【発明の詳細な説明】
2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体
本発明は新規な2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体、その複数の製
造方法、及びその有害生物防除剤(pesticides)としての使用に関する。
ある2−メトキシ−アクリル酸エステル例えば化合物3−メトキシ−2−(6
−フェニル−2−ピリジルチオ)−アクリル酸メチルまたは化合物3−メトキシ
−2−[5−(4−クロロフェニル)−3−ピリジルオキシ]−アクリル酸メチ
ルが殺菌・殺カビ特性(fungicidal properties)を有することは開示されてい
る(例えばヨーロッパ特許第383,117号参照)。
しかしながら、これらの従来公知である化合物の活性は殊に低い施用割合及び
濃度を用いる場合に全ての施用の分野において完全には満足されない。
一般式(I)
式中、Arは随時置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールを表
わし、
R1はアルキルまたはハロゲノアルキルを表わし、
R2及びR3は各々の場合に相互に独立して水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ
、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルケニル、
アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、ハロゲノアルキル、ハロゲ
ノアルコキシ、ハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルケニル、ハロゲノアルケニ
ルオキシ、ハロゲノアルキニル、ハロゲノアルキニルオキシ、アルコキシカルボ
ニル、ヒドロキシイミノアルキル、アルコキシイミノアルキル、或いは各々の場
合に随時置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキ
シ、フェニルェチルまたはフェニルエチルオキシを表わし、
Aは酸素、エテン−1,2−ジイル、エチン−1,2−ジイル或いは基−CH2
−O−;−O−CH2−、−CH2−S(O)n−、−S(O)n−CH2−、SOn−
、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−または−N(R6)−の1
つを表わし、そして
Zは式−O−R5または−NR6R7の基を表わし、ここに
R4は水素、アルキル、ハロゲノアルキル、シクロアルキルまたはシアノを
表わし、
R5はアルキルまたはハロゲノアルキルを表わし、
R6及びR7は各々の場合に相互に独立して水素、アルキル、ハロゲノアルキ
ルまたはアルコキシを表わし、そして
nは0、1または2を表わす、
の新規な2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体が見い出された。
適当ならば、式(I)の化合物は置換基の特性に依存して幾何及び/または光
学異性体の形態或いは種々に構成された異性体混合物として存在し得る。本発明
は純粋な異性体及び異性体混合物の両方に関する。
更に、一般式(I)
式中、Arは随時置換されていてもよいアリールまたはヘテロアリールを表
わし、
R1はアルキルまたはハロゲノアルキルを表わし、
R2及びR3は各々の場合に相互に独立して水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ
、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルケニル、アルケニルオキシ、アル
キニル、アルキニルオキシ、ハロゲノアルキル、ハロゲノアルコキシ、ハロゲノ
アルキルチオ、ハロゲノアルケニル、ハロゲノアルケニルオキシ、ハロゲノアル
キニル、ハロゲノアルキニルオキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシイミノ
アルキル、アルコキシイミノアルキル、或いは各々の場合に随時置換されていて
もよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、フェニルエチルまた
はフェニルエチルオキシを表わし、
Aは酸素、エテン−1,2−ジイル、エチン−1,2−ジイル或いは基−CH2
−O−;−O−CH2−、−CH2−S(O)n−、−S(O)n−CH2−、SOn−
、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−または−N(R6)−の1
つを表わし、そして
Zは式−O−R5または−NR6R7の基を表わし、ここに
R4は水素、アルキル、ハロゲノアルキル、シクロアルキルまたはシアノを
表わし、
R5はアルキルまたはハロゲノアルキルを表わし、
R6及びR7は各々の場合に相互に独立して水素、アルキル、ハロゲノアルキ
ルまたはアルコキシを表わし、そして
nは0、1または2を表わす、
の新規な2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体は
a)式(IIa)
式中、R2、R3、Ar、A及びZは上記の意味を有する、
のα−オキソ−チエニル−酢酸誘導体もしくは式(IIb)
式中、R2、R3、Ar、A及びZは上記の意味を有し、そして
R8はアルキルを表わす、
のそのケタールまたは式(IIa)のα−オキソ−チエニル−酢酸誘導体及び式(
IIb)のそのケタールの混合物を適当ならば希釈剤の存在下及び適当ならば反応
補助剤の存在下で式(III)
H2N−O−R1 (III)
式中、R1は上記の意味を有する、
のヒドロキシルアミンまたはそのハロゲン化水素付加生成物と反応させ
るか、
b)式(IV)
式中、R1、R2、R3及びZは上記の意味を有し、そして
Xはハロゲンを表わす、
の2−オキシイミノ−2−(ハロゲノメチル−2−チエニル)−酢酸誘導体を適
当ならば希釈剤の存在下及び適当ならば反応補助剤の存在下で式(V)
Ar−A1−H (V)
式中、A及びArは上記の意味を有する、
の親核剤と反応させるか、或いは
c)式(Ia)
式中、R1、R2、R3、R5、Ar及びAは上記の意味を有する、
の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体を適当ならば希釈剤の存在下及
び適当ならば反応補助剤の存在下で式(VI)
式中、R6及びR7は上記の意味を有する、
のアミンと反応させる場合に得られることが見い出された。
適当ならば、本発明による化合物は可能な種々の異性形態、殊にE及びZ異性
体の混合物の状態で存在し得る。E及びZ異性体並びにまたこれらの異性体のい
ずれかの混合物は共に本発明のものである。
最後に、一般式(I)の新規な2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体
は有害生物(pests)に対して良好な活性を有することが見い出された。
驚くべきことに、一般式(I)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導
体は従来から公知である2−メトキシ−アクリル酸エステル例えばその全てが化
学的及び/またはその作用の観点から類似の化合物である化合物3−メトキシ−
2−(6−フェニル−2−ピリジルチオ)−アクリル酸メチル、化合物3−メト
キシ−2−[N−(6−フェニル−2−ピリジル)−N−メチルアミノ]−アク
リル酸メチルまたは化合物3−メトキシ−2−[5−(4−クロロフェニル)−
3−ピリジルオキシ]−アクリル酸メチルと比較して植物損傷性の微生物に対し
てかなり良好な活性を示す。
式(I)は本発明による2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体の一般
的定義を与える。好適な式(I)の化合物はArが随時同一もしくは相異なる置
換基で1または多置換されていてもよい炭素原子6〜10個を有するアリールを
表わすか、或いは随時同一もしくは相異なる
置換基で1または多置換されていてもよく、そして/またはベンゾ融合された炭
素原子2〜9個及び同一もしくは相異なるヘテロ原子1〜5個を有するヘテロア
リールを表わし、ここに各々の場合に適当な置換基にはハロゲン、シアノ、ニト
ロ、ヒドロキシル、アミノ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、各々
炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、ア
ルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル、各
々炭素原子2〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニル
またはアルケニルオキシ、各々炭素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロ
ゲン原子1〜13個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノア
ルキル、ハロゲノアルコキシ、ハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルキルスルフ
ィニルまたはハロゲノアルキルスルホニル、各々炭素原子2〜6個及び同一もし
くは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝
鎖状のハロゲノアルケニルまたはハロゲノアルケニルオキシ、各々個々のアルキ
ル部分に炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアル
キルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキ
シ、アルコキシカルボニル、アルキルスルホニルオキシ、ヒドロキシイミノアル
キルまたはアルコキシイミノアルキル、各々炭素原子1〜6個を有し、そして各
々随時ハロゲン及び/または炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のアルキル及び/または炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原
子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルよりなる群から
の同一もしくは相異なる置換基で1または多置換されていてもよい各々の場合に
2価のアルキレンまたはジ
オキシアルキレン、炭素原子3〜7個を有するシクロアルキル、炭素原子2〜6
個及び同一もしくは相異なるヘテロ原子、殊に窒素、酸素及び/または硫黄1〜
3個を有する3〜7員の複素環、並びに各々随時フェニル部分においてハロゲン
及び/または炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル及び
/または炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル及び/または炭素原子1〜4個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ及び/または炭素原子1〜4個及
び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状
のハロゲノアルコキシよりなる群からの同一もしくは相異なる置換基で1または
多置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、フ
ェニルエチルまたはフェニルエチルオキシがあり、
R1が炭素原子1〜8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルまたは炭
素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルを表わし、
R2及びR3が相互に独立して各々の場合に水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
各々炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
、アルコキシ、アルキルチオ、各々炭素原子2〜6個を有する各々の場合に直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルケニルまたはアルケニルオキシ、各々炭素原子2〜6
個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキニルまたはアルキニル
オキシ、各々炭素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13
個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、ハロゲノ
アルコキシ、ハロゲノアルキルチオ、各々炭素原子2〜6個及び同一もしくは相
異なるハロゲン原子1〜13個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状の
ハロゲノアルケニルまたはハロゲノアルケニルオキシ、各々炭素原子2〜6個及
び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する各々の場合に直鎖状も
しくは分枝鎖状のハロゲノアルキニルまたはハロゲノアルキニルオキシ、各々個
々のアルキル部分に炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝
鎖状のアルコキシカルボニル、ヒドロキシイミノアルキルまたはアルコキシイミ
ノアルキルを表わし、そして更に各々の場合に各々随時フェニル部分においてハ
ロゲン及び/または炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキ
ル及び/または炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9
個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル及び/または炭素原子1
〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ及び/または炭素原子1〜
4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしくは分
枝鎖状のハロゲノアルコキシよりなる群からの同一もしくは相異なる置換基で1
または多置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキ
シ、フェニルエチルまたはフェニルエチルオキシを表わし、
Aが酸素、エテン−1,2−ジイル、エチン−1,2−ジイル或いは基−CH2
−O−;−O−CH2−、−CH2−S(O)n-、−S(O)n−CH2−、SOn−、
−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−または−N(R6)−の1つを
表わし、そして
Zが式−O−R5または−NR6R7の基を表わし、ここに
R4が水素、炭素原子1〜6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、
炭素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜
13個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、炭素原子3〜8個
