクッションと、前記着座者
の背部を支えるシートバックとを備え、シート裏側の車
体側の立設面に対し前記シートバックの少なくとも一部
が離れ移動自在に設けられた車両のシート装置におい
て、前記シートバックと前記立設面との間で該シートバ
ックの移動を許容する空間部に、前記シートバックの形
状を変更する形状変更手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両のシート装置であって、前記シートクッションは、シ
ート前後方向にスライド移動自在に設け、前記シートバ
ックの下部は、前記シートクッションに連動してシート
前後方向にスライド移動自在に設け、前記シートバック
の上部は、前記立設面にスライド移動自在に支持し、前
記シートバックは、前記シートクッションのシート前方
への移動に伴い傾動して前記立設面から離れ移動するこ
とを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項2記載の車
両のシート装置であって、前記シートバックに、前記シ
ートバックの傾動時に外力を受けて変形し該シートバッ
クの形状を変える可変部材を設け、前記形状変更手段
は、前記可変部材と前記車体側の立設面との最大離間距
離を規制して、前記シートバックの傾動時に前記可変部
材をシート後方に引張る張力発生部材であることを特徴
とするものである。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項3記載の車
両のシート装置であって、前記可変部材は、前記シート
バックの上下方向中間部で中折れ自在に設け、前記形状
変更手段は、前記シートバックの上下方向中間部で前記
可変部材と前記車体側の立設面との最大離間距離を規制
し、前記シートバックの傾動時に前記シートバックを中
折れ状態とすることを特徴とするものである。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項3記載の車
両のシート装置であって、前記可変部材は、前記着座者
の背部中央を支持するシートバックメイン部に湾曲変形
自在に設け、前記形状変更手段は、前記シートバックの
傾動時に前記可変部材をシート後方に突出するように湾
曲変形させて前記シートバックメイン部をシート後方へ
下がった凹状態とすることを特徴とするものである。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項3記載の車
両のシート装置であって、前記可変部材は、シート前方
に突出して前記着座者の背部を側方から支持するサイド
サポート部に設け、前記形状変更手段は、前記シートバ
ックの傾動時に前記サイドサポート部の突出量を低減す
ることを特徴とするものである。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項2記載の車
両のシート装置であって、前記形状変更手段は、前記シ
ートバックの起上がり時に前記シートバックの少なくと
も一部を裏側からシート前方に押圧する押圧力発生部材
であることを特徴とするものである。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項7記載の車
両のシート装置であって、前記シートバックに、前記シ
ートバックの起上がり時に外力を受けて湾曲変形し該シ
ートバックの形状を変える可変部材を設け、前記押圧力
発生部材は、前記シートバックの起上がり時に前記可変
部材を押圧するように前記シートバック又は前記立設面
の少なくとも一方に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項9記載の発明は、請求項7又は請求
項8のいずれかに記載の車両のシート装置であって、前
記押圧力発生部材は、前記車両の立設面に一体的に設け
たことを特徴とするものである。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項3〜請求
項6、請求項8、又は請求項9のいずれかに記載の車両
のシート装置であって、前記可変部材は、湾曲変形自在
なワイヤフレームであることを特徴とするものである。
【0020】
【作用】請求項1記載の発明では、シートバックを車体
側の立設面から離れるように移動させた場合、又は立設
面に近付くように移動させた場合に、形状変更手段がシ
ートバックの形状を変更するので、シートバックの形状
を立設面からの離れ位置に応じた的確な形状とすること
ができる。
【0021】また、形状変更手段を、シートバックと立
設面との間でシートバックの移動を許容する空間部に設
けたので、シートバックの移動に不可欠であると共にデ
ッドスペースとなり易いかかる空間部を有効に活用する
ことができる。
【0022】請求項2記載の発明では、シートクッショ
ンをシート前方にスライド移動するとシートバックが傾
動し立設面から離れていわゆるリクライニング状態とな
り、シートクッションをシート後方にスライド移動する
とシートバックが起上がり立設面に近付いて非リクライ
ニング状態となり、かかるリクライニング時又は非リク
ライニング時に、形状変更手段がシートバックの形状を
変更するので、シートバックの形状を、リクライニング
時及び非リクライニング時のそれぞれに応じた最適な形
状とすることができる。
【0023】また、請求項1記載の発明と同様に、形状
変更手段を、シートバックと立設面との間でシートバッ
クの移動を許容する空間部に設けたので、シートバック
の移動に不可欠であると共にデッドスペースとなり易い
かかる空間部を有効に活用することができる。
【0024】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
発明の作用に加え、リクライニング時は可変部材が張力
発生部材によりシート後方に引張られて変形するので、
リクライニング時のシートバックの形状を、非リクライ
ニング時に比し少なくとも一部がシート後方に変形した
形状とすることができる。
【0025】また、シートバックに、外力を受けて変形
しシートバックの形状を変える可変部材を設け、張力発
