JPH08505305A - 薬の自動放出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ハウジング12内の案内スロット30に支えられた複数のカートリッジ38を有する薬の自動放出装置10を提供する。装置はアルゴリズムに従って作動するマイクロプロセッサ150と一体になっており、処方せん計画データを受取り、記録し、実行するものである。各カートリッジ30は、複数の収容室60をその周囲に配置し、薬を収容して、放出口にて適当な間隔で放出する。処方せん計画に沿って、カートリッジ38が薬を放出する位置にあるとき、ユーザーに対して警報を鳴らす。放出バー44がユーザーによって手動操作され、計画された薬がトレイ20へ押し出され、ユーザーが取り出すようになっている。ユーザーが放出された薬の取出しを怠った時、薬は回収され、次の放出時刻に二重服用することを防止する。複数のカートリッジ38は、独立した複数の処方せんに付いて薬剤師が薬を充填する。収容室ハウジングが使用の為薬を装填した後、ハウジングは施錠し、プロセッサに秘密コードを入力するまで開放を防止する。放出バーが押された時、取出しワイヤー52が各収容室を通過し、ユーザーの取出しが出来るように薬を収容室64から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】 薬の自動放出装置発明の背景 本発明は薬の放出装置に関するものである。特に所定期間の間、設定された回 数だけ、複数の薬を放出する、薬の自動放出装置である。 毎日薬を服用することは、とりわけ高齢者の間では、今日では通常のことであ る。米国だけに限っては、６５歳以上の高齢者の半数以上が毎日の投薬が必要な 、長期の看護を受けている。高齢者の多数が家庭看護または健康管理専門家の訪 問を受けている。しかしながら、そのような人達を除いた多数は、自分自身で適 切な分量を適切な回数服用するように、気を付けねばならない。これは薬の場所 と服用に付いて、記憶を無くしがちな高齢者にとって、問題になっている。高齢 者は、関節炎その他の身体障害の為、薬容器を開封することに困難を伴いがちで ある。 また、複数の異なった薬を同時に服用せねばならない人にとっては、困難が伴 う。とりわけ高齢者は、複数の薬を異なった時間に、異なった回数服用せねばな らない場合、それを記憶し、実行することは問題がある。この問題は服用のしす ぎ、不足、薬の不適当な組合せをおこ しがちであり、その一つがあっても、有害で生命問題に関わることすらある。高 齢者とその家族及び友人にとっては、この心配と不安は、十分理解できる。 薬を自動放出し、一定時間ごとに投薬する、多くの装置が開発されてきた。米 国特許第４２０７９９２号（ブラウン）は、複数の薬収容室を具えた放出ホイー ルを有するタイマー機構を開示している。各収容室は、ユーザーが取り出すこと ができるホッパーへ薬を放出する。 米国特許第４５７３６０６号（レーウイス等）は、薬を放出する時刻になると 患者に通知する、警報手段を具えた同様な装置を開示している。米国特許第４６ ７４６５１号（セイドモア等）は、他の同様な回転キャニスター装置を開示して おり、それは、所定時間間隔で、薬を収容室からシュートへ投入するものである 。 これらの従来例及びその他の装置は、服用分量と時間間隔が異なる複数の異な った薬を、同時に取り扱う手段を具えたものではない。従来装置の中には、この 問題に対処するため、各収容室へ、複数の薬を収容するのがあるが、それは薬剤 師が所定の処方せんに基づいて、各容器へ薬をつめるというように適法に行うこ とは出来ない。患者自身がそれを行うと、間違えたり、時には有害な服用をする ことになる、素人の間違いを起こしがちである。 これら従来装置は、過度の服用を防止する問題を解決していない。 もし、ホッパーへ投入された薬を取り出さなければ、その薬は、次の服用時期 までそのまま残り、別の薬がホッパーへ追加される。たとえ、警報器が付いてい ても、高齢者や他の人は、困惑するだけであり、薬を取り出さずに警報を遮断す ることがある。 従来の装置はまた、回転カートリッジ中の各収容室から物理的に薬を取り出す 手段を具えていない。薬はしばしばゼラチンカプセルになっており、粘つきやす く、カートリッジ収容室の内面に付着することがある。それに、これら薬が、必 要な時刻に放出装置から容易には落下しないことがある。 それ故、複数の薬を処方せん通り、所定時間間隔で適当な服用量を放出する、 簡単で信頼できる自動機構の要望がある。更に、使用者に対して薬が指定時刻に 放出されたことを知らせ、且つ一回に服用すべき服用量だけの薬を服用できるよ うに制限し、また、服用した薬の正確な記録を残すことにより、服用しすぎを防 止できる装置の要望がある。また、操作と保守管理が容易なシステムであって、 資格のある薬剤師が、薬を詰め、リセットまたは収容追加を行うことなく、一週 間の如く所定時間、自動的に稼動するシステムが望まれている。発明の要旨 そこで本発明は、複数の薬を夫々適当な時間間隔で、適当な服用量を放出する 、簡単で有用な自動装置を提供 するものである。更に、本発明は、服用時刻になると使用者に通知を出し、その 時点での服用量のみを取り出せるようにすることにより、服用過剰を避け、そし て使用者に提供した薬の経過を記録するものである。更に、本発明は薬が収容室 （compartment）の側面に付着していたか否かとは関係なく、回転カートリッジ 中の各収容室からの薬の取出しを、簡単に且つ効果的に行うことの出来る手段を 提供するものである。更に、本発明は薬の服用の時刻と回数を簡単に変更でき、 且つ薬剤師による薬の収納を迅速に行えるよう、回転カートリッジの取出し及び 取付けが簡単な手段を提供するものである。 ある実施例に於ては、薬放出器は、予め規定された予定表に従って、複数のカ ートリッジの中から選択した一つのカートリッジから、逐次的（sequential）に 薬を放出するものであって、これは薬収容室を有する複数のカートリッジを、取 出し可能に保持するハウジングを具えている。該ハウジングは何れかのカートリ ッジから放出された薬を集める手段を具えている。薬を収容する収容室を具えた 複数のカートリッジは、ハウジング中へ取出し可能に取付けられており、各カー トリッジは、カートリッジが移動することにより、カートリッジの順次続く収容 室の開口と対応するように選択した位置に薬放出口を具え、カートリッジの放出 位置になっている。駆動手段は制御手段によって操作され、任意の一つのカート リ ッジを、独立して放出位置へ移動させることができ、薬放出口は、薬収集手段と 対応する。制御手段は、任意のカートリッジを予め決められた予定に従って、放 出位置へ移動させ、薬の正しい組合せが予定された時間間隔で実現される。 カートリッジは、薬収容室をその周囲に具えていて、各収容室は、周側の端部 が開放されていて、移動に依って放出口を通過する。