JPH1135901A - 粘着積層体 - Google Patents

粘着積層体

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JPH1135901A
JPH1135901A JP20728397A JP20728397A JPH1135901A JP H1135901 A JPH1135901 A JP H1135901A JP 20728397 A JP20728397 A JP 20728397A JP 20728397 A JP20728397 A JP 20728397A JP H1135901 A JPH1135901 A JP H1135901A
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JP
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layer
pressure
sensitive adhesive
polymer
conjugated diene
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JP20728397A
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Kaname Fujimaki
要 藤巻
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JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】押出成形による製造が可能で、成形加工性に優
れ、適度な粘着力を有し、ロールの状態から巻き戻して
広げるときの作業性が良好な粘着積層体を提供するこ
と。 【解決手段】基材層の厚さの0.5倍以上の平均粒子径
を有する球状粒子が0.1〜10重量%分散してなるポ
リオレフィン樹脂基材層(A)と、該基材層の片面に、
ビニル結合含量が50〜90%の共役ジエン化合物を主
体とする重合体の共役ジエン部分の二重結合が80%以
上飽和された水添ジエン系重合体からなる粘着剤層
(B)を有する粘着積層体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属面、ガラス
面、塗装面等の被着体と密着性が良く、ロール状粘着積
層体を巻き戻して広げるときの作業性が良好な粘着積層
体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題等の面から熱溶融型の粘
着剤を用いて、基材層と粘着剤層を共押出成形によって
製造する方法が用いられている。共押出成形によって製
造される粘着積層体として、例えば、表面保護フィルム
がある。表面保護フィルムは、被覆塗装鋼板、金属板、
合成樹脂板、ガラス板、化粧板などの表面を加工時及び
搬送時の傷防止や汚れ防止のために使用されている。表
面保護フィルムは、熱可塑性樹脂等からなる基材層の片
面に、粘着層が形成された構造を有しており、適度の接
着性がなければならない。また、使用時にロール状の表
面保護フィルムを巻き戻して広げるときの作業性が良好
でなくてはならない。しかし、共押出で成形した粘着積
層体は成形直後にロール状に巻き取られ、そのままの状
態で保管されることが多い。そのため、成形収縮により
巻き締まりが発生し、ロール状態から巻き戻して広げる
ときの作業性が悪くなり粘着積層体として使用できない
問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、押出成形に
よる製造が可能で、成形加工性に優れ、適度な粘着力を
有し、ロールの状態から巻き戻して広げるときの作業性
が良好な粘着積層体を提供する事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、基材層の
厚さの0.5倍以上の平均粒子径を有する球状粒子が
0.1〜10重量%分散してなるポリオレフィン樹脂基
材層(A)と、該基材層の片面に、ビニル結合含量が5
0〜90%の共役ジエン化合物を主体とする重合体の共
役ジエン部分の二重結合が80%以上飽和された水添ジ
エン系重合体からなる粘着剤層(B)を有する粘着積層
体を提供するものである。
【0005】また本発明は前記の粘着剤層を押出成形に
より基材層に積層することを特徴とする粘着積層体を提
供するものである。以下、本発明について詳細に説明す
る。
【0006】本発明の基材層に用いられる(イ)ポリオ
レフィン樹脂としては1種または2種以上のモノオレフ
ィンを高圧法または低圧法のいずれかによる重合から得
られる樹脂であり、好ましくは、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテンー
1である。該ポリオレフィン樹脂は単独重合体であって
もよく、次に示すような他のモノマーを共重合してある
共重合体であってもよい。
【0007】オレフィン樹脂の好ましい共重合成分とし
ては、例えばエチレン(主たる重合体がポリエチレンの
場合は除く)をはじめ、プロピレン(主たる重合体がポ
リプロピレンの場合は除く)、ブテン−1(主たる重合
体がポリブテン−1である場合は除く)、ペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などの
直鎖状α−オレフィン、4−メチルペンテン−1(主た
る重合体が4−メチルペンテン−1の場合は除く)、2
−メチルプロペン−1、3−メチルペンテン−1、5−
メチルヘキセン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4
−ジメチルペンテン−1などの分岐状α−オレフィン、
アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸
などのモノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸などのジカルボン酸やそのモノエス
テル、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エ
チルアクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸
エステル、酢酸ビニルや、プロピオン酸ビニルなどの飽
和カルボン酸のビニルエステル、スチレン、α−スチレ
ン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、無
水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無
水アコニット酸などの酸無水物、アクリロニトリルやメ
タクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル、1,
4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデン
ノルボルネンなどのジエンモノマーさらにアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、マレイミドなどが用いられる。
これらの共重合可能なモノマーは単独で、あるいは2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これらを共重合した
場合の共重合体の様式については特に制限はなく、例え
ばランダム型、ブロック型、グラフト型、これらの混合
型などいずれであってもよい。これら共重合成分の量と
しては好ましくは30%以下、より好ましくは20%以
下である。これらポリオレフィン樹脂は、単独で用いて
も良く、また2種以上を組み合わせて用いても良い。
【0008】(イ)ポリオレフィン樹脂と共に用いられる、
基材層の厚みの0.5倍以上の平均粒子径を有する球状
粒子(ロ)としては、球状粒子の材質には特に制限はな
く、例えばシリカバルーン等の中空球状粒子、セラミッ
クス等の無機球状粒子、架橋ポリメタクリル酸メチル等
の高分子球状粒子が挙げられる。これらは単独で用いて
も良く、また2種以上を組み合わせて用いても良い。球
状粒子の平均粒子径は基材層の厚さの0.5倍以上であ
ればよいが、表面外観の点から好ましくは0.5〜1.
