JPH085635Y2 - 椅子における傾動制御装置 - Google Patents

椅子における傾動制御装置

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JPH085635Y2
JPH085635Y2 JP40498590U JP40498590U JPH085635Y2 JP H085635 Y2 JPH085635 Y2 JP H085635Y2 JP 40498590 U JP40498590 U JP 40498590U JP 40498590 U JP40498590 U JP 40498590U JP H085635 Y2 JPH085635 Y2 JP H085635Y2
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tilting
seat
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次美 町村
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株式会社イトーキクレビオ
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、事務用等の椅子におい
て、背もたれを、ばね体の弾性に抗して後傾動できるよ
うにした傾動制御装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】事務用等の椅子における座体に腰掛け、
座体または座体と背もたれの支持体とが、少なくとも一
つのばね体の弾性変形力に抗して後ろ方向に傾動できる
ように構成した、椅子の傾動装置は種々考案されてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、従来は、背も
たれの後傾動を弾性的に支持するばね体として、コイル
ばね等のばね定数(硬さ)が変化することのないばねを
使用したもの、換言すると、ばね定数が一定のばね体に
て背もたれの後傾動を支持したものであったため、椅子
に座った人が背もたれにもたれ掛かった場合に背もたれ
が後傾する角度は、体重の軽い人の場合には小さく、体
重の重い人の場合には大きくなると言うように変化する
ことになり、1台の椅子にて、体重が軽重異なる人に同
じ座り心地を与えることができないと言う問題があっ
た。
【0004】この問題を解決すべく、米国特許第407
7596号明細書では、座体の後傾動を弾性的に支持す
るばね体を板ばねに構成し、この板ばねの基端を椅子に
おける脚体の上端に取付けた固定枠体に固定し、該板ば
ねの自由端を椅子の後方向に延ばし、座体に前後方向に
移動調節可能な押圧体を設け、該押圧体にて板ばねの前
後長手方向中途部上面を押圧して、板ばねを上向き弓な
り状に弾性変形する度合いを、予め手動にて変更できる
ように構成することにより、座体の後傾動に伴う板ばね
の弾性変形抵抗力(ばね定数)を調節することを提案し
ている。
【0005】しかしながら、この先行技術では、板ばね
のばね定数の調節を一々手動にて行わねばならず、前記
板ばねを、体重の軽い人に合わせてばね定数が小さくな
るように設定すると、体重の軽い人がもたれかかった場
合には背もたれが適度の角度で後傾しても、体重の重い
人がもたれかかった場合には、背もたれが過度に後傾す
る。反対に、体重の重い人に合わせてばね定数の大きく
なるように設定すると、体重の重い人がもたれかかった
場合には背もたれが適度の角度で後傾しても、体重の軽
い人がもたれかかった場合には、背もたれが僅かの角度
しか後傾しないと言うことになるため、椅子に座る人の
体重に応じて一々板ばねのばね定数を調節しなければな
らず、椅子に座る人の体重の軽重に関係なく適度の後傾
動機能を自動的に確保することができないと言う問題が
あった。本考案は、この問題を解消した傾動制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本考案は、脚体の上部に設けた支持機構に、座体を後傾
