JPH086246A - 耐熱性感光性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性感光性樹脂組成物

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JPH086246A
JPH086246A JP15675694A JP15675694A JPH086246A JP H086246 A JPH086246 A JP H086246A JP 15675694 A JP15675694 A JP 15675694A JP 15675694 A JP15675694 A JP 15675694A JP H086246 A JPH086246 A JP H086246A
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heat
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義一 滝口
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公徳 押尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特にプリント配線板用ホトソルダーレジスト
として長期保存性、耐熱性、耐薬品性等に優れた、希ア
ルカリ溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂組成物を提供
する。 【構成】 (a)特定構造の変性エポキシ樹脂と、
(b)エチレン系モノマーと、(c)光重合開始剤と、
(d)脂環式エポキシ樹脂とを含有してなる耐熱性感光
性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性感光性樹脂組成物
に関し、特にプリント配線板用ホトソルダーレジストと
して長期保存性に優れるとともに、半田耐熱性、耐薬品
性、電気絶縁性等に優れた、希アルカリ溶液で現像可能
な耐熱性感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板製造工程において用いら
れるホトソルダーレジストパターンは、従来スクリーン
印刷法によって形成されていた。しかし、印刷時にブリ
ード、滲みあるいはダレといった現象が発生するため、
近年の高集積化された電子デバイス分野の要求に対応し
きれず、最近では、微細なパターンはホトリソグラフィ
ー法により形成されている。
【0003】ホトリソグラフィー法では、あらかじめ銅
箔が積層された紙−ガラス、紙−フェノール樹脂、ガラ
ス−エポキシ樹脂等の基板上に、液状の感光性樹脂組成
物を塗布、あるいはドライフィルム状の感光性フィルム
を熱圧着し、これに紫外線などの活性エネルギー線をネ
ガマスクを介して選択的に照射し、現像することによっ
て所要のレジストパターンを形成している。
【0004】このホトソルダーレジストに用いられる感
光性樹脂組成物は、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、長
期保存性等に優れ、かつドライフィルム状にも形成可能
であることが求められ、さらに近年の環境問題、有毒物
質からの人体の保護などの観点から、希アルカリ溶液に
よって現像できることが好ましい。
【0005】このため、これらの条件を満足すべく、例
えば、ノボラック型エポキシ樹脂と不飽和モノカルボ
ン酸とを反応させ、さらに飽和または不飽和多塩基酸無
水物を反応させた反応生成物、光重合開始剤、希釈
剤、およびエポキシ樹脂からなるソルダーレジストイ
ンキ(特開昭61−243869号公報)や、このソル
ダーレジストインキの成分中のノボラック型エポキシ
樹脂と不飽和モノカルボン酸との反応物をフェノール類
とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮
合物に代え、さらにエポキシ硬化剤を添加してなるソ
ルダーレジストインキ(特開平3−71137号公報)
などが開発されているが、これらはいずれも長期間保存
することが難しく、比較的高温となる夏期には短期間で
変質してゲル状となり使用不可能となることがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、特
にプリント配線板用ホトソルダーレジストとして、希ア
ルカリ溶液によって現像可能で、かつ耐熱性、耐薬品
性、電気絶縁性に優れ、ドライフィルム状に形成した場
合でも性能低下が起こらず、とりわけ長期保存性に優れ
た耐熱性感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、フェノール類
とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮
合物の水酸基をエポキシ化したものを不飽和モノカルボ
ン酸と反応させ、これにさらに多塩基酸無水物を反応し
て得られる化合物と、脂環式エポキシ樹脂とを組み合わ
せることによって、上記課題を解決することができるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち本発明は、(a)一般式(I)
【0009】
【化8】 (式中、Rは−H、−CH3 または−CH2 CH3 を表
し;nは1以上の整数を表す)で表されるエポキシ樹脂
のグリシジロキシ基が、一般式(II)で表される基お
よび一般式(III)で表される基
【0010】
【化9】
【0011】
【化10】 {式中、R1
【0012】
【化11】 (R5 は炭素数1〜3のアルキル基を表す)を表し;R
2
【0013】
【化12】 を表す}で置換されている変性エポキシ樹脂と、(b)
エチレン系モノマーと、(c)光重合開始剤と、(d)
脂環式エポキシ樹脂とを含有し、必要な場合にはさらに
(e)エポキシ硬化剤を含有する、耐熱性感光性樹脂組
成物を提供するものである。
【0014】以下に、本発明の耐熱性感光性樹脂組成物
について詳述する。
【0015】(a)成分としての変性エポキシ樹脂は、
例えば、上記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂のグ
リシジロキシ基に不飽和モノカルボン酸を反応させて該
グリシジロキシ基を一般式(II)で表される基に置換
し、ここに多塩基酸無水物を反応させて、該一般式(I
I)で置換された基をさらに一般式(III)で置換す
ることなどによって得ることができるが、これに限定さ
れるものではない。ここで「一般式(II)で表される
基および一般式(III)で表される基で置換する」と
は、例えば上記反応を例にとった場合、反応過程におけ
