【発明の詳細な説明】
置換されたオキサアザシクロアルケン類中間体及び殺菌・殺カビ剤
としての使用
本発明は新規な置換されたオキサアザシクロアルケン、その製造に対する方法
及び新規な中間体、並びに殺菌・殺カビ剤(fungicide)としてのオキサアザシ
クロアルケン及び対応する中間体の使用に関する。
ある置換された5,6−ジヒドロ−1,4,2−ジオキサジンが殺菌・殺カビ特
性を持つことは公知である(特許出願公開第01221371号、Chem.Abstra
cts 112:98566tに引用;特許出願公開第02001484号、Chem.
Abstracts 113:6381yに引用参照)。これらの化合物により示される作
用は低いのみである。
加えて、多数の置換されたアルコキシイミノ−及びアルコキシメチレン−アセ
トアミドが有効な殺菌・殺カビ剤として開示されている(ヨーロッパ特許出願公
開第398,692号、同第468,775号、ドイツ国特許出願公開第4,03
0,038号、WO−A第92/13,830号参照)。
新規な一般式(I)
式中、Aは随時置換されていてもよいアルカンジイル(アルキレン)を表わ
し、
Arは各々の場合に随時置換されていてもよいアリーレンまたはヘ
テロアリーレンを表わし、
Eは2位に基R1を含む1−アルケン−1,1−ジイル基を表わすか、
2位に基R2を含む2−アザ−1−アルケン−1,1−ジイル基を表わすか、3位
に基R及び1位に基R1を含む3−アザ−1−プロペン−2,3−ジイル基を表わ
すか、1位に基R2を含む1−アザ−1−プロペン−2,3−ジイル基を表わすか
、3位に基R及び1位に基R2を含む1,3−ジアザ−1−プロペン−2,3−ジ
イル基を表わすか、或いは随時置換されていてもよいイミノ基(「アザメチレン
」、N−R3)を表わし、ここに
Rはアルキルを表わし、
R1、R2及びR3は相互に独立して水素、ハロゲンまたはシアノ或いは各々
の場合に随時置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アル
キルアミノまたはジアルキルアミノを表わし、
Gは酸素を表わすか、各々随時ハロゲン、ヒドロキシル、アルキル、ハロゲ
ノアルキルまたはシクロアルキルで置換されていてもよいアルカンジイル、アル
ケンジイル、オキサアルケンジイルまたはアルキンジイルを表わすか、或いは次
の基
−Q−CQ−、−CQ−Q−、−CH2−Q−、−Q−CH2−、−CQ−Q−CH2−、−CH2
−Q−CQ−、−Q−CQ−CH2−、−Q−CQ−Q−CH2−、−N=N−、−S(O)n−、−CH2
−S(O)n−、−CQ−、−S(O)n−CH2−、−C(R4)=N-O−、−C(R4)=N−O−CH2−
、−N(R5)−、−CQ−N(R5)−、−N(R5)−CQ−、−Q−CQ−N(R5)−、−N=C(R4)
−Q−CH2−、−CH2−O−N=C(R4)−、−N(R5)−CQ−Q−、−CQ−N(R5)−CQ−Q−
、−N(R5)−CQ−Q−CH2−、−CQ−CH2−または−N=N−C(R4)=N−O−
の1つを表わし、ここに
nは0、1または2の数であり、
Qは酸素または硫黄を表わし、
R4は水素、シアノ或いは各々の場合に随時置換されていてもよいアルキル
、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはシクロ
アルキルを表わし、
R5は水素、ヒドロキシル、シアノ或いは各々の場合に随時置換されていて
もよいアルキル、アルコキシまたはシクロアルキルを表わし、そして
Zは各々の場合に随時置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキ
ニル、シクロアルキル、アリールまたは複素環を表わす、
の置換されたオキサアザシクロアルケンが見い出された。
また一般式(I)の新規な置換されたオキサアザシクロアルケンは一般式(II
)
式中、A、Ar、E、G及びZは上に定義されるものであり、そして
Xはハロゲン、ヒドロキシルまたは酸素を介して結合される脱離基を表わす
、
の置換されたカルボキシアミドを随時反応補助剤の存在下及び随時希釈剤の存在
下で環化することにより得られることが見い出された。
最後に、一般式(I)の新規な置換されたオキサアザシクロアルケン
は極めて強い殺菌・殺カビ活性を示すことが見い出された。
本発明による化合物は適当ならば種々の可能な異性体形、殊にE及びZ異性体
の混合物としてのみでなく、適当ならば光学異性体及びジアステレオマーとして
存在し得る。請求の範囲の化合物はE及びZ異性体並びに他の可能な異性体のい
ずれかの所望の混合物を共に含む。
本発明は好ましくはAが随時ハロゲンまたは(随時ハロゲン置換されていても
よい)C1〜C6−アルキル或いは(各々の場合に随時ハロゲン、シアノ、ニトロ
、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロゲノアルキル、C1〜C4−アルコキシ、
C1〜C4−ハロゲノアルコキシまたはC1〜C4−アルコキシカルボニル置換され
ていてもよい)フェニルまたはフェニル−C1〜C4−アルキルで置換されていて
もよい炭素原子2〜4個のアルカンジイルを表わし、
Arが各々の場合に随時置換されていてもよいフェニレンまたはナフチレンを表
わすか、或いは5または6個の環員を有し、その少なくとも1個が酸素、硫黄ま
たは窒素を表わし、そして必要に応じて1または2個が更に窒素を表わすヘテロ
アリーレンを表わし、
ここに可能な置換基は好ましくはハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキ
シル、ホルミル、カルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、各々の場合
に炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル、
アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニルまたはアルキルスルホニル、
各々の場合に炭素原子2〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルケニル、アルケニルオキシまたはアルキニルオキシ、各々の場合に炭素原子
1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する各々の場合
に直鎖状も
しくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、ハロゲノアルコキシ、ハロゲノアルキルチ
オ、ハロゲノアルキルスルフィニルまたはハロゲノアルキルスルホニル、各々の
場合に炭素原子2〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有
する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルケニルまたはハロゲノ
アルケニルオキシ、各々の場合に個々のアルキル部分に炭素原子1〜6個を有す
る各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、
アルキルカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アル
キルスルホニルオキシ、ヒドロキシイミノアルキルまたはアルコキシイミノアル
キル、或いは各々随時ハロゲン及び/または炭素原子1〜4個を有する直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルキル及び/または炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異
なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル
からなる同一もしくは相異なる置換基で1または多置換されていてもよい各々の
場合に炭素原子1〜6個を有する各々の場合に2価のアルキレンまたはジオキシ
アルキレンから選ばれ、Eが次の基
の1つを表わし、
ここにYが酸素、硫黄、メチレン(CH2)またはアルキルイミノ(N−R)を
表わし、
Rが炭素原子1〜6個を有するアルキルを表わし、
R1が水素、ハロゲン、シアノ或いは各々の場合にアルキル基中に炭素
原子1〜6個を有する各々の場合に随時ハロゲン、シアノまたはC1〜C4−アル
コキシで置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル
アミノまたはジアルキルアミノを表わし、
R2が水素、アミノ、シアノ或いは各々の場合にアルキル基中に炭素原子1〜6
個を有する各々の場合に随時ハロゲン、シアノまたはC1〜C4−アルコキシ置換
されていてもよいアルキル、アルコキシ、アルキルアミノまたはジアルキルアミ
ノを表わし、そして
