JPH11253268A - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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Publication number
JPH11253268A
JPH11253268A JP8264098A JP8264098A JPH11253268A JP H11253268 A JPH11253268 A JP H11253268A JP 8264098 A JP8264098 A JP 8264098A JP 8264098 A JP8264098 A JP 8264098A JP H11253268 A JPH11253268 A JP H11253268A
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JP
Japan
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seat
pelvis
seat back
seated person
support
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JP8264098A
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English (en)
Inventor
Fumio Tate
文雄 館
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Nissan Shatai Co Ltd
Original Assignee
Nissan Shatai Co Ltd
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Publication date
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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的小さな押し出し量によって着座者の腰
椎の自然な前弯を保つことができる車両用シートを提供
する。 【解決手段】 シート1を、座面を形成するシートクッ
ション2と、シートクッション2の後端部にリクライニ
ングデバイス3を介して設けられた背凭れを形成するシ
ートバック4とにより構成する。着座者の骨盤に対応し
た高さ位置に、シートバック4からの突出量を設定可能
な骨盤サポート87を設ける。骨盤サポート87を、シ
ートバック4に沿った押圧板91と、押圧板91を裏面
より押圧する押圧用カム92,92とにより構成し、押
圧用カム92を有した作動ロッド101を、シートバッ
ク4の側板に設けられたガイドレールに上下移動可能に
支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設けられた
車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に設けられたシートは、座面
を形成するシートクッションと、該クッションの後端部
に設けられ、背凭れを形成するシートバックとにより構
成されている。
【0003】該シートバックには、着座者の腰椎部分の
高さ位置にランバーサポートが設けられている。該ラン
バーサポートは、前記シートバックより突出するととも
に、その突出量が設定可能に構成されている。これによ
り、着座者は、前記ランバーサポートの突出量を調整す
ることによって、腰椎の自然な前弯が保てるように構成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記シ
ートにあっては、ランバーサポートが着座者の腰椎部分
の高さ位置に設けられており、前記ランバーサポートに
より腰椎を押し出して当該腰椎の自然な前弯を保つに
は、前記ランバーサポートによる押し出し量を大きく設
定しなければならなかった。
【0005】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、比較的小さな押し出し量によっ
て、着座者の腰椎の自然な前弯を保つことができる車両
用シートを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の車両用シートにあっては、座面を形成するシ
ートクッションの後端部に、背凭れを形成するシートバ
ックが設けられた車両用シートにおいて、着座者の骨盤
に対応する前記シートバックの高さ位置に、該シートバ
ックから突出するとともに、その突出量を設定可能な骨
盤サポートを設け、着座者の骨盤の傾角を調整可能に構
成した。
【0007】すなわち、着座者は、シートバックより突
出する骨盤サポートにより骨盤が押し出され、該骨盤の
傾角が調整されことによって、腰椎の自然な前弯が保た
れる。
【0008】また、前記骨盤サポートによる突出部分の
高さ位置を可変可能に構成した。
【0009】すなわち、前記骨盤サポートによる突出部
分の高さ位置を可変することにより、該骨盤サポートに
よる押し出し位置の高さを可変することができるので、
