JPH085788B2 - 5α−リダクターゼ阻害剤 - Google Patents
5α−リダクターゼ阻害剤Info
- Publication number
- JPH085788B2 JPH085788B2 JP25425087A JP25425087A JPH085788B2 JP H085788 B2 JPH085788 B2 JP H085788B2 JP 25425087 A JP25425087 A JP 25425087A JP 25425087 A JP25425087 A JP 25425087A JP H085788 B2 JPH085788 B2 JP H085788B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hydrogen atom
- hydroxyl group
- action
- general formula
- reductase inhibitor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Saccharide Compounds (AREA)
- Pyrane Compounds (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は男性ホルモンが関与する種々の疾患の予防ま
たは治療に有用な5α−リダクターゼ阻害剤に関する。
たは治療に有用な5α−リダクターゼ阻害剤に関する。
ヒトあるいはさまざまな哺乳類の雄性個体は、その男
性生殖器に付随する器官(おもに睾丸)から男性ホルモ
ンであるテストステロンを分泌する。そして分泌された
テストステロンは、血流により体内諸器官に運ばれ、テ
ストステロンの標的器官に選択的に取り込まれることに
より、個体における雄性機能発現等をおこなつている。
性生殖器に付随する器官(おもに睾丸)から男性ホルモ
ンであるテストステロンを分泌する。そして分泌された
テストステロンは、血流により体内諸器官に運ばれ、テ
ストステロンの標的器官に選択的に取り込まれることに
より、個体における雄性機能発現等をおこなつている。
しかしテストステロンは、これら本来の雄性機能発現
以外に、男性型脱毛症あるいは多毛症などの毛髪の疾
患;皮脂分泌機能の亢進が原因とされる痙瘡や脂漏など
の皮膚疾患;アポクリン腺の機能傷害が原因の一つに考
えられる化膿性汗腺炎;前立腺肥大症および前立腺ガン
等の疾患の発症原因あるいは増悪因子になると考えられ
ている。
以外に、男性型脱毛症あるいは多毛症などの毛髪の疾
患;皮脂分泌機能の亢進が原因とされる痙瘡や脂漏など
の皮膚疾患;アポクリン腺の機能傷害が原因の一つに考
えられる化膿性汗腺炎;前立腺肥大症および前立腺ガン
等の疾患の発症原因あるいは増悪因子になると考えられ
ている。
一方、テストステロンは標的器官に取り込まれた後、
細胞内の受容体に結合することにより、その作用を発現
する。このとき、テストステロンは直接受容体に結合す
る場合もあるが、より活性の高いジヒドロキシテストス
テロンに転換し、このジヒドロキシテストステロンが受
容体に結合することにより、作用を発現することも明ら
かにされている。この転換の際に作用する酵素が5α−
リダクターゼである。
細胞内の受容体に結合することにより、その作用を発現
する。このとき、テストステロンは直接受容体に結合す
る場合もあるが、より活性の高いジヒドロキシテストス
テロンに転換し、このジヒドロキシテストステロンが受
容体に結合することにより、作用を発現することも明ら
かにされている。この転換の際に作用する酵素が5α−
リダクターゼである。
このような事実からテストステロンが関与する種々の
治療には、5α−リダクターゼ阻害作用又はテストステ
ロンもしくはジヒドロキシテストステロンが受容体と結
合することを阻害する作用を有する抗男性ホルモン剤が
使用されている。そのような抗男性ホルモン剤として
は、オキセンドロン、酢酸クロルヤジノン、11α−ヒド
ロキシプロゲステロン、4−アンドロステン−3−オン
−11β−カルボン酸、シプロテロンアセテートなどがあ
る。
治療には、5α−リダクターゼ阻害作用又はテストステ
ロンもしくはジヒドロキシテストステロンが受容体と結
合することを阻害する作用を有する抗男性ホルモン剤が
使用されている。そのような抗男性ホルモン剤として
は、オキセンドロン、酢酸クロルヤジノン、11α−ヒド
ロキシプロゲステロン、4−アンドロステン−3−オン
−11β−カルボン酸、シプロテロンアセテートなどがあ
る。
しかしながら、これらの抗男性ホルモン剤はいずれも
ステロイドホルモンの誘導体であり、生体に投与された
とき、それ自体もしくはその代謝産物がホルモン作用を
示すことから、長期に使用した場合重篤な副作用を示す
ことが多く、安全性の面から問題があつた。
ステロイドホルモンの誘導体であり、生体に投与された
とき、それ自体もしくはその代謝産物がホルモン作用を
示すことから、長期に使用した場合重篤な副作用を示す
ことが多く、安全性の面から問題があつた。
従つて、安全性に問題のない新しい抗男性ホルモン剤
の開発が望まれていた。