R3が水素、シアノ或いは各々の場合に炭素原子6個までを有する各々の場合に
随時ハロゲン、シアノまたはC1〜C4−アルコキシで置換されていてもよいアル
キル、アルケニルまたはアルキニルを表わすか、或いはシクロアルキル部分に炭
素原子3〜6個及び随時アルキル部分に炭素原子1〜4個を有していてもよい各
々の場合に随時ハロゲン、シアノ、カルボキシル、C1〜C4−アルキルまたはC1
〜C4−アルコキシ−カルボニルで置換されていてもよいシクロアルキルまたは
シクロアルキルアルキルを表わし、
Gが酸素を表わすか、各々の場合に炭素原子4個までを有する各々の場合に随時
ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロゲノアルキルまた
はC3〜C6−シクロアルキル置換されていてもよいアルカンジイル、アルケンジ
イル、オキサアルケンジイルまたはアルキンジイルを表わすか、或いは次の基
−Q−CQ−、−CQ−Q−、−CH2−Q−、−Q−CH2−、−CQ−Q−CH2−、−CH2−Q−
CQ−、−Q−CQ−CH2−、−Q−CQ−Q−CH2−、−N=N−、−S(O)n−、−CH2−S(O
)n−、−CQ−、−S(O)n−CH2−、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−、−N
(R5)−、−CQ−N(R5)−CQ−、−Q−CQ
−N(R5)−、−N=C(R4)−Q−CH2−、−CH2−O−N=C(R4)−、−N(R5)−CQ−Q−
、−CQ−N(R5)−CQ−Q−、−N(R5)−CQ−Q−CH2−、−CQ−CH2−または−N=N−
C(R4)=N−O−
の1つを表わし、
ここにnが0、1または2の数であり、
Qが酸素または硫黄を表わし、
R4が水素、シアノ、各々の場合にアルキル基中に炭素原子1〜6個を有する各
々の場合に随時ハロゲン、シアノまたはC1〜C4−アルコキシで置換されていて
もよいアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルアミノまたはジアルキル
アミノを表わすか、或いは炭素原子3〜6個を有する各々の場合に随時ハロゲン
、シアノ、カルボキシル、C1〜C4−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−カ
ルボニルで置換されていてもよいシクロアルキルを表わし、
R5が水素、ヒドロキシ、シアノ或いは炭素原子1〜6個を有する随時ハロゲン
、シアノまたはC1〜C4−アルコキシ置換されていてもよいアルキルを表わすか
、或いは炭素原子3〜6個を有する随時ハロゲン、シアノ、カルボキシル、C1
〜C4−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−カルボニルで置換されたシクロ
アルキルを表わし、そして
Zが随時ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、C1〜C4−アルコキシ、C1
〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニルまたはC1〜C4−アル
キルスルホニル(各々随時ハロゲンで置換されていてもよい)で置換されていて
もよい炭素原子1〜8個を有するアルキルを表わすか、各々の場合に炭素原子8
個までを有する各々の場合に随時ハロゲン置換されていてもよいアルケニルまた
はアルキニルを表わすか、
各々の場合に随時ハロゲン、シアノ、カルボキシル、フェニル(随時ハロゲン、
シアノ、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロゲノアルキル、C1〜C4−アルコ
キシまたはC1〜C4−ハロゲノアルコキシで置換されていてもよい)、C1〜C4
−アルキルまたはC1〜C4−アルコキシ−カルボニルで置換されていてもよい炭
素原子3〜6個を有するシクロアルキルを表わすか、或いは各々の場合に随時置
換されていてもよいフェニル、ナフチルまたは5もしくは6環員を有し、その少
なくとも1個が酸素、硫黄または窒素を表わし、そして適当ならば1もしくは2
個が更に窒素を表わす(随時ベンゾ縮合した)複素環を表わし、その際に可能な
置換基は好ましくは酸素(2個の対の水素原子を置換する)、ハロゲン、シアノ
、ニトロ、アミノ、ヒドロキシル、ホルミル、カルボキシル、カルバモイル、チ
オカルバモイル、各々の場合に炭素原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状も
しくは分枝鎖状のアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルフィニル
またはアルキルスルホニル、各々の場合に炭素原子2〜6個を有する各々の場合
に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルケニルまたはアルケニルオキシ、各々の場合に
炭素原子1〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜13個を有する各
々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルキル、ハロゲノアルコキシ、
ハロゲノアルキルチオ、ハロゲノアルキルスルフィニルまたはハロゲノアルキル
スルホニル、各々の場合に炭素原子2〜6個及び同一もしくは相異なるハロゲン
原子1〜13個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルケ
ニルまたはハロゲノアルケニルオキシ、各々の場合に個々のアルキル部分に炭素
原子1〜6個を有する各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキルアミノ、
ジアルキルアミノ、アルキル
カルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、アルキルスル
ホニルオキシ、ヒドロキシイミノアルキルまたはアルコキシイミノアルキル、各
々の場合に炭素原子1〜6個を有し、各々の基が随時ハロゲン及び/または炭素
原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル及び/または炭素原子
1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしく
は分枝鎖状のハロゲノアルキルからなる同一もしくは相異なる置換基で1または
多置換されていてもよい各々の場合に2価のアルキレンまたはジオキシアルキレ
ン、或いは炭素原子3〜6個を有するシクロアルキル、各々の場合に3〜7個の
環員を有し、各々の場合にその1〜3個が同一もしくは相異なるヘテロ原子、特
に窒素、酸素及び/または硫黄である複素環または複素環式メチル、並びに各々
随時フェニル部分においてハロゲン、シアノ及び/または炭素原子1〜4個を有
する直鎖状もしくは分枝鎖状のアルキル及び/または炭素原子1〜4個及び同一
もしくは相異なるハロゲン原子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロ
ゲノアルキル及び/または炭素原子1〜4個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の
アルコキシ及び/または炭素原子1〜4個及び同一もしくは相異なるハロゲン原
子1〜9個を有する直鎖状もしくは分枝鎖状のハロゲノアルコキシからなる同一
もしくは相異なる置換基で1または多置換されていてもよいフェニル、フェノキ
シ、ベンジル、ベンジルオキシ、フェニルエチルまたはフェニルエチルオキシか
ら選ばれる、式(I)の化合物に関する。
定義において、飽和もしくは不飽和の炭化水素鎖例えばアルキル、アルカンジ
イル、アルケニルまたはアルキニル単独及びヘテロ原子との組合せのもの例えば
アルコキシ、アルキルチオまたはアルキルアミノは共
に各々の場合に直鎖状もしくは分枝鎖状である。
一般にハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくはフッ素、塩素
または臭素、そして殊にフッ素または塩素を表わす。
本発明は殊にAが各々随時フッ素もしくは塩素または(各々の場合に随時フッ
素及び/または塩素で置換されていてもよい)メチル、エチル、n−もしくはi
−プロピル、n−、i−、s−もしくはt−ブチル、或いは(各々の場合に随時
フッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル及び/またはメトキシで置換されて
いてもよいフェニルまたはベンジルで置換されていてもよいジメチレン(エタン
−1,2−ジイル)、トリメチレン(プロパン−1,3−ジイル)またはテトラメ
チレン(ブタン−1,4−ジイル)を表わし、
