JPH0849406A - 建築用仮設材支持金具 - Google Patents

建築用仮設材支持金具

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JPH0849406A
JPH0849406A JP18617794A JP18617794A JPH0849406A JP H0849406 A JPH0849406 A JP H0849406A JP 18617794 A JP18617794 A JP 18617794A JP 18617794 A JP18617794 A JP 18617794A JP H0849406 A JPH0849406 A JP H0849406A
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support
pipe
balcony
plate
temporary
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Noboru Suzuki
鈴木  登
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱いが容易で、本設手摺の設置後の取外し
を含め、全ての作業を屋内側から行うことができ、かつ
安定性、安全性に優れた建築用仮設材支持金具を提供す
る。 【構成】 既設階のバルコニーの立上り部16に跨設す
るための、下向きコ字状の支持金具1本体の上面板1a
の屋内側にサポート用差し管2を、屋外側に仮設手摺用
差し管3を設ける。屋外側の側板1cに設けたつかみ幅
調整用ネジ4でバルコニーの立上り部16の厚みに対応
させ、屋内側の側板1bに設けた締付ボルト7で最終締
付けを行なう。仮設手摺用差し管3に仮設手摺用の単管
13を外嵌めし、サポート用差し管2には上階のバルコ
ニーを支持するためのパイプサポート12を外嵌する。
支持金具1の取り外しは、仮設用手摺を残したまま本設
手摺を設置した後、締付ボルト7を緩め、横倒しにして
本設手摺の下の隙間から屋内側に引き抜いて行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、バルコニーやベラン
ダの立上り部に取り付け、上階の施工のためのパイプサ
ポートや仮設手摺を支持するための建築用仮設材支持金
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開平1−44962号公報には、パイ
プサポートの支持金具として、外部の足場等を利用せず
に、鉄筋コンクリート造あるいは鉄骨鉄筋コンクリート
造のバルコニーやベランダの立上り部を利用して、パイ
プサポートを着脱自在に支持する金具が記載されてい
る。
【0003】同公報に記載された支持金具は、上面板と
その両端の側板とで下向きコ字状に形成された金具本体
と、屋内側の側板を貫通するネジ式の締付具、および上
面板に設けたサポート用差し管とからなっており、金具
本体を既設階のバルコニーまたはベランダの立上り部に
跨設し、パイプサポートの下端を差し管に外嵌して上階
の型枠等を支持するようになっている。
【0004】また、実開昭63−140442号公報に
は、同様にバルコニーやベランダの立上り部を利用し
て、足場の建地パイプあるいは仮設手摺を構成する縦方
向のパイプ(単管)を支持するための固定金具が記載さ
れている。
【0005】同公報に記載された固定金具は、上面板と
その両端の側板とで下向きコ字状に形成された金具本体
と、屋内側の側板を貫通するネジ式の締付具、および室
外側の側板に固着したクランプ等の固定部とからなって
おり、金具本体を既設階のバルコニーまたはベランダの
立上り部に跨設した状態で、固定部に足場の建地パイプ
等を着脱自在に取り付けることができるようになってい
る。
【0006】さらに同公報には、前述した実開平1−4
4962号公報のパイプサポートの支持金具を兼ねて、
上面板にサポート用差し管を設けた構造も開示されてい
る。
【0007】さらに、実開平4−107340号公報に
は、足場建地パイプの支持金具として、下向きコ字状の
