JPH0844984A - 火災報知設備の短絡制御ユニット - Google Patents

火災報知設備の短絡制御ユニット

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JPH0844984A
JPH0844984A JP18159194A JP18159194A JPH0844984A JP H0844984 A JPH0844984 A JP H0844984A JP 18159194 A JP18159194 A JP 18159194A JP 18159194 A JP18159194 A JP 18159194A JP H0844984 A JPH0844984 A JP H0844984A
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Toshihiko Shino
敏彦 志野
Tsutomu Kanai
努 金井
Takaharu Ouchi
隆治 大内
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Nohmi Bosai Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災受信機からの短絡時専用伝送制御によら
ず、各切り離し回路自体で自動的に短絡地区を限定また
は切り離し、且つ、伝送仕様への影響を極力少なくし
て、確実に短絡地区を限定する短絡制御ユニットを提供
することにある。 【構成】 短絡制御ユニットS2は、火災受信機ヘルー
プ状に接続された伝送線路上の短絡検出時に対応する伝
送線路L2を切り離すが、前記伝送線路の短絡復帰検出
時に前記切り離した伝送線路を復旧する短絡制御・短絡
復帰制御手段6,7,8と、前記伝送線路上の伝送方向
を監視し、前記短絡制御・短絡復帰制御手段の監視方向
を一定に保つ監視切り換え制御手段3と、伝送線路L
1,L2上の電源供給状況を監視し、前記短絡制御・短
絡復帰制御手段と前記監視切り換え制御手段の動作調整
を行うとともに、電源供給時には前記伝送線路L2の短
絡の有無を予めチェックした後に電源を供給する電源調
節制御手段1,2,5とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、火災受信機へループ
状に接続された伝送線路に中継器や感知器が接続された
火災報知設備において、伝送線路の短絡の影響を最小限
に制限する短絡制御ユニットを設けたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の火災報知設備では、例えば特開昭
64−2199号公報に開示されているように、火災受
信機から共通に延びる伝送線路に中継器や感知器などを
接続し、伝送線路を使って火災受信機が中継器などを順
次循環的に呼び出して中継器などからの環境状態情報の
読み込みを行ったり、中継器などの制御を行ったりする
方式があり、また特開平5−50800号公報に開示さ
れているように、伝送線路の終端を再度火災受信機に戻
し、伝送線路をループ化にすることにより、伝送線路の
断線時には、反対側の伝送線路からも伝送を行うこと
で、断線の影響を最小限にしたものがある。
【0003】このような火災報知設備において、共通の
伝送線路が短絡した場合には、伝送線路に接続された全
ての中継器などの制御が不可能になってしまう。一般的
に、このような短絡事象による影響を最小限に留める対
策として、短絡を検出して伝送線路を切り離す回路を伝
送線路上に一定の間隔で配置し、全ての中継器などの制
御不能という状態を除去する短絡路切り離しシステムが
知られている。この短絡路切り離しシステムには、各種
多様のものがあるが、通常、火災受信機からの制御信号
により順次、選択的に短絡地区を限定または切り離すシ
ステムとなっている。また、短絡発生時に短絡地区を速
やかに限定して切り離し、短絡地区以外への影響をほと
んど与えない短絡路切り離しシステムもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような短絡路切り
離しシステムにおいて、火災受信機から順次、選択的に
実施する場合は、短絡箇所限定までの方式として切り離
し回路自体にアドレス設定が必要となったり、火災受信
機からの短絡時専用伝送制御が必要となったりするた
め、システムの伝送手段に依存せざるを得ず、切り離し
回路自体の汎用性が失われたり、アドレス設定のために
施工上の煩雑さがでてくる場合がある。
【0005】また、速やかに限定する方式の場合は、瞬
時の短絡過電流を他地区へ流さないような機能を切り離
し回路に設ける必要がある。更に、各切り離し回路が担
当する地区の電流負荷もまちまちであり、おのずと火災
受信機の直近に接続した切り離し回路の方がもともと流
れる電流量は大きく、短絡電流の検出は早くなってしま
う傾向があり、短絡時、短絡発生箇所の直近のみの切り
離し回路が動作して、他地区へ影響を与えない回路を付
加することは、増幅機能等の電気的調整が必要となり、
伝送仕様に対して制限が出てくる。
【0006】従って、この発明の目的は、火災受信機か
らの短絡時専用伝送制御によらず、各切り離し回路自体
で自動的に短絡地区を限定または切り離し、且つ、伝送
仕様への影響を極力少なくして、確実に短絡地区を限定
する短絡制御ユニットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明によれば、火災受信機へループ状に接続さ
れた伝送線路上の短絡検出時に対応する伝送線路を切り
離すが、前記伝送線路の短絡復帰検出時に前記切り離し
