JP3812009B2 - 粘着積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材層と、該基材層の片面に形成された、金属面、ガラス面、塗装面等と密着性が良く、かつ剥離性が良好な粘着剤層とからなる粘着積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粘着積層体用の粘着剤として、アクリル系粘着剤や、天然ゴム、ポリイソブチレンなどのゴムを主体とするゴム系接着剤が汎用されてきた。これらの粘着剤は、製造時に溶剤を用いることが多いため、製造時に火災の危険や公害の問題があることに加えて、製造工程が多いため、経済性などに問題があった。
近年、このような問題を解決するため、熱溶融型の粘着剤を用いて、基材層と粘着剤層を共押出成形して粘着積層体を製造する方法が用いられている。
共押出成形によって製造される粘着積層体として、例えば、表面保護フィルムがある。表面保護フィルムは、被覆塗装綱板、金属板、合成樹脂板、ガラス板、化粧板などの表面が加工時及び搬送時に傷付いたり汚れたりするのを防止するために使用されている。表面保護フィルムは、熱可塑性樹脂や紙からなる基材層の片面に、粘着層が形成された構造を有しており、被着体に対する適度な密着性を有すると共に、使用後に各種被着体の表面を粘着剤で汚染することなく容易に剥がす事ができるという、いわゆる剥離性が良好でなくてはならない。
この種の表面保護フィルムとして、例えばポリオレフィン系樹脂からなる基材層の片面に、エチレンを主成分とする、例えばEVAを用いて粘着剤層を形成させたものが公知であるが、粘着付与樹脂を併用しないと被着体に対する密着性が得られない。また、長期間被着体に貼り付けた場合、粘着力の上昇により充分な剥離性が得られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、押出成形による製造が可能なため、溶剤による製造時の火災の危険、公害等の心配が無く、製造工程が少なくて経済性も良く、また、成形加工性に優れ、被着体に対して適度な密着性を有し、かつ剥離性の良好な粘着積層体を提供する事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は、基材層(イ)と、該基材層の片面に形成された粘着剤層(ロ)とからなる粘着積層体であって、上記粘着剤層(ロ)が、少なくとも一種のビニル芳香族化合物重合体ブロック(A)、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体ブロックまたは共役ジエン化合物重合体ブロック(B)、および1,2−ビニル結合を有するブタジエン単位が30重量%以下のポリブタジエンブロック(C)からなるブロック共重合体の共役ジエン部分を水添した水添ジエン系共重合体(1)を含むことを特徴とする粘着積層体を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の(イ)基材層としては、熱可塑性樹脂、紙、発泡体等公知のものを使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂を挙げることができる。
オレフィン系樹脂は、1種または2種以上のモノオレフィンを高圧法または低圧法のいずれかによる重合から得られる樹脂であり、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテンー1である。該ポリオレフィン樹脂は単独重合体であってもよく、次に示すような他のモノマーを共重合してある共重合体であってもよい。
オレフィン系樹脂の好ましい共重合成分としては、例えばエチレン(主たる重合体がポリエチレンの場合は除く)をはじめ、プロピレン(主たる重合体がポリプロピレンの場合は除く)、ブテン−1(主たる重合体がポリブテン−1である場合は除く)、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの直鎖状α−オレフィン、4−メチルペンテン−1(主たる重合体が4−メチルペンテン−1の場合は除く)、2−メチルプロペン−1、3−メチルペンテン−1、5−メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1などの分岐状α−オレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などのジカルボン酸やそのモノエステル、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル、酢酸ビニルや、プロピオン酸ビニルなどの飽和カルボン酸のビニルエステル、スチレン、α−スチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アコニット酸などの酸無水物、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンなどのジエンモノマーさらにアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミドなどが用いられる。これらの共重合可能なモノマーは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらを共重合した場合の共重合体の様式については特に制限はなく、例えばランダム型、ブロック型、グラフト型、これらの混合型などいずれであってもよい。これら共重合成分の量としては好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下である。
