JPH0857858A - タイヤ加硫システム - Google Patents

タイヤ加硫システム

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JPH0857858A
JPH0857858A JP6225582A JP22558294A JPH0857858A JP H0857858 A JPH0857858 A JP H0857858A JP 6225582 A JP6225582 A JP 6225582A JP 22558294 A JP22558294 A JP 22558294A JP H0857858 A JPH0857858 A JP H0857858A
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tire
mold
press
tire vulcanizing
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JP6225582A
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Itaru Amano
到 天野
Natsushiro Kino
夏四郎 嬉野
Katsumi Ichikawa
克巳 市川
Takumi Mizokawa
巧 溝河
Isao Takakura
功 高倉
Masaki Naoi
政樹 直井
Yasuo Morita
康夫 森田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/0601Vulcanising tyres; Vulcanising presses for tyres
    • B29D30/0603Loading or unloading the presses
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C35/00Heating, cooling or curing, e.g. crosslinking or vulcanising; Apparatus therefor
    • B29C35/02Heating or curing, e.g. crosslinking or vulcanizing during moulding, e.g. in a mould
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
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    • B29C37/00Component parts, details, accessories or auxiliary operations, not covered by group B29C33/00 or B29C35/00
    • B29C37/0003Discharging moulded articles from the mould
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  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 グリーンタイヤ搬送、加硫済みタイヤ搬送を
高精度に行う。 【構成】 タイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス
群に沿って走行自在に設けられたマニピュレータ2とを
備え、タイヤ加硫タイヤ加硫プレス1は、係脱自在な上
下のプレス部材間に上下モールド80,81を締付可能
に収容し、周囲にグリーンタイヤ置き台7とポストキュ
アインフレータ8とが配設され、マニピュレータ2は、
上プレス部材に連結自在なスライド31を昇降自在に設
け、グリーンタイヤを搬送するローダ32と、加硫済み
タイヤを搬送するアンローダ33とを有し、所望のタイ
ヤ加硫プレス1に対して停止した後の位置決め手段34
が設けられる。前記ローダ32及びアンローダ33の少
なくとも一方に、前記位置決め手段34による停止位置
誤差を吸収するセンタリング補正手段が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ加硫プレスの多
数台が列設されたタイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫
プレス群に沿って走行自在に設けられたマニピュレータ
とを備えた、いわゆるマルチ式のタイヤ加硫システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の汎用的なタイヤ加硫プレスは、1
組又は2組の上下モールドに対して、上下モールドの開
閉装置、グリーンタイヤをモールドセンターへと搬送す
るローダ、加硫済みタイヤをポストキュアインフレータ
センター又はその付近のセンターへと搬送するアンロー
ダ、モールド高さ調整装置、モールド着脱装置等が備え
られ、それ自体でタイヤ加硫が可能な自己完結型プレス
になっている。
【0003】ところが、タイヤ加硫工程におけるサイク
ルタイムのほとんどが上下モールドを締め付けたまま加
熱する加硫時間で占められている。したがって、この加
硫前後で作動する前述した上下モールドの開閉装置、ロ
ーダ、アンローダ等の機器の作動時間がサイクルタイム
に占める割合はきわめて少ないものになる。
【0004】例えば、乗用車用タイヤを加硫するもので
は、全体のサイクルタイムが10〜15分に対して、加
硫前後の機器の作動時間は1分以下である。トラック・
バス用タイヤを加硫するものでは、全体のサイクルタイ
ムが40分〜1時間に対して、加硫前後の機器の作動時
間は1〜2分以下である。すなわち、サイクルタイム中
の機器はほとんど停止しており、遊んでいることにな
る。
【0005】このようなタイヤ加硫プレスのサイクルタ
イムの特性に鑑み、多数台のタイヤ加硫プレスに対して
上述した機器を有するマニピュレータが順番に作動する
マルチ式のタイヤ加硫システムが古くから提案されてい
る。
【0006】タイヤ加硫プレスの多数台が固定的に一列
に配設され、マニピュレータが走行するタイプ(特公昭
52−44795号公報、特公昭46−24774号公
報、特公昭58−44473号公報参照)や、円周上に
タイヤ加硫プレスの多数台が固定的に配設され、マニピ
ュレータが回転走行するタイプ(特開昭49−1304
71号公報、特公昭46−17578号公報参照)や、
マニピュレータが固定的に設置され、多数のタイヤ加硫
プレスが走行するタイプ(特公昭46−32497号公
報、特開昭62−290507号公報参照)などが知ら
れている。
【0007】しかしながら、上述したマルチ式タイヤ加
硫システムは現実にはアイデアで終わっており、実際の
タイヤ加硫で広く使用されることはなかった。その理由
は、優れたバランス精度を有するタイヤを成形するタイ
ヤ加硫システムとするための配慮がなされていないから
である。例えば、優れたバランス精度を有するタイヤを
成形するためには、グリーンタイヤのタイヤ加硫プレス
センターへの高精度の搬送、シェーピング時の高精度の
グリーンタイヤ保持、加硫済みタイヤのポストキュアイ
ンフレータセンターへの高精度の搬送などが求められる
が、これらを配慮したものは見当たらない。
【0008】また、最近の特開平4−323010号公
報で提案されるマルチ式タイヤ加硫システムは、最近の
タイヤ加硫プレスの機構を組み込んだものであり、上述
した古いマルチ式タイヤ加硫システムからは前進してい
る。
【0009】この新しいマルチ式タイヤ加硫システム
は、タイヤ加硫プレスの多数台が一列に列設されたタイ
ヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス群に沿って設け
られた走行経路上を走行自在に設けられたマニピュレー
タとを備え、前記走行経路の適所にモールド準備ステー
ションを設けたものであり、その主目的はモールド交換
の自動化である。
【0010】特開平4−323010におけるモールド
交換は、上下モールド単独ではなく、上下に加熱板(上
下プレスフレームの一部分)を取り付けた状態のまま交
換するのを基本思想としている。そのため、加熱板に対
する加熱流体給排用配管の着脱を伴ったモールド交換に
なる。モールド準備ステーションで予熱された加熱板付
上下モールドはマニピュレータで所定のタイヤ加硫プレ
スまで運ばれる。また、そのモールド高さ調整装置は特
公昭57−55593号公報に開示のものと類似するも
のが各タイヤ加硫プレスに駆動装置も含めて完結的に設
けられており、タイヤ加硫プレスに加熱板付上下モール
ドを固定した後に、高さ調整が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4−3
23010号公報のマルチ式タイヤ加硫システムは、以
下のような問題点を有している。第1に、優れたバラン
ス精度を有するタイヤを成形するために、グリーンタイ
ヤのタイヤ加硫プレスセンターへの高精度の搬送、シャ
ーピング時の高精度のグリーンタイヤ保持、加硫済みタ
イヤのポストキュアインフレータセンターへの高精度の
搬送が難しい構造になっている。すなわち、走行自在な
マニピュレータは大きな門型クレーンであり、その停止
位置精度を1ミリメートルの1/10のスケールにする
ことは現実的には不可能であり、レール等の走行経路の
敷設誤差、走行機構の誤差、門型クレーン自体の誤差、
各機器の誤差が累積され、ローダ及びアンローダにミリ
単位の搬送誤差が生じる。
【0012】第2に、モールド交換が加熱板付で行われ
ため、加熱流体給排用配管の着脱を伴い、更に上プレス
部材と共にマニピュレータを用いてモールド準備ステー
ションまで搬送するため、マニピュレータの構造が複雑
になりすぎ、コストアップになるという問題点がある。
【0013】第3に、現実のマルチ式タイヤ加硫システ
ムを想定すると、マニピュレータの点検や保全が必要な
場合があり、この場合、対象となったマニピュレータが
分担するタイヤ加硫プレスの全部が停止するという問題
点がある。
【0014】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、第1に、ローダによるグリーンタイヤ搬送やア
ンローダによる加硫済みタイヤ搬送を高精度に行うこと
ができるタイヤ加硫システムを提供することにある。第
2に、マニピュレータとタイヤ加硫プレスとの機器配置
を適性にして、全体として低いコストのタイヤ加硫シス
テムを提供する。第3に、マニピュレータの点検や保守
に際してタイヤ加硫プレスの稼働率を下げないようにし
たタイヤ加硫システムを提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記第1目的を達成する
請求項1,2記載のタイヤ加硫システムは、タイヤ加硫
プレスの多数台が列設されたタイヤ加硫プレス群と、該
タイヤ加硫プレス群に沿って走行自在に設けられたマニ
ピュレータとを備え、前記タイヤ加硫プレスは、係脱自
在な上下のプレス部材間に上下モールドを締付可能に収
容し、周囲にグリーンタイヤ置き台とポストキュアイン
フレータとが配設されたものであり、前記マニピュレー
タは、前記上プレス部材に連結自在なスライドを昇降自
在に設け、前記グリーンタイヤ置き台センターから前記
モールドセンターへとグリーンタイヤを搬送するローダ
と、前記モールドセンターから前記ポストキュアインフ
レータセンター又はその付近のセンターへと加硫済みタ
