JPH084902A - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
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- JPH084902A JPH084902A JP6159313A JP15931394A JPH084902A JP H084902 A JPH084902 A JP H084902A JP 6159313 A JP6159313 A JP 6159313A JP 15931394 A JP15931394 A JP 15931394A JP H084902 A JPH084902 A JP H084902A
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- sliding
- seal lip
- seal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シールリップの耐圧性アップ,形状剛性アッ
プを図りつつ、フリクションの低減化及びシール性の向
上を図る。 【構成】 互いに同心的に相対的可動自在に組み付けら
れる2部材2,3間の環状の隙間をシールするもので、
前記2部材のうち一方の部材3に摺動自在に密封接触す
るゴム状弾性体製のシールリップ10を有する密封装置
において、前記シールリップ10の摺動面側に、前記シ
ールリップ10に沿って延びる摺動リップ51を有する
樹脂製の摺動部材5を設けたことを特徴とする。
プを図りつつ、フリクションの低減化及びシール性の向
上を図る。 【構成】 互いに同心的に相対的可動自在に組み付けら
れる2部材2,3間の環状の隙間をシールするもので、
前記2部材のうち一方の部材3に摺動自在に密封接触す
るゴム状弾性体製のシールリップ10を有する密封装置
において、前記シールリップ10の摺動面側に、前記シ
ールリップ10に沿って延びる摺動リップ51を有する
樹脂製の摺動部材5を設けたことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば各種装置の軸
封部に用いられるオイルシール等の密封装置に関する。
封部に用いられるオイルシール等の密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の密封装置としては、たと
えば図2に示すようなものがある。すなわち、この密封
装置100は、標準的なアブソーバ用シールで、互いに
同心的に相対往復動自在に組み付けられる2部材として
のハウジング101と軸102間の環状の隙間をシール
し、密封流体側Oの流体(たとえば油)が大気側Aに漏
れないようにしているものである。
えば図2に示すようなものがある。すなわち、この密封
装置100は、標準的なアブソーバ用シールで、互いに
同心的に相対往復動自在に組み付けられる2部材として
のハウジング101と軸102間の環状の隙間をシール
し、密封流体側Oの流体(たとえば油)が大気側Aに漏
れないようにしているものである。
【0003】この密封装置100は、ハウジング101
の内周面に嵌合固定される嵌合部103と、嵌合部10
3に一体的に設けられたシールリップ部104とから成
っている。
の内周面に嵌合固定される嵌合部103と、嵌合部10
3に一体的に設けられたシールリップ部104とから成
っている。
【0004】嵌合部103は、断面L字状の補強環10
5と、補強環105に対してほぼ全面に一体的に焼付け
固定されたゴム状弾性体106と、から成り、補強環1
05の外周面側のゴム状弾性体106がハウジング10
1の内周面に対して密封状態となるように嵌合固定され
ている。
5と、補強環105に対してほぼ全面に一体的に焼付け
固定されたゴム状弾性体106と、から成り、補強環1
05の外周面側のゴム状弾性体106がハウジング10
1の内周面に対して密封状態となるように嵌合固定され
ている。
【0005】シールリップ部104は、嵌合部103の
ゴム状弾性体106と連続的に設けられているもので、
ゴム状弾性体製である。このシールリップ部104は、
軸方向密封流体側Oに延びる第1シールリップ107
と、軸方向大気側Aに延びる第2シールリップとしての
ダストリップ108とを有しており、それぞれのリップ
先端107A,108Aが軸102の外周面に摺動自在