金具本体の屋内側の側板にネジ式の締付具を設け、屋外
側の側板に建地パイプを挿嵌可能な箱状の支持部を付設
したものが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術の項で述べ
た金具は、いずれも下向きコ字状に形成された金具本体
の屋内側の側板にネジ式の締付具を設けているが、締付
具の長いハンドルがバルコニー等の通路側に突出するた
め、作業員が手や体、服を引っかける危険があり、通路
幅を狭くするという問題がある。
【0009】また、バルコニーやベランダの立上り部の
種々の厚さに対し、1種類の金具で対応させるために
は、側板間の間隔を広くとり、それに応じて締付具のハ
ンドルの長さも長くする必要があるが、側板間の間隔を
広くとった場合、立上り部の厚さが薄いと、上面板に設
けたサポート用差し管の位置が立上り部上面からずれて
しまい、サポートの支持が不安定になる場合もある。
【0010】さらに、バルコニーやベランダの立上り部
には、本設の手摺が取り付けられることが多いが、その
場合、立上り部上面と本設手摺の下部との間の隙間は、
例えば50〜100mm程度の場合が多く、従来の金具で
は本設手摺の取付け前に、金具を取り外さなければなら
ない。
【0011】したがって、仮設手摺やこれに取り付けら
れる安全ネット等は、本来、本設手摺の取付け中や揚裏
吹付け作業等が全て完了した後に撤去されるべきとこ
ろ、これらの安全確保が困難となる。
【0012】本願発明は、従来の技術における上述のよ
うな問題点の解決を図ったものであり、取扱いが容易
で、本設手摺の設置後の取外しを含め、全ての作業を屋
内側から行うことができ、かつ安定性、安全性に優れた
建築用仮設材支持金具を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の建築用
仮設材支持金具は、上面板とその両端の側板とで下向き
コ字状に形成され、既設階のバルコニーまたはベランダ
の立上り部に跨設される金具本体と、金具本体の側板を
貫通するネジ式の締付具とを有し、金具本体の上面板上
の屋内側にパイプサポート支持部を設け、屋外側に仮設
手摺を構成する単管を外嵌可能な仮設手摺用差し管を設
けたものである。
【0014】上階のバルコニー等を支持するパイプサポ
ートの支持部と、作業員の安全を守るための仮設手摺を
支持するための差し管の両者を、1つの支持金具の上面
に設けたものであり、仮設手摺や仮設手摺に取り付けら
れる安全ネットを屋内側から取り付けることができ、か
つ屋内側のパイプサポートがバルコニーの立上り部上
で、安定的に支持される。
【0015】請求項2は、請求項1におけるパイプサポ
ート支持部を限定したものであり、パイプサポート支持
部が金具本体の上面板上に溶接等により固着され、パイ
プサポートを外嵌可能なサポート用差し管の場合であ
る。
【0016】請求項3は、請求項2における支持金具本
体の幅およびサポート用差し管の形状、寸法を限定した
ものであり、支持金具本体のバルコニーまたはベランダ
連続方向の幅およびサポート用差し管の長さを、バルコ
ニーまたはベランダの立上り部の上面と後から設置され
る本設手摺の下縁との間隔より短くし、かつサポート用
差し管の上端部を、円弧状に切除したものである。
【0017】これらは、本設手摺の設置後、屋内側から
支持金具を取り外せる条件を与えたものであり、サポー
ト用差し管の上端部を支持金具本体の上面板がバルコニ
ー等の立上り部と接する側端下部を中心とする円弧に近
似させて切除することで、ネジ式の締付具を緩めた後、
支持金具を横向きに倒し、バルコニー等の立上り部と本
設手摺の下縁との間から屋内側へ引き抜くことができ
る。
【0018】請求項4も、請求項1におけるパイプサポ
ート支持部を限定したものであり、請求項2の場合がサ
ポート用差し管であるのに対し、請求項4の場合は支持
部が支持金具の上面板上に固着された互いに向き合う一
対の舌片からなり、上面板と両舌片との間にパイプサポ
ートのベースプレートを側方から挿入可能な係合溝を形
成したものとなっている。
【0019】この場合は、支持金具本体のバルコニーま