を有するシクロアルキルまたはシアノを表わし、
R5が炭素原子1〜8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルまたは炭
素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する直鎖
状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルを表わし、R6及びR7が相互に独立して
各々の場合に水素、炭素原子1〜8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキ
ル、炭素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有す
る直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルを表わすか、或いは炭素原子1〜
8個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシを表わし、そして
nが0、1または2を表わす
ものであり、殊にチオフェン環中の基Ar−A−及びオキシイミノアセチル基が
相互に隣接する式(I)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体が好ま
しい。
殊に好適な式(I)の化合物はArが随時同一もしくは相異なる置換基で1ま
たは5置換されていてもよい炭素原子6〜10個を有するアリールを表わすか、
或いは随時同一もしくは相異なる置換基で1〜4置換されていてもよく、そして
/またはベンゾ融合された炭素原子2〜9個及び同一もしくは相異なるヘテロ原
子、殊に窒素、酸素及び/または硫黄1〜3個を有するヘテロアリールを表わし
、ここに各々の場合に適当な置換基にはハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ
ル、アミノ、ホルミル、カルバモイル、チオカルバモイル、各々炭素原子1〜4
個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、アルコキシ、アル
キルチオ、アルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル、各々炭素
原子2〜4個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニルまたは
アルケニルオキシ、各々炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原
子1〜9個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、
ハロゲノアルコキシ、ハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルキルスルフィニルま
たはハロゲノアルキルスルホニル、各々炭素原子2〜4個及び同一もしくは相異
なるハロゲン原子1〜9個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロ
ゲノアルケニルまたはハロゲノアルケニルオキシ、各々個々のアルキル部分に炭
素原子1〜4個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルアミノ
、ジアルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコ
キシカルボニル、アルキルスルホニルオキシ、ヒドロキシイミノアルキルまたは
アルコキシイミノアルキル、各々炭素原子1〜4個を有し、そして各々随時ハロ
ゲン及び/または炭素原子1〜3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
及び/または炭素原子1〜3個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜7個
を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルよりなる群からの同一もし
くは相異なる置換基で1または多置換されていてもよい各々の場合に2価のアル
キレンまたはジオキシアルキレン、炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル、
炭素原子4〜6個及び同一もしくは相異なるヘテロ原子、殊に窒素、酸素及び/
または硫黄1または2個を有する5〜7員の飽和複素環、並びに各々随時フェニ
ル部分においてハロゲン及び/または炭素原子1〜3個を有する直鎖状もしくは
分枝鎖状のアルキル及び/または炭素原子1〜3個及び同一もしくは相異なるハ
ロゲン原子1〜7個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル及び/
または炭素原子1〜3個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ及び/または炭素原子1〜3個及び同
一もしくは相異なるハロゲン原子1〜7個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハ
ロゲノアルコキシよりなる群からの同一もしくは相異なる置換基で1〜3置換さ
れていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、フェニルエ
チルまたはフェニルエチルオキシがあり、
R1が炭素原子1〜6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルまたは炭
素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルを表わし、
R2及びR3が相互に独立して各々の場合に水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、
各々炭素原子1〜4個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
、アルコキシ、アルキルチオ、各々炭素原子2〜4個を有する各々の場合に直鎖
状もしくは分枝鎖状のアルケニルまたはアルケニルオキシ、各々炭素原子1〜4
個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する各々の場合に直鎖状
もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、ハロゲノアルコキシ、ハロゲノアルキル
チオ、各々炭素原子2〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を
有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルケニルまたはハロゲ
ノアルケニルオキシ、各々炭素原子2〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン
原子1〜9個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキニ
ルまたはハロゲノアルキニルオキシ、各々個々のアルキル部分に炭素原子1〜4
個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシカルボニル、ヒド
ロキシイミノアルキルまたはアルコキシイミノアルキルを表わし、そして更に各
々の場合に各々随時フェニ
ル部分においてハロゲン及び/または炭素原子1〜3個を有する直鎖状もしくは
分枝鎖状のアルキル及び/または炭素原子1〜3個及び同一もしくは相異なるハ
ロゲン原子1〜7個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル及び/
または炭素原子1〜3個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシ及び/ま
たは炭素原子1〜3個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜7個を有する
直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルコキシよりなる群からの同一もしくは相
異なる置換基で1〜5置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジル、
ベンジルオキシ、フェニルエチルまたはフェニルエチルオキシを表わし、
Aが酸素、エテン−1,2−ジイル、エチン−1,2−ジイル或いは基−CH2
−O−;−O−CH2−、−CH2−S(O)n−、−S(O)n−CH2−、SOn−
、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−または−N(R6)の1つを
表わし、そして
Zが式−O−R5または−NR6R7の基を表わし、ここにR4が水素、炭素原子
1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、炭素原子1〜4個及び同
一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハ
ロゲノアルキル、炭素原子3〜7個を有するシクロアルキルまたはシアノを表わ
し、
R5が炭素原子1〜6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルまたは炭
素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状
もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキルを表わし、R6及びR7が相互に独立して各
々の場合に水素、炭素原子1〜6個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル
、炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直
鎖状もしくは分枝鎖状の
ハロゲノアルキルを表わすか、或いは炭素原子1〜6個を有する直鎖状もしくは
分枝鎖状のアルコキシを表わし、そして
nが0、1または2を表わす
ものであり、殊にチオフェン環中の基Ar−A−及びオキシイミノアセチル基が
相互に隣接する式(I)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体が殊に
好ましい。極めて殊に好適な式(I)の化合物はArが各々随時同一もしくは相
異なる置換基で1〜3置換されていてもよいフェニルまたはナフチルを表わすか
、或いは各々随時同一もしくは相異なる置換で1〜3置換され、そして/または
ベンゾ融合されたフラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、
イソキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリ
ル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、
ピラジニルまたはトリアジニルを表わし、ここに各々の場合に適当な置換基には
フッ素、塩素、臭素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、アミノ、ホルミル、カル
バモイル、チオカルバモイル、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n
−、i−、s−もしくはt−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−もしくはi−プ
ロポキシ、n−、i−、s−もしくはt−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、
メチルスルフィニル、メチルスルホニル、アリル、ブテニル、アリルオキシ、ブ
テニルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチ
ルチオ、トリフルオロメチルスルフィニル、トリフルオロメチルスルホニル、ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノ、アセチル、アセトキシ、メチルスルホニルオキ
シ、エチルスルホニルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ヒド
ロキシイミノメチル、ヒドロキシイミノエチル、メトキシ
イミノメチル、メトキシイミノエチル、エトキシイミノメチル、エトキシイミノ
エチル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ジオキシメチレ
ン、ジオキシエチレン、ジオキシプロピレン、ジフルオロジオキシメチレン、テ
トラフルオロジオキシエチレン、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、1−ピロリジニル、1−ピペリジニル、1−パーヒドロアゼピニル、4−
モルホリニル、或いは各々随時フッ素、塩素、臭素、メチル、エチル、メトキシ
、エトキシ、トリフルオロメチル及び/またはトリフルオロメトキシよりなる群
からの同一もしくは相異なる置換基で1〜3置換されていてもよいフェニル、フ
ェノキシ、ベンジルまたはベンジルオキシがあり、
R1が炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルまたは炭
素原子1〜2個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜5個を有するハロゲ
ノアルキルを表わし、
R2及びR3が相互に独立して各々の場合に水素、フッ素、塩素、臭素、シアノ
、ニトロ、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、s−もし
くはt−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−もしくはi−プロポキシ、n−、i
−、s−もしくはt−ブトキシ、メチルチオ、エチルチオ、アリル、ブテニル、
アリルオキシ、ブテニルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、
ジフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ジフルオロクロロメチルチオ、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ヒドロキシイミノメチル、ヒドロキ
シイミノエチル、メトキシイミノメチル、メトキシイミノエチル、エトキシイミ
ノメチル、エトキシイミノエチル、或いは各々随時フッ素、塩素、臭素、メチル
、エチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル及び/
またはトリフルオロメトキシよりなる群からの同一もしくは相異なる置換基で1
〜3置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジルまたはベンジルオキ
シを表わし、
Aが酸素、エテン−1,2−ジイル、エチン−1,2−ジイル或いは基−CH2
−O−;−O−CH2−、−CH2−S(O)n−、−S(O)n−CH2−、SOn−
、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−または−N(R6)の1つを
表わし、そして
Zが式−O−R5または−NR6R7の基を表わし、ここに
R4が水素、メチル、エチル、トリフルオロメチルまたはシアノを表わし、