収容室は、放出トレイへつ ながるハウジングに対応して開口を有する壁に依って塞がれている。収容室を閉 じている壁の開口はハウジング中の開口及び一つの収容室に対応している。収容 室は、独立して回転可能であり、順次放出位置へ移動して前記壁の開口を通し、 次々と収容室は、開放される。前記壁は収容室の回転部分に対応して配備され、 薬剤師又は看護人が装填した薬を遮蔽する、取出し可能な覆い部材上へ具えるこ とが望ましい。 ハウジング中に装備した放出手段は、移動して薬放出口を閉じ、各収容室中に あって、次に放出される薬を保持する。放出手段は作動して薬を開放し、薬放出 口から、抽出し状のトレイを具えた収集手段へ供給する。放出手段は、全部の放 出口を同時に開閉する放出手段を具えていることが望ましい。放出手段は、収容 室が薬放出口の位置にある時、引続いた各収容室中を移動する掃出し手段を含ん だ薬放出部を有する。掃出し手段は、放出部材 に取付けた針金であって、放出部と共に移動し、放出手段が開放位置に係止され た時、収容室中を移動し物理的に掃き出すものである。 駆動手段は、モータと個々に係合可能なクラッチ手段とを具えており、該クラ ッチ手段は駆動手段が作動した時、制御手段からの信号を受けて収容室の回転可 能部材を回転させるものである。制御手段はプログラム可能マイクロプロセッサ コンピュータを具えて、予め規定された処方せん計画を受信し、記憶し、処理す る様にプログラムされており、又、実時間時計手段を関連して、薬放出時刻、放 出すべき薬を有するカートリッジに対し、駆動手段を働かせ、放出時刻の到来を 通知するものである。それは、処方せんデータを入力するためのキーボードを具 えており、該キーボードはハウジング中に取扱い容易に装備されている。キーボ ードは、各カートリッジに含まれる薬毎に予め計画を入力するために使用される 。各カートリッジは、機械に薬の装填がされる時、収容室毎に丸薬の形態で収容 することにより、単一種類の薬を収容するように作られている。 ハウジング中の各カートリッジに対し、感知手段が関連していて、制御手段に 信号を発し、制御手段によってカートリッジが次々と放出位置へ移動するように なす。感知手段はハウジング中に取付けられ、カートリッジの回転部分に対して 向けられた電気目を有し、収容室が薬 放出口に一致した時、制御手段に信号を発する。これに依って制御手段は、一斉 に一収容室分だけ、カートリッジを移動させることが出来る。駆動手段は、共通 の軸を具えており、該軸上にカートリッジの回転の為のクラッチ手段が取付けら れている。駆動手段は、カートリッジの回転部分に配備した補助歯車手段と、カ ートリッジに対するクラッチ手段を具えている。補助歯車手段は、制御手段から の信号に応答して、任意の一つ又は全部のカートリッジの回転部分に係合して回 転させる。 本発明の新規な特徴と構成及びその他の目的は、添付の図面を参照し、以下の 記載に依って一層よく理解されるであろう。図面の簡単な説明 第１図は、本発明の薬放出装置の斜面図である。 第２図は、第１図に示した自動薬放出装置の機械部分 を一部破断した斜面図である。 第３図は、カートリッジの分解組み立てした斜面図である。 第４図は、第３図の４−４線に沿う断面図である。 第５図は、第２図５−５線に沿って破断したカートリッジと放出部材の側面図 である。 第６図は、収容室の薬を除去して示した、薬放出手段の一部破断詳細正面図で ある。 第７図は、第５図７−７線に沿って断面した第２図の 切断正面図であって、薬放出手段とカートリッジの位置監視センサーを表してい る。 第８図は、本発明の望ましい実施例に於ける、マイクロプロセッサ及び電子回 路のブロック線図である。 第９図Ａ−Ｊは、本発明の望ましい実施例に於ける動作を表している流れ図で ある。望ましい実施例の説明 第１図には、本発明の自動薬放出装置の望ましい実施例が描かれている。薬放 出装置（10）は、機構部（14）及びマイクロプロセッサ（15）を有するハウジン グ（12）を具えており、ソレノイドによって設定状態にロックされている枢支蓋 （16）を開いて、操作できる。放出トレイ（20）がハウジング（12）の基部に形 成した長方形スリット（22）から出入りする。 キーボード（24）がハウジングの基部に配備されている。電子表示ウィンドー （28）がキーボード（24）の直近の真上に設けられている。放出ボタン（29）が 後で詳しく述べる通り、放出手段を作動させるため、適当な位置に設けられる。 通常のプリンター（図示せず）も配備されており、取り出した薬の記録（31）を 打ち出す。アルゴリズムと電子回路（図示せず）に対応して、データ処理するマ イクロプロセッサコンピュータが、後程第８図に関して述べる通り、ハウジング （12）中に配備される。 第２図には、第１図に示した薬放出装置の機構構造が 描かれている。駆動手段（35）には、回転軸（30）が含まれており、該軸上には 、ハウジング（12）中にて、電気機械クラッチ（33）Ａ−Ｆが水平に配備され、 該回転軸は、電気モータ（32）によって、歯車（34）（36）を介して駆動される 。モータ（32）は、ステップモータであって、所望により、通常のモータ回転或 いは刻み回転ができる。クラッチは、たとえ軸（30）が駆動されても、歯車列が カートリッジを回転させることを防いでいる。これらクラッチは、軸と一緒に回 転する部分と、クラッチが係合した時だけ、軸と一緒に回転する部分を有してい る。歯（37）を有する回転部分を具えた複数個の取外し可能な円形カートリッジ （38）が軸（30）に取付けたクラッチ（33）Ａ−Ｆによって駆動される歯車（51 ）Ａ−Ｆによって、回転させられる。各々隣り合うカートリッジ（38）の間には 、隔壁（40）が設けられ、カートリッジを支持している。放出バー（44）が他の 電気機械クラッチ（39）と歯車（41）に支持され、モータ（32）に駆動される。 放出バー（44）がモータ（32）に駆動された後、それを元の水平位置に戻すよう に付勢するばねを設けるか、或いは望ましくは制御手段がモータの方向を逆転さ せ、放出バー（44）を、カートリッジの全部の放出口を同時に閉じる閉鎖位置に 戻す。 第１図に収集トレイが引き出し位置にある状況を示し、第２図に戻り位置の状 況を示している。戻り位置にある時、患者は一切の薬を取り出すことは出来ない 。長手方 向の軸（50）が（42）で示すラックとピンを駆動し、トレイ（20）を第１図の開 放位置と第２図の閉じ位置の間で移動させる。軸（50）はモータ（32）によって 、回転する。回転軸（30）に取付けたプーリ（43）が軸（50）上の電気機械クラ ッチ（45）に取付けたプーリ（44）とベルトによって、つながれている。従って 、ベルトとプーリは、モータ（32）が運転中は回転するが、軸（50）は、軸（50 ）上のクラッチ（45）が作動した時だけ、回転する。