JPH0860119A - 表面保護フィルム及びその製造方法 - Google Patents

表面保護フィルム及びその製造方法

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JPH0860119A
JPH0860119A JP19822294A JP19822294A JPH0860119A JP H0860119 A JPH0860119 A JP H0860119A JP 19822294 A JP19822294 A JP 19822294A JP 19822294 A JP19822294 A JP 19822294A JP H0860119 A JPH0860119 A JP H0860119A
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JP
Japan
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melting point
fatty acid
conh
weight
acid amides
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JP19822294A
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Inventor
Masahiko Goto
昌彦 五藤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板、塗装鋼板等の被着体に貼り付けて使
用後に高速剥離することができ、且つ、剥離後の被着体
表面を汚すことのない表面保護フイルム及びその製造方
法を提供することを目的とする。 【構成】 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(SBS)100重量部、粘着付与樹脂0〜12
0重量部に、オレイルアミドなどの低融点脂肪酸アミド
とステアリルアミドなどの高融点脂肪酸アミドを各々
0.01〜2.5重量部、酸化防止剤とからなる粘着剤
組成物をポリオレフィン樹脂からなる基材フィルムと2
層共押出法により積層体としたる後、上記両アミドの融
点の間の温度で再加熱することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂板、化粧合
板、金属板、塗装鋼板などの表面に仮着して、塵の付着
や傷つきがないように、その表面を保護するために使用
される表面保護フイルムに関し、更に詳しくは、金属
板、ポリエステル系塗装鋼板、アクリル系塗装鋼板に対
して優れた特性を示す表面保護フイルムの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂板、化粧合板、金属板、塗装鋼
板などの表面を加工時や搬送時に傷付きや汚れを防止す
るために表面保護フイルムが賞用されている。表面保護
フイルムは、熱可塑性樹脂や紙からなる基材層の片面に
粘着層が形成された構造であり、適度の粘着力(仮着
性)を有するとともに、使用後に各種被着体の表面を粘
着剤で汚染することなく容易に剥がすことができなけれ
ばならない。
【0003】表面保護フイルムとして、例えば、特公昭
58−30911号公報、特開昭61−103975号
公報などにより、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性
樹脂からなる基材層の片面に、一般式A−B−A(但
し、Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合
体ブロック、イソプレン重合体ブロックまたはエチレン
−ブチレン重合体ブロック)で表されるブロック共重合
体エラストマー単独或いはこれに粘着付与樹脂とを混和
してなる粘着剤層が形成された表面保護フイルムが開示
されている。
【0004】又、特開平1−129085号公報には一
般式A−B−Aのブロック共重合体(但し、Aはポリス
チレン重合体ブロック、Bはポリブタジエンもしくはポ
リイソプレンあるいはそれらの水添加物からなるポリマ
ーブロック)、粘着付与樹脂、高級アルキル基の導入さ
れたポリエチレンイミンからなる粘着剤を用いた表面保
護フイルムが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭58−30
911号公報及び特開昭61−103975号公報に記
載の表面保護フイルムは、金属板(ステンレス板、アル
ミニウム板等)、ポリエステル系塗装鋼板、アクリル系
塗装鋼板に貼り付けた後の接着力亢進が激しく、剥離速
度を速くすることができず、特に加熱した場合には剥離
不可能となることがある。
【0006】特開平1−129085号公報記載の表面
保護フイルムは、金属板に貼り付けた場合は接着力亢進
することなく容易に剥がせるが、ポリエステル系塗装鋼
板、アクリル系塗装鋼板に貼り付けると加圧後に接着力
亢進し、高速で剥離することが困難である。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解消し、ポリ
エステル系塗装鋼板、アクリル系塗装鋼板等の表面を汚
すことなく、且つ、使用後に容易に剥離できる表面保護
フイルムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、ポリオレフィン樹脂からなる基材フイルムの片面
に、一般式A−B−Aで表されるブロック共重合体及び
一般式A−Bで表されるブロック共重合体(但し、Aは
スチレン系重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロ
ック、イソプレン重合体ブロック、またはそれらを水素
添加して得られるオレフィン重合体ブロックである)1
00重量部に対して、粘着付与樹脂0〜120重量部、
一般式Cn 2n+1CONH2 (n=10〜14)、Cn
2n-1CONH2 (n=15〜21)、H〔CH2 −C
2 N(CONH・Cn 2n+1l x H(n=12〜
22、l=0.5〜1.0、x=3〜90)で表される
低融点脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくとも1種
類0.01〜2.5重量部、一般式Cn 2n+1CONH
2 (n=15〜21)、Cn 2n+1CONH(CH2
m NHCOCn 2n+1(n=15〜21、m=1〜
8)、Cn 2n-1CONH(CH2 m NHCOCn
2n-1(n=15〜21、m=1〜8)で表される高融点
脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくとも1種類0.