R5が炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル例えばメ
チル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはn−、i−、s−もしくはt−
ブチル、或いは炭素原子1〜2個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜5
個を有するハロゲノアルキルを表わし、そして
R6及びR7が相互に独立して各々の場合に水素、炭素原子1〜4個を有する直
鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル例えばメチル、エチル、n−もしくはi−プロ
ピルまたはn−、i−、s−もしくはt−ブチル、炭素原子1〜4個及び同一も
しくは相異なるハロゲン原子1〜5個を有するハロゲノアルキルを表わすか、或
いは炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルコキシを表わし、
そして
nが0、1または2を表わす
ものであり、殊にチオフェン環中の基Ar−A−及びオキシイミノアセチル基が
相互に隣接する式(I)の2−オキシイミノ−2−チエニル−
酢酸誘導体が極めて殊に好ましい。
上記の基の定義は一般的にか、または好ましくは式(I)の最終生成物及び同
様に各々の場合に製造に必要とされる出発物質または中間体の両方に適用される
。これらの基の定義は必要に応じて相互に一緒にすることができ、即ち示された
範囲間の好適な化合物の組合せも可能である。
上記の基A、Ar、R1、R2、R3及びZの好適な組合せの例は下記のもので
あり、組合せは各々の場合に式(Ib)及び(Ic)に適用される。
例えば、出発物質として2−[3−(2−メチルフェノキシ−メチル)−2−
チエニル]−2−オキソ−酢酸メチル及びO−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩
を用いる場合、本発明による工程(a)の反応の経路は次式により表わし得る:
例えば、出発物質として2−(3−クロロメチル−2−チエニル)−2−メト
キシイミノ−酢酸メチル及びチオフェノールを用いる場合、本発明による工程(
b)の反応の経路は次式により表わし得る:
例えば、2−[3−(2−メチルフェノキシ−メチル)−2−チエニル]−2
−メトキシイミノ−酢酸メチル及びメチルアミンを用いる場合、本発明による工
程(c)の反応の経路は次式により表わし得る:
式(IIa)は本発明による工程を行う際に出発化合物として必要とされるα−
オキソ−チエニル−酢酸誘導体の一般的定義を与える。この式(IIa)において
、R2、R3、Ar、A及びZは好ましくはこれらの置換基に対して好適なものと
して本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既に挙げられた基を表わす
。
式(IIa)のα−オキソ−チエニル−酢酸誘導体はある場合に公知であるか、
または公知の方法と同様に(例えばヨーロッパ特許第243,014号参照)、
例えば式(VIII)
式中、R2及びR3は上記の意味を有し、
Xはハロゲンを表わし、そして
R9はアルキルを表わす、
のハロゲノメチルチオフェンカルボン酸エステルを第1工程において本発明によ
る工程(b)における方法と同様に0乃至100℃間の温度で、適当ならば希釈
剤例えばアセトニトリル及び適当ならば反応補助剤例えば水素化ナトリウムの存
在下にて式(V)
Ar-A1−H (V)
式中、Arは上記の意味を有し、そして
A1は酸素、硫黄または式−C(R4)=N−O−の基を表わし、ここに
R4はアルキル、ハロゲノアルキル、シクロアルキルまたはシアノを表わす
、
の親核剤と最初に反応させ、続いて生じる式(VIII)
式中、R2、R3、R9、Ar及びA1は上記の意味を有する、
のチオフェンカルボン酸エステルを続いての第2工程において20乃至70℃の
温度で塩基性反応補助剤の存在下にて水で加水分解し、続いて生じる式(IX)
式中、R2、R3、Ar及びA1は上記の意味を有する、
のチオフェンカルボン酸を続いての第3工程において20乃至120℃間の温度
で適当ならば希釈剤例えばジクロロエタンの存在下にて通常の酸ハロゲン化物生
成剤例えば塩化チオニルと反応させ、続いて生じる式(X)
式中、R2、R3、Ar及びA1は上記の意味を有し、そして
Halはハロゲン、殊に塩素または臭素を表わす、
のチオフェンカルボニルハロゲン化物を続いての第4工程において0乃至50℃
間の温度で適当ならば希釈剤例えばジクロロエタン/水及び適当ならば反応補助
剤例えば臭化テトラブチルアンモニウムの存在下にてシアン化ナトリウムと反応
させ、続いて生じる式(XI)
式中、R2、R3、Ar及びA1は上記の意味を有する、
の2−オキソ−2−チエニルアセトニトリルを続いての第5工程におい
て20乃至150℃間の温度で適当ならば希釈剤例えばt−ブチルメチルエーテ
ルの存在下及び適当ならば反応補助剤例えば無水酢酸の存在下にて酸例えば塩酸
及び式(XII)
R5−OH (XII)
式中、R5は上記の意味を有する、
のアルコールと反応させ、続いて生じる式(IIa−1)
式中、R2、R3、R5、Ar及びA1は上記の意味を有する、
のα−オキソ−チエニル−酢酸誘導体または式(IIb−1)
式中、R2、R3、R5、Ar及びA1は上記の意味を有する、
のそのケタール或いは式(IIa−1)のα−オキソ−チエニル−酢酸エステル及
び式(IIb−1)のそのケタールの混合物を続いての第6工程において本発明に
よる工程(c)の方法と同様に適当ならば希釈剤の存在下及び適当ならば反応補
助剤の存在下にて式(VI)
式中、R6及びR7は上記の意味を有する、
のアミンと反応させることにより得ることができる。
また、式(IIa−1)
式中、R2、R3、R5、Ar及びA1は上記の意味を有する、
のα−オキソ−チエニル−酢酸エステルは式(XIII)
式中、R2、R3及びR5は上記の意味を有する、
の2−オキソ−2−(3−メチル−2−チエニル)−酢酸エステルを第1工程に
おいて0乃至120℃間の温度で適当ならば希釈剤例えばメタノールまたはエタ
ノールの存在下及び適当ならば反応補助剤例えば硫酸の存在下にて式(XIV)
H−C(OR8)3 (XIV)
式中、R8はアルキル、殊にメチルまたはエチルを表わす、
のオルトギ酸エステルと最初に反応させ、次に生じる式(XV)
式中、R2、R3、R5及びR8は上記の意味を有する、
のそのケタールを続いての第2工程において20乃至150℃間の温度で適当な
らば希釈剤例えば四塩化炭素の存在下及び適当ならば反応補助剤例えばアゾジイ
ソブチロニトリル(AIBN)の存在下にてハロゲン化剤例えばN−ブロモスク
シンイミドと反応させ、次に生じる式(XVI)
式中、R2、R3、R5及びR8は上記の意味を有し、そして
Halはハロゲン、殊に塩素または臭素を表わす、
のハロゲノメチルケタールを続いての第3工程において本発明による工程(b)
の方法と同様に0乃至100℃間の温度で適当ならば希釈剤例えばアセトニトリ
ルの存在下及び適当ならば反応補助剤例えば水素化ナトリウムの存在下にて式(
V)
Ar-A1−H (V)
式中、Arは上記の意味を有し、そして
A1は酸素、硫黄または式−C(R4)=N−O−の基を表わし、ここに
R4はアルキル、ハロゲノアルキル、シクロアルキルまたはシアノを表わす
、
の親核剤と反応させ、次に生じる式(XVII)
式中、R2、R3、R5、A8、Ar及びA1は上記の意味を有する、のケター
ルを続いての第4工程において20乃至120℃間の温度で適当ならば希釈剤例
えばジクロロメタンの存在下にて水性酸例えば塩酸と反応させる場合にも得られ
る。
式(VII)のハロゲノメチル−チオフェンカルボン酸エステルは公知であるか
、または公知の方法と同様に得ることができる[例えばJ.Org.Chem.51
、235(1986)参照]。
式(XIII)の2−オキソ−2−(3−メチル−2−チエニル)−酢酸エステル
は公知であるか、または公知の方法と同様に[例えばOrg.Prep.Pro
ced.2、249〜251(1970);ベルギー国特許(BE)第896,
054号;米国特許第3,622,569号及びそれらの製造実施例参照]、例
えば一般的に公知のメチル−チオフェンカルボン酸を塩化チオニルと反応させ、
対応する酸塩化物を生じさせることにより得ることができ;これらのものはまた
続いての反応でシアン化ナトリウムと反応させ、対応するα−オキソニトリルを
生成させ、このものを第3工程において常法によりアルコールの存在下で酸で加
水分解し、そして同時にエステル化する。
式(XII)のアルコール及び式(XIV)のオルトギ酸エステルは一般的に公知の
有機化学の化合物である。
次の中間体は従来未知であり、そして本発明の更なる目的物である:化合物2
−オキソ−2−(3−フェノキシメチル−2−チエニル)−酢酸メチル以外の式
(VIII)のチオフェンカルボン酸エステル、式(IX)のチオフェンカルボン酸、
式(X)のチオフェンカルボニルハロゲン化物、式(XI)の2−オキソ−2−チ
エニル−アセトニトリル、式(XV)のケタール、式(XVI)のハロゲノメチルケ
タール、式(XVII)のケタール並びに式(IIa)のα−オキソ−チエニル−酢酸
誘導体及び式(IIb)のそのケタール。
式(III)は本発明による工程(a)を行う際に出発物質として更に必要とさ
れるヒドロキシルアミンの一般的定義を与える。この式(III)において、R1は
好ましくはこの置換基に対して好適なものとして本発明による式(I)の化合物
の記載に関連して既に挙げられた基を表わす。
式(III)のヒドロキシルアミン及びそのハロゲン化水素酸塩例えばその塩酸
塩または臭化水素酸塩は一般的に公知の有機化学の化合物である。式(IV)は本
発明による工程(b)を行う際に出発物質として必要とされる2−オキシイミノ
−2−(3−ハロゲノメチル−2−チエニル)−酢酸誘導体の一般的定義を与え
る。この式(IV)において、R1、R2、R3及びZは好ましくはこれらの置換基
に対して好適なものとして本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既に
挙げられた基を表わす。Xは好ましくはハロゲン、殊に塩素または臭素を表わす
。
式(IV)の2−オキシイミノ−2−(3−ハロゲノメチル−2−チエニル)−
酢酸は従来未知であり、そして本発明の更なる目的物である。
これらのものは本発明による工程(a)または(c)を用いて得ることができる
式(Ib)
式中、R1、R2、R3、Ar及びZは上記の意味を有する、
の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体を0乃至80℃間の温度で適当
ならば希釈剤例えばメタノールの存在下にてハロゲン化水素例えば塩化水素また
は臭化水素と反応させる場合に得られる。
また式(IV)の化合物は上の式(XIII)の化合物を常法により[工程(a)と
同様に]上の式(III)のヒドロキシルアミン及び次にハロゲン化剤例えばN−
クロロ−またはN−ブロモ−スクシンイミドと反応させることにより得ることが
できる(製造実施例参照)。
式(V)は本発明による工程(b)及び式(II)の前駆体の合成を行う際に出
発物質として更に必要とされる親核剤の一般的定義を与える。この式(V)にお
いて、Arは好ましくはこの置換基に対して好適なものとして本発明による式(
I)の化合物の記載に関連して既に挙げられた基を表わす。A1は好ましくは酸
素、硫黄または式−C(R4)=N−O−の基を表わし、R4は好ましくはこの置換
基に対して好適なものとして本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既
に挙げられた基を表わす。
式(V)の親核剤は一般的に公知の有機化学の化合物である。
式(Ia)は本発明による工程(c)を行う際に出発物質として必要
とされる2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体の一般的定義を与える。
この式(Ia)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9及び
Aは好ましくはこれらの置換基に対して好適なものとして本発明による式(I)
の化合物の記載に関連して既に挙げられた基を表わす。
式(Ia)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体は本発明による化
合物であり、そして本発明による工程(a)及び(b)を用いて得ることができ
る。
式(VI)は本発明による工程(c)を行う際に出発物質として更に必要とされ
るアミンの一般的定義を与える。この式(VI)において、R10及びR11は好まし
くはこれらの置換基に対して好適なものとして本発明による式(I)の化合物の
記載に関連して既に挙げられた基を表わす。
式(VI)のアミンは一般的に公知の有機化学の化合物である。
工程(a)を行う際に適する希釈剤は不活性有機溶媒である。これらのものに
は殊に脂肪族、脂環式または芳香族の、随時ハロゲン化されていてもよい炭化水
素例えばベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロ
ベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素;エーテル例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテ
ルもしくはエチレングリコールジエチルエーテル;ニトリル例えばアセトニトリ
ル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリル;アミド例えばN,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−
メチルピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド;アル
コール例えばメタノール、エタノール、n−もしくはi−プロパノール、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、その水との混合物、または純水が含まれる。
本発明による工程(a)は好ましくは適当な反応補助剤の存在下で行う。適当
な反応補助剤は全ての通常の無機または有機塩基である。これらのものには例え
ばアルカリ土金属またはアルカリ金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコラ
ート、酢酸塩、炭酸塩または炭酸水素塩例えば水素化ナトリウム、ナトリウムア
ミド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムt−ブチラート
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウム、及びま
た第3級アミン例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメ
チルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロ
ノネン(DBN)またはジアザビシクロウンデセン(DBU)が含まれる。
本発明による工程(a)を行う場合、反応温度は実質的な範囲内で変え得る。
一般に、本法は0乃至150℃間、好ましくは20乃至120℃間の温度で行う
。
本発明による工程(a)は通常大気圧下で行う。しかしながらまた、本法を昇
圧または減圧下で行うことができる。
本発明による工程(a)を行う際に、式(II)のα−オキソ−チエニル−酢酸
誘導体1モル当り1.0〜3.0モル、好ましくは1.0〜2.0モルの式(II
I)のヒドロキシルアミンまたは対応するハロゲン化水素塩及び適当ならば1.