の開発が望まれていた。
かかる実状において本発明者らは、ステロイド骨格を
有せず、安全性の高い抗男性ホルモン剤を開発すべく種
々検討してきたところ、フラボノイド類の中に優れた5
α−リダクターゼ阻害作用を有する物質が存在するこ
と、そして当該物質が優れた皮脂腺活性抑制作用、養毛
育毛作用を有することを見い出し、本発明を完成した。
有せず、安全性の高い抗男性ホルモン剤を開発すべく種
々検討してきたところ、フラボノイド類の中に優れた5
α−リダクターゼ阻害作用を有する物質が存在するこ
と、そして当該物質が優れた皮脂腺活性抑制作用、養毛
育毛作用を有することを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は次の一般式(I)もしくは(II) 〔式中、R1は水素原子、水酸基もしくはグルクロン酸残
基を示し、R2、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素
原子もしくは水酸基を示し、R3は水素原子、水酸基もし
くは糖残基を示す〕 で表わされるフラボノイド類を有効成分とする5α−リ
ダクターゼ阻害剤を提供するものである。
基を示し、R2、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素
原子もしくは水酸基を示し、R3は水素原子、水酸基もし
くは糖残基を示す〕 で表わされるフラボノイド類を有効成分とする5α−リ
ダクターゼ阻害剤を提供するものである。
また、本発明は上記一般式(I)又は(II)で表わさ
れるフラボノイド類を有効成分とする皮脂腺活性抑制剤
を提供するものである。
れるフラボノイド類を有効成分とする皮脂腺活性抑制剤
を提供するものである。
さらに本発明は、上記一般式(I)又は(II)で表わ
されるフラボノイド類を有効成分とする養毛育毛剤を提
供するものである。
されるフラボノイド類を有効成分とする養毛育毛剤を提
供するものである。
一般式(I)中、R3で示される糖残基としては、グル
コース、フラクトース、ラムノースなどの五炭糖もしく
は六炭糖類が、一個もしくは二個以上結合したものが含
まれる。
コース、フラクトース、ラムノースなどの五炭糖もしく
は六炭糖類が、一個もしくは二個以上結合したものが含
まれる。
本発明の5α−リダクターゼ阻害剤、皮脂腺活性抑制
剤及び養毛育毛剤の有効成分である上記一般式(I)も
しくは(II)で表わされるフラボノイドの特に好ましい
例としてはケンフエロール、クエルセチン、ルチン、バ
イカリン、バイカレイン、ダイゼイン等が挙げられる。
剤及び養毛育毛剤の有効成分である上記一般式(I)も
しくは(II)で表わされるフラボノイドの特に好ましい
例としてはケンフエロール、クエルセチン、ルチン、バ
イカリン、バイカレイン、ダイゼイン等が挙げられる。
斯かるフラボノイドは、広く植物に含まれる主に黄色
から褐色を呈する物質であり、一般にビタミンP様作用
と称される血管浸透性に対する作用を示すことが知られ
ている。また近年このビタミンP様作用以外にも様々な
生理作用、例えばビタミンCの作用を増強すること等が
報告されているが、5α−リダクターゼ阻害作用に関し
ては全く知られていない。
から褐色を呈する物質であり、一般にビタミンP様作用
と称される血管浸透性に対する作用を示すことが知られ
ている。また近年このビタミンP様作用以外にも様々な
生理作用、例えばビタミンCの作用を増強すること等が
報告されているが、5α−リダクターゼ阻害作用に関し
ては全く知られていない。
本発明に用いられる一般式(I)もしくは(II)の化
合物は、優れた5α−リダクターゼ阻害作用を有する。
以下にこれらの化合物のうち代表的な化合物の5α−リ
ダクターゼ阻害活性について試験した結果を示す。
合物は、優れた5α−リダクターゼ阻害作用を有する。
以下にこれらの化合物のうち代表的な化合物の5α−リ
ダクターゼ阻害活性について試験した結果を示す。
<試験方法> 頚椎脱臼により屠殺したWister系ラツトの前立腺腹葉
を摘出し、0.32Mのシユークロース、0.1mMのジチオスレ
イトールを含む20mMリン酸バツフアで細断したホモジネ
ート後、14000gで1時間遠心し、沈澱を採取した。沈澱
に2倍量の5mg/mlジギトニン、2MNaCl、40%グリセロー
ル、1mMジチオスレイトール、1mM EDTAを含む10mMリン
酸バツフアーを加え、充分撹拌し、15000gで1時間遠心
して得られる上清を酵素液とした。この溶液100μlを
とり、トリチウムで標識したテストステロン(3H−テス
トステロン)を含む溶液(25pg/μl)100μlと試料溶
液(500ng/μl)100μlを加え、37℃で45分間加温し
た後、酢酸エチル1mlを加えて反応を停止するととも
に、未反応3H−テストステロンおよび酵素により転換さ
れた3H−ジヒドロテストステロンを酢酸エチル相に回収
する。これを窒素雰囲気下に溶媒留去し、メタノールに
溶解し、高速液体クロマトグラフイーの手法によりテス
トステロンとジヒドロキシテストステロンを分離し、各
々の量を測定することにより試料の酵素阻害活性を測定
した。