01〜2.5重量部部とを含有する粘着剤層を積層して
なる表面保護フイルムをその要旨とするものである。
【0009】請求項2記載の本発明は、ポリオレフィン
系樹脂からなる基材フイルムの片面に、請求項1記載の
粘着剤層を積層したる後、選ばれた低融点脂肪酸アミド
類の融点以上、選ばれた高融点脂肪酸アミド類の融点以
下の範囲にある温度で再加熱することを特徴とする表面
保護フイルムの製造方法をその要旨とするものである。
【0010】本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂
としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレ
ン−αオレフィン共重合体、プロピレン−αオレフィン
共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルメタク
リレート共重合体、エチレン−nブチルアクリレート共
重合体、ポリプロピレン(ホモポリマー、ランダムコポ
リマー、ブロックコポリマー)等が挙げられる。又、上
記のものの任意の組合せによる混合物も使用できる。
【0011】粘着剤の主成分である一般式A−B−Aで
表されるブロック共重合体及び一般式A−Bで表される
ブロック共重合体(但し、Aはスチレン系重合体ブロッ
ク、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体
ブロック、またはそれらを水素添加して得られるオレフ
ィン重合体ブロックである)(以下「スチレン系熱可塑
性エラストマー」という)は、スチレン系重合体ブロッ
クAは平均分子量が4,000〜115,000程度の
ものが好ましく、更に8,000〜60,000程度の
ものがより好ましい。そのガラス転移温度は20℃以上
のものが好ましい。
【0012】又、ブタジエン重合体ブロック、イソプレ
ン重合体ブロックまたはこれらを水素添加して得られる
オレフィン重合体ブロックBは、平均分子量が20,0
00〜450,000程度のものが好ましく、更に5
0,000〜300,000程度のものがより好まし
い。そのガラス転移温度は−20℃以下のものが好まし
い。
【0013】上記A成分とB成分との好ましい重量比A
/Bは、2/98〜50/50であり、さらに好ましく
はA/Bは、5/95〜30/70である。又、一般式
A−B−Aブロック共重合体と一般式A−Bブロック共
重合体との好ましい重量比A−B−A/A−Bは、10
0/0〜20/80であり、さらに好ましくはA−B−
A/A−Bは、100/0〜50/50である。
【0014】請求項1及び2記載の表面保護フイルムに
使用される粘着付与樹脂は、A−B−Aブロック共重合
体及びA−Bブロック共重合体のB成分と選択的に相溶
するものであれば任意に選ばれる。例えば、脂肪族系石
油樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン樹脂、芳香
族系石油樹脂、ロジン樹脂、脂環族系石油樹脂等が好適
に用いられる。粘着付与樹脂の添加量は120重量部を
超えると粘着剤層の凝集力がなくなり、被着体に糊残り
するので120重量部以下とする。好ましくは10〜1
00重量部、さらに好ましくは10〜60重量部であ
る。
【0015】本発明で使用できる一般式Cn 2n+1CO
NH2 (n=10〜14)、Cn 2n-1CONH2 (n
=15〜21)、H〔CH2 −CH2 N(CONH・C
n 2n+1l x H(n=12〜22、l=0.5〜
1.0、x=3〜90)で表される低融点脂肪酸アミド
類としては、例えば、オレオアミド(融点73℃)、ラ
ウリンアミド(融点86℃)、ポリエチレンイミンオク
タデシルカルバミド(融点65℃)などが挙げられる。
上記一般式─〔CH2 −CH2 N(CONH・Cn
2n+1l x ─(n=12〜22、l=0.5〜1.