る途中段階の置換、非置換状態のものすべてを含むこと
を意味する。
【0016】上記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂
は、公知の方法(特開昭57−141419号公報、
等)で製造することができ、例えばフェノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2−エチ
ルフェノール等のフェノール類と、フェノール性水酸基
を有する芳香族アルデヒド(例えば、ヒドロキシベンズ
アルデヒド、サリチルアルデヒド、等)との反応物にエ
ピクロロヒドリンを反応させることによって生成し得
る。また不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチ
ル、フマル酸モノプロピル、マレイン酸モノメチル、マ
レイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル等が例示
される。
【0017】上記エポキシ樹脂のグリシジロキシ基と不
飽和モノカルボン酸との反応により該エポキシ樹脂に光
重合性が付与される。この際、エステル化触媒としてジ
エチルアミン酢酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエチ
ルアミン等の2級、3級塩を使用してもよい。この反応
において、該エポキシ樹脂のグリシジロキシ基1モルに
対し不飽和モノカルボン酸を0.7〜1.1モル、より
好ましくは0.9〜1.1モルとなる反応条件で反応さ
せるのが好ましい。0.7モル未満では残存するグリシ
ジロキシ基が必要以上に多く保存安定性が劣る。一方、
1.1モルを超えると不飽和モノカルボン酸から派生す
る不飽和基が樹脂中に多くなり、ホトソルダーレジスト
としてのレジスト性能を損なう。なお、この反応におい
てグリシジロキシ基が開環しヒドロキシル基が付加され
る。
【0018】次に、このようにして得られた反応物の上
記グリシジロキシ開環によるヒドロキシル基に多塩基酸
無水物を反応させて酸価を調整し、希アルカリ溶液に現
像可能な(a)成分としての変性エポキシ樹脂を得る。
多塩基酸無水物としては、無水フタル酸、ジヒドロ無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸等を使用す
ることができる。これらは1種を用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。この反応において、
前記一般式(I)で表されるエポキシ樹脂のグリシジロ
キシ基1モルに対し多塩基酸無水物を0.2〜1モル、
より好ましくは0.3〜0.8モルとなる反応条件で反
応させるのが好ましい。0.2モル未満では希アルカリ
溶液によって現像することが困難となり、一方、1モル
を超えると希アルカリ溶液に過現像されアンダーカット
が大きくなるからである。
【0019】このようにして、一般式(I)で表される
エポキシ樹脂のグリシジロキシ基が上記一般式(II)
で表される基および上記一般式(III)で表される基
で置換された(a)成分としての変性エポキシ樹脂が得
られる。ここで該グリシジロキシ基の70%以上が置換
されているのが好ましいが、これは上記した各好適な反
応条件下で反応を行うことにより有利に得ることができ
る。
【0020】この(a)成分としての変性エポキシ樹脂
は、当該(a)成分と後述の(b)成分および(d)成
分の合計100重量部中に5〜90重量部、より好まし
くは10〜80重量部の割合で配合される。
【0021】(b)成分としてのエチレン系モノマー
は、架橋効率を上げ、耐熱性を向上させるために組成物
中に含有される。かかるエチレン系モノマーとしては、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン
酸、クロトン酸、ケイ皮酸、フマル酸モノメチル、フマ
ル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、マレイン酸モ
ノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロ
ピル、ソルビン酸、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル
アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル
メタクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセ
ロールメタクリレート、ジペンタエリトリトールトリヒ
ドロキシメタクリレート、ジペンタエリトリトールトリ
ヒドロキシアクリレート、アクリル酸ジメチルアミノエ
チルエステル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルエス
テル、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒ
ドロフルフリルメタクリレート、アクリル酸アミド、メ
タクリル酸アミド、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エ
チルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアク
リレート、ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレ
ート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ベ
ンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、アクリ
ル酸カルビトール、メタクリル酸カルビトール、ε−カ
プロラクトン変性テトラフルフリルアクリレート、ε−
カプロラクトン変性テトラフルフリルメタクリレート、
ジエチレングリコールエトキシアクリレート、イソデシ
ルアクリレート、イソデシルメタクリレート、オクチル
アクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、ラウリルメタクリレート、トリデシルアクリ
レート、トリデシルメタクリレート、ステアリルアクリ
レート、ステアリルメタクリレート、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート等の単官能モノマー
や、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラ
エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコ
ールジメタクリレート、プロピレングリコールジアクリ
レート、プロピレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、テトラメチロールプロパ
ンテトラアクリレート、テトラメチロールプロパンテト
ラメタクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレ
ート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ペン
タエリトリトールテトラアクリレート、ペンタエリトリ
トールテトラメタクリレート、ジペンタエリトリトール
ペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタメ
タクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレ
ート、ジペンタエリトリトールヘキサメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、カルドエポキシジア
クリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリトリ
トールジアクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペン
タエリトリトールジメタクリレート、ε−カプロラクト
ン変性ジペンタエリトリトールトリアクリレート、ε−
カプロラクトン変性ジペンタエリトリトールトリメタク
リレート、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン
酸ネオペンチルグリコールエステルジアクリレート、ア
リルアクリレート、アリルメタクリレート、デカエチレ
ングリコールジアクリレート、デカエチレングリコール
ジメタクリレート、ペンタデカエチレングリコールジア
クリレート、ペンタデカエチレングリコールジメタクリ
レート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジアク
リレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジメ
タクリレート、フタル酸ジエチレングリコールジアクリ
レート、フタル酸ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、ネオペンチルグリコールヒドロキシピバリン酸エス
テルジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,4−ブタンジオールジメタクリレートなど
の多官能モノマー等を使用することができる。これらは
1種用いてもよいし2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0022】また、ヘキサメトキシメチルメラミン1モ
ルとヒドロキシアルキルアクリレートまたはヒドロキシ
アルキルメタクリレート1モル以上を反応させて得られ
るメラミンアクリレートは、反応モル比を調整すること
により1〜6個のアクリレートとすることができ、これ
らを必要応じて適宜選択して用いることができる。かか
るメラミンアクリレートは、メラミンからヘキサメチロ
ールメラミンを経てヘキサメトキシメラミンとした後、
ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキルア
クリレートまたはヒドロキシアルキルメタクリレートと
反応させることにより得ることができる。このメラミン
アクリレートは、紫外線照射によって光重合した後にお
いてもメラミンアクリレート分子中にメチロール基が残
っている場合は、加熱により架橋、硬化するので、さら
に耐熱性を向上させることができる。
【0023】この(b)成分としてのエチレン系モノマ
ーは、上記(a)成分と当該(b)成分および後述の
(d)成分の合計100重量部中に5〜90重量部、よ
り好ましくは10〜80重量部の割合で配合される。
【0024】(c)成分としての光重合開始剤は、従来
公知のものを任意に用い得る。具体的には、ベンゾフェ
ノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、3,3’−ジメチル−4−メトキシ−ベンゾフェノ
ン等のベンゾフェノン誘導体;アントラキノン、2−メ
チルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、te
rt−ブチルアントラキノン等のアントラキノン誘導
体;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテルなどの
ベンゾインアルキルエーテル誘導体;アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−
2−メチルプロピオフェノン、4’−イソプロピル−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−メチ
ル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホ
リノ−1−プロパノン等のアセトフェノン誘導体;2−
クロロチオキサントン、ジエチルチオキサントン、イソ
プロピルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサント
ン等のチオキサントン誘導体;ベンジル、2,4,6−
(トリハロメチル)−トリアジン、2−(o−クロロフ
ェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、9
−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9−アクリジニ
ル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペン
タン、1,3−ビス(9−アクリジニル)プロパン、ト
リメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ト
リブロモメチルフェニルスルホン、2−ベンジル−2−
ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブ
タン−1−オン等が使用可能である。この中でも特に、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホ
リノフェニル)−ブタン−1−オンは露光、現像時にパ
ターンのアンダーカットが生じにくく、好適に用いられ
る。
【0025】この(c)成分としての光重合開始剤は、