イヤを搬送するアンローダとを有し、前記マニピュレー
タに、所望のタイヤ加硫プレスに対して停止した後の位
置決め手段が設けられ、前記ローダ及びアンローダの少
なくとも一方に、前記位置決め手段による停止位置誤差
を吸収するセンタリング補正手段が設けられたことを要
旨とするものである。そして、上記センタリング補正手
段は、タイヤを把持するチャックを水平面内で旋回可能
且つ上下方向に昇降可能とする2自由度のローダ又は/
及びアンローダを、更に水平面内での伸縮自在を付加す
る3自由度にし、このローダ又は/及びアンローダに、
グリーンタイヤ置き台、モールド又はポストキュアイン
フレータの1つ以上におけるセンターと関連する基準を
検知する視覚センサーを設けてなるものが好ましい。
【0016】上記第2目的を達成する請求項3,4記載
のタイヤ加硫システムは、タイヤ加硫プレスの多数台が
列設されたタイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス
群に沿って走行自在に設けられたマニピュレータとを備
え、前記タイヤ加硫プレスは、係脱自在な上下のプレス
部材間に上下モールドを締付可能に収容し、前記マニピ
ュレータは、前記上プレス部材に連結自在なスライドを
昇降自在に設け、前記タイヤ加硫プレスには、前記上モ
ールドを前記上プレス部材に対して着脱自在に固定する
モールド着脱装置と、前記上下プレス部材内に高さ寸法
の異なる上下モールドを収容するためのモールド高さ調
整装置とが設けられ、前記マニピュレータには、前記モ
ールド着脱装置及びモールド高さ調整装置を駆動するた
めの第1駆動装置及び第2駆動装置が連結自在に設けら
れ、モールド交換を、前記モールド着脱装置によって前
記上プレスフレームから前記上モールドを切り離して上
下モールド単独で行い、モールド交換後に、前記モール
ド高さ調整装置によってモールド高さを調整するように
したことを要旨とするものである。そして、前記上下モ
ールドは割りモールドであって、前記タイヤ加硫プレス
には割りモールド操作装置が設けられ、前記マニピュレ
ータには、この割りモールド操作装置を駆動する連結自
在な第3駆動装置が設けられたものが好ましい。
【0017】上記第3目的を達成する請求項5記載のタ
イヤ加硫システムは、タイヤ加硫プレスの多数台が一列
に列設されたタイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレ
ス群に沿って設けられた走行経路上を走行自在に設けら
れたマニピュレータとを備え、前記走行経路の両端に前
記マニピュレータの第1及び第2退避ステーションが設
けられ、前記走行経路の中程に直角走行路が設けられ、
この直角走行路上に前記マニピュレータの第3退避ステ
ーションが設けられていることを要旨とするものであ
る。
【0018】上記第3目的を達成する請求項6記載の他
のタイヤ加硫システムは、タイヤ加硫プレスの多数台が
列設されたタイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス
群に沿って設けられた走行経路上を走行自在に設けられ
たマニピュレータとを備え、前記タイヤ加硫プレスは、
係脱自在な上下のプレス部材間に上下モールドを締付可
能に収容し、前記マニピュレータは、前記上プレス部材
に連結自在なスライドを昇降自在に有し、前記各マニピ
ュレータの運転を制御するマニピュレータコントロール
部と、前記タイヤ加硫プレスの1台以上の運転を制御す
るプレスコントロール部とが設けられ、このマニピュレ
ータコントロール部及びプレスコントロール部を統括し
て制御する集中管理コンピュータが設けられ、この集中
管理コンピュータが前記マニピュレータコントロール部
とプレスコントロール部との対応関係を変更可能である
ことを要旨とするものである。
【0019】
【作用】請求項1記載のタイヤ加硫システムにあって
は、加硫が終わるタイヤ加硫プレスへとマニピュレータ
が走行し、位置決め手段が作動してタイヤ加硫プレスの
所定位置に停止する。そして、下プレス部材から外れた
上プレス部材をスライドに連結し、スライドが上昇して
上下モールドを開く。つぎに、アンローダによって加硫
済みタイヤのモールドセンターからポストキュアインフ
レータセンター又はその近辺のセンターへと搬送される
が、マニピュレータの停止位置誤差によるセンターのズ
レをアンローダのセンタリング補正手段が吸収し、ポス
トキュアインフレータセンター又はその近辺のセンター
へと正確に搬送する。つぎに、ローダによってグリーン
タイヤが置き台センターからプレスセンターへと搬送さ
れるが、マニピュレータの停止位置誤差によるセンター
のズレをローダのセンタリング補正手段が吸収し、モー
ルドセンターに正確に搬送してシェーピングが行われ
る。そして、マニピュレータのスライドが下降して上下
モールドを閉じ、マニピュレータと上プレス部材が連結
が解除され、マニピュレータは次のタイヤ加硫プレスへ
と走行する。
【0020】請求項2記載のタイヤ加硫システムにあっ
ては、センタリングが水平面内で行われることから、ロ
ーダ又は/及びアンローダの視覚センサーがモールドセ
ンターやポストキュアインフレータセンターに関連する
基準を検知して停止位置誤差を算出し、水平面内で旋回
自在且つ伸縮自在なローダ又は/及びアンローダが算出
した停止位置誤差を吸収するような旋回と伸縮を行う。
【0021】請求項3記載のタイヤ加硫システムにあっ
ては、モールド交換が必要なタイヤ加硫プレスへとマニ
ピュレータが走行して停止する。そして、上モールドを
上プレス部材に固定するモールド着脱装置をマニピュレ
ータの第1駆動装置が駆動して、上モールドを上プレス
部材から切り離す。下プレス部材から外れた上プレス部
材をスライドに連結し、スライドが上昇して上プレス部
材を上げて、上下モールドを下に残す。この上下モール
ドをモールド交換台車などを使って交換する。新しい上
下モールドが取り付けられると、スライドが下降して上
プレス部材を下げ、モールド高さ調整装置をマニピュレ
ータの第2駆動装置が駆動して、上下プレス部材が閉じ
るように調整し、モールド着脱装置をマニピュレータの
第1駆動装置が駆動して、上モールドを上プレス部材に
固定する。
【0022】請求項4記載のタイヤ加硫システムにあっ
ては、モールド交換後の割りモールドの操作はマニピュ
レータの第3駆動装置が行う。
【0023】請求項5記載のタイヤ加硫システムにあっ
ては、一列の走行経路の両端のマニピュレータに対して
点検・保守を行う場合、両端の第1又は第2退避ステー
ションに退避させ、残りのマニピュレータが退避させた
マニピュレータが対応すべきタイヤ加硫プレスを分担す
る。両端以外のマニピュレータに対して点検・保守を行
う場合、直角走行路を経て第3退避ステーションへと退
避させ、残りのマニピュレータの自由な走行を阻害しな
いようにし、残りのマニピュレータが退避させたマニピ
ュレータが対応すべきタイヤ加硫プレスを分担する。
【0024】請求項6記載の他のタイヤ加硫システムに
あっては、例えば特定マニピュレータの点検・保守の為
に退避させる場合、残りのマニピュレータが分担できる
ような制御の組み換えを集中管理コンピュータを介して
行う。同様に、集中管理コンピュータを経て稼働条件の
設定を行い、品種変更を実行する。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載のタイヤ加硫システムのよ
うに構成すると、マニピュレータ自体の停止精度は普通
の位置決め手段で良く、ローダやアンローダのセンタリ
ング補正手段によって、グリーンタイヤのモールドセン
ターへの搬送や加硫済みタイヤのポストキュアインフレ
ータセンターなどへの搬送に対して高い精度を保つこと
ができるため、走行自在なマニピュレータ自体を高精度
にする必要がなく、またレールの敷設精度を高精度にす
る必要がなく、マルチ式タイヤ加硫システムにおける高
品質加硫を現実的に実現できる。
【0026】請求項2記載のタイヤ加硫システムのよう
に構成すると、旋回自在且つ昇降自在な普通のローダや
アンローダに伸縮自在な機構と視覚センサーを付加する
だけで、センタリング補正ができ、機器構成を複雑にす
ることなく高品質加硫を実現できる。
【0027】請求項3記載のタイヤ加硫システムのよう
に構成すると、マルチ式タイヤ加硫システムであって
も、各タイヤ加硫プレスでのモールド単体の交換が実現
でき、プレス部材に設けられた加熱板の配管をそのまま
にしたモールド交換が可能になる。
【0028】請求項4記載のタイヤ加硫システムのよう
に構成すると、割りモールドであっても、各タイヤ加硫
プレスに割りモールド操作装置の駆動装置を設ける必要
がなく、マニピュレータに共通の第3駆動装置を設ける
だけでよく、各タイヤ加硫プレスの構造が簡単になる。
【0029】請求項5記載のタイヤ加硫システムのよう
に構成すると、一列に列設されたタイヤ加硫プレス群に
3台以上のマニピュレータを使用する場合、どのマニピ
ュレータを停止させても、他のマニピュレータが分担可
能であり、タイヤ加硫システムの稼働率を向上させるこ
とができる。
【0030】請求項6記載の他のタイヤ加硫システムの
ように構成すると、マニピュレータの点検・保守時や品
種交換への対応などを簡単におこなえ、タイヤ加硫シス
テム全体としてのFA化を実現することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施の一例を図面に基づいて
説明する。図1及び図2は本発明に係るタイヤ加硫シス
テムを概略的に示すもので、図1は上面図、図2は側面
図である。
【0032】図1及び図2において、タイヤ加硫システ
ムは、No.1〜No.18までの18台のタイヤ加硫
プレス1と、♯1〜♯3までの3台のマニピュレータ2
とを備えてなっている。
【0033】マニピュレータ2は直線の走行経路を形成
するレール3,4上を走行自在である。走行経路の左端
は♯1のマニピュレータ2のための第1退避ステーショ
ン兼ホームステーションS1となっており、走行経路の
右端は♯2のマニピュレータ2のための第2退避ステー
ション兼ホームステーションS2となっており、走行経
路の中央は♯3のマニピュレータ2のためのホームステ
ーションS4となっている。
【0034】このホームステーションS4のレール3,
4に対してレール5,6が直角に配設され、直角走行路
が形成されている。この直角走行路の端は♯3のマニピ
ュレータ2のための第3退避ステーションS3となって
いる。ホームステーションS1,S2,S4は♯1,
2,3のマニピュレータ2が次の作動までに時間がある
場合に待機するためのステーションである。第1,第
2,第3退避ステーションS1,S2,S3は♯1,
2,3のマニピュレータ2の点検・保守の場合に、他の
マニピュレータ2の走行の邪魔にならないように退避す
るためのステーションである。なお、第1,第2,第3
退避ステーションS1,S2,S3に対するマニピュレ
ータ2の数は、3台に限らず1台又は2台又は3台を超
えるものであってもよい。
【0035】No.1〜No.9までのタイヤ加硫プレ
ス1は、レール3,4の間であって第1退避ステーショ
ンS1とホームステーションS4の間に所定間隔で一列
に列設されている。No.10〜No.18までのタイ
ヤ加硫プレス1は、同様にレール3,4の間であって第
2退避ステーションS2とホームステーションS4の間
に所定間隔で一列に列設されている。そして、全体とし
て一列のタイヤ加硫プレス群を形成している。通常の生
産工場では、この一列のタイヤ加硫プレス群が平行に多
数列設けられる。
【0036】そして、♯1のマニピュレータ2はNo.