0、x=3〜90)で表されるポリエチレンイミンアル
キルカルバミドは、数平均分子量が1,000〜30,
000程度のものが好ましく、アルキル基は、ポリエチ
レンイミンのイミノ基に対し0.5〜1.0当量、より
好ましくは0.7〜1.0当量結合しているものが好ま
しく、n=18のポリエチレンイミンオクタデシルカル
バミド(融点65℃)が特に好適に使用される。
【0016】ポリエチレンイミンに高級アルキル基を導
入するには、例えば、ポリエチレンイミンに過剰のアル
キルイソシアネートを加え、攪拌下に加熱して、付加反
応により容易に導入することができる。具体例として
は、ポリエチレンイミンオクタデシルカルバミド(オク
タデシル基0.75当量)が挙げられる。
【0017】又、一般式Cn 2n+1CONH2 (n=1
5〜21)、Cn 2n+1CONH(CH2 m NHCO
n 2n+1(n=15〜21、m=1〜8)、Cn
2n-1CONH(CH2 m NHCOCn 2n-1(n=1
5〜21、m=1〜8)で表される高融点脂肪酸アミド
類としては、例えば、エチレンビスステアロアミド(融
点143℃)、ステアロアミド(融点100℃)、N,
N’−メチレンビスステアロアミド(融点143℃)な
どが挙げられる。
【0018】低融点脂肪酸アミド類の添加量は、上記粘
着剤組成物において、0.01重量部未満では、後述す
る再加熱をしてもブリ−ド量が少なく、初期の高速剥離
性を悪くする。又、2.5重量部を超えると、初めから
ブリ−ド量が多すぎて初期接着性が小さくなり、被着体
に付着しにくくなる。又、高融点脂肪酸アミド類の添加
量は、上記粘着剤組成物において、0.01重量部未満
では、経時後のブリ−ド量が少なく、被着体に対する接
着亢進を抑えられない。又、2.5重量部を超えると、
初期及び経時後のブリ−ド量が多すぎて初期接着性が小
さくなり、被着体に付着しにくくなる。
【0019】高速剥離性に優れるとは、高速で剥離する
際の剥離力が低速で剥離する際のそれよりも低いことを
いう。高速剥離とは、例えば、被着体から手で剥離する
ときの20〜40m/分の速度で剥離する場合をいい、
一方、低速剥離とは、例えば、JIS Z0237−8
の剥離力の測定方法で規定されている300mm/分程
度の速度で剥離する場合をいう。本発明において使用さ
れる上記粘着剤組成物には、更に必要に応じて、紫外線
吸収剤、酸化防止剤などが添加されてもよい。
【0020】請求項1記載の本発明において、基材フイ
ルムに粘着剤層を積層する方法は特に限定しないが、共
押出成形による方法が製造装置及び製造工程が簡単であ
り、積層強度が高く、製造能率もよいので好ましい。
【0021】請求項2記載の本発明において、基材フィ
ルムの一面に粘着剤層を積層したる後、選ばれた低融点
脂肪酸アミド類の融点以上、選ばれた高融点脂肪酸アミ
ド類の融点以下の温度範囲にある温度で再加熱する方法
は、特に限定はしないが、請求項2記載の本発明におい
て、基材フィルムと粘着剤層を共押出成形する場合に
は、後述する実施例に示す如く、粘着剤層を直接加熱ロ
−ル面に接触させて移送するロ−ル加熱方式が製造工程
が簡単であり、且つ、品質管理面からも好ましい。
【0022】
【作用】請求項1及び2記載の発明は、粘着剤層が一般
式A−B−Aで表されるブロック共重合体及び一般式A
−Bで表されるブロック共重合体(但し、Aはスチレン
系重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イ
ソプレン重合体ブロック、またはそれらを水素添加して
得られるオレフィン重合体ブロックである)100重量
部に対して、粘着付与樹脂0〜120重量部、一般式C
n 2n+1CONH 2 (n=10〜14)、Cn 2n-1
ONH2 (n=15〜21)、H〔CH2−CH2
(CONH・Cn 2n+1l x H(n=12〜22、
l=0.5〜1.0、x=3〜90)で表される低融点
脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくとも1種類0.