0〜6.0モル、好ましくは1.0〜3.0モルの反応補助剤を一般に用いる。
反応を行い、そして反応生成物を公知の方法により処理し、単離する。
工程(b)を行う際に適する希釈剤は不活性有機溶媒である。これらのものに
は殊に脂肪族、脂環式炭化水素例えばベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン
、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素;エーテル例えばジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレ
ングリコールジメチルエーテルもしくはエチレングリコールジエチルエーテル;
ケトン例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン;ニトリル例え
ばアセトニトリル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリル;アミド例えばN,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルム
アニリド、N−メチルピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド;エステ
ル例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル;スルホキシド例えばジメチルスルホキシ
ド;アルコール例えばメタノール、エタノール、n−もしくはi−プロパノール
、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテル、その水との混合物または純水が含まれる。
適当ならば、本発明による工程(b)は2相系例えば水/トルエンま
たは水/ジクロロメタン中にて適当ならば適当ならば相間移動触媒の存在下で行
い得る。挙げ得るかかる触媒の例には次のものがある:ヨウ化テトラブチルアン
モニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭
化トリブチル−メチルホスホニウム、塩化トリメチル−C13/C15−アルキルア
ンモニウム、臭化トリメチル−C13/C15−アルキルアンモニウム、メチル硫酸
ジベンジル−ジメチル−アンモニウム、塩化ジメチル−C12/C14−アルキル−
ベンジルアンモニウム、臭化ジメチル−C12/C14−アルキル−ベンジルアンモ
ニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、塩化トリエチルベンジルアンモニウ
ム、塩化メチルトリオクチルアンモニウム、塩化トリメチルベンジルアンモニウ
ム、15−クラウン−5,18−クラウン−6またはトリス−[2−(2−メト
キシエトキシ)−エチル]−アミン。
本発明による工程(b)は好ましくは適当な反応補助剤の存在下で行う。適当
な反応補助剤は全ての通常の無機または有機塩基である。これらのものには例え
ばアルカリ土金属またはアルカリ金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコラ
ート、酢酸塩、炭酸塩または炭酸水素塩例えば水素化ナトリウム、ナトリウムア
ミド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムt−ブチラート
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウム、及びま
た第3級アミン例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメ
チルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DA
BCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)またはジアザビシクロウンデセン(
DBU)が含まれる。
本発明による工程(b)を行う場合、反応温度は実質的な範囲内で変え得る。
一般に、本法は0乃至150℃間、好ましくは20乃至120℃間の温度で行う
。
本発明による工程(b)は通常大気圧下で行う。しかしながらまた、本法を昇
圧または減圧下で行うことができる。
本発明による工程(b)を行う際に、式(IV)の2−オキシイミノ−2−(3
−ハロゲノメチル−2−チエニル)−酢酸誘導体1モル当り1.0〜3.0モル
、好ましくは1.0〜2.0モルの式(V)の親核剤及び適当ならば1.0〜3
.0モル、好ましくは1.0〜2.0モルの反応補助剤を一般に用いる。反応を
行い、そして反応生成物を公知の方法により処理し、単離する。
本発明による工程(c)を行う際の希釈剤は不活性有機溶媒である。これらの
ものには殊に脂肪族、脂環式または芳香族の、随時ハロゲン化されていてもよい
炭化水素例えばベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジ
クロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、
クロロホルム、四塩化炭素;エーテル例えばジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチル
エーテルもしくはエチレングリコールジエチルエーテル;ニトリル例えばアセト
ニトリル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリル;アミド例えばN,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド
、N−メチルピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミド、
或いはスルホキシド例えばジメチルスルホキシドが含まれる。
本発明による工程(c)は好ましくは適当な反応補助剤の存在下で行う。適当
な反応補助剤は全ての通常の無機または有機塩基である。これらのものには例え
ばアルカリ土金属またはアルカリ金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコラ
ート、酢酸塩、炭酸塩または炭酸水素塩例えば水素化ナトリウム、ナトリウムア
ミド、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムt−ブチラート
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、
酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウム、及びま
た第3級アミン例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン
、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメ
チルアミノピペリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシク
ロノネン(DBN)またはジアザビシクロウンデセン(DBU)が含まれる。
また反応補助剤として同時に作用させるために、反応体として用いる式(III
)のアミンを適当な過剰量で用いることができる。
本発明による工程(c)を行う場合、反応温度は実質的な範囲内で変え得る。
一般に、本法は−30乃至150℃間、好ましくは−20乃至120℃間の温度
で行う。
本発明による工程(c)は通常大気圧下で行う。しかしながらまた、本法を昇
圧または減圧下で行うこともできる。
本発明による工程(c)を行う際に、式(Ia)の2−オキシイミノ−2−チ
エニル−酢酸誘導体1モル当り1.0〜3.0モル、好ましく
は1.0〜1.5モルの式(VI)のアミン及び適当ならば0.1〜3.0モル、
好ましくは0.5〜1.5モルの反応補助剤として用いる塩基を一般に用いる。
また特殊な具体例において、本発明による工程(c)により出発物質として用い
る式(Ia)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体を最初の反応にお
いて反応容器中に生成させ、続いてこれらのものを更に単離せずにいわゆる「ワ
ン−ポット(one−pot)反応」で直接反応させることができる。反応を行い、そ
して各々の場合に公知の方法と同様に反応生成物を処理し、そして単離する(こ
れに関しては例えばヨーロッパ特許第398,692号及び製造実施例参照)。
式(I)の最初生成物は常法により、例えばカラムクロマトグラフィーまたは
再結晶により精製する。
これらのものは融点または結晶化しない化合物の場合は屈折率またはプロトン
核磁気共鳴スペクトル(1H NMR)により特性化する。
本発明による活性化合物は強い殺微生物作用(microbicidal action)を示し
、適量を使用する場合、実際に望ましくない微生物を防除するために用いること
ができる。本活性化合物は植物保護生成物、殊に殺菌・殺カビ剤(fungicides)
としての用途に適している。
植物保護の殺菌・殺カビ剤はプラスモジオフオロミセテス(Plasmodiophoromy
cetes)、卵菌類(Oomycetes)、チトリジオミセテス(Chytridiomycetes)、接
合菌類(Zygomycetes)、嚢子菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidomycetes
)、及び不完全菌類(Deuteromycetes)を防除する際に用いられる。
上記の主な属名に含まれる菌・カビ病のある原因生物を非限定例として下に挙
げる:ピチウム(Pythium)種例えば苗立枯病(Pythium ulti
mum);フィトフトラ(Phytophthora)種例えば疫病(Phytophthora infestans
);プソイドペロノスポラ(Pseudoperonospora)種例えばべと病(Pseudoperon
ospora humuliまたはPseudoperonospora cubense);プラスモパラ(Plasmopa
ra)種例えばべと病(Plasmopara viticolu);ペロノスポラ(Peronospora)
種例えばべと病(Peronospora pisiまたはPeronospora brassicae);エリシ
フェ(Erysiphe)種例えばうどんこ病(Erysiphe graminis);スフェロテカ(
Sphaerotheca)種例えばうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea);ポドスフェ
ラ(Podosphaera)種例えばうどんこ病(Podosphaera leucotricha);ベンチ
ュリア(Venturia)種例えば黒星病(Venturia inaequalis);ピレノフオラ(
Pyrenophora)種例えば網斑病(Pyrenophora teresまたはPyrenophora gramin
ea)(分生胞子器状:Drechslera、同義:Helminthosporium);コクリオボルス
(Cochliobolus)種例えば斑点病(Cochliobolus sativus);(分生胞子状:D
rechslera、同義:Helminthosporium);ウロマイセス(Uromyces)種例えばさ
び病(Uromyces appendiculatus);プシニア(Puccinia)種例えば赤さび病(
Puccinia recondita);ティレティア(Tilletia)種例えば網なまぐさ黒穂病
(Tilletia caries);ウスティラゴ(Ustilago)種例えば裸黒穂病(Ustilago
nudaまたはUstilago avenae);ペリキュラリア(Pellicularia)種例えば紋
枯病(Pellicularia sasakii);ピリキュラリア(Pyricularia)種例えばいも
ち病(Pyricularia oryzae);フーザリウム(Fussarium)種例えばフーザリウ
ム・クルモルム(Fussarium culmorum);ボツリティス(Botrytis)種例えば灰
色かび病(Botrytis cinerea);セプトリア(Septoria)種例えばふ枯病(Sep
toria nodorum);レプトスフエ
リア(Leptosphaeria)種例えばレプトスフエリア・ノドルム(Leptosphaeria
nodorum);セルコスポラ(Cercospora)種例えばセルコスポラ・カネセンス(C
ercospora canescens);アルテルナリア(Alternaria)種例えば黒斑病(Alte
rnaria brassicae)及びプソイドセルコスポレラ(Pseudocercosporella)種例
えばプソイドセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella her
potrichoides)。
