JPH08109875A - 斜板式コンプレッサ - Google Patents

斜板式コンプレッサ

Info

Publication number
JPH08109875A
JPH08109875A JP6245548A JP24554894A JPH08109875A JP H08109875 A JPH08109875 A JP H08109875A JP 6245548 A JP6245548 A JP 6245548A JP 24554894 A JP24554894 A JP 24554894A JP H08109875 A JPH08109875 A JP H08109875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swash plate
piston
shoe
elastic member
drive shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6245548A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Umemura
幸生 梅村
Toshikatsu Miyaji
俊勝 宮地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Corp filed Critical Calsonic Corp
Priority to JP6245548A priority Critical patent/JPH08109875A/ja
Publication of JPH08109875A publication Critical patent/JPH08109875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/0873Component parts, e.g. sealings; Manufacturing or assembly thereof
    • F04B27/0878Pistons
    • F04B27/0886Piston shoes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1036Component parts, details, e.g. sealings, lubrication
    • F04B27/1054Actuating elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
  • Control Of Positive-Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 「斜板式コンプレッサ」において、斜板およ
びピストンの連結部分に生じる摺動磨耗によるガタの発
生を防止して音振性の向上を図る。 【構成】 斜板25の外縁部近傍の表裏面における少な
くとも一方の面のシュー71と摺動する範囲にリング状
の凹溝73を設け、シュー71と摺動する面を有するリ
ング状のレース74と、このレース74に対してシュー
71に向けて弾発力を付勢する半断面円弧状を成すリン
グ状の板ばね75とを凹溝73の中に配設した容量可変
斜板式コンプレッサである。また、板ばね75に代え
て、径の異なる2つの皿ばね76を同心円状に配設して
もよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板式コンプレッサの
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空気調和装置に使用されるコン
プレッサとしては、駆動軸に対する傾斜角度が固定され
た斜板を有する容量固定斜板式コンプレッサや、吐出冷
媒量を調整すべく駆動軸に対する傾斜角度が可変とされ
た斜板を有する容量可変斜板式コンプレッサなどが知ら
れている。
【0003】この容量可変斜板式コンプレッサは、ベル
ト、プーリなどを介して伝達されるエンジンにより回転
駆動される駆動軸と、この駆動軸に傾斜角度可変の状態
で取り付けられる円板状の斜板とを有しており、駆動軸
を回転させると、傾斜した状態の斜板は、いわゆるみそ
すり運動をなしつつ、駆動軸と共に回転する。また、こ
の容量可変斜板式コンプレッサは、複数のシリンダ室と
このシリンダ室に沿って摺動移動する各ピストンとを有
しているが、前述した回転する斜板とピストンとを、ピ
ストンロッドを介することなく直接摺動自在に連結した
ものがある。
【0004】このような斜板とピストンとが直結式のコ
ンプレッサにおいては、図6に示すように、各ピストン
23の後端側に断面が略U字状を呈する嵌合部23b が
形成されており、この嵌合部23b の両側内面の対向す