Arが各々の場合に随時置換されていてもよいオルト−、メタ−もしくはパラ−
フェニレン、フランジイル、チオフェンジイル、ピロルジイル、ピラゾールジイ
ル、トリアゾールジイル、オキサゾールジイル、イソキサゾールジイル、チアゾ
ールジイル、イソチアゾールジイル、オキサジアゾールジイル、チアジアゾール
ジイル、ピリジンジイル、ピリミジンジイル、ピリダジンジイル、ピラジンジイ
ル、1,3,4−トリアジンジイルまたは1,2,3−トリアジンジイルを表わし、
その際に可能な置換基は殊にフッ素、塩素、シアノ、メチル、エチル、トリフル
オロメチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、メチルスルフィニルまたはメチ
ルスルホニルから選ばれ、
Eが次の基
の1つを表わし、
ここにYが酸素、硫黄、メチレン(CH2)またはアルキルイミノ(N−R)を
表わし、Rがメチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−もしくは
s−ブチルを表わし、
R1が水素、フッ素、塩素、臭素、シアノ或いは各々の場合に随時フッ素、塩素
、シアノ、メトキシまたはエトキシで置換されていてもよいメチル、エチル、プ
ロピル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルアミノ、エチル
アミノまたはジメチルアミノを表わし、
R2が水素、アミノ、シアノ或いは各々の場合に随時フッ素、塩素、シアノ、メ
トキシまたはエトキシで置換されていてもよいメチル、エチル、メトキシ、エト
キシ、メチルアミノ、エチルアミノまたはジメチルアミノを表わし、
R3が水素、シアノ或いは各々の場合に随時フッ素、シアノ、メトキシまたはエ
トキシで置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n
−、i−もしくはs−ブチルを表わすか、アリルまたはプロパルギルを表わすか
、或いは各々の場合に随時フッ素、塩素、シアノ、カルボキシル、メチル、エチ
ル、n−もしくはi−プロピル、メトキシ−カルボニルまたはエトキシ−カルボ
ニルで置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、シクロ−プロピルメチル、シクロ−ブチルメチル、シクロ−ペ
ンチルメチルまたはシクロ−ヘキシルメチルを表わし、
Gが酸素を表わすか、各々の場合に随時フッ素、塩素、ヒドロキシル、メチル、
エチル、n−もしくはi−プロピル、トリフルオロメチル、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルで置換されていてもよいメチ
レン、ジメチレン(エタン−1,2−ジイル)、エテン−1,2−ジイル、エチン
−1,2−ジイル或いは次の基
−Q−CQ−、−CQ−Q−、−CH2−Q−、−Q−CH2−、−CQ−Q−CH2−、−CH2−Q−
CQ−、−Q−CQ−CH2−、−Q−CQ−Q−CH2−、−N=N−、−S(O)n−、−CH2−S(O
)n−、−CQ−、−S(O)n−CH2−、−C(R4)=N−O−、−C(R4)=N−O−CH2−、−N
(R5)−、−CQ−N(R5)−、−N(R5)−CQ−、−Q−CQ−N(R5)−、−N=C(R4)−Q−C
H2−、−CH2−O−N=C(R4)−、−N(R5)−CQ−Q−、−CQ−N(R5)−CQ−Q−または
−N(R5)−CQ−Q−CH2−
の1つを表わし、
ここにnが0、1または2の数を表わし、
Qは酸素または硫黄を表わし、
R4が水素、シアノ、各々の場合に随時フッ素、塩素、シアノ、メトキシまたは
エトキシで置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、
n−、i−もしくはs−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、
メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、メチルアミノ、エチルア
ミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノまたはジエチルアミノを表わすか、或い
は各々の場合に随時フッ素、塩素、シアノ、カルボキシル、メチル、エチル、n
−もしくはi−プロピル、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルで置換
されていてもよいシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロ
ヘキシルを表わし、
R5が水素、ヒドロキシル、シアノ、各々の場合に随時フッ素、塩素、シアノ、
メトキシまたはエトキシで置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくは
i−プロピル、n−、i−、s−もしくはt−ブチル或いは随時フッ素、塩素、
シアノ、カルボキシル、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、メトキシ
−カルボニルまたはエトキシ−カルボニルで置換されていてもよいシクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表わし、そして
Zが各々随時フッ素、塩素、臭素、シアノ、ヒドロキシル、アミノ、メトキシ、
エトキシ、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル
、メチルスルホニル、エチルスルホニル(各々の場合に随時フッ素及び/または
塩素で置換されていてもよい)で置換されていてもよいメチル、エチル、n−も
しくはi−プロピルまたはn−、i−、s−もしくはt−ブチルを表わすか、各
々の場合に随時フッ素、塩素または臭素で置換されていてもよいアリル、クロト
ニル、1−メチル−アリル、プロパルギルまたは1−メチルプロパルギルを表わ
すか、各々随時フッ素、塩素、臭素、シアノ、カルボキシル、フェニル(随時フ
ッ素、塩素、臭素、シアノ、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−
、i−、s−もしくはt−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、
n−もしくはi−プロポキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシ
で置換されていてもよい)、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、メト
キシ−カルボニルまたはエトキシカルボニルで置換されていてもよいシクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表わすか、或いは
各々の場合に随時置換されていてもよいフェニル、ナフチル、フリル、テトラヒ
ドロフリル、ベ
ンゾフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、ピロリル、ジ
ヒドロピロリル、テトラヒドロピロリル、ベンゾピロリル、ベンゾジヒドロピロ
リル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、ベン
ゾチアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、オキサジ
アゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジ
ニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニルまたは1,3,5−トリ
アジニルを表わし、その際に可能な置換基は好ましくは酸素(2個の対の水素原
子を置換する)、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシル
、ホルミル、カルボキシル、カルバモイル、チオカルバモイル、メチル、エチル
、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、s−もしくはt−ブチル、メトキシ
、エトキシ、n−もしくはi−プロポキシ、メチルチオ、エチルチオ、n−もし
くはi−プロピルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メチルスル
ホニルまたはエチルスルホニル、トリフルオロメチル、ジフルオロメトキシ、ト
リフルオロメトキシ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、トリフ
ルオロメチルスルフィニルまたはトリフルオロメチルスルホニル、メチルアミノ