生部材によって可変部材を変形するので、リクライニン
グ時のシートバックの変形自由度が増大すると共に、よ
り確実な形状変更を行うことができる。
【0026】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
発明の作用に加え、リクライニング時に、可変部材の上
下方向中間部が張力発生部材によってシート後方に引張
られ、可変部材が中折れを起こすので、着座者の荷重が
作用する前にシートバックを中折れ状態とすることがで
きる。
【0027】請求項5記載の発明では、請求項3記載の
発明の作用に加え、シートバックのリクライニング時
に、シートバックメイン部に設けた可変部材が張力発生
部材によってシート後方に突出するように湾曲変形する
ので、リクライニング時のシートバックメイン部の形状
を、着座者の荷重が作用する前に、上下方向において連
続的に変化し、非リクライニング時に比しシート後方に
下がった凹状態とすることができる。
【0028】請求項6記載の発明では、請求項3記載の
発明の作用に加え、シートバックのリクライニング時
に、サイドサポート部に設けた可変部材が張力発生部材
によってシート後方に引張られて変形し、サイドサポー
ト部の突出量を低減するので、リクライニング時のサイ
ドサポート部の形状を、非リクライニング時に比し突出
量の少ない形状とすることができる。
【0029】請求項7記載の発明では、請求項2記載の
発明の作用に加え、シートバックの非リクライニング時
に、可変部材が押圧力発生部材によってシート前方に押
圧されて変形するので、非リクライニング時のシートバ
ックの形状を、リクライニング時と比し少なくとも一部
がシート前方に変形した形状とすることができる。
【0030】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
発明の作用に加え、シートバックの非リクライニング時
に、可変部材が押圧力発生部材によってシート前方に突
出するように湾曲変形するので、非リクライニング時の
シートバックの形状を、上下方向において連続的に変化
させて、リクライニング時に比しシート前方に突出した
凸状態とすることができる。
【0031】また、シートバックに、外力を受けて湾曲
変形しシートバックの形状を変える可変部材を設け、張
力発生部材によって可変部材を変形するので、非リクラ
イニング時のシートバックの変形自由度が増大すると共
に、より確実な形状変更を行うことができる。
【0032】請求項9記載の発明では、請求項7又は請
求項8のいずれかに記載の発明の作用に加え、押圧力発
生部材を車両の立設面に一体的に設けたので、部品点数
の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
【0033】請求項10記載の発明では、請求項3〜請
求項6、請求項8、又は請求項9のいずれかに記載の発
明の作用に加え、可変部材をワイヤフレームとしたの
で、簡単な構成によりシートバックの形状を変更するこ
とができる。
【0034】
【実施例】以下、この発明に係る第1実施例を図面に基
づいて説明する。
【0035】図1は本実施例を示す側面図、図2は図1
のシートバックの正面図である。
【0036】図1に示すように、シート装置1は、車両
の後部座席用のものであり、着座者の尻部を支えるシー
トクッション3と、シートクッション3に回転自在に取
付けられ着座者の背部を支えるシートバック5とを備え
ている。シートバック5の裏側には、フロアパネル11
からシート後方に向かって斜め上方に立設された車体側
の立設面としてのバックパネル17が設けられ、シート
バック5の裏面5aはバックパネル17の表面17aと
対向している。
【0037】シートクッション3はシートクッションフ
レーム7によって支持され、シートバック5はシートバ
ックフレーム9によって支持されている。シートクッシ
ョンフレーム7は、フロアパネル11にシートトラック
13を介してシート前後方向にスライド移動自在に取付
けられている。シートバックフレーム9は枠体状に形成
され、シートバックフレーム9にはシートバック3の周
縁部が取り付けられている。シートバックフレーム9の
下部9bは、シートクッションフレーム7の後部7aに
回転自在に軸支され、シートクッション3に連動してシ
ート前後方向にスライド移動する。シートバックフレー
ム9の上部9bは、スライド装置15を介して、バック
パネル17にスライド移動自在に支持されている。スラ
イド装置15は、シートバックフレーム9の上部9aに
形成された長孔19と、バックパネル17に固定された
ブラケット21から構成され、長孔19にはブラケット
21のピン21aが摺動自在に挿入されている。
【0038】シートクッション3をシート後方の最奥部
まで移動すると、シートバック5は最も起上がった非リ
クライニング状態(図中実線示)となり、シートバック
5の裏面5aがバックパネル17の表面17aに当接す
る。かかる非リクライニング状態からシートクッション
3をシート前方に移動させると、シートバック5は、シ
ートクッション3の移動に伴ってバックパネル17から
離れてシート後方に倒れて傾動し、いわゆるリクライニ
ング状態(図中二点鎖線示)となる。
【0039】図2に示すように、シートバック5は発泡
材23によって形成されており、シートバック5の形状
は、非リクライニング時において、着座者の背部を良好
に支持するように設定されている。発泡材23には可変
部材としてのワイヤフレーム25が埋設され、ワイヤフ
レーム25には、湾曲変形自在な曲げ剛性の小さい材質
が使用されている。ワイヤフレーム25は、発泡材23
の心材として設けられ、シートバック5のリクライニン
グ時において、外力を受けて変形しシートバック5の形
状を変更すると共に変更後のシートバック5の形状を維
持する。
【0040】ワイヤフレーム25は、シートバック5の
周縁部に沿って延設された枠部27と、左右の着座者に
対応して設けられたメインワイヤ部29,31及びサイ
ドワイヤ部33,35,37,39とを備えている。メ
インワイヤ部29,31は、着座者の背部の幅方向略中
央を支持する2箇所のシートバックメイン部5Mに配設