5倍である。球状粒子の添加量としては、ポリオレフィ
ン樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ま
しく、さらに好ましくは0.5〜7重量部である。
【0009】本発明は球状粒子を使用することが特徴で球状
粒子でなく不定形粒子の場合、粘着積層体の表面外観及
びロール状の粘着積層体を巻き戻して広げるときの作業
性が悪くなる問題がある。本発明の粘着積層体の基材層
(イ)は、ポリオレフィン樹脂と基材層の厚さの0.5
倍以上の平均粒子径を有する球状粒子からなる層が粘着
層と反対の最外層にあれば、単層もしくは、2層以上の
多層から構成されても良い。また基材層に、本発明の特
徴を本質的に損なわない範囲で、必要に応じて有機系抗
菌剤、無機系抗菌剤、防カビ剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、滑剤、防曇剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線安定
剤等の公知の添加剤を配合することもできる。
【0010】本発明の粘着剤層(B)に用いられる水添ジエ
ン系重合体としては、例えば共役ジエンの単独重合体、
共役ジエンと芳香族ビニル化合物のランダム共重合体、
芳香族ビニル化合物の重合体ブロックと共役ジエン化合
物の重合体ブロックからなるブロック共重合体、芳香族
ビニル化合物の重合体ブロックと共役ジエン/芳香族ビ
ニル化合物のランダム共重合体ブロックからなるブロッ
ク共重合体、共役ジエン化合物の重合体ブロックと共役
ジエン/芳香族ビニル化合物の共重合体ブロックからな
るブロック共重合体、共役ジエン化合物の重合体ブロッ
クと芳香族ビニル化合物と共役ジエンからなり芳香族ビ
ニル化合物が漸増するテーパー状ブロックからなるブロ
ック共重合体、共役ジエン/芳香族ビニル化合物のラン
ダム共重合体ブロックと芳香族ビニル化合物と共役ジエ
ンからなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状ブ
ロックからなるブロック共重合体、1,2−および3,
4−ビニル結合が30重量%以下のポリブタジエンブロ
ックと共役ジエン化合物の重合体ブロックからなるブロ
ック共重合体などのジエン系重合体(以下、「水添前重
合体」ともいう)の水素添加物などがあげられる。ま
た、本発明の水添ジエン系重合体は、官能基で変性して
もよく、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル
基、アミノ基、イソシアネート基、およびエポキシ基か
ら選ばれた少なくとも1種の官能基を有する官能基変性
体を用いることもできる。水添前重合体を構成する共役
ジエン化合物/芳香族ビニル化合物の割合は、本発明に
おいては特に限定されるものではないが、好ましくは1
00/0〜40/60(重量比、以下同じ)、さらに好
ましくは93/7〜50/50である。
【0011】ここで、水添ジエン系重合体成分に用いられる
共役ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、イソ
プレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,
3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエ
ン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3
−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、
クロロプレンなどが挙げられるが、工業的に利用でき、
また物性の優れた水添ジエン系重合体を得るには、1,
3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが
好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ま
しい。また芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α
―メチルスチレン、p―メチルスチレン、t−ブチルス
チレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−ア
ミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエ
チルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレ
ン、α−メチルスチレンが好ましい。
【0012】前記水添前重合体は、カップリング剤の使
用により重合体分子鎖がカップリング残基を介して延長
または分岐された重合体であってもよい。この際用いら
れるカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエチ
ル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化
ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロ錫、ブ
チルトリクロロ錫、ジメチルクロロケイ素、テトラクロ
ロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−ク
ロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタ
ン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネート、
1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙げら
れる。
【0013】なお本発明に用いられる、水添ジエン系重
合体としては、2種またはそれ以上の水添前重合体のブ
レンド物を水素添加したものも好適に用いられる。さら
に、2種またはそれ以上の水添ジエン系重合体同士のブ
レンド物も、本発明に用いられる水添ジエン系重合体と
して好適である。
【0014】本発明に用いられる、水添ジエン系重合体
は、共役ジエン化合物を主体とする重合体を水素添加し
たものである。該重合体は、共役ジエン部分の二重結合
が好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上飽
和されていることが必要であり、80%未満では耐候性
に劣り好ましくない。
【0015】本発明に用いられる、水添ジエン系重合体
の好ましいポリスチレン換算数平均分子量は、1〜70
万、より好ましくは5〜60万であり、1万未満では、
粘着層の凝集力が低下し糊残りを生じるために好ましく
ない。一方70万を越えると、成形外観が劣るものとな
り好ましくない。
【0016】本発明に用いられる水添ジエン系重合体に
おいて、共役ジエン部分中の1,2−および3,4−ビ
ニル結合の割合は、50〜90重量%、好ましくは60
〜90重量%、さらに好ましくは65〜85重量%であ
る。共役ジエン部分中の1,2−および3,4−ビニル
結合の割合が50%未満の場合、粘着性が低下し好まし
くない。
【0017】本発明に用いられる水添ジエン系重合体
は、例えば特開平3−72512号公報第4頁右上欄第
13行〜第6頁左下第1行に開示されている方法によっ
て得ることができる。
【0018】本発明の水添ジエン系重合体からなる粘着
層には本発明の特徴を本質的に損なわない範囲で、必要
に応じて燐酸エステル化合物、粘着付与樹脂、オレフィ
ン樹脂、ゴム質重合体、帯電防止剤、酸化防止剤、滑
剤、防曇剤、着色剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤等の
公知の添加剤を配合することもできる。例えば燐酸エス
テル化合物としては燐酸エステルおよびその誘導体を好
適に使用することができる。燐酸エステル化合物は、例
えば、燐酸エステル、燐酸エステル塩、アルキル型燐酸
エステル、アルキル型燐酸エステル塩、アルキルエーテ
ル型燐酸エステル、アルキルエーテル型燐酸エステル
塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキルフェ
ノール型燐酸エステル塩、アルキルフェノールエーテル
型燐酸エステル、アルキルフェノールエーテル型燐酸エ
ステル塩、高級アルコール燐酸エステル、高級アルコー
ル燐酸エステル塩等を挙げられる。燐酸エステル化合物
としてはアルキル型燐酸エステル、アルキル型燐酸エス
テル塩、アルキルエーテル型燐酸エステル、アルキルエ
ーテル型燐酸エステル塩が好ましい。例えばアルキル型
燐酸エステルとしてはラウリル燐酸エステル、アルキル
型燐酸エステル塩としてはオクチル燐酸エステルカリウ
ム塩、ラウリル燐酸エステルカリウム塩、ステアリル燐
酸エステルカリウム塩、ラウリル燐酸エステルナトリウ
ム塩、アルキルエーテル型燐酸エステルとしてはラウリ
ルエーテル燐酸エステル、ステアリルエーテル燐酸エス
テル、アルキルエーテル型燐酸エステル塩としてはラウ
リルエーテル燐酸エステルカリウム塩、ステアリルエー
テル燐酸エステルカリウム塩等を挙げられるが、これら
に限られるものではない。また、燐酸エステル化合物と
してはモノエステル型、ジエステル型、トリエステル型
が挙げられ、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。燐酸エステル化合物の添加量は、水添ジ
エン系重合体100重量部に対し、燐酸エステル化合物
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部で
ある。0.01重量部未満では、長期貼り付け後の粘着
力の上昇が著しく、剥離性が低下する場合がある。10
重量部を越えると剥離の際被着体に糊残りを生じて好ま
しくない。
【0019】粘着付与剤としては、水添ジエン系重合体
と相溶し、粘着力が向上するものが好ましく、例えば脂
