JPH0861229A - 可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボール - Google Patents
可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールInfo
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Abstract
て異音の発生を防ぐ。 【構成】 シャフト5が遊挿される中心孔27と、シャ
フト5に回動自在に取り付けられたドライブハブ41の
ボス部43の凹面状の内周面43aと摺動可能に嵌合す
る凸面状の外周面9bとを備え、シャフト5の硬度がド
ライブハブ41のボス部43の硬度よりも高く、ドライ
ブハブ41のボス部43の内周面43aと摺接する外周
面9bの硬度がシャフト5及びドライブハブ41のボス
部43の硬度よりも低いか同等の可変容量型揺動板式圧
縮機のヒンジボールにおいて、中心孔27を形成する内
周面9aの硬度を、ドライブハブ41のボス部43の硬
度よりも高くした。
Description
圧縮機のヒンジボールに関し、特に摺動部分の摩耗を抑
えて異音の発生を防ぐことができる可変容量型揺動板式
圧縮機のヒンジボールに関する。
特開平3−9087号公報に記載されたものが知られて
いる。図7はこの可変容量型揺動板式圧縮機を示す縦断
面図である。
スラストフランジ540が固定されているとともに、ド
ライブハブ541がヒンジボール509を介して回動自
在に取り付けられている。スラストフランジ540とド
ライブハブ541とはリンクアーム542で連結され、
シャフト505の回転がスラストフランジ540からド
ライブハブ541へと伝達される。ドライブハブ541
のボス部543には揺動板510が回転可能に取り付け
られ、揺動板510はロッド511によってピストン5
07に連結されている。シャフト505が回転するとス
ラストフランジ540及びドライブハブ541も一体に
回転し、ドライブハブ541の回転につれて揺動板51
0がヒンジボール509を中心として揺動運動を行う。
揺動板510の揺動運動はロッド511を介してピスト
ン507へ伝わり、ピストン507の直線往復運動に変
換される。
に遊嵌され、ヒンジボール509の内周面はシャフト5
05の外周面と摺接し、ヒンジボール509はシャフト
505の中心軸に沿って移動可能である。また、ヒンジ
ボール509の外周面はドライブハブ541のボス部5
43の内周面と摺接している。
はシャフト505が遊挿される中心孔527を有し、ヒ
ンジボール509の内周面509aはシャフト505の
外周面と摺接し、ヒンジボール509はシャフト505
の中心軸に沿って移動可能である。
面状に形成され、ドライブハブ541のボス部543の
内周面は凹面状に形成され、ヒンジボール509の外周
面509bはドライブハブ541のボス部543の内周
面と嵌合している。ドライブハブ541のボス部543
の内周面はヒンジボール509の外周面と摺接し、ドラ
イブハブ541はヒンジボール509の外周面509b
に沿って摺動可能である。
05の材質はSMNC21であって、高硬度であるのに
対し、ドライブハブ541の材質としては成形の容易さ
を考慮してFCD600(ダクタイル鋳鉄)が使用さ
れ、低硬度であるので、両者の硬度差は大きく、ヒンジ
ボール509(Fe- C- Cu- Ni系焼結材)の硬度
をドライブハブ541の材質より下げるとヒンジボール
509の内周面が摩耗し、逆にヒンジボール509の硬
度をドライブハブ541の材質より上げるとドライブハ
ブ541のボス部543の内周面が摩耗し、いずれの場
合も異音が発生し、場合によってはヒンジボール509
が割れてロックするおそれがあるという問題があった。
たもので、その課題はヒンジボール及びドライブハブの
摩耗を抑えて異音の発生を防ぐことができる可変容量型
揺動板式圧縮機のヒンジボールを提供することである。
め請求項1記載の発明の可変容量型揺動板式圧縮機のヒ
ンジボールは、回転軸が遊挿される中心孔と、前記回転
軸に回動自在に取り付けられたドライブハブのボス部の
凹面状のドライブハブ内周面と摺動可能に嵌合する凸面
状の外周面とを備え、前記回転軸の硬度が前記ドライブ
ハブのボス部の硬度よりも高く、前記凹面状のドライブ
ハブ内周面と摺接する前記凸面状の外周面の硬度が前記
回転軸及び前記ドライブハブのボス部の硬度よりも低い
か同等の可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールにお
いて、前記中心孔を形成する内周面の硬度を、前記ドラ
イブハブのボス部の硬度よりも高くした。
動板式圧縮機のヒンジボールは、回転軸が遊挿される中
心孔と、前記回転軸に回動自在に取り付けられたドライ
ブハブのボス部の凹面状のドライブハブ内周面と摺動可
能に嵌合する凸面状の外周面とを備え、前記回転軸の硬
度が前記ドライブハブのボス部の硬度よりも高く、前記
凹面状のドライブハブ内周面と摺接する前記凸面状の外
周面の硬度が前記回転軸及び前記ドライブハブのボス部
の硬度よりも低いか同等の可変容量型揺動板式圧縮機の
ヒンジボールにおいて、前記中心孔を形成する内周面
に、前記ドライブハブのボス部の凹面状のドライブハブ
内周面よりも高い硬度の円筒状の耐摩耗部材を固着し
た。
揺動板式圧縮機のヒンジボールでは、ドライブハブのボ
ス部の凹面状のドライブハブ内周面と摺接するヒンジボ
ールの外周面の硬度に対して、ヒンジボールの内周面の
硬度を、ドライブハブのボス部のドライブハブ内周面の
硬度よりも高くしたので、ドライブハブのボス部のドラ
イブハブ内周面の摩耗を抑制するとともに、回転軸に摺
接するヒンジボールの内周面の摩耗を抑制することがで
きる。
動板式圧縮機のヒンジボールでは、中心孔を形成する内
周面に、ドライブハブのボス部の凹面状のドライブハブ
内周面よりも高い硬度の円筒状の耐摩耗部材を固着した
ので、ヒンジボールの内周面は耐摩耗部材を介して回転
軸に摺接することとなり、ドライブハブのボス部のドラ
イブハブ内周面の摩耗を抑制するとともに、ヒンジボー
ルの内周面の摩耗を抑制することができる。
する。
ボールを備えた可変容量型揺動板式圧縮機の縦断面図で
ある。この圧縮機のシリンダブロック1の一端面にはバ
ルブプレート2を介してリヤヘッド3が、他端面にはフ
ロントヘッド4がそれぞれ固定されている。
(回転軸)5を中心にして周方向に所定間隔おきに複数
のシリンダボア6が配設されている。これらのシリンダ
ボア6内にはそれぞれピストン7が摺動自在に収容され
ている。
が形成され、このクランク室8内には、シャフト5の回
転に連動して後述するヒンジボール9を中心に揺動する
揺動板10が収容されている。
この吐出室12の周囲に位置する吸入室13とが形成さ
れている。吐出室12内は隔壁14によって吐出空間1
2aと吐出空間12bとに仕切られ、両吐出空間12
a,12bは、隔壁14に穿設した1個以上の絞り孔1
4aを介して連通している。
6と吐出空間12aとを連通させる吐出ポート16と、
シリンダボア6と吸入室13とを連通させる吸入ポート
15とが、周方向に所定間隔おきに設けられている。吐
出ポート16は吐出弁17により開閉され、吐出弁17
はバルブプレート2のリヤヘッド側端面に弁押さえ18
とともにボルト19により固定され、ボルト19はバル
ブプレート2の中心孔2aを介してシリンダブロック1
のねじ孔20に螺着されている。また、吸入ポート15
は吸入弁21により開閉され、吸入弁21はバルブプレ
ート2とシリンダブロック1との間に配設されている。
互いに連通するねじ孔20、小径孔22及び大径孔23
がシリンダブロック1の中心線に沿って設けられてい
る。小径孔22にはラジアル軸受24が、大径孔23に
はスラスト軸受25がそれぞれ収容されている。ラジア
ル軸受24及びスラスト軸受25はシャフト5のリヤ側
端部を支持し、シャフト5のフロント側端部はフロント
ヘッド4内のラジアル軸受26によって支持されてい
る。
とクランク室8とを連通する連通路31が設けてあり、
この連通路31の途中には圧力調整弁32が設けられ、
この圧力調整弁32により吸入室13内とクランク室8
内との圧力調整を行う。
40が固定されているとともに、ドライブハブ41がヒ
ンジボール9を介して回動可能に取り付けられている。
スラストフランジ40とドライブハブ41とはリンクア
ーム42で連結され、シャフト5の回転がスラストフラ
ンジ40からドライブハブ41へと伝達される。ドライ
ブハブ41には揺動板10が軸受27,28を介して取
り付けられている。シャフト5が回転するとスラストフ
ランジ40及びドライブハブ41も一体に回転し、ドラ
イブハブ41の回転につれて揺動板10がヒンジボール
9を中心として揺動運動を行う。揺動板10はコネクチ
ングロッド11を介してピストン7に連結され、揺動板
10の揺動運動はロッド11を介してピストン7へ伝わ
り、ピストン7の直線往復運動に変換される。
2(b)は図2(a)のB−B線に沿う断面図、図2
(c)は図2(a)のC−C線に沿う断面図である。ヒ