01〜2.5重量部、一般式Cn 2n+1CONH2 (n
=15〜21)、Cn 2n+1CONH(CH2 m NH
COCn 2n+1(n=15〜21、m=1〜8)、Cn
2n-1CONH(CH2 m NHCOCn 2n-1(n=
15〜21、m=1〜8)で表される高融点脂肪酸アミ
ド類の群から選ばれた少なくとも1種類0.01〜2.
5重量部部とを含有する粘着剤組成物からなるものであ
るので、得られる表面保護フィルムは、経時後において
も高速剥離性にすぐれ、又、粘着剤層の適度の初期接着
力を維持しながら剥離性を付与することにより、就中、
ポリエステル系塗装鋼板、アクリル系塗装鋼板からなる
被着体に糊残りなく剥離できる。
【0023】更に、請求項2記載の本発明において、基
材フイルムに粘着剤層を積層する際に、粘着剤組成物中
に含有する低融点脂肪酸アミド類、高融点脂肪酸アミド
類ともに熔融し、上記積層体を冷却すると、低融点脂肪
酸アミド類、高融点脂肪酸アミド類ともに粘着剤組成物
中で固化する。これを低融点脂肪酸アミド類の融点以
上、高融点脂肪酸アミド類の融点以下の範囲にある温度
で再加熱すると、低融点脂肪酸アミド類は粘着剤層の表
面にブリ−ドして、再加熱する前よりも該表面部分に高
濃度に存在する。高融点脂肪酸アミド類は固化したまま
なので、粘着剤層内の移動は少ない。比較例に示す如
く、粘着剤組成物中から高融点脂肪酸アミド類を除き、
低融点脂肪酸アミド類のみを配合した粘着剤層では、再
加熱すると、再加熱直後から低融点脂肪酸アミド類が非
常に多くブリ−ドし、初期接着性が悪くなり、逆に、経
時剥離性及び高速剥離性も悪くなる。又、粘着剤組成物
中から低融点脂肪酸アミド類を除き、高融点脂肪酸アミ
ド類のみを配合した粘着剤層では、再加熱すると、再加
熱直後は表面部分に高融点脂肪酸アミド類があまり多く
存在しないので、初期の高速剥離性が悪くなる。
【0024】叙上の如く、低融点脂肪酸アミド類と高融
点脂肪酸アミド類の相互作用と再加熱工程の相乗作用に
より、得られる表面保護フィルムは、経時後においても
高速剥離性にすぐれ、又、粘着剤層の適度の初期接着力
を維持しながら剥離性を付与することにより被着体に糊
残りなく剥離できるのである。更に、本発明は、上記諸
作用に加えて、基材フイルムと粘着剤層の積層体を共押
出成形することによって、基材層と粘着剤層が熱接着し
ており、明確な界面を形成しないのみならず、上記両層
の界面に低融点脂肪酸アミド類乃至高融点脂肪酸アミド
類などの低分子化合物が不均一、且つ、高濃度に移動集
積することがないので、基材フイルムと粘着剤層のアン
カ−が強固に維持されるのである。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明
する。猶、実施例において、接着力は以下に示す方法で
試験、評価された。 接着力 JIS Z0237−8(粘着テ−プ・粘着シ−ト試験
方法)に準じて測定した。アクリル樹脂塗装鋼板に対す
る接着力は、表面保護フィルムをアクリル樹脂塗装鋼板
に貼付けて、23℃、30分経過後と、500ton/
2 で加圧した状態で、30日経過後の接着力を測定し
た。猶、アクリル樹脂塗装鋼板の表面グロスは、22%
であった。又、剥離速度は、300mm/分と20m/
分である。剥離速度20m/分の測定は、テスタ−産業
社製、高速剥離試験機TF−701を使用した。接着力
の単位は、g/25mmで示した。
【0026】(実施例1=請求項1及び2記載の発明)
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS)(シェル化学社製 商品名:クレイトンG165
7)100重量部、粘着付与樹脂(トーネックス社製
商品名:エスコレッツ5300)30重量部、エチレン
ビスステアロアミド0.5重量部、オレオアミド0.5
重量部、酸化防止剤(日本チバガイギー社製 商品名:
イルガノクス1010)0.5重量部とからなる粘着剤
組成物を線状低密度ポリエチレン(三菱化成社製 商品
名:HY540)と2層共押出法により押出して、厚み
60μmの線状低密度ポリエチレンに厚み10μmの粘
着剤層が積層されてなる表面保護フイルムを得た。次い
で、95℃に加熱されたクロムメッキ、エンボスロ−ル
に粘着剤層が接触するよう上記積層体を供給、移送せし