1〜No.6までの6台のタイヤ加硫プレス1を担当
し、♯2のマニピュレータ2はNo.7〜No.12ま
での6台のタイヤ加硫プレス1を担当し、♯3のマニピ
ュレータ2はNo.13〜No.18までの6台のタイ
ヤ加硫プレス1を担当する。
【0037】一台のタイヤ加硫プレス1は一対のモール
ドを有しており、同時に2個のタイヤを加硫するツイン
式である。そのため、一台のタイヤ加硫プレス1の前側
に一つの面に2個のグリーンタイヤを載置できるグリー
ンタイヤ置き台7の2つが床面へ直に置かれている。ま
た、一台のタイヤ加硫プレス1の後ろ側に2台のポスト
キュアインフレータ8が固定的に設置されている。マニ
ピュレータ2は各タイヤ加硫プレス1のモールドを開閉
し、モールドからポストキュアインフレータ8へと加硫
済みタイヤを搬送し、グリーンタイヤ置き台7からグリ
ーンタイヤをモールドへと搬送する機能を有する。更
に、マニピュレータ2は各タイヤ加硫プレス1のモール
ド交換を半自動又は全自動で補助する機能も有する。
【0038】9は集中管理コンピュータであり、タイヤ
加硫プレス群に対して一台設置されている。10はマニ
ピュレータコントロール部であり、各マニピュレータに
搭載され、全部で3台ある。11はプレスコントロール
部であり、コストダウンのために3台のタイヤ加硫プレ
スに共通のものが設置されており、No.1〜No.1
8のタイヤ加硫プレスに対して6台設置されている。そ
して、集中管理コンピュータ9が3台のマニピュレータ
コントロール部10と6台のプレスコントロール部を統
括して制御する。なお、マニピュレータの数が1台又は
2台の場合は、それに対応してマニピュレータコントロ
ール部の数も少なくなる。
【0039】すなわち、集中管理コンピュータ9が、例
えばNo.1〜No.6のタイヤ加硫プレス1に対して
♯1のマニピュレータ2が対応するという対応関係を決
めている。♯1のマニピュレータ2が故障し、点検のた
めに第1退避ステーションS1に退避すると、No.1
〜No.6のタイヤ加硫プレス1が全部停止する。そこ
で、♯2のマニピュレータ2がNo.1〜No.9のタ
イヤ加硫プレス1に対応し、♯3のマニピュレータ3が
No.10〜No.18のタイヤ加硫プレス1に対応す
るというように、集中管理コンピュータ9によってマニ
ピュレータとタイヤ加硫プレスの対応関係を任意に変更
する。これによって、一部のマニピュレータの停止によ
って、タイヤ加硫システムの稼働効率が大きく低下しな
い。この集中管理コンピュータ9によって、3台で組に
なったタイヤ加硫プレスの加硫条件やタイヤ諸元設定等
の稼働条件設定もでき、加硫のサイクルタイムが異なる
と、このサイクルタイムに一致したマニピュレータとタ
イヤ加硫プレスの適切な組合せを設定できる。
【0040】図1及び図2のように直線的にタイヤ加硫
プレス1及びマニピュレータ2のホームステーションS
1,S4,S2を配設すると、多数列のタイヤ加硫プレ
ス群を平行に並べるレイアウトがし易い。その反面、直
線的な走行経路を形成するレール3,4の中程のホーム
ステーション4を退避ステーションにすると、マニピュ
レータが居座ることになって、他のマニピュレータによ
る対応関係の変更に支障を生じる。そこで、レール3,
4の中程のホームステーション4には直角走行路を形成
するレール5,6を設け、この直角走行路に第3退避ス
テーションS3を設ける構造にしている。この第3退避
ステーションS3に点検すべきマニピュレータ2を退避
させると、本来の直線走行路であるレール3,4上の残
りのマニピュレータの自由な走行が確保され、集中管理
コンピュータ9による対応関係の変更に制約が生じな
い。
【0041】なお、図1及び図2のタイヤ加硫システム
においては、タイヤ加硫プレス1として2つのモールド
を有するツイン式のものを説明したが、1つのモールド
を有するシングル式のものであってもよい。また、一台
のマニピュレータ2が担当するツイン式タイヤ加硫プレ
ス1は6台に限らないことは当然であって、乗用車用タ
イヤ加硫プレス1の場合は5〜8台が現実的であり、ト
ラック・バス用タイヤ加硫プレス1の場合は20〜25
台が現実的である。
【0042】つぎに、図3乃至7によりマニピュレータ
2の主要構造を説明する。図3はマニピュレータの正面
図、図4はマニピュレータの側面図、図5はマニピュレ
ータの上面図である。なお、図3はマニピュレータのス
ライドがタイヤ加硫プレスと連結して開いている状態を
示し、図4はマニピュレータが所望の閉じたタイヤ加硫
プレス1に対して位置決め固定された状態を示してい
る。なお、図4の符号7はグリーンタイヤ置き台7であ
り、符号8はポストキュアインフレータの一部である。
【0043】図4で明瞭に示されるように、マニピュレ
ータ2は平レール3と山型レール4の上を走行する門型
フレーム21を紙面厚み方向に二つ並べて横フレーム2
2,23,24で結合したフレーム構造になっている。
マニピュレータ1が走行する走行経路を形成する一方の
平レール3はフロアレベルFL上に設置されたベース部
材25の上に敷設され、他方の山型レール4はフロアレ
ベルFL上に設置されたベース部材26の上に敷設され
ている。マニピュレータ2のフレーム構造の下面には、
平レール3上を走行する走行車輪27と山型レール4上
を走行する走行車輪28が軸支されており、更に走行車
輪28をモータ29(図3参照)で回転駆動することに
より、マニピュレータ2は紙面厚み方向の走行経路に沿
った走行が確保される。マニピュレータ2は高速走行モ
ードと低速走行モードを有しており、普通は高速走行す
るが、所望のタイヤ加硫プレス1の近くに至ると低速走
行し、所定位置付近で停止する。
【0044】このような走行自在手段を有するマニピュ
レータ1のフレーム構造に、タイヤ加硫プレス2の加硫
サイクルを実行するために必要な機器が取り付けられて
いる。その主なものは以下の通りである。
【0045】第1に、モールド開閉のためのスライド3
1が昇降自在に設けられている。第2に、グリーンタイ
ヤを搬送するためのローダ32(図3参照)が取り付け
られている。第3に、加硫済みタイヤを搬送するための
アンローダ33が取り付けられている。第4に、マニピ
ュレータ1の停止位置を所定位置に位置決めするための
位置決め手段34が設けられている。更に、上述したス
ライド31には、タイヤ加硫プレス1との連結手段35
(図3参照)及び割りモールド操作装置を駆動するため
の第3駆動装置36などが取り付けられている。
【0046】つぎに、スライド31の昇降自在手段を説
明する。図5に明瞭に示されるように、門型フレーム2
1,21の内側に四角アングル41を介して4本のガイ
ドウェイ42が上下方向に取り付けられている。そし
て、スライド31にガイドウェイ42に沿って摺動する
リニアモーションガイド43が取り付けられている。ま
た、横フレーム22,22の間に縦フレーム29が架け
わたされている。図3のようにこの縦フレーム29の中
央にプレス開閉シリンダ30のピン30aが軸支され、
このプレス開閉シリンダ30の先端金具30bがスライ
ド31に接続されている。このプレス開閉シリンダ30
が短縮すると、スライド31が上昇し、伸長すると、ス
ライド31が下降する。このスライド31の昇降に際し
ての水平度は重要であり、昇降時の水平度を維持するた
めの平行度維持装置が設けられている。
【0047】図5において、この平行度維持装置は、一
方の横フレーム22の内側の上下方向に取り付けられた
2本のラック44,44と、スライド31に軸支され、
2本の前記ラック44,44に噛み合うピニオン46,
46が嵌入された同調シャフト45とからなっている。
この同調シャフト45によって、スライド31の水平度
を保った昇降が確保される。
【0048】上から見ると長方形のスライド31の2つ
の長辺に2個ずつ合計4個の連結手段35が設けられ、
後述するタイヤ加硫プレスの上プレス部材との連結が自
在に行えるようになっている。この連結手段の構造を図
6及び図7により説明する。図6は正面図、図7は側面
図である。
【0049】スライド31の下面には下向きピン51を
突設した水平当板52を有するブラケット53が取り付
けられている。このブラケット53の軸54に爪55が
軸支され、爪55の軸56に油圧シリンダ57の先端金
具57aが軸支され、油圧シリンダ57はスライド31
の側面にトラニオンブラケット58を介して揺動自在に
支持されている。後述する上プレス部材の一部を構成す
る上部リンク205には、水平当板52に当接する受け
板59が固設され、受け板59にはピン51に対するガ
イド孔59aが開口している。また、受け板59の傾斜
面59bに爪55の傾斜部55aが当たるようになって
いる。
【0050】図7において、油圧シリンダ57が短縮状
態にあると、爪55は二点鎖線の如く退避し、連結を解
除する。この二点鎖線の状態でスライド31が下降する
と、ピン51の先端がガイド孔59aに沿って案内さ
れ、水平当板52と受け板59とが当接する。そして、
油圧シリンダ57が伸長すると、爪55は実線の如く揺
動し、上部リンク205の傾斜面59bを爪55の傾斜
部55aが当たって受け板59を挟み込む連結状態とな
る。
【0051】この連結手段による連結のためには、マニ
ピュレータが所定の位置に停止し、ピン51の先端がガ
イド孔59aに沿って案内される程度の停止位置誤差が
必要になる。そのためにマニピュレータに設けられた位
置決め手段34を図8により説明する。同図(a)は正
面図、同図(b)は側面図である。
【0052】山型レール4が敷設されたアングル部材2
6の所定位置(タイヤ加硫プレスの中央位置に相当す
る)に四角ブロック61がボルト等で固設されている。
一方マニピュレータの横フレーム24側面にコーナブラ
ケット62が固設され、このコーナブラケット62の下
面に、T型ブラケット63が固設されている。T型ブラ
ケット63の2本の軸64,64にはそれぞれ半周ピニ
オン65付の挟み板66がキー等を介して嵌入されてい
る。また、半周ピニオン65,65に噛み合うラック6
7,67がエアシリンダ68,68によってコーナブラ
ケット62の下面に沿って進退自在に設けられている。
【0053】マニピュレータの走行中は、エアシリンダ
68,68が伸長状態にあり、挟み板66,66は二点
鎖線のように開いており、四角ブロック61と干渉しな
い。マニピュレータが所望のタイヤ加硫プレスの前で停
止すると、エアシリンダ68,68が短縮し、挟み板6
6,66が実線のように四角ブロック61を挟む。する
と、四角ブロック61を中心とした位置まで、マニピュ
レータが移動し、位置決めされる。
【0054】しかしながら、この位置決め手段34は前
述した連結手段35の連結に支障を生じない程度の位置
決めを行うことができるが、ミリメートル単位の停止位
置誤差が生じる。すると、次に述べるローダ32やアン
ローダ33のタイヤ加硫プレス1やポストキュアインフ
レータ8への搬送精度は其だけ狂うことになる。このミ
リメートル単位の停止位置誤差は成形されるタイヤのバ
ランス精度に大きな影響を与える。そのために、大型ク
レーンに類似した構造を有するマニピュレータを1/1
0ミリメートル単位で位置決めすることは現実的ではな
い。そこで、ローダ32やアンローダ33自体がこの停
止位置誤差を吸収するセンタリング補正手段を有してい
る。
【0055】つぎに、センタリング補正手段を有するロ
ーダ32及びアンローダ33を図9により説明する。図
9は図3のA−A断面図である。なお、右側のローダ3
2及びアンローダ33しか図示されていなが、左側にも
中心線に対称に同様のローダ32及びアンローダ33が
配設されている。また、符号8はポストキュアインフレ
ータのリム8aの進出位置を示している。このリム8a
の上に精度良く加硫済みタイヤが載置され、リム8aが
図示されないポストキュアインフレータの中心位置に引
き込まれる。しかし、図9のリム8aを移動させずに、
直接ポストキュアインフレータのリムに加硫済みタイヤ
を載置するものとすることもできる。すなわち、アンロ
ーダ33が搬送すべき位置はポストキュアインフレータ
のリム8aであって、搬送位置のセンターはポストキュ
アインフレータ又はその近辺に存在する。
【0056】図9において、ローダ32はグリーンタイ
ヤ置き台7の第1センターO1又は第2センターO2に
あるグリーンタイヤをタイヤ加硫プレス1の一方のモー