た伝送線路を復旧する短絡制御・短絡復帰制御手段と、
前記伝送線路上の伝送方向を監視し、前記短絡制御・短
絡復帰制御手段の監視方向を一定に保つ監視切り換え制
御手段と、伝送線路上の電源供給状況を監視し、前記短
絡制御・短絡復帰制御手段と前記監視切り換え制御手段
の動作調整を行うとともに、電源供給時には前記伝送線
路の短絡の有無を予めチェックした後に電源を供給する
電源調整制御手段とを含む短絡制御ユニットが提供され
る。
【0008】
【作用】伝送線路に短絡が発生した時には、伝送線路ル
ープに任意の間隔で設置された複数個の短絡制御ユニッ
ト内の短絡制御・短絡復帰制御手段により、短絡制御ユ
ニットの出力側に接続された短絡側伝送線路が切り離さ
れる。瞬時の過電流により複数個の短絡制御ユニットで
同時に対応する伝送線路を切り離すことになるが、短絡
制御・短絡復帰制御手段には伝送線路の短絡復帰機能も
あるため、この短絡復帰機能により次段の短絡制御ユニ
ットまでの伝送線路に短絡が発生していない場合には、
短絡制御ユニット自身で自動的に、順次、伝送線路を復
帰させていく。従って、最終的には短絡した伝送線路の
直近にある短絡制御ユニットのみが短絡発生伝送線路を
切り離すことになる。
【0009】また、伝送線路がループ化されていること
から、短絡制御ユニットの伝送線路切り離し動作によ
り、火災受信機は、短絡発生時に伝送線路の断線と判断
し、逆方向からの伝送制御を開始させる。この逆方向伝
送制御に対して、短絡制御ユニットはその内部の監視切
り換え制御手段により、短絡制御・短絡復帰制御手段の
監視方向を一定に保つ。切り換えられた短絡制御ユニッ
トでは、電源調整制御手段により、伝送線路の短絡の有
無を予めチェックした後に短絡制御ユニットの出力側に
電源を供給するため、順次伝送線路を復帰させていくこ
とになり、最終的には逆方向においても短絡制御ユニッ
トの出力側で短絡した伝送線路の直近にある短絡制御ユ
ニットのみが伝送線路を切り離すことになる。
【0010】上記各手段を設けたことにより、火災受信
機からの短絡時専用伝送制御によらず、各短絡制御ユニ
ット自体で自動的に短絡地区を限定または切り離すこと
ができ、更に、伝送仕様への影響を極力少なくして、確
実に短絡地区を限定することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、この発明を、添付図面に示した一実施
例について詳しく説明する。図1は、この発明の短絡制
御ユニットを適用し得る火災報知設備を示す概略構成図
である。火災報知設備は、火災受信機REと、複数本例
えば6本の伝送線路L0〜L5から成り、火災受信機R
Eへループ状に接続された伝送線路ループLLと、この
伝送線路ループLLの各2本の伝送線路間に任意の間隔
で挿入された短絡制御ユニットS1〜S5と、各2個の
短絡制御ユニット間に接続された中継器や感知器、例え
ば短絡制御ユニットS1、S2間に接続された中継器C
11〜C13及び感知器D11、短絡制御ユニットS
2、S3間の中継器C21〜C22及び感知器D21〜
D24、短絡制御ユニットS3、S4間の感知器D31
〜D32、短絡制御ユニットS4、S5間の中継器C4
1〜C44と、各中継器に接続された端末器例えば地区
ベル等のような被制御端末器又は火災発信機等のような
監視端末器Tとを備えている。
【0012】火災報知設備は、更に、伝送線路ループL
Lの所定箇所例えば伝送線路L3から分岐した分岐伝送
線路L6と、この分岐伝送線路L6と伝送線路L3の間
に挿入された短絡検出ユニットS6と、分岐伝送線路L
6に接続された例えば感知器D61及び中継器C61
と、この中継器C61に接続された端末器Tとを備えて
いる。上述したように構成された火災報知設備では、通
常は、火災発信機REから送出された伝送制御が、伝送
線路の主経路としてL0→L1→L2→L3→L4→L
5(又はL0→L1→L2→L3→L6)を経由して各
中継器Cや各感知器Dに通知され、各中継器Cや各感知
器Dは、状態情報を逆の経路L4→L3→L2→L1→
L0(又はL6→L3→L2→L1→L0)で通知して
いる。
【0013】このような構成で、例えば伝送線路L2で
短絡が発生した場合、過電流がまず伝送線路L2を流
れ、次いで伝送線路L1、L0と流れ、伝送制御が出来
ない状態となる。この状態では、短絡制御ユニットS1
とS2中の両方の短絡検出回路(後で詳しく説明する)
が動作する場合と、短絡制御ユニットS1中の短絡検出
回路のみが動作する場合と、短絡制御ユニットS2中の
短絡検出回路のみが動作する場合とがある。
【0014】短絡制御ユニットS1とS2の両方の短絡
検出回路が動作する場合には、短絡制御ユニットS1は
伝送線路L0とL1を切り離し、短絡制御ユニットS2
は伝送線路L1とL2を切り離す。その後、短絡制御ユ
ニットS1では後で詳しく説明する短絡復帰検出回路が
動作し、伝送線路L1の短絡の復帰有無を自動的に検査
し、短絡制御ユニットS2が伝送線路L2を切り離して
いるため、短絡制御ユニットS1は伝送線路L1のみの
検査において短絡復帰状態と認識し、自動的に伝送線路
L0とL1を再接続する。
【0015】伝送線路L1が再接続されることにより、
短絡制御ユニットS2へ再度伝送制御が開始されるが、
伝送線路L2への電源供給前に予め伝送線路L2の短絡
の有無をチェックするため、伝送線路L2の短絡が事前
に検知され、伝送線路L1とL2が接続されることはな
く、短絡制御ユニットS2は短絡保持状態となるととも
に、短絡復帰検出回路による監視状態となる。
【0016】また、火災報知設備上の負荷状態によって
は、伝送線路L2の短絡発生時に、短絡制御ユニットS