に密封接触している。すなわち、第1シールリップ10
7にて密封流体側Oの漏れを防止し、ダストリップ10
8にて大気側Aからのダストの侵入を防止している。
ゴム状弾性体106と連続的に設けられているもので、
ゴム状弾性体製である。このシールリップ部104は、
軸方向密封流体側Oに延びる第1シールリップ107
と、軸方向大気側Aに延びる第2シールリップとしての
ダストリップ108とを有しており、それぞれのリップ
先端107A,108Aが軸102の外周面に摺動自在
に密封接触している。すなわち、第1シールリップ10
7にて密封流体側Oの漏れを防止し、ダストリップ10
8にて大気側Aからのダストの侵入を防止している。
【0006】そして、第1シールリップ107とダスト
リップ108の外周にはそれぞれスプリング109,1
10を装着して、第1シールリップ107とダストリッ
プ108を軸102側に押圧して軸102の外周面に対
して密封摺動を可能にしている。
リップ108の外周にはそれぞれスプリング109,1
10を装着して、第1シールリップ107とダストリッ
プ108を軸102側に押圧して軸102の外周面に対
して密封摺動を可能にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術の場合では、シールリップ部104はゴム状
弾性体製であることから、耐圧性アップ,形状剛性アッ
プを図るためには、第1シールリップ107,ダストリ
ップ108の肉厚を分厚くしなければならず、そのた
め、フリクションアップを招き、また摩耗促進も引き起
こしていた。
た従来技術の場合では、シールリップ部104はゴム状
弾性体製であることから、耐圧性アップ,形状剛性アッ
プを図るためには、第1シールリップ107,ダストリ
ップ108の肉厚を分厚くしなければならず、そのた
め、フリクションアップを招き、また摩耗促進も引き起
こしていた。
【0008】さらに、ダストリップ108におけるダス
トシール性においても、軸102の表面の油膜保持のた
め、ダストリップ108の先端を丸形状としていること
から、ダストの侵入が発生しやすいという欠点があっ
た。
トシール性においても、軸102の表面の油膜保持のた
め、ダストリップ108の先端を丸形状としていること
から、ダストの侵入が発生しやすいという欠点があっ
た。
【0009】本発明は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、シ
ールリップの耐圧性,形状剛性を保ちつつ、フリクショ
ンの低減化及びシール性の向上を図り得る密封装置を提
供することにある。
るためになされたもので、その目的とするところは、シ
ールリップの耐圧性,形状剛性を保ちつつ、フリクショ
ンの低減化及びシール性の向上を図り得る密封装置を提
供することにある。
【0010】また、シールリップが第1,第2シールリ
ップを有するもので、その第2シールリップがダストリ
ップである場合は、耐ダスト性の向上も図ることを目的
とする。
ップを有するもので、その第2シールリップがダストリ
ップである場合は、耐ダスト性の向上も図ることを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にあっては、互いに同心的に相対可動自在に
組み付けられる2部材間の環状の隙間をシールするもの
で、前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触
するゴム状弾性体製のシールリップを有する密封装置に
おいて、前記シールリップの摺動面側に、前記シールリ
ップに沿って延びる摺動リップを有する樹脂製の摺動部
材を設けたことを特徴とする。
に、本発明にあっては、互いに同心的に相対可動自在に
組み付けられる2部材間の環状の隙間をシールするもの
で、前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触
するゴム状弾性体製のシールリップを有する密封装置に
おいて、前記シールリップの摺動面側に、前記シールリ
ップに沿って延びる摺動リップを有する樹脂製の摺動部
材を設けたことを特徴とする。
【0012】また、互いに同心的に相対可動自在に組み
付けられる2部材間の環状の隙間をシールするもので、
前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触する