め、再加熱処理をした表面保護フィルムを得た。得られ
た表面保護フィルムの性能は表1に示した。
【0027】(実施例2=請求項1及び2記載の発明)
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS)(旭化成工業社製、商品名:タフテックH105
2)100重量部、粘着付与樹脂(荒川化学工業社製、
商品名:アルコンP−100)30重量部、ラウリンア
ミド0.5重量部、N,N’−メチレンビスステアロア
ミド0.5重量部、酸化防止剤(日本チバガイギ−社
製、商品名:イルガノクス1010)0.5重量部とか
らなる粘着剤組成物を高密度ポリエチレン(三菱化成社
製、商品名:HY540)と2層押出成形法により、厚
さ60μmの高密度ポリエチレンと厚さ10μmの粘着
剤層の積層体を得た。以下、再加熱温度を90℃に変更
した以外、実施例1と同様にして表面保護フイルムを得
た。得られた表面保護フイルムの性能は表1に示した。
【0028】(実施例3=請求項1及び2記載の発明)
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS)(クラレ社製、商品名:セプトン2043)10
0重量部、粘着付与樹脂(ヤスハラケミカル社製、商品
名:クリアロンP−125)30重量部、ポリエチレン
イミンオクタデシルカルバミド(オクタデシル基0.7
5当量)0.5重量部、ステアロアミド0.5重量部、
酸化防止剤(日本チバガイギ−社製、商品名:イルガノ
クス1010)0.5重量部とからなる粘着剤組成物を
高密度ポリエチレン(三菱化成社製、商品名:HY54
0)と2層押出成形法により、厚さ60μmの高密度ポ
リエチレンと厚さ10μmの粘着剤層の積層体を得た。
以下、再加熱温度を80℃に変更した以外、実施例1と
同様にして表面保護フイルムを得た。得られた表面保護
フイルムの性能は表1に示した。
【0029】(比較例1)実施例1で使用した粘着剤組
成物からオレオアミドを添加しなかった以外は実施例1
と同様にして表面保護フイルムを得た。得られた表面保
護フイルムの性能は表1に示した。
【0030】(比較例2)実施例1で使用した粘着剤組
成物からエチレンビスステアロアミドを添加しなかった
以外は実施例1と同様にして表面保護フイルムを得た。
得られた表面保護フイルムの性能は表1に示した。
【0031】(比較例3)実施例1において、再加熱温
度を30℃に変更した以外は実施例1と同様にして表面
保護フイルムを得た。得られた表面保護フイルムの性能
は表1に示した。
【0032】
【表1】 表1から判るように、各実施例のものは経時後に高速剥
離性を示し、使用後の剥離が容易である。これに対して
比較例のものはいずれも経時後において高速剥離力が非
常に大きく、使用後の剥離が容易でなく、場合によって
はフイルムが切れたりすることが明らかである。
【0033】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明は、粘着剤層
が一般式A−B−Aで表されるブロック共重合体及び一
般式A−Bで表されるブロック共重合体(但し、Aはス
チレン系重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロッ
ク、イソプレン重合体ブロック、またはそれらを水素添
加して得られるオレフィン重合体ブロックである)10
0重量部に対して、粘着付与樹脂0〜120重量部、一
般式Cn 2n+1CONH 2 (n=10〜14)、Cn
2n-1CONH2 (n=15〜21)、H〔CH2−CH
2 N(CONH・Cn 2n+1l x H(n=12〜2
2、l=0.5〜1.0、x=3〜90)で表される低
融点脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくとも1種類
0.01〜2.5重量部、一般式Cn 2n+1CONH2
(n=15〜21)、Cn 2n+1CONH(CH2 m
NHCOCn 2n+1(n=15〜21、m=1〜8)、
n 2n-1CONH(CH2 m NHCOCn
2n-1(n=15〜21、m=1〜8)で表される高融点
脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくとも1種類0.