肪族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマロン・インデン
樹脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂、フェノール系
樹脂などが好適に用いられる。オレフィン樹脂として
は、水添ジエン系重合体と相溶するものが好ましく、例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−
1、ポリ4−メチルペンテンー1などが好適に用いられ
る。ゴム質重合体としては、例えばEBM(エチレン−
ブテン共重合体)、EVA、EPM、EPDM、メタロ
セン系重合触媒によって得られるエチレン系共重合体な
どが好適に用いられる。
【0020】安定剤としては、ヒンダードフェノール
系、フォスファイト系などの酸化防止剤、ベンゾトリア
ゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系な
どの紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤
が好適に使用される。また、必要に応じて、タルク、シ
リカ、炭カルなどの無機フィラー、炭素繊維、アミド繊
維などの有機フィラーを含有しても良い。
【0021】本発明の基材層(A)のオレフィン樹脂と
基材層の厚さの0.5倍以上の平均粒子を有する球状粒
子の混合は、例えばバンバリーミキサー、ロールミル、
押出し成型機等の混合機を用いて行うことができるが、
押出し成形機中で溶融混練りすることが好ましい。
【0022】本発明の粘着積層体の製造は、例えば次の
ようにして行われる。 (a)基材層上に押出機を用いて押し出した粘着剤層を
熱貼合する方法、(b)共押出しタイプのインフレーシ
ョン成形機やTダイ押出し成形機により直接積層成形す
る方法、(c)例えば前記 (a)の方法で基材層の一
方の面に粘着剤層を押出しラミネートする方法、等の公
知の方法で積層して製造することができる。前記(b)
の方法に使用される押出し成形機のダイスは、マルチマ
ニホールドタイプまたはフィードブロックタイプの何れ
でもよい。前記(b)の方法では、基材層の一方の面に
粘着剤層を積層する2層共押出し法、最外層の一方の面
に粘着剤層を積層する3層共押出し法のほか、4層以上
の多層押出し法を採用することができる。本発明の粘着
積層体は、基材層の一方の面に粘着剤層が積層されてい
るが、基材層が2層以上積層された場合、各層は同一で
も異なってもよく、また基材層の一方の面に、粘着剤層
を2層以上積層することもできる。本発明の粘着積層体
の厚さは、粘着積層体の所望の特性や用途に応じて適宜
選択されるが、成形性および強度の観点から、10μm
以上であることが好ましく、より好ましくは20μm以
上である。
【0023】本発明の表面保護フィルムの巻き戻し性、
ロール状表面保護フィルムを巻き戻して広げるときの作
業性は、巻き戻し力で表すと、100g/25mm以下
であることが好ましい。この値の範囲であると、ロール
フィルムとしての形状を保ち、且つ表面保護フィルムと
して使用時の巻き戻しが容易であるため、取扱が良好で
ある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例を挙げ
て本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その
要旨を越えない限り、これらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例および比較例中の各種評価は、次のよ
うにして行った。
【0025】ビニル芳香族化合物の結合量(重量%) 赤外分析法による679cm-1のフェニル基の吸収により
測定した。
【0026】共役ジエン部分のビニル結合含量(%) 赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。水素添加率(%) 溶媒として四塩化エチレンを用い、100MHzでの 1
H―NMRスペクトルにより算出した。水添ジエン系重合体の数平均分子量 溶媒としてトリクロルベンゼンを用い、135℃におけ
るゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
により、ポリスチレン換算して算出した。平均粒子径 レーザ回析式粒度分布計により測定した。粘着力 粘着力の測定は作製した粘着積層体をJIS Z−02
37法に従い、被着体SUS304鋼板、剥離角度18
0゜、剥離速度300mm/minの条件で行った。巻き戻し力 巻き戻し力の測定は作成した粘着積層体を幅25mmの
ロール状に巻き直し、JIS Z−0237法に従って
剥離速度300mm/minの条件で行った。成形外観 粘着積層体を成形し、外観を目視評価した。 ○;成形外観良好 ×;成形外観が劣る耐候促進試験 JIS Z−0237法に従いSUS304鋼鈑に作製
した粘着積層体を貼り付けた後、カーボンアークを光源
とするサンシャインウェザーメーターでブラックパネル
温度63℃、降雨18min/120min、処理時間
