JP2003119441A - メッキ用マスキングテープ - Google Patents

メッキ用マスキングテープ

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JP2003119441A
JP2003119441A JP2001312875A JP2001312875A JP2003119441A JP 2003119441 A JP2003119441 A JP 2003119441A JP 2001312875 A JP2001312875 A JP 2001312875A JP 2001312875 A JP2001312875 A JP 2001312875A JP 2003119441 A JP2003119441 A JP 2003119441A
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JP
Japan
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plating
pressure
sensitive adhesive
block copolymer
vinyl aromatic
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JP2001312875A
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English (en)
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Tetsunari Iwade
徹成 岩出
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度の初期粘着力を有し、メッキマスキング
性や用済み後の剥離性に優れ、しかも使用後の廃材処理
が容易でリサイクル適性にも優れるメッキ用マスキング
テープを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂からなる支持体の
一方の面に、A−B型ブロック共重合体、A−B−A型
ブロック共重合体およびA−B−C型ブロック共重合体
(但し、Aはビニル芳香族化合物重合ブロックを、Bは
共役ジエン重合ブロックまたはビニル芳香族化合物と共
役ジエンとのランダム共重合ブロックを、Cはビニル芳
香族化合物と共役ジエンの内、ビニル芳香族化合物が漸
増するテーパーブロックを示す)からなる群より選択さ
れる少なくとも1種の水素添加されていても良いブロッ
ク共重合体100重量部に対して、軟化点が70〜14
0℃である粘着性付与樹脂10〜60重量部および常温
で液状の粘着性付与樹脂5〜50重量部を含有する粘着
剤からなる粘着剤層が形成されてなることを特徴とする
メッキ用マスキングテープ。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、メッキ用マスキン
グテープに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電子部品に設けられているリード
フレーム金属板等をメッキ処理する際に非メッキ部分を
マスキング(保護)するために用いられるメッキ用マス
キングテープとしては、例えば、特開平5−86346
公報や特開平9−134991号公報等に開示されてい
るように、ポリオレフィン系樹脂やポリエチレンテレフ
タレート樹脂等からなる支持体(基材)の一方の面に粘
着剤層が形成されてなるテープが一般的に用いられてい
る。特に特開平9−134991号公報に開示されてい
るメッキ用マスキングテープは、粘着剤層のゲル分率を
調整することによって、マスキング性と用済み後の剥離
性とのバランスを図っている。 【0003】一方、近年の環境問題の高まりより、一般
にテープ廃材をリサイクル(再生)することが進められ
ている。テープのなかでも、支持体としてポリオレフィ
ン系樹脂を用い、粘着剤層用の粘着剤としてゴム系粘着
剤を用いたテープは、それぞれの熱溶融押出特性が良
く、両者の分散性も良いことから、再混練によりペレッ
ト化(チップ化)され、プラスチック材料(再生プラス
チック)化されている例がある。 【0004】ところが、上記公報に開示されているよう
な従来のメッキ用マスキングテープは、粘着剤層が架橋
型アクリル系粘着剤から形成されているため、再混練し
ても支持体との分散が困難であり、リサイクル適性が悪
い。従って、使用後のテープ廃材は埋め立てや焼却等で
処理する必要が生じ、人体や環境に対して好ましくない
影響を及ぼすという問題点がある。 【0005】支持体としてポリオレフィン系樹脂を用
い、粘着剤層用の粘着剤としてゴム系粘着剤を用いたマ
スキングテープとして、例えば、特開平1−12908
5号公報には、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹
脂からなる支持体の一方の面に、A−B−A型ブロック
共重合体と、粘着性付与樹脂と、高級アルキル基が導入
