JPH08509686A - 可撓性パッキング材料から成る袋、およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内面（９）と外面（８）とを有し、重なり部分によってチューブが形成されるように折り畳まれたシート状材料を備える可撓性パッキング材料から構成された袋である。重なり部分において、パッキング材料は、ラップシール（１０）により、内面が外面にシールされており、２つの側方エッジ部分（１１、１２）に沿って、内面が外面に（外側エッジシール（１３、１４）にて）溶着され、重なり部分の隣接エリア（１５、１６）では、外面が内面に溶着され、パック詰め製品を収容する閉じた袋を得るようになっている。パッキング材料は、内面が外面に溶着されると剥離シールとなり、内面同士が溶着されると、強力なシール（溶着シール）となる。パッキング材料は、ポリエチレン（ＰＥ）を含む内側層（１７）と、ポリエチレン（ＰＥ）とポリプロピレン（ＰＰ）とのコポリマーを含む外側層（１８）と、ポリプロピレン（ＰＰ）を含む基礎となる中間層（１９）を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 可撓性パッキング材料から成る袋、およびその製造方法 技術分野 本発明は、内面および外面を有するシート材料を折り畳むことにより、可撓性 パッキング材料から製造され、正面壁と、背面壁と、この背面壁から延び、正面 壁の上部自由エッジにほぼ一致する折り畳み線を中心として、正面壁上に下方へ 折り畳まれたフラップを有するポーチ部分を備え、長手方向の溶着シーム部によ り、フラップと正面壁との間の重なり部分において、内面と外面とがシールされ ており、２つの側方エッジ部分に沿って、内面が外面に溶着されており、重なり 部分の隣接領域において、外面が内面に溶着され、製品を囲む閉じた袋となって おり、内面を外面に溶着した際、前記パッキング材料は、剥離シール部を形成し 、内面同士を溶着した際、強力なシール（溶着シール）を形成してなる袋に関す る。 背景技術 デンマーク国特許公告第１０９５０１号明細書は、その導入部において、可撓 性パッキング材料の上に折り畳むことによって形成したポーチ部分と、このポー チ部分を覆うように下方に折り畳んだフラップを有する、タバコ用ポーチタイプ の袋について記載している。フラップの内面は、長手方向の溶着部によって、ポ ーチ部分の外面に溶着または剥離可能に接着されるが、ポーチ部分とフラップの 対向する壁の内面は、共に剥離できないように溶着される。 このようなポーチは、上にシールすると、溶着シールが得られる熱シール可能 な第１表面と、パッキング材料の熱シール可能な表面にシールすると剥離シール が得られる第２表面を有するパッキング材料を使用することによって得られる。 パッキング材料の２つの表面を組み合わせることができる例として、ポリエチ レンとベーラム紙の組み合わせのみならず、ポリエチレンとアルミフォイルの組 み合わせが記載されている。ポリエチレンをベーラム紙にシールすると、ベーラ ム紙の表面および構造に起因して、ガスプルーフなパッキングは得られない。ポ リエチレンをアルミフォイルにシールすると、接着力が得られるが、その接着強 度の制御は極めて困難である。従って、上記明細書では、材料の上記組み合わせ のうちの２つの材料の間で、接着シールを使用することが示唆されている。 袋は、単一の袋として製造され、この袋は、一つの側方エッジが開いており、 すなわち長手方向の剥離シールと、剥離不能なシールの１つだけを製造し、その 後、製造した袋に所望の製品を充填し、第２の強力な側方シールを設ける。この 方法は、製品を合理的にパッキングするための現在の条件を満たすものではない 。 自動的に製造される剥離可能な袋および充填装置は公知である。