着座者の身長、座高、あるいは肉付きなどの体格による
骨盤位置のずれが吸収される。
【0010】さらに、着座者の坐骨が案内される前記シ
ートクッションの座面の坐骨案内位置に、着座者の臀部
の突出部分に適応して窪んだ凹部を形成し、該凹部と当
該凹部より前端側の前記座面との間に、着座者の臀部の
前方へのずれを阻止する段差を形成し、前記シートバッ
クと前記臀部との密接状態を維持可能に構成した。
【0011】これにより、着座者の骨盤位置の前方への
ずれ、及び逃げが防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる車両
用のシート1を示す図である。該シート1は、座面を形
成するシートクッション2と、該シートクッション2の
後端部にリクライニングデバイス3を介して設けられた
背凭れを形成するシートバック4と、該シートバック4
の上端部に設けられたヘッドレスト5とからなり、前記
シートクッション2は、下面に設けられた脚部6,6を
介して、フロア7のスライドガイドレール8,8にスラ
イド自在に支持されている。
【0013】前記シートクッション2の座面は、前端側
の前部領域11と後端側の後部領域12とに区分けされ
ており、前記前部領域11には、平坦な平坦部13が全
域にわたり形成されている。また、前記シートクッショ
ン2は、図2にも示すように、前記平坦部13の角度α
を、0度(水平)〜7度までの間にて、任意の角度に設
定することで、ほぼ水平近くにできるように構成されて
いる。
【0014】前記後部領域12は、後端へ向かうに従っ
て下方へ傾斜する形状に形成されており、着座者の坐骨
が案内される坐骨案内位置、すなわち、前記シートクッ
ション2の後端部中央には、角穴21が形成されてい
る。該角穴21には、四角形状のセンタークッション2
2が上下動可能に内嵌されており、前記後部領域12に
は、着座者の臀部の突出部分に適応して窪んだ凹部23
が中央部に、また、該凹部23より突出したサイドサポ
ート部24,24が、前記凹部23を挟む両脇に形成さ
れている。
【0015】これにより、前記凹部23と前記平坦部1
3との間には、図3にも示すように、着座者の臀部の前
方へのずれを阻止する前方段差部31が形成されてお
り、前記臀部の前記シートバック4への密接状態が維持
されるように構成されている。また、前記凹部23と前
記両サイドサポート部24,24との間には、着座者の
臀部の左右へのずれを阻止する左右段差部32,32が
形成されている。
【0016】前記シートクッション2は、図4及び図5
にも示すように、表面を覆う表皮材41と、該表皮材4
1の内側に設けられたクッション材42と、周囲の下部
を形成するシートフレーム43とからなり、前記前方段
差部31を形成する部位には、一般部におけるクッショ
ン材42より硬質なクッション材からなる硬物44が設
けられている。該硬物44は、図3に示したように、シ
ートクッション2の下面を形成するシートパン部45に
固定されており、前記前方段差部31の不用意な前方へ
の変形が防止されている。また、前記硬物44は、前記
平坦部13に沿った上面が、前方へ向かうに従って下方
へ傾斜するとともに、薄肉となるように形成されてお
り、前記前方段差部31より前方へ向かうに従って撓み
やすくなるように構成されている。
【0017】前記センタークッション22は、図3及び
図5に示したように、表面を覆う表皮材51と、該表皮
材51の内側に設けられ、前記平坦部13を形成するク
ッション材42より硬目に形成されたクッション材52
と、該クッション材52を支持するSバネ53と、該S
バネ53をサブフレーム55に固定するブラケット53
1と、表皮材51の下端をサブフレーム55に固定する
クリップ54と、前記Sバネ53が固定された断面コ字
状のサブフレーム55とからなり、当該センタークッシ
ョン22を上下動させる上下駆動機構56によって下方
より支持されている。
【0018】該上下駆動機構56は、前記シートクッシ
ョン2における左右のシートフレーム43に固定された
支持部61と、該支持部61に対向した前記センターク
ッション22の前記サブフレーム54の部位に設けられ
たガイドレール62と、中央部が左右連結軸63によっ
て支持された一対のリンク64,64と、前記シートク
ッション2の側部に設けられ、前記凹部23の深さ寸法
を可変する深さ調整ハンドル65(図1参照)とにより
構成されている。
【0019】前記両リンク64,64の一端部は、図3
及び図5に示したように、前記支持部61に支持されて
いるとともに、伝達軸71、ウォームギヤが内蔵された
ギヤケース72、及びウォーム軸73を介して、前記深
さ調整ハンドル65に接続されており、ギヤケース72
に内蔵されたウォームギヤが伝達軸71と連結されて伝
達軸71を回動させ、深さ調整ハンドル65を操作する
ことにより、両リンク64,64が起立するように構成
されている。また、両リンク64,64の他端部には、
ローラ73a,73aが設けられており、該ローラー7
3a,73aは、前記各ガイドレール62,62にスラ
イド自在に支持されている。これにより、前記深さ調整
ハンドル65を操作することによって、図2に示したよ
うに、前記平坦部13の後端の高さ位置から30mmほ