されたポリエチレンイミンとを混和してなる粘着剤層が
形成されているマスキングテープが開示されている。 【0006】上記公報に開示されているマスキングテー
プは、適度の初期粘着力を有し、経時粘着性の昂進が少
なく、しかも共押出法により製造可能という利点を有す
るものであるが、メッキ用マスキングテープとして用い
ると、リードフレーム金属板等(被着体)にテープを貼
り付けた後、高温のメッキ液に浸漬した際に、粘着剤層
に含有される上記ポリエチレンイミンが被着体に対する
粘着剤層の親和力(密着性)を低下させる傾向があるた
め、被着体の被保護部にメッキ液の染み込みが生じた
り、高温メッキ中に上記ポリエチレンイミンが粘着剤層
からブリードアウトして、被着体の表面を汚染する等の
問題点が発生する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、適度の初期粘着力を有し、メッキマスキ
ング性や用済み後の剥離性に優れ、しかも使用後の廃材
処理が容易でリサイクル適性にも優れるメッキ用マスキ
ングテープを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のメッキ用マスキ
ングテープは、ポリオレフィン系樹脂からなる支持体の
一方の面に、A−B型ブロック共重合体、A−B−A型
ブロック共重合体およびA−B−C型ブロック共重合体
(但し、Aはビニル芳香族化合物重合ブロックを、Bは
共役ジエン重合ブロックまたはビニル芳香族化合物と共
役ジエンとのランダム共重合ブロックを、Cはビニル芳
香族化合物と共役ジエンの内、ビニル芳香族化合物が漸
増するテーパーブロックを示す)からなる群より選択さ
れる少なくとも1種の水素添加されていても良いブロッ
ク共重合体100重量部に対して、軟化点が70〜14
0℃である粘着性付与樹脂10〜60重量部および常温
で液状の粘着性付与樹脂5〜50重量部を含有する粘着
剤からなる粘着剤層が形成されてなることを特徴とす
る。 【0009】本発明のメッキ用マスキングテープの支持
体を構成するポリオレフィン系樹脂としては、従来から
マスキングテープの支持体用として慣用されている各種
ポリオレフィン系樹脂で良く、例えば、低密度ポリエチ
レン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂;エチレ
ン−エチレン以外のα−オレフィン共重合体;エチレン
−エチルアクリレート共重合体、エチレン−n−ブチル
アクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレー
ト共重合体などのエチレン−アルキル(メタ)アクリレ
ート共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリプ
ロピレン樹脂;プロピレン−プロピレン以外のα−オレ
フィン共重合体等が挙げられる。上記共重合体は、ラン
ダム共重合体であっても良いし、ブロック共重合体であ
っても良い。また、これらのポリオレフィン系樹脂は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。 【0010】上記α−オレフィンとしては、例えば、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、
1−オクテン等が挙げられる。これらのα−オレフィン
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。 【0011】支持体を構成するポリオレフィン系樹脂に
は、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、例えば、透明性や光沢性を向上させるためにベンジ
リデンソルビトールのような結晶核剤や、充填剤、増量
剤、軟化剤(可塑剤)、界面活性剤、カップリング剤、
酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外
線吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種
添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても
良い。 【0012】支持体の成形方法としては、例えば、ポリ
オレフィン系樹脂および必要に応じて添加される各種添
加剤からなるポリオレフィン系樹脂組成物を常法により
予め調製した後、このポリオレフィン系樹脂組成物を押
出機にて溶融混練して押出し、Tダイやサーキュラーダ
イ等を用いて、フィルム状(シート状も含む)に成形す
る方法や、ポリオレフィン系樹脂組成物を有機溶剤など
の溶媒に溶解もしくは分散させた後、キャスト方式でフ
ィルム状に成形する方法、また、ポリオレフィン系樹脂
組成物と後述する粘着剤層を形成するために用いられる
粘着剤との共押出を行って、支持体の成形と粘着剤層の
形成とを同時に一括して行う方法等が挙げられ、いずれ
の方法が採られても良いが、生産性に優れることから、
共押出法を採ることが好ましい。 【0013】こうして得られる支持体は、単層構成であ