軸方向両側に延びる第1,第2のゴム状弾性体製のシー
ルリップを有する密封装置において、前記第1,第2の
シールリップの摺動面側に、前記第1,第2シールリッ
プに沿って延びる第1,第2摺動リップを有する摺動部
材を設ける構成としても良い。
付けられる2部材間の環状の隙間をシールするもので、
前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触する
軸方向両側に延びる第1,第2のゴム状弾性体製のシー
ルリップを有する密封装置において、前記第1,第2の
シールリップの摺動面側に、前記第1,第2シールリッ
プに沿って延びる第1,第2摺動リップを有する摺動部
材を設ける構成としても良い。
【0013】
【作用】上記構成の密封装置にあっては、ゴム状弾性体
製のシールリップに作用する力が樹脂製の摺動部材によ
って受け持たれゴム状弾性体製のシールリップの接触圧
の増大が小さくなる。一方、摺動部材は樹脂製であるた
め、フリクションの低減化が図れ、同時に摩耗の低減化
が図れる。
製のシールリップに作用する力が樹脂製の摺動部材によ
って受け持たれゴム状弾性体製のシールリップの接触圧
の増大が小さくなる。一方、摺動部材は樹脂製であるた
め、フリクションの低減化が図れ、同時に摩耗の低減化
が図れる。
【0014】また、ゴム状弾性体製のシールリップは摺
動部材に設けた樹脂製の摺動リップにより支持されてい
るので、摺動面に対する追随性が良く、良好なシール性
を維持することができる。
動部材に設けた樹脂製の摺動リップにより支持されてい
るので、摺動面に対する追随性が良く、良好なシール性
を維持することができる。
【0015】第2シールリップとしてダストリップを有
する場合は、対応する第2摺動リップによって低フリク
ションを図りつつダストの侵入を防止することができる
ので、耐ダスト性が向上する。
する場合は、対応する第2摺動リップによって低フリク
ションを図りつつダストの侵入を防止することができる
ので、耐ダスト性が向上する。
【0016】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。本発明の一実施例に係る密封装置を示す図1にお
いて、この密封装置1は、アブソバー用シールで、互い
に同心的に相対往復動自在に組み付けられた2部材とし
て、たとえばハウジング2とハウジング2内に挿入され
る軸3の間の環状の隙間をシールするもので、密封流体
側Oの流体(たとえば油)が大気側Aに漏れないように
しているものである。
する。本発明の一実施例に係る密封装置を示す図1にお
いて、この密封装置1は、アブソバー用シールで、互い
に同心的に相対往復動自在に組み付けられた2部材とし
て、たとえばハウジング2とハウジング2内に挿入され
る軸3の間の環状の隙間をシールするもので、密封流体
側Oの流体(たとえば油)が大気側Aに漏れないように
しているものである。
【0017】この密封装置1は、概略、ハウジング2に
形成された段差部21に嵌合されるゴム状弾性体製のシ
ール本体4と、シール本体4の軸3側に設けられる樹脂
製(たとえばPTFE製)の摺動部材5とから構成され
ている。
形成された段差部21に嵌合されるゴム状弾性体製のシ
ール本体4と、シール本体4の軸3側に設けられる樹脂
製(たとえばPTFE製)の摺動部材5とから構成され
ている。
【0018】シール本体4は、ハウジング2の段差部2
1に嵌合して装着される嵌合部6と、嵌合部6に一体的
に設けられたシールリップ部7とを備えている。
1に嵌合して装着される嵌合部6と、嵌合部6に一体的
に設けられたシールリップ部7とを備えている。
【0019】嵌合部6は、補強環8とゴム状弾性体9と
から成っている。補強環8は、先端部が軸方向密封流体
側Oにほぼ平行にシフトした内向きフランジ部81を有
する円筒状部材である。そして、補強環8の円筒部82
の内外周面及び密封流体側Oの端面、内向きフランジ部
81の密封流体側Oの端面にゴム状弾性体9が一体的に
焼付け固定されている。
から成っている。補強環8は、先端部が軸方向密封流体
側Oにほぼ平行にシフトした内向きフランジ部81を有
する円筒状部材である。そして、補強環8の円筒部82
の内外周面及び密封流体側Oの端面、内向きフランジ部
81の密封流体側Oの端面にゴム状弾性体9が一体的に
