JP2009102483A - 粘着シート、粘着積層シート及びその製造方法 - Google Patents

粘着シート、粘着積層シート及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示す粘着シートを提供する。
【解決手段】熱可塑性エラストマーと、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位を有する酸無水物変性オレフィン系樹脂と、を含有する熱可塑性エラストマー組成物からなる粘着シートである。
【選択図】なし

Description

本発明は、高品質な画像表示装置等の作製に好適な粘着シートに関する。
従来、携帯用画像表示装置は、ケース内に画像表示パネルを配置し、その視認側には画像表示パネルを保護するために透明前面板を配設している。透明前面板を配置する際には、画像表示パネルと透明前面板との間に空隙を設け、この空隙に粘着シートを配置し、外部から塵が外部環境や内部部材から進入又は発生し、これにより視認性が低下するのを防いでいる。
しかし、従来の粘着シートは、圧縮反発力が高いためにケースや画像表示パネルに歪みを生じさせたり、異種材料間の粘着性が低いために剥離が生じて外部か塵などが進入したりする等の問題を生ずる場合がある。このため、テレビ、パソコン、携帯電話等で使用される画像表示パネルを、平面、曲面、凹凸面等の形状をその一部に有するプラスチックや金属の筐体にはめ込んで貼り合わせる場合、異種材料間の貼り付け性、密閉性(シール性)に優れた粘着シートが望まれている。
更に、一般的な粘着シートのなかには、有機溶剤を使用したもの(例えば、特許文献1参照)や人体への影響が懸念されるガス等を発生するものもある。このため、環境汚染等の諸問題を引き起こすことなく製造、使用可能な高性能な粘着シートの開発が望まれている。
特開2003−34781号公報
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示す粘着シート及び粘着積層シート、並びに粘着積層シートの製造方法を提供することにある。
また、本発明の課題とするところは、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を保持した状態で接着可能な物品の接着方法を提供することにある。
更に、本発明の課題とするところは、画像表示パネルの視認側に、良好な密閉性及び弾性を保持した状態で透明前面板が接着された高品質な画像表示装置を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、熱可塑性エラストマーと酸無水物変性オレフィン系樹脂を配合することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す粘着シート、粘着積層シート、粘着積層シートの製造方法、物品の接着方法、及び画像表示装置が提供される。
[1]熱可塑性エラストマーと、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位を有する酸無水物変性オレフィン系樹脂と、を含有する熱可塑性エラストマー組成物からなる粘着シート。
[2]前記熱可塑性エラストマーが、スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットを含むスチレン系熱可塑性ブロック共重合体である前記[1]に記載の粘着シート。
[3]前記スチレン系熱可塑性ブロック共重合体が、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、及びオキサゾリン基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を含む官能基含有水素添加ジエン系重合体である前記[2]に記載の粘着シート。
[4]前記官能基含有水素添加ジエン系重合体が、下記重合体ブロック(B)と、下記重合体ブロック(A)及び下記重合体ブロック(C)の少なくともいずれかの重合体ブロックとを含むとともに、共役ジエン部分を有する官能基含有ジエン系重合体が水素添加されて得られるものであり、前記共役ジエン部分の二重結合の少なくとも80%が水素添加されたものである前記[3]に記載の粘着シート。
(A):芳香族ビニル化合物単位の含有割合が50質量%超である重合体ブロック
(B):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30〜90%である重合体ブロック
(C):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30%未満である重合体ブロック
[5]前記官能基含有水素添加ジエン系重合体の官能基含量が、0.01〜100個/ポリマーである前記[3]又は[4]に記載の粘着シート。
[6]官能基含有水素添加ジエン系重合体に含まれる官能基が、アミノ基である前記[3]〜[5]のいずれかに記載の粘着シート。
[7]前記熱可塑性エラストマーを1〜99質量%、及び前記酸無水物変性オレフィン樹脂を1〜99質量%含有する(但し、前記熱可塑性エラストマーと前記酸無水物変性オレフィン樹脂の合計は100質量%である)前記[1]〜[6]のいずれかに記載の粘着シート。
[8]少なくとも一の基材層と、前記基材層の表面上に配設される、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着シートからなる粘着層と、を備えた粘着積層シート。
[9]前記基材層が、離型紙とプラスチックシート基材の少なくともいずれかである前記[8]に記載の粘着積層シート。
[10]前記プラスチックシート基材が、オレフィン系重合体、スチレン系重合体、及びポリエステル重合体からなる群より選択される少なくとも一種からなるものである前記[9]に記載の粘着積層シート。
[11]前記プラスチックシート基材が、離型処理表面を有する離型性の基材であり、前記粘着層が、前記離型処理表面上に配設される前記[9]又は[10]に記載の粘着積層シート。
[12]プラスチックシート基材の表面上に、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着シートからなる粘着層を押出成形して配設することを含む粘着積層シートの製造方法。
[13]前記プラスチックシート基材の形成と同時に、前記プラスチックシート基材の表面上に前記粘着層を配設する前記[12]に記載の粘着積層シートの製造方法。
[14]前記[8]〜[11]のいずれかに記載の粘着積層シートから基材層を剥離して得られた粘着シートの一の表面を第一の被着体の表面に貼り付けた後、他の表面を第二の被着体の表面に貼り付けることを含む物品の接着方法。
[15]画像表示パネルと、前記画像表示パネルの視認側に、空隙を介して配設される前記画像表示パネルを保護するための透明前面板と、前記空隙に挿入され、前記画像表示パネルの視認側に前記透明前面板を装着する前記[1]〜[7]のいずれかに記載の粘着シートと、これらを収納するケースと、を備えた画像表示装置。