たはベランダ連続方向の幅を、バルコニー等の立上り部
と本設手摺の下縁との間隔より小さくすることで、本設
手摺の設置後、請求項3の場合と同様に、ネジ式の締付
具を緩め、支持金具を横向きに倒して屋内側へ引き抜く
ことができる。
【0020】請求項5は、請求項1〜4で規定される支
持金具について、支持金具本体部分が、上面板と一方の
側板を構成する第1部材と、上面板に面接触する添接板
と他方の側板を構成する第2部材とからなる場合を規定
したものである。
【0021】すなわち、支持金具本体が断面L字状の2
部材の組合せからなり、さらに第1部材の上面板を第2
部材の添接板の長手方向に設けた複数のつかみ幅調整用
ネジ穴に対し、選択的にボルト接合できるようにして、
バルコニーまたはベランダの種々の厚み対応できるよう
にしたものである。
【0022】請求項6は、請求項1〜4で規定される支
持金具について、支持金具本体の側板を貫通するネジ式
の締付具を、両側の側板にそれぞれ設け、屋内側の締付
具の締付け方向の長さが屋外側の締付具の締付け方向の
長さより短くなるようにした場合である。
【0023】この場合、屋外側の締付具は、原則として
最終締付けには用いず、アジャスターとしての機能を有
し、バルコニーまたはベランダの種々の厚みに対し、屋
外側の締付具で調整し、最終締付けを屋内側から屋内側
の締付具によって行うことができる。また、屋内側の締
付具の締付け方向の長さが屋外側の締付具の締付け方向
の長さより短くなるようにしたのは、作業員の通路とな
る屋内側での締付具の突出を抑えることで、通路幅の確
保および安全性の確保を図ったものである。
【0024】請求項7は、請求項1〜6の支持金具にお
いて、屋外側の側板に、足場つなぎ材の端部を接続する
ためのネジ穴を設けたものである。外部足場を併用する
場合、支持金具と足場をつなぐことで、両者の安定性を
増すことができる。
【0025】請求項8は、請求項7がネジ穴としている
のに対し、屋外側の側板に足場つなぎ材の端部を接続す
るためのナットを固着したものであり、機能的には請求
項7の場合とほぼ同じである。
【0026】請求項9の支持金具は、上面板とその両端
の側板とで下向きコ字状に形成され、既設階のバルコニ
ーまたはベランダの立上り部に跨設される金具本体と、
支持金具本体の側板を貫通するネジ式の締付具と、支持
金具本体の上面板上に固着され、パイプサポートを外嵌
可能なサポート用差し管とを有し、支持金具本体のバル
コニーまたはベランダ連続方向の幅およびサポート用差
し管の長さを、バルコニーまたはベランダの立上り部の
上面と立上り部上に設置される本設手摺の下縁との間隔
より短くし、かつサポート用差し管の上端部を、金具本
体の上面板が立上り部と接する側端下部を中心とする円
弧に近似させて切除したものである。
【0027】実質的には、請求項3の支持金具におい
て、仮設手摺用差し管がない場合に相当し、この場合
も、本設手摺の設置後、横向きに倒して屋内側に引き抜
くことができる。
【0028】
【実施例】以下、図示した実施例について説明する。
【0029】図1は、本願発明の支持金具の一実施例に
おける使用状態を、図2〜図5は、その支持金具の具体
形状を示したものである。
【0030】支持金具1本体は、下向きコ字状に形成さ
れ、既設階のバルコニーやベランダ(以下、バルコニー
として説明する)の立上り部16に跨設される。本実施
例において、支持金具1本体を構成する上面板1aの屋
内側にはサポート用差し管2が、屋外側には仮設手摺用
差し管3が、それぞれ溶接されている。
【0031】支持金具1本体の屋外側の側板1cには、
締付具としてのつかみ幅調整用ネジ4が側板1cの雌ネ
ジを切ったボルト穴に螺合した状態で貫通し、ハンドル
6の操作により進退するようになっている。
【0032】このつかみ幅調整用ネジ4は、ネジ式の締
付具に相当するものであるが、原則的には最終締付けに
用いず、バルコニーの立上り部16の厚みに応じてネジ
込み量を調整し(すなわち、バルコニーの立上り部16
のつかみ幅を調整し)、屋内側の側板1bのボルト穴
(雌ネジ)に螺合した締付ボルト7で最終締付けを行な