ンジボール9には、シャフト5の直径よりわずかに大き
い直径の中心孔27が設けられている。ヒンジボール9
はシャフト5に遊嵌され、ヒンジボール9の内周面9a
はシャフト5の外周面と摺接し、ヒンジボール9はシャ
フト5の中心軸に沿って移動可能である。
状に形成され、ドライブハブ41のボス部43の内周面
(ドライブハブ内周面)43aは凹面状に形成され、ヒ
ンジボール9の外周面9bはドライブハブ41のボス部
43の内周面43aと嵌合している。ドライブハブ41
のボス部43の内周面43aはヒンジボール9の外周面
9aと摺接し、ドライブハブ41はヒンジボール9の外
周面9bに沿って摺動可能可能である。
て、高硬度であるのに対し、ドライブハブ41の材質は
FCD600(ダクタイル鋳鉄)であって、シャフト5
の材質よりも低硬度である。ヒンジボール9の材質はF
e- C- Cu- Ni系焼結材であって、最も低硬度であ
る。三者の硬度は次の関係にある。
ール9 但し、ヒンジボール9の内周面9aは後述のように高周
波焼入れされ、その内周面9aの硬度はドライブハブ4
1のボス部43の内周面43aの硬度よりも高い。
するには、図3に示すように、ヒンジボール9の中心孔
27に加熱用コイル50を挿入して焼入れを行うと、図
2(b)及び(c)のクロスハッチングで示す焼入れ部
分Xの硬度が高くなる。
の間のシャフト5の外周には、バネ44が介装されてお
り、このバネ44によりヒンジボール9がシリンダブロ
ック1側へ付勢されている。また、シャフト5のシリン
ダブロック1側にはストッパ45が突設され、ストッパ
45とヒンジボール9との間のシャフト5の外周には、
複数個の皿バネ46及びコイルバネ47が順次介装さ
れ、これらのバネ46,47により、ヒンジボール9が
スラストフランジ40側へ付勢されている。
を介してフロントヘッド4の内壁に支承されている。ス
ラストフランジ40の下部とドライブハブ41の下部と
は、リンクアーム42を介して連結されている。リンク
アーム42の一端はスラストフランジ40の突出部40
aに立設したピン48に回動自在に、他端はドライブハ
ブ41の突出部41aに立設したピン49に回動自在に
それぞれ連結されている。
動を説明する。
フト5に伝達されると、シャフト5、スラストフランジ
40及びドライブハブ41とともに回転し、その回転に
ともなって揺動板10が揺動し、この揺動によりピスト
ン7がシリンダボア6内を往復動する。ピストン7が往
復動するとシリンダボア6内の容積が変化し、この容積
変化によって冷媒ガスの吸入、圧縮及び吐出が順次行な
われ、揺動板10の傾斜角度に応じた容量の高圧冷媒ガ
スが吐出される。
路31を閉じ、クランク室8内の圧力が増加すると揺動
板10の傾斜角度が小さくなり、その結果ピストン7の
ストローク量が少なくなって吐出容量が減少する。
路31を開き、クランク室8内の圧力が減少すると揺動
板10の傾斜角度が大きくなり、その結果ピストン7の
ストローク量が増えて吐出容量が多くなる。
1及びヒンジボール9の硬度はシャフト5〉ドライブハ
ブ41≧ヒンジボール9の関係にあり、ヒンジボール9
がシャフト5の外周面を摺動したとき、ヒンジボール9
の内周面9aとシャフト5の外周面とが互いに擦れ合
い、また揺動板10が傾斜したとき、ヒンジボール9の
外周面9bとドライブハブ41のボス部43の内周面4
3aとが互いに擦れ合うが、ヒンジボール9の外周面9
bの硬度に対して、ヒンジボール9の内周面9aの硬度
を、ドライブハブ41のボス部43の内周面43aの硬
度よりも高くしたので、ヒンジボール9の外周面9bと
摺接するドライブハブ41のボス部43の内周面43a
の摩耗を抑制するとともに、シャフト5に摺接するヒン
ジボール9の内周面9aの摩耗を抑制することができ
る。したがって、摺動部の摩耗による異音が発生や、ヒ
ンジボール9の破壊によるロックを防ぐことができる。
可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールを示す拡大断
面図、図4(b)は図4(a)のヒンジボールの製造方
法を示す断面図である。前述の第1実施例と共通する部
分は説明を省略する。
の内周面9aを図3に示す加熱用コイル50により高周
波焼入れを行った場合について述べたが、この第2実施
例では図4(b)に示す加熱用コイル150により高周
波焼入れを行う。すなわち、中間部の径が上部及び下部
の径より大きくなるように、コイルを樽状に巻いた特殊
な加熱用コイル150により高周波焼入れを行うように
した。