る位置に形成された球面凹部23c ,23d に略半球状
のシュー71,72が嵌装され、これら両シュー71,
72により斜板125の表裏両平坦面が挟持されてい
る。ここで、斜板125の外縁部107の表裏両面に形
成される摺動面は、それぞれ対応するシュー71,72
の平面部に摺動接触しており、またピストン23は、そ
の後端部に形成された球面凹部23c ,23d におい
て、対応するシュー71,72の球面部に摺動接触す
る。このようにして、ピストン23は、その後端部にお
いて斜板125に摺動自在に連結されている。
【0005】したがって、駆動軸を回転させて傾斜した
斜板125を回転させると、斜板125に摺動自在に連
結されるピストン23は、回転する斜板125の最もシ
リンダ室側に近い外縁部と摺接するときは上死点位置に
移動され、また回転する斜板125の最もシリンダ室側
から遠い外縁部と摺接するときは下死点位置に移動され
る。すなわち、駆動軸に対して傾斜した斜板125と、
シリンダ室により摺動方向が規制されているピストン2
3とを摺動接触させることにより、斜板125の回転運
動は、ピストン23の図6に示す矢印方向の往復運動に
変換されることになる。
【0006】このようにしてピストン23を往復運動さ
せると、コンプレッサ内の吸入ポートから吸入した冷媒
が圧縮された後吐出ポートへ吐出されることとなり、冷
媒が循環してコンプレッサとして機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、傾斜した斜
板125を回転させることによりピストン23を往復運
動させる場合にあっては、斜板125からピストン23
に、シュー71,72を介して軸方向の力が作用し、ピ
ストン23はシリンダ室13に沿って上死点側あるいは
下死点側に摺動移動する。
【0008】しかしながら、この場合に、斜板125と
ピストン23との連結部となる摺動部分に繰り返し反力
が作用するので、その摺動部分において磨耗が発生する
こととなる。そして長時間コンプレッサを使用するうち
に、磨耗が徐々に進行するが、特に、ピストン23とシ
ュー71,72との摺接面において最も磨耗する。
【0009】このため、図7に示すように、クリアラン
スLが増大して前記摺動部分にガタが生じ、異音の発生
を招くという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、斜板およ
びピストンの連結部分に生じる摺動磨耗によるガタの発
生を防止して音振性の向上を図った容量可変斜板式コン
プレッサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る容量可変斜板式コンプレッサは、駆動軸
を回転可能に支持するケーシングと、駆動軸に対して傾
斜角度が可変な状態で取り付けられている斜板と、ケー
シング内に形成される複数のシリンダ室と、シリンダ室
の内部を軸線方向に往復動される複数のピストンと、各
ピストンの後端側の嵌合部の両側内面に対向して形成さ
れた2つの球面凹部にそれぞれ嵌装されると共に斜板の
表裏両面を挟持し、これらと摺動接触するシューとを有
する容量可変斜板式コンプレッサにおいて、斜板の外縁
部近傍の表裏面の少なくとも一方の面におけるシューと
摺動する範囲にリング状の凹溝を設け、シューに向けて
弾発力を付勢する弾性部材を凹溝の中に配設したことを
特徴とする。
【0012】前記弾性部材は、リング状を呈し、その半
断面が円弧状を成す板ばねで構成したことを特徴とす
る。また、前記弾性部材は、同心円状に配設された径の
異なる複数の皿ばねで構成してもよい。
【0013】また、シューと弾性部材との間に、シュー
と摺動する面を有するリング状の板部材を介装させたこ
とを特徴とする。
【0014】
【作用】このように構成した本発明にあっては、駆動軸
が回転され傾斜した状態の斜板のみそすり運動により、
ピストンに軸方向の力が付与されて往復動させることに
なるが、その反力がピストンと斜板との連結部に負荷さ
れる。このため、斜板およびピストンの連結部分におい
て負荷を受けた状態で摺動される。
【0015】この結果、連結部分の摺動する箇所におい
て磨耗が生じ、特に、ピストンとシューとの摺接面にお
いて最も磨耗が進行するが、たとえ磨耗が生じたとして
も、磨耗により減じた軸方向の長さだけ弾性部材が軸方
向に伸長するので、クリアランスが生じるのが抑止され
る。
【0016】したがって、斜板およびピストンの連結部
分に生じる摺動磨耗によるガタの発生が防止され、ガタ
のために生じる異音の発生も無くなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る容量可変斜板式
コンプレッサの概略断面図、図2は、図1に示される斜
板とピストンとの連結部分の要部拡大断面図、図3は、