本発明の粘着シートは、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示すといった効果を奏するものである。
本発明の粘着積層シートは、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示すといった効果を奏するものである。
本発明の粘着積層シートの製造方法によれば、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示す粘着積層シートを簡便に製造することができる。
本発明の物品の接着方法によれば、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を保持した状態で接着することができる。
本発明の画像表示装置は、画像表示パネルの視認側に、良好な密閉性及び弾性を保持した状態で透明前面板が接着されたものであり、極めて高品質なものである。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
1.粘着シート:
本発明の粘着シートの一実施形態は、熱可塑性エラストマーと、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位を有する酸無水物変性オレフィン系樹脂と、を含有する熱可塑性エラストマー組成物からなるものである。以下、その詳細について説明する。
(熱可塑性エラストマー)
熱可塑性エラストマー組成物の構成成分である熱可塑性エラストマーの好適例としては、芳香族ビニル化合物単位(スチレンモノマーユニット)と共役ジエン化合物単位(ゴムモノマーユニット)を含むスチレン系熱可塑性ブロック共重合体を挙げることができる。また、このスチレン系熱可塑性ブロック共重合体は、所定の官能基を含む官能基含有水素添加ジエン系重合体であることが好ましい。
(官能基含有水素添加ジエン系重合体)
官能基含有水素添加ジエン系重合体の具体例としては、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を重合して得られる共役ジエン系重合体の、共役ジエンに由来する二重結合の少なくとも80%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上を水素添加(水添)した水添ジエン系重合体に、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、及びオキサゾリン基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基が導入されたものを挙げることができる。より具体的な官能基含有水素添加ジエン系重合体の例としては、以下に示す(a)〜(e)の重合体を挙げることができる。
(a)共役ジエン化合物、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、有機アルカリ金属化合物の存在下で重合又はブロック共重合した後、水素添加して得られる重合体に、下記一般式(1)表される(メタ)アクリロイル基含有化合物、下記一般式(2)で表されるエポキシ基含有化合物、及び無水マレイン酸からなる群より選択される少なくとも一種を溶液中又は押出機等の混練機中で反応させて得られる重合体。
Figure 2009102483
前記一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、Aはヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜20の炭化水素基、又は単結合を示し、Xはアルコキシシリル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、イソシアネート基、又はオキサゾリン基を示し、qは、Xがアミノ基の場合には1〜3の整数であり、Xがアミノ基以外の基の場合には1である。
Figure 2009102483
前記一般式(2)中、Rは炭素数2〜18のアルケニル基を示し、Xはカルボニルオキシ基、メチレンオキシ基、又はフェニレンオキシ基を示す。
(b)共役ジエン化合物、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、アミノ基を有する有機アルカリ金属化合物の存在下で重合又はブロック共重合した後、水素添加して得られる重合体。
(c)共役ジエン化合物と、或いは共役ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物と、アミノ基を有する不飽和単量体と、を有機アルカリ金属化合物の存在下でブロック共重合した後、水素添加して得られる重合体。
(d)共役ジエン化合物、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、有機アルカリ金属化合物の存在下で重合又はブロック共重合して得られた重合体の活性点に、アルコキシシラン化合物を反応させた後、水素添加して得られる重合体。
(e)共役ジエン化合物、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、有機アルカリ金属化合物の存在下で重合又はブロック共重合して得られた重合体の活性点に、エポキシ化合物、ケトン化合物、又は後述する一般式(3)〜(7)で表される化合物以外の含窒素化合物を反応させた後、水素添加して得られる重合体。
前記「共役ジエン化合物」の具体例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−シクロヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、ミルセン、クロロプレン等を挙げることができる。なかでも、1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましい。
前記「芳香族ビニル化合物」の具体例としては、スチレン、tert−ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等を挙げることができる。なかでも、スチレン、tert−ブチルスチレンが好ましい。
前記「有機アルカリ金属化合物」の具体例としては、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物等を挙げることができる。特に、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物が好ましい。なお、(a)〜(e)の重合体としては、いずれも、官能基としてアミノ基を含有する重合体が特に好ましい。