焼付け固定されている。
【0020】このゴム状弾性体9の円筒部82の外周面
側は、シール本体4の装着時ハウジング2の内周面と密
封状態となり、ハウジング2の内周面側をシールする外
周シール部91となっている。また、内向きフランジ部
81の密封流体側Oの端面には、軸方向密封流体側Oに
向って肉厚となっている。この厚肉部92の内端に連続
的に一体にゴム状弾性体製のシールリップ部7が設けら
れている。
側は、シール本体4の装着時ハウジング2の内周面と密
封状態となり、ハウジング2の内周面側をシールする外
周シール部91となっている。また、内向きフランジ部
81の密封流体側Oの端面には、軸方向密封流体側Oに
向って肉厚となっている。この厚肉部92の内端に連続
的に一体にゴム状弾性体製のシールリップ部7が設けら
れている。
【0021】シールリップ部7は、第1シールリップ1
0と第2シールリップとしてのダストリップ12とから
成っている。
0と第2シールリップとしてのダストリップ12とから
成っている。
【0022】第1シールリップ10は、厚肉部92の内
径端部から軸方向密封流体側Oに延びる略円筒形状の円
筒部10Aと、円筒部10Aの内径側で密封流体側Oの
端部から連続的に軸3の外周面に摺動自在に密封接触す
るリップ部10Bとから成っている。
径端部から軸方向密封流体側Oに延びる略円筒形状の円
筒部10Aと、円筒部10Aの内径側で密封流体側Oの
端部から連続的に軸3の外周面に摺動自在に密封接触す
るリップ部10Bとから成っている。
【0023】円筒部10Aは、径方向厚肉で、外周面は
若干軸3側に傾くテーパ状で、その角部は円弧状を成し
ている。また、内周面の密封流体側Oの角部も円弧状と
成っており、曲率半径は外周面側より大径となってい
る。
若干軸3側に傾くテーパ状で、その角部は円弧状を成し
ている。また、内周面の密封流体側Oの角部も円弧状と
成っており、曲率半径は外周面側より大径となってい
る。
【0024】そして、円弧状の内外周面の角部から連続
的に軸方向密封流体側Oに延びて軸3側に傾くリップ部
10Bが設けられている。このリップ部10Bは、断面
板状で、先細の截頭円錐形状である。またリップ先端1
0Cは角ばっている。
的に軸方向密封流体側Oに延びて軸3側に傾くリップ部
10Bが設けられている。このリップ部10Bは、断面
板状で、先細の截頭円錐形状である。またリップ先端1
0Cは角ばっている。
【0025】また、補強環8の内向きフランジ部81の
内径端部を介して円筒部10Aと連続的にダストリップ
11が設けられている。
内径端部を介して円筒部10Aと連続的にダストリップ
11が設けられている。
【0026】一方、円筒部10Aの内周面の大気側Aの
角部は、上記密封流体側Oの角部とほぼ同一の円弧状を
成している。
角部は、上記密封流体側Oの角部とほぼ同一の円弧状を
成している。
【0027】そして、この円弧状の内周面の角部から連
続的に、かつ補強環8の内向きフランジ部81の内径端
部から軸方向大気側Aに若干の厚みを有し、軸方向大気
側Aに延びて軸3側に傾くダストリップ11が設けられ
ている。
続的に、かつ補強環8の内向きフランジ部81の内径端
部から軸方向大気側Aに若干の厚みを有し、軸方向大気
側Aに延びて軸3側に傾くダストリップ11が設けられ
ている。
【0028】このダストリップ11は、軸3の外周面に
摺動自在に密封接触するようになっており、第1シール
リップ10のリップ部10Bとほぼ同形状で若干厚肉と
なっている。すなわち、形状は、断面板状で、先細の截
頭円錐形状である。
摺動自在に密封接触するようになっており、第1シール
リップ10のリップ部10Bとほぼ同形状で若干厚肉と
なっている。すなわち、形状は、断面板状で、先細の截
頭円錐形状である。
【0029】そして、第1シールリップ10及びダスト
リップ11の摺動面側、すなわち第1シールリップ10
の内周面,軸方向両側に設けられた第1シールリップ1
0のリップ部10Bとダストリップ11の内周面及び軸
3との外周面との空間に樹脂製の摺動部材5が設けられ
ている。
リップ11の摺動面側、すなわち第1シールリップ10
の内周面,軸方向両側に設けられた第1シールリップ1
0のリップ部10Bとダストリップ11の内周面及び軸
3との外周面との空間に樹脂製の摺動部材5が設けられ
ている。
【0030】この摺動部材5は、軸方向両側、すなわち