図1に示される斜板とピストンとの連結部分の分解斜視
図、図4は、本発明の別の実施例の要部拡大断面図であ
る。
【0018】図1に示す本実施例の容量可変斜板式コン
プレッサは、各端部にリアヘッド10とフロントヘッド
11が両端に取り付けられた円筒状のケーシング12を
有し、このケーシング12内には、シリンダ室13や、
クランク室14が設けられている。前記リアヘッド10
は、ケーシング12の右端部にバルブシート16を介し
て取り付けられ、左端部に設けられたフロントヘッド1
1とともに図示しないボルトにより3者一体的に連結さ
れている。バルブシート16の両面には、弁形成プレー
ト(図示省略)がそれぞれ設けられ、吐出弁側には、リ
テーナ18が取り付けられている。
【0019】ケーシング12内を挿通して設けられた駆
動軸19のフロントヘッド側は、フロントヘッド11を
貫通して突出され、端部にプーリ20が連結されてい
る。駆動軸19とプーリ20との間には電磁クラッチ2
7が設けられ、要冷房時には電磁クラッチをオンして、
ベルトを介してエンジンの回転が伝達されるようになっ
ている。冷房不要時には電磁クラッチをオフすれば、エ
ンジンとコンプレッサとの接続が遮断され、駆動軸19
は回転せずにプーリのみが空転する。
【0020】ケーシング12内には、シリンダ室13が
円周方向等間隔に複数個開設され、これら各シリンダ室
13にはそれぞれピストン23が設置されている。これ
ら各ピストン23は、その前端側にピストンヘッド23
a 、後端側に断面が略U字状を呈する嵌合部23b が形
成される。この嵌合部23b の両側内面に対向して形成
された球面凹部23c ,23d にシュー71,72の球
面部が嵌装され、これら両シュー71,72の平面部に
より斜板25の表裏両面が挟持され摺動自在に接触す
る。
【0021】本実施例では特に、図2に示したように、
斜板25の外縁部近傍の表裏面のうちのバルブプレート
16側と反対側の面のシュー71と摺動する範囲に、リ
ング状の凹溝73が設けられ、この中に、リング状の板
部材としてのレース74と、このレース74に対してシ
ュー71に向けて弾発力を付勢するリング状の板ばね7
5とが配置されている。
【0022】レース74は、摺動性の良好な材料のも
の、例えば軸受鋼等が使用される。また、種々の材料に
例えばテフロンコーティング、すずめっき、イオンコー
ティング等の表面硬化処理を施した材料を使用すること
が可能である。このように、シュー71と摺動する面の
材質や表面状態を任意に設定することができる。この結
果、容量可変斜板式コンプレッサにあっては、球状黒鉛
鋳鉄やアルミなどからなる斜板が使用されるが、この斜
板の材料を変えることなく摺動部分には摺動性の良いレ
ース74を適宜設定できる利点がある。なお、シュー7
1,72は、通常、軸受鋼等から構成されるが、イオン
コーティング等の表面硬化処理を施してもよい。また、
板ばね75は、ばね鋼からなり、図示のように、その半
断面形状は円弧状に形成され、板厚等は設計条件に応じ
て適宜設定することができる。
【0023】ピストン23と斜板25とを連結する場合
には、図3に示したように、後端側に形成された球面凹
部23c ,23d にシュー71,72の球面部を嵌装さ
せ、凹溝73に板ばね75とレース74とをこの順で配
設した斜板25を、図3の矢印P方向からシュー71,
72の両平面部の間に嵌挿する。この場合に、板ばね7
5を変形させながらピストンの嵌合部23bに斜板25
を嵌挿することができるので、このような弾性部材がな
く殆んどクリアランスのない状態で嵌挿するのに較べて
作業性が良い利点がある。
【0024】このようにすれば、板ばね75の弾発力に
よりレース74がシュー71の平面部に所定のばね圧で
押し付けられるため、ピストン23と斜板25とをガタ
なく摺動自在に連結できる。
【0025】なお、レース74が脱落することがないよ
うに、ピストン23と斜板25とを連結した状態でレー
ス74の板ばね75側の端面が斜板25の表面から突出
しないように設計されている。
【0026】板ばね75のばね圧は、摺動性を損なわな
いように、過大とならない所定値に設定される。また、
長時間コンプレッサを使用すると摺動部分において磨耗
が発生するが、この磨耗量を補償できる程度の所期変形
量が与えられるように板ばね75の設計がなされてい
る。したがって、磨耗の進行によってピストン23と斜
板25とのガタが発生するのを防止できる。
【0027】図2に示したように、本実施例で凹溝73
を斜板25の外縁部近傍の表裏面のうちのバルブプレー
ト16側と反対側の面に設けたのは、バルブプレート1
6側、すなわちシュー72と球面凹部23d との接触部
の方が圧縮行程時に大きな力を受けるので、それを避け
るためである。このようにすれば板ばね75に対する負