えるようにしてある。
【0033】つかみ幅調整用ネジ4の先端には、軸回り
に自在に回転する座金5が取り付けられている。この座
金5は、バルコニーの立上り部16には直接触れず、複
合パネル等のクッション材14に食い込む。図中、符号
6はつかみ幅調整用ネジ4を操作するためのハンドルを
示す。なお、このつかみ幅調整用ネジ4およびクッショ
ン材14は屋内側に位置することから、特に、支持金具
1を取り外す際などに、クッション材14が落下するこ
とが考えられるが、本実施例では落下防止のため、クッ
ション材14をチェーン15で、つかみ幅調整用ネジ4
の軸に連結してある。
【0034】締付ボルト7は、ラチェット等でバルコニ
ー屋内側の通路から簡単に締め付けることができ、後述
するように支持金具1本体をバルコニーの立上り部16
から取り外すときも、この締付ボルト7を屋内側から操
作して緩めることで、簡単に外すことができる。
【0035】締付ボルト7の先端には鉄板等からなる押
板8が固定され、その表面には滑り止めとして平ゴムか
らなる締付ゴム9を接着してある。
【0036】また、支持金具1本体の上面板1aの下面
にも平ゴムからなる養生ゴム11を接着して、バルコニ
ーの立上り部16に貼り付けたタイル等を傷つけないよ
うにしている。
【0037】さらに、本実施例では、屋外側の側板1c
に予備用のネジ穴10を設け、必要に応じて足場つなぎ
材をこのネジ穴10に接続できるようにしてある。
【0038】図1において、符号12は破線で示される
パイプサポートを指している。パイプサポート12は、
市販のものを使用することができ、通常、下端にはベー
スプレート12aが設けられている。本実施例では、こ
のサポート12の下端をサポート用差し管2に外嵌する
ことで、サポート12を支持する。
【0039】また、符号13は同様に破線で示される仮
設手摺用単管を指しており、その下端を仮設手摺用差し
管3に外嵌することで、縦方向の仮設手摺用単管13を
支持することができる。
【0040】なお、図3、図4を参照して、寸法の一例
を挙げると、支持金具1本体は、上面板1a、側板1
b,1cとも板厚t=9mmの鋼板からなり、バルコニー
の立上り部16の厚み方向の外法寸法L=263mm、高
さH=119mm、バルコニー連続方向の幅B=50mmと
なる。
【0041】また、サポート用差し管2は、高さh=3
4mmの鋼管の上端部を、支持金具1本体の上面板1aが
バルコニーの立上り部16と接する側端下部を中心とす
る半径r0 =50mmの円弧に切除してある。
【0042】これは、後に詳述するようにバルコニーの
立上り部16上に本設の手摺を取り付けた後に、締付ボ
ルト7を緩め、支持金具1を横向きに倒した状態で、本
設手摺の下縁から屋内側に引き抜くことができる寸法を
与えたものである。
【0043】図6は、建物の構築における本願発明の支
持金具の使用状態の概要を示したもので、既設のバルコ
ニーの立上り部16に、支持金具1を図1のように取り
付け、支持金具1の屋内側よりには、立上り部16直上
でパイプサポート12を支持し、上階のバルコニーを支
持している。また、屋外側には仮設用手摺17を構成す
る縦方向の単管13を支持し、これにクランプ等の金具
で横方向の単管を取付け、仮設用手摺17を組み立てて
いる。
【0044】また、仮設用手摺17には、通常、図に示
すように安全ネット18が取り付けられ、仮設用手摺1
7と安全ネット18とで、作業員の転落を防止する。
【0045】図7〜図11は、本願発明の支持金具を用
いた施工手順の一例を、支持金具1の取付けおよび仮設
用手摺13、パイプサポート12の設置から、パイプサ
ポート12の取外しまで示したものである。なお、符号
20はPCバルコニー19の表面に一体化されたタイル
を示す。
【0046】現場における作業(図は、建物の4階から
5階にかけての施工の様子を示している)は以下の手順
で行われる。
【0047】 4階部分のPCバルコニー19の立上
り部16に支持金具1を固定し、支持金具1にまず仮設
手摺用単管13を取り付ける(図7参照)。
【0048】支持金具1の取付けは、まず屋外側に位置