2のみが短絡を検出し、短絡制御ユニットS1は動作し
ない場合がある。この場合は短絡制御ユニットS1によ
る上記再復帰動作は行われない。
【0017】更に、短絡制御ユニットS1のみが短絡を
検出し、短絡制御ユニットS2は短絡を検出しない場合
もあるが、短絡制御ユニットS1の伝送線路L0とL1
の切り離しにより、短絡制御ユニットS2への電源の供
給が無くなり、この電源供給オフに伴って伝送線路L1
とL2が切り離される。この短絡発生部である伝送線路
L2の切り離しにより、短絡制御ユニットS1の短絡復
帰検出回路が復帰を認識し、伝送線路L0とL1を再接
続する。短絡制御ユニットS2は伝送線路L0とL1の
再接続によって再度電源供給がなされても、事前に伝送
線路L2の短絡検査を行うため、短絡が発生している伝
送線路L2を再接続することはない。
【0018】また、火災受信機REに過電流保護回路
(図示しない)が設置されている場合には、短絡発生時
に過電流保護回路のほうが短絡制御ユニットよりも早く
動作する可能性があるが、短絡制御ユニットS1あるい
はS2の伝送線路の切り離しにより、短絡発生部である
伝送線路L2が切り離されるため、火災受信機REの過
電流保護回路が復帰して、伝送線路への再度の電源供給
が可能となり、伝送制御が再開される。
【0019】なお、短絡発生時に短絡制御ユニットS1
又はS2が伝送線路を切り離すため、伝送線路L5上の
伝送は遮断となる。火災受信機REは、この伝送線路L
5の伝送遮断を検知すると、断線と判断して、伝送線路
L5からも伝送制御を開始させることになり、短絡制御
ユニットS5は後で詳しく説明する監視切り換え制御回
路により伝送方向を切り換えるとともに、伝送線路の短
絡の有無を検査後、伝送線路L5とL4を接続する。さ
らに、短絡制御ユニットS4により、伝送線路L4とL
3が接続され、短絡制御ユニットS6は伝送線路L3と
分岐伝送線路L6を接続するが、短絡制御ユニットS3
は短絡発生部である伝送線路L2の短絡を検出するた
め、伝送線路L3とL2を接続することはない。これら
一連の短絡制御ユニット動作により、自動的に短絡発生
している伝送線路L2のみが遮断されることになる。
【0020】上記例は伝送線路L2が短絡した場合であ
るが、例えば分岐伝送線路L6が短絡した場合には、短
絡を検出する短絡制御ユニットとしてS1〜S3及びS
6が考えられ、短絡制御ユニットS6の短絡検出回路ま
たは電源供給の遮断により、短絡発生部である分岐伝送
線路L6が切り離されるため、最終的には短絡制御ユニ
ットS1〜S3は短絡復帰する。
【0021】なお、短絡制御ユニットS6のみが分岐伝
送線路L6を切り離した場合には、短絡発生部である分
岐伝送線路L6を的確に切り離しているため、他の伝送
線路又は短絡制御ユニットに影響しないが、短絡制御ユ
ニットS1〜S3の何れか1個でも短絡を検出した場合
には、短絡制御ユニットS4とS5の電源が遮断され、
火災受信機REは伝送線路L5の伝送遮断を検知し、伝
送線路L5から逆方向への伝送制御を開始させてしまう
が、火災受信機REでの検知または逆方向への伝送制御
に十分蓄積を施しておけば、短絡制御ユニットS1〜S
3の短絡復帰により再度通常時と同じ伝送方向を保つこ
とが可能となる。これら一連の短絡制御ユニット動作に
より、分岐伝送線路側で短絡が発生した場合には、分岐
伝送線路L6のみが切り離されることになる。
【0022】次に、伝送線路L3に短絡が発生した場合
には、上述した短絡制御ユニットS1〜S6の動作状況
から、短絡制御ユニットS3及びS4中の両方の短絡検
出回路の動作により、伝送線路L3とL6の切り離しが
行われる。
【0023】図1に示した短絡制御ユニットS1〜S6
は全て同一の構成であるので、その1個例えばS2だけ
の一実施例を図2に示し且つ短絡発生時の制御状況を図
2の詳しいブロック図について説明する。電源供給回路
1は、伝送線路L1又はL2から短絡制御ユニットS2
内の他の回路へ電源を供給するための回路であって、伝
送線路L1、L2の正側+にそれぞれ接続されたダイオ
ードD1、D2により、伝送方向I1、I2と無関係に
電源を供給することができ、また電源立ち上げ時には
(図3のA参照)電源立ち上げ調整回路2を起動させ
る。
【0024】この電源立ち上げ調整回路2は、電源供給
回路1によって起動されると、まず、スイッチSW1を
一定時間オンにし(図3のB参照)、監視切り換え制御
回路3内の方向性切り換え回路4を動作させて、スイッ
チSW5をa側又はb側に固定させる。通常時は、伝送
線路L1側からの電源供給であり、方向性切り換え回路
4のX側に電圧が印加されるので、スイッチSW5はa
側に固定される(図3のC参照)。その後、スイッチS
W2を一定時間オンにして(図3のD参照)、プレ短絡
検出回路5を動作させる。
【0025】このプレ短絡検出回路5は、出力側伝送線
路つまりL2に微弱電流を流して伝送線路L2上に発生
する電圧降下の有無で伝送線路L2の短絡状態を検出
し、伝送線路L2が正常であると判断した場合には復帰
要求を、そして伝送線路L2が短絡であると判断した場
合には切り離し要求を線路切り離し回路6に送出する。
【0026】この線路切り離し回路6は、プレ短絡検出
回路5、後述の短絡検出回路7、又は後述の短絡復帰検
出回路8からの制御により、スイッチSW4とSW4A
のオン/オフの切り換えを行い、短絡検出回路7又は短
絡復帰検出回路8による監視状態を選択する。
【0027】電源立ち上げ調整回路2は、更に、スイッ
チSW2をオンにしてから一定時間経過後に図3のGの
ようにスイッチSW3をオンにし(このスイッチSW3
がオンになる前に、スイッチSW4及びSW4Aのオン