荷が軽減され、へたり等の影響も少なくなる。但し、板
ばね75やレース74を所定の設計基準を満たすように
設定すれば、板ばね75およびレース74を配設した凹
溝73を斜板25の外縁部近傍の表裏面のうちのバルブ
プレート16側に設けることも可能である。さらに、図
4に示したように、凹溝73を斜板25の外縁部近傍の
表裏面の両方に設けてもよい。この場合には、両方のシ
ュー71,72と斜板25との摺動がレース74を介し
て行われるので、前述したように斜板の材料を変えるこ
となく両側の摺動部分において摺動性の良いレース74
を設定できる。
【0028】なお、上述の実施例では、凹溝73に板ば
ね75およびレース74の両方を配設するようにした
が、レース74を省略することも可能である。この場合
には、板ばね75が直接シュー71,72と摺動接触す
るため、板ばね75のシュー71,72との接触面の摺
動性を考慮し、例えば、平面部を設けたり表面処理を施
したりするとよい。
【0029】駆動軸19の図中左側部位は、フロントヘ
ッド11に軸受26を介して支持され、軸受26の内方
には駆動軸19により回転される回転部材28が設けら
れている。この回転部材28の内端側には軸線方向摺動
可能に嵌挿されたスリーブ29が設けられ、このスリー
ブ29の外周面は、円弧状とされ、この円弧状外面には
揺動可能に斜板25の凹状内面が当接している。斜板2
5と回転部材28には、それぞれリンク30b ,30a
が突設され、これら両リンク30b ,30a は、長孔3
1とピン部材32により連結され、回転部材28の回転
によって斜板25が回転されるようになっている。
【0030】したがって、この斜板25は、スリーブ2
9の軸方向移動に伴ってピン部材32を支点として傾斜
し、機械的に傾斜角(駆動軸19の軸線に直交する面に
対する傾斜角をいう)を調節することができるようにな
っている。斜板25の傾斜角は、斜板25のバランサ2
5a が回転部材28に当接する位置で最大の傾斜角が与
えられる(図1の状態)。
【0031】この容量可変斜板式コンプレッサは、リア
ヘッド10内にコントロールバルブCv が設けられ、帰
還する冷媒の吸込圧に応じてクランク室14内の圧力を
調整して斜板25の角度を変化させて、コンプレッサか
ら吐出される冷媒量を調節し、コンプレッサの吸入圧が
一定になるようにコントロールしている。
【0032】吸入ポート33及び吐出ポート34が前記
リアヘッド10に設けられ、この吸入ポート33には、
エバポレータからの帰環冷媒が流入し、この冷媒はバル
ブシート16の図中左側表面にある弁形成プレート(図
示省略)に円周方向複数形成された吸入弁の弾性的閉鎖
力に抗して吸入口33a より吸入工程にあるシリンダ室
13に順次流入するようになっており、吐出ポート34
には、ピストンにより圧縮された冷媒がバルブシート1
6の図中右側表面にある弁形成プレート(図示省略)に
円周方向複数形成された吐出弁の弾性的閉鎖力に抗して
吐出されるようになっている。
【0033】次に、本実施例の作用を説明する。電磁ク
ラッチ27がオンされ、駆動軸19がベルト及びプーリ
を介してエンジンにより回転されると、それに伴って回
転部材28が回転し、両リンク30a ,30b 及びピン
部材32を介して斜板25も回転する。斜板25が駆動
軸19に対して傾斜状態にあれば、みそすり運動的に回
動し、これに伴なってピストン23が往復動し、冷媒の
吸入、圧縮、吐出が行なわれる。
【0034】ここで、冷房サイクルにおける熱負荷が大
きい場合には、帰還冷媒の圧力は比較的高圧で帰還す
る。この場合には、コントロールバルブCv の作用によ
り、クランク室14に比較的高圧の吸入圧が導入される
ため、その内部圧が吸入圧にほぼ等しくなる。このた
め、吸入工程にあるピストン23でも前後の圧力差がほ
とんどなくなり、ピストン23はシリンダ15のシリン
ダ室13内でスムーズに後退し得る状態となり、ピスト
ン23のストロークは増大する。この状態で圧縮が行な
われると、吐出冷媒量は増大し、冷房サイクル内を循環
する冷媒流量が増大し、再度熱負荷に応じた適正な冷媒
流量が吐出され、コンプレッサの吸入圧が次第に下降
し、最終的には一定の吸入圧に保たれることになる。
【0035】一方、冷房サイクルにおける熱負荷が小さ
い場合には、帰還冷媒の圧力は十分スーパーヒート量が
得られず、低圧で帰還する。この場合には、コントロー
ルバルブCv の作用により、ピストン23によって圧縮
され吐出ポート34に導かれた高圧冷媒が、クランク室
14に導入され、クランク室14の内部圧力が高められ
る。この結果、ピン32を中心とする複数の各ピストン
23に加わる力のモーメントに差が生じ、各ピストン2
3の前後の圧力バランスが変化し、この斜板25の傾斜
角度が減少することになる。
