JPH08506166A - 管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 軸方向の開口を有する第１の継手構成部品１と、第１の継手構成部品の開口と共軸上に軸方向の開口を有する第２の継手構成部品４とからなる管継手。継手構成部品１、２の間には、流体シールとして機能するガスケットリング７が挟装されている。継手構成部品はボルト１０によって結合される。ガスケット内には、それぞれに応力又はひずみ応答材料を挟装した一対の電極からなる多数の応力又はひずみ応答素子が、ガスケットの全周に沿って等間隔で配置されている。応答素子は、その両面がガスケット及び電極の両面から離隔され、かつリード線１８、１９を介して、個々の応答素子に於ける直近のボルトに加わるトルクに対応する応力又はひずみを表示する出力手段に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】 管継手技術分野 本発明は管継手に関し、特にその相補的な面の間にガスケットを有する管継手 に関する。背景技術 良く知られているように、ガスケットの目的は管継手を密封することである。 管継手を密封するのに様々な方法があるが、最も一般的な方法は、管継手に対し て垂直に延長するボルトを用いてガスケットに圧力を加える方法である。ガスケ ット内部に加えられる圧力は、系内の圧力を超えていなければならず、さもなけ ればガスケットの機能が発揮されないために、ガスケットで封じようとするもの は何であれ必ず漏れてしまう。 ボルトを用いて構成部品をガスケットの面に係合させることに関する問題点は 、ボルトが個々に締付けられ、その結果として、加えられたトルク及びそれによ って生じる力が、ガスケット全体に対して均一に分布せず、ガスケットの周辺に 掛かる圧力が局所的に変化する結果となることである。例えば、管継手の周辺に ４個のボルトが等間隔で設けられているような場合には、１個のボルトを締付け ると必然的に、直径方向反対側のボルトに幾分ゆがみを生じる結果となる。従っ て、力を均等に分布させることは困難である。締付けスパナにトルクインジケー タを用いることができるが、これは、加えられるトルクを示すものであって、そ の結果生じるガスケット内部の力を示すものではない。 本発明は、このような問題点を少なくとも軽減することができる管継手を提供 することを目的とする。発明の開示 本発明によれば、軸方向の開口を有する第１の継手構成部品と、前記第１の開 口と共軸上に配設された軸方向の開口を有する第２の継手構成部品と、前記構成 部品間に挟装されるガスケットと、前記第１の継手構成部品を前記第２の継手構 成部品に、それらの間に前記ガスケットをその両面が前記各継手構成部品と接す るように挟装して固定するように設けられる複数のボルトとからなる管継手であ って、前記ガスケットが、その全周に沿って実質的に等間隔で配置され、それぞ れその間に応力又はひずみ応答材料を挟装する一対の電極からなり、それぞれそ の両面が前記ガスケットの両面から離隔された複数の応力又はひずみ応答要素と 、個々の前記応答要素にかかる応力又はひずみを直近のボルトに加わるトルクに 対応して検出可能に表示し得るように、前記各応答要素を出力表示手段に接続す るための手段とを一体的に有することを特徴とする管継手が提供される。 従って、前記応答要素は、ボルトに加えられるトルクではなく、組付け時にガ スケット内に生じる力に応答する。 前記継手構成部品は一般に管状部材からなり、その場合にガスケットは環状で ある。 前記各応答要素が前記ガスケット内に包み込まれていると、好都合である。少 なくとも４個の応答要素が等間隔で設けられていると、有利である。 好適には、前記ガスケットには、第１及び第２の継手構成部品に設けられた前 記ボルトの貫通孔に対して相補的に配置した貫通孔が設けられ ている。 前記複数の応答要素の数が前記複数のボルトの数と等しいと、特に好都合であ る。 一般に前記ひずみ応答要素は、ひずみゲージに含まれるような型式のものであ る。本発明の好適な実施例では、前記管継手は、それぞれにその間に圧電材料を 挟装した一対の電極からなる複数の圧電素子から構成される。 