JPH08500077A - 大形容器のための吊上げ兼搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は横梁に走行可能に配置された、種々の寸法の大形容器を吊上げ及び搬送するための装置であって、大形容器及び吊上げ機構における荷重受容点の間隔に固定部材の間隔を適合させるための調節装置を備えている形式のもに関する。装置の構造高さを最小化しかつ重量を軽量化し更に構造を簡素化するため、横梁上を走行可能な吊上げ走行器上で夫々の側に、相互に間隔を変えることのできる鉛直な２つの案内ポストが吊上げ部材と共に配置されており、該吊上げ部材はその自由な下方端部に固定部材を有している。

Description

【発明の詳細な説明】 大形容器のための吊上げ兼搬送装置 技術分野 本発明は横梁に走行可能に配置された、種々の寸法の大形容器を吊上げ及び搬 送するための装置であって、大形容器及び吊上げ機構における荷重受容点の間隔 に固定部材の間隔を適合させるための調節装置を備えている形式のものに関する 。 背景技術 大形容器にはコンテナ、交換容器及びセミトレーラが含まれている。つまり特 に包装しえない又は容易には包装しえない、湿気に対し敏感な品物のために設け られた貨物容器、又はより大きな積載ユニットを形成するために設けられた貨物 容器も含まれている。このような大形容器にあっては、単に包装作業を省くこと ができるだけでなく積替え速度も高めることができる。上述の大形容器は夫々異 なった大きさを有しているため、このような大型容器のための吊上げ兼置換装置 は、その受容兼搬送装置を用いてフレキシブルに構成されていなければならない 。 従来の技術によればコンテナを積み替えるための掴み装置が公知であり、該掴 み装置は、スプレッダとして特徴づけられていて、交換容器及びセミトレーラを 受容するために付加的な交換パレット挟子を装備している。コンテナを受容する ためこのスプレッダは所謂捩りロック装置を有し、該捩りロック装置を用いてコ ンテナを上方から掴むことができる。交換容器及びセミトレーラを受容するため に掴み爪が設けられており、該掴み爪は上述の容器の下方に取り付けられた掴み ポケットに係止可能である。種々のコンテナ長さに対する捩りロック装置の調節 はスプレッダ内で伸縮装置によって行われており、該伸縮装置は延びた状態では 強い曲げ応力に晒されている。捩りロック装置がコンテナの荷重受容点に係止し た後又は爪が交換容器乃至セミトレーラの掴みポケットに係止した後、これらは 全吊上げ兼搬送装置と一緒に吊上げロープを介して吊り上げられる。吊上げロー プは、上方で吊上げ兼搬送装置に固定されている変向ローラを介して案内されて いる。積替え時間は短いように要求される。場合によっては大形容器が揺動運動 を惹き起すような形式で、吊上げ運動及び水平運動が行われる場合が多く、この ことが時間的に正確に案内しかつ降下させることを不可能にしている。更に従来 技術で公知の振動減衰装置によっても、この問題はこれまで不満足にしか解決さ れていない。倉庫技術においては、吊上げ機構が走行可能に配置されているよう な装置が公知であり、その荷重ロープにスプレッダが固定されている。大形容器 を置き換えるため、スプレッダは容器に吊り上げら れかつ係止された吊上げ機構の走行運動によって容易に移動可能である。コンテ ナを受容するため上方に取り付けられた捩りロック装置並びに変向ローラには大 きな構造高さが必要である。更に側方に配置された交換パレット挟子の負荷アー ムは、コンテナを置換する際上方に向って旋回しかつ交換容器又はセミトレーラ を受容するため再び旋回させられて掛止されうるように構成されており、このた めスプレッダが構造的に高価なものになっている。 発明の開示 本発明の課題は、冒頭で述べた形式の装置を改良して、構造高さを可能な限り 低くしてその構造を構造的に簡素化することができるようにし、かつコンテナ、 交換容器又はセミトレーラのような大形容器を揺動させることなく簡単かつ確実 に一様に置換できるようにすることにある。 