【0036】ところで、冷媒の吸入、圧縮、吐出は、上
述したように、傾斜した状態の斜板25のみそすり運動
的な回転によってピストン23に軸方向の力が付与され
て往復動せられることによりなされるが、その反力がピ
ストン23と斜板25との連結部に負荷されることにな
る。このため、ピストン23の球面凹部23c ,23d
とシュー71,72の球面部との間、およびシュー7
1,72の平面部とレース74との間において負荷を受
けた状態で摺動される。この結果、これらの摺動部分に
おいて磨耗が生じることとなる。この場合に、特に、ピ
ストンとシューとの摺接面において最も磨耗が進行す
る。
【0037】本実施例によれば、上記の磨耗が生じたと
しても、磨耗により減じた軸方向の長さだけ所定の圧縮
状態にある板ばね75の軸方向の高さが伸長するので、
クリアランスが生じるのを抑止する。したがって、斜板
25およびピストン23の連結部分に生じる摺動磨耗に
よるガタの発生が防止され、ガタのために生じる異音の
発生もなくなり、音振性の大幅な向上が図られる。しか
も、弾性部材としてリング状を呈する半断面が円弧状を
成す板ばね75を使用したので、僅かな空間の利用で、
簡易な部材により板部材に対してシューに向けて弾発力
を付勢させることができる。
【0038】図5は、本発明のさらに別の実施例の要部
拡大断面図である。この実施例においては、板ばね75
に代えて、径の異なる2つの皿ばね76a,76bを斜
板25のリング状の凹溝73の中に同心円状に配設した
ものである。このように構成すれば、径の大きい方の皿
ばね76aの外周端と径の小さい方の皿ばね76bの外
周端とで接触してレース74をシュー71に向けて押圧
することができる。このためレース74がシューに偏り
なく均等に押圧され、滑らかな摺動を実現することがで
きる。なお、上記皿ばねは、2つに限られるものではな
く、それ以上設けてもよく、さらに皿ばねの板厚は適宜
設定できる。
【0039】なお、以上説明した実施例は、本発明の理
解を容易にするために記載されたものであって、本発明
を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記実施例に開示された各要素は、本発明の技術的
範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。例えば、上述した実施例においては、斜板25の凹
溝73に配設する弾性部材として、板ばね75や皿ばね
76を使用したが、本発明はこれのみに限定されるもの
ではなく、他の弾性部材、例えば複数の圧縮コイルばね
を凹溝73の中に均等に配置させる構成としてもよい。
この場合には変形量に対し比較的小さな弾発力に設定す
ることが可能である。
【0040】また、容量可変斜板式コンプレッサを例に
挙げてこれまで説明したが、本願内容は、容量可変式の
コンプレッサのみならず、固定容量の斜板式のコンプレ
ッサにも使えることはもちろんである。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、斜板
の外縁部近傍の表裏面における少なくとも一方の面のシ
ューと摺動する範囲にリング状の凹溝を設け、シューに
向けて弾発力を付勢する弾性部材を凹溝の中に配設した
ので、斜板およびピストンの連結部分に摺動磨耗が生じ
たとしても、磨耗により減じた軸方向の長さだけ弾性部
材が軸方向に伸長し、クリアランスが生じるのを抑止す
ることができる。
【0042】したがって、斜板およびピストンの連結部
分に生じる摺動磨耗によるガタの発生が防止され、ガタ
のために生じる異音の発生も無くなり、音振性が大幅に
向上する。
【0043】また、弾性部材を、リング状を呈する半断
面が円弧状を成す板ばねと構成すれば、僅かな空間の利
用で、しかも簡易な部材により板部材に対してシューに
向けて弾発力を付勢させることができる。また、弾性部
材を、同心円状に配設された径の異なる複数の皿ばねと
構成すれば、同様に僅かな空間の利用で、板部材に複数
の皿ばねの端面が当接するようにして弾発力が付勢され
る。このため板部材がシューに偏りなく均等に押圧さ
れ、滑らかな摺動を実現できる。
【0044】また、シューと弾性部材との間に、シュー
と摺動する面を有するリング状の板部材を介装すれば、
斜板の材料を変えることなく摺動部分には摺動性の良い
板部材を適宜設定できる利点がある。
【0045】さらに、ピストンと斜板とを連結する場合
には、弾性部材を変形させながらピストンの嵌合部に斜
板を嵌挿することができるので、このような弾性部材が
なく殆んどクリアランスのない状態で嵌挿するのに較べ
れば、作業性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る容量可変斜板式コン
プレッサの概略断面図である。