っても良いし、2層以上の複層構成であっても良い。 【0014】また、支持体の厚みは、特に限定されるも
のではないが、20〜100μmであることが好まし
く、より好ましくは30〜60μmである。支持体の厚
みが20μm未満であると、得られるメッキ用マスキン
グテープの強度や用済み後の剥離性が不十分となること
があり、逆に100μmを超えると、得られるメッキ用
マスキングテープの柔軟性が不十分となったり、長尺支
持体の巻重体の外径が大きくなりすぎて、広い巻出し機
スペースが必要となったり、コスト高となることがあ
る。 【0015】本発明のメッキ用マスキングテープを構成
する粘着剤層は、A−B型ブロック共重合体、A−B−
A型ブロック共重合体およびA−B−C型ブロック共重
合体(但し、Aはビニル芳香族化合物重合ブロックを、
Bは共役ジエン重合ブロックまたはビニル芳香族化合物
と共役ジエンとのランダム共重合ブロックを、Cはビニ
ル芳香族化合物と共役ジエンの内、ビニル芳香族化合物
が漸増するテーパーブロックを示す)からなる群より選
択される少なくとも1種の水素添加されていても良いブ
ロック共重合体100重量部に対して、軟化点が70〜
140℃である粘着性付与樹脂10〜60重量部および
常温で液状の粘着性付与樹脂5〜50重量部を含有する
粘着剤から形成される。 【0016】上記ブロック共重合体は、一般式(A−
B)n、(A−B)m−X、(A−B−A)、(A−B
−A)m−X、(A−B−C)、(A−B−C)m−X
のいずれかで表される。 【0017】上記一般式中、Aはビニル芳香族化合物重
合ブロックを、Bは共役ジエン重合ブロックまたはビニ
ル芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合ブロッ
クを、Cはビニル芳香族化合物と共役ジエンの内、ビニ
ル芳香族化合物が漸増するテーパーブロックを示す。ま
た、nは1以上の整数を、mは2以上の整数を、Xはカ
ップリング残基を示す。 【0018】上記ビニル芳香族化合物としては、例え
ば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
1,1−ジフェニルエチレン等が挙げられるが、なかで
もスチレンやα−メチルスチレンが好適に用いられる。
これらのビニル芳香族化合物は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。 【0019】また、上記共役ジエンとは、エチレン結合
2個が直接単結合で結合している構造(C=C−C=
C)を有する炭化水素であり、例えば、ブタジエン、イ
ソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン等が挙げられるが、なかでもブタジ
エンやイソプレンが好適に用いられる。これらの共役ジ
エンは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。 【0020】上記ブロック共重合体の具体例としては、
例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(S
B)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(S
I)、これらの共役ジエン部分に水素添加して得られる
スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体(SE
B)やスチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合
体(SEP)などのA−B型ブロック共重合体や、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体(SIS)、これらの共役ジエン部分に水素添加して
得られるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロ
ック共重合体(SEBS)やスチレン−エチレン−プロ
ピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)などの
A−B−A型ブロック共重合体等が挙げられる。これら
のブロック共重合体は、単独で用いられても良いし、2
種類以上が併用されても良い。 【0021】本発明においては、上記ブロック共重合体
中におけるビニル芳香族化合物と共役ジエンとの構成比
(重量比)が3/97〜50/50であることが好まし
く、より好ましくは5/95〜40/60であり、特に
好ましくは5/95〜25/75である。 【0022】ビニル芳香族化合物と共役ジエンとの構成
比(重量比)が3/97未満であると、得られる粘着剤
(粘着剤層)の凝集力が不十分となって、用済み後のメ
ッキ用マスキングテープを被着体の被保護部から剥離す
る際に被保護部の表面に曇りや糊残りを生じることがあ
り、逆に上記構成比(重量比)が50/50を超える
と、得られる粘着剤(粘着剤層)の粘着性(タック)や
初期粘着力が不十分となって、被着体の被保護部に対す