動自在又は下降動自在に取り付け、前記支持機構又は座
体に、背もたれ荷重を支受する傾動作動体を後傾動自在
で前傾動不能に取り付けて成る椅子において、前記座体
の後傾動又は下降動と傾動作動体の後傾動との両方を弾
性的に支持するばね体を備え、前記座体に作用する体重
のばね体に対する荷重作用部と、背もたれ荷重による傾
動作動体のばね体に対する荷重作用部とを、座体側から
ばね体に対して作用する荷重の作用方向と傾動作動体側
からばね体に対して作用する荷重の作用方向とが互いに
逆向きになるように、前記ばね体に接当させる構成にし
た。
【0007】
【作用・効果】この構成において、椅子に人が座ると、
座体に掛かった体重がばね体に対して一方の方向からの
押圧力として作用し、ばね体を弾性変形しつつ座体が後
傾動又は下降動すると共に、ばね体の変形により当該ば
ね体に蓄えられた弾性力が、背もたれを前傾方向に付勢
する反力として予め付与されることになる。つまり、前
記ばね体に、椅子に座った人の体重が大きくなるのに応
じて、初期の弾性変形歪みが大きくなるような初期設定
を、予め自動的に与えることになる。
【0008】そして、椅子に座った人が身体を後傾させ
て背もたれにもたれ掛かると、傾動作動体はばね体の弾
性変形力に抗して後傾動するが、当該傾動作動体には、
ばね体にて前傾方向に付勢する反力が、体重の大きさに
略比例した大きさで予め付与されているから、人が背も
たれにもたれ掛かった場合、傾動作動体に対して付与さ
れた反力よりも大きい力が反対方向に作用してから始め
て、背もたれの後傾動が始まることになる。従って、椅
子に座った人の体重が重い場合には、背もたれに対する
反力も大きくなるから、背もたれに対して大きな力を力
をかけないと背もたれを後傾動させることができない一
方、椅子に座った人の体重が軽い場合には、背もたれに
対する反力も小さくなるから、小さな力で背もたれを後
傾動させることができることになる。つまり、ばね体
が、背もたれの後傾動に対して、体重の重い人にとって
は硬いばねとして作用し、体重の軽い人にとっては柔ら
かいばねとして作用するように自動的に調節されるか
ら、椅子に座った人の体重が軽重異なっても、略同じ角
度だけ背もたれを後傾動させることができることにな
る。
【0009】従って本考案によれば、椅子に座った人の
体重が軽重異なっても、背もたれを略同じ角度だけ後傾
動させることを自動的に行えるから、体重の軽重異なる
人に対して適度の座り心地を与えることを、自動的に行
うことができる効果を有する。
【0010】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、図1〜図6に示すのは第1の実施例であ
り、図において符号1は椅子における脚体を、符号2は
前記脚体1の上端に設けた支持機構を各々示す。該支持
機構2は、前記脚体1の上端に固着した中空角形の固定
枠体3と、該固定枠体3の内部から斜め上向きに延びる
正断面上向きコ字状の支持アーム4から成り、支持アー
ム4における後端部の側板4aをピン5にて固定枠体3
の側板3aに枢着し、支持アーム4における基端部の底
板4bと固定枠体3の上面板3bとの間に圧縮ばね6を
介挿することにより、支持アーム4が、圧縮ばね6の弾
性に抗して若干の角度だけ前傾するように構成してい
る。
【0011】符号7は、座板8の上面にクッション材9
を張設して成る座体を示し、座板8の下面に、下向きに
延びる左右一対の足板10aを備えた座受体10を固着
し、該座受体10における左右両足板10aの上下中途
部を、前記支持アーム4における左右両側板4aの内側
面に第1支軸11にて枢着することにより、座体7が第
1支軸11を中心にして後傾動自在となるように構成す
る。符号12は、背もたれ13を取り付けた傾動作動体
を示し、該傾動作動体12は正断面下向きコ字状に形成
されており、その左右両側板12aを、前記支持アーム
4の左右両側板4aに第2支軸14及びカラー15を介
して枢着して、背もたれ13が後傾動自在となるように
構成し、更に、傾動作動体12の前端部12bを支持ア