【図2】 図1に示される斜板とピストンとの連結部分
の要部拡大断面図である。
【図3】 図1に示される斜板とピストンとの連結部分
の分解斜視図である。
【図4】 本発明の別の実施例の要部拡大断面図であ
る。
【図5】 本発明のさらに別の実施例の要部拡大断面図
である。
【図6】 従来の容量可変斜板式コンプレッサの斜板と
ピストンとの連結部分の要部拡大断面図である。
【図7】 従来の容量可変斜板式コンプレッサにおける
斜板とピストンとの連結部分の磨耗による不具合を示す
図である。
【符号の説明】
12…ケーシング、 13…シリンダ室、19
…駆動軸、 23…ピストン、23b …嵌
合部、23c ,23d …球面凹部、 25…斜板、7
1,72…シュー、 73…凹溝、74…レース
(板部材)、75…板ばね(弾性部材)、76…皿ばね
(弾性部材)。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(12)に回転可能に軸架された
    駆動軸(19)と、ケーシング(12)のクランク室(14)に設け
    られた前記駆動軸(19)に連結された斜板(25)と、ケーシ
    ング(12)内に形成される複数のシリンダ室(13)と、シリ
    ンダ室(13)の内部を斜板(25)の回転により軸線方向に往
    復動される複数のピストン(23)と、各ピストン(23)の後
    端側の嵌合部(23b) の両側内面に対向して形成された2
    つの球面凹部(23c,23d) にそれぞれ嵌装されると共に斜
    板(25)の表裏両面を挟持し、これらと摺動接触するシュ
    ー(71,72) とを有する斜板式コンプレッサにおいて、 斜板(25)の外縁部近傍の表裏面の少なくとも一方の面に
    おけるシュー(71)と摺動する範囲にリング状の凹溝(73)
    を設け、シュー(71)に向けて弾発力を付勢する弾性部材
    (75,76) を凹溝(73)の中に配設したことを特徴とする斜
    板式コンプレッサ。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材は、リング状を呈し、その
    半断面が円弧状を成す板ばね(75)である請求項1に記載
    の斜板式コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 前記弾性部材は、同心円状に配設された
    径の異なる複数の皿ばね(76)である請求項1に記載の斜
    板式コンプレッサ。
  4. 【請求項4】 シュー(71)と弾性部材(75,76) との間
    に、シュー(71)と摺動する面を有するリング状の板部材
    (74)を介装してなる請求項1から3のいずれかに記載の
    斜板式コンプレッサ。
JP6245548A 1994-10-11 1994-10-11 斜板式コンプレッサ Pending JPH08109875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245548A JPH08109875A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 斜板式コンプレッサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6245548A JPH08109875A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 斜板式コンプレッサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08109875A true JPH08109875A (ja) 1996-04-30

Family

ID=17135344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6245548A Pending JPH08109875A (ja) 1994-10-11 1994-10-11 斜板式コンプレッサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08109875A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10326000A1 (de) * 2003-06-10 2005-01-05 Volkswagen Ag Kolbenanordnung an der Taumelscheibe eines Taumelscheibenkompressors
CN1321269C (zh) * 2005-05-26 2007-06-13 尤新荣 静力平衡摆缸式液压马达