るメッキ用マスキングテープの貼付作業性が阻害される
ことがある。 【0023】なお、上記ブロック共重合体を構成するビ
ニル芳香族化合物重合ブロック(A)およびテーパーブ
ロック(C)におけるビニル芳香族化合物の合計含量
は、2〜20重量%であることが好ましい。 【0024】上記共役ジエン重合ブロックまたはビニル
芳香族化合物と共役ジエンとのランダム共重合ブロック
(B)中における共役ジエン部分の二重結合の水素添加
率は、80モル%以上であることが好ましく、より好ま
しくは90モル%以上であり、特に好ましくは95〜1
00モル%である。 【0025】上記水素添加率が80モル%未満である
と、得られる粘着剤(粘着剤層)の熱安定性や耐候性が
不十分となることがある。 【0026】上記ブロック共重合体は、ポリスチレン換
算の重量平均分子量が5万〜40万であることが好まし
く、より好ましくは8万〜20万である。 【0027】上記重量平均分子量が5万未満であると、
得られる粘着剤(粘着剤層)の凝集力が不十分となっ
て、用済み後のメッキ用マスキングテープを被着体の被
保護部から剥離する際に被保護部の表面に曇りや糊残り
を生じることがあり、逆に上記重量平均分子量が40万
を超えると、得られる粘着剤(粘着剤層)の粘着性や初
期粘着力が不十分となって、被着体の被保護部に対する
メッキ用マスキングテープの貼付作業性が阻害されるこ
とがある。 【0028】本発明で用いられる粘着剤に含有される軟
化点が70〜140℃である粘着性付与樹脂としては、
例えば、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、芳香族
系石油樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン
系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂、クマロン
インデン系樹脂およびこれらの水素添加物等が挙げられ
るが、なかでも、前記ブロック共重合体との相溶性が優
れることから、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、
芳香族系石油樹脂およびこれらの水素添加物が好適に用
いられる。これらの軟化点が70〜140℃である粘着
性付与樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上
が併用されても良い。 【0029】上記粘着性付与樹脂の軟化点が70℃未満
であると、得られる粘着剤(粘着剤層)の耐熱性が不十
分となり、逆に140℃を超えると、得られる粘着剤
(粘着剤層)の粘着性や初期粘着力が不十分となって、
被着体の被保護部に対するメッキ用マスキングテープの
貼付作業性が阻害される。 【0030】本発明で用いられる粘着剤においては、前
記ブロック共重合体100重量部に対して、上記軟化点
が70〜140℃である粘着性付与樹脂10〜60重量
部が含有されていることが必要である。 【0031】上記含有量が10重量部未満であると、得
られる粘着剤(粘着剤層)の粘着性や初期粘着力が不十
分となって、被着体の被保護部に対するメッキ用マスキ
ングテープの貼付作業性が阻害され、逆に60重量部を
超えると、得られる粘着剤(粘着剤層)の弾性率が高く
なりすぎて、被着体の被保護部に対するメッキ用マスキ
ングテープの低温時における初期粘着力や貼付作業性が
不十分となる。 【0032】本発明で用いられる粘着剤に含有される常
温で液状の粘着性付与樹脂としては、例えば、液状ロジ
ン系樹脂、液状テルペン系樹脂、液状キシレン系樹脂、
液状脂環族系石油樹脂およびこれらの水素添加物等が挙
げられる。これらの常温で液状の粘着性付与樹脂は、単
独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。 【0033】上記液状ロジン系樹脂としては、例えば、
ガムロジン、ウッドロジン、二量化ロジン、重合ロジ
ン、不均化ロジンおよびこれらの水素添加物等の各液状
体が挙げられる。 【0034】また、上記液状テルペン系樹脂としては、
例えば、テルペン樹脂、テルペン−フェノール共重合
体、テルペン−スチレン共重合体およびこれらの水素添
加物等の各液状体が挙げられる。 【0035】上記常温で液状の粘着性付与樹脂は、特に
限定されるものではないが、25℃における粘度が5〜
100Pa・sであることが好ましく、より好ましくは
10〜50Pa・sである。上記粘度が5Pa・s未満
であると、粘着性付与樹脂の分子量が低すぎて、得られ
る粘着剤(粘着剤層)から常温で液状の粘着性付与樹脂
が経時的にブリードアウトし、被着体の被保護部の表面
を汚染することがあり、逆に100Pa・sを超える
と、得られる粘着剤(粘着剤層)の低温時における弾性
率が十分に低下せず、被着体の被保護部に対するメッキ
用マスキングテープの低温時における初期粘着力や貼付
作業性が不十分となることがある。 【0036】本発明で用いられる粘着剤においては、前
記ブロック共重合体100重量部に対して、上記常温で
液状の粘着性付与樹脂5〜50重量部が含有されている