するつかみ幅調整用ネジ4を、立上り部16の厚みに合
わせて調整し、4階のPCバルコニー19上の作業員が
支持金具1を立上り部16の上から被せ、屋内側から締
付ボルト7を締め込んで行う。このとき、つかみ幅調整
用ネジ4は、サポート用差し管2ができるだけバルコニ
ーの立上り部16の直上に位置するように調整する。
【0049】仮設手摺用単管13の取付けは、図1に示
されるように支持金具1の仮設手摺用差し管3に対して
行い、これに横方向の単管を組んで仮設用手摺17を組
み立て、安全ネット18を張る。これらの作業もPCバ
ルコニー19によって形成された屋内側の通路上から行
うことができる。
【0050】 躯体部分の型枠としての4階部分の立
上り型枠21(柱、壁、梁部分)、5階部分のスラブ型
枠22を組み立て、一方、支持金具1のサポート用差し
管2にはパイプサポート12を被せ、このパイプサポー
ト12により5階部分のPCバルコニー19を支持する
(図8参照)。
【0051】 5階のPCバルコニー19の立上り部
16に支持金具1を固定し、支持金具1にまず仮設手摺
用単管13を取り付け、仮設手摺17を組んで、安全ネ
ット18を張る(図9参照)。
【0052】 4階の立上り型枠21および5階部分
のスラブ型枠22部分のコンクリート23を打設する
(図10参照)。
【0053】 の作業と同様、5階部分の立上り型
枠および6階部分のスラブ型枠を組み立て、6階部分の
PCバルコニーをセットする。躯体コンクリートの施工
サイクルはこの繰り返しとなる。
【0054】 4階の立上り型枠21および5階部分
のスラブ型枠22部分のコンクリート23の養生後(例
えば、4週間以上の後)、これらの型枠および4階部分
のパイプサポート12を取り外す(図11参照)。
【0055】図12〜図14は、上述した図11の作業
に続く本設手摺取付けから支持金具の取外しまでの施工
手順を示したもので、以下のからの手順で作業が行わ
れる。なお、図12〜図14は、それぞれ(a) が鉛直断
面図、(b) が屋内側からみた正面図となっている。
【0056】 仮設用手摺17を残したまま、パイプ
サポートを撤去したバルコニーの立上り部16上に、本
設手摺24を設置する(図12(a),(b) 参照)。
【0057】 本設手摺24の取付け後、安全ネット
18と仮設用手摺17を取り外し、撤去する(図13
(a),(b) 参照)。
【0058】 屋内側から締付ボルト7を緩め、支持
金具1を横向きに倒し、立上り部16の上面と本設手摺
24の下縁との間から屋内側に引き出して、支持金具1
を撤去する(図14(a),(b) 参照)。
【0059】立上り部16の上面と本設手摺24の下縁
との間隔は、通常、50〜100mm程度であり、従来の
バルコニーの立上り部16に跨設するタイプの支持金具
の場合、支持金具を撤去した後に本設手摺を取り付けな
ければならない。したがって、仮設用手摺の単管を同時
に支持するタイプでは、仮設用手摺も撤去した状態で本
設手摺を取り付けることになり、安全上、大きな問題と
なる。なお、本設手摺は縦材間の間隔が狭く、またアク
リルその他のパネルが貼られる場合も多く、通常は、間
から手を差し出して支持金具の操作を行うことができな
い。
【0060】これに対し、図3、図4を参照して示した
寸法関係では、まずサポート用差し管2の高さが34mm
であるため、支持金具1を取り付けたままその上に本設
手摺24を施工することができる。
【0061】また、サポート用差し管2の上端部を、支
持金具1本体の上面板1aがバルコニーの立上り部16
と接する側端下部を中心とする半径50mmの円弧に切除
してあること、およびバルコニー連続方向の幅が50mm
であることから、本設手摺24の下縁との間隔が50mm
以上あれば、横向きに倒して引き抜くことができる。
【0062】なお、この寸法関係は、本設手摺24の寸
法に応じて、適宜選択することができるものであり、必
ずしも上記の寸法に限定する必要はない。
【0063】図15〜図21は、本願発明の支持金具の
他の実施例を示したものである。
【0064】本実施例では、支持金具1の本体が、上面
板1aと一方の側板1bを構成する第1部材1Aと、上