を摘出し、0.32Mのシユークロース、0.1mMのジチオスレ
イトールを含む20mMリン酸バツフアで細断したホモジネ
ート後、14000gで1時間遠心し、沈澱を採取した。沈澱
に2倍量の5mg/mlジギトニン、2MNaCl、40%グリセロー
ル、1mMジチオスレイトール、1mM EDTAを含む10mMリン
酸バツフアーを加え、充分撹拌し、15000gで1時間遠心
して得られる上清を酵素液とした。この溶液100μlを
とり、トリチウムで標識したテストステロン(3H−テス
トステロン)を含む溶液(25pg/μl)100μlと試料溶
液(500ng/μl)100μlを加え、37℃で45分間加温し
た後、酢酸エチル1mlを加えて反応を停止するととも
に、未反応3H−テストステロンおよび酵素により転換さ
れた3H−ジヒドロテストステロンを酢酸エチル相に回収
する。これを窒素雰囲気下に溶媒留去し、メタノールに
溶解し、高速液体クロマトグラフイーの手法によりテス
トステロンとジヒドロキシテストステロンを分離し、各
々の量を測定することにより試料の酵素阻害活性を測定
した。
<結果> 結果を表1に示す。なお、表1中の阻害率(%)は次
式により求めた。
式により求めた。
一般式(I)もしくは(II)で表わされるフラボノイ
ドは、前記の如く広く植物一般、例えば人や動物が常食
とする植物にも含まれており、またそのビタミンP様活
性やビタミンCの作用増強のために医薬品としても長年
利用されていることから、安全性が高いものである。例
えば、ルチンのマウス(静注)におけるLD50は950mg/Kg
であり、クエルセチンのマウス(経口)におけるLD50は
161mg/Kgである。
ドは、前記の如く広く植物一般、例えば人や動物が常食
とする植物にも含まれており、またそのビタミンP様活
性やビタミンCの作用増強のために医薬品としても長年
利用されていることから、安全性が高いものである。例
えば、ルチンのマウス(静注)におけるLD50は950mg/Kg
であり、クエルセチンのマウス(経口)におけるLD50は
161mg/Kgである。
上記の如く一般式(I)もしくは(II)フラボノイド
は優れた5α−リダクターゼ阻害活性を有し、かつ安全
性が高いことから、これを有効成分とする本発明5α−
リダクターゼ阻害剤は、男性ホルモンの作用がその発症
原因あるいは増悪因子となつている種々の疾患、例えば
皮脂分泌機能の亢進に伴なう脂漏や瘡、化膿性汗腺
炎、腋臭、多毛症、前立腺肥大、前立腺ガン、男性型脱
毛症等の治療薬として使用することができる。本発明5
α−リダクターゼ阻害剤は、このような疾患の治療を目
的として使用する場合、全身的又は局所的に経口又は非
経口で投与される。投与量は年令、体重、性別、症状、
治療効果、投与方法、処理時間等によりことなるが、前
立腺肥大症、脱毛症、瘡等の治療及び/又は予防の場
合は通常成人一人当たり20〜200mg、好ましくは25〜100
mg/日の範囲で1日1回から数回経口投与される。もち
ろん前記したように投与量は種々の条件で変動するので
上記投与範囲より少ない量で十分な場合もあるし、また
範囲を越えて投与する必要がある場合もある。
は優れた5α−リダクターゼ阻害活性を有し、かつ安全
性が高いことから、これを有効成分とする本発明5α−
リダクターゼ阻害剤は、男性ホルモンの作用がその発症
原因あるいは増悪因子となつている種々の疾患、例えば
皮脂分泌機能の亢進に伴なう脂漏や瘡、化膿性汗腺
炎、腋臭、多毛症、前立腺肥大、前立腺ガン、男性型脱
毛症等の治療薬として使用することができる。本発明5
α−リダクターゼ阻害剤は、このような疾患の治療を目
的として使用する場合、全身的又は局所的に経口又は非
経口で投与される。投与量は年令、体重、性別、症状、
治療効果、投与方法、処理時間等によりことなるが、前
立腺肥大症、脱毛症、瘡等の治療及び/又は予防の場
合は通常成人一人当たり20〜200mg、好ましくは25〜100
mg/日の範囲で1日1回から数回経口投与される。もち
ろん前記したように投与量は種々の条件で変動するので
上記投与範囲より少ない量で十分な場合もあるし、また
範囲を越えて投与する必要がある場合もある。
本発明の5α−リダクターゼ阻害剤を経口薬として用
いる場合は、一般式(I)又は(II)のフラボノイドを
そのまま投与しても良いが、更に錠剤、散剤、顆粒剤、
カプセル剤、液剤等の剤型を工夫することによつて更に
効果を高めることが出来る。例えば固形製剤では、乳
糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセル
ロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロ
リドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の不活性
な希釈剤;ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;
繊維素グルコン酸カルシウムのような崩壊剤等を含有し
てもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、フタレートなどの胃溶性あるいは