、エチルアミノ、n−もしくはi−プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、アセチル、プロピオニル、アセチルオキシ、メトキシカルボニル、エト
キシカルボニル、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、ヒドロキ
シイミノメチル、ヒドロキシイミノエチル、メトキシイミノメチル、エトキシイ
ミノメチル、メトキシイミノエチルまたはエトキシイミノエチル;各々随時フッ
素、塩素、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピルからなる同一もしくは相
異なる置換基で1または多置換
されていてもよいトリメチレン(プロパン−1,3−ジイル)、メチレンジオキ
シまたはエチレンジオキシ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルま
たはシクロヘキシル、並びに各々随時フェニル部分においてフッ素、塩素、臭素
、シアノ、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、s−もし
くはt−ブチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−もしくはi−
プロポキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシからなる同一もし
くは相異なる置換基で1または多置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、
ベンジルまたはベンジルオキシから選ばれる、式(I)の化合物に関する。
殊に好適な本発明による化合物の群はAが各々随時メチル、エチル、n−もし
くはi−プロピル、n−、i−もしくはs−ブチル或いは(各々の場合に随時フ
ッ素、塩素、メチル、トリフルオロメチル及び/またはメトキシで置換されてい
てもよい)フェニルまたはベンジルで置換されていてもよいジメチレン(エタン
−1,2−ジイル)、トリメチレン(プロパン−1,3−ジイル)またはテトラメ
チレン(ブタン−1,4−ジイル)を表わし、
Arがオルト−フェニレン、ピリジン−2,3−ジイルまたはチオフェン−2,3
−ジイルを表わし、
Eが次の基
の1つを表わし、ここにR1及びR2が各々メトキシを表わし、
Gが酸素、メチレン或いは次の基
−CH2−O−、−S(O)n−、−CH2−S(O)n−、−S(O)n−CH2−、−C(R4)=N−O−、
−O−N=C(R4)−、−C(R4)=N−O−CH2−、−N(R5)−もしくは−CH2−O−N=C(R4
)−または殊に−O−CH2−
の1つを表わし、
ここにnが0、1または2の数を表わし、
R4が水素、メチルまたはエチルを表わし、
R5が水素、メチルまたはエチルを表わし、そして
Zが各々の場合に随時置換されていてもよいピリジニル、ピリミジニル、ピリダ
ジニル、ピラジニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,
3,5−トリアジニルまたは殊に随時置換されていてもよいフェニルを表わし、
その際に可能な置換基は好ましくはフッ素、塩素、臭素、シアノ、各々随時フッ
素、塩素、メチルまたはエチルからなる同一もしくは相異なる置換基で1または
多置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i
−、s−もしくはt−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−もしくはi−プロポキ
シ、メチルチオ、エチルチオ、n−もしくはi−プロピルチオ、メチルスルフィ
ニル、エチルスルフィニル、メチルスルホニルまたはエチルスルホニル、トリフ
ルオロメチル、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメチル
チオ、トリフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルスルフィニルまたはトリフ
ルオロメチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシ
イミノメチル、エトキシイミノメチル、メトキシイミノエチル、エトキシイミノ
エチル、メチレンジオキシまたはエチレンジオキシ、並びに各々随時フェニル部
分においてフッ素、塩素、臭素、シアノ、メチ
ル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、s−もしくはt−ブチル
、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、n−もしくはi−プロポキシ、ジ
フルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシからなる同一もしくは相異なる置
換基で1または多置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ベンジルまたは
ベンジルオキシから選ばれる、式(I)の化合物である。
一般的にか、または好適な部分で示される上記の基の定義は式(I)の最終生
成物並びにまた各々の場合にその製造に対して必要とされる対応する出発物質及
び/または中間体の両方に適用される。
これらの基の定義は上記の好適な部分における上記の基の組合せ及びまた示さ
れる好適な化合物の部分間に適用される。換言すれば、いずれかの所望の好適な
部分からの基の定義をその好適な部分の全体中のいずれかの他の基と一緒にする
。
一般式(I)の化合物の製造に対する本発明による方法において出発物質とし
て用いる置換されたカルボキシアミドの一般的定義は式(II)により与えられる
。式(II)において、A、Ar、E、G及びZは好ましくは、または殊にA、A
r、E、G及びZに対して好適または殊に好適なものとして式(I)の化合物の
記載に関連して既に上に示された意味を有し;Xは好ましくはフッ素、塩素、臭
素またはヨウ素、ヒドロキシル、C1〜C4−アルキルスルホニルオキシ或いは随
時塩素またはメチル置換されていてもよいフェニルスルホニルオキシを表わし、
そして殊に塩素、ヒドロキシル、メチルスルホニルオキシ、フェニルスルホニル
オキシまたはトリルスルホニルオキシを表わす。
式(II)の出発物質は従来文献に開示されておらず;これらのものは
新規物質として本出願の目的である。
式(II)の置換されたカルボキシアミドは式(I)の置換されたオキシアザシ
クロアルケンと丁度同じように強い殺菌・殺カビ活性を示す。
式(II)の新規な置換されたカルボキシアミドは一般式(III)
式中、Ar、E、G及びZは上に定義されるものであり、そして
Yはハロゲン、ヒドロキシルまたはアルコキシを表わす、
のカルボン酸誘導体を随時反応補助剤例えばトリエチルアミン、ピリジンまたは
4−ジメチルアミノ−ピリジンの存在下、及び随時希釈剤例えば塩化メチレンま
たはトルエンの存在下にて0乃至200℃間、好ましくは20乃至150℃間の
温度で一般式(IV)
H2N−A−X (IV)
式中、A及びXは上に定義されるものである、
のアミンと反応させることにより得られる(製造実施例参照)。
またXがハロゲンを表わす式(II)の化合物はXがヒドロキシルを表わす式(
II)の化合物を随時希釈剤例えば塩化メチレンまたはクロロホルムの存在下にて
0乃至100℃間の温度でハロゲン化剤例えば塩化チオニルまたは臭化リン(II
I)と反応させることにより得ることができる(製造実施例参照)。
一般式(II)の化合物の製造に対する本発明による方法において出発物質とし
て用いられるカルボン酸誘導体の一般的定義は式(III)により与えられる。式
(III)において、Ar、E、G及びZは好ましくは、ま
たは殊にAr、E、G及びZに対して好適または殊に好適なものとして式(I)
の化合物の記載に関連して既に上に示された意味を有し;Yは好ましくは塩素、
ヒドロキシル、メトキシまたはエトキシを表わす。
式(III)の出発物質は公知であり、そして/またはそれ自体公知である方法
により製造し得る(ヨーロッパ特許出願公開第178,826号、同第242,0
81号、同第382,375号、同第493,711号参照)。
また一般式(II)の化合物の製造に対する本発明による方法において出発物質
として用いられるアミンの一般的定義は式(IV)により与えられる。式(IV)に
おいて、A及びXは好ましくは、または殊にA及びXに対して好適または殊に好
適なものとして式(I)及び/または式(II)の化合物の記載に関連して既に上
に示された意味を有する。
式(IV)の出発物質は合成において公知の化学薬品である。
式(I)の化合物及び式(II)の化合物の製造に対する本発明による方法を行
うために適する希釈剤は通常の有機溶媒である。これらのものには殊に脂肪族、