ど低い深さ寸法Fの位置にて、前記センタークッション
22を上下動できるように構成されている。
【0020】また、前記シートバック4は、図2に示し
たように、表面を覆う表皮材81と、該表皮材81の内
側に設けられたパッド82と、該パッド82を裏面より
支持するSバネ83と、該Sバネ83を左右より支持す
る側板84,84と、該側板84,84に架橋されたシ
ートバックフレーム85とからなり、上端面には、前記
ヘッドレスト5が装着されるヘッドレスト挿入部86が
形成されている。前記シートバック4の中央部には、図
1及び図2に示したように、着座者の骨盤に対応した高
さ位置に、シートバック4から突出するとともに、その
突出量を設定可能な骨盤サポート87が設けられてい
る。
【0021】該骨盤サポート87は、図6に示すよう
に、前記シートバック4に沿って設けられた押圧板91
と、該押圧板91を裏面より押圧する押圧用カム92,
92とにより構成されている。
【0022】該押圧用カム92は、作動ロッド101に
支持されており、該作動ロッド101は、その両端部が
シートバック4の側板84に設けられたガイドレール1
02,102にガイドプレート103,103を介し
て、上下移動可能に支持されている。前記作動ロッド1
01は、図7〜図10に示すように、前記押圧用カム9
2が固定された中空状の外周部材104と、該外周部材
104に内嵌された中軸部材105とからなり、前記中
軸部材105の両端部には、図6に示したように、前記
シートバック4の側板84に設けられたラック106,
106に螺合するピニオン107,107が設けられて
いる。そして、前記中軸部材105の端部は、前記側板
84に設けられた長穴108を介して、シートバック4
の側部へ突出するとともに、その端部には、当該中軸部
材105を回転させるハンドル109が設けられてい
る。これにより、該ハンドル109を操作して前記作動
ロッド101の中軸部材105を回動させた際に、前記
ラック106とピニオン107により前記作動ロッド1
01が上下に移動され、該作動ロッド101に設けられ
た前記押圧用カム92,92を上下に移動できるように
構成されている。
【0023】前記外周部材104には、図6に示したよ
うに、前記押圧用カム92側と、前記ガイドプレート1
03,103側とを接続するとともに、前記中軸部材1
05に設けられたピニオン107,107を回避するコ
字状の伝達板111,111が設けられており、前記外
周部材104の端部には、前記シートバック4の側部に
設けられ、当該外周部材104を回転させて、前記押圧
用カム92,92を回動させるレバー112が固定され
ている。
【0024】前記押圧板91は、シートバック4の幅方
向に延在するとともに、互いの端部がヒンジ121を介
して連結された長尺状の上板122、中板123、及び
下板124により構成されている。前記上板122及び
下板124は、その端部が引張スプリング125,12
5を介して、シートバックフレーム85に支持されてお
り、前記押圧用カム92,92によって裏面側より押圧
された際に、シートバック4の表面を前方側へ突出さ
せ、着座者の骨盤の傾角を調整できるように構成されて
いる。
【0025】これらの構成により、前記骨盤サポート8
7は、前記シートバック4からの突出量と、その高さ位
置とを調整可能に構成されており、その調整範囲は、図
2に示したように、骨盤サポート87の突出量を30m
m〜50mmの間の寸法で調整可能とし、着座者の体格
を考慮し、該調整がされたとして、骨盤サポート87に
おける突出部分から前記シートクッション2の前方段差
部31までの離間距離Rが、150mm〜180mmの
範囲に収まるように設定されている。また、前記センタ
ークッション22の座面から前記骨盤サポート87の突
出部分までの高さ寸法Hが、100mm〜180mmと
なるように設定されている。
【0026】以上の構成にかかる本実施例のシート1に
着座した際には、図11に示すように、着座者151が
シートバック4に寄り掛かり、背中をシートバック4に
密着させた状態において、着座者151の臀部の突出部
分は、シートクッション2の後部領域12に形成された
凹部23に案内される。このとき、この凹部23と、該
凹部23より前方側の平坦部13との間には、着座者1
51の臀部の前記平坦部13側へのずれを阻止する前方
段差部31が形成され、前記シートバック4と前記臀部
との密接状態が維持されるので、着座者151の臀部の
前方への移動が阻止される。これにより、着座者151
の前方への滑り出しを確実に防止することができ、着座
者151のホールド性を確保することができる。
【0027】したがって、シートクッション2の座面全
体を大きな傾斜角に設定し、着座者151を後傾姿勢に
してシートバック4に寄り掛からせ、着座者151のホ
ールド性を確保した従来の車両用シートと比較して、シ
ート1から立ち上がる際の容易性を向上させることがで
きる。また、着座時に後傾姿勢を維持しなければならな
かった従来の車両用シートと比較して、着座時における
着座者151の背中下部に加わる負担を減少させること
ができる。
【0028】また、着座時においては、着座者151の
臀部の突出部分が、前記シートクッション2の凹部23