腸溶性物質のフイルムで被膜してもよいし、また2以上
の層で被膜してもよい。
いる場合は、一般式(I)又は(II)のフラボノイドを
そのまま投与しても良いが、更に錠剤、散剤、顆粒剤、
カプセル剤、液剤等の剤型を工夫することによつて更に
効果を高めることが出来る。例えば固形製剤では、乳
糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセル
ロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロ
リドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の不活性
な希釈剤;ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;
繊維素グルコン酸カルシウムのような崩壊剤等を含有し
てもよい。錠剤または丸剤は必要により白糖、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、フタレートなどの胃溶性あるいは
腸溶性物質のフイルムで被膜してもよいし、また2以上
の層で被膜してもよい。
経口投与のための液状製剤としては、乳濁剤、溶液
剤、懸濁剤、シロツプ剤、エリキシル剤等が挙げられ
る。このような液状製剤には、有効成分および不活性な
希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、
風味剤、芳香剤、防腐剤等を含有してもよい。
剤、懸濁剤、シロツプ剤、エリキシル剤等が挙げられ
る。このような液状製剤には、有効成分および不活性な
希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、
風味剤、芳香剤、防腐剤等を含有してもよい。
経口投与のための他の製剤としては、スプレー剤等が
挙げられる。
挙げられる。
本発明による非経口投与のための代表的な製剤として
は、注射剤が挙げられる。本発明の有効成分を注射剤と
するには、これを注射用蒸留水、生理食塩水等の水性媒
体;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコ
ール類、ポリソルベート80等の非水性媒体に溶解、懸濁
又は乳濁させれば良い。注射剤には、さらに防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤のような補助剤を含んでもよい。
注射剤に要求される無菌化手段としては、バクテリア保
留フイルターを通すろ過、殺菌剤の配合、照射等が挙げ
られる。これらは又無菌の個体組成物としておき、使用
前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用するこ
ともできる。
は、注射剤が挙げられる。本発明の有効成分を注射剤と
するには、これを注射用蒸留水、生理食塩水等の水性媒
体;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコ
ール類、ポリソルベート80等の非水性媒体に溶解、懸濁
又は乳濁させれば良い。注射剤には、さらに防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤のような補助剤を含んでもよい。
注射剤に要求される無菌化手段としては、バクテリア保
留フイルターを通すろ過、殺菌剤の配合、照射等が挙げ
られる。これらは又無菌の個体組成物としておき、使用
前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解して使用するこ
ともできる。
非経口投与のためのその他の製剤としては、外用溶
液;軟骨、ローシヨン、トニツク、スプレー、懸濁剤、
乳剤のような塗布剤;直腸内投与のための坐剤;膣内投
与のためのペツサリー等が挙げられる。特に脱毛症又は
アクネの治療・予防用の製剤としてはローシヨン、トニ
ツク、スプレー、溶液剤、軟骨が好ましい。これらの製
剤には、有効成分以外に、蒸留水;エタノールのような
低級アルコール;セタノールのような高級アルコール;
ポリエチレングリコール、プロピレングリコールのよう
な多価アルコール;ヒドロキシプロピルセルロースのよ
うなセルロース類;動物性、植物性及び合成油脂性成
分;ワセリン;ロウ;シリコン;界面活性剤;酸化亜鉛
等の希釈剤、さらには湿潤剤、懸濁剤、芳香剤、防腐剤
のような補助剤を配合することができる。
液;軟骨、ローシヨン、トニツク、スプレー、懸濁剤、
乳剤のような塗布剤;直腸内投与のための坐剤;膣内投
与のためのペツサリー等が挙げられる。特に脱毛症又は
アクネの治療・予防用の製剤としてはローシヨン、トニ
ツク、スプレー、溶液剤、軟骨が好ましい。これらの製
剤には、有効成分以外に、蒸留水;エタノールのような
低級アルコール;セタノールのような高級アルコール;
ポリエチレングリコール、プロピレングリコールのよう
な多価アルコール;ヒドロキシプロピルセルロースのよ
うなセルロース類;動物性、植物性及び合成油脂性成