軸（50）は、駆動に依って 回転し、トレイ（20）を水平に押し出し又は引戻す。第３図及び第４図において 、カートリッジは二つの要素を含んでいる。カバー部材（60）と回転位置部分或 いはユニット（61）である。回転ユニット（61）は、複数の薬収容室と円形の後 壁（82）の外側に歯車歯（37）を形成している。カバー部材（60）は、平坦な壁 （46）を有しており、該壁（46）から直角に円筒状壁（47）が突出し、その内側 へ前記回転ユニット（61）を支持している。これによって、各収容室（64）の外 周側の開口は、壁（46）の内円筒表面（68）が収容室（64）の外周へ接近するこ とによって塞がれる。縦向きスロット（70）がカバー（60）の平坦壁（46）の表 面に切込まれ、これはカバー（60）の基部に於て、円筒壁（47）に切込んだ、水 平スロット（72）へ繋がっている。縦スロット（70）は第５図と第７図に示すご とく、カートリッジが光電池（100）の情報を通過出来るように形成したもので ある。カートリッジ（38）は、隔壁（40）に形成した案内スロ ット中に置かれて、ハウジングからの指示を受ける。回転部（61）には、半径方 向に延び、隣り合って並ぶ複数の壁（78）を具えており、各壁は、壁（78）と並 行に配置され回転部（61）の後壁（82）に対し、垂直に立っている柱（80）から 延びている。 複数本の柱（80）と隣合う壁（78）とによって一端が開いた薬収容室（64）を 、ユニット（61）の外周全体に形成する。カバー（60）と回転内ユニット（61） とが回転内ユニット（61）の中心に設けた押しボタン型柱（61）によって、回転 可能に取り付けられる。この柱は、先端に小さな戻止めを備えている。戻止めは 、第４図に示される内ハウジング（75）の中心に設けた孔（77）を通過し、カー トリッジ（38）の２つの部材を互いにしっかりと繋ぐ。カバー（60）と組合せた とき、回転ユニット（61）の収容室（64）は、外周が壁（47）の内周面（68）に よって塞がれる。収容室（64）の内側の他端は、隣合う柱（80）によって一部塞 がれており、後程説明する通り、柱（80）との間にスロット（84）を形成してい る。歯車（37）がカートリッジ（38）の後壁（82）上へ形成される。これらの歯 は、ピニヨン歯車（51a-f）と軸（30）に取り付けたクラッチ（33a-f）と係合し て、装置の運転中、回転内ユニットを回転させるために使われる。収容室（64） の内端部における柱（80）によって形成されるリングの内側直近にて、回転内ユ ニット（61）には、複数の半径方向に配列された検出開口（53）が配置される。 こ れらの孔は、光電池（光検出器）と組み合わせ、回転中はカートリッジ（38）の 位置を記録するために使われる。 第５図、第６図には、カートリッジ（38）が隔壁（40）の間に取り付けられた 状況を示している。カートリッジ（38）の歯車歯（37）は、軸（30）上のクラッ チ（33a-f）に取り付けたピニオン歯車（51a-f）と係合する。回転ユニット（61 ）がカバー（60）の内側に取り付けられ、半径壁（78）の外端の間における収容 室（64）の外周開口が、カバー（60）上の壁（47）の内周面（68）と対向した状 況を示している。回転ユニット（61）に設けた押しボタン型柱（81）は、カバー （6）上の内ハウジング（75）中央にある中心孔（70）へ挿入される。 放出バー（44）が枢止点（73）の回りで旋回するように、水平に配置されてい る。 水平バー（44）は水平に配置されていて、上向きに突出し、横方向へ伸びるキ ャップ（49）を備えている。該キャップは、塞ぎ部材（69）の薬放出口を含む各 スロット（72）と係合するように配置されている。これはスロット（72）をシー ルし、薬（99）がスロット（72）から落下することを防ぐ。薬掃き出し手段は、 放出バー（44）の外端下部に回転可能に取り付けた取出しワイヤー（52）を備え ており、図面に示すようにスロット（54）を通り、収容室（64）の後側を通って 、上向きに伸びている。 第６図、第７図に示される通り、ワイヤー（52）と放出 手段（44）とは、カートリッジ（38）の回転部（61）が固定カバー（60）に対し 、相対的に回転しても支障はない。ワイヤー（52）は、隔壁（40）に形成したス ロット（55）を通って上下動可能であり、ワイヤーの水平突出部（56）は隣合う 柱（80）の間であって、その上部に形成された狭いスペース（84）を通り延びて いる。従って、ワイヤー（52）のどの部分もカートリッジ（38）の回転によって 支障は受けない。放出バー（44）のキャップ部（49）は、スロット（72）の壁厚 さにだけ嵌まる様になっているから、これも同様に支障はない。ワイヤーは図面 に示す様に曲げて、強度と弾性を保っている。 第６図に示す如く、放出バー（44）は、枢止点（73）の回りで水平位置から離 れるように回転し、これによってキャップ（49）の表面がスロット（72）から離 れる。従って、薬（99）は重力で落下し、収容室（64）から出る。ワイヤー（52 ）は、収容室（64）を通って引き下げられ、必要とされる薬（99）の取り出しを 補助する。図面から分かる通り、ワイヤー（52）は、ヒンジ（52）へ回転可能に 取り付けられ、放出バー（44）中のスリット（54）を通って延びている。 第７図は、第５図の７−７線に沿って、切断した断面図である。ワイヤー（52 ）は、カートリッジ（38）の隣の壁（78）の間を半径方向に伸び、直角に曲げた 延長端（56）を備え、これは放出バー（44）が開き方向に回転したとき、収容室 （64）中を掃き出す。光電池（100）は、投光端部（10 2）から、開口（53）を通して、次の光電池（100）の受光端（104）へ向けて、 光を発射する。カートリッジ（38）の回転内ユニット（61）が回転すると、回転 内ユニットの壁（82）が光路中で回転するため、光路を遮断する。光路が再び成 立したとき、制御手段の適当な電気回路が所定の回転内ユニット（61）は、次の 収容室（64）に移ったことを記録する。クラッチは直ちに解除され、カートリッ ジ（38）の回転を止める。 第５図乃至第７図は、基準収容室（65）の使用状況についても示している。基 準開口（59）と光電センサー（100a）が隔壁（40）中のセンサー（100）の真上 に配置されている。基準収容室だけが薬を収容していない収容室である。これは 、収容室（64）と全く同様に隣合う半径方向に伸びた壁（78）の間に形成されて いるが、柱（80a）が削られているので、内端は広い。これは、カートリッジを 隣合う隔壁（40）の間の案内スロット中へ下ろしたとき、カートリッジ（38）が センサー（100）（100a）の間に一致するためである。上部センサー（100a）か らの光が通る基準開口が、回転部（61）の壁（82）に形成される。