ーム4の前端板4cの内面に接当させて、傾動作動体1
2を支持アーム4に対して上向き回動不能、換言する
と、背もたれ13を支持アーム4に対して前傾動不能に
阻止している。傾動作動体12の上面板には、軽量化の
ため孔16を穿設している。
【0012】符号17は、板ばねを側面視略U字状に折
り曲げて形成したばね体を示し、該ばね体17を、その
湾曲部17aが第1支軸11と第2支軸14との間に位
置し、且つ、ばね体17の上部17cと下部17bとが
椅子の後方に向けて延びるように配設し、このばね体1
7における下部17bの先端を支持アーム4の底板4b
にボルト18にて固着することにて、ばね体17がその
上部17cの後端を自由端にした片持ち梁状となるよう
に構成する。
【0013】そして、前記ばね体17における湾曲部1
7aの内側の部位に、座体7に掛かる体重の荷重作用部
の一例としての側面視半円状の押圧部材19を設け、該
押圧部材19の下方に同じく側面視半円状の姿勢保持部
材20を配設し、押圧部材19のうちばね体17から左
右両側方にはみ出た部位に、姿勢保持部材20のガイド
孔21に摺動自在に嵌挿した押圧用ピン22を植設する
一方、前記座受体10における左右両足板10aの下端
間に装架したステー23に、前記押圧用ピン22の下端
が遊嵌する溝孔24を穿設して、座体4に体重が掛かる
と、その荷重がばね体17における上部17cに対して
下方から上向きに作用するように構成する。座受体10
における足板10aに、前記姿勢保持部材20の外周面
に沿うように円弧状ガイド部25を形成して、押圧部材
19の位置が椅子の前後方向にずれることがないように
している。
【0014】また、背もたれ13にもたれ掛かる人の荷
重(背もたれ荷重)をばね体17に対して作用させる荷
重作用部の一例として、前記傾動作動体12における左
右両側板12a間のうち、前記押圧部材19よりも適宜
寸法後方に位置した部位に、ローラ付きの支持棒26を
装架し、該支持棒26を、前記ばね体17における上部
17cの上面に接当させる。これにより、背もたれ荷重
がばね体17における上部17cに対して上方から下向
きに作用するように構成する。なお、前記図示実施例で
理解できるように、ばね体17に対する背もたれ荷重の
荷重作用部(支持棒26)と、体重の荷重作用部(押圧
部材19)とは、当該ばね体17の基端(一端)と先端
(他端)とを結ぶ線に沿って互いに離反した位置とな
り、且つ、支持棒26による荷重作用部がばね体17の
自由端寄り部位に位置し、押圧部材19による荷重作用
部がばね体17の基端寄り部位に位置し、更に、座体7
からの荷重の作用方向と背もたれ13からの荷重の作用
方向とは互いに逆向きになる。
【0015】以上の構成において、座体7に人が座る
と、座体7にかかる体重は、押圧ピン22及び押圧部材
19を介して、ばね体17における上部17cに上向き
の押圧力として作用するため、傾動作動体12はばね体
17を介して上向きに押圧されるが、傾動作動体12
は、その先端部12bが支持アーム4の前端板4cに接
当して上向き回動不能であるため、ばね体17は、図6
に実線で示すように上向きに弓なり状(上向き凸湾曲
状)に撓み変形する。つまり、ばね体17が、椅子に座
った人の体重の大きさに略比例して撓み変形し、この弾
性撓み変形力に対応した反力が、支持棒26に対してて
予め付与されることになる。
【0016】次いで、椅子に座った人が背もたれ13に
もたれ掛かると、傾動作動体12下面の支持棒26を介
してばね体17の上部17cに対して下向きの力が掛か
る。この場合、ばね体17は既に弾性撓み変形してい
て、その弾性撓み変形による弾性力(反力)が背もたれ
13の後傾動に対する抵抗として作用するため、座体7
の荷重によりばね体17に生じた反力よりも大きな力を
かけて始めて、ばね体13は、図6に一点鎖線で示すよ
うに弾性撓み変形し、この弾性撓み変形に対応して、背
もたれ13の後傾動が許される。その場合、背もたれ1
3に付与されるばね体17の反力の大きさは、椅子に座
った人の体重の大きさに比例して変化し、椅子に重い人