脂環式または芳香族の、随時ハロゲン化されていてもよい炭化水素例えばベンジ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油
エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素;エーテル例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン
、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルもしくはジエ
チルエーテル;ケトン例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン
;ニトリル例えばアセトニトリル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリル;ア
ミド例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルピロリドンまたはヘキサメ
チルリン酸トリアミド;エステル例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル、スルホキ
シド例えばジメチルスルホキシド、アルコール例えばメタノール、エタノール、
n−もしくはi−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、その水との混合物、または純水が
含まれる。
式(I)の化合物及び式(II)の化合物の製造に対する本発明による工程は好
ましくは適当な反応補助剤の存在下で行う。適当なかかる補助剤は実質的に全て
の通常の無機または有機塩基である。これらのものの例にはアルカリ金属または
アルカリ土金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコラート、酢酸塩、炭酸塩
または炭酸水素塩例えば水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチ
ラート、ナトリウムエチラート、カリウムt−ブチラート、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カ
ルシウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸アンモニウム、及びまた塩基性有機窒素化合
物例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアミノ−
ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(D
BN)またはジアザビシクロウンデセン(DBU)が含まれる。
式(I)の化合物及び式(II)の化合物の製造に対する本発明による工程を行
う場合、反応温度は比較的広い範囲内で変え得る。一般にそれ
らは0乃至200℃間、好ましくは20乃至150℃間の温度で行う。
式(I)の化合物及び式(II)の化合物に対する本発明による工程は一般に大
気圧下で行う。しかしながらまた、一般に0.1乃至10バール間の昇圧または
減圧下で行うことができる。
式(I)の化合物の製造に対する本発明による工程を行うために、式(II)の
置換されたカルボキシアミド1モル当り一般に1〜3モル、好ましくは1.0〜
2.0モルの反応補助剤の使用を必要とする。
式(I)の化合物の製造に対する本発明による工程の好適な具体例において、
式(II)の置換されたカルボキシアミド、反応補助剤及び希釈剤を室温で混合し
、そして混合物を反応の終了まで好ましくは昇温下で撹拌する。次に混合物を常
法により処理し得る。
例えば、このものを水、次に水性酸例えば(希)塩酸、及び再び水と共に振盪
する。次に有機相を乾燥し、そして濾過する。溶媒を注意して減圧下で濾液から
留去する。次に残った残渣は本質的に式(I)の生成物からなる。
式(II)の化合物の製造に対する本発明による工程を行うために、各々の場合
に必要とされる出発物質は一般にほぼ等モル量で用いる。しかしながらまた、各
々の場合に用いられる2つの成分の1つを比較的大過剰に用いることもできる。
反応は適当な希釈剤中か、または随時バルク中で、随時酸受容体の存在下で随時
行ってもよく、そして反応混合物は必要とされる特殊な温度で数時間撹拌する。
混合物を各々の場合に常法により処理する(製造実施例参照)。
本発明による式(I)の化合物及び式(II)の化合物は強い殺微生物作用(mi
crobicidal action)を持ち、そして実際に望ましくない微生
物を防除するために用いることができる。本活性化合物は植物保護剤、特に殺菌
・殺カビ剤(fungicides)としての用途に適している。
植物保護の殺菌・殺カビ剤はプラスモジオフオロミセテス(Plasmodiophoromy
cetes)、卵菌類(Oomycetes)、チトリジオミセテス(Chytridiomycetes)、接
合菌類(Zygomycetes)、嚢子菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidomycetes
)、及び不完全菌類(Deuteromycetes)を防除する際に用いられる。
上記の主な属名に含まれる菌・カビ病のある原因生物を非限定例として下に挙
げる:ピチウム(Pythium)種例えば苗立枯病(Pythium ultimum);フィトフ
トラ(Phytophthora)種例えば疫病(Phytophthora infestans);プソイドペ
ロノスポラ(Pseudoperonospora)種例えばべと病(Pseudoperonospora humuli
またはPseudoperonospora cubense);プラスモパラ(Plasmopara)種例えば
べと病(Plasmopara viticolu);ペロノスポラ(Peronospora)種例えばべと
病(Peronospora pisiまたは Peronospora brassicae);エリシフェ(Erysip
he)種例えばうどんこ病(Erysiphe graminis);スフェロテカ(Sphaerotheca
)種例えばうどんこ病(Sphaerotheca fuliginea);ポドスフェラ(Podosphae
ra)種例えばうどんこ病(Podosphaera leucotricha);ベンチュリア(Ventur
ia)種例えば黒星病(Venturia inaequalis);ピレノフォラ(Pyrenophora)
種例えば網斑病(Pyrenophora teresまたはPyrenophora graminea)(分生胞
子器状:Drechslera、同義:Helminthosporium);コクリオボルス(Cochliobolu
s)種例えば斑点病(Cochliobolus sativus);(分生胞子状:Drechslera、同
義:Helminthosporium);ウロマイセス(Uromyces)種例えばさび病(Uromyces
appendiculat
us);プシニア(Puccinia)種例えば赤さび病(Puccinia recondita);ティ
レティア(Tilletia)種例えば網なまぐさ黒穂病(Tilletia caries);ウステ
ィラゴ(Ustilago)種例えば裸黒穂病(Ustilago nuda またはUstilago avena
e);ペリキュラリア(Pellicularia)種例えば紋枯病(Pellicularia sasakii
);ピリキュラリア(Pyricularia)種例えばいもち病(Pyricularia oryzae)
;フーザリウム(Fussarium)種例えばフーザリウム・クルモルム(Fussarium c
ulmorum);ボツリティス(Botrytis)種例えば灰色かび病(Botrytis cinerea
);セプトリア(Septoria)種例えばふ枯病(Septoria nodorum);レプトス
フエリア(Leptosphaeria)種例えばレプトスフエリア・ノドルム(Leptosphaer
ia nodorum);セルコスポラ(Cercospora)種例えばセルコスポラ・カネセン
ス(Cercospora canescens);アルテルナリア(Alternaria)種例えば黒斑病
(Alternaria brassicae)及びプソイドセルコスポレラ(Pseudocercosporella
)種例えばプソイドセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporell
a herpotrichoides)。
植物の病気を防除する際に必要な濃度で、本活性化合物の植物による良好な許
容性があるために、植物の地上部分、生長増殖茎及び種子、並びに土壌の処理が
可能である。
これに関し、本発明による活性化合物は果物の生長における病気例えばポドス