該開口は、セ ンサー（100）と関連する放出位置孔（53）から半径方向から内向きに位置して いる。センサー（100a）は、投光端（102a）を有して孔（59）を通して光を発射 し、第７図に示す如く、次のセンサー（100a）の一端に設けた受光端（104a）に 向けて光を発射する。センサーからの信号は、マイクロプロ セッサーへ送られ、これは光線が遮断されたとき、カートリッジが案内スロット へ挿入されたことを判断し、同様にして、どのカートリッジが取り出されたかを 判断する。これはアルゴリズムに組み込まれ、週の中間で、薬の任意の一つにつ いて、放出計画の変更が必要となった場合、極めて便利であり、そして正しいカ ートリッジが取り出され、薬が補充され、元に戻されたことを確実に確認するこ とに役立つ。また、回転部（61）が完全に一回転し、取り替えねばならないとき に、マイクロプロセッサーと組み合わせて、それを表示する便利さがある。 理想的には、カートリッジ（38）は、夫々案内スロットから取り出して家庭健 康管理人（home health care provider）によって、装填し又は薬剤師へ持参し て補充すべきである。カートリッジが薬剤師に依って、装填される場合は、望ま しくはカートリッジをシールし、何者によっても開かれたり、壊されることが無 いようにして、薬と服用量の完全状態を確保するべきである。 回転板のロックは、要望に応じて従来のやり方で取付けることができ、回転部 分がハウジングから取り出されている間、回転を阻止し、それがハウジングに戻 された時、解錠できるようにする。 本発明の薬放出装置は、キーパッド（24）上でまず適当な時間と日付を入力す ることによって、作動する。機械は必要に応じて入力とリセットがされる。カー トリッジ 毎の処方番号と同様に、服用量と服用回数がキーパッドによって入力される。主 な利点は、放出日時がキーバットによって入力され、医療時間に大きな融通性が できることである。処方番号、薬名、薬剤師、電話番号も入力し、必要であれば 、処方の名前を決める道を提供する。 本発明の望ましい実施例を用いるならば、案内スロットへ、６カートリッジま でを装填できる。カートリッジの回転を制御するクラッチ（33）ａ−ｆは、互い に独立して駆動される。機械が薬の時間になると、警報が鳴り、使用者に対し、 薬の用意が出来ていることを通知する。放出ボタンが押されると、適当なクラッ チが動作して、選択されたカートリッジが、一収容室分だけ刻み回転する。光電 池がカートリッジの刻み回転を制御する。光電池（100）が、回転ユニット中の 孔（53）を通して光を感知すると、クラッチが解除される。これによって、服用 回数に全く制限がないばかりでなく、各回転車が完全充填される。（即ち、空の 薬収容室がない。）しかし、次の補充時期は薬の回数によって、完全に制御され る。 望ましい実施例に於ては、２９の薬を詰める収容室と一つの基準収容室がある 。各カートリッジは３０の収容室に区分され、それぞれは１２°の角度の大きさ である。薬放出器は、薬を詰めた回転車を有するカートリッジを具え、電気式ま たは機構式のクラッチによって駆動される。この時、一つのモータまたは原動部 は、同時に又は 互いに独立して、または任意の回転車の回転と組合せて、一つまたは複数のクラ ッチの作動に依って、決められた通り、任意の数の薬車カートリッジを回すこと が出来る。モータは、各クラッチのローターが取付けられている軸を回転させ、 それに依ってローターが回る。ピニオン歯車または他の駆動手段がアーマチャー 板に取付けられており、それのローターの近くでアーマチャーの中心は同一軸上 にあるが、軸に取付けたのではなく、ローターに取付けたのでもなく、ピニオン 歯車にだけ固定されている。コイルが作動すると、ローター上の摩擦抵抗材料に 逆らって、駆動板を引っ張り、アーマチャーは、ローター及びモータ軸と一緒に 回転するよう、制約される。ローターの摩擦面に逆らって、アーマチャー板を引 っ張るコイルの力は、通常の力であってローターの円形表面に対するアーマチャ ー板表面が回転しないことによって生じるものである。ローターは回転している から、二つの表面の通常の力と、摩擦係数が許容する最大トルクまではアーマチ ャーは恰もローターの一部のように回転する。アーマチャーが回転する時、それ に取付けたピニオン車またはプーリーも又回転し、薬ホイール歯車またはプーリ ーを駆動して、薬を入れた収容室が放出口上方に移ることを許容する。コイルの 通電が止まると、アーマチャーは回転ローラーから引き離され、薬ホイールの摩 擦及びピニオン車を介してアーマチャーとの連結に依っては、 もはや回転しない。 もし使用者が放出バーを作動させなかった場合、薬は刻み回転が起こらないか ら、薬は各車の中に残ったままである。それ故、装置のトレイには余分な薬が集 ることはなく、不注意に過剰服用を起こす危険も起こらない。その上、薬サイク ルの最後になって、処方薬を補充する人は各ホイールに残された薬の量から使用 者は何を服用しなかったかを知り、適切な医療行為を行うことができる。 使用者が次の薬時間を通知された時、使用者はハウジング上にある放出ボタン （29）を押すことにより、放出バー（45）を作動させる。これに依って、モータ （32）と放出トレイベルトとプーリシステムを作動させて、トレイ（20）をユー ザーへ向けて押し出し、薬治療を受けさせる。薬を取り出した後、放出ボタンを 押すことにより、トレイは引戻される。又は次の放出サイクル以前に自動的にト レイは引戻される。 望ましくは、服用毎に機械は日時と処方薬又は処方番号を表示及び／又は打ち 出すようにする。別のディスプレイまたは打ち出しにおいては、指示することに より、その週の処方番号、薬番号、服用量を表示させることが出来る。 第８図を更に詳細に説明すると、電気回路がマイクロプロセッサ（150）の周 りに配置されている。該マイクロ プロセッサは、望ましくは、モトローラ社の形式番号６８０５または６８ＨＣ９ １が望ましい。マイクロプロセッサ（150）は、望ましくはモトローラの形式第 １４６８１８番の実時間クロック（152）と繋がる。実時間クロック152は、時刻 に関する情報をマイクロプロセッサ（150）へ出力する。これはマイクロプロセ ッサの内蔵時計（図示せず）であるところの、マイクロプロセッサ内部の動作の 相対的なタイミングにのみ使われているものとは対象的である。実時間時計（15 2）は、望ましくは、ダラスセミコンダクター社の形式１２１０番の電池バック アップ回路（154）を有している。 マイクロプロセッサ（150）はカードメモリ互換回路（157）を通して、制御さ れたカードメモリ（156）と互換性を有している。メモリ（156）は、後程第９Ａ −９Ｊ図を用いて、詳しく説明する制御ソフトウェア（158）と同じく、応答デ ータ（compliance data）を記録するために用いられる。