分;ワセリン;ロウ;シリコン;界面活性剤;酸化亜鉛
等の希釈剤、さらには湿潤剤、懸濁剤、芳香剤、防腐剤
のような補助剤を配合することができる。
一般式(I)又は(II)で表わされるフラボノイド
は、優れた5α−リダクターゼ阻害作用を有し、かつ安
全性が高いものであり、更に公知の5α−リダクターゼ
阻害物質の場合と同様に男性ホルモンの受容体への結合
を阻害する作用も併せもつことが確認された。従つて当
該フラボノイドを有効成分とする本発明の5α−リダク
ター阻害剤は、養毛育毛剤、皮脂腺活性抑制剤として、
また男性型脱毛症、多毛症、化膿性汗腺炎、前立腺肥
大、前立腺ガン等の男性ホルモンが関与する疾病の治療
及び予防に有用なものである。
は、優れた5α−リダクターゼ阻害作用を有し、かつ安
全性が高いものであり、更に公知の5α−リダクターゼ
阻害物質の場合と同様に男性ホルモンの受容体への結合
を阻害する作用も併せもつことが確認された。従つて当
該フラボノイドを有効成分とする本発明の5α−リダク
ター阻害剤は、養毛育毛剤、皮脂腺活性抑制剤として、
また男性型脱毛症、多毛症、化膿性汗腺炎、前立腺肥
大、前立腺ガン等の男性ホルモンが関与する疾病の治療
及び予防に有用なものである。
次に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例1 皮脂分泌抑制効果試験: 健常人の前額部の左又は右側の一方に本発明5α−リ
ダクターゼ阻害剤、他方に対照液を1日2回、2週間連
日塗布した。2週間後、前額処理部をアセトン/エーテ
ル=1:1の混液を含ませた脱脂綿にて清拭し、3時間後
の処理部における回復皮脂量をグリーン(Green)らの
方法〔J.Invest.Dermatol.,54(1970)〕に従い測定し
た。なお、本発明5α−リダクターゼ阻害剤としては、
表2の成分を2%エタノール溶液としたものを用い、対
照液としてはエタノールのみを用いた。
ダクターゼ阻害剤、他方に対照液を1日2回、2週間連
日塗布した。2週間後、前額処理部をアセトン/エーテ
ル=1:1の混液を含ませた脱脂綿にて清拭し、3時間後
の処理部における回復皮脂量をグリーン(Green)らの
方法〔J.Invest.Dermatol.,54(1970)〕に従い測定し
た。なお、本発明5α−リダクターゼ阻害剤としては、
表2の成分を2%エタノール溶液としたものを用い、対
照液としてはエタノールのみを用いた。
結果を表2に示す。
実施例2 マウスによる育毛効果試験: 7週令に達したC3H雄性マウスの背部体毛を刈り取
り、50%エタノール/水溶液中に表3の成分が1重量%
含まれるように調整した試験溶液を連日塗布し、除毛し
た背部に新たに100%発毛するのに要した日数を測定し
た。これらの試験は小川らの方法 〔Normal and Abnormal Epidermal Differentiation p
p.159〜170,Tokyo Univ.Press.(1983)〕に従つて行な
つた。その結果、表3に示す如く本発明の5α−リダク
ターゼ阻害剤は、明らかに発毛に要した日数の短縮が認
められた。
り、50%エタノール/水溶液中に表3の成分が1重量%
含まれるように調整した試験溶液を連日塗布し、除毛し
た背部に新たに100%発毛するのに要した日数を測定し
た。これらの試験は小川らの方法 〔Normal and Abnormal Epidermal Differentiation p
p.159〜170,Tokyo Univ.Press.(1983)〕に従つて行な
つた。その結果、表3に示す如く本発明の5α−リダク
ターゼ阻害剤は、明らかに発毛に要した日数の短縮が認
められた。
実施例3 人における養毛育毛効果試験: 男性型脱毛症および頭部脂漏性皮膚炎の症状を有する
25才〜36才までの男性10人に3重量%のバイカレインを
含む15%エタノール水溶液を通常使用しているヘア・ト
ニツクに換えて二カ月間自由に使用させた。
25才〜36才までの男性10人に3重量%のバイカレインを
含む15%エタノール水溶液を通常使用しているヘア・ト
ニツクに換えて二カ月間自由に使用させた。
使用開始前と使用期間終了時における脱毛量を測定し
た。測定にあたつて前日同一条件で洗髪を行ない、翌日
実体顕微鏡下で500本の頭髪に対して約30gの力を一本ず
つ加え抜けてきたものを脱毛本数として計測した。
た。測定にあたつて前日同一条件で洗髪を行ない、翌日
実体顕微鏡下で500本の頭髪に対して約30gの力を一本ず
つ加え抜けてきたものを脱毛本数として計測した。
その結果、表4に示す如く本発明の5α−リダクター
ゼ阻害剤は明らかな脱毛量の減少効果を示した。
ゼ阻害剤は明らかな脱毛量の減少効果を示した。
Claims (3)
- 【請求項1】次の一般式(I)もしくは(II) 〔式中、R1は水素原子、水酸基もしくはグルクロン酸残
基を示し、R2、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素
原子もしくは水酸基を示し、R3は水素原子、水酸基もし
くは糖残基を示す〕 で表わされるフラボノイド類を有効成分とする5α−リ