上記(a)成分と(b)成分および後述の(d)成分の
合計100重量部に対し0.1〜30重量部、より好ま
しくは1〜20重量部の割合で配合される。
【0026】(d)成分の脂環式エポキシ樹脂として
は、例えば一般式(IV)
【0027】
【化13】 (式中、Rは−Hまたは炭素数1〜5の直鎖若しくは側
鎖を有するアルキル基を表し;nは1〜30の整数を表
す)で表される化合物、または一般式(V)
【0028】
【化14】 (式中、Rは−Hまたは炭素数1〜5の直鎖若しくは側
鎖を有するアルキル基を表し;nは1〜30の整数を表
す)で表される化合物や、下記の化15〜化29の構造
式を有するモノマーの中から選ばれた少なくとも1種を
上記(b)成分に示された単官能モノマーとともに重合
反応させて得られた化合物なども用いられ得る。
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】
【化19】
【0034】
【化20】
【0035】
【化21】
【0036】
【化22】
【0037】
【化23】
【0038】
【化24】
【0039】
【化25】
【0040】
【化26】
【0041】
【化27】
【0042】
【化28】
【0043】
【化29】 (上記化15〜29中、R1 は−Hまたは−CH3 を表
し;R2 は炭素数1〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基
を表し;R3 は炭素数1〜10の2価の炭化水素基を表
し;mは1〜10の整数を表す) 上記化15〜29において、R2 としては、例えばメチ
レン、エチレン、プロピレン、テトラメチレン、エチル
エチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン基などの直
鎖または分枝鎖のアルキレン基等を挙げることができ
る。また、R3 としては、例えばメチレン、エチレン、
プロピレン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタ
メチレン、ヘキサメチレン、フェニレン、
【0044】
【化30】 等を挙げることができる。
【0045】この(d)成分の脂環式エポキシ樹脂とし
ては、上記の中でも一般式(IV)または(V)で表さ
れる脂環式エポキシ樹脂が、本発明組成物の光硬化後の
ガラス転移点が高く、耐熱性、透明性、電気特性に優れ
ていることから好適に用いられる。
【0046】本発明においては、上記(a)成分とこの
(d)成分とを組み合わせることにより、紫外線照射し
て初めて重合開始反応を始め得ることから、レジストパ
ターン形成時、精細なパターンを形成するために現像前
の予備乾燥を十分な時間行ってもゲル状に変性すること
がなく、優れた長期保存性が得られる。
【0047】なお、(d)成分の脂環式エポキシ樹脂
は、上記(a)成分と(b)成分および当該(d)成分
の合計100重量部中に5〜80重量部 好ましくは1
0〜75重量部の割合で配合される。5重量部未満では
架橋構造が十分に得られず耐熱製が悪くなり、一方、8
0重量部を超えると現像速度が悪くなる。
【0048】本発明では、上記(a)〜(d)成分に、
さらに(e)エポキシ硬化剤を好適に添加することがで
き、これにより上記(d)成分の熱硬化性をより向上さ
せることができる。このエポキシ硬化剤としては、ジシ
アンジアミドおよびその誘導体(例えば、フェニルピグ
アニド等);有機酸ヒドラジド(例えば、アジピン酸ヒ
ドラジド等);尿素、メラミンおよびそれらの誘導体
(例えば、ジアリルメラミン等);イミダゾール化合物
(例えば、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、
2,4−ジアミノ−6−(2’−メチルイミダゾール−
1)−エチル−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6
−(2’−メチルイミダゾリル−1)−エチル−S−ト
リアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾ
ール、1−フェニル−2−メチルイミダゾール、2−フ
ェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾー
ル等);トリアジン化合物(例えば、2,4−ジアミノ
−6−ビニル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加
物、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン、
2−メトキシエチル−4,6−ジアミノ−S−トリアジ
ン等);ウレア化合物(例えば3−(3,4−ジクロロ
フェニル)−1,1’−ジメチルウレア、1,1’−イ
ソホロン−ビス(3−メチル−3−ヒドロキシエチルウ
レア)、1,1’−トリレン−ビス(3,3−ジメチル
ウレア)等;芳香族アミン化合物(例えば、4,4’−
ジアミノ−ジフェニルメタン等);脂肪族アミン化合物
(例えば、ジエチレントリアミン等);ポリフェノール
化合物(例えば、ポリビニルフェノール、フェノールノ
ボラック等);有機酸ホスフィン化合物(例えば、トリ
ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等)および
光カチオン重合触媒(例えば、トリフェニルスルホニウ
ムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニ
ウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルセレ
ニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルセレ
ニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨー
ドニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨ
ードニウムヘキサフルオロホスフェート、2,4−シク
ロペンタジエン−1−イル((1−メチルエチル)−ベ
ンゼン)−Fe−ヘキサフルオロホスフェート(チバガ
イギー(株)製;イルガキュアー261)等を挙げるこ
とができる。これらは1種用いてもよいし2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0049】これらのエポキシ硬化剤を添加する場合に
は、上記(a)、(b)および(d)成分の合計100
重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.