いかなる形式のメモリ ーであっても、それが制御ソフトウェア（158）に不揮発性で、記憶されるもの であればメモリ（156）として使用できるが、しかし、挿入式カードメモリは操 作プログラム（158）の改良バージョンを最新にすることができて、便利である から、望ましい。挿入式カードメモリをメモリー（156）として使用することは 、必要に応じて後日の法的証明の為、患者に対する投薬記録を保存できるために 望ましい。 回路全体は、従来のＡＣ−ＤＣ電力供給（160）によって、駆動される。キー ボード（24）と光電池（102）によって駆動されるＬＥＤ近接スイッチ（104）が 入力情報をマイクロプロセッサ（150）へ入力する。マイクロプロセッサ（150） は、ＬＣＤディスプレイ窓（28）とプリンター（164）へ情報を出力する。 制御ソフトウェア（158）によって生じた駆動信号が、ソレノイド駆動回路（1 66）へ出力され、ソレノイド（168）を駆動して、ドアラッチを働かせ、患者が カートリッジ（38）を取り出すことを防止する。マイクロプロセッサ（150）は 、さらに制御信号をＭＯＳＦＥＴ型ステップモータインターフェイス（170）へ 出力する。ステップモータインターフェイス（170）は、作動信号をステップモ ータ（32）へ送る。制御ソフトウェア（158）による作動信号が、さらに、マイ クロプロセッサ（150）によって、放出バークラッチ駆動回路（170）へ出力され る。これは、放出バークラッチ（39）を駆動し、患者が放出ボタン（29）を押し た時、放出バーを作動させる。マイクロプロセッサ（150）は、制御信号をホイ ールクラッチ駆動回路（174）を出力して、ホイールクラッチ（33）を駆動する と共に、トレイクラッチ駆動回路（171）へも出力して、トレイクラッチ（45） を駆動する。 第９Ａ図乃至第９Ｊ図は、制御ソフトウェア（158）を実行するための望まし い実施例の流れ図を示している。 まず、第９Ａ図において、制御ソフトウェア（158）は、スタート（200）ではじ まり、入力（202）へ進み、世話人（care giver）が、現在の時間と日を入力す る。ソフトウェアは、変数ｉ＝１を入力する。入力（204）は、薬Med（i）に関 する情報を入力する。この時点では、最初に薬Med（１）である。次に、判断（2 06）は、世話人に対し、入力すべき薬が更にあるか否かを尋ねる。世話人が、有 ると応えた場合、プロセスは、変数ｉを増やして、入力（204）へもどる。もし 世話人が、情報入力すべきこれ以上の薬がないことを示すと、プロセスは、変数 ｊ＝１を設定し、入力（208）へ進む。入力（208）は、世話人に対し、第１番目 の薬、この場合Med（１）の、薬放出回数ｊの入力を促す。そしてソフトウェア は薬治療の為の回数Ｚ（j）（薬を放出すべき１日あたりの回数）を決める。判 断（210）は、薬放出回数を入力すべき薬Med（j）が更にあるか否かを決める。 もしある場合は、プロセスは、変数ｊを増やして、入力（208）へ戻る。もし全 部の薬に付いて、薬放出時間の入力が済めば、工程はブロック（212）へ続く。 第９Ｂ図に於て、ブロック（212）は、最も頻繁な投与回数Ｚ（j）を有する薬 Med（i）を見付けて、薬放出器（10）の次の補充時期を決める。もっとも頻繁な 薬投与回数Ｚ（j）の薬は、一番早く消費され、その時点で薬放出器は補充され ねばならない。工程は、判断（214）へ続き、情報の全部は入力していないか、 情報のいくつかは間違え て入力したかを世話人に考えさせる。もし該当する場合であれば、プロセスはス タート（200）へ戻る。もし世話人が全部の情報を正しく入力した、と示した場 合、プロセスは薬放出時間情報の全部をブロック（216）にてアレイ（Med＃,tim e）の形にすることによって、時間の順序に入れ替える。これに依って、時間の 順に並べ変えられ、将来最も近い時間から将来最も遠い時間の順に並べ変えられ る。次に、ブロック（218）に於て、薬をカートリッジ（38）へ装填する工程が 開始される。これは変数ｊ＝１に設定し、ディスプレイ（28）へ世話人がMed（j ）をカートリッジ（ｊ）へ装填すべきことを示すコマンドを表示することに依っ て行われる。判断（220）は、世話人が正しいカートリッジｊを取り出したかを チェックする。もし世話人が正しくないカートリッジを取り出した時、ブロック （222）は、警報を発し、世話人に対しカートリッジを戻して正しいカートリッ ジｊを取り出すことを指示する。もし判断（220）において正しいカートリッジ （ｊ）が取り出された時、工程はブロック（224）において停止し、世話人がカ ートリッジ（ｊ）を薬放出器（10）へ置くまで待つ。カートリッジ（ｊ）が、一 旦戻されると、判断（226）は他に薬を収容すべきカートリッジ（ｊ）があるか 否かを判断する。もし、あった場合は変数ｊは、増分を加え、工程はブロック（ 218）へ戻る。もし無ければ、工程は判断（228）へ続く。第９Ａ図と第９Ｂ図は 制御ソ フトウェア（158）の装填ルーチーンを示している。制御ソフトウェア（158）の 毎日のルーチーンは、第９Ｃ図に始まる。 第９Ｃ図に於て判断（228）は、現在の時刻はアレイ（array）のなかで、第１ 回目の薬放出時刻から１時間以上過ぎたか否かを判断する（Med＃,time）。薬放 出器（10）は、計画した放出時刻から１時間以上過ぎると薬の放出を行わないか ら、上記判断がされねばならない。もし判断（228）に於て、アレイのなかの第 １回薬放出時刻から１時間以上過ぎていると判断した場合、ブロック（230）は 、アレイの中の次の記入を引戻し、プロセスを判断（228）へ戻す。このループ は、薬放出時刻がアレイのなかにあって、将来の時刻であるか又は現在時刻から １時間以上でないようになるまで繰返される。判断（232）は、現在の時刻が、 判断（228）で見付けた次の薬放出時刻を過ぎたか否かを決める。もし薬放出時 刻が未だ到来していない時は、プロセスは待機ブロック（234）（第９Ｇ図参照 ）を実行し、そして判断（232）へもどる。 もし現在時刻が薬放出時刻を経過していた場合、薬は判断（236）へ移り、現 在時刻は薬放出時刻から１時間以上経過していないことを確認する。判断（236 ）は既に行われた判断（228）の繰返しではない。なぜならば、２度目のテスト では薬が可能になった時から患者が放出ボタン（29）を押すまでの間に１時間以 上経過した時、２度目 のテストは、患者に薬放出を差し控えるからである。例えば判断（236）におい て、１時間以上経過していることが確認された場合、応答データアレイフェイル （fail(i)）が、放出時刻に薬を逸す度にブロック（238）に於て増分される。判 断（240）は他の薬の窓が開かれているかを決める（例えば現在放出される他の 一つ又はそれ以上の薬に付いては、１時間ウィンドは未だ満了していない）。