(a)の重合体の具体例としては、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体、無水マレイン酸変性スチレン−エチレン・ブチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体、エポキシ変性スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体、エポキシ変性スチレン−エチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体、エポキシ変性スチレン−エチレン・ブチレン・プロピレンースチレンブロック共重合体等を挙げることができる。
(b)の重合体を製造するに際して使用する「有機アルカリ金属化合物」の具体例としては、下記一般式(3)又は(4)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009102483
前記一般式(3)中、R及びRは、いずれも炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示すか、又は一方が炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示し、他方が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基若しくは炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。また、Rは、炭素数1〜20のアルキレン基又はアルキリデン基を示す。
Figure 2009102483
前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜20のアルキレン基又はアルキリデン基を示す。また、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。
前記一般式(3)又は(4)で表される化合物の具体例としては、3−リチオ−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノプロパン(CAS No.289719−98−8)、2−リチオ−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノエタン、3−リチオ−2,2−ジメチル−1−[N,N−ビス(トリメチルシリル)]アミノプロパン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオプロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(3−リチオ−2,2−ジメチル−プロピル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、2,2,5,5−テトラメチル−1−(2−リチオエチル)−1−アザ−2,5−ジシラシクロペンタン、3−リチオ−1−[N−(tert−ブチル−ジメチルシリル)−N−トリメチルシリル]アミノプロパン、3−リチオ−1−(N−メチル−N−トリメチルシリル)アミノプロパン、3−リチオ−1−(N−エチル−N−トリメチルシリル)アミノプロパン等を挙げることができる。
(c)の重合体を製造するに際して使用する「アミノ基を有する不飽和単量体」の具体例としては、下記一般式(5)又は(6)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009102483
一般式(5)中、R及びRは、いずれも炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示すか、或いは一方が上記トリアルキルシリル基を示し、他方が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基若しくは炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。また、nは1〜3の整数を示す。
Figure 2009102483
前記一般式(6)中、R及びRは、いずれも炭素数3〜18のトリアルキルシリル基を示すか、或いは一方が上記トリアルキルシリル基を示し、他方が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基若しくは炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。また、Rは、炭素数1〜20のアルキレン基又はアルキリデン基を示し、nは1〜3の整数を示す。
前記一般式(5)又は(6)で表される化合物の具体例としては、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノメチル]スチレン、p−{2−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]エチル}スチレン、m−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]スチレン、p−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノ)スチレン、p−(N−メチル−N−トリメチルシリルアミノメチル)スチレン等を挙げることができる。
(d)の重合体を製造するに際して使用する「アルコキシシラン化合物」の具体例としては、下記一般式(7)で表される化合物を挙げることができる。
10 (4−m−n)Si(OR11 (7)
(一般式(7)中、R10は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。但し、R10が複数ある場合は、それぞれのR10は同一であっても異なっていてもよい。R11は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基を示す。但し、R11が複数ある場合は、それぞれのR11は同一であっても異なっていてもよい。Xは窒素(N)原子を含む極性基を有する置換基を示す。但し、Xが複数ある場合は、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよく、また、それぞれのXは独立の置換基であってもよいし、相互に結合して環状構造を形成していてもよい。m及びnは1〜3の整数を示し、m+n=1〜4である)
前記一般式(7)で表される化合物の具体例としては、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルトリエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルジメチルメトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジエトキシシラン、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノエチルメチルジメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルトリエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルジメチルエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルジメチルメトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジエトキシシラン、N,N−ジメチルアミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(ジメチルメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(ジメチルエトキシシリル)−1−プロパンアミン等を挙げることができる。
