JPH08500430A - 回転を測定するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 回転を測定するための装置回転を表す電気交流信号の発生、及び回転を測定するための装置であって，特に，ホイールベアリングに取付けるために設けられ、回転を行う部材（２６，２６′）の回転軸，又は，中空シリンダ状の部材或いは椀状の信号発生構成部（３，２１）である信号発生リング（２，１９，２３，２８）の回転軸に配置されるトランスデューサ（１，１０，１０′，２２）を具備する。信号発生リング（２，１９，２３，２８）は、トランスデューサ（１，１０，１０′，２２）のシリンダ状部分に回転可能に支持されている。

Description

【発明の詳細な説明】 回転を測定するための装置 本発明は、回転動作を行う部材と共に回転する信号発生リングと，ハウジング 内に収容された受動或いは能動回転システム装置を含む静止トランスデューサと を備え、特に，ホイールベアリングに設けるための，回転を表す電気交流信号の 形成及び回転を測定するための装置に関する。 この種タイプの装置は、例えば，自動車のアンチロック制御システムやトラク ション制御システム或いは車両サスペンション制御システムのためのホイール速 度の測定に必要とされる。一般に，車両ホイールにはいずれもホイールセンサが 設けられている。センサの操作性及び信頼性に高度の要求がなされている。この ような制御システムにおけるトータルコストの大部分はセンサの製造及びその組 立てに費やされる。従来の測定装置においては、極めて精密な調整と、静止トラ ンスデューサやセンサ及びホイールに接続される歯付きディスク間の空隙を保持 することが、特に，要求されている。即ち，有効信号と必然的な補正信号からの 有効信号の長さは、調整及び空隙の保持によって大幅にディクテイトされる。そ のため，比較的簡単に製造でき、又，組立て，及び必要とあれば取換えも容易に し得るようセンサを改良する試みがなされている。 さらに所謂，ホイールベアリングセンサは、センサとパル ス形成リングさらに歯付きディスクがホイールベアリングに直接取付けられてい る。その結果，センサのために必要なスペースは小さくなる。しかしながらセン サとパルス形成リングとの間の空隙の公差が保持されねばならないから，今や精 密な組立て及び調整が必要とされている。 本発明の目的は、特にホイールベアリング内に設けるのに適合し、又，簡単に 製造し得るコンパクトな構造、及び空隙の微細な調整にも拘らず特に簡単に組立 て得ることを特徴とする測定装置の改良にある。 上記目的は最初に述べたタイプの測定装置によって達成される。その特徴とす る構成は、トランスデューサが、回転動作を行う部材の回転軸に設けられ、信号 発生リングが、トランスデューサのハウジングに回転可能に支持される中空シリ ンダ状或いは椀状の構成部材として形成され、かつフォロアーによって滑り嵌め 乃至は同様な手段により回転動作を行う部材に接続されることにある。 本発明の特に有効な実施例は従属クレームに記載されている。 特に簡単な測定装置は、トランスデューサのハウジングに、直接，回転可能に 支持され、かつセンサの組立てに際し，フォロアーによってホイール接続される 中空シリンダ状の形態をなす信号発生リングの新規な構成により実現し得る。信 号発生リングは如何なる力も伝達すべきではないが、このリングを支持するセン サハウジングにスライド層を施すことにより通常は十分である。 さらに，信号発生リングは、完全な測定装置のホイールベアリングへの取付け に際し，セッティングの必要がないように、組立てに先立ちセンサに予め固定さ れるようにすることが有利である。 本発明の好ましい実施例においては、ダブルサイド測定装置(doubled-measure ment system)がセンサハウジングに，その回転軸に直角に配置されている。有効 信号の改良は、トランスデューサがコンパクト構造を有する場合においても達成 される。さらに，信号発生リングに対するトランスデューサの中心位置に関する 要求度は、ダブルサイド測定装置の一側に空隙が増大すれば，その他側における 空隙は自動的に減少するから、最小となる。 特に好都合なダブルサイド測定装置は、測定コイル軸に関し直角に励磁される 永久磁石コアを含む測定コイルを備えている。この永久磁石の２つの極面には、 夫々１つの細長いプレート状のポールシューと、コイルの両側に突出し、かつ信 号発生ハウジングに内面に殆ど達するように延出するこれらポールシューとが配 置されている。その歯或いは信号発生リングの磁力部の配置に関するポールシュ ーの適切な配置によって、測定コイルのコアにおける磁束は、回転の結果，その 方向を一定割合で変化し、又，それによって測定コイルにおける比較的大きな有 効信号を誘導することが達成される。 本発明におけるその他の特徴，利点，及び適用の可能性については、図面を参 照して以下に記載される実施例により明らかとなる。 