現 在開いている薬窓がもはやなくなると、プロセスは判断（232）へもどる。 もしも、未だ満了していない他の薬窓あるいは判断（236）に於ける答えが既 に「ＮＯ」であった場合、プロセスはブロック（242）へと続き、警報音を発し 、患者に対して放出ボタンをおし、薬を受取るように指示する。患者が放出ボタ ンを押すまで、薬放出器（10）が待機している時、判断（244）に於ては、他の 薬時刻が到来したか否かを確認している。一つ又はそれ以上が到来していた場合 、ブロック（246）は、正しいカートリッジ番号を列（queue）に加えて、患者が 放出ボタンを押した時、放出される薬の列に保持する（更に判断（236）に於て 外れた薬放出は、この行列から除去され従って患者が放出ボタンを押しても放出 されない）。次に、判断（248）は、放出ボタンが押されたかをチェックする。 もしまだであれば、プロセスは待機ブロック（234）を実行し、判断（236）へも どる。もし患者が放出ボタンを押すと、プロセスはブロ ック（250）へ続く。第９Ｂ図に於て、ブロック（250）は、ステップモータ（32 ）と適当なクラッチ（列の中の適当な情報を用いて）駆動し、適切なカートリッ ジを薬放出の為刻み回転させる。光電池（100）が読み取られ、判断（254）は、 光電池（100）からの情報を用いて適切なカートリッジが、一位置分だけ回転し たことを確認する。もしカートリッジが、次の位置まで未だ回っていない時、プ ロセスはブロック（252）に戻る。一方カートリッジが次の位置へ到達した時、 ブロック（256）はホイールクラッチ（33）を解除し、放出バークラッチ（39） を作動させて掃き出しワイヤー（52）を収容室中に移動させる。ワイヤー（52） は、放出バーが収容室を通過した後、放出バーを開放することによって、ブロッ ク（258）においてリセットされる。放出バーの為の光電池はブロック（260）に おいて読み取られ、判断（262）は放出バーが所定位置にあることを確認する。 もし所定位置になければ、光電池はブロック（260）に於て、再び読み取られる 。放出バーが所定位置にある時、ブロック（264）は、放出バークラッチ（39） を解除し、抽出し匣クラッチ（45）を駆動して放出匣（20）を開く。このプロセ スは判断（266）へと続く。 第９Ｅ図において判断（266）は、放出匣が十分に開いたことを確認する。確 認した時、放出匣クラッチ（45）は解除され、ステップモータ（32）は、ブロッ ク（268）に於て停止する。患者が放出された薬を取り出した後、放出 ボタン（29）を再度押さえることによって、放出匣は閉じられる。従って判断（ 270）は、放出ボタン（29）が押されたことを確認する。もし確認が無ければ、 待機ブロック（234）が実行される。確認があるとステップモータ（32）が逆方 向に駆動され、匣クラッチ（45）がブロック（272）にて係合する。判断（274） は、匣が完全に閉じたことを確認する。確認が出来れば、ブロック（276）は放 出した薬毎に、応答データアレイ増加（taken(i)）を増やす。プロセスは判断（ 278）へ続く。 第９Ｆ図に於て、判断（278）は、次の（Med＃,time）アレイスロットが空で あること（即ち、薬放出器は補充を必要としていること）を判断する。確認が無 ければブロック（280）は、プロセスが毎日のルーチーン（即ち第９Ｃ図の判断 （228））のスタートへ戻ることを指示する。もし薬放出器（10）が補充を必要 としている場合、ブロック（282）は、警報を鳴らし、ディスプレイ（28）へ機 械は空であって、補充すべきことを警告する。判断（284）は、世話人が補充ボ タンを押したか否かを確認する。確認がなければ待機ブロック（234）が実行さ れる。補充ボタンが押されておればブロック（286）はプロセスを補充ルーチー ンへ（第９１図のブロック（330））へ向ける。補充ルーチーンが完了するとプ ロセスはブロック（280）へ進み、毎日のルーチーン（第９Ｃ図の判断（228）） のスタートへ戻す。 第９Ｇ図に於て、待機ブロック（234）は、判断工程から始まる。これは世話 人が週中間の変更のコマンドをキーボード（24）から入力したか否かを確認する 。確認が出来ると、ブロック（292）の週中間の変更ルーチーンが実行される（ 第９Ｈ図参照）。週中間の変更のコマンドが無い時は、判断（294）は、世話人 が薬放出器（10）を補充することの信号を入れたか否かを確認する。確認が出来 れば、ブロック（296）の補充ルーチーンが実行される（第９１図参照）。補充 コマンドが無い時は、プロセスは判断（298）へ進み、応答データ（compliance data）がキーボード（24）からの入力に依って要求されたか否かを確認する。確 認が出来ればブロック（300）の応答ルーチーンが実行される（第９Ｊ図参照） 。判断（298）に於て、応答データの要求が無ければプロセスは判断（302）へ繋 がり、実時間クロック（152）からの現在時刻入力が、ＬＣＤディスプレイ（28 ）に表示された表示時刻と相違するか否かを確認する。通常は、ＬＣＤディスプ レイ（28）に表示された時間は、最も近い分を表すだけであるから、判断（302 ）は、実時間クロック（152）からの現在時刻が少なくとも表示時間よりも１分 以上遅れているか否かを確認する。１分以上の遅れが確認された時は、ディスプ レイはブロック（304）に於て、実時刻に変更される。判断（302）が表示時間の 変更不要であることを確認すると、待機ブロック（234）が実行される。 第９Ｈ図に週中間の変更ルーチーン（292）を示している。患者の処方計画に 対して変更又は追加がある時は何時でも世話人は、キーボードから週中間の変更 ルーチーンを呼出す。変更の場合、医師は患者の処方計画の中にある、一つの薬 を他の薬と置き換える。追加の場合は、医師は患者の現在の薬を変更せず、追加 の薬を加える。従って判断（306）は、世話人に対し、変更又は追加のどちらが 要求されているかを入力させる。 世話人が変更の必要な旨の信号を出した時、ブロック（308）は、世話人に対 し、取外すべき薬の名前を入力することを求める。ブロック（310）は、次に世 話人に対し、新しい薬の名前と新しい薬放出回数の入力を求める。そしてブロッ ク（316）は、新情報に対応するように（Med＃,time）アレイを変更する。アレ イは、そこで時間の順序に並べ変えられ、新しい最大回数Ｚ（j）が計算される 。次に、変更されるべき薬に対応するカートリッジ（ｊ）が、ブロック（318） に於て、基準位置へ戻される。ブロック（320）は、次に世話人に対し、新しい 薬をカートリッジ（ｊ）へ詰めるよう指示する。判断（322）は、カートリッジ （ｊ）が取り出されたことを確認する。もし誤って別のカートリッジが取り出さ れた時は、ブロック（324）は警報を鳴らし、世話人に対し取り出したカートリ ッジを戻すことを指示する。