植物の病気を防除する際に必要な濃度で、本活性化合物の植物による良好な許
容性があるために、植物の地上部分、生長増殖茎及び種子、並びに土壌の処理が
可能である。
これに関し、本発明による活性化合物は果物及び野菜の生長における病気例え
ばリンゴ黒星病(Venturia inaequalis)の病原菌を防除するか、穀物の病気例
えば穀物のうどんこ病(Erysiphe graminis)の病原菌、大麦の網斑病(Pyreno
phora teres)の病原菌、小麦のグルーム・ブロッチ(glume blotch)(Lepto
sphaeria nodorum)の病原菌、大麦もしくは小麦の斑点病(Cochliobolus sat
ivus)の病原菌またはフーザリウム(Fusarium)種を防除するか、或いはイネの
病気例えばいもち病(Pyricularia oryzae)の病原菌を防除する際に殊に良好
に使用し得る。加えて、本発明による活性化合物は良好な試験管内活性を有する
。
その特殊な物理的及び/または化学的特性に依存して、本活性化合物は普通の
組成物例えば、溶液、乳液、懸濁剤、粉末、包沫剤、塗布剤、顆粒、エアロゾル
、種子用の重合物質中の極く細かいカプセル及びコーティング組成物、並びにU
LV冷ミスト及び温ミスト組成物に変えることができる。
これらの組成物は公知の方法において、例えば活性化合物を伸展剤、即ち液体
溶媒、圧力下での液化ガス及び/または固体の担体と随時表面活性剤、即ち乳化
剤及び/または分散剤及び/または発泡剤と混合して製造される。また伸展剤と
して水を用いる場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を用いることもできる。液
体溶媒として、主に、芳香族炭化水素例えばキシレン、トルエンもしくはアルキ
ルナフタレン、塩素化された芳香族もしくは塩素化された脂肪族炭化水素例えば
クロロベンゼン、クロロエチレンもしくは塩化メチレン、脂肪族炭化水素例えば
シクロヘキサン、またはパラフイン例えば鉱油留分、アルコール例えばブタノー
ルもしくはグリコール並びにそのエーテル及びエステル、ケトン例えばアセトン
、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノン、強
い有極性溶媒例えばジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド並びに水が
適している;液化した気体の伸展剤または担体とは、常温及び常圧では気体であ
る液体を意味し、例えばハロゲン化された炭化水素並びにブタン、プロパン、窒
素及び二酸化炭素の如きエアロゾル噴射基剤である;固体の担体として、粉砕し
た天然鉱物、例えばカオリン、クレイ、タルク、チョーク、石英、アタパルジヤ
イト、モントモリロナイト、またはケイソウ土並びに粉砕した合成鉱物例えば高
度分散性シリカ、アルミナ及びシリケートが適している;粒剤に対する固体の担
体として、粉砕し且つ分別した天然岩、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石及
び白雲石並びに無機及び有機のひきわり合成顆粒及び有機物質の顆粒例えばおが
くず、やしがら、トウモロコシ穂軸及びタバコ茎が適している;乳化剤及び/ま
たは廃泡剤として非イオン性及び陰イオン性乳化剤例えばポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン脂肪族アルコールエーテル例えばアルキルアリールポリグリコールエーテ
ル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリールスルホネート並び
にアルブミン加水分解生成物が適している;分散剤として、例えばリグニン−ス
ルファイト廃液及びメチルセルロースが適している。
接着剤例えばカルボキシメチルセルロース並びに粉状、粒状またはラテックス
状の天然及び合成重合体例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリビ
ニルアセテート並びに天然リン脂質例えばセファリン及びレシチン、及び合成リ
ン脂質を組成物に用いることができる。更に添加物は鉱油及び植物油であること
ができる。
着色剤例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー並び
に有機染料例えばアリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、及び
微量の栄養剤例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブテン及び亜鉛
の塩を用いることができる。
調製物は一般に活性化合物0.1乃至95重量%間、好ましくは0.5乃至9
0重量%間を含有する。
本発明による活性化合物はその調製物中でそのままで、及び例えばこの方法に
より作用のスペクトルを広げるか、または耐性の発展を防止するために公知の殺
菌・殺カビ剤、殺バクテリア剤(bactericides)、殺ダニ剤(acaricides)、殺
線虫剤(nematicides)または殺虫剤との混合物の状態で使用し得る。多くの場
合、相乗効果が観察され得る。
次のものが混合物に対して好適である:
殺菌・殺カビ剤:
2−アミノブタン;2−アニリノ−4−メチル−6−シクロプロピル
−ピリミジン;2′,6′−ジブロモ−2−メチル−4′−トリフルオロメトキ
シ−4′−トリフルオロ−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシアニリ
ド;2,6−ジクロロ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)−ベンズアミ
ド;(E)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−(2−フェノキシフェニル
)−アセトアミド;硫酸8−ヒドロキシキノリン;(E)−2−{2−[6−(
2−シアノフェノキシ)−ピリミジン−4−イルオキシ]フェニル}−3−メト
キシアクリル酸メチル;(E)−メトキシイミノ[アルファ−(o−トリルオキ
シ)−o−トリル]酢酸メチル;2−フェニルフェノール(OPP)、アルジモ
ルフ、アムプロピルフォス、アニラジン、アザコナゾール、ベナラキシル、ベノ
ダニル、ベノミル、ビナバクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジ
ン−S、ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート、カルシウムポリスル
フィド、カプタフォル、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、キノメチオ
ネート、クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、クフ
ラネブ、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロフラム、ジクロロフェン、ジ
クロブトラゾール、ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェ
ンカルブ、ジフェノコナゾール、ジメチリモル、ジメトモルフ、ジニコナゾール
、ジノカップ、ジフェニルアミン、ジピリチオン、ジタリムフォス、ジチアノン
、ドジン、ドラゾキソロン、エディフェンフォス、エポキシコナゾール、エチリ
モル、エトリジアゾール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、
フェニトロパン、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、
酢酸フェンチン、フェンチンヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フルア
ジナム、フルジオキソニル、
フルオロミド、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フル
トラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フォセチル−アルミニウム、フタ
リド、フベリダゾール、フララキシル、フルメシクロックス、グアザチン、ヘキ
サクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イミベン
コナゾール、イミノクタジン、イプロベンフォス(IBP)、イプロジオン、イ
ソプロチオラン、カスガマイシン、銅調製物例えば水酸化銅、ナフテン酸銅、オ
キシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン−銅及びボルドー混合物、マンカッパー
、マンコゼブ、マネブ、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メトコナゾ
ール、メタスルホカルブ、メトフロキサム、メチラム、メトスルホバックス、ミ
クロブタニル、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロタルーイソプロピ
ル、ヌアリモル、オフレース、オキサジキシル、オキサモカルブ、オキシカルボ
キシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、フォスジフェン、ピ
マリシン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシ
ミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、ピラゾフォス、ピリ
フェノックス、ピリメタニル、ピロキロン、キントゼン(PCNB)、硫黄及び
硫黄調製物、テブコナゾール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール
、チアベンダゾール、チシオフェン、チオファネート−メチル、チラム、トルク
ロフォス−メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、
トリアゾキシド、トリクラミド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフルミ
ゾール、トリホリン、トリチコナゾール、バリダマイシンA、ビンクロゾリン、
ジネブ、ジラム。
殺バクテリア剤:
ブロノポル、ジクロロフェン、ニトラピリン、ニッケルジメチルジチオカルバ
メート、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイ
クリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他
の銅調製物。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
アバメクチン、AC 303 630、アセフェート、アクリナトリン、アラ
ニカルブ、アルジカルブ、アルファメトリン、アミトラズ、アベルメクチン、A
Z 60541、アザジラクチン、アジンフォスA、アジンフォスM、アザサイ
クロチン、バシルス・ツリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、ベンジ
オカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベタシルトリン、ビフェントリン
、BPMC、ブロフェンブロックス、ブロモフォスA、ブフェンカルブ、ブプロ
フェジン、ブトカルボキシン、ブチルピリダベン、カズサフォス、カルバリル、
カルボフラン、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カータップ、CGA1
57 419、CGA 184 699、クロエトカルブ、クロエトキシフォス
、クロルフェンビンフォス、クロルフルアズロン、クロルメフォス、クロルピリ
フォス、クロルピリフォスM、シス−レスメトリン、クロシトリン、クロフェン
テジン、シアノフォス、シクロプロトリン、シフルトリン、シハロトリン、シヘ
キサチン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、デメトンM、デメト
ンS、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジノン、ジクロフェン
チオン、ジクロルボス、ジクリフォス、ジクロトフォス、ジエチオン、ジフルベ
ンズロン、ジメトエート、ジメチルビンフォス、ジオキサチオン、ジスルホトン
、エジフェンフォス、エマメクチン、エスフェンバレレート、エチオフェ
ンカルブ、エチオン、エトフェンプロックス、エトプロフォス、エトリムフォス
、フェナミフォス、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェニトロチオン
、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェンプロパトリン
、フェンピラド、フェンピロキシメート、フェンチオン、フェンチオン、フェン
バレレート、フイプロニル、フルアジナム、フルシクロクスロン、フルシトリネ
ート、フルフェノクスロン、フルフェンプロクス、フルバリネート、フォノフォ
ス、フォルモチオン、フォスチアゼート、フブフェンプロクス、フラチオカルブ
、HCH、ヘプテノフォス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾックス、イミダク
ロプリド、イプロベンフォス、イサゾフォス、イソフェンフォス、イソプロカル
ブ、イソキサチオン、イベルメクチン、ラムダ−シハロトリン、ルフェヌロン、
マラチオン、メカルバム、メルビンフォス、メスルフェンフォス、メタアルデヒ
ド、メタアクリフォス、メタアミドフォス、メチダチオン、メチオカルブ、メト
ミル、メトルカルブ、ミルベメクチン、モノクロトフォス、モキシデクチン、ナ
レド、NC 184、NI 25、ニテンピラム、オメトエート、オキサミル、
オキシデメトンM、オキシデプロフォス、パラチオンA、パラチオンM、パーメ
トリン、フェントエート、フォレート、フォサロン、フォスメット、フォスファ
ムロン、フォキシム、ピリミカルブ、ピリミフォスM、ピリミフォスA、プロフ
ェノフォス、プロメカルブ、プロパフォス、プロポクスル、プロチオフォス、プ
ロチオホス、プロトエート、ピメトロジン、ピラクロフォス、ピラダフェンチオ
ン、ピレスメトリン、ピレトラム、ピリダベン、ピリミジフェン、ピリプロキシ
フェン、キナルフォス、RH 5992、サリチオン、セブフォス、シラフルオ
フェン、スルフォテップ、スルプ
ロフォス、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムフォス、テフルベン
ズロン、テフルトリン、テメフォス、テルバム、テルブフォス、テトラクロルビ
ンフォス、チアフェノックス、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、
チオナジン、ツリンジエンシン、トラロメトリン、トリアラテン、トリアゾフォ
ス、トリアズロン、トリクロルフオン、トリフルムロン、トリメタカルブ、バミ
ドチオン、XMC、キシリルカルブ、YI 5301/5302、ゼータメトリ
ン。
他の公知の活性化合物例えば除草剤または肥料及び生長調節剤との混合物も可
能である。
植物保護に用いる場合、本活性化合物はそのままで、その調製物の形態或いは
該調製物から調製した使用形態、例えば調製済液剤、懸濁剤、水和剤、塗布剤、
可溶性粉剤、粉剤及び粒剤の形態で使用することができる。これらのものは普通
の方法において、例えば液剤散布、スプレー、アトマイジング、粒剤散布、粉剤
散布、フォーミング(foaming)、はけ塗り等によって施用される。更に、超低
容量法に従って活性化合物を施用するか、或いは活性化合物の調製物または活性
化合物自体を土壌中に注入することができる。また植物の種子を処理することも
できる。
植物の部分を処理する場合、施用形態における活性化合物濃度は実質的な範囲
内で変えることができる。一般に濃度は1乃至0.0001重量%、好ましくは
0.5乃至0.001重量%間である。
種子を処理する際には、一般に種子1kg当り0.001〜50g、好ましく
は0.01〜10gの活性化合物を必要とする。
土壌を処理する際には、一般に作用場所に0.00001〜0.1重量%、好ま
しくは0.0001〜0.02重量%の活性化合物濃度を必要と
する。製造実施例
実施例1
(工程a)
メタノール27ml中の2−オキソ−2−[3−(2−メチルフェノキシメチ
ル)−2−チエニル]−酢酸5.23g(0.018モル)及びO−メチルヒドロ
キシルアミン塩酸塩を4時間還流し、続いて混合物を真空中で濃縮し、そして残
渣をクロロホルム及び水間に分配させた。クロロホルム相を分別し、濃縮し、そ
して残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製した(溶離液:ジクロ
ロメタン)。
(Z)−2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)−2−チエニル]−2−
メトキシイミノ−酢酸メチル1.7g(理論値の30%)が油として、
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=2.274(3H);3
.841(3H);4.006(3H);5.148(2H);6.78−6.90
(2H);7.1−7.17(2H);7.238−7.255(1H);7.35
0−7.367(1H)ppm、
及び融点78〜81℃の(E)−2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)−
2−チエニル]−2−メトキシイミノ−酢酸メチル2.5g(理
論値の44%)が得られた。
出発化合物の製造:
実施例IIa−1
無水酢酸2.9g(0.028モル)を室温で撹拌しながらt−ブチルメチルエ
ーテル30ml中の2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)チエニル]−2
−オキソ−アセトニトリル7.2g(0.028モル)に加え、続いて乾燥塩化水
素ガスを−10乃至0℃間の温度で飽和に達するまで通した。続いて混合物を室
温で24時間撹拌し、次にメタノール40mlを加え、そして混合物を10時間
撹拌した。処理のために、反応混合物を冷却し、沈殿した固体を濾過し、ジクロ
ロメタン150ml中に取り入れ、混合物を濾過し、濾液を水で洗浄し、そして
生成物を真空中で濃縮した。
融点94〜96℃の2−オキソ−2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)
−2−チエニル]−酢酸メチル4.7g(理論値の58%)が得られた。
実施例XI−1
臭化テトラブチルアンモニウム100mgを室温でジクロロエタン28.8m
l中の塩化3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボニル
8.5g(0.032モル)に加え、続いて水20ml中のシアン化ナトリウム1
.7g(0.035モル)の溶液を滴下しながら撹拌して加え、その際に反応混合
物の温度を外部冷却により25℃以下に保持した。添加が終了した後、撹拌を室
温で60分間続け、次に相を分離し、水相をジクロロエタンで抽出し、そして一
緒にした有機相を続いて各々の場合に水10mlを用いて3回洗浄した。有機相
を乾燥し、そして真空下で濃縮した。
2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)−2−チエニル]−2−オキソ−
アセトニトリル7.2g(理論値の88%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=2.315(3H);5
.414(2H);6.83−6.94(2H);7.14−7.20(2H);7.
564−7.581(1H);7.945−7.961(1H)ppm。
実施例X−1
塩化チオニル10.1g(0.085モル)を室温でジクロロメタン40ml中
の3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボン酸8.4g
(0.034モル)に加え、続いて混合物を2時間還流した。処理のために、揮
発成分を真空中で除去した。
塩化3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボニル8.
5g(理論値の94%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=2.315(3H);5
.346(2H);6.82−6.93(2H):7.13−7.19(2H);7.
254−7.466(1H);7.741−7.758(1H)ppm。
実施例IX−1
45%水酸化ナトリウム水溶液9.4g(0.106モル)を室温でメタノール
50ml中の3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボン
酸メチル13.8g(0.0526モル)に加え、続い
て混合物を60℃で1時間撹拌した。処理のために、混合物を真空中で濃縮し、
残渣を2N塩酸を用いて酸性にし、沈殿した固体を濾別し、そして乾燥した。
3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボン酸8.4g
(理論値の64%)が得られた。
1H NMR(DMSO−d6/テトラメチルシラン):d=2.216(3H)
;5.420(2H);6.83−6.92(2H);7.12−7.18(2H)
;7.275−7.292(1H);7.833−7.850(1H)ppm。
実施例VIII−1
80%水素化ナトリウム1.94g(0.065モル)を撹拌し、そして冷却し
ながら一部ずつジメチルホルムアミド65ml中の2−メチルフエノール7.0
g(0.065モル)に加え、そして混合物をガスの発生が停止するまで撹拌し
た。次に、3−ブロモメチルチオフェン−2−カルボン酸メチル[例えばJ.Org
.Chem.51、235(1986)参照]15.2g(0.065モル)を加え、
続いて混合物を室温で30分間撹拌した。処理のために、混合物を真空中で濃縮
し、残渣をジクロロメタン及び水間に分配させ、ジクロロメタン相を分別し、乾
燥し、そして真空中で濃縮した。
3−(2−メチルフェノキシメチル)−チオフェン−2−カルボン酸メチル1
3.8g(理論値の81%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=2.31(3H);3.
89(3H);5.47(3H);6.8−7.0(2H);7.0−7.2(2H
);7.34−7.35(1H)、7.47−7.49(1H)ppm。
実施例IV−1
2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)−2−チエニル]−2−メトキシ
イミノ−酢酸メチル25.0g(0.078モル)を前もって乾燥塩化水素ガスで
飽和したメタノール80ml中に0℃で溶解し、続いて混合物を室温で12時間
撹拌した。処理のために、混合物を真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン中に
取り入れ、混合物を水で洗浄し、乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣を高真
空下で蒸留した。
2−[3−(2−クロロメチル)−2−チエニル]−2−メトキシイミノ−酢
酸メチル9.3g(理論値の48%)が油として得られた。シリカゲル上のクロ
マトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン)により(E)/(Z)異性体の分離
を行った。
(E)−2−[3−(2−クロロメチル)−2−チエニル]−2−メトキシイ
ミノ−酢酸メチル
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=3.92(3H);4.
28(3H);4.42(2H);7.15(1H);7.52(1H)ppm。
(Z)−2−[3−(2−クロロメチル)−2−チエニル]−2−メトキシイ
ミノ−酢酸メチル
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=3.93(3H);4.
03(3H);4.72(2H)ppm。
実施例IV−2
2−[2−(2−メチルフェノキシメチル)−3−チエニル]−2−メトキシ
イミノ−酢酸メチル9.0g(0.028モル)を前もって乾燥塩化水素ガスで飽
和したメタノール200ml中に0℃で溶解し、続いて混合物を0℃で12時間
撹拌した。処理のために、混合物を真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタン中に
取り入れ、水で洗浄し、乾燥し、そして真空中で濃縮した。残渣を高真空下で蒸
留した。
2−(2−クロロメチル−3−チエニル)−2−メトキシイミノ−酢酸メチル
5.3g(理論値の75%)が油として得られた。シリカゲル上でのクロマトグ
ラフィー(溶離液:ジクロロメタン)により(E)/(Z)異性体の分離を行っ
た。
(E)−2−(2−クロロメチル−3−チエニル)−2−メトキシイ
ミノ−酢酸メチル
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=3.90(3H);4.
10(3H);4.62(2H);6.94−6.96(1H);7.33−7.3
4(1H)ppm。
(Z)−2−(2−クロロメチル−3−チエニル)−2−メトキシイミノ−酢
酸メチル
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):d=3.92(3H);4.