(e)の重合体を製造するに際して使用することのある「エポキシ化合物」の具体例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を挙げることができる。また、(e)の重合体を製造するに際して使用することのある「ケトン化合物」の具体例としては、アセトン、ベンゾフェノン等を挙げることができる。また、(e)の重合体を製造するに際して使用することのある「一般式(3)〜(7)で表される化合物以外の含窒素化合物」の具体例としては、下記一般式(8)で表される化合物を挙げることができる。
1213C=N−Y (8)
(前記一般式(8)中、R12及びR13は、相互に独立に、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す。また、Yは水素原子、炭素数3〜18のトリアルキルシリル基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、又は炭素数1〜100のオルガノシロキシ基を示す)
なお、前記一般式(8)で表される化合物の具体例としては、N−ベンジリデンメチルアミン、N−ベンジリデンエチルアミン、N−ベンジリデンブチルアミン、N−ベンジリデンアニリン等を挙げることができる。
官能基含有水素添加ジエン系重合体に含まれる、芳香族ビニル化合物単位と共役ジエン化合物単位の質量比は、通常、0/100〜80/20、好ましくは0/100〜60/40の範囲である。
官能基含有水素添加ジエン系重合体は、以下に示す重合体ブロック(A)〜(C)の少なくとも二以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体(官能基含有ジエン系重合体)を水素添加したものであることが好ましい。また、官能基含有水素添加ジエン系重合体は、重合体ブロック(B)と、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(C)の少なくともいずれかの重合体ブロックとを含むブロック共重合体(官能基含有ジエン系重合体)を水素添加したものであることが更に好ましい。
(A):芳香族ビニル化合物単位の含有割合が50質量%超である重合体ブロック
(B):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30〜90%である重合体ブロック
(C):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30%未満である重合体ブロック
なお、重合体ブロック(A)〜(C)が、二種以上の化合物からなる共重合体ブロックであるときは、得られる熱可塑性エラストマー組成物の目的に応じて、芳香族ビニル化合物単位や共役ジエン化合物単位の含有割合が共重合体ブロック中で連続的に変化する、いわゆるテーパー型、又はランダム型にすることができる。
上述の「重合体ブロック(A)〜(C)の少なくとも二以上の重合体ブロックを含むブロック共重合体」の構造例としては、以下に示すものを挙げることができる。
(A)−(B)、(A)−(C)、[(A)−(B)]x−Y、[(A)−(C)]x−Y、(A)−(B)−(C)、(C)−(B)−(C)、(A)−(B)−(A)、(A)−(B)−(A)、[(A)−(B)−(C)]x−Y、[(A)−(B)−(A)]x−Y、[(A)−(C)−(A)]x−Y、(A)−(B)−(A)−(B)、(B)−(A)−(B)−(A)、(A)−(C)−(A)−(C)、(C)−(A)−(C)−(A)、[(A)−(B)−(A)−(B)]x−Y、(A)−(B)−(A)−(B)−(A)、[(A)−(B)−(A)−(B)−(A)]x−Y、[(B)−(A)]x−Y、[(C)−(A)]x−Y、(B)−(A)−(B)−(C)、(B)−(A)−(B)−(A)、(B)−(A)−(C)−(A)、[(C)−(A)−(B)−(C)]x−Y。
なお、上記構造例中、x≧2であり、Yはカップリング剤の残基を示す。ブロック共重合体をペレット形状にする場合は、外側のブロック成分として、重合体ブロック(A)と重合体ブロック(C)の少なくともいずれか含むことが好ましい。
カップリング剤の具体例としては、ハロゲン化合物、エポキシ化合物、カルボニル化合物、ポリビニル化合物等を挙げることができる。カップリング剤の更なる具体例としては、メチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ブチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、ジブロモエタン、エポキシ化大豆油、ジビニルベンゼン、テトラクロロ錫、ブチルトリクロロ錫、テトラクロロゲルマニウム、ビス(トリクロロシリル)エタン、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、ジメチルテレフタル酸、ジエチルテレフタル酸、ポリイソシアネート等を挙げることができる。
官能基含有水素添加ジエン系重合体の分子量は特に限定されないが、GPC法におけるポリスチレン換算による重量平均分子量(Mw)で、通常、3万〜200万、好ましくは4万〜100万、更に好ましくは5万〜50万である。なお、官能基含有水素添加ジエン系重合体の官能基含量は、重合体一分子鎖あたりの平均個数で0.01〜100個であることが好ましく、0.1〜10個であることが更に好ましい。また、官能基含有水素添加ジエン系重合体とともに、官能基を有しない水素添加ジエン系重合体が含有させることも好ましい。
(酸無水物変性オレフィン系樹脂)
熱可塑性エラストマー組成物の構成成分である酸無水物変性オレフィン系樹脂は、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位を有するものである。不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位としては、無水マレイン酸由来の構造単位、無水イタコン酸由来の構造単位、無水アコニチン酸由来の構造単位、及び無水シトラコン酸由来の構造単位からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位の含有割合は、酸無水物変性オレフィン系樹脂の全体を100質量%とした場合に、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜15質量%であることが更に好ましく、0.1〜10質量%であることが特に好ましい。不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位の含有割合が0.01質量%未満であると、接着性が不十分となる傾向にある。一方、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位の含有割合が20質量%超であると、加工性が低下する傾向にある。