/オフは確定している。)、スイッチSW4がオンであ
る(スイッチSW4Aはオフ)場合(図3のE及びF参
照)には短絡検出回路7を、逆にスイッチSW4Aがオ
ンである(スイッチSW4はオフ)場合には短絡復帰検
出回路8を動作させ、もって伝送線路L1を監視させ
る。なお、電源立ち上げ調整回路2は電源供給オフ時に
はスイッチSW3をオフにしている。
【0028】短絡検出回路7は、平常時の消費電流を大
幅に超える所定の電流が伝送線路に流れたことで伝送線
路の短絡を検出する回路であって、この短絡検出時に伝
送線路の切り離し要求を線路切り離し回路6に送出す
る。短絡復帰検出回路8は、短絡発生中における伝送線
路の短絡復帰を検出する回路であって、伝送線路に微弱
な電流等を流すことで復帰判断を行い、復帰要求を線路
切り離し回路6に送出する。なお、短絡復帰検出回路8
は、電源供給側つまり前段の伝送線路L1に電気的な影
響を与えないものである。
【0029】監視切り換え制御回路3内の方向性切り換
え回路4は、電源が供給される方向状態を検出してスイ
ッチSW5の切り換えを行うことでプレ短絡検出回路
5、短絡検出回路7及び短絡復帰検出回路8に流れる電
流の方向性を一定に保つ。
【0030】上述した諸回路1〜8を含む短絡制御ユニ
ットS2の動作を次に説明する。伝送線路L2の短絡発
生時には、まず、短絡検出回路7が動作し、切り離し要
求を線路切り離し回路6に送出する。線路切り離し回路
6はこの切り離し要求を受けると、スイッチSW4をオ
フにし且つスイッチSW4Aをオンにする。このスイッ
チSW4Aのオンにより、短絡復帰検出回路8が動作状
態となり、伝送線路の短絡復帰の有無を検査する。な
お、伝送線路の短絡復帰時には、この短絡復帰検出回路
8が復帰判断を行い、復帰要求を線路切り離し回路6に
送出する。そうすると、線路切り離し回路6は、この復
帰要求を受け、スイッチSW4をオンにし、且つスイッ
チSW4Aをオフにする。これにより、短絡復帰検出回
路8はオフ状態になり、そして短絡検出回路7は再び動
作状態となる。
【0031】伝送線路L2の短絡発生時に、自段の短絡
制御ユニットS2よりも早く、前段の短絡制御ユニット
S1(図1)が短絡を検知した場合には、自段の短絡制
御ユニットS2の短絡検出回路7が動作する前に、短絡
制御ユニットS2への電源供給がオフとなる。そして電
源オフ時にはスイッチSW3がオフになるため、伝送線
路L1と伝送線路L2は切り離される。 この電源供給
オフに伴う切り離し動作により、前段の短絡制御ユニッ
トS1の短絡の復帰動作が行われ、自段の短絡制御ユニ
ットS2へ電源が再度供給される。この電源再供給によ
り、プレ短絡検出回路5は短絡を検出して、切り離し要
求を線路切り離し回路6に送出し、スイッチSW4がオ
フ且つスイッチSW4Aがオンに設定されるため、伝送
線路L2の短絡による前段への過電流を除去できる。
【0032】また、伝送線路L1側からの電源供給オフ
後に、逆方向の伝送線路L2側から伝送制御が開始され
た場合には、ダイオードD2によって電源供給回路1が
動作し、その後電源立ち上げ調整回路2の動作によりス
イッチSW1がオンし、方向性切り換え回路4のY側に
電圧が印加されるため、スイッチSW5はb側に切り換
えられるが、プレ短絡検出回路5、短絡検出回路7、及
び短絡復帰検出回路8への電流供給方向は一定に保つこ
とができる。なお、スイッチSW1は電源立ち上げ時の
みの一定時間しかオンせず、従って方向性切り換え回路
4とスイッチSW5は、ラッチング機能をもつものを使
用する。
【0033】なお、上述した線路切り離し回路6、短絡
検出回路7及び短絡復帰検出回路8は短絡制御・短絡復
帰制御手段を構成し、監視切り換え制御回路3は監視切
り換え制御手段になり、そして電源供給回路1、電源立
ち上げ調整回路2及びプレ短絡検出回路5は電源調整制
御手段を構成する。
【0034】図4は図2に示した短絡制御ユニットの回
路図である。電源供給回路1は、その正側がダイオード
D1を介して伝送線路L1の正(+)側に接続されると
ともにダイオードD2を介して伝送線路L2の正側にも
接続され、そしてその負側が伝送線路L1及びL2の負
(−)側つまり負導体VI−に接続されている。
【0035】電源立ち上げ調整回路2は、電源供給回路
1の正導体VI+と負導体VI−の間に接続され、リレ
ーRY1〜RY3を含む。リレーRY1は、接点ry1
a〜ry1eを有し、VI+とVI−の間で直列に接続
されたコンデンサC1及びツェナーダイオードZD1並
びにリレーRY1と直列に接続されたトランジスタQ1
と、コンデンサC1とツェナーダイオードZD1の接続
点とトランジスタQ1のベースとの間に接続された抵抗
R1及びトランジスタQ1のベースとエミッタの間に接
続された抵抗R2とによってパルス駆動される。
【0036】リレーRY2は、接点ry2a〜ry2c
を有し、VI+とVI−の間で直列に接続されたメーク
接点ry1a、ダイオードD3及びコンデンサC2と、
このコンデンサC2の両端間で直列に接続されたブレー
ク接点ry1b、抵抗R3及び抵抗R4と、これら抵抗
R3及びR4の両端間でリレーRY2と直列に接続され
たトランジスタQ2とによってパルス駆動される。
【0037】リレーRY3は、接点ry3a及びry3
bを有し、VI+とVI−の間でブレーク接点ry1c
及びry2aと直列に接続されている。
【0038】伝送線路L1とL2の正側間に挿入された
監視切り換え制御回路3は、方向性切り換え回路4とし
てのラッチング・リレーRY4を含む。このラッチング
・リレーRY4は、そのリセット側がスイッチSW1と
してのリレーRY1のメーク接点ry1eを介して伝送