1〜10重量部の配合割合で含有することができる。
【0050】また、本発明は必要に応じてさらに他の成
分を添加することができる。このような成分としては、
まずタック性向上剤を挙げることができる。これは常温
で固体であり、アルカリ可溶性で光または熱で重合ある
いは架橋する化合物が好ましく、例えば、カルボキシル
基とN−アルコキシアクリルアミド基を有する化合物の
共重合体、あるいはスチレンと無水マレイン酸の共重合
物にヒドロキシエチルメタクリレートを反応させた化合
物等を使用することが可能である。
【0051】さらに、シリコーン系あるいはフッ素系消
泡剤、ゲル化防止や保存安定性を向上させるためにヒド
ロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁
止剤、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリー
ン、酸化チタン、カーボンブラック等の着色剤を添加す
ることができ、また、粒子径0.001〜10μm程度
のシリカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ク
レー、含水珪酸、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウ
ム、三酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、珪酸アルミ
ニウム、珪酸マグネシウム、アエロジル等をフィラーと
して添加することができる。
【0052】さらにまた、粘度を調整して塗膜性を良好
にするために溶剤を使用することができる。本発明に用
いられ得る溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、
ベンジルアルコール、メチルエチルケトン、アセトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、2−メト
キシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテー
ト、4−メトキシブチルアセテート、2−メチル−3−
メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシ
ブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルア
セテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキ
シブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテー
ト、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペ
ンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、
2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メ
チル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−
4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メ
トキシペンチルアセテート、メチルラクテート、エチル
ラクテート、メチルアセテート、エチルアセテート、プ
ロピルアセテート、ブチルアセテート、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、メチルプロピオ
ネート、エチルプロピオネート、安息香酸メチル、安息
香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、メチ
ルブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート
等のほか、「スワゾール」(丸善石油化学(株)製)、
「ソルベッソ」(東燃石油化学(株)製)等の製品名で
入手可能な石油系溶剤等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。これらの中でも特にエチレングリ
コールモノエチルエーテル、エチルラクテート、3−メ
トキシブチルアセテート、プロピルアセテート、ブチル
アセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル
アセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネ
ート等が好適に用いられる。これら溶剤成分は、感光性
樹脂組成物100重量部に対して10〜900重量部の
配合割合で用いられる。
【0053】本発明に係る耐熱性感光性樹脂組成物は、
例えば以下のようにして調製後、液状のプリント配線板
用ホトソルダーレジストとして使用される。 (1)上記(a)〜(d)成分に、必要に応じて(e)
成分、さらにフィラー、消泡剤等を所定量加え、これを
3本ロールミル、ボールミル、サンドミル等でよく溶
解、分散、混練する。 (2)このように調製された耐熱性感光性樹脂組成物
を、銅箔が積層された基板(グラスファイバー+エポキ
シ樹脂積層板など)上に塗布する。塗布はスクリーン印
刷、ロールコータ、リバースコータ、スピンナー、カー
テンフローコータ、アプリケーター等で行うのがよい。