これらオレフィン系樹脂は、単独で用いても良く、また2種以上を組み合わせて用いても良い。さらに、これらのオレフィン系樹脂からなる基材層は、単層もしくは、2層以上の多層から構成されても良い。
またこれらのオレフィン系樹脂に、本発明の特徴を本質的に損なわない範囲で、必要に応じてタルク、シリカ、シリカバルーン、ガラスバルーン、高分子微小球等のブロッキング防止剤、有機系抗菌剤、無機系抗菌剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、防曇剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の公知の添加剤を配合することもできる。
【0006】
スチレン系樹脂としては、ポリスチレン系樹脂およびゴム強化ポリスチレン系樹脂を挙げることができる。
ポリスチレン系樹脂としては、芳香族ビニル化合物からなる重合体あるいは、芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体との共重合体である。ここで使用される芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、p−ターシャルブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどがあり、これらは1種または、2種以上で使用される。好ましい芳香族ビニル化合物はスチレンである。
共重合可能な他のビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルシアン化合物、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステル、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(p−ブロモフェニル)マレイミドなどのマレイミド系化合物などがある。
ゴム強化ポリスチレン系樹脂は、ゴムの存在下に上記の芳香族ビニル化合物あるいはそれと他のビニル単量体を重合して得られる樹脂である。
例えば、重合体に用いられるゴムとしては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体、ポリアクリル酸エステルなどの非ジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂、水素添加スチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
このようなスチレン−ブタジエンブロック共重合体には、XY型、XYX型、XYXテーパー型、ラジアルテレブロック型などのいずれであっても良い。
これらスチレン系樹脂は、単独で用いても良く、また2種以上を組み合わせて用いても良い。さらに、これらのオレフィン系樹脂からなる基材層は、単層もしくは、2層以上の多層から構成されても良い。
またこれらのスチレン系樹脂に、本発明の特徴を本質的に損なわない範囲で、必要に応じてタルク、シリカ、シリカバルーン、ガラスバルーン、高分子微小球等のブロッキング防止剤、有機系抗菌剤、無機系抗菌剤、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤、防曇剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の公知の添加剤を配合することもできる。
【0007】
紙としては、紙の材質には特に制限はなく、例えば紙業タイムス社出版部編の「オールペーパーガイド−紙の商品辞典」上下巻中に記載の各種紙が好適に使用することができる。これらの紙は単体で用いても良く、2種類以上を組み合わせたものを使用しても良い。また、これらの紙は、紙の片面または、両面にポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂がコートされたものであっても良い。
発泡体としては、発泡体の材質には特に制限はなく、例えばポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレンフォーム、ABSフォーム等が好適に使用することができる。本発明の基材層としては、(1)水添ジエン系共重合体と熱接着性の良いものが好ましい。
【0008】
本発明の(1)水添ジエン系共重合体は、以下に詳細を述べる(A)、(B)、および(C)ブロックからなるブロック共重合体の共役ジエン部分を水素添加したものであり、水添率は80%以上が好ましい。水添率が80%未満では組成物の耐熱性、耐候性が劣り好ましくない。
(A)ブロックはビニル芳香族化合物重合体であり、ポリスチレンブロックであることが好ましい。(1)水添ジエン系共重合体の(A)ブロックの含有率は2〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは2〜10重量%である。20重量%を超えると粘着性が劣る傾向があり好ましくない。
(B)ブロックはビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体、または共役ジエン化合物重合体であり、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体としては、ブタジエンとスチレンとの共重合体、イソプレンとスチレンとの共重合体、またはブタジエン、イソプレンおよびスチレンの共重合体が好ましい。共役ジエン化合物重合体としては、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、ブタジエンとイソプレンの共重合体が好ましい。(1)成分中の(B)ブロックの含有率は30〜90重量%が好ましい。