正しいカートリッジ（ｊ）が取り出されると、プロ セスはカートリッジ（ｊ）が元 に戻されるまで、ブロック（326）に於て、停止する。カートリッジ（ｊ）が戻 されると、判断（328）は世話人に対し、変更又は追加が更にあるかを尋ねる。 もしあれば、プロセスは、判断（306）へ戻る。もしなければ週中間の変更ルー チーンが働く。 もし世話人が判断（306）に於て、変更ではなく追加が必要な旨の信号を出し た時、プロセスは判断（312）へ続き、最大の種類の薬が既に薬放出器（10）へ 装填されているかを確認する。確認された場合は、ＬＣＤディスプレイ（28）上 へ警告「医師と相談せよ」を表示し、世話人は判断（328）にて再び検討する機 会が与えられる。最大種類の薬が未だ薬放出器（10）へ装填されていない場合、 プロセスは上記した通りプロセスはブロック（310）から再開する。 第９１図には、補充ルーチーン（296）の工程が詳細に示されている。このル ーチーンが実行されると、全部のカートリッジ（ｊ）に薬が補充され、従って変 数ｊは初期値ｊ＝１に設定される。ブロック（330）は、カートリッジ（ｊ）を 基準位置へ戻し、ブロック（332）はＬＣＤディスプレイ（28）上へ世話人に対 しMed（j）をカートリッジ（ｊ）へ補充すべき旨のメッセージを表示する。カー トリッジ（334）は、カートリッジ（ｊ）が取り出されたかどうかを監視する。 もし世話人が間違えたカートリッジを取り出すと、ブロック（336）は警報を鳴 らしカート リッジを元に戻すメッセージを表示しプロセスは判断（334）へ戻る。世話人が 正しいカートリッジ（ｊ）を取り出した時プロセスはカートリッジ（ｊ）が戻さ れるまでの間ブロック（338）にて停止する。判断（340）は補充すべきカートリ ッジがさらにあるかを確認する。もしあれば、変数ｊは増やされて、プロセスは ブロック（330）へ戻る。 全部の薬が補充されると、ブロック（342）は、次の補充日を計算し、この情 報をＬＣＤディスプレイ（28）とプリンタ（164）の両方に表示する。ブロック （342）は、プリンタ（164）に全部の処方計画の打ち出しをし、それによって患 者は現在どの様な薬を服用しているかに付いての記録を得る。ブロック（344） は、応答サブルーチーン（第９Ｊ図）を呼出す。応答サブルーチーンが、その時 点での応答データを打ち出した後、増加とフェイルのアレイ（taken(i)，fail(i )）には、前の補充の後、各薬に付いて夫々取り出された薬の量と、取り出され なかった薬の量に付いての情報が含まれている。ブロック（346）は、新しい応 答データに基づいて合計増加（i）と合計フェイル（i）の蓄積した応答アレイ（ tottaken(i)，totfail(i)）を新しくし、増加とフェイル（taken(i)，fail(i)） の応答データアレイをゼロにする。アレイポインタはブロック（348）に於て、 （Med＃,time）アレイの一番上にリセットされ、補充ルーチーンが働かされる。 第９Ｊ図に応答ルーチーンを更に詳しく表している。 応答ルーチーンはブロック（350）に於て、全部の薬に対する現時点の応答デー タを計算するために使われる。ブロック（352）に於て、応答データは、プリン タ（164）に打ち出され、合計フェイル（i）と合計増加（i）の応答データアレ イ（totfai1(i) tottaken(i)）が、ブロック（354）に於て、応答ルーチーンが 開始する前に有していた値にリセットされる。従って応答ルーチーンは、患者の その時点での応答データを打ち出すためにだけ使われ、応答データを実行しても 、データアレイのいかなる情報をも永久に変更するものではない。 本発明の望ましい実施例を図面に示し説明したから、当業者は発明の精神と範 囲から離れることなく、容易に変更を加えることが出来る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｂ６５Ｇ 1/137 Ａ 8819−3Ｆ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＺ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，Ｍ Ｇ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＫ，ＵＡ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．予め決められた処方計画に沿って、複数のカートリッジの中の選ばれた一つ から、順次薬を放出する薬の自動放出機であって、 薬収容室を具えた、複数のカートリッジを取出し可能に保持し、何れかのカ ートリッジから放出された薬を集める手段を具えたハウジングと、 薬を保有する収容室を具え、前記ハウジングに取出し可能に取付けられた複 数のカートリッジと、 任意の数のカートリッジを放出位置へ独立して移動させ、薬放出口を薬収束 手段に対応させる駆動手段と、 予め決まった処方計画に沿って、駆動手段を 作動させ計画に従った間隔で、正しい組合せの薬を使用できる制御手段とから構 成され、 各カートリッジは、カートリッジの動きに合わせて放出位置を決めるカート リッジの続いた収容室の開口に対応して、選ばれた位置に対応する薬放出口を具 えている薬の自動放出機。 ２． 前記収容室は、駆動手段によって駆動される回転部分内に含まれており、 放出位置へ回転することにより収容室の開口は放出位置にある請求項１の薬放出 機。 ３． 回転部分は周囲に収容室を具え、開閉可能な覆い部材が薬を収容室にとじ 込める請求項２の薬放出機。 ４． ハウジングに具えた放出手段を更に具えており、該放出手段は前記薬放出 口を閉じるように移動可能、且つ前記薬放出口から収集手段中へ薬を放出するよ うに開放可能である請求項３の薬放出機。 ５． 放出手段は、全部の開口を同時に開放又は閉じる放出部材を具えている請 求項４の薬放出機。 ６． 放出部材は薬放出口に位置する時、移動により各収容室を通過し、そこに 収容された薬を取り出す、掃き出し手段を具えている請求項５の薬放出機。 ７．掃き出し手段は前記放出部材に取付けられ、前記放出部材が移動する時、収 容室中を物理的に掃き出しするワイヤーを具えている請求項６の薬放出機。 ８． 駆動手段は、クラッチ手段を具えており、該クラッチ手段は独立して係合 可能であり、任意の数のカートリッジの回転部分を駆動手段が作動した時、制御 手段からの信号に対応して回転させる請求項２の薬放出機。 ９． 駆動手段は、カートリッジの回転部分上の歯車手段と、クラッチ手段を補 助的に具え、これらは係合して、カートリッジの回転部分を回転させる請求項８ の薬放出機。 １０．駆動手段は前記クラッチが回転するように取付けられた共通の軸を具え、 制御手段に依って、駆動されるモータに連結されている請求項９の薬放出機。 １１．ハウジングは制御手段に連繋してカートリッジの回転部分の移動を検出す る検出手段を具えており、制御手段がカートリッジを同時に一収容室分だけ進め ることを可能にする請求項１０の薬放出機。 １２．検出手段は、ハウジングに取付けられ、カートリッジの回転部分に向けら れた光検出器を具えており、これは収容室が、薬放出口にならんだとき制御手段 に信号を送る請求項１１の薬放出機。 １３．予め決められた処方計画に従って、複数のカートリッジの中の選ばれたい くつかより、次々と薬を放出する薬の自動放出器であって、 開口と周囲に薬収容室を有する、複数のカートリッジを具えたハウジングで あって、各収容室は周囲に開口端を具えて壁の開口を通過し、 前記収容室は、ハウジングの開口と収容室の一つとが対応する開口を具えた 壁にて閉じられており、前記カートリッジは、順番に並んだ放出位置へ、独立し て回転可能であって、収容室は前記壁の開口を通して開放され、 患者が放出機を作動させて前記壁の開口と一直線になった収容室から薬と放 出するまで壁に開口を閉じている、患者によって駆動される放出機であって、前 記壁は、所定カートリッジが順番に放出位置に回転した後、放出されていない薬 を保持し、 カートリッジを順次放出位置へ移動させる駆動手段と、 所定の処方計画に従って、駆動手段を作動させ、計画に沿った間隔で正しい 組合せの薬が放出可能となる制御手段とを具えた薬の自動薬放出器。 １４．制御手段は、マイクロプロセッサを具えて、入力され、記録され、実行さ れるデータを入力することによる処方せん計画が行われるアルゴリズムを実行し 、アルゴリズムは駆動手段を動作させる時は、時計手段と組合せて実行する請求 項１３の薬放出機。 １５．制御手段は放出時間の到来を患者に知らせる為の通知手段を具えている、 請求項１３の薬放出機。 １６．ハウジング中の各カートリッジと連繋した感知手段を更に具えており、該 感知手段は制御手段に信号を出力して、該制御手段によって、カートリッジが順 次放出位置に移動できるようにする請求項１３の薬放出機。 １７．制御手段は、カートリッジが空であることを判断し、カートリッジに補充 することを通知し、カートリッジが補充されるまで放出動作を止める手段を含ん でいる請求項１３の薬放出機。 １８．制御手段は応答手段を具えて、薬毎に放出時期と放出回数を含めた応答デ ータを記録し、制御手段は更に、応答データを読み取り可能な形式で呼出す手段 を 具えている、請求項１３の薬放出機。 １９．ハウジングの開口は、出入り可能な匣に開いており、該匣は放出時間が到 来した後、予め決められた時間間隔で患者が放出ボタンを押すことにより、押し 出される請求項１３の薬放出機。 ２０．予め決められた処方計画に沿って、患者に薬を放出する薬の自動放出機で あって、 少なくとも一つの薬を保管する保管手段と、制御手段とを具え、該制御手段 は次の動作を行う。 ａ．どの薬がどの時刻に放出すべきかを指定する入力データを受け入れ、 ｂ．データを時間の順序に並べ変え、 ｃ．放出時刻が到来した時、順次続いた放出位置の一つに、保管手段を移動 させる。 ｄ．放出時間が到来した時から始まる所定時間間隔で、患者が操作する放出 部を作動させ、時間間隔の間に、患者が指定された薬を保有手段から受取る、 薬の自動放出機。 ２１．制御手段は、クロック手段と関連し、内蔵するアルゴリズムを実行するプ ロセス手段を具えている、請求項２０の薬放出器。 ２２．プロセス手段は、マイクロプロセッサ及びこれと関連しアルゴリズムを記 録する不揮発性メモリを具えている請求項２１の薬放出器。 ２３．ハウジングと順次続いた薬収容室を具えた１またはそれ以上のカートリッ ジと、制御手段に応答して前記カートリッジを順次続いた薬放出位置へ回転させ る駆動手段とを具えた薬の自動薬放出であって、 前記１またはそれ以上のカートリッジは、ハウジング中の開口に対応した開 口を有する壁に依って閉ざされている開口を周囲に具え、前記カートリッジは、 順次薬放出位置へ移動し、収容室は前記壁に設けた開口を通して開放される薬の 自動放出装置。 ２４．前記一つのカートリッジは、回転可能部分を具え、前記壁は前記回転可能 部分に対するカバーを具えている請求項２３の薬の自動放出装置。 ２５．回転部分は一連のセンサー孔を具え、センサーと組合せて回転部分の位置 を表示する請求項２４の薬の自動放出装置。 ２６．薬収容室は、外周に沿って設けた複数の壁に依って、回転部分の上に形成 され、前記壁は薬をとじ込めるカバーと共同する請求項２４の薬の自動放出装置 。 ２７．カバーは、カートリッジの回転部分に、取外し可能に取付けられ、カバー を除いて夫々の収容室に変更薬を追加することを容易にする請求項２６の薬の自 動放出装置。 ２８．板部材に依って形成され、カバーが所定位置にある時、回転部分の壁を包 囲する突出した円筒壁を具え ている請求項２７の薬の自動放出装置。 ２９．回転可能なカートリッジを具えた薬の自動放出装置であって、消費者が取 出しする開口へ時間の経過順序に放出すべき薬を収容する複数の収容室を具えた 回転カートリッジを有する薬の自動放出装置に於て、放出手段はカートリッジが 前記開口の近傍にある一つの収容室を開く様に回転した時、消費者が手動操作す ることにより薬を各収容室の一つから取出し出来る放出手段を具えており、前記 放出手段は、前記開口の近くに配備され、移動して前記開口近傍にある一つの収 容室から薬の取出しを可能にする放出部材と更に、前記放出部材が移動された時 、薬の取出しを容易にするために一つの収容室を通過するように移動する掃き出 し手段を具えている薬の放出装置。 ３０．掃き出し装置は、前記放出部材に取付けられ、前記放出部材が移動する時 、収容室を通過するように延びているワイヤーを具えた請求項２９の放出装置。 ３１．少なくとも一種類の薬を多量に収容し、 どの薬を何回放出するかを指定するデータを制御手段に入力し、 該データを時間の順序に並べ変え、実時間を決め、 実時間が指定された薬を放出する指定時刻に等しくなった時、指定された薬 を放出する、 工程を含んでいる薬の自動放出方法。 ３２．入力し、並べ変え、判断して放出する工程はクロック手段に連繋し、記憶 されたアルゴリズムを実行するプロセス手段の制御に基づいて行われる、請求項 ３１の方法。 ３３．薬が放出され、患者が取り出すべき時期に信号を発する工程を更に含んで いる、請求項３１の方法。 ３４．放出すべき薬がなくなった時、放出を止める工程を更に含んでいる請求項 ３１の方法。 ３５．放出しつくされた薬を補充せねばならない時、信号を発する工程及び、放 出しつくされた薬が補充されるまで放出を止める工程を更に含んでいる請求項３ １の方法。 ３６．放出した薬が患者に依って実際に取り出された回数を示す応答データを記 録する工程を更に含んでいる請求項３１の方法。