第1シールリップ10及びダストリップ11のそれぞれ
先端側に延び、軸3の外周面に摺動自在な第1,第2摺
動リップ51,52を有し、その間の部位は軸3の外周
面と微小隙間を有する軸受部54を備えている。
第1シールリップ10及びダストリップ11のそれぞれ
先端側に延び、軸3の外周面に摺動自在な第1,第2摺
動リップ51,52を有し、その間の部位は軸3の外周
面と微小隙間を有する軸受部54を備えている。
【0031】軸受部54は、断面略矩形状で、内周面側
の軸方向ほぼ中央部に断面半円状の油溝53を有してお
り、その両側が第1,第2軸受部54A,54Bで、こ
れらの内周面が軸3の外周面と微小隙間を有している。
尚、本実施例では油溝53を一つで、軸受部を二つとし
ているが、数についてはいくつでも良い。
の軸方向ほぼ中央部に断面半円状の油溝53を有してお
り、その両側が第1,第2軸受部54A,54Bで、こ
れらの内周面が軸3の外周面と微小隙間を有している。
尚、本実施例では油溝53を一つで、軸受部を二つとし
ているが、数についてはいくつでも良い。
【0032】第1軸受部54Aの密封流体側Oには、油
溝53より深い断面半円状の溝56を有しており、その
外周面側は円弧状で、上記円筒部10Aの内周面の密封
流体側Oの円弧状の角部の曲率半径とほぼ同径となって
いる。そして、この端部から連続的に軸方向密封流体側
Oに延びて軸3側に傾く第1摺動リップ51が設けられ
ている。この第1摺動リップ51は、断面板状で截頭円
錐形状で、第1シールリップ10のリップ部10Bより
薄肉で短め(先端は軸3の外周面に摺接可能な長さ)で
ある。
溝53より深い断面半円状の溝56を有しており、その
外周面側は円弧状で、上記円筒部10Aの内周面の密封
流体側Oの円弧状の角部の曲率半径とほぼ同径となって
いる。そして、この端部から連続的に軸方向密封流体側
Oに延びて軸3側に傾く第1摺動リップ51が設けられ
ている。この第1摺動リップ51は、断面板状で截頭円
錐形状で、第1シールリップ10のリップ部10Bより
薄肉で短め(先端は軸3の外周面に摺接可能な長さ)で
ある。
【0033】また、第2軸受部54Bの大気側Aには、
油溝53より深い断面半円状の溝57を有しており、そ
の外周面側は円弧状で、上記円筒部10Aの内周面の大
気側Aの円弧状の角部の曲率半径とほぼ同径となってい
る。そして、この端部から連続的に軸方向大気側Aに延
びて軸3側に傾く第2摺動リップ52が設けられてい
る。この第2摺動リップ52は、断面板状で截頭円錐形
状で、ダストリップ11より薄肉で短め(先端は軸3の
外周面に摺接可能な長さ)である。
油溝53より深い断面半円状の溝57を有しており、そ
の外周面側は円弧状で、上記円筒部10Aの内周面の大
気側Aの円弧状の角部の曲率半径とほぼ同径となってい
る。そして、この端部から連続的に軸方向大気側Aに延
びて軸3側に傾く第2摺動リップ52が設けられてい
る。この第2摺動リップ52は、断面板状で截頭円錐形
状で、ダストリップ11より薄肉で短め(先端は軸3の
外周面に摺接可能な長さ)である。
【0034】このように構成された摺動部材5は、軸受
部54の外周面が円筒部10Aの内周面に、第1摺動リ
ップ51の外周面が第1シールリップ10のリップ部1
0Bの内周面に、第2摺動リップ52の外周面がダスト
リップ11の内周面にそれぞれ密着して取付けられてい
る。また、抜け止めとして、図1に示すように円筒部1
0Aの内周面の軸方向ほぼ中央部に凹溝71を形成し
て、この凹溝71に軸受部54の外周面の軸方向ほぼ中
央部に設けた凸部55を嵌め込むこともある。
部54の外周面が円筒部10Aの内周面に、第1摺動リ
ップ51の外周面が第1シールリップ10のリップ部1
0Bの内周面に、第2摺動リップ52の外周面がダスト
リップ11の内周面にそれぞれ密着して取付けられてい
る。また、抜け止めとして、図1に示すように円筒部1
0Aの内周面の軸方向ほぼ中央部に凹溝71を形成し
て、この凹溝71に軸受部54の外周面の軸方向ほぼ中
央部に設けた凸部55を嵌め込むこともある。
【0035】このように摺動部材5が取付かれることに
より、外観上第1シールリップ10のリップ部10Bと
第1摺動リップ51とで、密封流体側Oのシール部が構
成されて密封流体側Oの漏れを防止する。また、ダスト
リップ11と第2摺動リップ51とで大気側Aのシール
部が構成されて大気側Aからのダストの侵入を防止す
