JPH085244Y2 - 構台用手すり取付金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は地下の掘削に際して、
掘削機械やダンプカーを載せるために覆工板を使用した
構台に、手すりを取付けるのに使用される構台用手すり
取付金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、構台に手すりを設ける場合は、い
ずれも根太に単管ベースを溶接したり、束柱を直接クラ
ンプで根太に接合するタイプのものであり、幅木は足場
板を用いていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで上記従来の手
すり取付方法では、根太に単管ベースを溶接したり、束
柱を直接クランプで根太に接合するため、取付けはまだ
手すりのない構台の最端部での作業となり、施工性が悪
く危険なものであった。また現場合せなので、幅木の納
まりが悪い場合が多かった。

【０００４】この考案は前記事情に鑑み開発されたもの
で、安全かつ楽な作業で、取付け、解体ができるような
構台手すり取付金具を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
にこの考案では、ベース板を介して本体を構台に取付け
るよう形成したもので、本体は構台表面当接板と、この
構台表面当接板の先端部には筒体状の束柱取付部を設け
た外側板を上下方向に固着し、この外側板と間隔を有し
て幅木取付板を前記構台表面当接板上に起立せしめて幅
木挿入溝を設け、構台表面当接板の裏面には構台挿嵌用
突起を突設したものであって、一方ベース板は構台の側
縁に嵌合しうるようコ字状に形成してある。

【０００６】

【実施例】以下図示した実施例に基いて説明する。１は
この考案の構台用手すり取付金具の本体を示すものであ
り、２は本体１をさらに強固に構台に固定するためのベ
ース板を示すものである。

【０００７】本体１は横方向に配設した長方形状の構台
表面当接板３を形成し、この構台表面当接板３の先端縁
には長方形状のベース板嵌合用の切欠３ａを設け、さら
にこの先端縁に直交して長方形状の外側板４を構台表面
当接板３より上下方向に突出し固着してある。外側板４
における構台表面当接板３より上部は幅木取付部４ａと
なし、下部は構台取付部４ｂとなし、この構台取付部４
ｂには左、右側部にそれぞれ微調整ねじ５がねじ込んで
ある。また外側板４の外側面には上下方向に円筒体状の
束柱取付部６が固着してある。

【０００８】構台表面当接板３の表面中間部には前記外
側板４と所要の間隔を保持して平行に長方形状の幅木取
付板７が起立しており、この幅木取付板７と外側板４と
の間に幅木挿入溝８を形成している。また幅木取付板７
の背部には、前記構台表面当接板３の表面に円筒体状の
補強体９が固着してあり、さらに補強体９と幅木取付板
７に跨がって直角三角形状の補強板１０が起立固着され
ている。

【０００９】構台表面当接板３の裏面後端部には円筒体
状の構台挿嵌用突起１１が下方向へ垂直に突設してい
る。

【００１０】ベース板２は長方形状の垂直状基板２ａの
下端部を直角に折曲し、水平な折曲部分を構台裏面当接
片２ｂとなし、また基板２ａの上側縁中央に、前記構台
表面当接板３の切欠３ａに略等しい構台表面当接用の爪
片２ｃを基板２ａに直角、水平に突設してあり、全体が
側面コ字状になるよう形成されている。さらに基板２ａ
における前記本体１の微調整ねじ５に対応する部分には
微調整ねじ押圧用の円溝２ｄ，２ｄが設けてある。

【００１１】使用に際しては、図５、図６及び図７に示
すように根太材１２の上に覆工板１３を敷設した構台に
おいて、構台の端部に敷設した覆工板１３にこの考案の
構台用手すり取付金具を取付けるものである。すなわ
ち、既存の覆工板１３に穿設してある吊上げ用穴１３ａ
に隣接して端部に、まずベース板２をその構台裏面当接
片２ｂと構台表面当接用の爪片２ｃ間において覆工板１
３の側縁部分に嵌合し、次いで吊上げ用の穴１３ａ内に
本体１の構台挿嵌用突起１１を挿嵌し、構台表面当接板
３のベース板嵌合用の切欠３ａ部分をベース板２の爪片
２ｃに嵌合するようにして、構台表面当接板３を覆工板
１３の表面に当接しかつ外側板４の構台取付部４ｂを覆
工板１３の端面に当接する。しかる後、微調整ねじ５で
ベース板２の円溝２ｄ部分を押圧するようにして垂直性
を調整すれば、この考案の構台用手すり取付金具の取付
け作業は完了する。

【００１２】構台用手すり取付金具の取付け作業終了
後、手すりの束柱１４となる単管を束柱取付部６に挿嵌
し、束柱１４間に横桟１５を跨設し、最後に幅木１６と
して鋼製の足場板（木製足場板でも可）を幅木挿入溝８
内に上方から落とし込めば手すり取付け作業を完了す
る。

【００１３】

【考案の効果】この考案は前記構成からなっているの
で、ベース板を介してコンパクトな取付金具本体を覆工
板の側縁に取付け、手すりの束柱を嵌合させ幅木を落と
し込むだけの簡単な作業で手すり取付け作業を行うこと
ができ、構台を形成する覆工板の端部から身体をはみ出
すことなく行うことができるため、従来技術に比較しし
てより簡単かつ安全な作業が可能であり、解体に際して
も、簡単かつ安全に行うことができる。

【００１４】また幅木挿入溝が形成してあり、この幅木
挿入溝に幅木を落とし込むだけの簡単な作業で納まり良
く幅木を取付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本体とベース板の斜視図である。

【図２】使用状態における本体とベース板の側面図であ
る。

【図３】本体とベース板の正面図である。

【図４】本体の平面図である。

【図５】覆工板に取付けた状態を示す一部縦断面図であ
る。

【図６】手すりを取付けた状態を示す斜視図である。

【図７】手すりと幅木を取付けた状態を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１……本体、２……ベース板、３……構台表面当接板、
４……外側板、５……微調整ねじ、６……束柱取付部、
７……幅木取付板、８……幅挿入溝、９……補強体、１
０……補強板、１１……構台挿嵌用突起、１２……根太
材、１３……覆工板、１４……束柱、１５……横桟、１
６……幅木。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベース板を介して本体を構台に取付ける
   よう形成したものであって、本体は構台表面当接板と、
   この構台表面当接板の先端部には筒体状の束柱取付部を
   設けた外側板を上下方向に固着してあり、この外側板と
   間隔を有して幅木取付板を前記構台表面当接板上に起立
   せしめて幅木挿入溝を設け、構台表面当接板の裏面には
   構台挿嵌用突起を突設しかつ先端縁にベース板嵌合用の
   切欠を設けたものであって、一方、ベース板は構台の側
   縁に嵌合しうるように構台表面当接用の爪片と構台裏面
   当接片からなるコ字状に形成し、構台表面当接用の爪片
   が本体の前記ベース板嵌合用切欠に嵌合するよう形成し
   てなる構台用手すり取付金具。