図面において， 図１は、本発明に基く測定装置の簡単にした概略的に側面図で、 図２は、図１に基く測定装置の実施例の縦断面図で、 図３は、本発明に基く測定装置の他の実施例であり、図２と同様な図法，但し 寸法を変えた図面であり、 図４は、図２と同様な図法による，変形した信号発生リングを有する同様の配 置である。 図１において，本発明に基く装置は、トランスデューサ１と、通常センサとし て起用される椀状の信号発生要素部３の部材となる信号発生リング２とを具備す る。 トランスデューサ或いはセンサ１は、内部に能動測定装置が収容され、その上 に信号発生リング２が回転可能に取付け支持されているシリンダ状ハウジング部 材４を有する。トランスデューサのハウジング部材５は、自動車の静止構成部材 或いはホイールベアリングに保持し固定する役割をする。さらに，電気ケーブル ６は、トランスデューサ１を、図１に図示されない解析ロジックに接続するため に上記部材５に挿通されている。 信号発生部３は、図１に図式的に示されているフォロアー７が設けられている 。図示の測定装置がホイールベアリングに設けられる時，−図２及び３参照−フ ォロアー７はホイール，或いは回転動作するホイールベアリングの対応する凹部 に把持し、それによって信号発生装置部３は測定回転動作部材と共に回転する。 なおトランスデューサ１は破線で図示さ れる回転軸に静止して取付けられている。 図２は、図１に記載の基本に従い設計された測定装置の詳細を示し、この場合 ，車両のホイールベアリングに取付けられている。参照番号８は静止ホイールベ アリングのアウターリング部材を示し、参照番号９はホイールと共回転するホイ ールベアリングのインナーリングの端部を示す。この場合，差込み式(pluggable )トランスデューサ或いはセンサ１０が使用され、取付け支持部１１内に定着さ れており、該取付け支持部１１はホイールベアリング８，９のグリースキャップ １２に挿入され、或いはこのグリースキャップ１２の構成部分として設計されて いる。センサ１０は、スリーブ状取付け支持部１１の嵌合凹部に係合する止め金 １３により、取付け支持部１１に所定の角度位置で保持されている。スプリング １４は同じく上記取付け支持機構に備えられている。このタイプの取付け支持部 は、構造的に簡単で、特に，迅速な組み立て，解体ができることを特徴とする。 ここにおいては誘導トランスデューサが使用される。測定システムは、センサ １０の軸に対し，直角に配置されているダブルサイド測定装置コイル１５を有し 、上記センサ軸はホイール（図示せず）の回転軸と同一である。上記測定装置コ イル１５，及び図示されていない個々の構成部材は、好ましくは永久磁石及び上 記コイル内側から両側に突出し、かつ図示のセンサ１０におけるシリンダー状ハ ウジング部材１７の壁１６まで延出しているポールシューを備えている。測定コ イル自体は、その内部に永久磁石のコア及びポールシューが 配置され、コイル部材１８及び少なくとも１つのコイルを備えている。 図１において既に説明した信号発生リングは、シリンダ状ハウジング１７上に ，静止センサン１０に対し回転可能に配置されている。信号発生リング１９は、 内歯２０を有する。回転することによる歯と歯間隙の交替は、測定コイル１５の 内側に配置されている永久磁石によって形成される磁束の変化を導く。この磁束 の変化は、次いで，測定コイル１５の巻線における誘導電圧を引き起こす。 勿論，穴開きリング或いは磁気及び非磁気部材からなるリングが上記内歯の代わ りに使用可能である。 図２における信号発生リング１９は、椀状の構成部材，或いは段付き中空状構 成部材２１によって構成され、この実施例においては，ホイールと共回転するベ アリングインナーリング９と滑り嵌め或いはフォロアーによって接続されている 。信号発生部材２１のシリンダ状部は、信号発生リング２１を形成，或いは担持 し、センサ１０のシリンダ状ハウジングに支持され、如何なる力も伝達すべきで ないから、ベアリングインナーリング９への上記構成部材２１の堅固な固定は必 要がない。 信号発生部材２１は回転動作を行う部材によって保持（“entrained “）されて いることが、完全に保証されるべきである。これらの必要性は、比較的簡単な構 造で達成され、容易かつ迅速に組立てることができ、又，必要とあれば，本発明 による完成した測定装置の交換も又，可能である。 図３による本願発明の実施例は、図２の構造とは測定装置の構造をよりコンパ クトにした点において異なる。この場合，トランスデューサ２２は、予め，セン サハウジング上に回転可能に設けられている信号発生リング２３と一緒に，この 目的のために設けられている取付け支持部内に滑動挿入される。次いで，回転軸 に対し直角に配置されているダブルサイド測定コイル２４は、信号発生リング２ ３の領域において，センサハウジングに組み込まれる。活動挿入式センサ２２を 収容，位置決め及び拘束するための取付け支持部２５は、ホイールベアリンググ リースキャップ２７の構成部材として設けられている。信号発生リング２３のた めの軸穴はホイールの回転可能な支持シャフト２６に設けられている。 