ルドのセンターO3の上まで搬送する機能を有するもの
である。特に、グリーンタイヤをモールドセンターO3
まで搬送する精度が重要であり、望ましくは±0.25
ミリメートル以内のセンタリング精度が求められる。
【0057】このため、ローダ32を、チャック101
を紙面厚み方向に昇降可能とし、且つ矢印の一点鎖線
のように水平面内で旋回可能とするだけではなく、矢印
のように水平面内で伸縮自在となっている。センタリ
ング補正の必要性は水平面内に生じることから、水平面
内の旋回可能且つ伸縮自在な構造によって所定の補正を
施すことが可能になる。すなわち、ローダ32は昇降・
旋回・伸縮の3つの自由度を有し、X−Y−Z面の任意
に位置にチッャク101を位置させることができる。
【0058】そのためには、センタリングに必要な補正
量を検知する必要がある。そこで、チャック101に取
り付けられた突出体102にCCDカメラ等の視覚セン
サー103を取り付ける。また、タイヤ加硫プレス1に
モールドセンターO3と関連した位置にある基準マーク
Aを設け、グリーンタイヤ置き台7に第1センターO1
と第2センターO2に関連する基準マークBとCを設け
る。
【0059】グリーンタイヤ置き台7に2つの基準マー
クBとCを設けて、視覚センサー103で基準位置を観
察撮影するのは、グリーンタイヤ置き台7が遠近のずれ
だけではなく、斜めに置かれることもあるからである。
タイヤ加硫プレス1の場合一つの基準マークAを観察撮
影すると、チャック101のセンターO5とモールドセ
ンターO3のセンタリング補正量がX−Y座標として検
知できる。すなわち、ローダ32のセンタリング補正手
段は、チャック101の伸縮自在構造や視覚センサー1
03等の付加によって構成される。
【0060】次にアンローダ33はタイヤ加硫プレス1
のモールドセンターO3にある加硫済みタイヤをポスト
キュアインフレータ8のリム8aまで搬送する機能を有
するものである。特に、加硫済みタイヤをポストキュア
インフレータの中心又はその近傍にあるリムセンターO
4まで搬送する精度が重要であり、望ましくは±0.2
5ミリメートル以内のセンタリング精度が求められる。
【0061】このため、アンローダ33を、チャック1
51を紙面厚み方向に昇降可能とし、且つ矢印の一点
鎖線のように水平面内で旋回可能とするだけではなく、
矢印のように水平面内で伸縮自在となっている。セン
タリング補正の必要性は水平面内に生じることから、水
平面内の旋回可能且つ伸縮自在な構造によって所定の補
正を施すことが可能になる。すなわち、アンローダ33
は昇降・旋回・伸縮の3つの自由度を有し、X−Y−Z
面の任意に位置にチッャク151を位置させることがで
きる。
【0062】そのためには、センタリングに必要な補正
量を検知する必要がある。そこで、チャック151に取
り付けられた突出体152にCCDカメラ等の視覚セン
サ153を取り付ける。また、タイヤ加硫プレス1にモ
ールドセンターO3と関連した位置にある基準マークD
を設けポストキュアインフレータ8にリムセンターO4
に関連する基準マークEを設ける。タイヤ加硫プレス1
の基準マークDを観察撮影すると、チャック151のセ
ンターO6とモールドセンターO3のセンタリング補正
量がX−Y座標として検知でき、ポストキュアインフレ
ータ8の基準マークEを観察撮影すると、チャック15
1のセンターO6とPCIリムセンターO4のセンタリ
ング補正量がX−Y座標として検知できる。すなわち、
アンローダ32のセンタリング補正手段は、チャック1
51の伸縮自在構造や視覚センサー153等の付加によ
って構成される。
【0063】つぎに、図10乃至図13によって、セン
タリング補正機能を有するローダ32の具体的な3自由
度ロボット構造を説明する。図10はローダ32の正面
図、図11は図10のV−V矢視図、図12は図10の
W−W断面図、図13は図10のX−X断面図である。
【0064】図10において、マニピュレータの門型フ
レーム21の内側に上下方向に延びるガイドウェイ10
5を取り付け、このガイドウェイ105を摺動するリニ
アモーションガイド106を昇降体107に取り付けて
いる。また、横フレーム23,24にはネジ軸108が
軸受109,110により回転自在に支持され、ネジ軸
108の上端にはサーボモータ111が接続され、ネジ
軸108の下端にはブレーキ112が接続されている。
このネジ軸108に螺合する雌ネジ113が昇降体10
7に設けられたスリーブ114内に嵌入されており、ネ
ジ軸108の回転と共に昇降体107が昇降する。すな
わち、サーボモータ111で昇降体107の上下位置が
決まる。
【0065】また、スリーブ114の外周には軸受11
5を介してアーム116が旋回自在に支持されている。
アーム116のボス部116aにはスプロケット117
が嵌め込まれ、図13のようにチェーン118及びスプ
ロケット119を介してサーボモータ120に接続され
ている。すなわち、サーボモータ120でアーム116
の旋回位置が決まるようになっている。
【0066】図10及び図11に示されるように、アー
ム116には枠体121が固設され、枠体121の中心
に水平なネジ軸122が回転自在に支持されている。ま
た、枠体121の下面に2本のガイドウェイ123,1
23が取り付けられており、図12に示されるように、
ガイドウェイ123,123を摺動するリニアモーショ
ンガイド124,124がチャック支持台125に取り
付けられている。このチャック支持台125はネジ軸1
22に螺合する雌ネジ126が嵌入されており、ネジ軸
122の回転と共にチャック支持台125が枠体121
に対して紙面厚み方向(水平方向)で伸縮自在に進退す
る。図10に戻り、ネジ軸122の一端にはスプロケッ
ト127が嵌入され、図13のようにチェーン128及
びスプロケット129を介してサーボモータ130に接
続されている。すなわち、サーボモータ130でチャッ
ク支持体125の伸縮位置が決まるようになっている。
【0067】チャック101はチャック支持体125の
下面に取り付けられており、その構造は公知のものであ
るため、詳細な説明を省略するが、グリーンタイヤの上
ビードを内側から把持するチャックパドル131の多数
枚を放射状に拡縮自在に取り付けたものである。
【0068】つぎに、図9、図14及び図15によっ
て、センタリング補正機能を有するアンローダ33の具
体的な3自由度ロボット構造を説明する。図14はアン
ローダ32の側面図、図15は図14のY−Y断面図で
ある。なお、取り付け場所が異なるものの、ローダ32
と同様の3自由度構造を有している。
【0069】図9において、マニピュレータの門型フレ
ーム21の内側に上下方向に延びるガイドウェイ155
を取り付け、このガイドウェイ155を摺動するリニア
モーションガイド156を昇降体157に取り付けてい
る。図14において、横フレーム23,24にはネジ軸
158が軸受により回転自在に支持され、ネジ軸158
の上端にはサーボモータ161が接続され、ネジ軸15
8の下端にはブレーキ162が接続されている。このネ
ジ軸158に螺合する雌ネジが昇降体157に設けられ
たスリーブ164内に嵌入されており、ネジ軸158の
回転と共に昇降体157が昇降する。すなわち、サーボ
モータ161で昇降体157の上下位置が決まる。
【0070】また、上述したスリーブ164の外周には
軸受を介してアーム166が旋回自在に支持されてい
る。アーム166のボス部166aにはスプロケット1
67が嵌め込まれ、チェーンスプロケットを介してサー
ボモータ170に接続されている。すなわち、サーボモ
ータ170でアーム166の旋回位置が決まるようにな
っている。
【0071】アーム166には枠体171が固設され、
図15に示されるように、枠体171の中心に水平なネ
ジ軸172が回転自在に支持されている。また、枠体1
71の下面に2本のガイドウェイ173,173が取り
付けられており、ガイドウェイ173,173を摺動す
るリニアモーションガイド174,174がチャック支
持台175に取り付けられている。このチャック支持台
175はネジ軸172に螺合する雌ネジ176が嵌入さ
れており、ネジ軸172の回転と共にチャック支持台1
75が枠体171に対して紙面厚み方向(水平方向)で
伸縮自在に進退する。図14に戻り、ネジ軸172の一
端にはスプロケット177が嵌入され、チェーン178
及びスプロケット179を介してサーボモータ180に
接続されている。すなわち、サーボモータ180でチャ
ック支持体175の伸縮位置が決まるようになってい
る。
【0072】チャック151はチャック支持体175の
下面に取り付けられており、その構造は公知のものであ
るため、詳細な説明を省略するが、加硫済みタイヤの上
ビードを内側から把持するチャックパドル181の多数
枚を放射状に拡縮自在に取り付けたものである。
【0073】なお、ローダ32及びアンローダ33の3
自由度ロボット構造がサーボモータで達成される場合を
説明したが、サーボモータに限らず、サーボ油圧シリン
ダなどを使用することができる。また、上下,旋回,伸
縮のロボットに限らず、多関節ロボットを用いることも
できる。
【0074】つぎに、図3及び図4に戻り、タイヤ加硫
プレス1の構造を説明する。下側のプレスベース204
と上側のリンク205と間に2個のドームロック式モー
ルドユニット201を保持するツイン式となっている。
このドームロック式モールドユニット201の構造を図
16の断面図により説明する。
【0075】図16において、モールドユニット201
は、上ドーム202と下ドーム203とを係脱手段とし
てのロック装置206で係脱自在にしたものである。特
に、上ドーム202は上側リンク205の下側にボルト
205aで固定された構造であり、上側リンク205と
上ドーム202が上プレス部材を構成し、プレスベース
204と下ドーム203が下プレス部材を構成してい
る。この構造は、特公平1−24050号公報に開示さ
れるものと同様の構造であるが、以下に簡単に説明す
る。
【0076】下ドーム203は水平台211と同台21
1の周囲の円筒状壁212とによって形成され、上ドー
ム202は水平板213と同台213の周囲の円筒状壁
214とによって形成されている。上ドーム202は上
側リンク205に固定され、下ドーム203はプレスベ
ース204から立設された支持棒216で上下方向摺動
自在に支持されている。
【0077】支持棒216の上には断熱材217を介し
て下部プラテンサポート218がボルト219で固定さ
れ、同サポート218の上には加熱板としての下部プラ
テン220が断熱板を介して重合状に設けられ、更に同
プラテン220の上に下モールド81が図示されない下
部モールド着脱装置を介して固定される。
【0078】上ドーム203の水平板213には中空筒
215が上下方向摺動自在に設けられ、この中空筒21
5の下に水平板221が固定される。この水平板221
の更に下に上部プラテンサポート222、図示されない
断熱材及び上部プラテン223を介して上モールド82
が上部モールド着脱装置91によって固定される。ま
た、水平板221は水平板213に対してモールド高さ
調整装置92を介して支持され、両水平板221,21
3の間隔Hがモールド80の厚み変化に対応して調整で
きる構造になっている。
【0079】また、下モールド81の中心位置の下側に
は中心機構94が配設されている。この中心機構94は
周知のようにグリーンタイヤの内面に拡縮自在に変形し
て添うことができるブラダを保持するとともに、同ブラ
ダ内に加圧加熱源としてのスチームを導入できる構造に
なっている。このブラダのグリーンタイヤ内へ挿入の仕
方にはポストインウェルタイプやスタンディングポスト
タイプがある。更に、上モールド82の中心位置の上側
にはモールドピース82aを径方向に拡縮移動させる割
りモールド操作装置93が設けられている。
【0080】また、下部プラテンサポート218と下部
ドーム203の水平板211との間に作用する締付手段
としての油圧シリンダ225が介装されている。油圧シ
リンダ225のピストンロッド225a先端は断熱板2
26を介してボルト227によって下部プラテンサポー
ト218に固定され、油圧シリンダ225の本体225
bは延長部材228の先の台板229に固定されてい
る。油圧シリンダ225のピストン225cが伸長する
と、下ドーム203は押し下げられ、係脱手段としての