線路L1間に接続されるとともにそのセット側がメーク
接点ry1eを介して伝送線路L2間に接続され、スイ
ッチSW5としての切り換え接点ry4a及びry4b
を有する。
【0039】プレ短絡検出回路5は、VI+とVI−の
間で直列に接続されたリレーRY2のメーク接点ry2
b、リレーRY5及びトランジスタQ3と、リレーRY
5及びトランジスタQ3の両端間で直列に接続された抵
抗R5及びR6(その接続点がトランジスタQ3のベー
スに接続されている)、リレーRY6及びトランジスタ
Q4(その接続点もトランジスタQ3のベースに接続さ
れている)、トランジスタQ5、抵抗R7及びR8(そ
の接続点がトランジスタQ4のベースに接続されてい
る)、並びに抵抗R11及びR12と、リレーRY5及
びトランジスタQ3の両端間に接続されたコンパレータ
CM1と、トランジスタQ5のエミッタ、ベース間に接
続された抵抗R9、トランジスタQ5のベースとコンパ
レータCM1の出力端子の間に接続された抵抗R10、
コンパレータCM1の−入力端子に接続された抵抗R1
3及びダイオードD4とを含む(+入力端子は抵抗R1
1とR12の接続点に接続されている)。なお、プレ短
絡検出回路5中の抵抗R13はスイッチSW2としての
リレーRY2のメーク接点ry2cを介してラッチング
・リレーRY4の切り換え接点ry4aのa側及び切り
換え接点ry4bのb側に接続され、そしてダイオード
D4は切り換え接点ry4aのb側及び切り換え接点r
y4bのa側に接続されている。
【0040】線路切り離し回路6はラッチング・リレー
RY7を含み、このラッチング・リレーRY7は、その
リセット側がリレーRY6のメーク接点ry6及びこれ
と並列に接続された後述のリレーRY9のメーク接点r
y9を介してVI+、VI−間に接続されるとともに、
そのセット側がリレーRY5のメーク接点ry5及びこ
れと並列に接続された後述のリレーRY8のメーク接点
ry8を介してVI+、VI−間に接続されている。な
お、線路切り離し回路6を通るVI+中にはリレーRY
3のメーク接点ry3bが挿入されている。
【0041】短絡検出回路7は、VI+とVI−の間で
直列に接続されたトランジスタQ6及びリレーRY8並
びに抵抗R16及びR17と、VI+とVI−の間に接
続されたコンパレータCM2と、トランジスタQ6のエ
ミッタ・ベース間に接続された抵抗R14、トランジス
タQ6のベースとコンパレータCM2の出力端子との間
で直列に接続されたコンデンサC3及び抵抗R15、並
びにコンパレータCM2の+入力端子に接続された抵抗
R18(その他端が抵抗R16の一端に接続され、その
他端が抵抗R17と一緒に−入力端子に接続されてい
る。)及びダイオードD5(その他端がスイッチSW3
としてのRY3のメーク接点ry3aを介してスイッチ
SW2に接続される)とを含む。
【0042】短絡復帰検出回路8は、VI+とVI−の
間で直列に接続されたトランジスタQ7及びリレーRY
9並びに抵抗R22及びR23と、VI+とVI−の間
に接続されたコンパレータCM3と、トランジスタQ7
のエミッタ・ベース間に接続された抵抗R20、トラン
ジスタQ7のベースとコンパレータCM3の出力端子と
の間で直列に接続されたコンデンサC4及び抵抗R2
1、並びにコンパレータCM3の−入力端子に接続され
た抵抗R19(その他端がスイッチSW3に接続されて
いる)及びダイオードD6を含む(+入力端子は抵抗R
22とR23の接続点に接続されている)。
【0043】次に、図4に示した短絡制御ユニットS2
の動作を説明する、なお、図4に示したリレー及びラッ
チング・リレーの接点の開閉状態は無通電又はリセット
状態を示す。伝送線路L1側から電源が投入される時に
は、ダイオードD1を介して電源供給回路1が立ち上が
り、電源立ち上げ調整回路2及び線路切り離し回路6に
定電圧VI+を供給する。なお、プレ短絡検出回路5に
はメーク接点ry2bが閉じる時に、そして短絡検出回
路7及び短絡復帰検出回路8にはメーク接点ry3bが
閉じる時に、定電圧VI+が供給される。
【0044】電源立ち上げ調整回路2では、コンデンサ
C1、ツェナーダイオードZD1、抵抗R1、R2、及
びトランジスタQ1から成る駆動回路によってリレーR
Y1がパルス駆動され、そのメーク接点ry1aが閉じ
且つブレーク接点ry1bが開くので、コンデンサC2
は充電され始める。ブレーク接点ry1cが開くのでこ
の時点ではリレーRY3は駆動されず、ブレーク接点r
y1dが開くので後続の回路には定電圧VI+が供給さ
れず、そしてメーク接点ry1e(SW1)が閉じ、X
側から電源が供給されているため、ラッチング・リレー
RY4のリセット側はオンする。コンデンサC1の充電
電流の減少に伴ってトランジスタQ1がオフしてリレー
RY1が消磁されると、メーク接点ry1aが開き且つ
ブレーク接点ry1bが閉じるので、コンデンサC2の
放電電荷によってトランジスタQ2はオンし、その結
果、リレーRY2はパルス駆動される。またリレーRY
1の消磁でブレーク接点ry1c及びry1dが閉じ、
そしてメーク接点ry1e(SW1)が開くのでラッチ
ング・リレーRY4の切り換え接点ry4a及びry4
b(SW5)はa側に固定される。
【0045】プレ短絡検出回路5は、リレーRY2の駆
動でメーク接点ry2bが閉じるので定電圧VI+が供
給され、また、メーク接点ry2c(SW2)が閉じて
いる間、伝送線路L2側の短絡状態を監視することにな
る。詳しく言えば、伝送線路L2側が非短絡時にはコン
パレータCM1の−入力電圧がほぼ電源電圧になり、コ
ンパレータCM1の出力はLレベルとなるので、トラン
ジスタQ5及びQ4はオンになり、リレーRY6は駆動