300Hrの条件で暴露した後、剥離角度180°、剥
離速度300mm/minの条件で粘着力の測定を行っ
た。糊残り 耐候促進試験で剥離済みの被着体表面を目視で評価し
た。 ○;糊残り無し ×;糊残り有り
【0027】実施例および比較例の配合配合処方に用い
た各成分は、以下の通りである。I、(イ)成分 ポリエチレン (三菱化学(株)製、YF30)II、(ロ)成分 (ロ−1)シリカバルーン(富士シリシア化学(株)
製、FUJI BALLOON S45、平均粒子径:
43μm) (ロ−2)架橋ポリメタクリル酸メチル真球状粒子(積
水化成品工業(株)製、テクポリマーMBX40、平均
粒子径:37μm) (ロ−3)ポリウレタン系真球状機能性微粒子ポリマー
(根上工業(株)製アートパールC−200、平均粒子
径:29μm) (ロ−4)4−フッ化エチレン不定形微粉末((株)喜
多村製、KTL−350、平均粒子径:100μm) (ロ−5)架橋ポリメタクリル酸メチル真球状粒子(積
水化成品工業(株)製、テクポリマーMBX12、平均
粒子径:10μm)III、(ハ)成分 表1に示す水添ジエン系共重合体(S−1)〜(S−
3)を合成した。これらの水添ジエン系共重合体のミク
ロ構造、数平均分子量および水素添加率を表1にまとめ
て示す。
【0028】
【表1】
【0029】IV、基材層添加剤成分 UVA(チバ・スペシャティ・ケミカルズ(株)製、チ
ヌビン326) HALS(旭電化(株)製、アデカスタブLA−52)V、粘着層添加剤成分 燐酸エステル化合物(竹本油脂(株)製、JSR−10
5) UVA(チバ・スペシャティ・ケミカルズ(株)製、チ
ヌビン326) HALS(旭電化(株)製、アデカスタブLA−52)
【0030】
【実施例】
実施例1〜7 上記イ成分とロ成分および、基材層添加剤成分を表1の
配合でドライブレンドした後、50mmφ押出し機によ
り180℃で混練りし、ペレタイザーにてペレット化し
基材層を形成する組成物とした。上記ハ成分と粘着層添
加剤成分を表1の配合でドライブレンドした後、50m
mφ押出し機により180℃で混練りし、ペレタイザー
にてペレット化し粘着層を形成する組成物とした。得ら
れた基材層および粘着層を形成する組成物を用いて、厚
さ30μmの基材層と厚さ10μmの粘着剤層との、厚
さ合計40μmの粘着積層体を、フィードブロック付き
Tダイを備えた2層フィルムが成形可能な押出し成形機
(モダンマシナリー社製、基材層用:65mmφ、表層
用:50mmφ)を用いて、押出し温度240℃、冷却
ロール温度20℃の条件で共押出した。得られた粘着性
積層体について、評価を行った。その結果、得られた粘
着積層体は粘着力、成形外観、耐候促進試験後の剥離性
に優れ、またロール状の粘着積層体を巻き戻して広げる
ときの作業性が良好なものであった。評価結果を表2に
示す。
【0031】比較例1〜3 表3に示した配合からなる厚さ30μmの基材層と厚さ
10μmの粘着剤層との、厚さ合計40μmの粘着積層
体を、実施例1〜7と同条件で作成し、評価を行った。
その結果、比較例1の粘着積層体は初期粘着力、成形外
観、耐候促進試験後の剥離性に優れるが、基材層に球状
粒子が配合されていないため、良好な巻き戻し力が得ら
れなかった。比較例2の粘着積層体は着積層体は初期粘
着力、成形外観、耐候促進試験後の剥離性に優れるが、
基材層に配合されている粒子が球状粒子でないため成形
外観が悪く、また、良好な巻き戻し力が得られなかっ
た。比較例3の粘着積層体は着積層体は初期粘着力、成
形外観、耐候促進試験後の剥離性に優れるが、基材層に
配合されている球状粒子が本発明の範囲外であったた
め、良好な巻き戻し力が得られなかった。評価結果を表
3に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の粘着積層体は、押出成形による
製造が可能で、耐候性、成形外観に優れ、適度な粘着力
を有し剥離性が良好であり、かつロール状の粘着積層体
を巻き戻して広げるときの作業性が良好な粘着積層体を
得たものであり、鋼板、塗装鋼板、化粧鋼板、ガラス
板、樹脂板等の傷付き防止に用いるられる表面保護フィ
ルム、粘着テープ、粘着ラベル、粘着シート、アッセン
ブラリーなどに利用可能であり工業的価値は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層の厚さの0.5倍以上の平均粒子
    径を有する球状粒子が0.1〜10重量%分散してなる
    ポリオレフィン樹脂基材層(A)と、該基材層の片面
    に、ビニル結合含量が50〜90%の共役ジエン化合物
    を主体とする重合体の共役ジエン部分の二重結合が80
    %以上飽和された水添ジエン系重合体からなる粘着剤層
    (B)を有する粘着積層体。
  2. 【請求項2】 粘着剤層を押出成形により基材層と積層
    することを特徴とする請求項1記載の粘着積層体。
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