る。
より、外観上第1シールリップ10のリップ部10Bと
第1摺動リップ51とで、密封流体側Oのシール部が構
成されて密封流体側Oの漏れを防止する。また、ダスト
リップ11と第2摺動リップ51とで大気側Aのシール
部が構成されて大気側Aからのダストの侵入を防止す
る。
【0036】次に、上記構成の密封装置における作用・
効果について説明する。この密封装置1は、第1シール
リップ10及びダストリップ11の摺動面側に、軸3に
摺接する軸方向それぞれのリップ先端側に延びる第1,
第2摺動リップ51,52を有する摺動部材5を設けて
いることから、使用時において第1シールリップ10及
びダストリップ11のリップ先端が軸3に摺動自在に密
封接触している際、第1,第2摺動リップ51,52が
摺接することになる。そして、この摺動部材5は樹脂製
であるため、フリクションの低減化が図れ、同時に摩耗
の低減化が図れる。
効果について説明する。この密封装置1は、第1シール
リップ10及びダストリップ11の摺動面側に、軸3に
摺接する軸方向それぞれのリップ先端側に延びる第1,
第2摺動リップ51,52を有する摺動部材5を設けて
いることから、使用時において第1シールリップ10及
びダストリップ11のリップ先端が軸3に摺動自在に密
封接触している際、第1,第2摺動リップ51,52が
摺接することになる。そして、この摺動部材5は樹脂製
であるため、フリクションの低減化が図れ、同時に摩耗
の低減化が図れる。
【0037】また、第1,第2摺動リップ51,52が
第1シールリップ10,ダストリップ11の先端側に延
びるように設けているので、シール部が二重となる。リ
ップ部10B,ダストリップ11が第1,第2摺動リッ
プ51,52によって保持され、それぞれのリップ先端
に対しての圧力の増大が低減される。これらから、密封
流体側O,大気側Aの安定したシール性を長期にわたっ
て維持される。
第1シールリップ10,ダストリップ11の先端側に延
びるように設けているので、シール部が二重となる。リ
ップ部10B,ダストリップ11が第1,第2摺動リッ
プ51,52によって保持され、それぞれのリップ先端
に対しての圧力の増大が低減される。これらから、密封
流体側O,大気側Aの安定したシール性を長期にわたっ
て維持される。
【0038】密封装置は、通常、密封流体側Oから第1
シールリップ10に圧力がかかるため、第1シールリッ
プ10には高い強度が必要であるが、本発明の場合、樹
脂製の摺動部材5の第1摺動リップ51がバックアップ
の役目を果たすので、第1シールリップ10自体に高い
剛性は必要とされず、リップ部10Bは薄肉の状態で低
フリクションを保つことができる。
シールリップ10に圧力がかかるため、第1シールリッ
プ10には高い強度が必要であるが、本発明の場合、樹
脂製の摺動部材5の第1摺動リップ51がバックアップ
の役目を果たすので、第1シールリップ10自体に高い
剛性は必要とされず、リップ部10Bは薄肉の状態で低
フリクションを保つことができる。
【0039】加圧時も力はほとんど摺動部材5の第1摺
動リップ51にかかるので、ゴム状弾性体に比べて摩擦
係数μの小さい樹脂と軸3との摺動は低フリクションに
保つことができる。また高圧の場合は、軸受部54にて
支持され、この部分も樹脂であるため、低フリクション
は保たれる。
動リップ51にかかるので、ゴム状弾性体に比べて摩擦
係数μの小さい樹脂と軸3との摺動は低フリクションに
保つことができる。また高圧の場合は、軸受部54にて
支持され、この部分も樹脂であるため、低フリクション
は保たれる。
【0040】また、軸3の油膜が薄くても、第2摺動リ
ップ52により、低フリクション,低摩擦が保てるの
で、ダストリップ11を薄く、先端を角ばった形状とし
ても良い。さらに第2摺動リップ52を有していること
も相まって耐ダスト性(耐泥水性)の向上も図れる。
ップ52により、低フリクション,低摩擦が保てるの
で、ダストリップ11を薄く、先端を角ばった形状とし
ても良い。さらに第2摺動リップ52を有していること
も相まって耐ダスト性(耐泥水性)の向上も図れる。
【0041】そして、軸受部54と第1,第2摺動リッ
プ51,52間には、溝56,57を有しているため、
軸3に対する追随性は損なわれることがない。さらに、
軸受部54は、軸3と微小隙間を有し、かつ油溝53を
