JPH0848612A - 保湿性粉体、及びこれを配合して成る粉体化粧料 - Google Patents

保湿性粉体、及びこれを配合して成る粉体化粧料

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JPH0848612A JP20458094A JP20458094A JPH0848612A JP H0848612 A JPH0848612 A JP H0848612A JP 20458094 A JP20458094 A JP 20458094A JP 20458094 A JP20458094 A JP 20458094A JP H0848612 A JPH0848612 A JP H0848612A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な保水性を有して皮膚に水分を補給し、
良好なしっとり感を与える保湿性粉体、及び保湿性に優
れる粉体化粧料を得る。 【構成】 アミノ酸を脂質二分子膜に含有させて複合体
とし、これにより粉体表面を被覆して、保湿性粉体とす
る。含有させるアミノ酸としては、プロリン,イソロイ
シン及びロイシンが特に好ましい。また、この保湿性粉
体を配合して粉体化粧料を得る。粉体表面のアミノ酸含
有脂質二分子膜が良好に水分を保持するので、皮膚に水
分を補給して良好なしっとり感を与え、また吸湿による
べたつき感もなく、優れた使用感を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な保水性を有して
皮膚に水分を補給し、良好なしっとり感を与える保湿性
粉体、及びこれを配合して成る、保湿性に優れる粉体化
粧料に関する。さらに詳しくは、アミノ酸を含有する脂
質二分子膜を表面に被覆して成る、皮膚角質層の保水機
能に類似の保水機能を表面に有する保湿性粉体、及びこ
れを配合して成る、保湿性の高いしっとり感に優れた粉
体化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】パウダータイプ或いはケーキ型のファン
デーション,アイカラー,チークカラー等の粉体化粧料
は、一般にコンパクト容器に収納されているため、携帯
に便利であり、また、内蔵されたスポンジにより簡便且
つ衛生的に化粧できることから、国内で最も広く使用さ
れている。これらの粉体化粧料は、一般に体質顔料,白
色顔料,着色顔料といった粉体の表面を、油剤や界面活
性剤などの結合剤で処理して圧縮,固形化して調製され
る。つまり化粧料成分中の大部分を粉体が占め、水は配
合されないか、配合されてもごく微量に制限される。
【0003】従って、かかる粉体化粧料のしっとり感を
向上させるため、エモリエント剤を配合したり、コラー
ゲンやヒアルロン酸,アミノ酸誘導体等保水性の高い物
質をメカノケミカル法等により被覆した粉体を配合した
りして(特開昭61−69710,同61−28230
7,同62−12709等)、粉体化粧料に保湿性を持
たせる試みがなされていた。また最近では、モノアシル
型リン脂質の1種以上で被覆処理した顔料の配合が提案
されている(特開平5−255042)。
【0004】しかし、エモリエント剤を用いる場合に
は、十分なしっとり感を得るためにはかなり多量を配合
する必要があり、粉体化粧料の油性感が強くなって、べ
たつきによる不快感が生じ、化粧持ちも悪くなった。ま
た、保水性物質で表面被覆した粉体の配合についても、
従来の保水性物質の大部分は、それ自体保水能力のあま
り高くないものが多く、低湿度下では逆に皮膚から水分
を吸い上げてしまって逆効果となり、高湿度下では外気
中の水分を吸収してべたべたした不快な使用感を与える
という欠点があった。モノアシル型リン脂質を被覆した
顔料についても、皮膚に直接水分を補給するという機能
を有するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、保湿性付与
を目的とした従来の粉体化粧料における上記したような
問題点を解決し、角質層の有する保水機能に類似の保水