加熱用コイル50では、ヒンジボール9の肉薄部に焼入
れ部分Xが偏ってしまい、ヒンジボール9の外周面9b
の一部にまで焼入れが行われてしまうことがあり、ドラ
イブハブ41のボス部43の内周面43aを摩耗させる
おそれがあるが、第2実施例の図4(b)に示す加熱用
コイル150により高周波焼入れを行うと、図4(a)
のクロスハッチングでに示すように、ヒンジボール10
9の内周面109aに均一に焼入れを行うことができ
る。
量型揺動板式圧縮機のヒンジボールを示す拡大断面図で
ある。前述の第1実施例と共通する部分は説明を省略す
る。
ボール9,109の内周面9a,109aを加熱用コイ
ル50,150により高周波焼入れを行ってヒンジボー
ル9,109の内周面9a,109aの硬度をドライブ
ハブ41のボス部43の硬度よりも高くした場合につい
て述べたが、この第3実施例では、ヒンジボール209
の内周面209aに、ドライブハブ41のボス部43の
内周面43aよりも高い硬度の円筒状の耐摩耗部材34
を設けた。実際には例えば、軸受鋼やセラミックにより
形成した円筒状の耐摩耗部材34の外周面に、圧粉体を
プレス成形した後、焼結する。このとき耐摩耗部材34
の外周面34aに抜け止め用の凸部35を一体に成形し
ておけば、耐摩耗部材34がヒンジボール209の内周
面209aから抜けにくくなる。
れば、第1実施例の効果と同様の効果を得ることができ
る。
る可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールを示す拡大
断面図である。前述の第1実施例と共通する部分は説明
を省略する。
結成形後、そのヒンジボール309の内周面309a
に、予め用意しておいた円筒状の耐摩耗部材134を圧
入したものである。
ば、第3実施例の効果と同様の効果を得ることができ
る。
の可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールによれば、
ドライブハブのボス部のドライブハブ内周面の摩耗を抑
制するとともに、回転軸に摺接するヒンジボールの内周
面の摩耗を抑制することができるので、異音の発生を防
ぐことができるとともに、ヒンジボールの破壊によるロ
ックを防ぐことができ、耐久性が向上する。
動板式圧縮機のヒンジボールによれば、ヒンジボールの
内周面は耐摩耗部材を介して回転軸に摺接するので、ド
ライブハブのボス部のドライブハブ内周面の摩耗を抑制
するとともに、ヒンジボールの内周面の摩耗を抑制する
ことができ、異音の発生を防ぐことができるとともに、
ヒンジボールの破壊によるロックを防ぐことができ、耐
久性が向上する。
ルを備えた可変容量型揺動板式圧縮機の縦断面図であ
る。
ある。
するためのヒンジボールの拡大断面図である。
ルを説明するためのヒンジボールの拡大断面図である。
ルの拡大断面図である。
ンジボールの拡大断面図である。
縦断面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 回転軸が遊挿される中心孔と、前記回転
軸に回動自在に取り付けられたドライブハブのボス部の
凹面状のドライブハブ内周面と摺動可能に嵌合する凸面
状の外周面とを備え、前記回転軸の硬度が前記ドライブ
ハブのボス部の硬度よりも高く、前記凹面状のドライブ
ハブ内周面と摺接する前記凸面状の外周面の硬度が前記
回転軸及び前記ドライブハブのボス部の硬度よりも低い
か同等の可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールにお
いて、 前記中心孔を形成する内周面の硬度を、前記ドライブハ
ブのボス部の硬度よりも高くしたことを特徴とする可変
容量型揺動板式圧縮機のヒンジボール。 - 【請求項2】 回転軸が遊挿される中心孔と、前記回転
軸に回動自在に取り付けられたドライブハブのボス部の
凹面状のドライブハブ内周面と摺動可能に嵌合する凸面
状の外周面とを備え、前記回転軸の硬度が前記ドライブ
ハブのボス部の硬度よりも高く、前記凹面状のドライブ
ハブ内周面と摺接する前記凸面状の外周面の硬度が前記
回転軸及び前記ドライブハブのボス部の硬度よりも低い
か同等の可変容量型揺動板式圧縮機のヒンジボールにお
いて、 前記中心孔を形成する内周面に、前記ドライブハブのボ
ス部の凹面状のドライブハブ内周面よりも高い硬度の円
筒状の耐摩耗部材を固着したことを特徴とする可変容量
型揺動板式圧縮機のヒンジボール。
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