有しているので、潤滑性も損なわれることがない。
プ51,52間には、溝56,57を有しているため、
軸3に対する追随性は損なわれることがない。さらに、
軸受部54は、軸3と微小隙間を有し、かつ油溝53を
有しているので、潤滑性も損なわれることがない。
【0042】尚、上記実施例では第2シールリップとし
てダストリップ11を備えたものを例にとって説明した
が、第2シールリップを備えていない、すなわち一つの
シールリップの場合でも同様に適用することができる。
てダストリップ11を備えたものを例にとって説明した
が、第2シールリップを備えていない、すなわち一つの
シールリップの場合でも同様に適用することができる。
【0043】また、上記実施例はアブソーバ用のものを
例にとって説明したが、特にこれに限るものではなく、
回転軸に対するものについても適用することができる。
例にとって説明したが、特にこれに限るものではなく、
回転軸に対するものについても適用することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上の構成および作用を有す
るもので、ゴム状弾性体製のシールリップに作用する力
が樹脂製の摺動部材によって受け持たれゴム状弾性体製
のシールリップの接触圧の増大が小さくなる。一方、摺
動部材は樹脂製であるため、フリクションの低減化が図
れ、同時に摩耗の低減化が図れる。
るもので、ゴム状弾性体製のシールリップに作用する力
が樹脂製の摺動部材によって受け持たれゴム状弾性体製
のシールリップの接触圧の増大が小さくなる。一方、摺
動部材は樹脂製であるため、フリクションの低減化が図
れ、同時に摩耗の低減化が図れる。
【0045】また、ゴム状弾性体製のシールリップは摺
動部材に設けた樹脂製の摺動リップにより支持されてい
るので、摺動面に対する追随性が良く、良好なシール性
を維持することができる。
動部材に設けた樹脂製の摺動リップにより支持されてい
るので、摺動面に対する追随性が良く、良好なシール性
を維持することができる。
【0046】さらに、シールリップに圧力がかかった
際、樹脂製の摺動リップがバックアップの役目を果たす
ので、ゴム状弾性体製のシールリップ自体に高い剛性は
必要とされない。
際、樹脂製の摺動リップがバックアップの役目を果たす
ので、ゴム状弾性体製のシールリップ自体に高い剛性は
必要とされない。
【0047】加圧時も力はほとんど摺動リップにかかる
ので、耐圧性の向上が図れ、かつゴム状弾性体に比べて
摩擦係数μの小さい樹脂であるため、部材との摺動は低
フリクションに保つことができる。
ので、耐圧性の向上が図れ、かつゴム状弾性体に比べて
摩擦係数μの小さい樹脂であるため、部材との摺動は低
フリクションに保つことができる。
【0048】また、第2シールリップとしてダストリッ
プを設けている場合でも、第2摺動リップにより、低フ
リクション,低摩擦が保てると共に、耐ダスト性の向上
も図れる。
プを設けている場合でも、第2摺動リップにより、低フ
リクション,低摩擦が保てると共に、耐ダスト性の向上
も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る密封装置の半縦
断面図である。
断面図である。
【図2】図2は従来の密封装置の半断面図である。
1 密封装置 2 ハウジング 21 段差部 3 軸 4 シール本体 5 摺動部材 51 第1摺動リップ 52 第2摺動リップ 53 油溝 54 軸受部 54A 第1軸受部 54B 第2軸受部 55 凸部 56,57 溝 6 嵌合部 7 シールリップ部 71 凹溝 8 補強環 81 内向きフランジ部 82 円筒部 9 ゴム状弾性体 91 外周シール部 92 厚肉部 10 第1シールリップ 10A 円筒部 10B リップ部 10C リップ先端 11 ダストリップ(第2シールリップ)
Claims (2)
- 【請求項1】 互いに同心的に相対可動自在に組み付け
られる2部材間の環状の隙間をシールするもので、 前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触する
ゴム状弾性体製のシールリップを有する密封装置におい
て、 前記シールリップの摺動面側に、前記シールリップに沿
って延びる摺動リップを有する樹脂製の摺動部材を設け
たことを特徴とする密封装置。 - 【請求項2】 互いに同心的に相対可動自在に組み付け