に案内された状態で、着座者151の臀部より延出され
る大腿部は、前記凹部23より前方側の前記平坦部13
に密着した状態が維持されるので、シートクッション2
の座面全体が大きな傾斜角に設定され、着座者151の
大腿部が斜めになってしまう従来の車両用シートと比較
して、平坦部13が形成されているため、該平坦部13
上を乗降時に使うことによって、シートクッション2上
での臀部の横ずらしを容易にすることができる。これに
より、着座位置から乗降口側への体の移動、及び乗降口
側から着座位置への移動が容易となり、乗降性が向上す
る。
【0029】さらに、前記凹部23の座面を形成するセ
ンタークッション22は、上下駆動機構56に支持され
ており、該上下駆動機構56を構成する深さ調整ハンド
ル65を操作することにより、その深さ寸法Fを可変す
ることができる。これにより、着座者151の大腿部が
密着する前記平坦部13から臀部が案内される凹部23
の座面までの高低差を可変することができるので、着座
者151の身長、肉付き、あるいは体重などの体格によ
る臀部と大腿部との間に加わる圧迫感の強弱を調整する
ことができ、体格の違いによる快適感の差異を減少させ
ることができる。
【0030】そして、着座者151の骨盤161に対応
した前記シートバック4の高さ位置には、図12の
(b)に示すように、シートバック4から突出するとと
もに、その突出量を可変可能な骨盤サポート87が設け
られており、この骨盤サポート87による突出量を調整
することによって、骨盤161を前方へ押し出すことが
できる。具体的には、シートバック4の側部に設けられ
たレバー112を操作することにより、図10にて二点
鎖線で示したように、上方へ向けて突出した押圧用カム
92,92を回動させ、その突出方向を、図10にて一
点鎖線、あるいは、実線で示すように設定することによ
り、当該押圧用カム92,92に押圧される押圧板91
を介して、骨盤161を前方へ押し出すことができる。
これにより、骨盤161の傾角を調整して着座者151
の腰椎162の自然な前弯を保つことができる。
【0031】特に、本実施の形態にあっては、着座者1
51の背中を前記シートバック4に密着させた状態で、
着座者151の坐骨が案内される前記シートクッション
2の坐骨案内位置に凹部23が形成されるとともに、該
凹部23と前記平坦部13との間には、着座者151の
臀部の前方へのずれを阻止する前方段差部31が形成さ
れ、着座者151の坐骨の前方へのずれ、及び逃げが防
止される。このため、前記骨盤サポート87により骨盤
161を押し出した際に、着座者151の骨盤161の
位置が前方へずれてしまう、あるはい逃げてしまう恐れ
がある場合と比較して、前記骨盤サポート87による効
果を確実に得ることができる。
【0032】したがって、着座時において、図12の
(a)に示すように、前かがみになってしまう腰椎16
2の部分を、当該腰椎162が前弯するまで押し出さな
ければならなかったランバーサポートと比較して、押し
出し量や、その圧力を小さく設定することができる。し
かも、前記骨盤サポート87による支持点163が、骨
盤161上部や仙骨164上部となるため、比較的痛み
を感じやすい尾骨165や仙骨164下部における押圧
を避けることができ、着座時の快適性を向上させること
ができる。
【0033】また、シートバック4の側部に設けられた
ハンドル109を操作することにより、図10、図9、
図8、及び図7の順に示すように、押圧板91を構成す
る下板124、中板123、中板123と上板122の
接続部分、及び上板122の順に、押圧板91の突出位
置を上方へ移動させることができる。これにより、前記
骨盤サポート87における突出部分の高さ位置を可変す
ることができるので、着座者151の身長、座高、ある
いは肉付きなどの体格による骨盤161位置のずれを吸
収することができ、体格の違いによる快適感の差異を減
少させることができる。
【0034】なお、本実施の形態にあっては、骨盤16
1部分を押圧する骨盤サポート87のみがシートバック
4に設けられたシート1を例に挙げて説明したが、図1
3及び図14に示すように、着座者の腰椎162部分に
対応した高さ位置、具体的には、センタークッション2
2の座面からの高さ寸法hが200mm〜250mmま
での範囲内の高さ位置に設けられた押圧板201と、該
押圧板201を支持するロッド202と、該ロッド20
2の基端部を支持する押圧カム機構203と、該押圧カ
ム機構203を作動させる作動ハンドル204とからな
るランバーサポート205を前記シートバック4に設
け、このランバーサポート205によって着座者の15
1の腰椎162部分を押圧できるように構成しても良
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように発明の車両用シート
にあっては、骨盤サポートにより骨盤の傾角を調整する
ことによって、腰椎の自然な前弯を保つことができるの
で、腰椎を自然な前弯に保つために、腰椎部分を、当該
腰椎が前弯するまで押し出さなければならなかったラン
バーサポートと比較して、押し出し量や、その圧力を小
さく設定することができる。しかも、ランバーサポート
による支持点が、骨盤上部や仙骨上部となるため、比較