03(3H);5.00(2H)ppm。
実施例IV−3
ステップ1
2−(3−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−酢酸メチル15.2g(0.
1モル)及びO−メチル−ヒドロキシルアミン塩酸塩8.35g(0.1モル)を
16時間還流した。混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチル及び水間で分配し、濃縮
し、そして90乃至105℃間にて0.1torrで蒸留した。生成物16.8g(理
論値の78.8%)。立体異性体はE:Z=4:3の比であった。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):
E−異性体:δ=2.137(3H);3.897(3H);4.115(3H)
;6.872/6.888(1H);7.410/7.426(1
H)ppm。
Z−異性体:δ=2.255(3H);3.913(3H);3.981(3H)
;6.821/6.838(1H);7.234/7.251(1H)ppm。
ステップ2
2−(3−メチル−2−チエニル)−2−メトキシイミノ酢酸メチル10.7
g(0.05モル)を四塩化炭素50ml中のN−ブロモスクシンイミド8.9g
(0.05モル)と共に沸騰させた。アゾビスイソブチロニトリル200mgを
加えた後、混合物を30分間還流した。混合物を0℃に冷却した後、スクシンイ
ミドを濾別し、そして溶媒を真空下で除去した。生成物14.6g(理論値の1
00%)が得られた。GC/MS分析により、生成物はモノブロモ化合物のE/
Z混合物70%を含んでいた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):
E−異性体:δ=3.918(3H);4.146(3H);4.304(2H)
;7.144/7.161(1H);7.482/7.499(1H)ppm。
Z−異性体:δ=3.948(3H);4.042(3H);4.636(2H)
;7.113/7.130(1H);7.338/7.355(1
H)ppm。
実施例IIa−1
(製造変法)
濃塩酸0.7mlをジクロロメタン3.6ml中の2−[3−(2−メチルフェ
ノキシメチル)−2−チエニル]−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル1.0g(0
.003モル)に加え、続いて混合物を室温で10時間撹拌した。処理のために
、反応混合物を真空中で濃縮し、そして残渣を少量のメタノールから再結晶した
。
融点94−96℃の2−オキソ−2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)
−2−チエニル]−酢酸メチル0.6g(理論値の70%)が得られた。
実施例XVII−1
80%水素化ナトリウム0.3g(0.01モル)を0℃でジメチルホルムアミ
ド10ml中の2−メチルフェノール1.08g(0.01モル)
の溶液に加え、次にバッチを室温に戻し、次に2−(3−ブロモメチル−2−チ
エニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル3.09g(0.01モル)を加え、
続いて混合物を室温で12時間撹拌した。処理のために、反応混合物を水中に注
ぎ、クロロホルムを用いて抽出し、有機相を2N水酸化ナトリウム溶液を用いて
2回洗浄し、真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上のクロマトグラフィー
により精製した(溶離液:エーテル/石油エーテル1:3)。
融点95〜97℃の2−[3−(2−メチルフェノキシメチル)−2−チエニ
ル]−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル1.1g(理論値の33%)が得られた。
実施例XVI−1
2−(3−メチル−2−チエニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル20g
(0.087モル)及びN−ブロモスクシンイミド15.5g(0.087モル)
を四塩化炭素90ml中で沸点に加熱し、次にアゾジイソブチロニトリル(AI
BN)100mgを加え、そして混合物を2時間還流した。処理のために、反応
混合物を0℃に冷却し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣を高真空下
で蒸留した。
2−(3−ブロモメチル−2−チエニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル
19.3g(理論値の72%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=3.321(6
H);3.805(3H);4.643(2H);7.083−7.100(1H)
;7.321−7.330(1H)ppm。
実施例XV−1
2−(3−メチル−2−チエニル)−2−オキソ−酢酸メチル49.7g(0.
27モル)、オルトギ酸トリメチル28.7g(0.27モル)及びメタノール8
.7g(0.27モル)を混合し、濃硫酸2.7gを加え、そして混合物を室温で
2日間放置した。処理のために、トリエチルアミン6gを加え、混合物を真空中
で濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸留した。
1 torrで沸点110℃の2−(3−メチル−2−チエニル)−2,2−ジメト
キシ−酢酸メチル48.6g(理論値の78%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.222(3H);3
.285(6H);3.774(3H);6.806−6.823(1H);7.2
25−7.241(1H)ppm。
実施例XIII−1
塩化オキサリルメチル31g(0.253モル)を0℃で撹拌しなが
らジクロロメタン250ml中の三塩化アルミニウム33.8g(0.253モル
)の懸濁液に滴下して加え;添加が終了した場合、混合物を15分間撹拌し、次
に3−メチルチオフェン24.8g(0.253モル)を再び0℃で滴下して加え
、混合物を室温に戻し、そして撹拌をこの温度で30分間続けた。処理のために
、バッチを濃塩酸25ml及び氷250gの混合物中に注ぎ、有機相を分別し、
硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空中で濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸発した
。
0.05torrで沸点95〜100℃の2−(3−メチル−2−チエニル)−2
−オキソ−酢酸メチル24.1g(理論値の52%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.606(3H);3
.758(3H);7.01(1H);7.65(1H)ppm。
実施例2
(工程c)
30%メチルアミン水溶液2.3ml(0.02モル)をメタノール15ml中
の(E)−2−[3−(フェノキシメチル)−2−チエニル]−2−メトキシイ
ミノ−酢酸メチル0.8g(0.0026モル)に加え、続いて混合物を室温で1
6時間撹拌し、次に溶媒を真空中で除去した。
N−メチル−(E)−2−[3−(フェノキシメチル)−2−チエニル]−2
−メトキシイミノ−アセトアミド0.8g(理論値の100%)
が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.85(d,3H);
4.15(s,3H);5.01(s,1H);6.8−7.6(m,7H)ppm
。
実施例3
(工程a)
2−[2−(2−メチル−フェノキシメチル)−3−チエニル]−2,2−ジ
メトキシ−酢酸メチル5.0g(0.0149モル)をO−メチルヒドロキシルア
ミン5.0g(0.056モル)と一緒にメタノール50ml及び水50mlの混
合物中で4時間還流した。処理のために、メタノールを真空中で留去し、残渣を
ジクロロメタン及び水間に分配させ、ジクロロメタン溶液を真空中で濃縮し、そ
して残渣をメタノール4mlを加えることにより結晶化させた。
濾過により(E)−2−[2−(2−メチルフェノキシメチル)−3−チエニ
ル]−2−メトキシイミノ−酢酸メチル0.9g(理論値の19%)が得られた
。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.251(3H);3
.845(3H);4.075(3H);5.069(2H);6.776−6.8
03(1H);6.879−6.903(1H);7.0−7.32(4H)ppm
、
母液の濃縮により(Z)−2−[2−(2−メチル−フェノキシメチル)−3
−チエニル]−2−メトキシイミノ−酢酸メチル1.4g(理論値の30%)が
得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.317(3H);3
.909(3H);4.006(3H);5.390(2H);6.7−7.4(6
H)ppm。
出発化合物の製造:
実施例IIb−1
カリウムt−ブチラート4.5g(0.04モル)及び次に2−(2−ブロモメ
チル−3−チエニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル12.4g(0.04モ
ル)を0℃でテトラヒドロフラン40ml中の2−メチルフェノール4.33g
(0.04モル)の溶液に加え、続いて混合物を室温で2日間撹拌した。処理の
ために、反応混合物を水で処理し、ジエチルエーテルを用いて抽出し、有機相を
各々の場合に2N水酸化ナトリウム溶液50mlを用いて3回及び続いて水で洗
浄し、次に真空中で濃縮した。
2−[2−(2−メチルフェノキシメチル)−3−チエニル]−2,2−ジメ
トキシ−酢酸メチル11.24g(理論値の84%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.307(3H);3
.302(6H);3.75(3H);5.418(2H);6.9−7.25(6
H)ppm。
実施例XVI−2
2−(2−メチル−3−チエニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル40g
(0.174モル)及びN−ブロモスクシンイミド30.9g(0.174モル)
を四塩化炭素170mlで沸点に加熱し、アゾジイソブチロニトリル(AIBN
)100mgを加え、次に混合物を2時間還流した。処理のために、反応混合物
を0℃に冷却し、濾過し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸留
した。
2−(2−ブロモメチル−3−チエニル)−2,2−ジメトキシ−酢酸メチル
40.6g(理論値の76%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=3.298(6H);3
.778(3H);4.979(2H);7.069−7.087(1H);7.2
76−7.294(1H)ppm。
実施例XV−2
2−(2−メチル−3−チエニル)−2−オキソ−酢酸メチル36.7g(0.