られる2部材間の環状の隙間をシールするもので、 前記2部材のうち一方の部材に摺動自在に密封接触する
軸方向両側に延びる第1,第2のゴム状弾性体製のシー
ルリップを有する密封装置において、 前記第1,第2のシールリップの摺動面側に、前記第
1,第2シールリップに沿って延びる第1,第2摺動リ
ップを有する摺動部材を設けたことを特徴とする密封装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15931394A JP3287702B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15931394A JP3287702B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 密封装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH084902A true JPH084902A (ja) | 1996-01-12 |
JP3287702B2 JP3287702B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=15691075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15931394A Expired - Fee Related JP3287702B2 (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 密封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3287702B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013185666A (ja) * | 2012-03-08 | 2013-09-19 | Kyb Co Ltd | シール部材および緩衝器 |
KR20200008108A (ko) * | 2017-03-16 | 2020-01-23 | 트렐레보르크 씰링 솔루션즈 저머니 게엠베하 | 밀봉 어셈블리 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101761866B1 (ko) | 2012-04-13 | 2017-07-26 | 주식회사 만도 | 쇽업소버의 오일 씰 |
KR102065616B1 (ko) * | 2018-04-26 | 2020-01-13 | 평화오일씰공업 주식회사 | 쇼크 업소버 오일 씰 |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP15931394A patent/JP3287702B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013185666A (ja) * | 2012-03-08 | 2013-09-19 | Kyb Co Ltd | シール部材および緩衝器 |
KR20200008108A (ko) * | 2017-03-16 | 2020-01-23 | 트렐레보르크 씰링 솔루션즈 저머니 게엠베하 | 밀봉 어셈블리 |
JP2020512510A (ja) * | 2017-03-16 | 2020-04-23 | トレレボリ シーリング ソリューションズ ジャーマニー ゲー・エム・ベー・ハーTrelleborg Sealing Solutions Germany GmbH | シール組立体 |
US11920681B2 (en) | 2017-03-16 | 2024-03-05 | Trelleborg Sealing Solutions Germany Gmbh | Seal assembly |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3287702B2 (ja) | 2002-06-04 |
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Legal Events
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