性を表面に有する保湿性粉体、及びこの保湿性粉体を配
合し、保湿性に優れ、良好なしっとり感を有し、且つべ
たつかない粉体化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するに
当たり、以前に、本発明者らは脂質二分子膜にアミノ
酸,高級脂肪酸及び高級アルコールから選ばれる1種以
上を含有させて複合化することにより、脂質二分子膜よ
り成るラメラ構造を皮膚上で形成させた場合、皮膚から
の水分蒸散を抑制することができ、さらには結合水量が
上昇することを見い出し、すでに開示している(特願平
6−102331)。今回、かかる複合化脂質二分子膜
のうち、アミノ酸を含有する脂質二分子膜で粉体表面を
被覆することにより、優れた保水機能を有する保湿性粉
体を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
【0007】脂質二分子膜は、ホスファチジルコリン,
ホスファチジルエタノールアミン,ホスファチジルセリ
ン,ホスファチジルイノシトール等のグリセロリン脂
質、スフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質、グリ
コシルアシルグリセロール等のグリセロ糖脂質、ホスフ
ァチジルグルコシルアシルグリセロール等のホスホグリ
セロ糖脂質、グルコセレブロシド,ガラクトセレブロシ
ド等のスフィンゴ糖脂質を用いて調製することができ
る。かかる脂質を80〜90℃に攪拌しながら加温溶解
し、アミノ酸を添加して含有させる。添加量は1〜30
重量%が適当である。1重量%よりも少ないと十分な保
水機能或いは水分蒸散防御機能を発揮させることができ
ず、30重量%を超えると脂質二分子膜の安定性に影響
を与える。
【0008】アミノ酸としては、通常天然に存在するL-
アミノ酸の他、D-アミノ酸,DL-ラセミ体を用いること
ができる。また、α-アミノ酸の他、β-アミノ酸,γ-
アミノ酸も用いることができる。特にプロリン,イソロ
イシン,ロイシンのL-体,D-体及びDL-体の1種又は2
種以上を含有させた時、結合水量の顕著な上昇を認め、
好ましい保水機能を発揮する。
【0009】粉体表面へのアミノ酸含有脂質二分子膜の
被覆処理は、アミノ酸を含有する脂質のゲルを調製し、
これをイソプロパノール等の極性有機溶媒に溶解し、被
覆する粉体を添加して混合攪拌した後、70℃前後の温
度で乾燥して有機溶媒を除去することにより行う。
【0010】アミノ酸含有脂質二分子膜を被覆処理する
粉体としては、タルク,カオリン,マイカ等の体質顔料
粉体、酸化チタン,酸化亜鉛等の白色顔料粉体、ベンガ
ラ,黄酸化鉄,黒酸化鉄等の無機着色顔料粉体、雲母チ
タン等のパール顔料粉体,ナイロンパウダー,ポリスチ
レンパウダー等有機体質顔料粉体などを挙げることがで
きる。
【0011】
【作用】本発明に係る保湿性粉体をスライドグラス上に
薄く塗布し偏光顕微鏡で観察すると、脂質二分子膜より
成るラメラ層の形成が認められる。従って、本願発明に
係る保湿性粉体においては、粉体表面がアミノ酸を含有
する脂質二分子膜のラメラ層により被覆され、この脂質
二分子膜が結合水として水分を保持し、良好な保水機能
を発揮して、皮膚上に塗布した場合には、皮膚に必要な
水分を補給して乾燥から防ぐ作用を示す。また、粉体表
面の脂質二分子膜複合体が、水を結合水として良好に保
持するので、単なる吸水性粉体とは異なり、吸湿に伴う
べたつき感や化粧くずれは生じない。
【0012】
【実施例】さらに、本発明について実施例により詳細に
説明する。
【0013】[実施例1] L-プロリン含有ホスファチ
ジルコリン被覆タルク ライカイ機にタルク485gを入れ、L-プロリン含有ホ
スファチジルコリンゲル(ホスファチジルコリン:L-プ
ロリン=80:20)の30重量%水溶液50gをイソ
プロパノール300mlに溶解して添加し、時々攪拌し
ながら30分間処理する。次いで70℃で乾燥させ、イ
ソプロパノールを揮発除去して、標記被覆タルクを得
た。
【0014】[実施例2] L-イソロイシン含有ホスフ