されている。サイドワイヤ部33〜39は、着座者の背
部を側方から支持する4箇所のサイドサポート部5Sに
配設され、メインワイヤ部29,31よりも内側に設け
られた内側のサイドワイヤ部33,35と、外側に設け
られた外側のサイドワイヤ部37,39とから構成され
ている。メインワイヤ部29,31と外側のサイドワイ
ヤ部37,39は、シートバック5の上下方向略中心位
置で上部29H,31H,37H,39Hと下部29
L,31L,37L,39Lに分離されている。
【0041】メインワイヤ部29,31の上部29H,
31H及び下部29L,31Lは、略コ字状に形成され
ている。メインワイヤ部29,31の上部29H,31
Hの両端は枠部27の上辺部27a に接続され、下部2
9L,31Lの両端は枠部27の下辺部27b に接続さ
れ、上部29H,31Hの下辺部29Ha ,31Haと
下部29L,31Lの上辺部29La ,31La は相対
向している。外側のサイドワイヤ部37,39の上部3
7H,39H及び下部37L,39Lは、略L字状に形
成されている。外側のサイドワイヤ部37,39の上部
37H,39H及び下部37L,39Lの一端は枠部2
7の上辺部27a 及び下辺部27b に接続され、上部3
7H,39H及び下部37L,39Lの他端は枠部27
の側辺部27c ,27d に接続され、上部37H,39
Hの下辺部37Ha ,39Ha と下部37L,39Lの
上辺部37La ,39La は相対向している。
【0042】これにより、ワイヤフレーム25は上下方
向中間部である上下方向略中心位置で容易に中折れを起
こし、シートバック5は略く字状に変形される。なお、
内側のサイドワイヤ部33,35の両端は、枠部27の
上辺部27a と下辺部27bに接続されている。
【0043】枠部27の上辺部27a の4箇所と下辺部
27b の2箇所には、ワイヤフレーム取付け部40a 〜
40f が設けられ、かかる上下6箇所においてワイヤフ
レーム25が図1に示すシートバックフレーム9に固定
されている。メインワイヤ部上部29H,31Hの下辺
部29Ha ,31Ha とメインワイヤ部下部29L,3
1Lの上辺部29La ,31La には、バックパネル1
7とワイヤフレーム25との最大離間距離を規制する張
力発生部材としての4組8本の紐41(41a,41
b),43(43a,43b),45(45a,45
b),47(47a,47b)の一端がそれぞれ2本ず
つ接続され、各紐41,43,45,47の他端はバッ
クパネル17に接続されている。かかる紐41,43,
45,47は、シートバック5とバックパネル17との
間でシートバック5の移動を許容する空間部Nに配設さ
れており、本実施例における形状変更手段を構成してい
る。ここで、シートバック5の移動を許容する空間部N
は、リクライニング時(図1中二点鎖線示)のシートバ
ック5の裏面5aとバックパネル17の表面17aとの
間に形成される空間である。
【0044】メインワイヤ部上部29H,31Hの下辺
部29Ha ,31Ha とメインワイヤ部下部29L,3
1Lの上辺部29La ,31La とは、両端2箇所でS
バネ49よって接続されている。このSバネ49によっ
て、シートバック5の曲げ剛性が的確な強さに調整され
ている。
【0045】次に、本実施例にかかるシート装置1の作
用を説明する。
【0046】非リクライニング時(図1中実線示)に
は、シートバック5の裏面5aはバックパネル17の表
面17aに密着し、紐41,43,45,47は弛んだ
状態となるので、ワイヤフレーム25には引張り力が作
用せず、ワイヤフレーム25は変形を起こさないので、
シートバック5は非リクライニング時に適した形状に維
持される。
【0047】シートクッション3を前方に移動すると、
シートクッション3に回転可能に支持されたシートバッ
クフレーム9下端も前方に移動し、上端はスライド機構
8により下方へスライドし、シートバックフレーム9は
傾動する。このとき、シートバック5は、シートバック
フレーム9と同様に傾動してリクライニング状態(図1
中二点鎖線示)となるが、リクライニング角度が一定の
大きさ以上になると、ワイヤフレーム25のうち紐4
1,43,45,47の他端が接続された上下方向略中
心位置のシート前方への移動が制限され、かかる上下方
向略中心位置にシート後方への引張り力が作用する。こ
れにより、シートバックフレーム25は中折れを起こ
し、シートバック5は中折れ状態となる。
【0048】中折れ状態となったシートバック5に着座
者の荷重が作用すると、中折れを起こしたワイヤフレー
ム25の上下方向略中心位置はシート後方へ落ち込む
が、かかる落ち込みは、メインワイヤ部上部29H,3
1Hとメインワイヤ部下部29L,31Lを接続するS
バネ49よって所定量に抑制され、紐41,43,4
5,47が僅かに弛んだ状態となる。すなわち、着座者
の荷重が作用しない場合と作用した場合のシートバック
5の形状の変化を小さく抑えることができ、着座時にシ
ートバック5が過大な変化を生じて着座者に違和感を与
えることなく、リクライニング時にシートバック5の中
折れ状態を得ることができる。
【0049】従って、リクライニング時と非リクライニ
ング時において、シートバック5の形状をそれぞれ的確
な形状に変えて、着座時の違和感を緩和すると共に着座
者を快適な姿勢に保つことができ、着座感を向上させる
ことができる。
【0050】また、リクライニング時にはシートバック
5が中折れ状態となるので、着座者の胸椎部が腰椎部の
傾斜よりも起きた状態となり、リクライニング時の着座
者の視認性を向上させることができると同時に、着座者
がのけぞった姿勢になるのを抑制することができる。
【0051】また、シートバック5の形状変更を行うた
めの紐41,43,45,47を、シートバック5とバ
ックパネル17との間でシートバック5の移動を許容す
る空間部Nに設けたので、シートバック5の移動に不可
欠であると共にデッドスペースとなり易いかかる空間部
Nを有効に活用することができ、車室内の省スペース化
を図ることができる。
【0052】さらに、シートバック5及びシートバック
フレーム9を分割構造とすることなく、シートバック5