信号発生リング２３とセンサ２２を有する完成した測定装置に活動挿入すると、 信号発生リング２３は静止トランスデューサ２２のシリンダ状ハウジング上にホ イールと一緒に回転できるよう、通常知られる手法で，ホイーシャフト２６に係 合される。同様な構造において，センサ２２と信号発生リング２３間の空隙の調 整は、付加的な設定を要することなく，単なる公差に近い範囲内で確実に行われ る。 図４は本発明の変形例を示すもので、ベアリングインナーリング９′と信号発 生リング２８，或いはステアリングナックル，この後者は回転作動部材と共に回 転する、との結合は、特に賢明な手法で達成される。さらに，センサ１０′，取 付け支持部１１′の構成、及びグリスキャップ１２′への挿入は、図２によって 述べた実施例のものと殆ど類似している。 図４による信号発生リング２８は、次いで，センサ１０′のシリンダ状ハウジ ング部材に支持される。上記センサハウジングの端面２９に支持されるリーフス プリング３０によって，この実施例におおける信号発生リング２８は、歯３１が 設けられたベアリングインナーリングに対し押圧付勢される。図１によるフォロ アー７に対応するカム３２は、上記インナーリング９′が信号発生リング２８に 伝達されることを確保する。 上記の構造は、信号発生リング２８とサンサポールシューとの間の空隙が非常 に小さく保持されるため，非常に小さな歯付きホイールの使用が可能である。そ して又，センサ信号の大きさは、ベアリングの通常起こる変形の影響を殆ど受け ることがない。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 回転を表す電気交流信号の発生、及び回転を測定するための装置であって ．特にホイールベアリングに取付けるために、回転作動部材と共同して回転する 信号発生リングと、ハウジングに収容された受動或いは能動的測定装置を含む静 止トランスデューサとを具備する装置において， トランスデューサ（１，１０，１０′，２２）が、回転作動部材（２６，２６′ ）の回転軸に配置され、信号発生リング（２，１９，２３，２８）が、中空シリ ンダ状，或いは椀錠の構成部材（３，２１）として設けられ，トランスデューサ （１，１０，１０′，２２）のハウジング上に回転可能に支持され、フォロアー （７，３２）によって滑り嵌め或いは同様の手段で，回転作動部材（２６，２６ ′）に接続されていることを特徴とする回転を測定するための装置。 ２． 測定システムが、回転を行う部材（２６，２６′）の回転軸に対し直角に ，センサ（１，１０，１０′，２２）のハウジング内に配置され、永久磁石を含 む測定コイルと、信号発生リング（２，１９，２３，２８）の殆ど内面まで延出 し、かつ上記コイル（１５）から突出するところの，上記回転軸，或いは又ハウ ジングの軸に直角に配置された１つ或いはそれ以上のポールシューとを具備する ことを特徴とする請求項１記載の装置。 ３． ダブルサイド測定システムが設けられ、ハウジングの軸に直角に配置され た測定コイル（１５）と、上記測定コイ ルの軸に直角な磁化された永久磁石のコアと、上記永久磁石の磁極面上に配置さ れ、上記コイル（１５）の両側に突出し、かつ信号発生リング（２，１９，２３ ，２８）の殆ど内面まで延出するポールシューとを具備することを特徴とする請 求項１或いは２に記載の装置。 ４． 前記信号発生リング（２，１９，２３，２８）が、内歯（２０）を有する 中空シリンダの形状で設けられていることを特徴とする請求項１乃至３のいづれ か１つに記載の装置。 ５． 前記内歯（２０）及びポールシューが構成され、１つのポールシューの端 末部が１つの歯に対向する時は，常に第２のポールシューの直径方向の端末部が 同じく１つの歯に対向し、一方，これらポールシューの他の２つの端末部が歯に 空隙対向するように配置されていることを特徴とする請求項３或いは４に記載の 装置。 ６． 前記トランスデューサ（１，１０，１０′，２２）のハウジングの少なく とも一部が、シリンダ状構造をなし、ハウジング（１７，１７′）の周面，及び 又はハウジング（１７，１７′）に接触する信号発生リング（２，１９，２３， ２８）の表面に、滑動層が形成されていることを特徴とする請求項１或いは２に 記載の装置。 ７． 前記トランスデューサ（１，１０，１０′，２２）は、スライド可能で， 取付け支持部（１１，２２）の所定位置に位置決め及びロックされ、後者はホイ ールベアリングの静止部（８）に固定されるような形状で設けられていることを 特徴とする請求項１乃至６のいづれか１つに記載の装置。 ８． 前記トランスデューサ（１，１０，１０′，２２）が，予め取付けられた 信号発生構成部材（３，２１，２３）と共に，取付け支持部（２２）内に活動挿 入され、信号発生リング（２，１９，２３，２８）と回転作動部材（２６，２６ ′）との間の接続が、信号発生構成部材（３，２１，２３）及び又は回転を行う ホイールベアリング（９，９′）の部材（２６，２６′）に固定されるフォロア ー（７，３２）によってなされることを特徴とする請求項７に記載の装置。