ロック装置206、上ドーム202及びモールド高さ調
整装置92を介して上下モールド80が締め付けられ
る。
【0081】つぎに、図17乃至図19によって上下ド
ーム202,203の係脱自在手段であるロック装置2
05を説明する。図17は図16のC−C断面図、図1
8はロック装置205要部の上面図、図19は図17の
D−D断面図である。
【0082】ロックリング235の内面には、その最下
端における内向きに突出された下縁241と、その上段
に同じく内向きに突出された係止縁237とによって、
内面の周方向にめぐる溝238が形成され、同溝238
が下部ドーム203における壁212に上端に近い外周
面に外向きに突設した嵌合突起239に回動自在に嵌合
されることによって下部ドーム203に支持される。前
記係止縁237と上縁239との間に同じ内面の周方向
にめぐる係止溝240が形成されるとともに、上縁23
9の内面には、図18に示すような歯241と切り欠き
242とが交互に内向きに列設される。これに対し上部
ドーム202における壁214の下端には、その外周面
に前記リング235の歯241を通過可能な切り欠き2
43と、前記リング側の切り欠き242を通過可能であ
るとともに歯241とは係合可能な歯244を交互に外
向きに列設されるのである。また、ロックリング235
の正逆回動のためには、図17に示すように、下部ドー
ム203の壁212側に回動用のシリンダ等の回動部材
245が取り付けられる。
【0083】このロッド245aがロックリング235
側に連結されることにより、ロックリング235の開位
置においては、図18に示すようにリング235側の歯
241が垂直下降してきた上部ドーム202の壁214
側の切り欠き243と正対し、リング235側の切り欠
き242が下部ドーム203の壁212側の歯244と
正対する位置にあることによって、壁212の下端は図
19に示すようにそのままリング235側の係止溝24
0内に下降し、次いで回動部材245を作動ロッド24
5aによりロックリング235を回動させ、リング23
5側の歯241が壁212側の歯244上に重なること
によってロックが行われるようにしたものである。
【0084】なお、上プレス部材の一部である上ドーム
202と下プレス部材の一部である下ドーム203をロ
ック装置206で係脱自在とするドームロック式に限ら
ず、上ドームに代わって4本のコラム垂下したを上プレ
ス部材を用い、下プレス部材とコラム先端にロック装置
を設けるコラムロック式のものであってもよい。また、
係脱自在手段としてのロック装置206も上述したもの
に限らず、図7に類似した爪を用いるものであってもよ
い。
【0085】つぎに、図20は図3のB−B断面図であ
って、上プレス部材の一部である上側リンク205の上
に配設される上部モールド着脱装置91、モールド高さ
調整装置92及び割りモールド操作装置93の配設関係
を図示するものである。
【0086】図20において、各モールドのセンターに
割りモールド操作装置93が配設されている。2つのモ
ールドを結ぶ線を0°とすると、モールド高さ調整装置
92は、0°、90°、180°、270°の同心円上
に配設され、上部モールド着脱装置91は45°、13
5°、225°、315°の同心円上に配設されてい
る。特に、4か所のモールド高さ調整装置92は、モー
ルド中心に回転自在に遊嵌された共通歯車311に噛み
合う4個の小歯車312によって同期的に一斉に回転す
る。しかし、タイヤ加硫プレス側には小歯車312の駆
動装置は装備されておらず、次に述べるマニピュレータ
側に第2駆動装置として装備されている。同様に、割り
モールド操作装置93用の第3駆動装置と上部モールド
着脱装置91用の第1駆動装置もマニピュレータ側に装
備されている。
【0087】図21は割りモールド操作装置93と連結
される第3駆動装置36を示す側面図である。第3駆動
装置36はスライド31に立設されたロッド331の上
端に固定された台板332に上向きに立設された両ロッ
ド式液圧シリンダ333と、台板332から立設された
取付板334に取り付けられた回転アクチュエータ33
5とからなっている。液圧シリンダ333の上側ロッド
333aはカップリング336を解して回転アクチュエ
ータ335に連結され、下側ロッド333bの下端には
T型金具337が取り付けられている。
【0088】また、割りモールド操作装置93の昇降ロ
ッド93aの先端には、T字金具337が入る長方形孔
93bと長方形孔93bの対角線を直径とする孔93c
とが連続して設けられている。マニピュレータのスライ
ド31が所定位置で停止すると、エアシリンダ333の
下側ロッド333bが伸長し、金具337の段部337
aが昇降ロッド93aの上端に当接する。この状態で
は、T字金具337の先端337bが長方形孔93bを
通過し、孔93c内に位置する。そして、回転アクチュ
エータ335が90°回転すると、T字金具337の先
端337bが段部93dに引っ掛かり、第3駆動装置3
6と割りモールド操作装置93の連結が完了する。そし
て、エアシリンダ333の下側ロッド333bが更に昇
降することで、昇降ロッド93aも昇降し、割りモール
ドを開閉する。更に、回転アクチュエータの回転が昇降
ロッド93aまで伝わり、昇降ロッド93aと割りモー
ルドの係脱も可能になっている。
【0089】なお、T字金具337が長方形孔93bを
通過するための精度はミリメートル単位のズレがあって
もよく、そのための図8の如き簡単な位置決め装置34
であっも十分である。
【0090】図22はモールド高さ調整装置92と連結
される第2駆動装置を示す正面図である。第2駆動装置
37はマニピュレータ側のスライダ31に下向きに固設
されたモータ313の駆動軸313aの先端にカップリ
ング片314を嵌入したものである。タイヤ加硫プレス
側のリンク205には図20で説明した小歯車312の
一個に噛み合う駆動歯車315を垂直軸316の下端に
嵌入し、垂直軸316をリンク205に回転自在に支持
し、垂直軸316の上端にカップリング片317を嵌入
している。図22(a)(b)(c)の斜視図に示され
るように、カップリング片317には末広がり突条31
7aが加工され、この末広がり突条317aに沿って摺
動する末広がり溝318aを有する中間カップリング3
18が嵌合されている。そして、この中間カップリング
318の凹溝318bにマニピュレータ側のカップリン
グ片314の凸条314aが係合する。
【0091】マニピュレータのスライド31が所定位置
で停止すると、マニピュレータ側のカップリング片31
4の凸条314aが、タイヤ加硫プレス側の中間カップ
リング318の凹溝318bに係合する。この係合状態
では、モータ313の駆動軸313aの中心とマニピュ
レータ側の垂直軸316の中心とはミリメートル単位で
ずれている場合がある。その場合、中間カップリング3
18の末広がり溝318aとカップリング片317の末
広がり突条317aが摺動して中心のズレを吸収し、モ
ータ313の回転力を伝達するのに支障がない。なお、
モータ313のカップリング314の凸条314aのマ
ニピュレータの走行方向を向くように調整されている。
【0092】そして、図20において、一つの小歯車3
12が回転すると、中間歯車311を介して4個の小歯
車312が同期的に回転する。図22に戻り、上ドーム
の水平板213に回転自在に保持された小歯車312の
内側には雌ネジ312aが加工されており、この雌ネジ
312aに螺合するネジロッド319が、小歯車312
の回転とともに昇降する。ネジロッド319の下端フラ
ンジ319aは水平板221にボルトなどで固定されて
おり、下モールド82が昇降して、モールド高さが調整
される。この第2駆動装置37が作動するのは後述する
モールド交換の場合である。
【0093】図23は上部モールド着脱装置91と連結
される第1駆動装置38を示す正面図である。第1駆動
装置38はマニピュレータ側のスライダ31に下向きに
固設されたモータ351の駆動軸351aの先端にカッ
プリング片354を嵌入したものである。タイヤ加硫プ
レス側のリンク205には駆動軸356が回転自在に支
持されており、駆動軸の356の上端にカップリング片
357を嵌入している。図23(a)(b)(c)の斜
視図に示されるように、カップリング片357には末広
がり突条357aが加工され、この末広がり突条357
aに沿って摺動する末広がり溝358aを有する中間カ
ップリング358が嵌合されている。そして、この中間
カップリング358の凹溝358bにマニピュレータ側
のカップリング片354の凸条354aが係合する。
【0094】マニピュレータのスライド31が所定位置
で停止すると、マニピュレータ側のカップリング片35
4の凸条354aが、タイヤ加硫プレス側の中間カップ
リング358の凹溝358bに係合する。この係合状態
では、モータ351の駆動軸351aの中心とマニピュ
レータ側の駆動軸356の中心とはミリメートル単位で
ずれている場合がある。その場合、中間カップリング3
58の末広がり溝358aとカップリング片357の末
広がり突条357aが摺動して中心のズレを吸収し、モ
ータ351の回転力を伝達するのに支障がない。なお、
モータ351のカップリング354の凸条354aのマ
ニピュレータの走行方向を向くように調整されている。
【0095】そして、駆動軸356に対して上下方向摺
動自在に嵌入されたクランプボルト358が回転し、上
モールド82との取付が自動的に着脱自在となる。この
第1駆動装置38が作動するのは後述するモールド交換
の場合である。古いモールドの特に上モールド82を自
動的に着脱する。そして、新しい上モールド82が取り
付けられる、前述したモールド高さ調整装置92によっ
て、モールド高さの調整が行われる。
【0096】つぎに、上部モールド着脱装置91の概略
構成を図24により説明する。上ドームの水平板221
に上方向に延びる第1筒状ハウジング360が嵌入さ
れ、この第1筒状ハウジング360内に第2筒状ハウジ
ング361が回転不能且つ水平摺動自在に支持されると
ともに、複数のバネ362によって軸心方向へ弾圧され
る。これらの複数のバネ362が心ズレ許容機構の一部
を構成している。また、上記第1ハウジング361の下
部内に押圧リング363が回転不能に挿入され、その押
圧リング363がバネ364によって上向きに弾圧され
る。
【0097】上記水平板221の下面に、上部プラテン
サポート222及び上部プラテン223を介して上モー
ルド82が配設されている。その上モールド82に形成
したクランプ用メネジ82aに向かってクランプロッド
359が配設される。前記押圧リング363内に、昇降
用メネジ部材365が半径方向へ移動自在に支持され、
そのメネジ部材365がバネ366aによって半径方向
の内側へ弾圧される。上記メネジ部材365に昇降用メ
ネジ365aが形成される。
【0098】クランプロッド359は、上記リング36
3に挿入されるとともに、第1ハウジング360の貫通
孔360aに調心間隔Cをあけて挿入される。上記クラ
ンプロッド359に、第1オネジ359aと第2オネジ
359bと押圧部359cと被回転部359dとが下か
ら順に設けられる。上記第1オネジ359aの先端に先
細りのリード部359eが設けられる。そのリード部3
59eの外径dは、上記メネジ82aの内径Dより小さ
い値に設定されている。また、上記第2オネジ359b
が前記昇降用メネジ部材365の昇降用メネジ365a
に螺合される。
【0099】前記第2ハウジング361の内部にソケッ
ト366が設けられ、このソケット366の上端が駆動
軸356となっている。また、ソケット366の内部に
形成した六角穴366aに前記被回転部359aが回転
伝動且つ昇降移動可能に係合される。
【0100】図示のクランプ状態では、ソケット366
が平面視で時計回りの方向へ回転されて、クランプロッ
ド359の第1オネジ359aがクランプ用メネジ82
aのネジ係合力によって、上モールド82が上記ロッド
359を介して上向きに引き寄せられ、そのロッド35
9に作用する下向きの反力が前記押圧部359cと前記
押圧リング363とを順に経て上部プラテンサポート2
22の上面に受け止められる。これにより、上モールド
82が上部ドームに固定される。
【0101】上述した上部モールド着脱装置91を用い
ると、上モールド82が上プラテン223から切り離さ