が座った場合には、背もたれ13に対する反力も大きく
なって、大きな力をかけないと背もたれ13を後傾動さ
せることができない一方、椅子に軽い人が座った場合に
は、背もたれ13に対する反力も小さくなり、小さな力
でも背もたれ13を後傾動させることができるように変
化する。従って、ばね体17が、体重の重い人に対して
は硬いばねとして作用し、体重の軽い人に対しては柔ら
かいばねとして作用することになり、その結果、体重の
軽重に関係なく、傾動作動体12の後傾角度ひいては背
もたれ13の後傾角度を略一定に保持して、自動的に、
体重が軽重異なる人に適度の座り心地を与えることがで
きるのである。なお、前記傾動作動体12の後傾時に
は、押圧部材19箇所でのばね体17の弾性撓み変形に
よる反力に抗して座体7の後傾動が許容されることにな
る。
【0017】また、傾動作動体12の枢着部(第2支軸
14)から背もたれ13の上端までの距離が長く、ばね
体17に対しては、身体の後傾動による荷重が大きなモ
ーメントとして作用するから、背もたれ13に対して後
傾動を阻止する反力が付与されていても、背もたれ13
が後傾動不能になる事態が生じることはない。この第1
の実施例においては、ばね体17における湾曲部17a
を、図1に一点鎖線で示すように、押圧部材19の前面
から遠ざかるように、すなわち、湾曲部17aの内面と
押圧部材19の前面の間の間隔寸法が大きくなるように
形成しても良い。
【0018】図7〜図10に示すのは、本考案の第2の
実施例である。この実施例においては、第1の実施例と
同様にばね体17を板ばねにて横向きU字状に形成し、
ばね体17の基端を支持アーム4の底板4bにボルト1
8止めすることにより、ばね体17を片持ち梁状に構成
した場合において、支持アーム4の左右両側板4aに突
設した支持部4dの内面に、座受体10における足板1
0aの上下中途部位を第1支軸11にて枢着する一方、
傾動作動体12における左右両側板12aの先端を、前
記ばね体17における湾曲部17aの内側の部位に設け
た第2支軸14にて、支持アーム4の側板4aに枢着す
る。また、前記第2支軸14に回転自在に被嵌した円筒
体27の両端に、ばね体17の左右側方において略前後
方向に延びる左右一対の押圧用アーム28の先端(基
端)を固着し、これら左右両押圧用アーム28の後端間
に第1押圧軸30を装架し、この第1押圧軸30を、ば
ね体17における上部17cの下面に接当する一方、左
右両押圧用アーム28における前後中途部の下面に、前
記傾動作動体12における左右両足板12aの下端に装
架したローラ付き第2押圧軸29を接当したものであ
る。更に、傾動作動体12の左右両側板12a間に、ば
ね体17における上部17cの上面に接当する支持棒2
6を装架し、また、固定枠体3と傾動作動体12との間
には、傾動作動体12の上向き回動を阻止するためのス
トッパー手段としてのワイヤー31を装架している。こ
のストッパー手段は、く字状に屈曲可能なリンク部材で
あっても良い。
【0019】この実施例において、椅子に人が座って座
体7に荷重が掛かると、第2押圧軸29を介して、押圧
用アーム28が図7に矢印A方向に回動するように付勢
されて、押圧用アーム28における第1押圧軸30にて
ばね体17における上部17cが上向きに押圧される。
しかし、傾動作動体12は、前傾動不能であるため、ば
ね体17は、図7に一点鎖線で示すように上向きに弓な
り状(上向き凸湾曲状)に弾性撓み変形する。つまり、
ばね体17には、前記体重の大きさに略比例した弾性撓
み変形力に対応した反力が予め付与されることになる。
そして、傾動作動体12が後傾動するとき、支持棒26
の個所で前記反力と反対向きの荷重(下向き荷重)が作
用し、図7の二点鎖線で示すようにばね体17が弾性撓
み変形するのに応じて背もたれ13を後傾させることが
できる。
【0020】図11に示すのは前記第2の実施例の変形
例であり、この実施例では、座体7を、前後一対のリン
ク機構32にて固定枠体3に取り付けることにより、座
体7を下降動自在に構成する一方、座体7に掛かる体重