(C)ブロックは、1,2−ビニル結合を有するブタジエン単位が30重量%以下のポリブタジエンである。1,2−ビニル結合を有するブタジエン単位が30重量%を超えると粘着性が劣り好ましくない。(1)成分中の(C)ブロックの含有率は2〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量%である。50重量%を超えると粘着性が劣る傾向があり好ましくない。
また、(A)、(B)、(C)の各ブロックは、(A)、(B)、(C)の順でブロック的に結合していることが好ましい。
【0009】
本発明の水添ジエン系共重合体は、特開平2−305814や特開平3−72512に開示されたように、リビングアニオン重合し、さらに水素添加することで製造される。
また、水添ジエン系共重合体は、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、イソシアネート基およびエポキシ基から選ばれた少なくとも1種の官能基を有する不飽和化合物を用いて、押し出し機などで変性することができる。
さらに、水添ジエン系共重合体は、カップリング剤を用いてカップリングしても良い。
本発明において前記水添ジエン系共重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0010】
本発明の(2)オレフィン系樹脂としては、前記基材層に使用されるオレフィン系樹脂等が挙げられるが、(1)水添ジエン系共重合体と相溶するものが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1などが好適に用いられる。
本発明の(ロ)粘着剤層は、前記(1)水添ジエン系共重合体50重量%以上と前記(2)オレフィン系樹脂50重量%以下であることが好ましい。(1)水添ジエン系共重合体が50重量%未満の場合には、成形性は向上するが、被着体に対する密着性が悪くなり好ましくない。
本発明の(ロ)粘着剤層は、(1)水添ジエン系共重合体と(2)オレフィン系樹脂の他に、粘着付与剤、安定剤、接着亢進制御剤等が添加されても良い。
【0011】
粘着付与剤としては(1)水添ジエン系共重合体と相溶し、粘着力が向上するものが好ましく、例えば脂肪族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン樹脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂、フェノール系樹脂などが好適に用いられる。
安定剤としては、ヒンダードフェノール系、フォスファイト系などの酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系などの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤が好適に使用される。接着亢進制御剤としては高級アルキル基の導入されたリン酸エステル類等が好適に使用される。
また、必要に応じて、タルク、シリカ、炭カルなどの無機フィラー、炭素繊維、アミド繊維などの有機フィラーを含有しても良い。
【0012】
本発明の(1)水添ジエン系共重合体と(2)オレフィン系樹脂の混合は、例えばバンバリーミキサー、ロールミル、押出し成型機等の混合機を用いて行うことができるが、押出し成形機中で溶融混練りすることが好ましい。
本発明の粘着積層体の製造は、例えば次のようにして行われる。
(a)基材層上に押出機を用いて押し出した粘着剤層を熱貼合する方法、
(b)共押出しタイプのインフレーション成形機やTダイ押出し成形機により直接積層成形する方法、
(c)例えば前記(a)の方法で基材層の一方の面に粘着剤層を押出しラミネートする方法、等の公知の方法で積層して製造することができる。
前記(b)の方法に使用される押出し成形機のダイスは、マルチマニホールドタイプまたはフィードブロックタイプの何れでもよい。基材層(イ)に熱可塑性樹脂を用いる場合は、これらの方法のうち、共押出しで積層する(b)の方法が好ましい。
前記(b)の方法では、基材層の一方の面に粘着剤層を積層する2層共押出し法、最外層の一方の面に粘着剤層を積層する3層共押出し法のほか、4層以上の多層押出し法を採用することができる。
本発明の粘着積層体は、基材層の一方の面に粘着剤層が積層されているが、基材層が2層以上積層された場合、各層は同一でも異なってもよく、また基材層の一方の面に、粘着剤層を2層以上積層することもできる。
本発明の粘着積層体の厚さは、粘着積層体の所望の特性や用途に応じて適宜選択されるが、成形性および強度の観点から、10μm以上であることが好ましく、より好ましくは20μm以上である。
【0013】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例中の各種評価は、次のようにして行った。
ビニル芳香族化合物の結合量(重量%)
赤外分析法による679cm -1 のフェニル基の吸収により測定した。
共役ジエン部分の1,2−ビニル結合含量(%)
赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。
水素添加率(%)
溶媒として四塩化エチレンを用い、100MHzでの 1H―NMRスペクトルにより算出した。
水添ジエン系共重合体の数平均分子量
溶媒としてトリクロルベンゼンを用い、135℃におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算して算出した。
成形加工性
粘着積層体を成形し、目視評価した。
○;厚みムラ、肌荒れ等が無く成形加工性良好
×;厚みムラ、肌荒れ等が有り成形加工性が劣る
密着性