本発明では請求項１に記載の特徴、つまり横梁上を走行可能な吊上げ走行器上 で夫々の側に、相互に間隔を変えることのできる鉛直な２つの案内ポストが吊上 げ部材と共に配置されており、該吊上げ部材はその自由な下方端部に固定部材を 有していることによって、上記課題を解決することができた。この構造によって 吊上げ走行器と４本の案内ポストとからフレーム状の結合体を創り出すことがで き、これにより揺動運動が最初から阻止できるようになった。他方では案内ポス ト及び特に固定部材が、夫々調節可能に構成されていて、組み合わされた積載作 業に基く総ての積載ユニットを掴むことができるようになっている。吊上げ部材 を案内ポスト内に配置することによって吊上げ走行器上方の上部構造体を更に省 略することができるので、全体として構造高さを低くすることができる。案内ポ ストと吊上げ部材とのユニット状の装置によって、従来は捩りロック装置の形状 をなして旋回可能であった種々の掴み部材を省くことができる。また今迄は必要 であったスプレッダの廃止によって更に重量の削減が可能である。吊上げ走行器 には任意の数の車輪を装備することができるので、それに応じて車輪荷重を低く 選択することができる。 本発明のその他の構成が請求項２乃至１３に述べられている。 つまり有利には夫々向い合って位置する案内ポストの間隔を、例へば吊上げ走 行器の横桁に設けられている移動装置を介して同じ様に変更することができる。 この間隔が変更可能であることによって一方では、固定手段のための付加的な旋 回装置又は移動装置を省くことができるという可能性が達成される。それは、固 定手段が案内ポストと協働して大形容器に対し相対的に運動可能であるからであ る。向い合って位置する案内ポストが相前後して運動することができることによ って、固定部材をコンテナの荷重受容点乃至は交換容 器又はセミトレーラの掴みポケットに係止可能位置乃至は係止位置に運動させる ことができ、かつ相互に外方に運動することによって再び解離させることができ る。これによっては他方では、種々の長さの大形容器だけでなく、種々の幅の大 型容器も受容することが可能である。 有利には吊上げ走行器は、横梁の下方フランジに掛止されているため例へば高 棚倉庫内を移動することができる。横梁は有利にはＩ字形又はＵ字形成形材から 成り、従って例へば対応する広幅の大形容器を、棚倉庫のその下方に位置する降 下平面の支持体の上方フランジ上に降下させることができる。つまり横梁は、そ の上方フランジによって降下平面として、またその下方フランジによってその下 方に位置する平面の吊上げ走行器用の走行レールとして、共に役立っている。 固定部材の有利な構成によれば、固定部材がコンテナの下方荷重受容点と、交 換容器及びセミトレラーの掴みポケットとの両者に係止しうるように運動可能に 構成されている。このため固定部材には掴みポケットのための爪が装備されてお り、該掴みポケット内には、該ポケットに対し直角状にその長手方向軸線の方向 にスライド可能かつ回動しないように保証されているピンが配置されており、該 ピンはばねによって通常位置、つまりその延びた位置に保持されている。 固定部材は、吊上げ走行器を位置決めした後夫々向 い合って位置する案内ポストの間隔を減少させることによって係止位置に運動さ せられる。これによってコンテナの場合にはピンが荷重受容点の長孔に係合可能 である。コンテナの滑落は、ピンの前方端部に配置されて、コンテナの吊上げの 際長孔に後方から係合する２つの突起によって阻止されている。 交換容器又はセミトレーナの場合には、案内ポストの相互走行の際先づピンが 当接させられる。ピンは、爪が当接して、吊上げの際掴みポケットを後方から係 合できるようになるまで、ばねの力に抗して押し戻される。 本発明の別の構成によれば、吊上げ走行器が横梁上に配置された又はそれに沿 って配置された夫々２つの半走行器から成り、該半走行器は搬送方向でみて相対 的に走行可能であるように構成されている。