フェラ(Podosphaera)及びベンチュリア(Venturia)種を防除するか、穀物の
病気例えばエリシフェ(Erysiphe)種を防除するか、またはイネの生長における
病気例えばいもち病(Pyricularia oryzae)を防除するために殊に高度に良好に
使用し得る。
加えてまた、本発明による活性化合物は例えば斑点病(Cochlibolus
sativus)、小枯病(Septoria nodorum)及び疫病(Phytophthora teres)に
対して良好な作用を示す。
その特殊な物理的及び/または化学的特性に依存して、本活性化合物は普通の
組成物例えば、溶液、乳液、懸濁剤、粉末、包沫剤、塗布剤、顆粒、エアロゾル
、種子用の重合物質中の極く細かいカプセル及びコーティング組成物、並びにU
LV冷ミスト及び温ミスト組成物に変えることができる。
これらの組成物は公知の方法において、例えば活性化合物を伸展剤、即ち液体
溶媒、圧力下での液化ガス及び/または固体の担体と随時表面活性剤、即ち乳化
剤及び/または分散剤及び/または発泡剤と混合して製造される。また伸展剤と
して水を用いる場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を用いることもできる。液
体溶媒として、主に、芳香族炭化水素例えばキシレン、トルエンもしくはアルキ
ルナフタレン、塩素化された芳香族もしくは塩素化された脂肪族炭化水素例えば
クロロベンゼン、クロロエチレンもしくは塩化メチレン、脂肪族炭化水素例えば
シクロヘキサン、またはパラフイン例えば鉱油留分、アルコール例えばブタノー
ルもしくはグリコール並びにそのエーテル及びエステル、ケトン例えばアセトン
、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノン、強
い有極性溶媒例えばジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド並びに水が
適している;液化した気体の伸展剤または担体とは、常温及び常圧では気体であ
る液体を意味し、例えばハロゲン化された炭化水素並びにブタン、プロパン、窒
素及び二酸化炭素の如きエアロゾル噴射基剤である;固体の担体として、粉砕し
た天然鉱物、例えばカオリン、クレイ、タルク、チョーク、石英、アタパルジャ
イト、モ
ントモリロナイト、またはケイソウ土並びに粉砕した合成鉱物例えば高度分散性
シリカ、アルミナ及びシリケートが適している;粒剤に対する固体の担体として
、粉砕し且つ分別した天然岩、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石及び白雲石
並びに無機及び有機のひきわり合成顆粒及び有機物質の顆粒例えばおがくず、や
しがら、トウモロコシ穂軸及びタバコ茎が適している;乳化剤及び/または発泡
剤として非イオン性及び陰イオン性乳化剤例えばポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル例えばアルキルアリールポ
リグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリー
ルスルホネート並びにアルブミン加水分解生成物が適している;分散剤として、
例えばリグニン−スルファイト廃液及びメチルセルロースが適している。
接着剤例えばカルボキシメチルセルロース並びに粉状、粒状またはラテックス
状の天然及び合成重合体例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリビ
ニルアセテート並びに天然リン脂質例えばセファリン及びレシチン、及び合成リ
ン脂質を組成物に用いることができる。更に添加物は鉱油及び植物油であること
ができる。
着色剤例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー並び
に有機染料例えばアリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、及び
微量の栄養剤例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブテン及び亜鉛
の塩を用いることができる。
調製物は一般に活性化合物0.1乃至95重量%間、好ましくは0.5乃至90
重量%間を含有する。
本発明による活性化合物はその調製物中でそのままで、及び例えばこ
の方法により作用のスペクトルを広げるか、または耐性の発展を防止するために
公知の殺菌・殺カビ剤、殺バクテリア剤(bactericides)、殺ダニ剤(acaricid
es)、殺線虫剤(nematicides)または殺虫剤との混合物の状態で使用し得る。
多くの場合、相乗効果がかかる混合物において生じる。
次のものが混合物に対して好適な物質の例である:
殺菌・殺カビ剤:
2−アミノブタン;2−アニリノ−4−メチル−6−シクロプロピル−ピリミ
ジン;2′,6′−ジブロモ−2−メチル−4′−トリフルオロメトキシ−4′
−トリフルオロ−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシアニリド;2,
6−ジクロロ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)−ベンズアミド;(E
)−2−メトキシイミノ−N−メチル−2−(2−フェノキシフェニル)−アセ
トアミド;硫酸8−ヒドロキシキノリン;(E)−2−{2−[6−(2−シア
ノフェノキシ)−ピリミジン−4−イルオキシ]フェニル}−3−メトキシアク
リル酸メチル;(E)−メトキシイミノ[アルファ−(o−トリルオキシ)−o
−トリル]酢酸メチル;2−フェニルフェノール(OPP)、アルジモルフ、ア
ムプロピルフォス、アニラジン、アザコナゾール、ベナラキシル、ベノダニル、
ベノミル、ビナバクリル、ビフェニル、ビテルタノール、ブラスチシジン−S、
ブロムコナゾール、ブピリメート、ブチオベート、カルシウムポリスルフィド、
カプタフォル、カプタン、カルベンダジム、カルボキシン、キノメチオネート、
クロロネブ、クロロピクリン、クロロタロニル、クロゾリネート、クフラネブ、
シモキサニル、シプロコナゾール、シプロフラム、ジクロロフェン、ジクロブト
ラゾール、
ジクロフルアニド、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノ
コナゾール、ジメチリモル、ジメトモルフ、ジニコナゾール、ジノカップ、ジフ
ェニルアミン、ジピリチオン、ジタリムフォス、ジチアノン、ドジン、ドラゾキ
ソロン、エディフェンフォス、エポキシコナゾール、エチリモル、エトリジアゾ
ール、フェナリモル、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェニトロパン、フ
ェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、酢酸フェンチン、フ
ェンチンヒドロキシド、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキ
ソニル、フルオロミド、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミ
ド、フルトラニル、フルトリアフォル、フォルペット、フォセチル−アルミニウ
ム、フタリド、フベリダゾール、フララキシル、フルメシクロックス、グアザチ
ン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、
イミベンコナゾール、イミノクタジン、イプロベンフォス(IBP)、イプロジ
オン、イソプロチオラン、カスガマイシン、銅調製物例えば水酸化銅、ナフテン
酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、酸化銅、オキシン−銅及びボルドー混合物、マン
カッパー、マンコゼブ、マネブ、メパニピリム、メプロニル、メタラキシル、メ
トコナゾール、メタスルホカルブ、メトフロキサム、メチラム、メトスルホバッ
クス、ミクロブタニル、ニッケルジメチルジチオカルバメート、ニトロタル−イ
ソプロピル、ヌアリモル、オフレース、オキサジキシル、オキサモカルブ、オキ
シカルボキシン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、フォスジフ
ェン、ピマリシン、ピペラリン、ポリオキシン、プロベナゾール、プロクロラズ
、プロシミドン、プロパモカルブ、プロピコナゾール、プロピネブ、ピラゾフォ
ス、ピリフェノックス、ピリメタ
ニル、ピロキロン、キントゼン(PCNB)、硫黄及び硫黄調製物、テブコナゾ
ール、テクロフタラム、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チ
シオフェン、チオファネート−メチル、チラム、トルクロフォス−メチル、トリ
ルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアゾキシド、トリク
ラミド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフルミゾール、トリホリン、ト
リチコナゾール、バリダマイシンA、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム。
殺バクテリア剤:
ブロノポル、ジクロロフェン、ニトラピリン、ニッケルジメチルジチオカルバ
メート、カスガマイシン、オクチリノン、フランカルボン酸、オキシテトラサイ
クリン、プロベナゾール、ストレプトマイシン、テクロフタラム、硫酸銅及び他
の銅調製物。
殺虫剤/殺ダニ剤/殺線虫剤:
アバメクチン、AC 303 630、アセフェート、アクリナトリン、アラ
ニカルブ、アルジカルブ、アルファメトリン、アミトラズ、アベルメクチン、A
Z 60541、アザジラクチン、アジンフォスA、アジンフォスM、アザサイ
クロチン、バシルス・ツリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、ベンジ
オカルブ、ベンフラカルブ、ベンスルタップ、ベタシルトリン、ビフェントリン
、BPMC、ブロフェンブロックス、ブロモフォスA、ブフェンカルブ、ブプロ
フェジン、ブトカルボキシン、ブチルピリダベン、カズサフォス、カルバリル、
カルボフラン、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カータップ、CGA1
57 419、CGA 184 699、クロエトカルブ、クロエトキシフォス
、クロルフェンビンフォス、クロルフルアズロン、クロルメ
フォス、クロルピリフォス、クロルピリフォスM、シス−レスメトリン、クロシ
トリン、クロフェンテジン、シアノフォス、シクロプロトリン、シフルトリン、
シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シロマジン、デルタメトリン、
デメトンM、デメトンS、デメトン−S−メチル、ジアフェンチウロン、ジアジ
ノン、ジクロフェンチオン、ジクロルボス、ジクリフォス、ジクロトフォス、ジ
エチオン、ジフルベンズロン、ジメトエート、ジメチルビンフォス、ジオキサチ
オン、ジスルホトン、エジフェンフォス、エマメクチン、エスフェンバレレート
、エチオフェンカルブ、エチオン、エトフェンプロックス、エトプロフォス、エ
トリムフォス、フェナミフォス、フェナザキン、フェンブタチンオキシド、フェ
ニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキシカルブ、フェン
プロパトリン、フェンピラド、フェンピロキシメート、フェンチオン、フェンチ
オン、フェンバレレート、フイプロニル、フルアジナム、フルシクロクスロン、
フルシトリネート、フルフェノクスロン、フルフェンプロクス、フルバリネート
、フォノフォス、フォルモチオン、フォスチアゼート、フブフェンプロクス、フ
ラチオカルブ、HCH、ヘプテノフォス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾック
ス、イミダクロプリド、イプロベンフォス、イサゾフォス、イソフェンフォス、
イソプロカルブ、イソキサチオン、イベルメクチン、ラムダ−シハロトリン、ル
フェヌロン、マラチオン、メカルバム、メルビンフォス、メスルフェンフォス、
メタアルデヒド、メタアクリフォス、メタアミドフォス、メチダチオン、メチオ
カルブ、メトミル、メトルカルブ、ミルベメクチン、モノクロトフォス、モキシ
デクチン、ナレド、NC 184、NI 25、ニテンピラム、オメトエート、
オキサミル、オキシデメトンM、オ
キシデプロフォス、パラチオンA、パラチオンM、パーメトリン、フェントエー
ト、フォレート、フォサロン、フォスメット、フォスファムロン、フォキシム、
ピリミカルブ、ピリミフォスM、ピリミフォスA、プロフェノフォス、プロメカ
ルブ、プロパフォス、プロポクスル、プロチオフォス、プロチオホス、プロトエ
ート、ピメトロジン、ピラクロフォス、ピラダフェンチオン、ピレスメトリン、
ピレトラム、ピリダベン、ピリミジフェン、ピリプロキシフェン、キナルフォス
、RH 5992、サリチオン、セブフォス、シラフルオフェン、スルフォテッ
プ、スルプロフォス、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリムフォス、
テフルベンズロン、テフルトリン、テメフォス、テルバム、テルブフォス、テト
ラクロルビンフォス、チアフェノックス、チオジカルブ、チオファノックス、チ
オメトン、チオナジン、ツリンジエンシン、トラロメトリン、トリアラテン、ト
リアゾフォス、トリアズロン、トリクロルフオン、トリフルムロン、トリメタカ
ルブ、バミドチオン、XMC、キシリルカルブ、YI 5301/5302、ゼ
ータメトリン。
本活性化合物はそのままで、その調製物の形態或いは該調製物から調製した使
用形態、例えば調製済液剤、懸濁剤、水和剤、塗布剤、可溶性粉剤、粉剤及び粒
剤の形態で使用することができる。これらのものは普通の方法において、例えば
液剤散布、スプレー、アトマイジング、粒剤散布、粉剤散布、フォーミング(fo
aming)、はけ塗り等によって施用される。更に、超低容量法に従って活性化合
物を施用するか、或いは活性化合物の調製物または活性化合物自体を土壌中に注
入することができる。また植物の種子を処理することもできる。
植物の部分を処理する場合、施用形態における活性化合物濃度は実質
的な範囲内で変えることができる。一般に濃度は1乃至0.0001重量%、好
ましくは0.5乃至0.001重量%間である。
種子を処理する際には、一般に種子1kg当り0.001〜50g、好ましく
は0.01〜10gの活性化合物を必要とする。
土壌を処理する際には、作用場所に0.00001〜0.1重量%、好ましくは
0.0001〜0.02重量%の活性化合物濃度を必要とする。
製造実施例:
実施例1
N−(3−クロロ−プロピル)−α−メトキシイミノ−α−[2−(2−メチ
ル−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド0.43g(1.15ミリ
モル)、カリウムt−ブチラート0.2g(1.725ミリモル)及びトルエン2
0mlの混合物を還流下で10分間加熱した。次にこのものを水10mlで希釈
し、そして半濃厚の塩酸で中和した。有機相を分別し、水10mlで2回洗浄し
、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を注意して水流ポンプの真
空下で濾液から留去した。
2−[α−メトキシイミノ−2−(2−メチル−フェノキシ)−ベンジル]−
1−オキサ−3−アザ−2−シクロヘキセン0.3g(理論値
の80%)が非晶性残渣として得られた。
実施例2
N−(4−クロロ−ブチル)−α−メトキシイミノ−α−[2−(2−メチル
−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド5.1g(13.1ミリモル
)、カリウムt−ブチラート2.2g(19.7ミリモル)及びトルエン50ml
の混合物を還流下で10分間加熱した。次にこのものを水30mlで希釈し、1
N塩酸で中和し、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶
媒を注意して水流ポンプの真空下で濾液から留去した。
2−[α−メトキシイミノ−2−(2−メチル−フェノキシ)−ベンジル]−
1−オキサ−3−アザ−2−シクロヘプテン4.6g(理論値の99%)が非晶
性残渣として得られた。
実施例1及び2と同様に、そして式(I)の化合物の製造に対する本発明によ
る方法の一般的記載に従い、例えば下の表1に示す式(I)の化合物を製造する
こともできた。
また実施例9として表1に示される化合物は例えば次のように製造することが
できた:
(R)−(−)−N−(2−クロロ−プロピル)−α−メトキシイミノ−α−
[2−(2−メチル−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド3.2
g(8.54ミリモル)、ナトリウムメチラート0.65g(11.95ミリモル
)及びメタノール30mlの混合物を65℃で4時間撹拌し、次に蒸発により濃
縮した。残渣を塩化メチレン中に取り入れ、水、次に1N塩酸及び次に再び水で
洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を注意して水流ポン
プの真空下で濾液から留去した。
(R)−(−)−5−メチル−2−[α−メトキシイミノ−2−(2−メチル
−フェノキシ)−ベンジル]−1−オキサ−3−アザ−2−シクロペンテン2.