01〜2.5重量部部とを含有する粘着剤組成物からな
るものであるので、得られる表面保護フィルムは、経時
後においても高速剥離性にすぐれ、又、粘着剤層の適度
の初期接着力を維持しながら剥離性を付与することによ
り、就中、ポリエステル系塗装鋼板、アクリル系塗装鋼
板からなる被着体に糊残りなく剥離できる。
【0034】更に、請求項2記載の本発明において、基
材フイルムに粘着剤層を積層する際に、粘着剤組成物中
に含有する低融点脂肪酸アミド類、高融点脂肪酸アミド
類ともに熔融し、上記積層体を冷却すると、低融点脂肪
酸アミド類、高融点脂肪酸アミド類ともに粘着剤組成物
中で固化する。これを低融点脂肪酸アミド類の融点以
上、高融点脂肪酸アミド類の融点以下の範囲にある温度
で再加熱すると、低融点脂肪酸アミド類は粘着剤層の表
面にブリ−ドして、再加熱する前よりも該表面部分に高
濃度に存在する。高融点脂肪酸アミド類は固化したまま
なので、粘着剤層内の移動は少ない。比較例に示す如
く、粘着剤組成物中から高融点脂肪酸アミド類を除き、
低融点脂肪酸アミド類のみを配合した粘着剤層では、再
加熱すると、再加熱直後から低融点脂肪酸アミド類が非
常に多くブリ−ドし、初期接着性が悪くなり、逆に、経
時剥離性及び高速剥離性も悪くなる。又、粘着剤組成物
中から低融点脂肪酸アミド類を除き、高融点脂肪酸アミ
ド類のみを配合した粘着剤層では、再加熱すると、再加
熱直後は表面部分に高融点脂肪酸アミド類があまり多く
存在しないので、初期の高速剥離性が悪くなる。
【0035】叙上の如く、低融点脂肪酸アミド類と高融
点脂肪酸アミド類の相互作用と再加熱工程の相乗作用に
より、得られる表面保護フィルムは、経時後においても
高速剥離性にすぐれ、又、粘着剤層の適度の初期接着力
を維持しながら剥離性を付与することにより被着体に糊
残りなく剥離できるのである。更に、本発明は、上記諸
作用に加えて、基材フイルムと粘着剤層の積層体を共押
出成形することによって、基材層と粘着剤層が熱接着し
ており、明確な界面を形成しないのみならず、上記両層
の界面に低融点脂肪酸アミド類乃至高融点脂肪酸アミド
類などの低分子化合物が不均一、且つ、高濃度に移動集
積することがないので、基材フイルムと粘着剤層のアン
カ−が強固に維持されるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKK JKZ JLF

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂からなる基材フイ
    ルムの片面に、一般式A−B−Aで表されるブロック共
    重合体及び一般式A−Bで表されるブロック共重合体
    (但し、Aはスチレン系重合体ブロック、Bはブタジエ
    ン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、または
    それらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロッ
    クである)100重量部に対して、粘着付与樹脂0〜1
    20重量部、一般式Cn 2n+1CONH2 (n=10〜
    14)、Cn 2n-1CONH2 (n=15〜21)、H
    〔CH2 −CH2 N(CONH・Cn 2n+1l x
    (n=12〜22、l=0.5〜1.0、x=3〜9
    0)で表される低融点脂肪酸アミド類の群から選ばれた
    少なくとも1種類0.01〜2.5重量部、一般式C n
    2n+1CONH2 (n=15〜21)、Cn 2n+1CO
    NH(CH2 m NHCOCn 2n+1(n=15〜2
    1、m=1〜8)、Cn 2n-1CONH(CH2m
    HCOCn 2n-1(n=15〜21、m=1〜8)で表
    される高融点脂肪酸アミド類の群から選ばれた少なくと
    も1種類0.01〜2.5重量部部とを含有する粘着剤
    層を積層してなる表面保護フイルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂からなる基材フイ
    ルムの片面に、請求項1記載の粘着剤層を積層したる
    後、選ばれた低融点脂肪酸アミド類の融点以上、選ばれ
    た高融点脂肪酸アミド類の融点以下の範囲にある温度で
    再加熱することを特徴とする表面保護フイルムの製造方
    法。
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