JPH084460B2 - 食品素材の製造方法 - Google Patents

食品素材の製造方法

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JPH084460B2
JPH084460B2 JP62109555A JP10955587A JPH084460B2 JP H084460 B2 JPH084460 B2 JP H084460B2 JP 62109555 A JP62109555 A JP 62109555A JP 10955587 A JP10955587 A JP 10955587A JP H084460 B2 JPH084460 B2 JP H084460B2
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七郎 庭野
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七郎 庭野
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は食品素材の製造方法に関する。さらに詳細に
は、本発明は食品油脂を繊維状に結着、組織化させた新
しい形態の食品素材を製造する方法である。
<従来技術及び発明が解決しようとする問題点> 従来、食品油脂はそのままの形態で食品素材として利
用される他、加工食品原料として広く利用されている。
食品油脂は常温で固状のものでも加温により極めて容易
に液状となることから、これを加工食品原料として用い
る場合、食品中に均一に混合するには適しているが、加
工食品中に部分的に偏在させたり、不均一状態で混合し
たりすることが困難であった。特に、最近、低カロリ
ー、低脂質等の点から、栄養学的に注目されている大豆
蛋白を主原料とした畜肉様加工食品を製造するに当り、
牛肉や豚肉の組織により近い組織を有する畜肉様製品を
得るためには、食用油脂を偏在させる必要があるが、原
料に食用油脂を単に混合しただけでは油脂分が全体に均
一に分散した製品となり、食用油脂が偏在した畜肉様加
工食品を製造することができないという問題がある。
食用油脂を畜肉様加工食品等の加工食品に偏在させる
には、加熱等の処理に対して安定な形態、特に使用上の
面から繊維状に組織化された食用油脂が必要となるが、
従来、繊維状に組織化された食用油脂は知られていな
い。また食用油脂を安定な繊維状組織化物とすることが
できれば、食用油脂の食品加工業界への応用をさらに広
げることができる。
<目 的> この発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、加
工、加熱等、調理に際しても油がにじみでたりせず、長
期間の保存にも耐えうる安定な含食用油脂繊維状組織化
物が得られる食品素材の製造方法を提供することを目的
とする。
<問題点を解決するための手段および作用> 上記の問題点を解決すべくなされた、この発明の食品
素材の製造方法は、食用油脂、分離大豆蛋白、水溶性ア
ルギン酸塩および水からなる混合物(以下、原料混合物
と称する)を流動させながら、カルシウム塩を含有する
凝固剤で凝固させて繊維状析出物を得ることを特徴とす
るものである。
なお、原料混合物の凝固方法は、原料混合物を流動さ
せながら、ここにカルシウム塩を含有する凝固剤を添加
して凝固させる方法であってもよく、また原料混合物
を、カルシウム塩を含有する凝固剤浴中に押圧して凝固
させる方法であってもよい。
本発明は上記の構成からなり、原料混合物中の水溶性
アルギン酸塩が、カルシウム塩を含有する凝固剤によ
り、水不溶性のアルギン酸カルシウムに変換され、食用
油脂等の成分を包含した状態で凝固するので、安定に組
織化された食用油脂を得ることができる。また、流動さ
せながら凝固させるので、繊維状に組織化することがで
きる。
上記の構成において、食用油脂としては、例えば、大
豆油、ナタネ油、サフラワー油、とうもろこし油、綿実
油、パーム油、やし油、オリーブ油、米糖油、ごま油等
の植物油や牛脂、豚脂、マーガリン、バターなどが用い
られる。
分離大豆蛋白は市販の各種分離大豆蛋白を用いること
ができる。
水溶性アルギン酸塩としては、水溶性のアルギン酸塩
であればいずれのものも使用できるが、例えば、アルギ
ン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アン
モニウム等が挙げられる。
上記の食品油脂、分離大豆蛋白、アルギン酸塩および
水を含む原料混合物を調製するにあたっては、種々の調
製方法が採用できるが、好ましくは、水に乳化剤として
の分離大豆蛋白を分散させた液に食用油脂を加えて撹拌
して乳化液とし、この乳化液と水溶性アルギン酸塩水溶
液とを混合するのがよい。上記乳化液を調製するに際し
ては、使用される食用油脂と同重量程度の水(通常、食
用油脂40〜60重量部に対し、水が60〜40重量部程度使用
される)に分離大豆蛋白を分散させ、次いで該分散液に
食用油脂を加え撹拌して乳化液とするのが好ましく、使
用される分離大豆蛋白の量は乳化液を形成できる量であ
れば特に限定されない。また水溶性アルギン酸塩水溶液
は、水溶性アルギン酸塩を0.2〜4重量%程度、好まし
くは0.8〜2重量%程度の水溶液に調整したものが用い
られる。上記乳化液と混合後の水溶性アルギン酸塩濃度
は0.1〜2重量%、好ましくは約0.4〜1重量%、さらに
好ましくは0.5〜0.7重量%程度とするのがよく、0.1重
量%未満では生成する繊維状組織化物の強度が低く、ま
た2重量%を越えると生成する繊維状組織化物が硬くな
り過ぎ食感を害するおそれがある。