を、固定枠体3に軸支したベルクランク型のレバー33
を介して押圧用アーム28の前後中途部に作用させるよ
うにしたものである。
【0021】図12〜13に示すのも第2の実施例の変
形例であり、この実施例では、左右両押圧用アーム28
における先端部の下面に、ばね体17における湾曲部1
7aの下部内面に接当する補助押圧部材34を固着する
ことにより、ばね体17に対する座体7からの体重によ
る荷重作用部を、補助押圧部材34と押圧軸30との2
箇所の部位に位置させ、更に、ばね体17における上部
17bの先端17dを上向きに湾曲して、これを傾動作
動体12の下面に直接に接当したものである。符号35
は、座体10の前傾動を阻止するためのストッパー用ピ
ンである。このように構成すると、座体7に掛かる体重
をばね体17に対して分散して作用させ、ばね体17に
予め与える弾性撓み変形の形態を任意に設定できる。ま
た、ばね体17における下部17bが弾性変形しても、
その下部17bの弾性変形によって傾動作動体12を上
向きに付勢することはあまりなく、座体7の荷重による
ばね体17の撓み変形にて当該ばね体17に蓄えられた
弾性力のうちの何割かだけが、傾動作動体12を上向き
に付勢する反力として作用するに過ぎないので、傾動作
動体12に対して過大な反力が作用することを防止でき
る。
【0022】図14及び図15に示すのも前記第2の実
施例の変形例であり、この実施例では、第2支軸14に
被嵌した筒体27に、ばね体17よりもばね定数が大き
い板ばねにて側面視略横向きU字状に形成した補助ばね
体36を、第2支軸14回りに回動するように被嵌し、
該補助ばね体36における下部36bの下面に、座受体
10における足板10aの下端間に装架した押圧軸19
aを接当する一方、補助ばね体36における上部36c
の先端36dを上向きに湾曲して、これをばね体17に
おける上部17cの下面に接当し、更に、ばね体17に
おける上部17cの先端17dを上向きに湾曲して、こ
れを傾動作動体12の下面に接当したものである。な
お、この実施例では、固定枠体3の側板3aに横向き突
設したストッパー用ピン35にて、座受体10の足板1
0aの下端部後面を接当することにより、座体7を支持
アーム4に対して前傾不能に保持する一方、座受体10
の下面(座板8の下面でも良い)と傾動作動体12の上
面との間に圧縮ばね37を介挿することにより、傾動作
動体12が上向き回動することを圧縮ばね37にて阻止
している。このように構成すると、座体7の掛かった体
重及び背もたれ荷重により、ばね体17と補助ばね体3
6との両方が弾性撓み変形し得るので、ばね体17の弾
性力が不足する場合に適用でき、またコンパクト化する
ことができる。
【0023】図16に示す第3の実施例は、ばね体17
を片持ち梁状に構成するにおいて、ばね体17の一端部
を支持機構2にピン38等にて枢着し、または支持機構
2にばね体17の基端を固着する。このばね体17の下
面に対して、座体7からの荷重を揺動レバー40を介し
て上向きに作用させ、ばね体17の上面に対して背もた
れ13からの荷重を下向きに作用させるようにしたもの
で、前記両荷重の作用方向は互いに逆方向であり、且
つ、体重の荷重作用部はばね体17の基端寄り部位であ
り、背もたれ荷重の荷重作用部はばね体17の自由端寄
り部位である。この場合も、座体7の荷重と背もたれ1
3の荷重とがばね体17に対して上下反対方向から作用
するので、体重によるばね体17の弾性撓み変形に伴う
力が背もたれ13の後傾動に対する反力として作用する
ことには変わりない。
【0024】また、図17に示す第4の実施例は、板ば
ね製又は棒状のばね材製のばね体17を椅子の前後方向
に沿って直線状に延びるように形成して、その両端を保
持部材41にて上下動不能で摺動自在に係止することに
より、ばね体17を両端支持梁状に構成して、該ばね体
17の上面にて背もたれ荷重を支持する一方、ばね体1
7の下面に対して、座体7の荷重を揺動レバー40を介
して作用させるようにしたものである。この実施例にお
いても、座体7の荷重によりばね体17が撓み変形する