しかし、これ ら公知の袋では、剥離可能なシールは、側方エッジ溶着部、すなわち一部が完成 したパッキング内に充填する際、製品が落下する溶着部となっている。溶着部は 、製品を落下する際に破壊されないような熱間強度（熱間粘着強度）を有し、低 温時には剥離可能でなければならないという大きな問題が生じる。 最後にポリエチレンとポリプロピレンとのコポリマーから成る第１外側層と、 ポリエチレンを含むポリマーから成る第２外側層を有するパッキング材料は公知 である。 発明の開示 本発明の目的は、ガスプルーフすなわち真空プルーフな剥離可能な袋に、製品 を合理的にパッキングするための現在の要求を満たしうるようにした、冒頭に記 載のタイプの袋を提供することである。 本発明の袋では、パック材料は、ポリエチレン（ＰＥ）を含む内側層と、ポリ エチレン（ＰＥ）とポリプロピレン（ＰＰ）とのコポリマーを含む外側層と、ポ リプロピレン（ＰＰ）を含む基礎となる中間層とを備えている。 内側層および外側層の双方にポリマーを含むポリエチレンを使用することによ り、内面同士、すなわちＰＥを含む層同士を溶着した際に、ガスプルーフな強力 なシールを得るほかに、内面を外面に溶着した際に、ガスプルーフなシールを得 てシールの強度、すなわち剥離強度を制御することが可能となる。こうして、全 体としてにガスプルーフ、すなわち真空プルーフなパッキングが得られる。この パッキングは、特性を極めて正確に制御できる剥離シールによってシールされる 。 これらの有利な性質により、垂直な袋を形成し、充填し、シールする装置上で 、袋を合理的に製造することが可能となる。このような製造は、溶着部の品質を 管理する上での障害により、これまで可能ではなかった。 従って、本発明の袋の本質的な特徴は、充填中、袋が落下する際に大きな応力 を受けた側方エッジ溶着部が、高温時に上記応力に耐える十分な強度（熱間粘着 性）を有する溶着シールとなることである。 本発明において、内側層を、外側層内のコポリマーとは異なるＰＥとＰＰとの コポリマーにすることができる。 更に本発明において、前記層を溶着することにより、１００〜８００ｇ／２０ ｍｍ、好ましくは２００〜５００ｇ／２０ｍｍの剥離強度が得られるように、内 側層および外側層の組成を選択できる。 更に本発明において、外側層と中間層との間の剥離強度は、１００〜８００ｇ ／２０ｍｍ、好ましくは２００〜５００ｇ／２０ｍｍの間とするのがよい。この ようにすると、外側層と中間層との間で剥離効果が得られるので、外側層と内側 層との間の組成を利用し、両者の間に、より強力な溶着部、例えば強力なシール （溶着シール）を得ることが可能となる。これは、溶着部の品質を正確に管理す るような状況下では有利である。 本発明は更に、正面壁と背面壁と、正面壁の上部自由エッジとほぼ一致した折 り畳み線を中心として、正面壁上に折り畳まれ、背面壁より延びるフラップを有 するポーチ部分を備え、フラップと正面壁との間の重なった部分における長手方 向の剥離可能なシールによってシールされ、両側方部分に沿う剥離不能なシール によってシールされた、充填された可撓性袋を製造する方法にも関する。 本発明の方法は、 シートの両エッジが重ねられ、正面壁、背面壁およびフラップを形成するよう に、袋状の、充填シール装置のうちの充填チューブの回りに、可撓性シートの材 料のチューブを形成し、 重なったシート部分の間に長手方向の溶着部を設け、 チューブの全幅に横方向溶着部を設け、 チューブ内にパックすべき製品を充填し、 充填された製品の上方において、チューブの全幅にわたって横方向溶着部を設 け、 充填した袋をチューブから分離することを含み、 前記シート状材料は、ＰＥを含む内側層と、ＰＥとＰＰとのコポリマーを含む 外側層と、ＰＰを含む基礎となる中間層とを備え、内面と外面を溶着すると、剥 離シールが得られ、一方、内面と内面を溶着すると、強力なシール（溶着シール ）が得られるようになっていることを特徴としている。 