ァチジルエタノールアミン被覆カオリン 上記と同様にして、カオリン表面をL-イソロイシン含有
ホスファチジルエタノールアミンゲル(ホスファチジル
エタノールアミン:L-イソロイシン=80:20)にて
被覆処理して得た。
【0015】[実施例3] L-ロイシン含有ホスファチ
ジルセリン被覆マイカ 実施例1と同様にして、マイカ表面をL-ロイシン含有ホ
スファチジルセリンゲル(ホスファチジルセリン:L-ロ
イシン=80:20)にて被覆処理して得た。
【0016】[実施例4] D-プロリン,D-イソロイシ
ン含有ホスファチジルイノシトール被覆酸化チタン 実施例1と同様にして、酸化チタン表面をD-プロリン,
D-イソロイシン含有ホスファチジルイノシトールゲル
(ホスファチジルイノシトール:D-プロリン:D-イソロ
イシン=75:15:10)にて被覆処理して得た。
【0017】[実施例5] DL-プロリン,DL-ロイシン
含有スフィンゴミエリン被覆ベンガラ 実施例1と同様にして、ベンガラ表面をDL-プロリン,D
L-ロイシン含有スフィンゴミエリンゲル(スフィンゴミ
エリン:DL-プロリン:DL-ロイシン=75:15:1
0)にて被覆処理して得た。
【0018】[実施例6] D-ロイシン,L-イソロイシ
ン含有グルコシルステアロイルグリセロール被覆黄酸化
鉄 実施例1と同様にして、黄酸化鉄表面をD-ロイシン,L-
イソロイシン含有グルコシルステアロイルグリセロール
ゲル(グルコシルステアロイルグリセロール:D-ロイシ
ン:L-イソロイシン=76:12:12)にて被覆処理
して得た。
【0019】[実施例7] L-プロリン含有グルコセレ
ブロシド被覆黒酸化鉄 実施例1と同様にして、黒酸化鉄表面をL-プロリン含有
セレブロシドゲル(セレブロシド:L-プロリン=85:
15)にて被覆処理して得た。
【0020】[実施例8] L-イソロイシン含有ガラク
トセレブロシド被覆雲母チタン 実施例1と同様にして、雲母チタン表面にL-イソロイシ
ン含有ガラクトセレブロシドゲル(ガラクトセレブロシ
ド:L-イソロイシン=85:15)にて被覆処理して得
た。
【0021】[実施例9] L-プロリン,L-イソロイシ
ン含有水素添加大豆レシチン被覆ナイロンパウダー 実施例1と同様にして、L-プロリン,L-イソロイシン含
有水素添加大豆レシチンゲル(水素添加大豆レシチン:
L-プロリン:L-イソロイシン=75:15:10)にて
被覆処理して得た。
【0022】[実施例10] DL-プロリン,DL-ロイシ
ン含有水素添加大豆レシチン被覆ポリスチレン末 実施例1と同様にして、DL-プロリン,DL-ロイシン含有
水素添加大豆レシチンゲル(水素添加大豆レシチン:DL
-プロリン:DL-ロイシン=75:10:15)にて被覆
処理して得た。
【0023】 [実施例11] パウダーファンデーション (1)被覆処理ベンガラ(実施例5) 3.0(重量%) (2)被覆処理黄酸化鉄(実施例6) 2.5 (3)被覆処理黒酸化鉄(実施例7) 0.5 (4)被覆処理ナイロンパウダー(実施例9) 10.0 (5)被覆処理酸化チタン(実施例4) 10.0 (6)被覆処理マイカ(実施例3) 20.0 (7)被覆処理タルク(実施例1) 43.7 (8)流動パラフィン 5.0 (9)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.5 (10)ワセリン 2.5 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (12)香料 0.2 製法:(1)〜(7)を混合,粉砕して高速ブレンダーに移
す。これに、(8)〜(12)を混合して加え、均一に混合す
る。これを粉砕処理し、ふるいを通して粒度を整えた
後、金皿に充填して圧縮成型する。
【0024】 [実施例12] 固形チークカラー (1)被覆処理タルク(実施例1) 59.7(重量%) (2)被覆処理カオリン(実施例2) 20.0 (3)被覆処理酸化チタン(実施例4) 4.0 (4)ステアリン酸亜鉛 5.0 (5)コメデンプン 5.0 (6)着色剤 3.0 (7)流動パラフィン 3.0 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)香料 0.2 製法:(1)〜(6)を均一に混合し展色する。ついで(7)〜