ダクターゼ阻害剤。 - 【請求項2】次の一般式(I)もしくは(II) 〔式中、R1は水素原子、水酸基もしくはグルクロン酸残
基を示し、R2、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素
原子もしくは水酸基を示し、R3は水素原子、水酸基もし
くは糖残基を示す〕 で表わされるフラボノイド類を有効成分とする皮脂腺活
性抑制剤。 - 【請求項3】次の一般式(I)もしくは(II) 〔式中、R1は水素原子、水酸基もしくはグルクロン酸残
基を示し、R2、R4、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素
原子もしくは水酸基を示し、R3は水素原子、水酸基もし
くは糖残基を示す〕 で表わされるフラボノイド類を有効成分とする養毛育毛
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25425087A JPH085788B2 (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | 5α−リダクターゼ阻害剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25425087A JPH085788B2 (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | 5α−リダクターゼ阻害剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0196126A JPH0196126A (ja) | 1989-04-14 |
JPH085788B2 true JPH085788B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=17262372
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25425087A Expired - Fee Related JPH085788B2 (ja) | 1987-10-08 | 1987-10-08 | 5α−リダクターゼ阻害剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085788B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003212727A (ja) * | 2002-01-15 | 2003-07-30 | Shiseido Co Ltd | 化粧料 |
JP2012176931A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-09-13 | Angfa Co Ltd | 育毛剤 |
Families Citing this family (36)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2926432B2 (ja) * | 1990-06-11 | 1999-07-28 | 株式会社林原生物化学研究所 | 養毛剤 |
JPH066527B2 (ja) * | 1991-07-12 | 1994-01-26 | 五郎 川口 | 養毛剤 |
JP3611128B2 (ja) * | 1992-03-13 | 2005-01-19 | 株式会社資生堂 | テストステロン−5−α−レダクターゼ阻害剤 |
JPH08509224A (ja) * | 1993-04-20 | 1996-10-01 | ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー | 皮脂抑制および▲ざ▼瘡治療のためのヘスペレチンの使用方法 |
US6414017B2 (en) | 1993-05-28 | 2002-07-02 | The Gillette Company | Inhibition of hair growth |
US6248751B1 (en) * | 1993-05-28 | 2001-06-19 | Gurpreet S. Ahluwalia | Inhibition of hair growth |
US6239170B1 (en) * | 1993-05-28 | 2001-05-29 | Gurpreet S. Ahluwalia | Inhibition of hair growth |
FR2711060B1 (fr) * | 1993-10-13 | 1995-11-17 | Oreal | Procédé pour modifier la pousse des poils et/ou des cheveux et compositions utilisables à cet effet. |
JP3131105B2 (ja) * | 1994-12-02 | 2001-01-31 | 花王株式会社 | 養毛・育毛料 |
US5674477A (en) * | 1995-02-28 | 1997-10-07 | Ahluwalia; Gurpreet S. | Reduction of hair growth |