塗布後、室温にて数時間〜数日間放置するか、あるいは
温風ヒーター、赤外線ヒーター中に数十分〜数時間入れ
て溶剤を除去し、塗布膜厚1〜250μm程度に調整す
る。 (3)露光処理 次いで、所定パターンを有するネガマスクを介して露光
を行う。本発明の耐熱性感光性樹脂組成物への紫外線の
エネルギー量は、組成に応じて若干異なるが、50〜2
000mJ/cm2 程度が好ましい。 (4)現像処理 露光後、スプレーガン、浸漬法等によって現像を行う。
現像液としては、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン等の有機系のものや、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ア
ンモニア、4級アンモニウム塩等のアルカリ水溶液が好
適に使用される。露光後、塗膜の未露光部分を溶解除去
し、レジストパターンを得る。 (5)露光後加熱処理 得られたレジストパターンを100〜200℃で数十分
〜数時間放置することによって、グリシジロキシ基を開
環重合させ、架橋剤の架橋密度を向上させる。
【0054】このようにして目的とする微細なレジスト
パターンの形成されたプリント配線板が得られる。
【0055】本発明の耐熱性感光性樹脂組成物を感光性
ドライフィルムとして使用する場合は、上記(1)で調
製した耐熱性感光性樹脂組成物をポリエチレンやポリエ
チレンテレフタレート等のプラスチックフィルム支持体
上に、バーコータ、ロールコータ、リバースコータ、静
電塗装機、スピンナー、アプリケーター等を用いて、乾
燥後の膜厚が1〜200μm、好ましくは10〜100
μmとなるように塗布、乾燥させて感光層を形成し、長
期保存する場合にはさらにポリエチレンやポリエチレン
テレフタレート等のプラスチックフィルムを厚さ20μ
m程度の保護層として感光層上にラミネートし、ロール
状に巻いてドライフィルムとする。なお、露光時ネガマ
スクとの密着性を向上させるために、支持体をマット化
したり、支持体と感光層との間にマット層を設けること
もある。
【0056】この感光性ドライフィルムを使用する際に
は、まず保護層(プラスチックフィルム)をドライフィ
ルムから剥がし、感光層を基板にラミネートして積層
し、次いで感光層から支持体を剥がし、以後上記(3)
〜(5)の工程に従ってホトソルダーレジストパターン
を得ることができる。
【0057】以下に本発明の実施例について説明する
が、本発明はこれによってなんら限定されるものではな
い。
【0058】
【実施例】下記の表1〜2に示す配合組成に従って耐熱
性感光性樹脂組成物を調製した。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】 なお、表1〜2中の商品名の化合物は以下の通りであ
る。 KAYARAD TCR-1025 : トリスフェノール型エポキシアクリレートと二塩基酸 無水物との反応生成物(酸価103mgKOH/g) (日本化薬(株)製) *注1) KAYARAD CCR-1028 : クレゾールノボラック型エポキシアクリレートと二塩 基酸無水物との反応生成物(酸価106mgKOH/g) (日本化薬(株)製) *注1) KAYARAD PCR-1005 : フェノールノボラック型エポキシアクリレートと二塩 基酸無水物との反応生成物(酸価103mgKOH/g) (日本化薬(株)製) *注1) SP-4010 : フェノールノボラック型エポキシアクリレート (昭和高分子(株)製) **注2) KAYARAD R-931 : スチレン・マレイン酸樹脂の2−ヒドロキシエチルア クリレート付加物(酸価188mgKOH/g) (日本化薬(株)製) *注1) メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(平均分子量約60000) スチレン/メチルメタクリレート/アクリル酸/アクリル酸ブチル共重合体 (平均分子量約40000) フェノキシエチルアクリレート EHPE-3150 : 脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化学(株)製) CYRACURE UVR-6100 : 脂環式エポキシ樹脂(U.C.C(株)製) CYRACURE UVR-6110 : 脂環式エポキシ樹脂(U.C.C(株)製) EPICRON N-695 : クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 (大日本インキ化学工業(株)製) EPPN-201 : フェノールノボラック型エポキシ樹脂 (日本化薬(株)製) EPIKOTE 1001 : ビスフェノールA型エポキシ樹脂 (油化シェル(株)製) TEPIC SP : トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート (日産化学(株)製) KAYARAD DPHA : ジペンタエリトリトールポリアクリレート (日本化薬(株)製) NK ESTER TMPT : トリメチロールプロパントリメタクリレート (新中村化学(株)製) TONE 0301 : ポリオール樹脂(U.C.C.