(9)を噴霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した
後、金皿に充填し圧縮成型する。
【0025】 [実施例13] ケーキ型アイカラー (1)被覆処理タルク(実施例1) 47.7(重量%) (2)被覆処理マイカ(実施例3) 15.0 (3)炭酸マグネシウム 1.0 (4)ステアリン酸亜鉛 10.0 (5)被覆処理酸化チタン(実施例4) 5.0 (6)着色剤 15.0 (7)ソルビタンセスキオレエート 1.0 (8)流動パラフィン 4.0 (9)ラノリン 1.0 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)香料 0.2 製法:(1)と(6)を混合し、ついで(2),(3),(4)を順次
加えて混合した後、あらかじめ混合融解した(7)〜(10)
及び(11)を噴霧して添加し、混合する。これを粉砕し、
ふるいを通した後、金皿に充填して圧縮成型する。
【0026】 [実施例14] ケーキ型アイカラー (1)被覆処理酸化チタン(実施例4) 35.0(重量%) (2)被覆処理タルク(実施例1) 23.7 (3)被覆処理マイカ(実施例3) 10.0 (4)ステアリン酸亜鉛 5.0 (5)ラウリン酸亜鉛 3.0 (6)着色剤 15.0 (7)ミリスチン酸ヘキサデシル 5.5 (8)ラノリン脂肪酸イソプロピル 2.5 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)香料 0.2 製法:(2)〜(6)を混合,粉砕後、(1)を混合し、これに
あらかじめ混合した(7)〜(9)及び(10)を添加,混合す
る。これをふるいに通し、金皿に充填して圧縮成型す
る。
【0027】 [実施例15] 粉おしろい (1)被覆処理タルク(実施例1) 60.8(重量%) (2)被覆処理カオリン(実施例2) 15.0 (3)炭酸カルシウム 5.0 (4)酸化亜鉛 10.0 (5)ステアリン酸マグネシウム 5.0 (6)着色剤 4.0 (7)香料 0.2 製法:(1)と(6)とをブレンダーで混合し、これに(2)〜
(5)を加えて均一に混合した後調色し、(7)を噴霧して均
一に混合する。これを粉砕した後、ふるいを通して製品
とする。
【0028】 [実施例16] 固形おしろい (1)被覆処理タルク(実施例1) 40.7(重量%) (2)被覆処理カオリン(実施例2) 20.0 (3)炭酸カルシウム 10.0 (4)酸化亜鉛 15.0 (5)ステアリン酸マグネシウム 3.0 (6)コメデンプン 2.0 (7)着色剤 4.0 (8)流動パラフィン 3.5 (9)ミリスチン酸イソプロピル 1.5 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)香料 0.2 製法:(1)と(7)とをブレンダーで混合し、これに(2)〜
(6)を加えて混合後、(8)〜(10)を混合したものを加え、
均一に混合した後調色する。これを粉砕した後、ふるい
を通して金皿に充填し、圧縮成型する。
【0029】次に、本願発明に係る保湿性粉体の保水機
能を示すため、上記実施例1〜10について保湿性評価
及び水負荷試験を行った。最も典型的な保水性の認めら
れた実施例9について、前記試験の結果を図1及び図2
に示した。ここで、保湿性評価は、透過性膜で仕切った
バイヤルビンに精製水10mlを入れ、透過性膜上に試
料0.1gを精秤し戴置して密封し、経時的に吸湿した
水分量を赤外吸収スペクトル測定法により求めた。一
方、水負荷試験は、試料0.1gに20μlの精製水を
添加して混合し、それ以後の試料の水分量を経時的に赤
外吸収スペクトル測定法により測定した。なお、実施例
9に対して、イソプロパノールのみで処理した後乾燥さ
せたナイロンパウダーを比較例1、水素添加大豆レシチ