本発明のある実施例では、前記複数の応答要素がガスケットの全周に沿って、 前記開口の軸線から放射方向外向きに各ボルトを通るように引いた線が各応答要 素を通過するように配設されている図面の簡単な説明 以下に本発明の特徴について、添付図面を参照しつつ実施例を用いて詳細に説 明する。 第１図は、応答要素が圧電素子である本発明による管継手の好適な実施例を示 す縦断面図である。 第２図は、第１図の管継手のガスケット部分（詳細部分Ａ）を示す拡大縦断面 図である。 第３図は、圧電素子の配置を示す第１図の管継手のガスケットの断面図（Ｂ面 ）である。 第４図、第５図及び第６図は、それぞれ第３図のガスケットの変形例であって 、様々な形の圧電素子の配置を示す断面図である。 第７図は、本発明による管継手のガスケット内に圧電素子を配置する手段の変 形例を示す縦断面図である。発明を実施するための最良の形態 添付図面の第１図乃至第３図には、内面２及び外面３を有する第１の管状構成 部品１と、内面５及び外面６を有する第２の管状構成部品４とが示されている。 内面２、５の間には、流体シールとして機能するガスケットリング７が挟装され ている。 第１の管状構成部品１には、一連の８個の貫通孔８が設けられ、かつ第２の管 状構成部品４には、対応する一連の８個の貫通孔９が設けられている。各対の貫 通孔８、９には、それぞれねじ付きボルト１０が貫通している（第１図には２個 だけ示されているが、第３図に示されるように通常少なくとも４個のボルトがあ る）。各ボルト１０の一方の端部には、ねじ付きナット１１が螺着され、かつ他 方の端部にはねじ付きナット１２が螺着されている。両継手構成部品１、４は、 ナット１１、１２を適当に締付けることによって、ガスットリング７を挟装した 状態で互いに緊密に締付けることができる。 第２図に於いて、ガスケットリング７は、その厚さ方向に略中間の平面位置に 、それぞれにその間に圧電材料１７を挟装した一対の電極１５、１６から構成さ れる多数の圧電素子１４を有するガスケット材料１３からなる。 第３図に示す実施例では、全部で８個の圧電素子１４（各ボルトに１個づつ） が、前記両管状構成部品の間に前記ガスケットの周辺部に等間隔で配置されてい る。 電極１５、１６はそれぞれリード線１８、１９に接続されており、前記ボルト によって圧力が加わると、第２図に示される圧電素子１４の上面及び下面に矢印 Ａ、Ｂの方向に前記圧力が直接作用し、この圧力が移行して圧力変動を前記圧電 素子内に生じて、リード線１８、１９に出力信号が発生する。 上述したように、圧電素子１４は、周辺部に等間隔で配置することが できる。例えば第３図の実施例では、８個の圧電素子がガスケット７の周辺に離 隔して配置されている。 幾つかの変形実施例では、第４図、第５図及び第６図に示すように、ボルト１ ０が貫通するように、前記管状構成部品の貫通孔と相補的に配置された開口２０ を前記ガスケットに穿設することができる。前記ガスケット内には、様々な形状 の圧電素子２１が、それぞれ各開口２０の近傍に配設されている。 第７図は、第２図の変形例を示しており、類似部分には同じ参照符号が示され ている。第７図の実施例では、圧電素子がガスケットの本体内に配置され、その 周縁部から突出しないようになっている。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年２月２８日 【補正内容】 請求の範囲 １．軸方向の開口を有する第１の継手構成部品と、前記第１の開口と共軸上に配 設された軸方向の開口を有する第２の継手構成部品と、前記構成部品間に挟装さ れるガスケットと、前記第１の継手構成部品を前記第２の継手構成部品に、それ らの間に前記ガスケットをその両面が前記各継手構成部品と接するように挟装し て固定するように設けられる複数のボルトとからなる管継手であって、前記ガス ケットが、その全周に沿って実質的に等間隔で、それぞれにその直近のボルトに 加わるトルクに関連する出力を発生するように前記直近のボルトに対して他の前 記ボルトより近接して、それぞれ対応する前記直近のボルトとの間隔が実質的に 等しくなるように配置され、それぞれその間に応力又はひずみ応答材料を挟装す る一対の電極からなり、それぞれその両面が前記ガスケットの両面から離隔され かつその間に挟まれた複数の応力又はひずみ応答要素と、個々の前記応答要素に かかる応力又はひずみを直近のボルトに加わるトルクに対応して検出可能に表示 し得るように、前記各応答要素を出力表示手段に接続するための手段とを一体的 に有することを特徴とする管継手。 ２．前記継手構成部品が管状部材からなり、かつ前記ガスケットが環状をなすこ とを特徴とする第１請求項記載の管継手。 ３．前記各応答要素が前記ガスケット内に包み込まれていることを特徴とする第 １乃至第２請求項記載の管継手。 ４．少なくとも４個の前記応答要素を有することを特徴とする第１乃至第３請求 項のいずれか記載の管継手。 ５．前記ガスケットが、前記第１及び第２の継手構成部品に設けられた前記ボル トの貫通孔に対して相補的に設けられた貫通孔を有することを 特徴とする第１乃至第４請求項のいずれか記載の管継手。 ６．前記複数の応答要素の数が前記複数のボルトの数と等しいことを特徴とする 第１乃至第５請求項のいずれか記載の管継手。 ７．前記複数の応答要素が前記ガスケットの全周に沿って、前記開口の軸線から 放射方向外向きに各ボルトを通るように引いた線が各応答要素を通過するように 、配設されていることを特徴とする第１乃至第６請求項いずれか記載の管継手。 ８．前記応答要素が圧電素子からなることを特徴とする第１乃至第７請求項のい ずれか記載の管継手。 ９．前記応答要素がひずみゲージからなることを特徴とする第１乃至第７請求項 のいずれか記載の管継手。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＭＧ，ＭＮ ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ， ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．軸方向の開口を有する第１の継手構成部品と、前記第１の開口と共軸上に配 設された軸方向の開口を有する第２の継手構成部品と、前記構成部品間に挟装さ れるガスケットと、前記第１の継手構成部品を前記第２の継手構成部品に、それ らの間に前記ガスケットをその両面が前記各継手構成部品と接するように挟装し て固定するように設けられる複数のボルトとからなる管継手であって、前記ガス ケットが、その全周に沿って実質的に等間隔で配置され、それぞれその間に応力 又はひずみ応答材料を挟装する一対の電極からなり、それぞれその両面が前記ガ スケットの両面から離隔された複数の応力又はひずみ応答要素と、個々の前記応 答要素にかかる応力又はひずみを直近のボルトに加わるトルクに対応して検出可 能に表示し得るように、前記各応答要素を出力表示手段に接続するための手段と を一体的に有することを特徴とする管継手。 ２．前記継手構成部品が管状部材からなり、かつ前記ガスケットが環状をなすこ とを特徴とする第１請求項記載の管継手。 ３．前記各応答要素が前記ガスケット内に包み込まれていることを特徴とする第 １乃至第２請求項記載の管継手。 ４．少なくとも４個の前記応答要素を有することを特徴とする第１乃至第３請求 項のいずれか記載の管継手。 ５．前記ガスケットが、前記第１及び第２の継手構成部品に設けられた前記ボル トの貫通孔に対して相補的に設けられた貫通孔を有することを特徴とする第１乃 至第４請求項のいずれか記載の管継手。 ６．前記複数の応答要素の数が前記複数のボルトの数と等しいことを特徴とする 第１乃至第５請求項のいずれか記載の管継手。 ７．前記複数の応答要素が前記ガスケットの全周に沿って、前記開口の 軸線から放射方向外向きに各ボルトを通るように引いた線が各応答要素を通過す るように、配設されていることを特徴とする第１乃至第６請求項いずれか記載の 管継手。 ８．前記応答要素が圧電素子からなることを特徴とする第１乃至第７請求項のい ずれか記載の管継手。 ９．前記応答要素がひずみゲージからなることを特徴とする第１乃至第７請求項 のいずれか記載の管継手。