従って半走行器は固定部材の大形容 器への係合が両側から可能になるような位置に、共同又は単独で相互に移動可能 である。 車輪荷重を小さく保持するため、吊上げ走行器乃至半走行器は複数の走行車輪 で支持されている。 吊上げ駆動部が別個に制御可能であるため、傾斜した積載ユニットさえも受容 することができる。容器の吊上げのためには吊上げ駆動部が同期して制御される 。２つの半走行器の場合にはそれらの駆動部が同じ様に別個に制御可能であり、 ひいては半走行器が容器の 大きさ乃至は荷重受容点の位置に対応して位置できるようになっている。水平方 向の搬送に対しては半走行器は同期して制御される。 図面の簡単な説明 本発明の実施例を図面に図示する。その際 図１は 高棚倉庫における本発明の実施例の側面図、 図２は 図１の実施例の端面図、 図３は （図４の線IIIａ−IIIａ沿った）固定部材の断面図、 図４は （図３の線IIIｂ−IIIｂ沿った）固定部材の側面図、 図５は 受容されたコンテナを備えている固定部材の図、 図６は 受容された交換容器又はセミトレーラを備えている固定部材の図 を夫々表わしている。 実施例の説明 図示の実施例には高棚倉庫の部分として夫々の鉛直支柱１０が図示されており 、該鉛直支柱１０には間隔を置いて上下に、夫々横梁１１及び１２が２重Ｔ字横 梁として配置されている。上方横梁１１の下方フランジ走行レール上を、走行車 輪１４によって構成された吊上げ走行器１３が走行可能である。本実施例の場合 吊上げ走行器１３は構造的に同一の２つの半走行器か ら成っており、それらの夫々が、図１から明らかなように、鉛直な２つの案内ポ スト１５を有し、該案内ポスト１５は、下方端部において固定部材１７を構成し ている吊上げ部材１６を夫々鉛直に案内している。走行方向でみて前後に位置し ている２つの案内ポスト１５の間隔（図１参照）も、また互いに向い合って位置 している２つの案内ポストの間隔（図２参照）も夫々調節可能であり、特に後者 の間隔は、横桁１８又は対応する伸縮ユニットを介して調節可能である。吊上げ 部材１６は受容されるべき大形容器の各々の側において要求に応じ別個に駆動可 能である。 図３及び図４によれば、固定部材１７は吊上げ部材１６に固定されていて、交 際容器又はセミトレーナの掴みポケットのためのＵ字状の爪２３を有している。 更に固定部材１７は、その長手方向軸線の方向にスライド可能で回動しないよう に保証されているピン２０を有しており、該ピン２０は、ばね２１によって非荷 重の状態では伸びに位置（通常位置）に保持されていて、コンテナの荷重受容点 の長孔内に挿入可能に構成されている。 受容されたコンテナに対する固定部材１７の相対的な位置は図５で推測可能で あり、また受容されたセミ卜レーナに対するそれは図６で推測可能である。コン テナの場合には、ピン２０はコンテナの荷重受容点の長孔２２内に挿入される。 有利にはピン２０はその前 方端部に更に１つ又は２つの突起２５を有し、該突起２５は、滑落を阻止して、 吊上げの際長孔に後方から係合できるようになっている。コンテナの代りに交換 器又はセミトレーラを受容しようとする場合には、図６に図示されているように 爪２３が利用される。先づピン２０が交換容器又はセミトレーラに接触し、同時 にピン２０がばね２１の力に抗して引き戻される。爪２３は交換容器又はセミト レーラの掴みポケット２４の対応するアンダカットに係合する。 本発明の装置は次のように作業する。 先づ案内ポスト１５を半走行器の運動によって、固定部材１７が荷重受容点、 つまり長孔２２又は掴みポケット２４に正確に向い合って位置しうるように位置 決めを行う。大形容器１９が水平に起立していない場合には、吊上げ部材１６を 別個に制御することによって個々の固定部材１７を荷重受容点に対する所望の高 さ位置に運動させる。続いて向い合って位置する案内ポスト１５を横桁１８内の 伸縮ユニットを介し連続的に運動させて、ピン２０をコンテナの長孔２２内に突 入させるか、または爪２３がピン２０の後退後掴みポケット２４に当接できるよ うにする。 