の中折れ状態を良好に得ることができるので、部品点数
の減少及びコストの削減を図ることができる。
【0053】次に、この発明に係る第2実施例について
図3及び図4に基づき説明する。
【0054】図3は本実施例を示す側面図、図4は図3
のシートバックの正面図である。
【0055】この実施例は、張力張力発生部材によりシ
ートバックメイン部5Mにおけるワイヤフレーム52と
パックパネル17との最大離間距離を規制して、リクラ
イニング時のシートバック5の形状が凹状態となるよう
にしたものであり、前記第1実施例と同様の部分には、
同一の符号を付してその説明を省略する。
【0056】図4に示すように、シートバック5は発泡
材23によって形成されており、シートバック5の形状
は、非リクライニング時において、着座者の背部を良好
に支持するように設定されている。発泡材23には、可
変部材としてのワイヤフレーム52が埋設されている。
ワイヤフレーム52は、シートバック5の周縁部に沿っ
て延設された枠部27と、2箇所のシートバックメイン
部5Mに配設されたメインワイヤ部53,54と、4箇
所のサイドサポート部5Sに配設されたサイドワイヤ部
55,56,57,58とを備えている。メインワイヤ
部53,54は、略コ字状に形成されている。メインワ
イヤ部53,54の両端は枠部27の上辺部27a に接
続され、下辺部53a,54aは枠部27の下辺部27
bに対向している。このメインワイヤ部53,54の下
辺部53a,54aと枠部27の下辺部27bとは、両
端の2箇所でSバネ64によって接続されている。これ
により、シートバックメイン部5Mにおいて、ワイヤフ
レーム25は上下方向の略通信位置がシート後方へ下が
った凹状態に容易に湾曲変形する。
【0057】メインワイヤ部53,54の各側辺部53
b,53c,54b,54cには、バックパネル17と
ワイヤフレーム52との最大移動距離を規制する張力発
生部材としての紐59,60,62,63の一端が接続
され、紐59,60,62,63の他端は、バックパネ
ル17に接続されている。かかる紐59,60,62,
63は、第1実施例と同様に、シートバック5とバック
パネル17との間でシートバック5の移動を許容する空
間部Nに配設されており、本実施例における形状変更手
段を構成している。紐59,60,62,63は、各側
辺部53b,53c,54b,54cにおいて上下方向
に沿って3本ずつ配設されている。紐59,60,6
2,63の長さは上方から下方に向かって徐々に長くな
るように、すなわち、全紐59,60,62,63が張
られた状態でワイヤフレーム52の傾きが下方ほど大き
くなるように設定されている。
【0058】次に、本実施例にかかるシート装置51の
作用を説明する。
【0059】非リクライニング時(図3中実線示)に
は、シートバック5の裏面5aはバックパネル17の表
面17aに密着し、紐59,60,62,63は弛んだ
状態となるので、ワイヤフレーム52には引張り力が作
用せず、ワイヤフレーム52は変形を起こさないので、
シートバック5は非リクライニング時に適した形状に維
持される。
【0060】シートクッション3を前方に移動すると、
第1実施例と同様に、シートバック5が傾動してリクラ
イニング状態(図3中二点鎖線示)となるが、リクライ
ニング角度が所定の大きさを越えると、紐59,60,
62,63が上方から順に張られ、最終的に全紐59,
60,62,63が張られた状態となり、ワイヤフレー
ム52のメインワイヤ部53,54のうち紐59,6
0,62,63の他端が接続された位置において、シー
ト前方への移動が制限され引張り力が作用する。これに
より、Sバネ64が弾性変形によって伸び、シートバッ
クフレーム52のメインワイヤ部53,54はシート後
方に突出するように湾曲変形を起こす。し、シートバッ
クメイン部5Mは、上下方向に連続して変化すると共
に、非リクライニング時に比べて上下方向の略中心位置
がシート後方に下がった凹状態となる。
【0061】凹状態となったシートバックメイン部5M
に着座者の荷重が作用すると、湾曲したワイヤフレーム
52のメインワイヤ部53,54は全体的にシート後方
へ落ち込んでさらに湾曲変形を起こすが、かかる落ち込
みは、メインワイヤ部53,54と枠部27とを接続す
るSバネ64よって所定量に抑制され、紐59,60,
62,63が僅かに弛んだ状態となる。すなわち、着座
者の荷重が作用しない場合と作用した場合のシートバッ
クメイン部5Mの形状の変化を小さく抑えることがで
き、着座時にシートバック5が過大な変化を生じて着座
者に違和感を与えることなく、リクライニング時にシー
トバックメイン部5Mの凹状態を得ることができる。
【0062】従って、リクライニング時と非リクライニ
ング時において、シートバックメイン部5Mの形状をそ
れぞれ的確な形状に変えて、着座時の違和感を緩和する
と共に着座者を快適な姿勢に保つことができ、着座感を
向上させることができる。
【0063】また、リクライニング時における凹状態で
は、ワイヤフレーム52の傾きが下方ほど大きいので、
着座者の荷重が作用した後のシートバックメイン部5M
の形状も下方ほど大きく傾く。このため、着座者の胸椎
部が腰椎部の傾斜よりも起きた状態となり、リクライニ
ング時の着座者の視認性を向上させることができると同
時に、着座者がのけぞった姿勢になるのを抑制すること
ができる。
【0064】また、シートバック5の形状変更を行うた
めの紐59,60,62,63を、第1実施例と同様に
空間部Nに設けたので空間部Nを有効に活用することが
でき、車室内の省スペース化を図ることができる。
【0065】さらに、シートバックメイン部5Mの形状
を連続的に変化させることができるので、より適切に着
座者の背部を支持することができる。
【0066】次に、この発明の第3実施例について図5
及び図6に基づき説明する。
【0067】図5は本実施例を示す正面図であり、図6
は図5のシートバックの着座面付近のA−A断面図であ
る。この実施例は、シートバック5のサイドサポート部
5Sにおけるワイヤフレーム72とパックパネル17と
の最大離間距離を規制して、リクライニング時のサイド