れ、上下モールド80の単体が図16の下プラテン22
0の上に残る。したがって、下モールドと下プレス部材
との固定を下部モールド着脱装置で外すと、上下モール
ド単体が各タイヤ加硫プレスにおいて取り出せる。
【0102】このような下部モールド着脱装置94とモ
ールド交換台車95の概略構成を図25の斜視図で説明
する。下部モールド着脱装置94は、下モールド移載手
段401と下部プラテン220に対して上下モールド8
0を位置決めするセンタリング手段402と、下部プレ
ス部材に対して昇降自在とする昇降手段403と、位置
決めされ且つ昇降手段403を介して下部プラテン22
0上に載置された下モールド81を下部プラテン220
に対して着脱自在に取り付けるクランプ爪404で例示
するクランプ手段とで構成されている。
【0103】モールド交換台車95は、タイヤ加硫プレ
スの前方で待機可能であり上下モールド80を水平指定
で載置可能な載置部を有する搬送可能な台車部405
と、下部プラテン220の両側に備えられていて前記台
車部405の搭載部と同一水平面内に支持部を有する対
の案内部材406とからなり、台車部405は搭載部を
昇降するリフタ406を備えている。
【0104】図示例では、上下モールド80はモールド
プレート407を介して台車部405の搭載部に水平姿
勢に保持されている。モールドプレート407は、モー
ルド取付部が平面視で円形とされていてこの左右両側に
平行辺部408が左右方向外方に張出状に突出され、中
央部にはセンタリング手段402としての図外の基準穴
が形成されているともに前側下面には下部プラテン22
0のキー409に嵌合する図外のキー溝が形成されてい
る。
【0105】台車405の搭載部とともに金型移載手段
を構成する対の案内部材406は、下部プラテン220
の左右両側におけるプレスベース上の架台410に固定
され、該架台410上に昇降手段403を介して上面に
転動体としてのボール411を列設しており、ボール4
11の転動を介してモールドプレート407における平
行辺部408を水面面上で滑動するようになっている。
【0106】案内部材406の入側には、上下モールド
80の受け渡しのための案内部材412が架台410上
に固定しており、案内部材412の上面には転動自在な
ボール413を列設しており、上面外側に平面視ハ字状
に取り付けたガイド414からなり、モールドプレート
407における平行辺部408をセンタリングしつつ昇
降自在な案内部材406に装入可能としており、案内部
材406の奥にはストッパー415が設けられており、
ガイド414及びストッパー415は上下モールド80
を下部プラテン220に対して位置決めするセンタリン
グ手段を構成している。
【0107】昇降手段403は案内部材401と架台4
10との間に設けられた流体シリンダ416と、この前
後に設けられ垂直ガイド417とからなっていて、流体
シリンダ416は架台410に取り付けられ、案内部材
406と連結され、一方、垂直ガイド417は架台41
0に取り付けられたロッド410aをブッシュを介して
嵌合してなる。このように、案内部材406は流体シリ
ンダ416の伸縮によって垂直ガイド417の案内によ
りクランプ爪404ともとに昇降され、モールドプレー
ト407における平行辺部408を介して下モールド8
1を下部プラテン220に着脱自在である。
【0108】タイヤ加硫プレス1の前面において、モー
ルド交換台車95により上下モールド80を固定したモ
ルードプレート407が待機可能であり、該交換台車9
5はリフタ406を備えていて、該交換台車95にはモ
ールドプレート407の引っ掛け部418に架けられ、
駆動部419でスネークチェーン420が繰り出し可能
である。
【0109】以上でタイヤ加硫プレスに装備された各機
器の構造の説明を終え、次に上述したタイヤ加硫システ
ムの加硫サイクルを順に説明する。
【0110】図1において、♯1のマニピュレータ2が
No.5のタイヤ加硫プレス1の操作に向かうものとす
る。この時、♯1のマニピュレータ2のマニピュレータ
コントロール部10には、次に加硫時間が終了するタイ
ヤ加硫プレス1はNo.5であること、またNo.5の
タイヤ加硫プレス1で加硫されるタイヤ諸元などのデー
タだインプットされているものとする。そして、♯1の
マニピュレータ2がNo.5のタイヤ加硫プレス1に向
けて走行する。No.5のタイヤ加硫プレス1の前後方
向に設けられたリミットスイッチ近接スイッチ及びその
他センサーを検知するまで高速で走行し、リミットスイ
ッチ等を検知すると低速になり、No.5のタイヤ加硫
プレス1の前で停止する。この時、図8の位置決め手段
34の挟み板66,66が二点鎖線位置から実線位置へ
と回転し、四角プロック61を挟んで、停止位置精度を
数ミリメートル単位以内とする。
【0111】そして、図3の開閉シリンダ30が伸長す
ることで、スライド31が図5の同調バー45の働きで
水平度を保ちながら下降する。スライド31とタイヤ加
硫プレス1のリンク205に向かって下降し、図5の受
け板59のガイド孔59aにピン51が挿入され、水平
当板52に当接する。そして、図5の連結手段35にお
ける油圧シリンダ57が伸長して爪55が二点鎖線位置
から実線位置へと揺動し、傾斜面59bと傾斜部55a
が当接し、マニピュレータ2側のスライド31とタイヤ
加硫プレス1側のリンク205が連結される。
【0112】図16における係脱自在手段としてのロッ
ク装置206が作動して、上ドーム202と下ドーム2
03とを切り離す。具体的には、図17のロックリング
235が回転して、図18のように歯241が切り欠き
243と正対した状態になり、上ドーム202は下ドー
ム203から離れて上昇可能になる。そして、図3のよ
うに、開閉シリンダ30がストロークエンドまで短縮す
ることによって、スライド31がリンク205と共に2
つの上モールドを同時に上昇し、プレス即ちモールドが
開いた図示の状態になる。
【0113】なお、モールドが割りモールドである場
合、図21のエアシリンダ333が伸長し、先端のT型
金具337が昇降ロッド93の孔93cに入ると、回転
アクチュエータ335が90°回転する。すると、エア
シリンダ333と昇降ロッド93が連結される。この
後、エアシリンダ333が伸縮して、割りモールドのセ
グメントが径方向に拡縮する割りモールド操作が行われ
る。
【0114】つぎに、アンローダ33による加硫済みタ
イヤの搬出が行われ、次いでローダ32によるグリーン
タイヤの搬入が行われる。この時、アンローダ33によ
るポストキュアインフレータのリムセンターへの搬送精
度と、ローダ32によるプレスセンターへの搬送精度が
タイヤのバランスに大きな影響を与える。そのために、
高精度の搬送ができるアンローダ33及びローダ32と
なっている。
【0115】すなわち、図26のブロック図に示される
ように、視覚センサー103,153(具体的にはCC
Dカメラ)で所定の基準を撮影して画像処理をし、マニ
ピュレータコントロール部10内のコンピュータ10a
が位置ズレを計算し、サーボコントローラ10bへと位
置ズレを吸収するセンタリング補正値を出力する。サー
ボコントローラ10bはアーム旋回用サーボモータ(M
1)120,170とアーム伸縮用サーボモータ(M
2)130,180に対してセンタリング補正後の移動
量を出力するようになっている。
【0116】特に重要なのは、アンローダ33とリムセ
ンターとの補正及びローダ32とプレスセンターの補正
であるので、この補正手順を図27のフローチャート図
及び図9の平面図とにより説明する。図9において、ア
ンローダ33がの軌跡に沿って旋回移動し、ローダ3
2がの軌跡に沿って旋回移動する(ステップ♯1)。
次にアンローダ33及びローダ32に設けられた視覚セ
ンサーであるCCDカメラ153,103が基準マーク
E及び基準マークAを撮影し、実際の基準マークE,A
の位置を算出する(ステップ♯2)。予め設定されたポ
ストキュアインフレータ(PCI)のリムセンターO4
やプレスセンターO3や関連性を有している基準マーク
E,Aであるので、本来あるべき位置と実際の位置との
差によって位置ズレ量をΔdとして算出することができ
る(ステップ♯3)。
【0117】この位置ズレ量Δdによって、停止したマ
ニピュレータのアンローダから見た正確なポストキュア
インフレータ(PCI)のリムセンターO4位置やプレ
スセンターO3位置を算出し、アンローダ及びローダの
アームの旋回量と伸縮量を決める(ステップ♯4)。そ
して、補正されたアームの旋回量と伸縮量に基づき、正
確なポストキュアインフレータ(PCI)のリムセンタ
ーO4位置やプレスセンターO3位置へとアンローダ3
3及びローダ32のチャックが位置するように移動する
(ステップ♯5)。なお、チャック151,101の開
閉と上下方向の動きはモールドサイズやタイヤサイズに
よって異なるので、集中管理コンピュータから各マニピ
ュレータコントロール部へと予め入力されている。な
お、マニピュレータとプレス高さ方向は、マニピュレー
タの移動・停止によってあまり変化しないので、コンピ
ュータによって予め入力されている上下方向の位置が守
られるように制御されていれば十分であり、特に補正を
する必要性はない。
【0118】また、図9のグリーンタイヤ受け台7は自
動搬送車などで床面に載置するだけであるので、中心線
に対して90°ではなく傾いて載置されるともに、本来
の場所から大きくずれる。特に自動搬送車を使うとその
ズレ量は±50ミリメートル以上であるのが普通であ
る。そこで、グリーンタイヤ受け台7の載置された状態
をローダ32が確認しておく。そのための手順を図28
のフローチャート図及び図9の平面図により説明する。
【0119】図9において、ローダ33がの軌跡に沿
って旋回移動し、ローダ32がの軌跡に沿って旋回移
動し、基準マークBまで移動する(ステップ♯1)。そ
して、ローダ32に設けられた視覚センサーであるCC
Dカメラ103が基準マークBを撮影する(ステップ♯
2)。次に、ローダ32がの軌跡に沿って更に旋回移
動し、基準マークCまで移動する(ステップ♯3)。次
にローダ32に設けられた視覚センサーであるCCDカ
メラ103が基準マークCを撮影する(ステップ♯
4)。
【0120】そして、ステップ♯2,4で得られた基準
マークB,Cの実際の位置と予め設定された位置に載置
されるべきグリーンタイヤ受け台7による本来の基準マ
ークB,Cの位置との位置ズレ量をΔd及びΔθとして
算出することができる(ステップ♯5)。この位置ズレ
量をΔd及びΔθに基づいて、実際のグリーンタイヤが
載置されている位置にローダが移動するためのセンタリ
ング補正値を位置補正量として計算する(ステップ♯
6)。そして、補正されたアームの旋回量と伸縮量に基
づき、グリーンタイヤのセンターO1,O2へとローダ
32のチャックが位置するように移動する(ステップ♯
7)。
【0121】このようなセンタリング補正がなされた後
に、加硫済みタイヤの搬出とグリーンタイヤの搬入が行
われる。まず、センタリング補正されたアンローダ33
によって、下モールドのプレスセンターO3に残ってい
る加硫済みタイヤのビードがチャック151で把持さ
れ、引き上げられ、旋回してリムセンターO4の真上に
至る。そして、チャック151が下降して開くと、加硫
済みタイヤがリムセンターO4に正確に載置される。
【0122】つぎに、センタリング補正されたローダ3
3によって、グリーンタイヤ受け台7の2つのグリーン
タイヤのうち所望のもののビードをチャック101で把
持し引き上げ、旋回してプレスセンターO3の真上に至
る。そして、チャック101が下降して開くと、グリー
ンタイヤがプレスセンターO3に正確に載置され装着さ
れる。
【0123】そして、プレスセンターO3へのグリーン
タイヤが装着されると、チャック101でグリーンタイ
ヤを保持したまま、中心機構のブラダをグリーンタイヤ
内に張り込む所謂ホールドシェーピングが行われる。な
お、上述した実施例では、グリーンタイヤを下モールド
の中心に装着する場合であるが、上モールドにグリーン
タイヤの上ビードを掴ませる方法もあり、この方法の場
合では、基準マークAの位置は、図9のようにプレスベ
ース204ではなく、上ドーム202の適所又は上ドー
ム202に一体として付属された部品の適所に設けられ
る。
【0124】このグリーンタイヤのシェーピングに終わ