と、その変形による弾性力が、背もたれ13の後傾に対
する反力として作用する。この場合、ばね体17の一端
を固着又は枢着して、他端を保持部材41に対して摺動
のみ自在に係止するとか、或いは、ばね体17の両端を
支持機構2に対して固定しても良い。
【0025】図18に示す第5の実施例は、座体7の下
方に、板状又は棒状のばね体17を後向きに延びるよう
に片持ち梁状に設けて、このばね体17の基端部寄り部
位の下面を、支持機構2の支持部2aにて支持すること
により、体重が掛かる座体7の後傾動を弾性的に支持す
る一方、ばね体17の自由端寄り部位の上面に背もたれ
荷重の荷重作用部を押圧接当させ、傾動作動体12の後
傾動を弾性的に支持するようにしたものである。
【0026】図19に示す第6の実施例は、座体7を支
持機構2の前端部に水平状のピン45にて枢着する一
方、傾動作動体12の前後中途部位を支持機構2の後部
に水平状のピン42にて枢着し、座体7の下面と、傾動
作動体12の上面のうち前記枢着ピン42よりも前方の
部位との間に圧縮ばねコイル43(コイルばねに限ら
ず、ねじりばね等の他の形態のばねでも良い)を介挿し
たものである。
【0027】本考案においては、座体からの荷重と傾動
作動体からの荷重との両方を支持するためのばね体とは
別に、座体7からの荷重のみ又は背もたれからの荷重の
みを支持する補助のばね体(例えば図19で例示するよ
うに、支持機構2と座体7間に装架した圧縮コイルばね
による補助のばね体44)を設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の縦断側面図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図1のIII − III視断面図である。
【図4】図1のIV−IV視断面図である。
【図5】第1の実施例の一部切り欠き斜視図である。
【図6】第1の実施例の作用を示す図である。
【図7】第2の実施例を示す縦断側面図である。
【図8】図7のVIII−VIII視正面図である。
【図9】図7のIX−IX視断面図である。
【図10】第2の実施例の部分斜視図である。
【図11】第2の実施例の変形例を示す概略図である。
【図12】第2の実施例の変形例を示す縦断側面図であ
る。
【図13】図12の実施例の部分斜視図である。
【図14】第2の実施例の変形例を示す縦断側面図であ
る。
【図15】図14のXV−XV視平面図である。
【図16】第3の実施例を示す概略図である。
【図17】第4の実施例を示す概略図である。
【図18】第5の実施例を示す概略図である。
【図19】第6の実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 脚体 2 支持機構 3 固定枠体 4 支持アーム 7 座体 10 座受体 12 傾動作動体 13 背もたれ 17 ばね体 19 押圧部材 20 姿勢保持部材 22 押圧用ピン 26 支持棒 28 押圧用アーム 30 押圧軸 34 補助接当部 36 補助ばね体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】脚体の上部に設けた支持機構に、座体を後
    傾動自在又は下降動自在に取り付け、前記支持機構又は
    座体に、背もたれ荷重を支受する傾動作動体を後傾動自
    在で前傾動不能に取り付けて成る椅子において、前記座
    体の後傾動又は下降動と傾動作動体の後傾動との両方を
    弾性的に支持するばね体を備え、前記座体に作用する体
    重のばね体に対する荷重作用部と、背もたれ荷重による
    傾動作動体のばね体に対する荷重作用部とを、座体側か
    らばね体に対して作用する荷重の作用方向と傾動作動体
    側からばね体に対して作用する荷重の作用方向とが互い
    に逆向きになるように、前記ばね体に接当させたことを
    特徴とする椅子における傾動制御装置。
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