ことが必要である。 【0037】上記含有量が5重量部未満であると、得ら
れる粘着剤(粘着剤層)の粘着性や被着体の被保護部に
対する低温時における初期粘着力が不十分となり、逆に
50重量部を超えると、得られる粘着剤(粘着剤層)か
ら常温で液状の粘着性付与樹脂が経時的にブリードアウ
トして、被着体の被保護部に対する粘着力や粘着剤層の
凝集力が低下したり、被着体の被保護部の表面を汚染す
ることがある。 【0038】本発明で用いられる粘着剤には、必須成分
であるブロック共重合体、軟化点が70〜140℃であ
る粘着性付与樹脂および常温で液状の粘着性付与樹脂以
外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、例えば、α−メチルスチレンのような剥離性調整
剤、充填剤、増量剤、軟化剤(可塑剤)、界面活性剤、
カップリング剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、滑剤、帯電防止
剤、難燃剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上
が添加されていても良い。 【0039】上記粘着剤の形態は、特に限定されるもの
ではなく、例えば、溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着
剤、ホットメルト型粘着剤等のいずれの形態であっても
良い。また、上記粘着剤は、非架橋型粘着剤であること
が好ましい。 【0040】本発明のメッキ用マスキングテープの作製
方法としては、例えば、ロールコーター等の通常の塗工
機を用いて、前記支持体の所定の面に粘着剤を直接的に
塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等の工程を経て、粘着
剤層を形成した後、必要に応じて離型紙や離型フィルム
等の離型材の離型処理面を粘着剤層に積層する直接塗工
法、離型材の離型処理面に上記と同様の方法で粘着剤層
を形成した後、この粘着剤層を支持体の所定の面に積層
して、粘着剤層を支持体の所定の面に転写する転写法、
支持体の所定の面に粘着剤を押出しラミネートして粘着
剤層を形成する押出ラミネート法、支持体用のポリオレ
フィン系樹脂(組成物)と粘着剤層用の粘着剤との共押
出を行って、支持体の成形と粘着剤層の形成とを同時に
一括して行う共押出法等が挙げられ、いずれの方法が採
られても良いが、生産性に優れることから、共押出法を
採ることが好ましい。なお、支持体の所定の面には、粘
着剤層の密着性をより高めるために、予めコロナ放電処
理、プラズマ放電処理、プライマー塗工等の表面処理が
施されていても良い。 【0041】上記粘着剤層の厚みは、特に限定されるも
のではないが、3〜50μmであることが好ましい。粘
着剤層の厚みが3μm未満であると、得られるメッキ用
マスキングテープの粘着性や初期粘着力および経時粘着
力が不十分となることがあり、逆に50μmを超える
と、得られるメッキ用マスキングテープを用済み後に被
着体の被保護部から剥離する際に被保護部の表面に曇り
や糊残りを生じることがある。 【0042】 【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。 【0043】(実施例1)支持体用のポリオレフィン系
樹脂としてポリプロピレン樹脂(商品名「J215
W」、グランドポリプロ社製)を準備した。また、A−
B−A型ブロック共重合体とA−B型ブロック共重合体
との混合物の水素添加物であるSEBS(商品名「クレ
イトンG1657」、シェルジャパン社製)100部、
軟化点が70〜140℃である粘着性付与樹脂として脂
環族系水添石油樹脂(商品名「アルコンP100」、軟
化点:100℃、荒川化学工業社製)10部および常温
で液状の粘着性付与樹脂(商品名「スーパーエステル
L」、荒川化学工業社製)5部からなる粘着剤層用の粘
着剤ペレットを調製した。 【0044】次いで、共押出機(Tダイ法)を用いて、
支持体用のポリプロピレン樹脂「J215W」と上記で
得られた粘着剤層用の粘着剤ペレットとの2層共押出を
行って、支持体の厚みが42μm、粘着剤層の厚みが8
μm、全厚みが50μmのメッキ用マスキングテープを
作製した。 【0045】(実施例2および実施例3)粘着剤層用の
粘着剤ペレットを表1に示す組成としたこと以外は実施
例1の場合と同様にして、メッキ用マスキングテープを
作製した。 【0046】(実施例4)粘着剤層用の粘着剤ペレット
の組成をSEBS「クレイトンG1657」100部、
脂環族系水添石油樹脂「アルコンP100」30部およ
び常温で液状の粘着性付与樹脂として水添テルペン樹脂
(商品名「LH−1」、ヤスハラケミカル社製)30部
としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、メッキ
用マスキングテープを作製した。 【0047】(実施例5)粘着剤層用の粘着剤ペレット
の組成をSEBS「クレイトンG1657」100部、
脂環族系水添石油樹脂「アルコンP100」30部およ