ると、図3の開閉シリンダ30が伸長し、スライド31
が下降し、上下モールドが完全に閉じたプレス閉の状態
になる。そして、図16の係脱手段としてのロック装置
206が作動して、上下ドーム202,203を機械的
に係止して一体とする。そして、締付手段としての油圧
シリンダ225が伸長すると、固定のプラテンサポート
218に対して上下ドーム202,203が押し下げら
れる。すると、モールド高さ調整装置92を介して、プ
ラテンサポート218の上の下モールド81に対して上
モールド82を押しつけるようにして締め付けが行われ
る。
【0125】そして、ロック装置206が上下ドーム2
03,203を係止した後に、タイヤ加硫プレス1とマ
ニピュレータ3との連結が解除される。すなわち、図3
の連結手段35によるタイヤ加硫プレス側のリンク20
5とマニピュレータ側のスライド31との連結を解除さ
れる。同時に、図21のように、割りモールド操作装置
93と第3駆動装置36の連結が解除される。すなわ
ち、回転アクチュエータ335が90°回転して、エア
シリンダ333側のT字金具337が昇降ロッド93a
側の長方形孔93bを通過できるようになり、エアシリ
ンダ333が短縮して、図示の状態になる。
【0126】上述した連結手段35と割りモールド操作
装置93の解除状態をリミットスイッチ等で検知した後
に、図3の昇降シリンダ30が短縮して、スライド31
を上限位置まで上昇させる。つぎに、マニピュレータの
位置決め手段34における挟み板66,66が開いて、
四角ブロック61に対する位置決め固定が解除される。
その前に、図9のローダ32及びアンローダ33が横フ
レーム24と平行な退避位置に旋回しており、この退避
位置をリミットスイッチ等で確認した後に、マニピュレ
ータ2は次のタイヤ加硫プレス1に向かって走行を開始
する。以上がマニピュレータ2を用いたタイヤ加硫プレ
ス1の通常の加硫サイクルである。
【0127】このような加硫サイクルとは別に、加硫す
べきタイヤサイズの変更等があると、モールド交換が行
われる。このモールド交換もマニピュレータ2の助けを
借り手行われるようになっており、以下のモールド交換
の手順を説明する。なお、上モールド82は図23のよ
うに、上部モールド着脱装置91で上ドームの水平板2
21に固定され、下モールド81は図25の下部モール
ド着脱装置94で下部プラテン220に固定されている
ものとする。
【0128】まず、今まで取り付けられているモールド
の取り外しが行われ、次いで新しいモールドの取り付け
が行われる。この新旧のモールドの搬送は、図25のモ
ールド交換台車25が分担し、新旧モールドの着脱の操
作をマニピュレータ2が分担する。これによって、マニ
ピュレータ2が備えるべき機能は着脱に必要な最小限度
のものになり、モールド交換台車25はモールド交換が
必要な場合にそのタイヤ加硫プレス1に向かって走行す
る。
【0129】まず、モールド交換が必要なタイヤ加硫プ
レス1に向かってマニピュレータ2が走行し、図3の位
置決め手段34の挟み板66が閉じて四角ブロック61
を把持する位置決め固定状態になる。その後、昇降シリ
ンダ30が伸長し、スライド31が下降した後に、連結
手段35が作動して、マニピュレータ側のスライド31
とタイヤ加硫プレス側のリンク205とを連結する。そ
して、図21の第3駆動装置36と割りモールド操作装
置93とが連結され、回転アクトュエータ335が回転
することで、昇降ロッド93aを回転させて、昇降ロッ
ド93aと上モールドとの連結を解除する。さらに、図
23の上モールド着脱装置91と第1駆動装置38とが
連結された状態において、第1駆動装置38が図24の
クランプロッド359を回転させ、上モールド82を締
め上げているクランプロッド359の螺合を解除する。
この状態で、昇降シリンダ30が短縮すると、リンク2
05と上ドーム202が上昇し、上モールドは下モール
ドの上に載ったまま取り残される。
【0130】この時には、図25のように、モールド交
換台車25がタイヤ加硫プレス1の前に走行している。
そして、下部モールド着脱装置94が上昇して、下部プ
ラテン220に対する下モールド側のモールドプレート
207の固定を解除すると共に、上下モールド80を持
ち上げる。すると、上下モールド80のモールドプレー
ト207は、案内部材407,412上のボール41
1,413に沿って滑り出せる。そこで、モールド交換
台車25の引っ掛け部418がモールドプレート207
に架けられ、スネークチェーン420が繰り込みによっ
て、図示のように、上下モールド80が台車部405に
搭載される。なお、モールド交換台車25は台車部40
5が2つ設けられ、古い上下モールド80を搭載する台
車部405から新しい上下モールド80を搭載する台車
部405に自動的に切り換わる。
【0131】そして、上述した手順とは逆に、スネーク
チェーン420の繰り出しによって、上下モールド80
がタイヤ加硫プレスの中心まで送り出される。そして、
位置決め手段402、409で上下モールド80と下プ
ラテン220の位置決めがなされ、下モールド着脱装置
94によって、モールドプレート207を介しての下モ
ールド81の取り付けが行われる。
【0132】この時、図16のモールド高さ調整装置9
2は上部プラテン223を上限位置まで引き上げてお
く。つぎに、図3のスライド31が下降すると、上下ド
ーム202,203が当たり、ロック装置206によっ
て上下ドーム202,203が連結される。つぎに、図
16のモールド高さ調整装置92が作動して、上プラテ
ン223を下げていくと、上部プラテン223と上モー
ルド82に当たる。その後、上モールド着脱装置91に
よって、上モールド82を上プレス部材としての水平板
221や上部プラテンサポート222に取り付ける。つ
ぎに、図21の割りモールド操作装置36が作動して、
昇降ロッド93aとモールドとを連結する。以上の手順
で、モールドが交換されるが、このモールド高さ調整装
置92、上モールド着脱装置91及び割りモールド操作
装置36の作動は、マニピュレータ側に設けられた駆動
装置によって行われるので、各タイヤ加硫プレスに駆動
装置を設ける必要がない。
【0133】上述したマニピュレータ2は各タイヤ加硫
プレス1の加硫サイクルとモールド交換とを行うが、そ
のための制御は、図1に示されるように、集中管理コン
ピュータ9によって行われる。そこで、集中管理コンピ
ュータ9によるシステム構成例を図29により説明す
る。
【0134】図1に示す如く、No.1〜No.18ま
での18台のタイヤ加硫プレス1に対して、♯1〜♯3
の3台のマニピュレータ2が分担して加硫サイクルを遂
行するものとする。符号9は集中管理コンピュータであ
り、符号10はマニピュレータコントロール部であり、
符号11はプレスコントロール部である。マニピュレー
タコントロール部10は各マニピュレータ2に対して設
けられているが、プレスコントロール部11は3台のタ
イヤ加硫プレス1に対して共通のものが設けられてい
る。すなわち、3台のタイヤ加硫プレス1は同じ条件の
加硫サイクルとなる。
【0135】図29において、集中管理コンピュータ9
は、キーボード(タッチパネル)やモニタなどのマシン
インターフェイス9aと、CPUなどの制御部9bとを
有するパソコンである。この制御部9bに、マニピュレ
ータコントロール部10とプレスコントロール部11と
外部への指令部9cが接続されている。マシンインター
フェイス9aは、モニタにシステム全体の運転状況を表
示し、キーボード(タッチパネル)によって、システム
の稼働条件を設定したり、生産計画を入力したり、シス
テムの起動と停止をおこなものである。
【0136】制御部96に接続されるマニピュレータコ
ントローラ部10は、通信手段(RS232の無線仕
様)を介して、制御指令を出力し、モニタにマニピュレ
ータの状態を表示するための出力を行う。制御部96に
接続されるプレスコントローラ部11は、通信手段(P
LC上位リンク接続)を介して、プロセス制御指令を出
力し、モニタに加硫状態を表示するための出力を行う。
制御部96に接続される外部への指令部9cは、グリー
ンタイヤの自動搬送、モールド交換又はブラダ交換等の
タイヤ加硫プレスと関連するシステムを作動させるため
のものであり、グリーンタイヤ搬入指令、モールド交換
指令又はブラダ交換指令を出力する。
【0137】つぎに、上述した構成を有する集中管理コ
ンピュータ9による実施項目例を図30により説明す
る。集中管理コンピュータ9そのもののは、外部への指
令部を介して、グリーンタイヤ搬入指令、モールド交換
指令又はブラダ交換指令を出力する。そして、マニピュ
レータコントロール部10は、マニピュレータ移動10
a、ローダ/アンローダ作動10b、プレス部開閉10
c及びモールド交換10dの項目を実施する。
【0138】マニピュレータ移動10aは、走行モー
タ、位置決め手段及び位置読取センサーであるCCDカ
メラに接続され、所望タイヤ加硫プレスまでマニピュレ
ータを高速から低速で走行させて、所定位置で位置決め
固定させる。
【0139】ローダ/アンローダ作動10bは、センタ
リング可能なローダ/アンローダの移動のための3軸
(回軸、上下、伸縮)円筒型ロボット、タイヤサイズに
合ったチャック開閉サーボ軸(1軸)及びCCDカメラ
による視覚位置補正に接続され、アンローダによって加
硫済みタイヤをプレスセンターからポストキュアインフ
レータのリムセンターへとセンタリングしつつ搬出する
と共に、ローダによってグリーンタイヤをグリーンタイ
ヤ受け台センターからプレスセンターへとセンタリング
しつつ搬入する。
【0140】プレス部開閉10cは、開閉シリンダに対
する油圧ユニットコントロール、スライド昇降によるプ
レス上下、連結手段及び割りモールド操作シリンダなど
に接続され、加硫サイクルに合致したプレスの開閉を行
う。
【0141】モールド交換10dは、上モールドを取り
外す上モールド着脱装置、中心機構におけるウェルを引
っ込めるための上下シリンダ及び新しいモールドに合う
ようにするためのモールド高さ調整装置に接続され、モ
ールド交換を可能にする。
【0142】さらに、マニピュレータコントロール部に
よる運転機能例を図31により説明する。制御機能には
自動運転モードと手動運転モードとがある。自動運転モ
ードでは、1のマニピュレータの移動、2のグリーンタ
イヤ用ローダ2台の同時動作(視覚位置補正によるセン
タリング機能付)、3の加硫済みタイヤ用アンローダ2
台の同時動作(視覚位置補正によるセンタリング機能
付)、4のプレス部開閉と割りモールド操作、5の中心
機構の作動とが自動的に行われる。
【0143】手動運転モードでは、6のモールド交換動
作、7のブラダ交換動作、8の視覚補正用カメラ位置キ
ャリブレーション、9のローダ/アンローダを構成する
ロボットとカメラの初期位置パラメータ入力、10のロ
ーダ/アンローダ用ロボットのティチング、11の各ア
クチュエータの単体動作、12の油圧ユニットコントロ
ール、13の非常停止とインターロックとがオペレータ
の手を借りて選択的に行われる。
【0144】マニピュレータコントロール部の通信機能
には、14の集中コンピュータとの通信がある。また、
モニタ表示と操作機能には、15の異常表示等の液晶パ
ネルによる状態表示、16のタッチパネルによる手動操
作がある。
【0145】さらに、プレスコントロール部による運転
機能例を図32により説明する。加硫制御機能には、1
のステップ管理、2のプロセス管理、3の温度制御、4
の温度・圧力監視、5の中心機構動作がある。また、タ
ッチパネル操作機能には、6のモニタ表示、7の摺動操
作がある。
【0146】以上のように、図29乃至図32で説明し
た制御システムによって、タイヤの品種変更などに迅速
に対応できるFA対応の制御が可能になる。
【0147】つぎに、好ましいマニピュレータによる他
のタイヤ加硫プレスの実施例を図33により説明する。
バランス精度の優れたタイヤを製造するためには、ロー
ダ/アンローダによるセンタリング機能が必要である
が、このセンタリングの程度はマニピュレータの走行停
止精度に依存している。そのためには、マニピュレータ
が走行するレールを出来るだけ精度良く敷設する必要が
ある。しかしながら、タイヤ加硫プレスとレールとを独
立して床面上に設置する通常の据え付け工事によると、
レールの敷設精度に限界がある。