図面の簡単な説明 次に、特に好ましい実施例および添付図面を参照して、本発明についてより詳 細に説明する。 図１は、本発明の袋の略正面図である。 図２は、図１におけるＩＩ−ＩＩ線に沿った略断面図である。 図３は、本発明の袋のパッキング材料の一例の略断面図である。 図４は、袋を製造するための本発明の方法の略図である。 本発明の好ましい実施例の説明 図１〜図３に示す本発明の袋は、ポーチ形状のものであり、ほぼ同一高さの正 面壁２と、背面壁３と、正面壁２に重なるよう下方に延びるフラップ４とによっ て形成されたポーチ部分１を備えている。フラップ４と背面３との間の折り畳み 線２３は、正面壁２の自由エッジ５とほぼ一致している。 このポーチは、シート状の材料から成る第１エッジ５を、シート状の材料の反 対側のある位置まで移動させ、次に、シート状材料から成る第２の反対側のエッ ジ６を、第１エッジ５を中心として所定の重なり位置へ移動させることによって 形成される。こうして、第１エッジはポーチ部分１の開口部７を形成する。 正面壁２の内面８と、フラップの内面９との間には、袋の２つの側方エッジ１ １と１２の間を完全に延びる長手方向シール１０が設けられている。各側方エッ ジ部分において、正面壁２の内面９’が、また背面壁３の内面９”との間には、 側方エッジシール１３、１４が設けられている。これに対応し、各側方エッジ１ １、１２の領域において、フラップ４の内面９と正面壁２の外面８との間には、 シール領域１５、１６が設けられている。 図３に示すように、この袋に使用される可撓性パッキング材料は、ポリエチレ ン（ＰＥ）、好ましくはポリエチレンとポリプロピレンのコポリマーを含み、袋 の内面９’、９”を形成する第１外側層を備えている。このパッキング材料は、 更に袋の外面８を形成する第２外側層１８を備えている。この外側層は、ＰＥと ＰＰのコポリマー、好ましくは第１外側層１７のコポリマーと異なるコポリマー である。この第２外側層１８は、ポリプロピレン（ＰＰ）から成る中間層１９に 同時押し出し成形することにより、ラミネートされている。ＰＰの中間層１９と 第１外側層１７との間には、ＰＰとＰＥのコポリマーの層２０のみならず、第１ 外側層１７に隣接するバインダー層２１が配置されている。 これに関連し、中間層１９と第１外側層１７との間には、パッキング材料の性 質に応じて、任意の数の種々のラミネート層を設けることができる。 パッキング材料の構造に起因し、第１外側層１７を自らの上に溶着、すなわち 外側エッジシール１３、１４の場合のように、内面９に溶着した領域では、強力 なシール（溶着シール）が得られるが、第２外側層１８に第１外側層１７を溶着 した場合、すなわち、長手方向シール１０の場合のような、外面８に対して内面 ９を溶着している領域、および側方エッジシール１３、１４上でのシール領域１ ５、１６において、剥離シールを設けてある。 これら剥離シール１５、１６、１０は、１００〜８００ｇ／２０ｍｍ、最も好 ましくは２００〜５００ｇ／２０ｍｍの剥離強度を有する。このような剥離強度 は、内面９と外面８との間の溶着部の剥離強度をこの範囲内にするか、または前 記面８と９との間に、より強いシール部、すなわち、溶着シール部を設けること によって得られる。しかし、第２外側層１８と中間層１９との間の付着力は、こ の範囲内の剥離強度に対応する強度である。その結果、フラップ４の自由端部分 ２２を引っ張り、袋を開けた際に、層１８、１９のラミネート状態がなくなるこ とによって、剥離性が得られる。 図４は、図１〜図３に示す袋を製造する方法を略示するものである。 材料列（図示せず）からの可撓性パッキング材料３０の連続シートを、成形ショ ルダー３１上を通過するようにガイドし、充填兼成形チューブ３１のまわりをガ イドして、チューブ３３となるように成形する。