される。その結果、線路切り離し回路6中のメーク接点
ry6が閉じ、ラッチング・リレーRY7のリセット側
がオンして、ブレーク接点ry7a(SW4)が閉じ且
つメーク接点ry7b(SW4A)が開いて、短絡検出
回路7が挿入される用意が整う。
【0046】しかしながら、伝送線路L2側で短絡が起
きると、プレ短絡検出回路5のコンパレータCM1の−
入力電圧が下がり、コンパレータCM1の出力はHレベ
ルとなるので、トランジスタQ5及びQ4はオフにな
り、リレーRY6は消磁され、トランジスタQ3がオン
になって、リレーRY5は駆動される。これにより、線
路切り離し回路6のメーク接点ry6が開き且つメーク
接点ry5が閉じ、ラッチング・リレーRY7のセット
側はオンとなる。従ってブレーク接点ry7a(SW
4)が開き且つメーク接点ry7b(SW4A)が閉じ
て短絡復帰検出回路8が線路に挿入される用意が整う。
【0047】リレーRY2のパルス駆動が終ると、線路
切り離し回路6のメーク接点ry6又はry5が開き、
ブレーク接点ry7a(SW4)及びメーク接点ry7
b(SW4A)は直前の接点状態に固定される。また、
メーク接点ry2bが開くことによってプレ短絡検出回
路5はVI+から切り離される。
【0048】リレーRY1及びRY2が共に消磁される
と、電源立ち上げ調整回路2中のブレーク接点ry1c
及びry2aが閉じ、リレーRY3は駆動され、これに
よりメーク接点ry3a(SW3)が閉じ、線路電圧が
短絡検出回路7又は短絡復帰検出回路8を介して伝送線
路L1側から伝送線路L2側へ供給され、メーク接点r
y3bが閉じることにより短絡検出回路7及び短絡復帰
検出回路8に定電圧VI+が供給される。
【0049】短絡検出回路7はブレーク接点ry7a
(SW4)及びメーク接点ry3bが閉じることにより
短絡監視状態となる。伝送線路L2側非短絡時にはコン
パレータCM2はその+入力端子に定電圧VI+が印加
されるのでその出力がHレベルとなり、トランジスタQ
6はオフであり、リレーRY8が駆動されないので、線
路切り離し回路6のラッチング・リレーRY7は駆動さ
れず、ブレーク接点ry7a(SW4)は閉じたままで
短絡監視状態を継続する。 しかしながら、短絡時には
コンパレータCM2の+入力電圧がほぼVI−まで下が
り、コンパレータCM2の出力はLレベルとなり、コン
デンサC3、抵抗R14及びR15によってトランジス
タQ6がパルス駆動され、その間リレーRY8が駆動さ
れることによって線路切り離し回路6のメーク接点ry
8が閉じ、ラッチング・リレーRY7のセット側はオン
して、ブレーク接点ry7a(SW4)が開き且つメー
ク接点ry7b(SW4A)が閉じ、短絡監視状態から
短絡復帰監視状態に切り換る。リレーRY8のパルス駆
動が終ると、線路切り離し回路6のメーク接点ry8が
開き、ブレーク接点ry7a(SW4)及びメーク接点
(SW4A)は直前の状態に固定される。
【0050】短絡復帰検出回路8はメーク接点ry7b
(SW4A)が閉じることにより短絡復帰監視状態にな
る。伝送線路L2側短絡時にはコンパレータCM3の−
入力電圧がほぼVI−となり、コンパレータCM3の出
力はHレベルとなり、トランジスタQ7がオフのため、
リレーRY9は駆動されず、線路切り離し回路6のメー
ク接点ry9が開いているのでラッチング・リレーRY
7は駆動されず、メーク接点ry7b(SW4A)は閉
じたままで短絡復帰監視状態を継続する。また、線路に
流れる電流はブレーク接点ry7a(SW4)が開き且
つメーク接点ry7b(SW4A)が閉じているため、
短絡検出回路7側(ry7a側)に流れず、短絡復帰検
出回路8側(ry7b側)に流れ、短絡復帰検出回路8
の抵抗R19の抵抗値が数十KΩと高いため、短絡時の
1Aオーダーの電流値が1mA程度の電流値に下がり、
短絡電流による影響を受けないようにしている。
【0051】非短絡時にはコンパレータCM3の−入力
電圧がほぼVI+となり、コンパレータCM3の出力は
Lレベルになり、トランジスタQ7がコンデンサC4、
抵抗R20及びR21によってパルス駆動される。そし
てトランジスタQ7がオンしている間リレーRY9が駆
動されることによって線路切り離し回路6のメーク接点
ry9が閉じ、ラッチング・リレーRY7のリセット側
はオンして、メーク接点ry7b(SW4A)が開き且
つブレーク接点ry7a(SW4)が閉じて短絡検出回
路7での短絡監視状態に戻る。リレーRY9のパルス駆
動が終ると、線路切り離し回路6のメーク接点ry9が
開き、メーク接点ry7b(SW4A)及びブレーク接
点ry7a(SW4)は直前の状態に固定される。
【0052】伝送線路L2側から電源が投入される時に
は、ダイオードD2を介して電源供給回路1が立ち上が
り、電源立ち上げ調整回路2及び線路切り離し回路6に
定電圧VI+を供給する。上述したように、プレ短絡検
出回路5にはメーク接点ry2bが閉じる時に、そして
短絡検出回路7及び短絡復帰検出回路8にはメーク接点
ry3bが閉じる時に、定電圧VI+が供給される。
【0053】電源立ち上げ調整回路2では、上述した駆
動回路によってリレーRY1がパルス駆動され、リレー
RY1のメーク接点ry1e(SW1)が閉じ、Y側か
ら電源が供給されるため、ラッチング・リレーRY4の
セット側はオンする。そのため切り換え接点ry4a及
びry4b(SW5)はb側になり、メーク接点ry1
e(SW1)の開放によって切り換え接点ry4a及び
ry4b(SW5)の状態は固定される。なお、切り換
え接点ry4a及びry4bの状態が固定された以降の
各回路の動作は伝送線路L1側に電源が投入された場合
と同じである。