酸無水物変性オレフィン系樹脂は、オレフィン系樹脂を不飽和ジカルボン酸無水物で変性させて得ることができる。オレフィン系樹脂を不飽和ジカルボン酸無水物で変性させる場合、不飽和ジカルボン酸無水物は、オレフィン系樹脂の側鎖又は末端に導入(含有)され、その主鎖に導入(含有)されることはない。つまり、酸無水物変性オレフィン系樹脂は、例えば、無水マレイン酸のエチレン性不飽和結合部分がオレフィン系樹脂と反応して得られるものであり、側鎖に環状酸無水物基を有するオレフィン系樹脂である場合もある。
このような酸無水物変性オレフィン系樹脂は、公知の適宜の重合方法によりオレフィン系樹脂を製造し、更に公知の適宜の方法によりそのオレフィン系樹脂に不飽和ジカルボン酸無水物をグラフト反応により付加させて製造することができる。具体的な製造方法は特に限定されるものではないが、オレフィン系樹脂に不飽和ジカルボン酸無水物を付加させる方法としては、オレフィン系樹脂、過酸化物、及び不飽和ジカルボン酸無水物を混合し、加熱する方法等を挙げることができる。
過酸化物の具体例としては、1,1−ジt−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジt−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2−5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等の有機過酸化物類等を挙げることができる。これらの過酸化物は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。過酸化物の使用割合は、不飽和ジカルボン酸無水物1質量部に対して、0.001〜3質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることが更に好ましい。
オレフィン系樹脂と不飽和ジカルボン酸無水物を混合及び加熱する機械(装置)は特に限定されるものではなく、開放型のミキシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、ニーダー等のバッチ式溶融混練装置、一軸押出機、同方向回転型連続式二軸押出機、異方向回転型連続式二軸押出機等の連続式溶融混練装置を挙げることができる。加熱温度は、100〜300℃であることが好ましく、150〜250℃であることが更に好ましい。また、加熱時間は10〜900秒間であることが好ましく、30〜600秒間であることが更に好ましい。
上述の方法等により得られた酸無水物変性オレフィン系樹脂における不飽和ジカルボン酸無水物の反応率は、赤外線分光法(FT−IR)により測定することができる。例えば、不飽和ジカルボン酸無水物として無水マレイン酸を付加した無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂を冷凍粉砕した後、残留未反応の無水マレイン酸を除去するため、8時間ソックスレー抽出し、乾燥する。得られた乾燥物を加熱キシレンで溶解し、加熱プレスで厚さ0.1mm程度のフィルムを成形し、FT−IRを測定する。そして、1785cm−1の無水マレイン酸の「C=O」吸収の吸光度と、840cm−1のオレフィン系ランダム共重合体の「C−H」吸収の吸光度とを比較して、反応率を算出することができる。
(熱可塑性エラストマー組成物)
本発明の粘着シートの構成材料である熱可塑性エラストマー組成物は、熱可塑性エラストマーと酸無水物変性オレフィン系樹脂を、熱処理又は動的熱処理、好ましくは動的熱処理することによって得られる。ここで、「動的熱処理」とは、剪断力を加える処理及び加熱処理の両方を行う処理をいう。このような動的熱処理は、例えば、樹脂若しくはエラストマーを調製又は加工するために一般的に使用される溶融混練装置を用いて行うことができる。この溶融混練装置は、バッチ式のものであっても連続式のものであってもよい。溶融混練装置の具体例としては、開放型のミキシングロール、非開放型のバンバリーミキサー、ニーダー等のバッチ式溶融混練装置、一軸押出機、同方向回転型連続式二軸押出機、異方向回転型連続式二軸押出機等の連続式溶融混練装置を挙げることができる。
動的熱処理における処理条件は、他の高分子化合物の融点、溶融混練装置の種類等によって異なるが、処理温度は80〜350℃であることが好ましく、100〜300℃であることが更に好ましい。また、処理時間は20秒間〜320分間であることが好ましく、30秒間〜25分間であることが更に好ましい。混合物に加える剪断力は、ずり速度で10〜2000/secであることが好ましく、100〜1000/secであることが更に好ましい。
熱可塑性エラストマー、及び酸無水物変性オレフィン系樹脂は、粒子状、ペレット状、クラム状、又はベール状のものであってもよく、その大きさや形状は特に限定されない。
熱可塑性エラストマー組成物には、熱可塑性エラストマーと酸無水物変性オレフィン樹脂の合計を100質量%とした場合、熱可塑性エラストマーが、好ましくは1〜99質量%、更に好ましくは5〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%含有され、酸無水物変性オレフィン樹脂が、好ましくは1〜99質量%更に好ましくは5〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%含有される。熱可塑性エラストマーの含有割合が1質量%未満であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物のゴム弾性及び柔軟性が低下する傾向にある。一方、熱可塑性エラストマーの含有割合が99質量%超であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物の接着性が低下する傾向にある。また、酸無水物変性オレフィン系樹脂の含有割合が99質量%超であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物のゴム弾性及び柔軟性が低下する傾向にある。一方、酸無水物変性オレフィン系樹脂の含有割合が1質量%未満であると、得られる熱可塑性エラストマー組成物の接着性が低下する傾向にある。