サポート部5Sの突出量を減少させるものであり、前記
第1及び第2実施例と同様の部分には、同一の符号を付
してその説明を省略する。
【0068】図5に示すように、シートバック5を形成
する発泡材23には、可変部材としてのワイヤフレーム
72が埋設されている。ワイヤフレーム27は、シート
バック5の周縁部に沿って延設された枠部27と、2箇
所のシートバックメイン部5Mにそれぞれ2本ずつ配設
されたメインワイヤ部73〜76と、4箇所のサイドサ
ポート部5Sにそれぞれ配設されたサイドワイヤ部77
〜80と、シートバックの幅方向略中央に設けられた2
本の補助サイドワイヤ部81,82とを備えている。メ
インワイヤ部73〜76、サイドワイヤ部73〜76、
及び補助サイドワイヤ部81,82の上下端は、それぞ
れ枠部27の上辺部27a 及び下辺部27bに接続され
ている。
【0069】各サイドワイヤ部73〜76には、バック
パネル17とワイヤフレーム52との最大離間距離を規
制する張力発生部材としての紐83,84,85,86
の一端が接続され、紐83,84,85,86の他端
は、バックパネル17に接続されている。かかる紐8
3,84,85,86は、各サイドワイヤ部において7
3〜76上下方向に沿って3本ずつ配設されている。か
かる紐83,84,85,86は、第1実施例及び第2
実施例と同様に、シートバック5とバックパネル17と
の間でシートバック5の移動を許容する空間部Nに配設
されており、本実施例における形状変更手段を構成して
いる。
【0070】次に、本実施例にかかるシート装置71の
作用を、図5中左側のシートバックメイン部5M及びサ
イドサポート部5Sについて説明する。
【0071】非リクライニング時(図6中実線示)に
は、シートバック5の裏面5aはバックパネル17の表
面17aに密着し、紐83,84は弛んだ状態となるの
で、ワイヤフレーム72のサイドワイヤ部77,79に
は引張り力が作用せず、ワイヤフレーム72は変形を起
こさないので、シートバック5のサイドサポート部5S
はシートバックメイン部5Mから大きく突出し、着座者
を側方から確実に支持する。
【0072】シートクッション3を前方に移動すると、
第1実施例及び第2実施例と同様に、シートバック5は
傾動してリクライニング状態(図6中二点鎖線示)とな
るが、リクライニング角度が一定の大きさ以上になる
と、紐83,84に引張り力が作用し、ワイヤフレーム
72の紐83,84が接続されたサイドワイヤ部77,
79のシート前方への移動が制限される。これにより、
サイドサポート部5Sのシートバックメイン部5Mに対
する突出量が非リクライニング時に比べ減少する。
【0073】一方、シートバック5に作用する荷重は、
着座者の上体が寝ることにより大きくなり、これに伴っ
てシートバック5のシートバックメイン部5Mもシート
後方に落ち込むが、サイドサポート部5Sの突出量は非
リクライニング時に比しリクライニング時の方が小さい
ので、非リクライニング時とリクライニング時とにおい
て、シートバックメイン部5Mに対するサイドサポート
部5Sの突出量の変化を少なく抑えることができる。従
って、リクライニング時のサイドサポート部5Sの形状
を、着座者を側方から確実に支持すると共に、側方から
の窮屈感を着座者に感じさせない形状とすることがで
き、リクライニング時と非リクライニング時において、
サイドサポート部5Sの形状をそれぞれ的確な形状に変
えて、着座感を向上させることができる。
【0074】また、サイドサポート部5Sの形状変更を
行うための紐83,84を、第1実施例及び第2実施例
と同様に空間部Nに設けたので、空間部Nを有効に活用
することができ、車室内の省スペース化を図ることがで
きる。
【0075】次に、この発明の第4実施例について図7
及び図8に基づき説明する。
【0076】図7は本実施例を示す側面図、図8は図7
のシートバックの正面図である。
【0077】この実施例は、非リクライニング時に押圧
力発生部材によってワイヤフレーム52を押圧して変形
させ、シートバック5の形状を変えるようにしたもので
あり、前記第1〜3実施例と同様の部分には、同一の符
号を付してその説明を省略する。
【0078】図8に示すように、シートバック5を形成
する発泡材23は、特に外力を受けない状態では、着座
面の上下方向の略中心位置がシート後方に下がった凹状
態となるように形成され、その内部には前記第2実施例
と同様のワイヤフレーム52が埋設されている。
【0079】バックパネル17には、押圧力発生部材
(形状変更手段)としての樹脂プレート88,89が、
左右のシートバックメイン部5Mに対応して設けられて
いる。樹脂プレート88,89は、第1実施例〜第3実
施例と同様に、シートバック5とバックパネル17との
間でシートバック5の移動を許容する空間部Nに配設さ
れており、上下方向のほぼ中央においてバックパネル1
7の表面17aからシートバック5の裏面5a側に突出
するように設けられている。リクライニング時には、ワ
イヤフレーム52のメインワイヤ部53,54の側辺部
52b,52c,53b,53cが樹脂プレート88,
89よって押圧されることがなく、ワイヤフレーム52
が上下方向に沿ってほぼ直線状となる。一方、非リクラ
イニング時には、メインワイヤ部52,53の側辺部5
2b,52c,53b,53cが樹脂プレート88,8
9によって押圧され、ワイヤフレーム25が樹脂プレー
ト88,89に沿って湾曲する。
【0080】次に、本実施例にかかるシート装置87の
作用を説明する。
【0081】非リクライニング時(図7中実線示)に
は、シートバック5の裏面5aはバックパネル17の表
面17aに密着し、シートバックフレーム9がシートバ
ック5をシート後方に押しつけているため、シートバッ
ク5は樹脂プレート88,89およびバックパネル17
によってシート前方に押圧され、シート後方への移動が
制限される。これにより、メインワイヤ部53,54の
下端のSバネ64は弾性変形によって伸び、メインワイ
ヤ部53,54は樹脂プレート88,89に沿ってシー
ト前方に突出した湾曲形状となり、シートバックメイン
部5Mの着座面がほぼ上下方向に沿って直線状となる。