塗装面、ステンレス板及びガラス板に対する密着性の評価を行った。
○;密着性良好
×;密着性悪い
再剥離性
密着性を評価したサンプルについて剥離性の評価を行った。
○;再剥離性良好
×;再剥離性悪い
貼り跡
剥離後の被着体表面を目視で評価した。
○;貼り跡無し
×;貼り跡有り
実施例および比較例の配合配合処方に用いた各成分は、以下の通りである。
【0014】
(イ)成分
(イ−1)ポリエチレン (三菱化学(株)製、YF30)
(イ−2)ポリプロピレン両面加工上質紙(厚み80μm)
(イ−3)ポリエチレン発泡体シート(厚み150μm)
(1)成分
表1に示す水添ジエン系共重合体(1−1)〜(1−3)を合成した。これらの水添ジエン系共重合体のミクロ構造、数平均分子量および水素添加率を表1にまとめて示す。
(1−4)水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
(SEBS)(シェル(株)社製 クレイトンG−1652)
(2)成分
(2−1)ポリエチレン (三菱化学(株)製、YF30)
【0015】
【表1】
【0016】
実施例1〜4
上記(イ−1)成分からなる厚さ45μmの基材層と表2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層との、厚さ合計60μmの粘着積層体を、フィードブロック付きTダイを備えた2層フィルムが成形可能な押出し成形機(モダンマシナリー社製、基材層用:65mmφ、表層用:50mmφ)を用いて、押出し温度240℃、冷却ロール温度20℃の条件で共押出した。得られた粘着積層体について、評価を行った。
その結果、得られた粘着積層体は成形加工性、密着性が優れ、また再剥離性が良好で貼り跡の無いものであった。
評価結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】
実施例5
上記(イ−1)成分からなる厚さ45μmの基材層と表2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層との、厚さ合計60μmの粘着積層体を、実施例1〜5と同条件で作成し、評価を行った。
その結果、得られた粘着積層体は成形加工性、密着性が優れ、また再剥離性が良好で貼り跡の無いものであった。
評価結果を表2に示す。
実施例6
上記(イ−2)成分からなる基材層上に、表2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層をTダイを備えた押出し成形機(モダンマシナリー社製:50mmφ)を用いて、押出し温度240℃、冷却ロール温度20℃の条件で押出ラミネートし、厚さ合計95μmの粘着積層体を得た。得られた粘着積層体について、評価を行った。
その結果、得られた粘着積層体、成形加工性、密着性が優れ、また再剥離性が良好で貼り跡の無いものであった。
評価結果を表2に示す。
実施例7
上記(イ−3)成分からなる基材層上に、表2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層を実施例7と同条件で、厚さ合計165μmの粘着積層体を得た。得られた粘着積層体について、各種評価を行った。
その結果、得られた粘着積層体は成形加工性、密着性に優れ、また再剥離性が良好で貼り跡の無いものであった。
評価結果を表2に示す。
比較例1
上記(イ−1)成分からなる厚さ45μmの基材層と表2に示した配合からなる厚さ15μmの粘着剤層との、厚さ合計60μmの粘着積層体を、実施例1〜5と同条件で作成し、評価を行った。
その結果、比較例1の粘着積層体は本発明の範囲外であるため、良好な成形加工性、密着性が得られなかった。また、良好な密着性が得られなかったため、再剥離性、貼り跡の試験ができなかった。
評価結果を表2に示す。
【0019】
【発明の効果】
本発明の粘着積層体は、押出成形による製造が可能で、耐候性、成形加工性に優れ、適度な粘着力を有し、かつ剥離性が良好であり、鋼板、塗装鋼板、化粧鋼板、ガラス板、樹脂板等の傷付き防止用の表面保護フィルム、粘着テープ、粘着ラベル、粘着シート、アッセンブリーなどに利用可能であり工業的価値は大きい。
Claims (6)
- 基材層(イ)と、該基材層の片面に形成された粘着剤層(ロ)とからなる粘着積層体であって、
上記粘着剤層(ロ)が、少なくとも一種のビニル芳香族化合物重合体ブロック(A)、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物とのランダム共重合体ブロックまたは共役ジエン化合物重合体ブロック(B)、および1,2−ビニル結合を有するブタジエン単位が30重量%以下のポリブタジエンブロック(C)からなるブロック共重合体の共役ジエン部分を水添した水添ジエン系共重合体(1)を含むことを特徴とする粘着積層体。 - 上記粘着剤層(ロ)が、上記水添ジエン系共重合体(1)50〜100重量%、およびオレフィン系樹脂(2)0〜50重量%を含む請求項1記載の粘着積層体。
- 上記水添ジエン系共重合体(1)が、上記ブロック(A)2〜20重量%、上記ブロック(B)30〜90重量%、および上記ブロック(C)2〜50重量%からなる請求項1又は2記載の粘着積層体。
- 上記基材層(イ)が、熱可塑性樹脂、紙または発泡体からなる請求項1〜3のいずれか1項記載の粘着積層体。
- 上記粘着積層体が10μm以上の厚さを有する請求項1〜4のいずれか1項記載の粘着積層体。
- 上記基材層(イ)と上記粘着剤層(ロ)とが押出成形により積層されてなる請求項1〜5のいずれか1項記載の粘着積層体。
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