(株)製) DPM : ジプロピレングリコールモノメチルエーテル (ダウケミカル(株)製) ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート: 溶剤 SWASOL 1500 : ソルベントナフサ(丸善石油化学(株)製) IRGACURE 369 : 光重合開始剤 (チバガイギー(株)製) IRGACURE 907 : 光重合開始剤 (チバガイギー(株)製) KAYACURE DETX : 光重合開始剤 (日本化薬(株)製) KAYACURE EPA : 光重合開始剤 (日本化薬(株)製) CYRACURE UVI-6974 : 光カチオン重合触媒(U.C.C.(株)製) CYRACURE UVI-6990 : 光カチオン重合触媒(U.C.C.(株)製) ジシアンジアミド: エポキシ硬化剤 メラミン: エポキシ硬化剤 KS-66 : 消泡剤 (信越化学工業(株)製) フタロシアニングリーン: 着色顔料 タルク: 体質顔料 硫酸バリウム: 体質顔料 *注1) 「KAYARAD TCR-1025」、「KAYARAD CCR-1028」、「KAYARAD PCR-10 05」、「KAYARAD R-931 」はそれぞれ、製品100重量部中、ジエチレングリコ ールモノエチルエーテルアセテートを24.5重量部、「SWASOL 1500」 を10. 5重量部含有する。 **注2) 「SP-4010」は製品100重量部中、ジエチレングリコールモノエ チルエーテルアセテートを30重量部含有する。塗布処理 実施例1〜5、比較例1〜6については、配合成分を3
本ロールミルにて混練後、スクリーン印刷法によって、
乾燥後の膜厚が15〜25μmとなるように銅スルーホ
ールプリント配線基板に全面塗布し、塗膜を予備乾燥
(80℃、30分間、または80℃、60分間)した。
裏面についても同様に印刷、予備乾燥を行った。
【0061】実施例6および比較例7については、配合
成分を3本ロールミルにて混練後、厚さ0.025mm
の支持体(ポリエチレンテレフタレートフィルム)上
に、乾燥後の膜厚が40μmとなるようにバーコータで
塗布し、塗膜を予備乾燥(80℃、30分間、または8
0℃、60分間)して感光層を形成し、さらにその上に
厚さ0.016mmのポリエチレンフィルムを積層し、
感光性ドライフィルムを作成した。次いでこの保護層を
剥し、感光層をラミネーターを用いて銅スルーホールプ
リント配線基板上に熱圧着した後、支持体を剥した。
【0062】このようにして得られたものについて、後
述のとおり「指触乾燥性]の評価を行った。結果を表3
〜4に示す。
【0063】露光−現像処理 次に、所定パターンを有するネガマスクを塗膜面に接触
させ、超高圧水銀灯両面同時露光装置(ハイテック
(株)製;HTE 102S)を用いてマイラーフィル
ム上600mJ/cm2 の光量で露光し、1.0wt%
の炭酸ソーダ水溶液で塗膜の未照射部分をスプレー圧
2.0kg/cm2 、液温30℃で未露光部が完全に除
去されるまでそれぞれ所定時間現像した。得られたもの
について、後述のとおり[現像性]、[アンダーカッ
ト]および[露光感度]の評価を行った。結果を表3〜
4に示す。
【0064】露光後加熱処理 次いで熱風乾燥機で150℃、60分加熱硬化を行い、
得られた熱硬膜(ホトソルダーレジストパターン)を有
する試験片について、後述のとおり[塗膜硬度]、[半
田耐熱性]、[無電解金メッキ耐性]、[耐アルカリ
性]および[絶縁抵抗]の評価を行った。結果を表3〜
4に示す。
【0065】試験方法および評価方法 [指触乾燥性]10分間放冷後、塗膜の乾燥性をJIS
K 5400に準じて判定した。
【0066】◎: 全くタックが認められないもの ○: わずかにタックが認められるもの ×: 顕著にタックが認められるもの [現像性]未露光部の現像時間(ブレークポイント;未
露光部が完全に除去されるまでの時間)を測定した。な
お、比較例1〜6で予備乾燥を80℃、60分間行った
ものについては、100秒間現像を行ったが、途中でゲ
ル化してしまい、現像できなかった。 [アンダーカット]現像後の塗膜のエッジ部の断面写真
を観察しアンダーカットを判定した。
【0067】○: アンダーカットが少ないもの △: アンダーカットが目立つもの ×: アンダーカットが著しいもの [露光感度]Stouffer Gray Scales(Stouffer Graphic
Arts 製、光学濃度0.15刻みで21段を有するネガ
フィルム)を前記の両面を予備乾燥して得た塗膜に密着
し、5kWの超高圧水銀灯を用いて600mJ/cm2
(マイラーフィルム上)の光量を照射した。この塗膜を
上記条件で現像し、銅箔上に残存する段数を調べた。 [塗膜硬度]塗膜の硬度をJIS K 5400に準じ
て測定し、評価した。 [半田耐熱性]JIS C 6481の試験方法に従っ
て、260℃の半田浴に試験片の10秒浸漬を下記のよ
うに5回または4回行い、外観の変化を評価した。 (ポストフラックス耐性)10秒浸漬を5回行い、外観
の変化を評価した。
【0068】○: 外観変化なし ×: 塗膜の浮き、剥れ、半田滑りあり 注)使用したポストフラックス: JIS−64P(山
栄化学(株)製) (レベラー用フラックス耐性)10秒浸漬を4回行い、
外観の変化を評価した。
【0069】○: 外観変化なし ×: 塗膜の浮き、剥れ、半田滑りあり 注)使用したレベラー用フラックス:W−2304(メ
ック(株)製) [無電解金メッキ耐性]試験片にニッケル無電解メッキ
(トップニコロン N−47中に90℃、20分間)を
行い、次に奥野製薬(株)製「ムデンゴールド」を用い
て、液温90℃、10分間メッキを行い、0.1μmの
厚さの金メッキを析出させた後、塗膜の外観変化を目視