このチューブ３３のエッジ５、 ６は、重なり部分３４において互いに重なっている。 このシート材料を、成形されたチューブ３３を成形チューブ３２上に押圧する ２つの対向するコンベアベルト３５によって送る。更に成形チューブ３２は、２ つのコンベアベルト３５と３６との間に配置され、袋の長手方向シール１０を形 成するようになっている長手方向のシール装置３７に対する支持体として働く。 コンベアベルト３５、３６および成形チューブ３１の他端３８の下方には、２つ の横方向のシール装置３９、４０が互いに対向するように配置されており、これ らは、接近したり離間したりする方向に移動可能となっている。 更に、この横方向シール装置３９、４０内には、フォイル状のチューブ３３を 切断するための切断ナイフ４１が配置されている。この横方向のシール装置３９ 、４０は、袋の側方エッジシール１３、１４およびフラップ４と正面壁２との間 の上部にあるシール領域１５、１６を形成するが、ナイフ４１がパック詰めされ た製品を含む完成した袋をチューブ３３から分離する。 袋の製造および充填作業は、次のようにして実行される。 完成したパックの幅Ｂと対応する細長いシート状の材料を、コンベアベルト３ ５、３６によって間欠的に前進させて、チューブ３３を形成する。 次に、長手方向の溶着装置３７がパック材料に当接し、パックの長手方向シー ル１０を形成し、横方向溶着装置３９、４０は互いに接近するように移動させら れ、先に形成された袋の側方エッジシール１２を形成し、袋の側方エッジシール １３が形成される。これと同時に、ナイフ４１が２つの袋を分離する。 これに関連し、横方向シール装置３９、４０およびナイフ４１の下方で、チュ ーブ２の２つの袋が接続されている図４に示す状態は、実際には起こらず、実際 は、ナイフ４１の領域において最も下方の袋は、チューブの残り部分から分離さ れることとなる。図示した状態は、単に充填作業を説明するためのものである。 次に横方向シール装置３９と４０が互いに離間し、長手方向シール装置３７が 、溶着位置から離間する。 次に、コンベアベルト３５、３６によって、チューブが長さＢだけ前進され、 成形および充填チューブ３１を介してチューブ３３内に所望の製品が充填され、 その後横方向シール装置３９、４０がもう１回接近し、上記のように、長手方向 シール装置３７が成形チューブ３３に向かって移動する。この結果、充填された 製品の上に側方エッジシール１２が形成される。 横方向溶着装置３９、４０が再び離間するように移動されると、ナイフ４１に よって、チューブの残り部分から分離された形成済み袋が落下する。 本発明は、請求の範囲から逸脱することなく、種々の態様に変形して実施する ことができる。例えば、別個のコンベアベルトを使用する代わりに、各溶着作業 に関連して袋の幅に対応する距離Ｂだけ横方向溶着装置３９、４０を移動させる ことにより、成形済みチューブ３３の送りを実行できる。 最後に、フラップ４は、剥離可能なシール１０を剥離し、内部のパック詰めさ れた製品を取り出すべく袋を開ける際に、ユーザーが剥離可能なシール１０およ びグリップ部分２２をつかむことができるように、十分な長さを有しているなら ば、正面壁２の上へ、所定の長さ延長させることができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，Ｇ Ｂ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ， ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．