上記原料混合物に添加される、カルシウム塩を含有す
る凝固剤としては、例えば、塩化カルシウム、酢酸カル
シウム、臭化カルシウム等が例示できるが、塩化カルシ
ウムが取り扱い、価格等の点から好ましい。また、上記
凝固剤は水溶液または水分散液として使用するのが好ま
しい。凝固剤は、前記の水溶性アルギン酸塩をアルギン
酸カルシウムに変換するのに十分な量を使用するのがよ
く、通常、1〜3重量%程度の水溶液として使用するの
がよい。
上記凝固剤による原料混合物の凝固方法は、原料混合
物を流動させながら凝固させる方法であれば、いずれの
方法も用いることができるが、例えば、一定容器内で原
料混合物を攪拌させたり、反転させたりしながら凝固剤
水溶液を添加する方法、原料混合物をノズルから凝固剤
水溶液の浴に押出す方法等が用いられる。この際、攪拌
や噴流速度はそれほど大にしなくてもよい。
凝固剤の添加により、乳化状態の油脂を含有する原料
混合物は、形成されるアルギン酸カルシウムとともに繊
維状に凝固析出する。これを分取し、適宜脱水、水洗い
して、食品油脂を含有した繊維状組織化物が得られる。
このようにして得られる繊維状組織化物の硬度等は、原
料混合物中の水溶性アルギン酸塩量、凝固剤の濃度等を
適宜選択することにより調整することができ、また繊維
状組織化物の各繊維の長さおよび径は、流動速度、ノズ
ル径等により適宜調整することができる。また、上記で
得られた繊維状組織化物をミョウバン等のアルミニウム
塩水溶液中に浸漬し、さらに硬化させてもよい。
なお、前記の原料混合物には必要に応じて香料、色素
等を添加してもよく、また原料混合物の調整混合、析
出、採取、水洗、脱水等の工程を低温下に行うように
し、微生物の繁殖を押えるようにしてもよい。
本発明の製造方法で得られる食品素材は、弾力に富ん
だ柔らかい白色の繊維状組織化物で、固形分中の油脂含
量が90〜95重量%のものを得ることができる。このよう
にして得られた本発明の食品素材は、例えば、繊維状組
織蛋白、肉すり身などの結着剤、その他の添加剤と共に
混合、混捏した後、成形することにより畜肉様加工食品
素材とすることができる。
<実施例> 以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明す
る。なお、以下の実施例において%は全て重量%を、部
は重量部を示す。
実施例1 撹拌器(商品名バイタミックス3600)に水250部およ
び分離大豆蛋白(水分6%)10部を採りよく攪拌しつ
つ、とうもろこし油300部を加え乳化液を得た。これを
水500部にアルギン酸ナトリウム(水分12%)7部を溶
解した液と合わせ、アジター((株)島崎製作所製)を
用いて攪拌し原料混合物とした。該原料混合物を撹拌し
つつ、これに水200部に塩化カルシウム・2水塩7部を
溶かした溶液を加え、さらに30秒間攪拌を続けた後、生
成した凝固物を布袋の中に移し、水を絞り、さらに2回
水洗し、遠心分離器で脱水して白色繊維状析出物382部
(水分25.4%)を得た。収率89.8%であった。
また、実施例2〜7として、実施例1と同様な方法に
て、下記表中記載の食用油脂を乳化器を用いて分離大豆
蛋白による乳化液を作製し、ここに別途調整したアルギ
ン酸ナトリウム溶液を加え、攪拌機アジターで攪拌して
原料混合物を得た。次いで原料混合物を攪拌しながら、
これに塩化カルシウム・2水塩水溶液を加えて、繊維状
析出物を得た。
<発明の効果> 以上のように、この発明の食品素材の製造方法によれ
ば、多量の食用油脂を含有した繊維状組織化物が得られ
ると共にアルギン酸カルシウムにより食用油脂が安定に
保持されているので、加工、加熱等の調理に際し、食用
油脂の滲出等を防止できる食品素材を得ることができ
る。従って、練り製品等の加工食品に、これを混ぜて使
用することにより、食用油脂が分散、偏在した形で混入
した加工食品を得ることができ、特に大豆蛋白を主原料
とする畜肉様加工食品の製造に当り、本発明で得られる
素材を適用することによって、より畜肉組織に近い畜肉
様食品を得ることができるという特有の効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食用油脂、分離大豆蛋白、水溶性アルギン
    酸塩および水からなる混合物を流動させながら、カルシ
    ウム塩を含有する凝固剤で凝固させて繊維状析出物を得
    ることを特徴とする食品素材の製造方法。
  2. 【請求項2】食用油脂、分離大豆蛋白、水溶性アルギン
    酸塩および水からなる混合物を流動させながら、ここに
    カルシウム塩を含有する凝固剤を添加して凝固させる上
    記特許請求の範囲第1項記載の食品素材の製造方法。
  3. 【請求項3】食用油脂、分離大豆蛋白、水溶性アルギン
    酸塩および水からなる混合物を、カルシウム塩を含有す
    る凝固剤中に押出して凝固させる上記特許請求の範囲第
    1項記載の食品素材の製造方法。
  4. 【請求項4】水溶性アルギン酸塩がアルギン酸ナトリウ
    ムである上記特許請求の範囲第1項ないし第3項のいず
    かに記載の食品素材の製造方法。
  5. 【請求項5】カルシウム塩を含有する凝固剤が塩化カル
    シウムである上記特許請求の範囲第1項ないし第4項の
    いずれかに記載の食品素材の製造方法。
JP62109555A 1987-05-01 1987-05-01 食品素材の製造方法 Expired - Lifetime JPH084460B2 (ja)

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