従って、非リクライニング時のシートバックメイン部5
Mを的確な形状に維持することができる。
【0082】シートクッション3を前方に移動すると、
第1実施例〜3実施例と同様に、シートバック5が傾動
してリクライニング状態(図7中二点鎖線示)となる
が、リクライニング角度が所定の大きさを越えると、樹
脂プレート88,89からメインワイヤ部53,54に
押圧力が作用しなくなり、シートバックメイン部5M
は、着座面が上下方向に連続して変化する凹状態とな
る。
【0083】従って、リクライニング時と非リクライニ
ング時において、シートバックメイン部5Mの形状をそ
れぞれ的確な形状に変えることができ、着座者を快適な
姿勢に保ち、着座感を向上させることができる。
【0084】また、リクライニング時における凹状態で
は、第2実施例と同様に、シートバックメイン部5Mの
形状が下方ほど大きく傾くため、着座者の胸椎部が腰椎
部の傾斜よりも起きた状態となり、リクライニング時の
着座者の視認性を向上させることができると同時に、着
座者がのけぞった姿勢になるのを抑制することができ
る。
【0085】また、シートバックメイン部5Mの形状変
更を行うための樹脂プレート88,89を、第1実施例
〜第3実施例と同様に空間部Nに設けたので、空間部N
を有効に活用することができ、車室内の省スペース化を
図ることができる。
【0086】さらに、シートバックメイン部5Mの形状
を連続的に変化させることができるので、より適切に着
座者の背部を支持することができる。
【0087】次に、この発明の第5実施例について図9
及び図10に基づき説明する。
【0088】図9は本実施例を示す側面図、図10は図
9のシートバックの正面図である。
【0089】この実施例は、非リクライニング時に、シ
ートバック5のうちワイヤプレート72の設けられてい
ない部分を押圧力発生部材によって局所的に押圧し、シ
ートバック形状を変えるようにしたものであり、前記第
1〜4実施例と同様の部分には、同一の符号を付してそ
の説明を省略する。
【0090】図10に示すように、シートバック5を形
成する発泡材23には、前記第3実施例と同様のワイヤ
フレーム72が埋設されている。
【0091】バックパネルには、押圧力発生部材(形状
変更手段)としての樹脂プレート93,95が設けられ
ている。樹脂プレート93,95は、第1実施例〜第4
実施例と同様に、シートバック5とバックパネル17と
の間でシートバック5の移動を許容する空間部Nに配設
されており、ワイヤフレーム72のメインワイヤ部7
3,74,75,76の間でシートバック5の裏面5a
を押圧するように、バックパネル17の表面17aから
シートバック5の裏面側5aに突出するように設けられ
ている。リクライニング時には、シートバック5を形成
する発泡体23が樹脂プレート93,95によって押圧
されず、非リクライニング時には、発泡体23が樹脂プ
レート93,95によって押圧されてシート前方に突出
する。
【0092】次に、本実施例にかかるシート91の作用
を説明する。
【0093】非リクライニング時(図9中実線示)に
は、シートバック5の裏面5aはバックパネル17の表
面17aに密着し、シートバックフレーム9がシートバ
ック5をシート後方に押しつけているため、シートバッ
クメイン部5Mの発泡体23が樹脂プレート93,95
およびバックパネル17によってシート前方に押圧さ
れ、シートバックメイン部5Mは、下方の腰椎部が盛り
上がった形状となる。
【0094】シートクッション3を前方に移動すると、
第1実施例〜4実施例と同様に、シートバック5が傾動
してリクライニング状態(図9中二点鎖線示)となる
が、リクライニング角度が所定の大きさを越えると、樹
脂プレート93,95から発泡体23に押圧力が作用し
なくなり、シートバックメイン部5Mは、非リクライニ
ング時に比し腰椎部の盛り上りが小さい形状となる。こ
のため、リクライニング時における着座者の腰椎の支持
力を非リクライニング時よりも小さく抑えることがで
き、リクライニング状態に応じて着座者の腰椎を適切に
支持することができる。
【0095】また、シートバックメイン部5Mの形状変
更を行うための樹脂プレート93,95を、第1実施例
〜第4実施例と同様に空間部Nに設けたので、空間部N
を有効に活用することができ、車室内の省スペース化を
図ることができる。
【0096】また、第4実施例又は第5実施例におい
て、樹脂プレート88,89,93,95に代えて、バ
ックパネル17を樹脂プレート88,89,93,95
と同様の外形となるように突出形成することにより、部
品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
【0097】また、第1実施例〜第4実施例では、可変
部材をワイヤフレーム25,52,72としたので、簡
単な構成によりシートバック5の形状を容易かつ確実に
変更することができる。
【0098】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の発明によれば、シートバックを車体側の立設面から離
れるように又は近付くように移動させた場合に、形状変
更手段がシートバックの形状を変更するので、シートバ
ックの形状を立設面からの離れ位置に応じた的確な形状
とすることができ、シートに対する着座者の着座感を向
上させることができる。
【0099】また、形状変更手段を、シートバックと立
設面との間でシートバックの移動を許容する空間部に設
けたので、シートバックの移動に不可欠であると共にデ
ッドスペースとなり易いかかる空間部を有効に活用する
ことができ、車室内の省スペース化を図ることができ
る。
【0100】請求項2記載の発明によれば、リクライニ
ング時又は非リクライニング時に、形状変更手段がシー
トバックの形状を変更するので、シートバックの形状
を、リクライニング時及び非リクライニング時のそれぞ
れに応じた最適な形状とすることができ、リクライニン
グ時及び非リクライニング時の双方における着座者の着
座感を向上させることができる。
【0101】また、請求項1記載の発明と同様に、形状
変更手段を、シートバックと立設面との間でシートバッ