内面（９）および外面（８）を有するシート材料を折り畳むことにより、 可撓性パッキング材料から製造され、正面壁（２）と、背面壁（３）と、この背 面壁（３）から延び、正面壁（２）の上部自由エッジ（５）とほぼ一致する折り 畳み線（２３）を中心として、正面壁上に下方へ折り畳まれたフラップ（４）を 有するポーチ部分（１）を備え、長手方向溶着シーム部（１０）によって、フラ ップ（４）と正面壁（２）との間の重なり部分（３４）において、内面（９）と 外面（８）とがシールされており、２つの側方エッジ部分（１１、１２）に沿っ て、内面（９）が外面（８）に溶着されており、重なり部分の隣接領域（１５、 １６）において、外面（８）が内面（９）に溶着されて、製品を囲む閉じた袋と なっており、前記パック材料は、内面（９）を外面（８）に溶着した際、剥離シ ール部（１０、１５、１６）を形成し、内面（９）同士を溶着した際、強力なシ ール（溶着シール）（１３、１４）を形成する袋において、 袋に対してパック材料が、ポリエチレン（ＰＥ）を含む内側層（１７）と、ポ リエチレン（ＰＥ）とポリプロピレン（ＰＰ）とのコポリマーを含む外側層（１ ８）と、ポリプロピレン（ＰＥ）を含む基礎となる中間層（１９）とを備えてい ることを特徴とする袋。 ２．内側層（１７）が、外側層（１８）内のコポリマーとは異なるＰＥとＰＰ とのコポリマーであることを特徴とする、請求項１記載の袋。 ３．前記層を溶着することにより、１００〜８００ｇ／２０ｍｍ、好ましくは ２００〜５００ｇ／２０ｍｍの剥離強度が得られるように、内側層および外側層 （１７、１８）の組成を選択したことを特徴とする、請求項１または２記載の袋 。 ４．外側層（１８）と中間層（１９）との間の剥離強度が、１００〜８００ｇ ／２０ｍｍ、好ましくは２００〜５００ｇ／２０ｍｍの間であることを特徴とす る、請求項１〜３のいずれかに記載の袋。 ５．正面壁（２）と背面壁（３）と、正面壁（２）の上部自由エッジ（５）に ほぼ一致した折り畳み線（２３）を中心として正面壁（２）上に折り畳まれ、背 面壁（３）より延びるフラップ（４）を有するポーチ部分（１）を備え、フラッ プ（４）と正面壁（２）との間の重なった部分（３４）における長手方向の剥離 可能なシール（１０）によってシールされ、両側方部分に沿う剥離不能なシール （１３、１４）によってシールされた、充填された可撓性袋の製造方法において 、 シートの両エッジ（５、６）を重ね、正面壁（２）、背面壁（３）およびフラ ップ（４）を形成するように、袋状の、充填シール装置のうちの充填チューブ（ ３２）のまわりに、可撓性シートの材料（３０）のチューブ（３３）を形成し、 重なったシート部分の間に、長手方向の溶着部（１０）を設け、 チューブ（３３）の全幅にわたって横方向溶着部（１３）を設け、 チューブ（３３）内にパックするべき製品を充填し、 充填された製品の上方において、チューブの全幅にわたって横方向溶着部（１ ２）を設け、 充填した袋をチューブから分離することを含み、 前記シート状材料が、ＰＥを含む内側層（１７）と、ＰＥとＰＰとのコポリマ ーを含む外側層（１８）と、ＰＰを含む基礎となる中間層（１９）とを備え、内 面（９）と外面（８）とを溶着して、剥離シールを得、一方、内面（９）を内面 （９）を溶着して、強力なシール（溶着シール）を得ることを特徴とする、充填 された可撓性の袋の製造方法。 ６．内側層（１７）が、外側層（１８）内のコポリマーとは異なるＰＥとＰＰ とのコポリマーであることを特徴とする、請求項５記載の方法。 ７．前記層を溶着することにより、１００〜８００ｇ／２０ｍｍ、好ましくは ２００〜５００ｇ／２０ｍｍの剥離強度が得られるように、内側層および外側層 （１７、１８）の組成を選択したことを特徴とする、請求項５または６記載の方 法。 ８．外側層（１８）と中間層（１９）との間の剥離強度が、１００〜８００ｇ ／２０ｍｍ、好ましくは２００〜５００ｇ／２０ｍｍの間であることを特徴とす る、請求項５または６記載の方法。