2モル)、オルトギ酸トリメチル21.2g(0.2モル)及びメタノール6.4
g(0.2モル)を混合し、濃硫酸2.1gを加え、そして混合物を室温で3日間
放置した。処理のために、混合物をトリエチルアミンを用いて中和し、真空中で
濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸留した。
1 torrで沸点95℃の2−(2−メチル−3−チエニル)−2,2−ジメトキ
シ−酢酸メチル41.4g(理論値の90%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.479(3H);3
.259(6H);3.751(3H);6.99−7.008(1H);7.09
5−7.113(1H)ppm。
実施例XIII−2
無水酢酸23.4g(0.23モル)を室温で撹拌しながらt−ブチルメチルエ
ーテル230ml中の2−(2−メチル−3−チエニル)−2−オキソ−アセト
ニトリル34.7g(0.23モル)に加え、続いて乾燥塩化水素ガスを−10乃
至0℃間の温度で通した。続いて混合物を室温で24時間撹拌し、次にメタノー
ル320mlを加え、そして混合物を16時間還流した。処理のために、反応混
合物を濃縮し、残渣をジクロロメタン及び水間に分配させ、ジクロロメタン相を
真空中で濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸留した。
0.6torrで沸点92℃の2−オキソ−2−(2−メチル−3−チエニル)−
酢酸メチル37.7g(理論値の89%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.773(3H);3
.943(3H);7.047−7.065(1H);7.486−7.504(1
H)ppm。
臭化テトラブチルアンモニウム700mgを室温でジクロロエタン320ml
中の塩化2−メチル−チオフェン−3−カルボニル57g(0.355モル)に
加え、続いて水210ml中のシアン化ナトリウム19.1g(0.389モル)
の溶液を撹拌しながら滴下して加え、その際に反応混合物の温度を外部冷却によ
り25℃以下に保持した。添加が終了した後、撹拌を室温で更に60分間続け、
次に相を分離し、水相をジクロロエタンを用いて抽出し、そして一緒にした有機
相を各々の場合に水50mlを用いて3回洗浄した。有機相を乾燥し、真空中で
濃縮し、そして残渣を高真空下で蒸留した。
1.5torrで沸点83℃の2−(2−メチル−3−チエニル)−2−オキソ−
アセトニトリル35.2g(理論値の66%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.817(3H);7
.155−7.174(1H);7.598−7.616(1H)ppm。
塩化チオニル123.2g(1.035モル)を室温でジクロロメタン414m
l中の2−メチル−チオフェン−3−カルボン酸(例えばJ.Chem.Soc.Perkin
Trans.I、1983、794参照)58.9g(0.414モル)に加え、続い
て混合物を2時間還流した。処理のために、揮発成分を真空中で除去し、そして
残渣を水流ポンプの真空下で蒸留した。
10torrで沸点92℃の塩化2−メチル−チオフェン−3−カルボニル58.
5g(理論値の88%)が得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.714(3H);7
.029−7.048(1H);7.537−7.556(1H)ppm。
実施例4
(工程b)
3−クロロ−アセトフェノンオキシム1.7g(0.01モル)をジメチルホル
ムアミド中の80%水素化ナトリウム0.3g(0.01モル)
の懸濁液中に導入した。次に、2−(3−クロロメチル−2−チエニル)−2−
メトキシイミノ−酢酸メチル2.5g(0.01モル)を加え、そして混合物を室
温で16時間撹拌した。処理のために、水を加え、混合物を酢酸エチルを用いて
抽出し、そして有機相を真空中で濃縮した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグ
ラフィーにより精製した(溶離液:石油エーテル/エーテル1:1)。
(E)−3−クロロ−O−[2−(1−メトキシカルボニル−1−メトキシイ
ミノ−メチル)チエン−3−イルメチル]−アセトフェノンオキシム1.5g(
理論値の39%)が油として得られ、
1H−NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.197(3H);
3.861(3H);4.108(3H);5.133(2H);7.1−7.63
(6H)ppm。
そして(Z)−3−クロロ−O−[2−(1−メトキシカルボニル−1−メトキ
シイミノ−メチル)−チエン−3−イルメチル]−アセトフェノンオキシム0.
7g(理論値の18%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.243(3H):
3.914(3H);4.022(3H);5.301(2H);7.1−7.9(
6H)ppm。
実施例5
(工程c)
40%メチルアミン水溶液2mlをテトラヒドロフラン5ml中の3−クロロ
−O−[2−(1−メトキシカルボニル−1−メトキシイミノ−メチル)−チエ
ン−3−イルメチル]−アセトフェノンオキシム0.4g(0.00105モル)
に加え、続いて混合物を室温で2時間撹拌し、次に溶媒を真空中で除去し、残渣
を酢酸エチル中に取り入れ、混合物を硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして溶媒を
真空中で除去した。
3−クロロ−O−[2−(2−メチルアミノ−2−オキソ−1−メトキシイミ
ノ−エチル)−チエン−3−イルメチル]−アセトフェノンオキシム0.3g(
理論値の75%)が油として得られた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=2.186(3H);2
.905−2.917(3H):4.018(3H);5.109(2H);7.1
41−7.63(6H)ppm。
実施例6
(工程b)
チオフェノール1.1g(0.01モル)を撹拌しながらジメチルホルムアミド
中の80%水素化ナトリウム0.3g(0.01モル)の懸濁液に滴下して加えた
。次に、2−(3−クロロメチル−2−チエニル)−2−メトキシイミノ−酢酸
メチル2.5g(0.01モル)を加え、そし
て混合物を室温で16時間撹拌した。処理のために、水を加え、混合物を酢酸エ
チルを用いて抽出し、そして有機相を真空中で濃縮した。
2−[3−(フェニルチオメチル)−2−チエニル)−2−メトキシイミノ−
酢酸メチル2.5g(理論値の77%)が2:1の比のE/Z異性体として得ら
れた。異性体をエーテル/石油エーテル(1:1)におけるクロマトグラフィー
により分離することができた。
1H NMR(CDCl3/テトラメチルシラン):δ=3.863(3H);4
.093(3H);3.950(2H);7.0−7.45(7H)ppm(E異性
体)。
次の一般式(I)の2−オキシイミノ−2−チエニル−酢酸誘導体が同様に、
そして一般的な製造方法に従って得られた:
実施例23として上の表に与えられる化合物は例えば次のように製造すること
ができた:
エチル[3−(4−メチルフェノキシ)−チオフェン−2−イル]−グリオキ
シレート0.007モル(2.0g)及び塩化メトキシァンモニウム0.0175
モル(1.5g)をエタノール100mlに溶解し、そ
して溶液を10時間還流した。溶媒を留去し、残渣を酢酸コーチル中に取り入れ
、混合物を飽和NaHCO3溶液を用いて洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、そし
て濃縮した。収量:褐色油1.5g(67%)。
実施例24として上の表に与えられる化合物を次のように製造することができ
た:
メチルアミンをエタノール200ml中の2−[3−(4−メチルフェノキシ
)−チォフェン−2−イル]−2−メトキシイミノ酢酸エチル0.04モル(1
3g)の溶液中に飽和に達するまで氷冷しながら通した。撹拌を20℃で18時
間続けた。溶液を濃縮し、そして残渣をエタノールから再結晶した。収量:6.
7g(55%)、融点:113℃。
使用例:
次の使用例において、下記の化合物を比較物質として用いた:
3−メトキシ−2−(6−フェニル−2−ピリジルチオ)−アクリル酸メチル
3−メトキシ−2−[5−(4−クロロフェニル)−3−ピリジルオキシ]−
アクリル酸メチル
3−メトキシ−2−[N−(6−フェニル−2−ピリジル)−N−メチル−ア
ミノ]−アクリル酸メチル
(全てヨーロッパ特許第383,117号に開示される)
実施例A
うどんこ病(Erysiphe)試験(大麦)/保護
溶 媒:N−メチルピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
度にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、この植物にうどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.hordei)の胞子をまぶした。
うどんこ病の膿庖を発達させるために植物を約25℃の温度及び約80%の相
対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例7、8、9、10、11、12、13、
14、15、16、17、18、19及び21の化合物は従来のものと比較して
明らかに優れた活性を示し、その際にこれらのものは400g/haの活性化合
物濃度で75〜100%の効果の程度を示した。同じ施用割合で、化合物(A)
及び(B)は効果を示さず、そして化合物(C)は34%の効果の程度を示した
。
実施例B
うどんこ病(Erysiphe)試験(小麦)/保護
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
度にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、この植物にうどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.tritici)の胞子をまぶした。
うどんこ病の膿庖を発達させるために植物を約25℃の温度及び約80%の相
対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例1、7、8、9、10、11、
12、13、14、15、16、17、18、19及び21の化合物は従来のも
のと比較して明らかに優れた活性を示し、その際にこれらのものは400g/h
aの活性化合物濃度で75〜100%の効果の程度を示した。同じ施用割合で、
化合物(A)及び(B)は効果を示さず、そして化合物(C)は16%の効果の
程度を示した。
実施例C
黒星病(Venturia)試験(リンゴ)/保護
溶 媒:アセトン4.7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.3重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
にぬれるまで噴霧した。噴霧コーテイングが乾燥した後、植物にリンゴ黒星病の
病原菌(Venturia inaequalis)の水性分生胞子器を接種し、次に20℃及び相
対湿度100%の培養室中に置いた。
次に植物を20℃及び相対湿度約70%の温床中に置いた。
評価を接種12日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例1、7、8、10、11、12、14、
16、18及び19の化合物は良好な活性を有し、その際にこれらのものは10
0ppmの活性化合物濃度で100%の効果の程度を有していた。
実施例D
うどんこ病(Erysiphe)試験(大麦)/治療的
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
治療活性を試験するために、若い植物にうどんこ病(Erysiphe graminis f.s
p.hordei)の胞子をまぶした。接種48時間後、この植物に活性化合物の調製
物をしずくで湿るまで噴霧した。
うどんこ病の膿疱の発達を促進するために、植物を約20℃の温度及び約80
%の相対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例4、22、87及び88の化合物は40
0g/haの施用割合で100%の効果の程度を示した。
実施例E
黒星病(Venturia)試験(リンゴ)/治療的
溶 媒:アセトン4.7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.3重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
治療活性を試験するために、若い植物にリンゴ黒星病の病原菌(Venturia ina
equalis)の水性分生胞子器懸濁液を接種した。植物を20℃及び相対湿度10
0%の培養室中に1日間放置し、次に温床中に置いた。所定の時間後、植物に活
性化合物の調製物をしたたり落る程度にぬれる
まで噴霧した。
次に植物を20℃及び相対湿度約70%の温床中に置いた。
評価を接種12日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例4、22、87及び88の化合物は10
ppmの活性化合物濃度で100%の効果の程度を示した。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
A01N 43/40 101 9450−4H A01N 43/40 101Q
C07D 333/36 9455−4C C07D 333/36
409/12 213 9159−4C 409/12 213
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,HU,JP,KR,KZ,LK,N
O,NZ,PL,RO,RU,SK,UA,US
(72)発明者 ドウツツマン,シユテフアン
ドイツ連邦共和国デー―40721モンハイ
ム・コーゼンベルク10
(72)発明者 デーネ,ハインツ−ビルヘルム
ドイツ連邦共和国デー―40789モンハイ
ム・クリシヤーシユトラーセ81
(72)発明者 ヘンスラー,ゲルト
ドイツ連邦共和国デー―51381レーフエル
クーゼン・アムアレンツベルク58アー