び常温で液状の粘着性付与樹脂としてキシレン系樹脂
(商品名「ニカノールHP−30」、三菱化学社製)3
0部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、メ
ッキ用マスキングテープを作製した。 【0048】(比較例1〜比較例4)粘着剤層用の粘着
剤ペレットを表1に示す組成としたこと以外は実施例1
の場合と同様にして、メッキ用マスキングテープを作製
した。 【0049】(比較例5)粘着剤層用の粘着剤ペレット
の組成をSEBS「クレイトンG1657」100部、
脂環族系水添石油樹脂「アルコンP100」60部およ
び高級アルキル基が導入されたポリエチレンイミンとし
てオクタデシルイソシアネート付加ポリエチレンイミン
(PEIO、融点:60℃)1部としたこと以外は実施
例1の場合と同様にして、メッキ用マスキングテープを
作製した。 【0050】実施例1〜実施例5、および、比較例1〜
比較例5で得られたメッキ用マスキングテープの性能
(初期粘着力、メッキマスキング性、剥離性)を
以下の方法で評価した。その結果は表1に示した。 【0051】初期粘着力:タフピッチ銅板(C110
0)にメッキ用マスキングテープを硬度80度のゴムロ
ールにて線圧196N/cmで接着(圧着)した後、J
ISZ−0237「粘着テープ・粘着シート試験方法」
に準拠して、剥離速度300mm/分で、180度角剥
離粘着力を測定した。 【0052】メッキマスキング性:タフピッチ銅板
(C1100)にメッキ用マスキングテープを硬度80
度のゴムロールにて線圧196N/cmで接着(圧着)
した後、電解ニッケルメッキ液(硫酸ニッケル240g
/l、塩化ニッケル45g/l、硼酸30g/l)に浸
漬し、液温55℃、電流密度2A/dm2 の条件で3分
間メッキ処理を施した。その後、メッキ液から取り出し
て、タフピッチ銅板からメッキ用マスキングテープを剥
離し、タフピッチ銅板の被保護部へのメッキ液の染み込
みの有無を目視で観察し、下記判定基準によりメッキマ
スキング性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥メッキ液の染み込みは全く認められなかった。 △‥‥メッキ液の染み込みが部分的に認められた。 ×‥‥被保護部の全面にメッキ液が染み込んでいた。 【0053】剥離性:の方法でメッキ処理を施した
後、タフピッチ銅板からメッキ用マスキングテープを剥
離し、剥離切れの有無、タフピッチ銅板表面への糊残り
の有無、タフピッチ銅板表面の汚染の有無を目視で観察
した。 【0054】 【表1】 【0055】 【発明の効果】本発明のメッキ用マスキングテープは、
ポリオレフィン系樹脂からなる支持体の一方の面に粘着
剤層が形成されてなり、上記粘着剤層は、特定のブロッ
ク共重合体に対して、粘着性付与樹脂として軟化点が特
定の範囲にある粘着性付与樹脂と常温で液状の粘着性付
与樹脂とが併用され、その各特定量が含有されてなる粘
着剤から形成されているので、適度の初期粘着力を有
し、メッキマスキング性や用済み後の剥離性に優れる。 【0056】また、本発明のメッキ用マスキングテープ
は、ポリオレフィン系樹脂からなる支持体とブロック共
重合体系粘着剤からなる粘着剤層とから構成されている
ので、支持体と粘着剤層との熱溶融押出特性が良く、両
者の分散性も良いことから、例えば架橋型アクリル系粘
着剤からなる粘着剤層が形成されているメッキ用マスキ
ングテープの場合とは異なり、使用後の廃材を再混練に
よりペレット化(チップ化)して、プラスチック材料
(再生プラスチック)化することが容易であり、リサイ
クル適性に優れる。 【0057】以上述べたように、本発明のメッキ用マス
キングテープは、適度の初期粘着力を有し、メッキマス
キング性や用済み後の剥離性に優れ、しかも使用後の廃
材処理が容易でリサイクル適性にも優れるので、リード
フレーム金属板等をメッキ処理する際の非メッキ部分の
マスキング(保護)用として好適に用いられる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂からなる支持体の
    一方の面に、A−B型ブロック共重合体、A−B−A型
    ブロック共重合体およびA−B−C型ブロック共重合体
    (但し、Aはビニル芳香族化合物重合ブロックを、Bは
    共役ジエン重合ブロックまたはビニル芳香族化合物と共
    役ジエンとのランダム共重合ブロックを、Cはビニル芳
    香族化合物と共役ジエンの内、ビニル芳香族化合物が漸
    増するテーパーブロックを示す)からなる群より選択さ
    れる少なくとも1種の水素添加されていても良いブロッ
    ク共重合体100重量部に対して、軟化点が70〜14
    0℃である粘着性付与樹脂10〜60重量部および常温
    で液状の粘着性付与樹脂5〜50重量部を含有する粘着
    剤からなる粘着剤層が形成されてなることを特徴とする
    メッキ用マスキングテープ。
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