DE10231212B4 (de) * 2001-07-21 2014-06-05 Volkswagen Ag Taumelscheibenkompressor
CN112963375A (zh) * 2021-04-16 2021-06-15 浙江美德亨泵业股份有限公司 一种防倾倒潜水泵

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10231212B4 (de) * 2001-07-21 2014-06-05 Volkswagen Ag Taumelscheibenkompressor
DE10326000A1 (de) * 2003-06-10 2005-01-05 Volkswagen Ag Kolbenanordnung an der Taumelscheibe eines Taumelscheibenkompressors
DE10326000A8 (de) * 2003-06-10 2005-05-04 Volkswagen Ag Kolbenanordnung an der Taumelscheibe eines Taumelscheibenkompressors
DE10326000B4 (de) * 2003-06-10 2012-02-23 Volkswagen Ag Kolbenanordnung an der Taumelscheibe eines Taumelscheibenkompressors
CN1321269C (zh) * 2005-05-26 2007-06-13 尤新荣 静力平衡摆缸式液压马达
CN112963375A (zh) * 2021-04-16 2021-06-15 浙江美德亨泵业股份有限公司 一种防倾倒潜水泵

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU670526B2 (en) Variable displacement piston type compressor
US5615599A (en) Guiding mechanism for reciprocating piston of piston-type compressor
US6139282A (en) Variable capacity refrigerant compressor with an aluminum cam plate means
US6158968A (en) Fluid displacement apparatus with variable displacement mechanism
JPS5946378A (ja) 可変容量圧縮機
US6969241B2 (en) Vibration damping mechanism for piston type compressor
US5380166A (en) Piston type refrigerant compressor
EP1394411B1 (en) Swash plate type variable displacement compressor
JPH0861231A (ja) 可変容量型揺動板式圧縮機のフルストローク位置決め構造
US5984643A (en) Variable capacity swash-plate-type refrigerant compressor
JP2006200405A (ja) 揺動斜板型可変容量圧縮機
JP4439434B2 (ja) 等速ジョイント及びそれを用いた揺動斜板型圧縮機
US20040055456A1 (en) Variable displacement compressor
JPH08109875A (ja) 斜板式コンプレッサ
US6546841B2 (en) Swash plate compressor and piston therefor
JP2004293388A (ja) 揺動斜板型ポンプ
JPH08109874A (ja) 斜板式コンプレッサ
US5882179A (en) Compressor with bearing between the drive shaft and the swash-plate boss
US6532860B2 (en) Piston type compressor and inner mold for making the same
US20010042438A1 (en) Piston for swash plate type compressor
US6912948B2 (en) Swash plate compressor
JP3320587B2 (ja) 斜板式コンプレッサ
JPH0741902Y2 (ja) 可変容量型斜板式圧縮機
JPH09228948A (ja) 固定容量の斜板式コンプレッサ
JPH08109876A (ja) 斜板式コンプレッサ