次に吊上げ部材１６を大形容器１９の吊上げに同期して制御し、コンテナの吊 上げの際には突起２５が長孔２２に後方から係合できるようにするか、又は交換 容器またはセミトレーナの吊上げの際には爪２３が掴 みポケット２４のアンダカットに後方から係合できるようにする。 前述の装置が高棚倉庫の部分である場合には、水平搬送の際横梁１２の上方フ ランジ（又は倉庫床面）に対し充分な自由度を持つことができるように、容器１ ９を僅か吊り上げるだけで宜い。２つの半走行器から成る吊上げ走行器を、総て の車輪駆動部の同期制御の元で掛止された容器１９と共に所望の位置に移動させ 、その後吊上げ装置を降下させて容器１９を下に置くことができるようにする。 半走行器の駆動部を個別に制御することによって、半走行器を移動させるべき 容器１９の大きさに及びポケット乃至荷重受容点（長孔２２）の間隔に、夫々容 器に位置させることができる。この装置によって、その他の装置には必要である 伸縮装置が不必要となり、従って重要を著しく軽減させることができかつ構造高 さを最小に抑えることができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 横梁（１１）に走行可能に配置された、種々の寸法の大形容器（１９）を 吊上げ及び搬送するための装置であって、大形容器（１９）及び吊上げ機構（１ ６）における荷重受容点の間隔に固定部材（１７）の間隔を適合させるための調 節装置を備えている形式のもにおいて、 横梁（１１）上を走行可能な吊上げ走行器（１３）上で夫々の側に、相互に間 隔を変えることのできる鉛直な２つの案内ポスト（１５）が吊上げ部材（１６） と共に配置されており、該吊上げ部材（１６）はその自由な下方端部に固定部材 （１７）を有していることを特徴とする、大形容器のための吊上げ兼搬送装置。 ２． 夫々向い合って位置する案内ポスト（１５）の間隔が、同じ様に変更可能 であることを特徴とする、請求項１記載の装置 ３． 吊上げ走行器（１３）が横梁（１１）の下方フランジに掛止されているこ とを特徴とする、請求項１又は２記載の装置。 ４． 固定部材（１７）が旋回可能に案内ポスト（１５）に固定されていて、ほ ぼＵ字状の爪（２３）と、固定部材（１７）の長手方向軸線内でスライド可能な ピン（２０）とを有していることを特徴とする、 請求項１から３までのいづれか１項記載の装置。 ５． ピン（２０）がばね（２１）によってピン（２０）の正常位置に保持され ていることを特徴とする、請求項４記載の装置。 ６． 吊上げ走行器（１３）が横梁（１１）上に配置された又はそれに沿って配 置された夫々２つの半走行器から成り、該半走行器は搬送方向でみて相対的に走 行可能であることを特徴とする、請求項１から５までのいづれか１項記載の装置 。 ７． 固定部材（１７）が水平にスライド可能なピン（２０）と、スライド可能 又は旋回可能な爪（２３）とから成っていることを特徴とする、請求項１から６ までのいづれか１項記載の装置。 ８． ピン（２０）がばね負荷されていることを特徴とする、請求項７記載の装 置。 ９． ピン（２０）が回動しないように確保されて支承されており、その前方端 部には上方に向いた２つの突起（２５）が設けられていることを特徴とする、請 求項７又は８に記載の装置。 １０．各案内ポスト（１５）が複数の走行車輪（１４）を介して支持されている ことを特徴とする、請求項１から９までのいづれか１項記載の装置。 １１．吊上げ駆動部が別個に制御可能であることを特徴とする、請求項１から１ ０までのいづれか１項記載の装置。 １２．吊上げ走行器（１３）の駆動が前進運動のためには同期して、位置決めの ためには別個に、夫々制御可能であることを特徴とする、請求項５から１１まで のいづれか１項記載の装置。 １３．吊上げ走行器（１３）乃至半走行器の代りに門形クレーン又は橋形クレー ンを使用することができることを特徴とする、請求項１から１２までのいづれか １項記載の装置。