面板1aに面接触する添接板1dと他方の側板1cを構
成する第2部材1Bの2部材で構成されている。
【0065】第2部材1Bの添接板1dには、複数のつ
かみ幅調整用ネジ穴31が長手方向に複数、所定間隔で
設けられている。一方、本実施例において、第1部材1
Aの上面板1aには、3箇所にルーズホール32が穿設
されており、その内の2箇所について、添接板1dのつ
かみ幅調整用ネジ穴31と位置を合わせ、ボルト33で
ネジ穴31に対し止め付けることで、両側板1b,1c
間の間隔を、バルコニーの立上り部16の厚みに応じて
調整し、屋内側の側板1bのボルト穴に螺合した締付ボ
ルト7で締め付け、バルコニーの立上り部に固定するこ
とができる。
【0066】したがって、本実施例の場合、図1〜図1
4の実施例におけるつかみ幅調整用ネジ4は不要とな
り、第2部材1Bの側板1cの内面側に平ゴムからなる
養生ゴム34を接着してある。
【0067】他の構成や使用方法については、原則的
に、図1〜図14の実施例の場合と同様であるが、本実
施例では、足場つなぎ材を側板1cに溶接したナット3
5に接続するようにしてある。
【0068】図22〜図24は、本願発明の支持金具の
さらに他の実施例を示したものである。
【0069】図1〜図14の実施例では、パイプサポー
ト支持部がサポート用差し管2からなるのに対し、本実
施例では、パイプサポート12のベースプレート12a
を側方から挿入可能な係合溝41a,41bを形成し、
この部分を支持部としている。
【0070】すなわち、支持金具1本体の上面板1a上
に、図22においてL字を倒した形となる舌片42aと
逆L字を倒した形となる舌片42bを向き合わせて配置
し、これらによって形成される係合溝41a,41bに
パイプサポート12のベースプレート12aを挿入し、
支持するようにしている。
【0071】また、舌片42a,42bには、必要に応
じ、締付ボルト43を貫通させ、先端をベースプレート
12aの上面に押し当てることで、安定を図ることがで
きる。
【0072】この場合も、本設手摺の設置後、屋内側か
ら支持金具1を取り外すことを考慮したものであるが、
上面板1aに対する舌片42a,42bの突出量が小さ
いため、バルコニーの立上り部と本設手摺の下縁との間
隔以下の幅(バルコニー連続方向の幅)とする以外、図
1〜図14の実施例におけるサポート用差し管2の場合
のように、高さや上端部の形状に関する寸法面での制限
がなく、加工も容易である。
【0073】他の構成や使用方法については、図1〜図
14の実施例の場合とほぼ同様である。
【0074】
【発明の効果】 本願の請求項1の支持金具によれば、バルコニーま
たはベランダの立上り部に跨設される1つの支持金具に
より、屋内側にパイプサポートを、屋外側に仮設手摺用
の単管を、それぞれ金具本体の上面板位置において簡単
かつ安定よく支持することができる。
【0075】 パイプサポートおよび仮設手摺用の単
管を、外部足場なしの状態で、既設の屋内側から設置す
ることができ、仮設資材の省略によるコスト低減および
工期短縮が図れる。
【0076】 本願の請求項3の支持金具によれば、
本設手摺を取り付けた後、締付具を緩め、バルコニー等
の立上り部と本設手摺との狭い隙間において、支持金具
を横倒しして屋内側に引き抜いて取り外すことができ
る。したがって、本設手摺の取付け時にも、仮設手摺や
安全ネット等を取り付けた状態で作業を行うことがで
き、作業の安全性が確保される。
【0077】 本願の請求項4の支持金具によれば、
請求項3の支持金具の場合と同様に、本設手摺を取り付
けた後、締付具を緩め、バルコニー等の立上り部と本設
手摺との狭い隙間において、支持金具を横倒しして屋内
側に引き抜いて取り外すことができる。また、舌片の取
付けはサポート用差し管の加工に比べ容易であり、突出
量が少ないため取扱いにも都合がよい。
【0078】 本願の請求項5の支持金具は、断面L
字状の2部材の組合せからなり、つかみ幅調整用ネジ穴
の利用により、バルコニーまたはベランダの種々の厚み
に容易に対応させることができる。
【0079】 本願の請求項6の支持金具によれば、