的痛みを感じやすい尾骨や仙骨下部における押圧を避け
ることができ、着座時の快適性を向上させることができ
る。
【0036】また、前記骨盤サポートによる突出部分の
高さ位置を可変可能にすることにより、該骨盤サポート
による押し出し位置の高さを可変することができるの
で、着座者の身長、座高、あるいは肉付きなどの体格に
よる骨盤位置のずれを吸収することができ、体格の違い
による快適感の差異を減少させることができる。
【0037】さらに、シートクッションの坐骨案内位置
に凹部を形成し、該凹部と当該凹部より前端側の座面と
の間に、着座者の臀部の前方へのずれを阻止する段差を
形成して、シートバックと臀部との密接状態を維持する
ことにより、着座者の坐骨位置の前方へのずれ及び逃げ
を防止することができる。したがって、前記骨盤サポー
トにより骨盤を押し出した際に、着座者の骨盤位置が前
方へのずれてしまう、あるはい逃げてしまう恐れがある
場合と比較して、前記骨盤サポートによる効果を確実に
得ることができる。
【0038】また、着座者の前方への滑り出しを防止す
ることができ、着座者のホールド性を確保することがで
きるので、シートクッションの座面全体を大きな傾斜角
に設定し、着座者を後傾姿勢にしてシートバックに寄り
掛からせ、着座者のホールド性を確保した従来の車両用
シートと比較して、シートから立ち上がる際の容易性を
向上させることができる。さらに、着座時に後傾姿勢を
維持しなければならなかった従来の車両用シートと比較
して、着座時における着座者の背中下部に加わる負担を
減少させることができる。
【0039】加えて、シートクッションの座面全体が大
きな傾斜角に設定され、着座者の大腿部が斜めになって
しまう従来の車両用シートと比較して、シートクッショ
ン上での臀部の横ずらしを容易にすることができる。こ
れにより、着座位置から乗降口側への体の移動、及び乗
降口側から着座位置への移動が容易となり、乗降性が向
上する。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態におけるシートの断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】同実施の形態のシートにおける前部領域の断面
を示す要部拡大図である。
【図5】同実施の形態のシートにおける後部領域の断面
を示す要部拡大図である。
【図6】同実施の形態の骨盤サポートを示す分解斜視図
である。
【図7】同実施の形態における骨盤サポートの押圧用カ
ムが押圧板の上板を押圧した状態を示す側面図である。
【図8】同実施の形態における骨盤サポートの押圧用カ
ムが押圧板の上板と中板との接続部分を押圧した状態を
示す側面図である。
【図9】同実施の形態における骨盤サポートの押圧用カ
ムが押圧板の中板を押圧した状態を示す側面図である。
【図10】同実施の形態における骨盤サポートの押圧用
カムが押圧板の下板を押圧した状態を示す側面図であ
る。
【図11】同実施の形態のシートに着座者が着座した状
態を示す説明図である。
【図12】着座者が前かがみになった状態と骨盤サポー
トによ坐骨が押圧された状態とを比較する説明図であ
る。
【図13】他の実施の形態を示す斜視図である。
【図14】図13の断面図である。
【符号の説明】 1 シート 2 シートクッション 4 シートバック 13 平坦部 23 凹部 31 前方段差部 56 上下駆動機構 87 骨盤サポート 161 坐骨

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座面を形成するシートクッションの後端
    部に、背凭れを形成するシートバックが設けられた車両
    用シートにおいて、 着座者の骨盤に対応する前記シートバックの高さ位置
    に、該シートバックから突出するとともに、その突出量
    を設定可能な骨盤サポートを設け、着座者の骨盤の傾角
    を調整可能に構成したことを特徴とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 前記骨盤サポートによる突出部分の高さ
    位置を可変可能に構成したことを特徴をする請求項1記
    載の車両用シート。
  3. 【請求項3】 着座者の坐骨が案内される前記シートク
    ッションの座面の坐骨案内位置に、着座者の臀部の突出
    部分に適応して窪んだ凹部を形成し、該凹部と当該凹部
    より前端側の前記座面との間に、着座者の臀部の前方へ
    のずれを阻止する段差を形成し、前記シートバックと前
    記臀部との密接状態を維持可能に構成したことを特徴と
    する請求項1または2記載の車両用シート。
JP8264098A 1998-03-13 1998-03-13 車両用シート Pending JPH11253268A (ja)

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JP8264098A JPH11253268A (ja) 1998-03-13 1998-03-13 車両用シート

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