CA2178528C (en) * | 1995-06-09 | 2000-07-18 | Hidehiko Takahashi | Therapeutics containing 5alpha - reductase inhibitors |
FR2736829B1 (fr) * | 1995-07-20 | 1997-09-12 | Oreal | Composition pour lutter contre les taches et/ou le vieillissement de la peau, ses utilisations |
JP3722536B2 (ja) * | 1996-02-09 | 2005-11-30 | サンスター株式会社 | 毛母細胞賦活剤およびそれを配合してなる養毛剤組成物 |
JPH10194936A (ja) * | 1997-01-13 | 1998-07-28 | Shinichi Konuma | 育毛剤 |
WO1998048790A1 (en) * | 1997-04-28 | 1998-11-05 | Anticancer, Inc. | Use of genistein and related compounds to treat certain sex hormone related conditions |
FR2769502B1 (fr) * | 1997-10-14 | 2000-04-14 | Sederma Sa | Compositions a usage cosmetique ou dermopharmaceutique contenant un extrait vegetal obtenu a partir du trefle (trifolium sp.) |
US5958946A (en) * | 1998-01-20 | 1999-09-28 | Styczynski; Peter | Modulation of hair growth |
JP4577596B2 (ja) * | 1999-04-12 | 2010-11-10 | 日本農薬株式会社 | 育毛剤又は発毛剤及びその使用方法 |
DE10114305A1 (de) * | 2001-03-23 | 2002-09-26 | Beiersdorf Ag | Kosmetische und dermatologische Zubereitungen mit einem Gehalt an Isoflavonen und Verwendung von Isoflavonen zur Herstellung kosmetischer und dermatologischer Zubereitungen zur Reduktion des Sebumgehaltes der Haut |
JP5153039B2 (ja) * | 2001-08-07 | 2013-02-27 | 丸善製薬株式会社 | 抗男性ホルモン剤および頭髪化粧料 |
TW200524588A (en) * | 2003-09-22 | 2005-08-01 | Nippon Shinyaku Co Ltd | Hair restorer |
JP5013566B2 (ja) * | 2005-01-21 | 2012-08-29 | 沖縄県 | 繊維芽細胞成長因子5阻害剤、繊維芽細胞成長因子5阻害剤の製造方法および育毛剤 |
JP5175437B2 (ja) * | 2005-01-28 | 2013-04-03 | ライオン株式会社 | 育毛養毛剤、および育毛養毛用組成物 |
JP2006347915A (ja) * | 2005-06-14 | 2006-12-28 | Maruzen Pharmaceut Co Ltd | 育毛剤、抗男性ホルモン剤及び頭髪化粧料 |
JP5085018B2 (ja) * | 2005-07-01 | 2012-11-28 | 日本メナード化粧品株式会社 | 育毛剤 |
KR101273027B1 (ko) * | 2005-08-20 | 2013-06-10 | (주)아모레퍼시픽 | 캄페롤을 유효성분으로 함유하는 피지 분비 억제용 및항비만용 조성물 |
JP4925692B2 (ja) * | 2005-09-12 | 2012-05-09 | オリザ油化株式会社 | 美肌用組成物 |
JP5635226B2 (ja) * | 2006-01-24 | 2014-12-03 | 株式会社林原 | 毛乳頭細胞増殖促進剤 |
KR100692099B1 (ko) * | 2006-03-17 | 2007-03-12 | (주)아모레퍼시픽 | 3β-히드록시스테로이드 디하이드로게네이즈 활성 억제용피부화장료 조성물 |
JP5859200B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2016-02-10 | 丸善製薬株式会社 | 抗炎症剤、抗老化剤、及び育毛剤、並びに化粧料 |