ネジ式の締付具が両側の側板に設けられており、締付け
方向の長さが長い屋外側の締付具をアジャスターとして
使用し、最終的な締付けを短い屋内側の締付具で行うこ
とで、通路側への突出長を最小限に抑えることができ、
作業員の安全および通路幅の確保が可能となる。また、
両側の締付具の締付け量の調整により、パイプサポート
を確実に立上り部上に設置することができるので、安定
性が確保される。
【0080】 本願の請求項7,8の支持金具によれ
ば、外部足場を併用する場合、支持金具と足場をつなぐ
ことで、両者の安定性を増すことができる。
【0081】 本願の請求項6の支持金具は、パイプ
サポート支持部としてのサポート差し管を設けた支持金
具について、本設手摺を取り付けた後、締付具を緩め、
バルコニー等の立上り部と本設手摺との狭い隙間におい
て、支持金具を横倒しして屋内側に引き抜いて取り外す
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の金具の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】 図1の実施例に対応する側面図である。
【図3】 図1の実施例に対応する平面図である。
【図4】 図2のA−A線断面図である。
【図5】 図2のB−B線断面図である。
【図6】 建物の構築における本願発明の金具の使用状
態を示す概要図(鉛直断面図)である。
【図7】 本願発明の金具を用いた建物の施工手順の一
例を示す鉛直断面図である。
【図8】 図7に続く施工手順を示す鉛直断面図であ
る。
【図9】 図8に続く施工手順を示す鉛直断面図であ
る。
【図10】 図9に続く施工手順を示す鉛直断面図であ
る。
【図11】 図10に続く施工手順を示す鉛直断面図で
ある。
【図12】 図11に続く本設手摺取付け工事の施工手
順を示したもので、(a) は鉛直断面図、(b) は屋内側か
らみた正面図である。
【図13】 図12に続く施工手順を示したもので、
(a) は鉛直断面図、(b) は屋内側からみた正面図であ
る。
【図14】 図13に続く施工手順を示したもので、
(a) は鉛直断面図、(b) は屋内側からみた正面図であ
る。
【図15】 本願発明の支持金具の他の実施例を示す側
面図である。
【図16】 図15の実施例に対応する平面図である。
【図17】 図15の実施例に対応する底面図である。
【図18】 図15の実施例に対応する左側面図であ
る。
【図19】 図15の実施例に対応する右側面図であ
る。
【図20】 図15のC−C線断面図である。
【図21】 図15のD−D線断面図である。
【図22】 本願発明の支持金具のさらに他の実施例を
示す側面図である。
【図23】 図22の実施例に対応する平面図である。
【図24】 図22の実施例に対応する右側面図であ
る。
【符号の説明】
1…支持金具、1a…上面板、1b…側板(屋内側)1
c…側板(屋外側)2…サポート用差し管、3…仮設手
摺用差し管、4…つかみ幅調整用ネジ、5…座金、6…
ハンドル、7…締付ボルト、8…押板、9…締付ゴム、
10…足場つなぎ用ネジ穴、11…養生ゴム、12…サ
ポート、12a…ベースプレート、13…仮設手摺用単
管、14…クッション材、15…チェーン、16…バル
コニー立上り部、17…仮設用手摺、18…安全ネッ
ト、19…PCバルコニー、20…タイル、21…立上
り型枠、22…スラブ型枠、23…コンクリート、24
…本設手摺、1A…第1部材、1B…第2部材、1d…
添接板、31…つかみ幅調整用ネジ穴、32…ルーズホ
ール、33…ボルト、34…養生ゴム、35…ナット、
41a,41b…係合溝、42a,42b…舌片、43
…締付ボルト

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面板とその両端の側板とで下向きコ字
    状に形成され、既設階のバルコニーまたはベランダの立
    上り部に跨設される金具本体と、前記側板を貫通するネ
    ジ式の締付具とを有し、前記上面板上の屋内側にパイプ
    サポート支持部を設け、屋外側に仮設手摺を構成する単