【0054】図5は短絡検出回路の他の例を示す回路図
である。この短絡検出回路7Aは、メーク接点ry3a
(SW3)に接続されたエミッタ及びブレーク接点ry
7a(SW4)に接続されたコレクタを有するPNP型
のトランジスタQ8を備えている。このトランジスタQ
8のエミッタ、コレクタ間には抵抗R24及びR25
(その抵抗値は共に数KΩ以上である)が直列に接続さ
れている。PNP型のトランジスタQ9は、そのエミッ
タがトランジスタQ8のエミッタに接続され且つそのベ
ースが抵抗R24とR25の接続点に接続されている。
【0055】トランジスタQ8のエミッタとVI−の間
には抵抗R26及びツェナーダイオードZD2が直列に
接続されている。トランジスタQ8のベースとVI−の
間には、トランジスタQ8のベースに接続されたコレク
タ及び抵抗R26とツェナーダイオードZD2の接続点
に接続されたベースを有するNPN型のトランジスタQ
10、このトランジスタQ10のエミッタに接続された
抵抗R27、並びにこの抵抗R27に接続されたコレク
タ及びVI−に接続されたエミッタを有するNPN型の
トランジスタQ11が直列に接続されている。VI+と
VI−の間には抵抗R28とR29が直列に接続され、
その接続点がトランジスタQ11のベースに接続されて
いる。
【0056】トランジスタQ9のコレクタとVI−の間
には、抵抗R30とR31が直列に接続され、またコン
デンサC5、抵抗R32及びR33が直列に接続されて
いる。抵抗R28とR29の接続点はNPN型のトラン
ジスタQ12のコレクタに接続され、そのエミッタがV
I−に接続され、そしてそのベースが抵抗R30とR3
1の接続点に接続されている。抵抗R32とR33の接
続点はNPN型のトランジスタQ13のベースに接続さ
れ、そのエミッタがVI−に接続され、そしてそのコレ
クタがリレーRY8を介してVI+に接続されている。
【0057】次に図5に示した短絡検出回路7Aの動作
を説明する。非短絡時、定電圧VI+が抵抗R28及び
R29に供給されるため、トランジスタQ11はオン
し、ツェナーダイオードZD2、トランジスタQ10、
抵抗R27及びトランジスタQ11から成る定電流回路
が成り立ち、この定電流回路の電流がトランジスタQ8
のベース電流IBとなる。このベース電流IBは次の式で
示される。
【0058】IB={VZD2−VBE(Q10)−VCE(Q
11)}/R27
【0059】ここで、VZD2はツェナーダイオードZD
2のツェナー電圧、VBE(Q10)はトランジスタQ1
0のベース・エミッタ間電圧、そしてVCE(Q11)は
トランジスタQ11のコレクタ・エミッタ間電圧を示
す。トランジスタQ8はベース電流IBによりオンにな
り、ブレーク接点ry7a(SW4)側に回路電圧を供
給し、短絡監視状態になる。トランジスタQ8のオンで
エミッタ・コレクタ間に約0.3V程度の電圧しか生じ
ていないため、トランジスタQ9はオフであり、トラン
ジスタQ12及びQ13もオフである。従って、リレー
RY8は駆動されず、線路切り離し回路6のラッチング
・リレーRY7のブレーク接点ry7a(SW4),メ
ーク接点ry7b(SW4A)の状態は変化しない。
【0060】しかしながら伝送線路L2側の短絡時に
は、伝送線路L2に流れる電流が急増することにより、
トランジスタQ8のエミッタ・コレクタ間電圧が増加
し、トランジスタQ9がオンになる。これにより、トラ
ンジスタQ12がオンになり、トランジスタQ11及び
Q10がオフになるので、トランジスタQ8にベース電
流が供給されず、トランジスタQ8はオフになり、線路
は高抵抗値の抵抗R24及び抵抗R25でほぼ切り離さ
れた状態と同様になる。コンデンサC5、抵抗R32,
R33によりトランジスタQ13はパルス駆動され、リ
レーRY8もパルス駆動される。従って、リレーRY8
のメーク接点ry8が閉じることによって線路切り離し
回路6のラッチング・リレーRY7のセット側はオンと
なり、ブレーク接点ry7a(SW4)が開き、短絡検
出回路7Aを通る線路は完全に切り離される。
【0061】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、この発明
に係る火災報知設備の短絡検出ユニットは、火災受信機
へループ状に接続された伝送線路上の短絡検出時に対応
する伝送線路を切り離すが、前記伝送線路の短絡復帰検
出時に前記切り離した伝送線路を復旧する短絡制御・短
絡復帰制御手段と、前記伝送線路上の伝送方向を監視
し、前記短絡制御・短絡復帰制御手段の監視方向を一定
に保つ監視切り換え制御手段と、伝送線路上の電源供給
状況を監視し、前記短絡制御・短絡復帰制御手段と前記
監視切り換え制御手段の動作調整を行うとともに、電源
供給時には前記伝送線路の短絡の有無を予めチェックし
た後に電源を供給する電源調整制御手段とを含むので、
短絡発生時に、火災受信機からの短絡のための専用伝送
制御なしで、各短絡制御ユニット自身で、自動的に短絡
発生のみの地区を遮断することができ、短絡復帰機能に
より伝送線路の短絡が復帰した場合は、自動的に伝送を
回復させることになり、しかも伝送線路の短絡復帰を検
出、切り離し及び再接続するだけの回路で構成されるの
で、伝送上への影響が極めて少ないと云う効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用し得る火災報知設備を示す概略
構成図である。
【図2】図1に示した短絡制御ユニットの一実施例の詳
しいブロック図である。
【図3】図2に示した短絡制御ユニットの電源投入時の
スイッチの動作タイミングチャートである。
【図4】図1に示した短絡制御ユニットの回路図であ