で観察した。密着性は、ソルダーレジストパターン部を
セロハンテープでピーリング試験を行いレジストの剥離
状態を判定した。
【0070】○: 外観変化もなく、塗膜の剥離もまっ
たくない ×: 塗膜の浮きがみられた [耐アルカリ性]試験片を10vol/%水酸化ナトリ
ウム水溶液に25℃、15分間浸漬し、耐電解金メッキ
耐性試験と同様にして塗膜の状態を評価した。
【0071】○: 外観変化もなく、塗膜の膜減りもほ
とんどない ×: 膜減りがひどく、使用に適さなかった [絶縁抵抗]試験片を用いて、IPC−SM−840B
の試験方法(IPCクラスIII)に従い、7日間後の
吸湿および電食後の絶縁抵抗を測定した。
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】 表3〜4から明らかなように、本発明の耐熱性感光性樹
脂組成物は、特に現像性の評価において予備乾燥を80
℃、60分間行ってもゲル化がまったく起こらず、比較
例に比して現像性(長期保存性)に極めて優れている。
さらに耐熱性、耐薬品性等、他のいずれの特性において
も優れていることがわかる。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、特
にプリント配線板用ホトソルダーレジストとして長期保
存性、耐熱性、耐薬品性等に優れた、希アルカリ溶液で
現像可能な耐熱性感光性樹脂組成物が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/027 515 7/031 7/032 501 H05K 3/06 H 3/28 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(I) 【化1】 (式中、Rは−H、−CH3 または−CH2 CH3 を表
    し;nは1以上の整数を表す)で表されるエポキシ樹脂
    のグリシジロキシ基が、一般式(II)で表される基お
    よび一般式(III)で表される基 【化2】 【化3】 {式中、R1 は 【化4】 (R5 は炭素数1〜3のアルキル基を表す)を表し;R
    2 は 【化5】 を表す}で置換されている変性エポキシ樹脂と、(b)
    エチレン系モノマーと、(c)光重合開始剤と、(d)
    脂環式エポキシ樹脂とを含有することを特徴とする、耐
    熱性感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (e)エポキシ硬化剤をさらに含有する
    ことを特徴とする、請求項1記載の耐熱性感光性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記(a)変性エポキシ樹脂中におい
    て、一般式(I)で表されるエポキシ樹脂のグリシジロ
    キシ基の70%以上が、一般式(II)で表される基お
    よび一般式(III)で表される基で置換されているこ
    とを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の
    耐熱性感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記(a)変性エポキシ樹脂が、一般式
    (I)で表されるエポキシ樹脂に不飽和モノカルボン酸
    を反応させ、得られた反応物に該エポキシ樹脂のグリシ
    ジロキシ基1モルに対し0.2〜1モルの多塩基酸無水
    物を反応させることにより製造されることを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の耐熱性感光性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 前記(c)光重合開始剤が2−ベンジル
    −2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニ
    ル)−ブタン−1−オンであることを特徴とする、請求
    項1〜4のいずれかに記載の耐熱性感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記(a)変性エポキシ樹脂、(b)エ
    チレン系モノマーおよび(d)脂環式エポキシ樹脂の合
    計100重量部中、(d)脂環式エポキシ樹脂を5〜8
    0重量部の配合割合で含有することを特徴とする、請求
    項1〜5のいずれかに記載の耐熱性感光性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記(d)脂環式エポキシ樹脂が、一般
    式(IV) 【化6】 (式中、Rは−Hまたは炭素数1〜5の直鎖若しくは側
    鎖を有するアルキル基を表し;nは1〜30の整数を表
    す)で表されることを特徴とする、請求項1〜6のいず
    れかに記載の耐熱性感光性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記(d)脂環式エポキシ樹脂が、一般
    式(V) 【化7】 (式中、Rは−Hまたは炭素数1〜5の直鎖若しくは側
    鎖を有するアルキル基を表し;nは1〜30の整数を表
    す)で表されることを特徴とする、請求項1〜6のいず
    れかに記載の耐熱性感光性樹脂組成物。
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