クの移動を許容する空間部に設けたので、シートバック
の移動に不可欠であると共にデッドスペースとなり易い
かかる空間部を有効に活用することができ、車室内の省
スペース化を図ることができる。
【0102】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加え、張力発生部材により、リクライ
ニング時のシートバックの形状を、非リクライニング時
と比し少なくとも一部がシート後方に変形した形状とす
ることができるので、リクライニング時及び非リクライ
ニング時の双方における着座者の着座感を向上させるこ
とができる。
【0103】また、シートバックに可変部材を設け、張
力発生部材によって可変部材を変形するという簡単な構
成によって、シートバックの変形自由度を増大させる共
に、より確実な形状変更を行うことができる。
【0104】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の効果に加え、リクライニング時に着座者の荷
重が作用すると可変部材が中折れを起こすが、張力発生
部材によって、着座者の荷重が作用する前にシートバッ
クを中折れ状態とすることができるので、移動着座者の
荷重が作用しない場合と作用した場合のシートバックの
形状の変化を小さく抑えることができ、着座時にシート
バックが過大な変化を生じて着座者に違和感を与えるこ
とがなく、簡単な構成によってリクライニング時に着座
感の良好なシートバックの中折れ状態を得ることができ
る。
【0105】また、リクライニング時にはシートバック
が中折れ状態となるので、着座者の胸椎部が腰椎部の傾
斜よりも起きた状態となり、リクライニング時の着座者
の視認性を向上させることができると同時に、着座者が
のけぞった姿勢になるのを抑制することができる。
【0106】さらに、シートバックフレームを分割構造
とすることなく、シートバックの中折れ状態を良好に得
ることができるので、部品点数の減少及びコストの削減
を図ることができる。
【0107】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の効果に加え、リクライニング時に着座者の荷
重が作用すると可変部材が湾曲変形を起こすが、張力発
生部材によって、着座者の荷重が作用する前に、シート
バックメイン部の形状を、上下方向において連続的に変
化し、非リクライニング時に比しシート後方に下がった
凹状態とすることができ、着座時にシートバックが過大
な変化を生じて着座者に違和感を与えることがなく、簡
単な構成によってリクライニング時に着座感の良好なシ
ートバックの凹状態を得ることができる。
【0108】また、シートバックメイン部の形状を連続
的に変化させることができるので、より適切に着座者の
背部を支持することができる。
【0109】請求項6記載の発明によれば、請求項3記
載の発明の効果に加え、張力発生部材によって、リクラ
イニング時のサイドサポート部を非リクライニング時に
比し突出量の少ない形状とすることができ、非リクライ
ニング時に比しシートバックメイン部の落ち込みが大き
くなるリクライニング時において、窮屈感を与えること
なく着座者を側方から支持することができる。
【0110】請求項7記載の発明によれば、請求項2記
載の発明の効果に加え、押圧力発生部材により、非リク
ライニング時のシートバックの形状を、リクライニング
時と比し少なくとも一部がシート前方に変形した形状と
することができるので、リクライニング時及び非リクラ
イニング時の双方における着座者の着座感を向上させる
ことができる。
【0111】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の発明の効果に加え、非リクライニング時のシートバ
ックの形状を、上下方向において連続的に変化させて、
リクライニング時に比しシート前方に突出した凸状態と
することができるので、リクライニング時及び非リクラ
イニング時の双方における着座者の着座感を向上させる
ことができる。
【0112】また、シートバックメイン部の形状を連続
的に変化させることができるので、より適切に着座者の
背部を支持することができる。
【0113】さらに、シートバックに可変部材を設け、
シートバック又は立設面の少なくとも一方に押圧力発生
部材を設け、押圧力発生部材によって可変部材を変形す
るという簡単な構成によって、シートバックの変形自由
度を増大させると共に、より確実な形状変更を行うこと
ができる。
【0114】請求項9記載の発明によれば、請求項7又
は請求項8記載の発明の効果に加え、押圧力発生部材を
車両の立設面に一体的に設けたので、部品点数の削減及
び構造の簡素化を図ることができる。
【0115】請求項10記載の発明によれば、請求項3
〜請求項6、請求項8、又は請求項9のいずれかに記載
の発明の効果に加え、可変部材をワイヤフレームとした
ので、簡単な構成によりシートバックの形状を容易かつ
確実に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】第2実施例の側面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】第3実施例の正面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】第4実施例の側面図である。
【図8】図7の正面図である。
【図9】第5実施例の側面図である。
【図10】図9の正面図である。
【図11】従来例の側面図である。
【図12】他の従来例の側面図である。
【符号の説明】