る。
【図5】図4に示した短絡検出回路の他の例を示す回路
図である。
【符号の説明】
RE 火災受信機 S1〜S6 短絡検出ユニット L0〜L5 伝送線路 LL 伝送線路ループ L6 分岐伝送線路 C11〜C13,C21〜C22,C41〜C44,C
61 中継器 D11,D21〜D24,D31〜D32,D61
感知器 T 端末器 1 電源供給回路 2 電源立ち上げ調整回路 3 監視切り換え制御回路 5 プレ短絡検出回路 6 線路切り離し回路 7 短絡検出回路 8 短絡復帰検出回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 火災受信機と、複数本の伝送線路から成
    り、前記火災受信機へループ状に接続された伝送線路ル
    ープと、この伝送線路ループの各2本の伝送線路間に挿
    入された短絡制御ユニットと、各2個の短絡制御ユニッ
    ト間に接続された中継器及び感知器の少なくとも一方と
    を備えた火災報知設備において、 前記各短絡制御ユニットは、 前記伝送線路上の短絡検出時に対応する伝送線路を切り
    離すが、前記伝送線路の短絡復帰検出時に前記切り離し
    た伝送線路を復旧する短絡制御・短絡復帰制御手段と、 前記伝送線路上の伝送方向を監視し、前記短絡制御・短
    絡復帰制御手段の監視方向を一定に保つ監視切り換え制
    御手段と、 前記伝送線路上の電源供給状況を監視し、前記短絡制御
    ・短絡復帰制御手段と前記監視切り換え制御手段の動作
    調整を行うとともに、電源供給時には前記伝送線路の短
    絡の有無を予めチェックした後に電源を供給する電源調
    整制御手段と、 を含むことを特徴とする火災報知設備の短絡制御ユニッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記伝送線路ループの所定箇所に短絡制
    御ユニットを介して分岐伝送線路が接続され、この分岐
    伝送線路に中継器及び感知器の少なくとも一方が接続さ
    れる請求項1の火災報知設備の短絡制御ユニット。
  3. 【請求項3】 前記火災受信機が過電流保護回路を含む
    請求項1又は2の火災報知設備の短絡制御ユニット。
  4. 【請求項4】 前記伝送線路ループの途中に短絡が発生
    して最後の伝送線路への伝送が遮断されたことを検知す
    ると、前記火災受信機は前記最後の伝送線路からも伝送
    制御を開始させる請求項1ないし3のいずれかの火災報
    知設備の短絡制御ユニット。
  5. 【請求項5】 前記電源調整制御手段は、入力側及び出
    力側の伝送線路に接続され、定電圧を供給する電源供給
    回路と、この電源供給回路に接続され、前記監視切り換
    え制御手段、プレ短絡検出回路及び前記短絡制御・短絡
    復帰制御手段を動作させる電源立ち上げ調整回路とを含
    み、前記プレ短絡検出回路は、電源供給時に前記出力側
    の伝送線路の短絡の有無をチェックして前記短絡制御・
    短絡復帰制御手段へ復帰要求又は切り離し要求を送出す
    る請求項1ないし4のいずれかの火災報知設備の短絡制
    御ユニット。
  6. 【請求項6】 前記プレ短絡検出回路は、コンパレータ
    と、電源供給時の前記出力側の伝送線路における非短
    絡、短絡に応じた前記コンパレータの出力でそれぞれ駆
    動される第1、第2のリレーとを含み、これにより前記
    短絡制御・短絡復帰制御手段中の、通常時の前記出力側
    の伝送線路の短絡、短絡復帰をそれぞれ検出する短絡検
    出回路、短絡復帰検出回路を前記出力側の伝送線路に接
    続する請求項5の火災報知設備の短絡制御ユニット。
  7. 【請求項7】 前記短絡制御・短絡復帰制御手段は、前
    記短絡検出回路及び前記短絡復帰検出回路に加えて、前
    記プレ短絡検出回路及び前記短絡復帰検出回路からの復
    帰要求に応動するとともに、前記プレ短絡検出回路及び
    前記短絡検出回路からの切り離し要求に応動するラッチ
    ング・リレーを含む請求項6の火災報知設備の短絡制御
    ユニット。
  8. 【請求項8】 前記短絡検出回路は、コンパレータと、
    通常時の前記出力側の伝送線路での短絡に応じた前記コ
    ンパレータの出力で駆動されるリレーとを含み、これに
    より前記出力側の伝送線路から切り離される請求項6の
    火災報知設備の短絡制御ユニット。
  9. 【請求項9】 前記短絡検出回路は、前記入力側と出力
    側の伝送線路間に挿入されたトランジスタと、このトラ
    ンジスタに接続され、通常時の前記出力側の伝送線路で
    の短絡を検出する手段と、この短絡検出手段の出力で駆
    動されるリレーとを含み、これにより前記出力側の伝送
    線路から切り離される請求項6の火災報知設備の短絡制
    御ユニット。
  10. 【請求項10】 前記短絡復帰検出回路は、コンパレー
    タと、通常時の前記出力側の伝送線路での非短絡に応じ
    た前記コンパレータの出力で駆動されるリレーとを含
    み、これにより前記出力側の伝送線路から切り離される
    請求項6の火災報知設備の短絡制御ユニット。
  11. 【請求項11】 前記短絡復帰検出回路は、前記入力側
    の伝送線路と前記コンパレータの入力端子との間に抵抗
    値が数十KΩの抵抗を含む請求項10の火災報知設備の
    短絡制御ユニット。
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