粘着シートとなる熱可塑性エラストマーの、温度が230℃で荷重が2.16kgの条件で測定されたメルトフローレート(MFR)は、0.1g/10min以上であることが好ましく、0.5g/10min以上であることが更に好ましい。また、JIS−K6253に準拠して測定されたデュロA硬度は、10〜95であることが好ましく、25〜90であることが更に好ましい。デュロA硬度が95超であると、密閉性(シール性)が劣る傾向にある。一方、デュロA硬度が10未満であると、接着強度が劣る傾向にある。このため、熱可塑性エラストマー組成物のデュロA硬度が上記数値範囲内である場合には、後述する実施例から明らかなように、シール性及び接着性に優れた粘着シートを構成することができる。
熱可塑性エラストマー組成物には、その特性を損なわない限り、必要に応じてブロッキング防止剤、鉱物油(パラフィン系、ナフテン系、芳香族系)、可塑剤、有機系抗菌剤、無機系抗菌剤、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤等の公知の添加剤を配合することができる。ブロッキング防止剤の具体例としては、シリカ、ゼオライト等を挙げることができ、これらは天然、合成のいずれでもよい。また、アクリル等の真球状架橋ポリマー粒子は、粘着シートの傷付きが小さくなるので好ましい場合がある。また、帯電防止剤の具体例としては、炭素数12〜18のアルキル基を有するN,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アルキルアミン類やグリセリン脂肪酸エステル等を挙げることができる。滑剤としては、脂肪酸アミドが好まし。滑剤の具体例としては、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等を挙げることができる。
また、必要に応じて、内容物の透視性を向上させるための防曇剤、積層体に帯電防止性を付与するための帯電防止剤、積層体に粘着性を付与するための粘着剤を配合することができる。
防曇剤の具体例としては、グリセリン脂肪酸エステル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、ジグリセリン脂肪酸エステル系、ポリグリセリン脂肪酸エステル系、エチレンオキサイド付加物系の防曇剤を挙げることができる。防曇剤は、熱可塑性エラストマー組成物100質量部に対して、0.1〜10質量部配合することが好ましい。
帯電防止剤の具体例としては、ベタイン誘導体のエチレンオキサイド付加物、第4級アミン系化合物、アルキルジエタノールアミン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸グリセリド、ポリアミドエラストマー、ポリエーテルエラストマー等を挙げることができる。帯電防止剤は、熱可塑性エラストマー組成物100質量部に対して、0.1〜3質量部配合することが好ましい。
粘着剤の具体例としては、脂肪族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族共重合炭化水素樹脂、芳香族共重合炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、合成テルペン系炭化水素樹脂、テルペン系炭化水素樹脂、クマロンインデン系炭化水素樹脂、低分子量スチレン系樹脂、ロジン系炭化水素樹脂、これらの組み合わせ等を挙げることができる。粘着剤は、熱可塑性エラストマー組成物100質量部に対して、0.1〜10質量部配合することが好ましい。
2.粘着積層シート:
本発明の粘着積層シートの一実施形態は、少なくとも一の基材層と、基材層の表面上に配設される、前述の粘着シートからなる粘着層とを備えたものである。
(基材層)
基材層を構成する素材には特に制限はないが、離型紙やプラスチックシート基材を基材層とすることが好ましい。なお、離型紙とプラスチックシート基材の両方を用いてもよい。プラスチックシート基材を基材層として用いる場合には、このプラスチックシート基材が離型処理表面を有する離型性の基材であり、離型処理表面上に粘着層が配設されることが好ましい。
プラスチックシート基材を構成するプラスチックの具体例としては、非極性プラスチック、極性プラスチック等を挙げることができる。非極性プラスチックの具体例としては、オレフィン系重合体、スチレン系重合体等を挙げることができる。これらのうち、オレフン系重合体の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合(EPM)、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合(EPDM)、エチレン・1−ブテン共重合(EBM)、エチレン・1−ブテン・非共役ジエン共重合(EBDM)等のエチレン・α−オレフィン・(非共役ジエン)共重合体等を挙げることができる。
また、スチレン系重合体の具体例としては、スチレン単独重合体(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、エチレン・スチレン共重合体(ESI)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体等を挙げることができる。
極性プラスチックの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル;ポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル;ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン6,6、ナイロン4,6等の脂肪族ポリアミド;ポリフェニレンイソフタルアミド、ポリフェニレンテレフタルアミド、メタキシリレンジアミン等の芳香族ポリアミド、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリ(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、ポリ(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル系重合体の他、芳香族ポリカーボネート、ポリメタクリロニトリル、ポリアセタール、ポリオキシメチレン、セルロース誘導体、アルカリセルロース、セルロースエステル、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースザンテート、セルロースニトレート、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテルエステル、フッ素樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルエステル、ポリイソブチルビニルエーテル、ポリメチルビニルエーテル、ポリフェニレンオキシド等を挙げることができる。なかでも、芳香族又は脂肪族のポリエステルが好ましい。
3.粘着積層シートの製造方法:
本発明の粘着積層シートの製造方法の一実施形態は、プラスチックシート基材の表面上に前述の粘着シートからなる粘着層を押出成形して配設することを含む方法である。
本発明の粘着積層シートの製造方法では、例えば以下に示す(a)〜(c)のいずれかの方法で、プラスチックシート基材と粘着層を席奏することができる。
(a)非極性重合体と極性重合体の少なくともいずれかを、インフレーション法、Tダイ法等の通常の方法でフィルム状又はシートに成形した後、官能基含有水素添加ジエン系重合体の溶液を塗布、乾燥させる方法、
(b)プラスチックシート基材を構成する重合体を、インフレーション法、Tダイ法等の通常の方法でフィルム状又はシート状に成形した後、熱貼合する方法、
(c)共押出しタイプのインフレーション成形機やTダイ押出成形機により、直接、プラスチックシート基材の形成と同時に、粘着層を積層する方法。
上記(a)〜(c)の方法のうち、生産性の観点からは(c)の方法が好ましく、なかでも、共押出しタイプのTダイ押出成形機を用いる方法が特に好ましい。なお、(c)の方法で使用するTダイ押出成形機のTダイは、マルチマニホールドタイプとフィードブロックタイプのいずれであってもよい。
(c)の方法により、非極性重合体で構成する基材層(I−1)又は極性重合体で構成する基材層(I−2)に、官能基含有水素添加ジエン系重合体で構成する粘着層(II)を積層する二層共押出し、非極性重合体で構成する基材層(I−1)と極性重合体で構成する基材層(I−2)の両方に、官能基含有水素添加ジエン系重合体で構成する粘着層(II)を積層する三層共押出しの他、四層以上の多層押出しが、効率よく粘着積層シートを製造することができる。
粘着積層シートの具体的な構造例としては、(I−1)/(II)、(I−2)/(II)、(II)/(I−1)/(II)、(II)/(I−2)/(II)、(I−1)/(II)/(I−2)、(I−1)/(II)/(I−2)/(II)/(I−1)、(I−2)/(II)/(I−1)/(II)/(I−2)、(II)/(I−1)/(II)/(I−2)、(I−1)/(II)/(I−2)/(II)等を挙げることができる。なお、本発明の製造方法により製造される粘着積層シートは、上記の構造例に、更に綿、布、紙、合板、金属等を貼り合わせたものでもよい。
粘着層の厚さは、粘着積層シートの特性や用途に応じて適宜選択されるが、成形性及び強度の観点から、例えばフィルムの場合、1〜500μmが好ましく、5〜300μmが更に好ましい。また、シートの場合、0.1〜5mmが好ましく、0.5〜3mmが更に好ましい。また、基材層と接着層との厚さの比は、粘着積層シートの特性や用途に応じて適宜選択されるが、例えば二層積層体である場合は、基材層/接着層=1/0.01〜10の範囲であるのが好ましく、基材層/接着層=1/0.01〜5の範囲であるのが更に好ましい。
また、三層積層体である場合は、厚い方の基材層の厚さを1とした場合、基材層/接着層/基材層=1/0.01〜10/0.1〜1の範囲であるのが好ましく、基材層/接着層/基材層=1/0.01〜5/0.1〜1の範囲であるのが更に好ましい。
4.物品の接着方法、及び画像表示装置:
本発明の物品の接着方法の一実施形態は、前述の粘着積層シートから基材層を剥離して得られた粘着シートの一の表面を第一の被着体の表面に貼り付けた後、他の表面を第二の被着体の表面に貼り付けることを含む方法である。また、この接着方法によって、本発明の画像表示装置を得ることができる。具体的に、本発明の画像表示装置の一実施形態は、画像表示パネルと、画像表示パネルの視認側に、空隙を介して配設される画像表示パネルを保護するための透明前面板と、空隙に挿入され、画像表示パネルの視認側に透明前面板を装着する前述の粘着シートと、これらを収納するケースと、を備えたものである。
このように、本発明の画像表示装置は、異種材料どうしであっても優れた接着性及び密閉性を発揮するとともに、良好な弾性を示す本発明の実施形態である粘着シートを用いて得られるものである。このため、本発明の画像表示装置は、画像表示パネルの視認側に、良好な密閉性及び弾性を保持した状態で透明前面板が接着されたものであり、極めて高品質なものである。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
[ビニル結合含量(1,2−ビニル結合含量及び3,4−ビニル結合含量)]:赤外分析法を用い、ハンプトン法により算出した。
[結合スチレン含量]:四塩化炭素溶液を用い、270MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
[重量平均分子量(Mw)]:ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製、商品名「HLC−8120」)を用いてポリスチレン換算で求めた。
[MFR(メルトフローレート)]:JIS K7210に従い、230℃、21.2N荷重の条件で測定した。
[官能基含量(個/ポリマー)]:官能基含量は、重合体に含まれる官能基の割合であり、下記式(9)により表される。より具体的には、Analy.Chem.564(1952)記載のアミン滴定法による定量により求めた。即ち、官能基含有水素添加ジエン系重合体を精製後、有機溶剤に溶解し、指示薬としてメチルバイオレットを用い、溶液の色が紫から水色に変化するまでHClO/CHCOOHを滴定することにより求めた。
官能基含量=官能基(個)/ポリマー(一分子鎖) (9)
[水添率]:四塩化炭素を溶媒として使用し、270MHz、H−NMRスペクトルから算出した。
[圧縮永久歪み]:シール性の指標として、JIS−K6262に準拠し、25℃、22時間、圧縮率25%の条件で測定した。
[層間接着強度の測定(接着性の評価)]:押出機の流れ方向を長軸とし、幅25mm、長さ250mmに切り出した粘着積層シートの試験片を作製した。押出成形後24時間経過した時点で試験片の基材層を剥離し、粘着層の両表面に、ステンレス板(日新製鋼社製、SUS304)、ガラス板(コーニング社製、商品名「#1737」)又はポリカーボネート(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、商品名「ユーピロンシートNF−2000」)を貼り合わせた。24時間経過後に手で剥離し、以下の基準に従って接着性を評価した。
○:良好に接着(粘着層の破れ、又は凝集破壊が生じた)
×:界面剥離の発生
(製造例1:官能基含有水素添加ジエン系重合体の製造)
窒素置換した内容積50リットルの反応容器に、シクロヘキサン(25kg)、テトラヒドロフラン(900g)、スチレン(450g)、及びn−ブチルリチウム(4.4g)を加え、50℃からの断熱重合を行った。反応完結後、温度を30℃として1,3−ブタジエン(4250g)を添加して断熱重合を行った。30分後、スチレン(300g)を添加し、更に重合を行った。次いで、N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン(16g)を加え、30分反応させた。反応溶液を80℃以上にして系内に水素を導入した。次いで、ビス(η−シクロペンタジエニル)チタニウム(フルフリルオキシ)クロライド(2.1g)、ジエチルアルミニウムクロライド(2.1g)、及びn−BuLi(1.0g)を加え、水素圧を1.0MPaに保持して2時間反応させた。反応後、反応溶液を常温、常圧に戻して反応容器より抜き出し、水中に撹拌投入した。水蒸気蒸留により溶媒を除去することによって、そのブロック構造が(A)−(B)−(A)型である官能基含有水素添加ジエン系重合体を得た。得られた官能基含有水素添加ジエン系重合体の水添率は98%、重量平均分子量(Mw)は13万、水添前におけるポリマーの結合スチレン含量は15質量%、ポリブタジエンブロックのビニル結合含量は80%、MFRは15g/10分、及び官能基含量は0.84個/ポリマーであった。
(無水マレイン酸変性ポリプロピレン(MAH−PP))
三洋化成社製の商品名「ユーメックス1001」を使用した。
(実施例1)
製造例1で製造した官能基含有水素添加ジエン系重合体90部と、MAH−PP10部を使用し、同方向回転噛合い2軸押出機を使用し、押出温度230℃にて溶融混練して熱可塑性エラストマー組成物を製造した。三台の単軸押出機を備えたフィードブロックタイプの共押出しタイプのTダイ押出成形機を使用し、押出温度を270℃、冷却ロール温度を70℃として三層共押出しを実施して、基材層(1)/粘着層/基材層(2)の順に積層された粘着積層シートを製造した。粘着積層シートの各層の厚さは、基材層(1)が約30μm、粘着層が約10μm、基材層(2)が約30μmであった。なお、基材層にはポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。得られた粘着積層シートの粘着層の圧縮永久歪みは40%であった。また、得られた粘着積層シートの接着性の評価結果は、ステンレス板については「○」、ガラス板については「○」、ポリカーボネートについては「○」であった。
(比較例1、2)
官能基含有水素添加ジエン系重合体とMAH−PPを、それぞれ単独で用いて粘着層を形成したこと以外は、前述の実施例1の場合と同様にして粘着積層シートを製造した。得られた粘着積層シートの粘着層の圧縮永久歪みの測定結果、及び粘着積層シートの接着性の評価結果を表1に示す。
Figure 2009102483
表1に示す結果から、実施例1の粘着積層シートは、比較例1及び2の粘着積層シートに比して、優れた接着性を示すものであることが明らかである。
本発明の粘着シートを用いれば、画像表示パネルの視認側に、良好な密閉性及び弾性を保持した状態で透明前面板を接着することができるので、テレビ、パソコン、携帯電話等に代表される、極めて高品質な画像表示装置を提供することができる。

Claims (15)

  1. 熱可塑性エラストマーと、不飽和ジカルボン酸無水物に由来する構造単位を有する酸無水物変性オレフィン系樹脂と、を含有する熱可塑性エラストマー組成物からなる粘着シート。
  2. 前記熱可塑性エラストマーが、スチレンモノマーユニットとゴムモノマーユニットを含むスチレン系熱可塑性ブロック共重合体である請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記スチレン系熱可塑性ブロック共重合体が、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基、イソシアネート基、及びオキサゾリン基からなる群より選択される少なくとも一種の官能基を含む官能基含有水素添加ジエン系重合体である請求項2に記載の粘着シート。
  4. 前記官能基含有水素添加ジエン系重合体が、下記重合体ブロック(B)と、下記重合体ブロック(A)及び下記重合体ブロック(C)の少なくともいずれかの重合体ブロックとを含むとともに、共役ジエン部分を有する官能基含有ジエン系重合体が水素添加されて得られるものであり、
    前記共役ジエン部分の二重結合の少なくとも80%が水素添加されたものである請求項3に記載の粘着シート。
    (A):芳香族ビニル化合物単位の含有割合が50質量%超である重合体ブロック
    (B):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30〜90%である重合体ブロック
    (C):共役ジエン化合物単位の含有割合が50質量%超であり、1,2−ビニル結合及び3,4−ビニル結合含量が30%未満である重合体ブロック
  5. 前記官能基含有水素添加ジエン系重合体の官能基含量が、0.01〜100個/ポリマーである請求項3又は4に記載の粘着シート。
  6. 官能基含有水素添加ジエン系重合体に含まれる官能基が、アミノ基である請求項3〜5のいずれか一項に記載の粘着シート。
  7. 前記熱可塑性エラストマーを1〜99質量%、及び前記酸無水物変性オレフィン樹脂を1〜99質量%含有する(但し、前記熱可塑性エラストマーと前記酸無水物変性オレフィン樹脂の合計は100質量%である)請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着シート。
  8. 少なくとも一の基材層と、
    前記基材層の表面上に配設される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着シートからなる粘着層と、
    を備えた粘着積層シート。
  9. 前記基材層が、離型紙とプラスチックシート基材の少なくともいずれかである請求項8に記載の粘着積層シート。
  10. 前記プラスチックシート基材が、オレフィン系重合体、スチレン系重合体、及びポリエステル重合体からなる群より選択される少なくとも一種からなるものである請求項9に記載の粘着積層シート。
  11. 前記プラスチックシート基材が、離型処理表面を有する離型性の基材であり、
    前記粘着層が、前記離型処理表面上に配設される請求項9又は10に記載の粘着積層シート。
  12. プラスチックシート基材の表面上に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着シートからなる粘着層を押出成形して配設することを含む粘着積層シートの製造方法。
  13. 前記プラスチックシート基材の形成と同時に、前記プラスチックシート基材の表面上に前記粘着層を配設する請求項12に記載の粘着積層シートの製造方法。
  14. 請求項8〜11のいずれか一項に記載の粘着積層シートから基材層を剥離して得られた粘着シートの一の表面を第一の被着体の表面に貼り付けた後、他の表面を第二の被着体の表面に貼り付けることを含む物品の接着方法。
  15. 画像表示パネルと、
    前記画像表示パネルの視認側に、空隙を介して配設される前記画像表示パネルを保護するための透明前面板と、
    前記空隙に挿入され、前記画像表示パネルの視認側に前記透明前面板を装着する請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着シートと、
    これらを収納するケースと、を備えた画像表示装置。
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