    管を外嵌可能な仮設手摺用差し管を設けたことを特徴と
    する建築用仮設材支持金具。
  2. 【請求項2】 前記パイプサポート支持部は、前記上面
    板上に固着され、パイプサポートを外嵌可能なサポート
    用差し管である請求項1記載の建築用仮設材支持金具。
  3. 【請求項3】 前記金具本体のバルコニーまたはベラン
    ダ連続方向の幅およびサポート用差し管の長さを、前記
    バルコニーまたはベランダの立上り部の上面と前記立上
    り部上に設置される本設手摺の下縁との間隔より短く
    し、かつ前記サポート用差し管の上端部を、前記金具本
    体の上面板が前記立上り部と接する側端下部を中心とす
    る円弧に近似させて切除してある請求項2記載の建築用
    仮設材支持金具。
  4. 【請求項4】 前記パイプサポート支持部は、前記上面
    板上に固着された互いに向き合う一対の舌片からなり、
    前記上面板と両舌片との間にパイプサポートのベースプ
    レートを側方から挿入可能な係合溝を形成したものであ
    る請求項1記載の建築用仮設材支持金具。
  5. 【請求項5】 前記金具本体は、上面板と一方の側板を
    構成する第1部材と、前記上面板に面接触する添接板と
    他方の側板を構成する第2部材とからなり、前記第1部
    材の上面板を前記第2部材の添接板の長手方向に設けた
    複数のつかみ幅調整用ネジ穴に対し、前記金具本体のバ
    ルコニーまたはベランダの立上り部の厚みに応じて、選
    択的にボルト接合できるようにしたものである請求項
    1、2、3または4記載の建築用仮設材支持金具。
  6. 【請求項6】 前記金具本体の側板を貫通するネジ式の
    締付具を、両側の側板にそれぞれ設け、屋内側の締付具
    の締付け方向の長さが屋外側の締付具の締付け方向の長
    さより短くなるようにした請求項1、2、3、4または
    5記載の建築用仮設材支持金具。
  7. 【請求項7】 前記金具本体の屋外側の側板には、足場
    つなぎ材の端部を接続するためのネジ穴を設けてある請
    求項1、2、3、4、5または6記載の建築用仮設材支
    持金具。
  8. 【請求項8】 前記金具本体の屋外側の側板には、足場
    つなぎ材の端部を接続するためのナットを固着してある
    請求項1、2、3、4、5または6記載の建築用仮設材
    支持金具。
  9. 【請求項9】 上面板とその両端の側板とで下向きコ字
    状に形成され、既設階のバルコニーまたはベランダの立
    上り部に跨設される金具本体と、前記側板を貫通するネ
    ジ式の締付具と、前記上面板上に固着され、パイプサポ
    ートを外嵌可能なサポート用差し管とを有し、前記金具
    本体のバルコニーまたはベランダ連続方向の幅およびサ
    ポート用差し管の長さを、前記バルコニーまたはベラン
    ダの立上り部の上面と前記立上り部上に設置される本設
    手摺の下縁との間隔より短くし、かつ前記サポート用差
    し管の上端部を、前記金具本体の上面板が前記立上り部
    と接する側端下部を中心とする円弧に近似させて切除し
    てある建築用仮設材支持金具。
JP18617794A 1994-08-08 1994-08-08 建築用仮設材支持金具 Withdrawn JPH0849406A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012097425A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Chunichi-Sougyo Corp 建物工事における養生装置
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KR200496215Y1 (ko) * 2021-10-27 2022-11-29 주식회사 대현시스템 리모델링 공사용 다용도 브라켓

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