ンのみで被覆処理したナイロンパウダーを比較例2とし
て、同様に保水機能を評価した。
【0030】図1において、水素添加大豆レシチンで被
覆処理した比較例2は、イソプロパノール処理のみの比
較例1に比べて保湿性を有することが認められるが、実
施例9の被覆処理ナイロンパウダーは、さらに比較例2
の2.5倍程度の保湿性を示している。また図2におい
ては、実施例9の保湿性粉体が、比較例1及び比較例2
に比べて明らかに添加された水を良好に保持することが
認められる。従って、本発明に係る保湿性粉体は、単に
吸湿により保湿性を示すのではなく、環境に存在する水
分を良好に保持する性質を有するものであり、吸湿によ
り化粧料の安定性や化粧持ちに対して悪影響を及ぼすも
のではない。
【0031】続いて、本発明に係る保湿性粉体を配合し
た粉体化粧料である実施例11〜実施例16について、
使用試験を行った。実施例11〜実施例16において、
アミノ酸含有脂質二分子膜を被覆処理して得た各保湿性
粉体を、被覆処理をしない粉体に代替したものを、それ
ぞれ比較例3〜比較例8とし、各実施例及び各比較例を
20名ずつの女性パネラーにブラインドにて使用させ、
使用感について官能評価を行わせた。官能評価は、と
れ,伸び,つや,密着感,透明感,隠ぺい性,しっとり
感及び化粧持ちについて、「良い」,「やや良い」,
「普通」,「やや悪い」,「悪い」或いは「ある」,
「ややある」,「どちらでもない」,「ややない」,
「ない」の5段階で行わせ、それぞれ5点,4点,3
点,2点,1点と点数化した。結果は各使用群について
パネラー20名の平均点で表1に示した。
【表1】
【0032】表1より、本発明の実施例においては、い
ずれも伸び,透明感及びしっとり感の項目において各比
較例よりも高い評価点を得ていた。特に、しっとり感に
ついては、比較例使用群が2点前後の評価点であったの
に対し、4.5点〜4.8点と明らかに向上していた。
とれ,つや,密着感及び化粧持ちについては実施例使用
群と比較例使用群の間に有意な差は認められなかった。
一方、実施例使用群の方が隠蔽性においては評価点が低
く、本発明の実施例については隠蔽性がやや小さく、薄
付きタイプの化粧料となることが示された。以上のよう
に、本発明に係る保湿性粉体を配合した粉体化粧料は、
非常にしっとり感の優れたものであり、化粧料の伸びも
良好で、透明感に優れた隠蔽性のやや小さい化粧料であ
って、とれ,つや,密着感及び化粧持ちといった点につ
いても、従来の粉体化粧料と同様の特性を有するもので
あった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により優れ
た保水機能を有し、且つ化粧料の安定性や化粧持ちに悪
影響を及ぼすことのない保湿性粉体を得ることができ
た。また、これを配合することにより、伸びが良く、透
明感があって隠蔽性の抑制されたしっとり感に優れる粉
体化粧料を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例及び比較例の粉体について、
保湿性の評価結果を示す図である。
【図2】本願発明の実施例及び比較例の粉体について、
水負荷試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 実施例9 2 比較例1 3 比較例2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸の1種又は2種以上を含有する
    脂質二分子膜を表面に被覆して成る、保湿性粉体。
  2. 【請求項2】 アミノ酸が、プロリン,イソロイシン,
    ロイシンのL-体,D-体及びDL-体より成る群から選んだ
    1種又は2種以上であることを特徴とする、請求項1に
    記載の保湿性粉体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の保湿性粉
    体を配合して成る、粉体化粧料。
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