1 シート装置 3 シートバック 5 シートクッション 5M シートバックメイン部 5S サイドサポート部 17 バックパネル(車体側の立設面) 25 ワイヤフレーム(可変部材) 41 紐(形状変更手段、張力発生部材) 43 紐(形状変更手段、張力発生部材) 45 紐(形状変更手段、張力発生部材) 47 紐(形状変更手段、張力発生部材) 51 シート装置 52 ワイヤフレーム(可変部材) 59 紐(形状変更手段、張力発生部材) 60 紐(形状変更手段、張力発生部材) 62 紐(形状変更手段、張力発生部材) 63 紐(形状変更手段、張力発生部材) 71 シート装置 72 ワイヤフレーム(可変部材) 83 紐(形状変更手段、張力発生部材) 84 紐(形状変更手段、張力発生部材) 85 紐(形状変更手段、張力発生部材) 86 紐(形状変更手段、張力発生部材) 87 シート措置 88 樹脂プレート(形状変更手段、押圧力発生手段) 89 樹脂プレート(形状変更手段、押圧力発生手段) 91 シート装置 93 樹脂プレート(形状変更手段、押圧力発生手段) 95 樹脂プレート(形状変更手段、押圧力発生手段) N 空間部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着座者の尻部を支えるシートクッション
    と、前記着座者の背部を支えるシートバックとを備え、
    シート裏側の車体側の立設面に対し前記シートバックの
    少なくとも一部が離れ移動自在に設けられた車両のシー
    ト装置において、 前記シートバックと前記立設面との間で該シートバック
    の移動を許容する空間部に、前記シートバックの形状を
    変更する形状変更手段を設けたことを特徴とする車両の
    シート装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記シートクッションは、シート前後方向にスライド移
    動自在に設け、 前記シートバックの下部は、前記シートクッションに連
    動してシート前後方向にスライド移動自在に設け、 前記シートバックの上部は、前記立設面にスライド移動
    自在に支持し、 前記シートバックは、前記シートクッションのシート前
    方への移動に伴い傾動して前記立設面から離れ移動する
    ことを特徴とする車両のシート装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記シートバックに、前記シートバックの傾動時に外力
    を受けて変形し該シートバックの形状を変える可変部材
    を設け、 前記形状変更手段は、前記可変部材と前記車体側の立設
    面との最大離間距離を規制して、前記シートバックの傾
    動時に前記可変部材をシート後方に引張る張力発生部材
    であることを特徴とする車両のシート装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記可変部材は、前記シートバックの上下方向中間部で
    中折れ自在に設け、 前記形状変更手段は、前記シートバックの上下方向中間
    部で前記可変部材と前記車体側の立設面との最大離間距
    離を規制し、前記シートバックの傾動時に前記シートバ
    ックを中折れ状態とすることを特徴とする車両のシート
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記可変部材は、前記着座者の背部中央を支持するシー
    トバックメイン部に湾曲変形自在に設け、 前記形状変更手段は、前記シートバックの傾動時に前記
    可変部材をシート後方に突出するように湾曲変形させて
    前記シートバックメイン部をシート後方へ下がった凹状
    態とすることを特徴とする車両のシート装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記可変部材は、シート前方に突出して前記着座者の背
    部を側方から支持するサイドサポート部に設け、 前記形状変更手段は、前記シートバックの傾動時に前記
    サイドサポート部の突出量を低減することを特徴とする
    車両のシート装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記形状変更手段は、前記シートバックの起上がり時に
    前記シートバックの少なくとも一部を裏側からシート前
    方に押圧する押圧力発生部材であることを特徴とする車
    両のシート装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記シートバックに、前記シートバックの起上がり時に
    外力を受けて湾曲変形し該シートバックの形状を変える
    可変部材を設け、 前記押圧力発生部材は、前記シートバックの起上がり時
    に前記可変部材を押圧するように前記シートバック又は
    前記立設面の少なくとも一方に設けたことを特徴とする
    車両のシート装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8のいずれかに記載
    の車両のシート装置であって、 前記押圧力発生部材は、前記車両の立設面に一体的に設
    けたことを特徴とする車両のシート装置。
  10. 【請求項10】 請求項3〜請求項6、請求項8、又は
    請求項9のいずれかに記載の車両のシート装置であっ
    て、 前記可変部材は、湾曲変形自在なワイヤフレームである
    ことを特徴とする車両のシート装置。
JP20334294A 1994-08-29 1994-08-29 車両のシート装置 Pending JPH0867183A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102005017713A1 (de) * 2005-04-15 2006-10-19 Grammer Ag Fahrzeugsitz mit verformbarer Rückenlehne

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DE102005017713B4 (de) * 2005-04-15 2007-10-31 Grammer Ag Fahrzeugsitz mit verformbarer Rückenlehne
US7874618B2 (en) 2005-04-15 2011-01-25 Grammer Ag Vehicle seat with a deformable backrest

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