4g(理論値の83%)が非晶性残渣として得られた。
式(II)の化合物:
実施例(II−1)
α−メトキシイミノ−α−[(2−メチル−フェノキシ−メチル)−フェニル
]−酢酸メチル6.3g(0.02モル)及び(R)−(−)−1−アミノ−2−
プロパノール1.5g(0.02モル)の混合物を溶融状態にて120℃で12時
間撹拌し、その際に遊離したメタノールを冷却器中に凝縮させた。混合物を冷却
した後、このものを塩化メチレン中に取り入れ、水、次に1N塩酸及び次に再び
水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を注意して水流
ポンプの真空下で濾液から留去した。
(R)−(−)−N−(2−ヒドロキシ−プロピル)−α−メトキシイミノ−
α−[(2−メチル−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド7.1
g(理論値の99%)が非晶性残渣として得られた。
実施例(II−2)
(R)−(−)−N−(2−ヒドロキシ−プロピル)−α−メトキシイミノ−
α−[(2−メチル−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド5.3
5g(15ミリモル)を塩化メチレン40ml中に入れ、そして塩化チオニル2
.13mlを滴加した。反応混合物を20℃で8時間撹拌し、次に蒸発により濃
縮した。残渣を塩化メチレン中に取り入れ、水、次に炭酸水素ナトリウム水溶液
及び次に再び水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濾過した。溶媒を
注意して水流ポンプの真空下で濾液から留去した。
(R)−(−)−N−(2−クロロ−プロピル)−α−メトキシイミノ−α−
[(2−メチル−フェノキシ−メチル)−フェニル]−アセトアミド4.75g
(理論値の85%)が非晶性残渣として得られた。
実施例(II−1)及び(II−2)と同様に、そして式(II)の化合物の製造に
対する本発明による方法の一般的記載に従い、例えば下の表2に示す式(II)の
化合物を製造することもできた。
施用例:
実施例A
うどんこ病(Podosphaera)試験(リンゴ)/保護
溶 媒:アセトン4.7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.3重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
にぬれるまで噴霧した。噴霧コーテイングが乾燥した後、植物にリンゴうどんこ
病の病原菌(Podosphaera leucotricha)の分生胞子器を粉剤散布により接種し
た。
次に植物を23℃及び相対湿度約70%の温床中に置いた。
評価を接種10日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(3)、(II−7)、(II−20)、(
II−21)及び(II−22)の化合物は20ppmの活性化合物濃度で90%よ
り高い作用の程度を示した。
実施例B
黒星病(Venturia)試験(リンゴ)/保護
溶 媒:アセトン4.7重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.3重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、植物にリンゴ黒星病の
病原菌(Venturia inaequalis)の水性分生胞子器懸濁液を接種し、次に20℃
及び相対湿度100%の培養室中に1日間置いた。
次に植物を20℃及び相対湿度約70%の温床中に置いた。
評価を接種12日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(II−2)及び(II−22)の化合物は
2.5ppmの活性化合物濃度で90%より高い作用の程度を示した。
実施例C
うどんこ病(Erysiphe)試験(大麦)/保護
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
度にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、この植物にうどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.hordei)の胞子をまぶした。
うどんこ病の膿庖を発達させるために植物を約25℃の温度及び約80%の相
対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(8)、(11)、(14)、(II−1
)、(II−2)、(II−7)及び(II−10)の化合物は250g/haの施用
割合で85%より高い作用の程度を示した。
実施例D
うどんこ病(Erysiphe)試験(小麦)/保護
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
保護活性を試験するために、若い植物に活性化合物の調製物をしたたり落る程
度にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、この植物にうどんこ
病(Erysiphe graminis f.sp.tritici)の胞子をまぶした。
うどんこ病の膿庖を発達させるために植物を約25℃の温度及び約80%の相
対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(8)、(11)、(14)、(16)
、(II−1)、(II−2)、(II−7)、(II−11)、(II−21)及び(II
−22)の化合物は250g/haの施用割合で80%より高い作用の程度を示
した。
実施例E
うどんこ病(Erysiphe)試験(大麦)/治療的
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
治療活性を試験するために、若い植物にうどんこ病(Erysiphe graminis f.s
p.hordei)の胞子をまぶした。接種48時間後、この植物に活性化合物の調製
物を所定の投与割合で噴霧した。
うどんこ病の膿庖の発達を促進するために、植物を約20℃の温度及び約80
%の相対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(3)、(8)、(11)、(14)、
(II−1)、(II−11)及び(III−26)の化合物は250g/haの施用
割合で80%より高い作用の程度を示した。
実施例F
うどんこ病(Erysiphe)試験(小麦)/治療的
溶 媒:N−メチル−ピロリドン10重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.6重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒及び乳化剤と混合し、そしてこの濃厚剤を水で希釈して所望の濃度にした。
治療活性を試験するために、若い植物にうどんこ病(Erysiphe graminis f.s
p.tritici)の胞子をまぶした。接種48時間後、この植物に活性化合物の調製
物を所定の投与割合で噴霧した。
うどんこ病の膿庖の発達を促進するために、植物を約20℃の温度及
び約80%の相対湿度の温床中に置いた。
評価を接種7日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(8)、(11)、(II−1)、(II−
2)、(II−7)、(II−11)及び(II−26)の化合物は250g/haの
施用割合で85%より高い作用の程度を示した。
実施例G
いもち病(Pyricularia)試験(イネ)/保護
溶 媒:アセトン12.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.3重量部
活性化合物の適当な調製物を製造するために、活性化合物1重量部を上記量の
溶媒と混合し、この濃厚物を水及び上記量の乳化剤で希釈して所望の濃度にした
。
保護活性を試験するために、若いイネ植物に活性化合物の調製物をしたたり落
る程にぬれるまで噴霧した。噴霧コーティングが乾燥した後、植物にいもち病(
Pyricularia oryzae)の水性胞子懸濁液を接触した。次に植物を相対湿度100
%及び25℃の温床中に置いた。
病気感染の評価を接種の4日後に行った。
この試験において、例えば製造実施例(II−7)、(II−20)、(II−21
)及び(II−22)の化合物は0.025%の活性化合物濃度で80%より高い
作用の程度を示した。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 417/04 333 9053−4C C07D 417/04 333
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,HU,JP,KR,KZ,LK,M
X,NO,NZ,PL,RO,RU,SK,UA,US
(72)発明者 ゲルデス, ペーター
ドイツ連邦共和国デー52080アーヘン・バ
ルトシユトラーセ75
(72)発明者 ハイネマン, ウルリヒ
ドイツ連邦共和国デー42799ライヒリンゲ
ン・アムゾネンハング1
(72)発明者 クリユーガー, ベルント−ビーラント
ドイツ連邦共和国デー51467ベルギツシユ
グラートバツハ・アムフオレント52
(72)発明者 クーント, デイートマー
ドイツ連邦共和国デー51399ブルシヤイ
ト・エシエンアレー6デー
(72)発明者 テイーマン, ラルフ
ドイツ連邦共和国デー51375レーフエルク
ーゼン・ルートビヒ−キルヒナー−シユト
ラーセ5
(72)発明者 デーネ, ハインツ−ビルヘルム
ドイツ連邦共和国デー53125ボン・チヤー
ルズ−ビマー−シユトラーセ15
(72)発明者 ドウツツマン, シユテフアン
ドイツ連邦共和国デー40721ヒルデン・コ
ーゼンベルク10
(72)発明者 ヘンスラー, ゲルト
ドイツ連邦共和国デー51381レーフエルク
ーゼン・アムアレンツベルク58アー
(72)発明者 シユテンツエル, クラウス
ドイツ連邦共和国デー40595デユツセルド
ルフ・ゼーゼナーシユトラーセ17