【0148】そこで、レール及び位置決め手段をプレス
ベースに設置することで、マニピュレータの停止精度を
向上させたものが図33のものである。図4で説明した
ものと異なる部分を説明する。プレスベース204に延
長部分204aが付加して設けられ、この延長部分20
4aの上に山型レール3と平レール4とを敷設し、更
に、位置決め手段34も延長部分204aに設けてい
る。
【0149】このような構成にすると、位置決め手段3
4の取付位置は機械工場で正確に加工することができ、
位置決め手段34とタイヤ加硫プレス1との位置関係は
一義的に決まる。現地組立時にはこの位置関係を再現す
るだけでよい。また、レール3,4もプレスベース20
4に延長部分204aに設けているため、レール3,4
を敷設する際に、面倒な据え付け調整が不要になり、タ
イヤ加硫プレス1との位置関係が正確になる。その結
果、マニピュレータ2の停止精度が向上し、ローダ/ア
ンローダによるセンタリング調整は短時間で済み、割り
モールド操作装置と駆動装置との連結などがスムーズに
行われる。
【0150】最後に、好ましいマニピュレータによる更
に他のタイヤ加硫プレスの実施例を図34により説明す
る。図3のようにマニピュレータ2がタイヤ加硫プレス
1を跨ぐようにして走行すると、床面にはマニピュレー
タ2が走行するためのスペースを確保しておく必要があ
る。しかし、床面には、グリンータイヤ置き台の設置ス
ペース、ポストキュアインフレータの設置スペース、モ
ールド交換台車の走行スペースなどが必要であり、マニ
ピュレータ2が床面を走行すると、タイヤ加硫システム
全体のエリアが広くなる。
【0151】そこで、マニピュレータを天井走行とし
て、床面を広く使えるようにしたのが、図34のもので
ある。図3と異なる部分を説明する。天井梁501から
支持柱502,503を所定間隔で垂設し、この支持柱
502,503に横梁504、505をボルト締結など
で取り付ける。そして、一方の横梁504の上に山型レ
ール3を敷設し、他方の横梁505の上に平レール4を
敷設したものである。
【0152】すると、図示のように、マニピュレータ2
の主要部分がタイヤ加硫プレス1の上を走行することに
なり、タイヤ加硫プレス1の周囲にはスペース的な余裕
が生じる。そのため、プレスの締付手段として油圧シリ
ンダを用いるのではなく、図示のようにスイング且つ引
込可能なボルト506による機械的な締付手段を採用す
ることも可能になる。さらに、中心機構を作動させるた
めの油圧シリンダ507を図示のように横置きにして、
土木工事において面倒なピット508の深さを浅くする
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ加硫システムの上面図である。
【図2】本発明のタイヤ加硫システムの側面図である。
【図3】マニピュレータの正面図である。
【図4】マニピュレータの側面図である。
【図5】マニピュレータの上面図である。
【図6】連結手段の正面図である。
【図7】連結手段の側面図である。
【図8】位置決め手段を示す図である。
【図9】図3のA−A断面図であってローダ及びアンロ
ーダの上面を示す図である。
【図10】ローダの正面図である。
【図11】図10のV−V矢視図である。
【図12】図10のW−W断面図である。
【図13】図10のX−X断面図である。
【図14】アンローダの側面図である。
【図15】図14のY−Y断面図である。
【図16】タイヤ加硫プレスの要部の断面図である。
【図17】図16のC−C断面図であってロック装置を
示す図である。
【図18】ロック装置要部の上面図である。
【図19】図17のD−D断面図である。
【図20】図3のB−B断面図であって、上プレス部材
に配設される各装置の配設関係を示す図である。
【図21】割りモールド操作装置と連結される第3駆動
装置を示す側面図である。
【図22】モールド高さ調整装置と連結される第2駆動
装置を示す正面図である。
【図23】上部モールド着脱装置と連結される第1駆動
装置を示す正面図である。
【図24】上部モールド着脱装置の概略構成を示す断面
図である。
【図25】下部モールド着脱装置とモールド交換台車の
概略構成を示す斜視図である。
【図26】アンローダ及びローダにおけるセンタリング
補正手段のブロック図である。
【図27】アンローダにおけるセンタリング補正手段の
フローチャート図である。
【図28】ローダにおけるセンタリング補正手段のフロ
ーチャート図である。
【図29】集中管理コンピュータのシステム構成図であ
る。
【図30】集中管理コンピュータの実施項目図である。
【図31】マニピュレータコントロール部の実施項目図
である。
【図32】プレスコントロール部の実施項目図である。
【図33】他のタイヤ加硫シスムテの側面図である。
【図34】更に他のタイヤ加硫シスムテの側面図であ
る。
【符号の説明】
1 タイヤ加硫プレス 2 マニピュレータ 3,4 レール(走行経路) 5,6 レール(直角走行路) 7 グリーンタイヤ置き台 8 ポストキュアインフレータ 9 集中管理コンピュータ 10 マニピュレータコントロール部 11 プレスコントロール部 31 スライダ 32 ローダ 33 アンローダ 34 位置決め手段 35 連結手段 36 割りモールド操作装置用の第3駆動装置 37 モールド高さ調整装置用の第2駆動装置 38 モールド着脱整装置用の第1駆動装置 80 上下モールド 81 下モールド 82 上モールド 91 上モールド着脱装置 92 モールド高さ調整装置 93 割りモールド操作装置 94 下モールド着脱装置 101,151 チャック 103,153 視覚センサー 201 モールドユニット 202 上ドーム(上プレス部材) 203 下ドーム(下プレス部材) 204 プレスベース(下プレス部材) 205 上側リンク(上プレス部材) 206 ロック装置(係脱自在手段) 225 油圧シリンダ(締付手段) A,B,C,D,E 基準マーク O3 モールドセンター O4 リムセンター(ポストキュアインフレータセンタ
ー) S1 第1退避ステーション S2 第2退避ステーション S3 第3退避ステーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:24 B29L 30:00 (72)発明者 溝河 巧 愛知県豊橋市三弥町字中原1番地2 株式 会社神戸製鋼所豊橋FA・ロボットセンタ ー内 (72)発明者 高倉 功 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 直井 政樹 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内 (72)発明者 森田 康夫 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目3番1号 株式会社神戸製鋼所高砂製作所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ加硫プレスの多数台が列設された
    タイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス群に沿って
    走行自在に設けられたマニピュレータとを備え、 前記タイヤ加硫プレスは、係脱自在な上下のプレス部材
    間に上下モールドを締付可能に収容し、周囲にグリーン
    タイヤ置き台とポストキュアインフレータとが配設され
    たものであり、 前記マニピュレータは、前記上プレス部材に連結自在な
    スライドを昇降自在に設け、前記グリーンタイヤ置き台
    センターから前記モールドセンターへとグリーンタイヤ
    を搬送するローダと、前記モールドセンターから前記ポ
    ストキュアインフレータセンター又はその付近のセンタ
    ーへと加硫済みタイヤを搬送するアンローダとを有し、 前記マニピュレータに、所望のタイヤ加硫プレスに対し
    て停止した後の位置決め手段が設けられ、 前記ローダ及びアンローダの少なくとも一方に、前記位
    置決め手段による停止位置誤差を吸収するセンタリング
    補正手段が設けられたことを特徴とするタイヤ加硫シス
    テム。
  2. 【請求項2】 上記センタリング補正手段は、タイヤを
    把持するチャックを水平面内で旋回可能且つ上下方向に
    昇降可能とする2自由度のローダ又は/及びアンローダ
    を、更に水平面内での伸縮自在を付加する3自由度に
    し、このローダ又は/及びアンローダに、グリーンタイ
    ヤ置き台、モールド又はポストキュアインフレータの1
    つ以上におけるセンターと関連する基準を検知する視覚
    センサーを設けてなるものである請求項1記載のタイヤ
    加硫システム。
  3. 【請求項3】 タイヤ加硫プレスの多数台が列設された
    タイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス群に沿って
    走行自在に設けられたマニピュレータとを備え、 前記タイヤ加硫プレスは、係脱自在な上下のプレス部材
    間に上下モールドを締付可能に収容し、 前記マニピュレータは、前記上プレス部材に連結自在な
    スライドを昇降自在に設け、 前記タイヤ加硫プレスには、前記上モールドを前記上プ
    レス部材に対して着脱自在に固定するモールド着脱装置
    と、前記上下プレス部材内に高さ寸法の異なる上下モー
    ルドを収容するためのモールド高さ調整装置とが設けら
    れ、 前記マニピュレータには、前記モールド着脱装置及びモ
    ールド高さ調整装置を駆動するための第1駆動装置及び
    第2駆動装置が連結自在に設けられ、 モールド交換を、前記モールド着脱装置によって前記上
    プレスフレームから前記上モールドを切り離して上下モ
    ールド単独で行い、モールド交換後に、前記モールド高
    さ調整装置によってモールド高さを調整するようにした
    ことを特徴とするタイヤ加硫システム。
  4. 【請求項4】 前記上下モールドは割りモールドであっ
    て、前記タイヤ加硫プレスには割りモールド操作装置が
    設けられ、前記マニピュレータには、この割りモールド
    操作装置を駆動する連結自在な第3駆動装置が設けられ
    た請求項3記載のタイヤ加硫システム。
  5. 【請求項5】 タイヤ加硫プレスの多数台が一列に列設
    されたタイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス群に
    沿って設けられた走行経路上を走行自在に設けられたマ
    ニピュレータとを備え、 前記走行経路の両端に前記マニピュレータの第1及び第
    2退避ステーションが設けられ、 前記走行経路の中程に直角走行路が設けられ、この直角
    走行路上に前記マニピュレータの第3退避ステーション
    が設けられていることを特徴とするタイヤ加硫システ
    ム。
  6. 【請求項6】 タイヤ加硫プレスの多数台が列設された
    タイヤ加硫プレス群と、該タイヤ加硫プレス群に沿って
    設けられた走行経路上を走行自在に設けられたマニピュ
    レータとを備え、 前記タイヤ加硫プレスは、係脱自在な上下のプレス部材
    間に上下モールドを締付可能に収容し、 前記マニピュレータは、前記上プレス部材に連結自在な
    スライドを昇降自在に有し、 前記各マニピュレータの運転を制御するマニピュレータ
    コントロール部と、前記タイヤ加硫プレスの1台以上の
    運転を制御するプレスコントロール部とが設けられ、 このマニピュレータコントロール部及びプレスコントロ
    ール部を統括して制御する集中管理コンピュータが設け
    られ、この集中管理コンピュータが前記マニピュレータ
    コントロール部とプレスコントロール部との対応関係を
    変更可能であることを特徴とするタイヤ加硫システム。
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KR1019950026339A KR0168510B1 (ko) 1994-08-25 1995-08-24 타이어 가황장치

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