WO2012154192A1 (en) * | 2011-05-10 | 2012-11-15 | Yutaka Miyauchi | Method for treating prostate cancer |
JP5980512B2 (ja) * | 2012-01-30 | 2016-08-31 | 学校法人東日本学園 | 体臭抑制剤 |
JP6039271B2 (ja) * | 2012-07-04 | 2016-12-07 | 花王株式会社 | キューティクル細胞分化促進剤 |
KR102114133B1 (ko) | 2014-10-06 | 2020-05-22 | (주)아모레퍼시픽 | 알피나 골무꽃 추출물을 포함하는 탈모 방지 또는 육모 촉진용 조성물 |
WO2017183581A1 (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | サントリーホールディングス株式会社 | Tie2活性化用組成物 |
FR3084256B1 (fr) * | 2018-07-27 | 2021-01-29 | Fabre Pierre Dermo Cosmetique | Extrait de lespedeza capitata pour son utilisation dans le domaine capillaire |
-
1987
- 1987-10-08 JP JP25425087A patent/JPH085788B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003212727A (ja) * | 2002-01-15 | 2003-07-30 | Shiseido Co Ltd | 化粧料 |
JP2012176931A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-09-13 | Angfa Co Ltd | 育毛剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0196126A (ja) | 1989-04-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH085788B2 (ja) | 5α−リダクターゼ阻害剤 | |
KR920003328B1 (ko) | 색백화장료 | |
JP3010566B2 (ja) | テストステロン 5α−レダクターゼ阻害剤 | |
JP2899545B2 (ja) | 脱毛予防のための血管作用性物質の脂肪酸との配合物 | |
JPS6341364B2 (ja) | ||
US5910493A (en) | Hormonal agent for skin treatment | |
JP2024069595A (ja) | 脱毛防止または毛髪成長促進用の組成物 | |
KR20020081583A (ko) | 불필요모발의 재성장 지연 활성을 갖는 화장품 조성물 | |
US5773005A (en) | Purified flavonoid and diterpene 5α-reductase inhibitors from thuja orientalis for androgen-related diseases | |
JPH08310923A (ja) | テストステロン5α−リダクターゼ阻害剤 | |
EP0279010A2 (en) | 5-alpha-reductase inhibitor | |
JP2791673B2 (ja) | 5α―リダクターゼ阻害剤 | |
EP0740930B1 (en) | Blood flow improver and cosmetic | |
JPH10167957A (ja) | 細胞間接着抑制剤 | |
JPH07258063A (ja) | 皮膚外用剤 | |
JPS59172411A (ja) | 脂肪酸含有養毛組成物 | |
JP3327405B2 (ja) | テストステロン 5αーレダクターゼ阻害剤 | |
JP4694068B2 (ja) | テストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤 | |
JP2005145902A (ja) | テストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤 | |
JPH0196125A (ja) | 5α‐リダクターゼ阻害剤 | |
JPH01275516A (ja) | ふけ防止剤及び頭髪化粧料 | |
EP1150671A1 (en) | Use of pyrethroid compounds to promote hair growth | |
JPS60243020A (ja) | 5α−リダクタ−ゼ阻害剤 | |
JPH10251137A (ja) | 光線過敏症抑制剤 | |
JP3034412B2 (ja) | スチグマステロール配糖体及びこれを含有する発毛・育毛料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |