JP2812507B2 - 豆乳凝固食品 - Google Patents

豆乳凝固食品

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JP2812507B2 JP1237736A JP23773689A JP2812507B2 JP 2812507 B2 JP2812507 B2 JP 2812507B2 JP 1237736 A JP1237736 A JP 1237736A JP 23773689 A JP23773689 A JP 23773689A JP 2812507 B2 JP2812507 B2 JP 2812507B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は豆乳をカードランで凝固させてなる豆乳食品
に関する。
従来の技術 豆乳はその代表的な加工品である豆腐の主原料であ
り、さまざまな製造法を用いてそれぞれ特徴ある豆腐製
品が製造されている。この際一般に豆乳の凝固は凝固剤
(たとえば硫酸カルシウム,塩化マグネシウム,塩化カ
ルシウム,硫酸マグネシウム,グルコノデルタラクトン
等)が用いられているが、このような凝固剤を用いない
で固化させる方法も知られている(たとえば特開昭62−
166842)。
一方、豆乳にカードランを配合して豆腐を製造する方
法も知られており(特公昭45−18254号)、本公報によ
ると凝固剤とカードランを併用してはじめて良好な豆腐
が得られる旨記載されている。
発明が解決しようとする課題 上記のように、豆腐を製造する際に豆乳を凝固させる
ために、通常は硫酸カルシウム等の凝固剤を添加しなけ
ればならないが、該凝固剤は豆腐製品中になるべく残存
しないことが要望されており、このために凝固後に水晒
しが行なわれているが、豆乳の風味が損失するという問
題点がある。一方、前記特公昭45−18254号では、通常
の凝固剤を用いずにカードランのみで豆乳を凝固させた
場合は、食感の良好なものが得られないとされている。
このように、豆腐の製造においては、今日もなお凝固剤
の使用が不可欠とされており、その製造には熟練した技
術が必要である。
課題を解決するための手段 そこで本発明者らは凝固剤を用いないで豆乳を凝固す
る方法について種々検討したところ、カードランで加熱
凝固させる際に絹ごし豆腐の製造に用いる豆乳よりも固
形分濃度を低くすると、意外にも食感良好で風味豊かな
豆乳凝固食品が得られることを知り、さらに検討した本
発明を完成したものである。
すなわち、本発明は2〜8w/w%の豆乳固形分および0.
5〜5w/w%のカードランを含有してなる豆乳凝固食品で
ある。
本発明でいうカードランは、β−1,3−グルコシド結
合を主体とする加熱凝固性多糖類の総称である。本カー
ドランとしては、たとえば、アルカリゲネス属またはア
グロバクテリウム属の微生物によって生産される多糖類
が挙げられる。具体的にはアルカリゲネス・フェカリス
・バール・ミクソゲネス菌株10C3Kにより生産される多
糖類〔アグリカルチュラル・バイオロジカル・ケミスト
リー(Agricultural Biological Chemistry)30巻,196
頁(1966)〕、アルカリゲネス・フェカリス・バール・
ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK−u(IFO 13140)
により生産される多糖類(特公昭48−32673)、アグロ
バクテリウム・ラジオバクター(IFO 13127)およびそ
の変異株U−19(IFO 13126)により生産される多糖類
(特公昭48−32674)などが使用し得る。
一方、豆乳は従来と同様の方法で製造したもの、すな
わち大豆を水浸漬、摩砕、煮沸してろ過によりおからを
除去して得たものが用いられ、必要に応じて乾燥粉末
(豆乳粉末)として用いてもよい。
本発明の豆乳凝固食品の製造においては、まず2〜8w
/w%の豆乳固形分および0.5〜5w/w%のカードランを含
有する水分散液を調製する。豆乳固形分量が、上記の範
囲よりも多い場合、たとえば従来の絹ごし豆腐製造時に
用いられているような10w/w%付近あるいはこれ以上の
濃度になると良好な凝固食品が得られないし、一方2w/w
%よりも少ない場合には豆腐特有の風味が不足がちにな
るので、一般に3〜8w/w%の範囲が最も好ましい。カー
ドラン量は、より好ましくは1〜5w/v%、さらに好まし
くは2〜4w/w%の範囲である。豆乳およびカードラン
は、上記のような範囲で濃度を種々に選択することによ
り、種々なタイプの豆乳凝固食品、たとえばプリン風、
絹ごし豆腐風、もめん豆腐あるいはかまぼこ風などのテ
クスチャーを有するものを作ることができる。
上記水分散液中のカードランは水にできるだけ均一に
分散している方が好ましい。この目的のためには豆乳と
カードランを水に加えたあと適宜の方法でホモジナイズ
してもよいが、一般には本発明の豆乳凝固食品の製造に
用いる水量の一部で予めペースト状にしたカードランを
用いる方が有利である。このペーストを調製するには、
たとえばカードランの粉末を水に懸濁した後、ミキサー
等でホモジナイズする方法や、カードランをpH10.5以上
のアルカリで溶解し、次いで中和して析出させる方法な
どによって実施できる。このカードランペーストを豆乳
液と混合することにより、本発明の製造法に用いる水分
散液が調製できる。このときに、カートランのゲル化を
妨げない範囲で、種々の食用副原料を加えることにより
種々の外観、風味、味つけを有する豆乳凝固製品が得ら
れる。たとえば、調味料、甘味料、酸味料、ビタミン、
ミネラル、香料、色素等の食品添加物あるいは食用油
脂、糖質、動物性タンパク質、海藻類、野菜類、キノコ
類、魚介類、肉類、穀類、いも類、種実類などの食品素
材を適宜加えることができる。具体例としては、しそフ
レーバー,ユズフレーバー,わかめ,のり,梅肉などを
加えた豆腐凝固食品,砂糖,クエン酸などを加えたデザ
ート用豆乳凝固食品があげられる。
次いで、得られた水分散液を約83℃以上に加熱して凝
固させるが、この加熱処理に付する前に脱気処理をする
と均一に凝固し、テクスチャもなめらかになる。加熱に
際しては、水分散液を適宜の容器、たとえば耐熱性プラ
スチックチューブ、プリンカップなどに充填して行なう
方法や、水分散液をノズルを通して熱水中に押出しなが
ら加熱する方法などが採用できる。
加熱方法は特に限定されず、通常の湯浴加熱あるいは
蒸煮加熱、マイクロ波加熱などが用いられる。加熱温度
は約83℃以上であればよく、上限温度は120℃程度まで
である。加熱時間は、水分散液全体が上記の温度に達す
るまでの時間が最小限あればよく、たとえば目的とする
凝固食品の形状や、加熱方法によっても若干異なってく
るが、通常5〜60分である。
かくして、本発明の豆乳凝固食品が得られるが、加熱
の後必要なら水などで冷却してもよい。
作 用 次に本発明の作用を実験施例を挙げて説明する。な
お、以下においてカードランはアルカリゲネス・フェカ
リス・バール・ミクソゲネス菌株10C3Kの変異株NTK−u
(IFO 13140)により常法どおり生産されたものを、ス
プレードライして用いた。
実験例1 生大豆7kgをよく水洗して水に一夜浸漬した。水浸漬
大豆は水を加えながらグラインダーで磨砕し、大豆磨砕
物42kgを得た。これに50gの豆腐用エマルジーA(武田
薬品工業販売)を加え、90℃達温度、4分間蒸煮し続い
て絞り機でおからと豆乳(固形分11.2w/w%)にとり分
けた。得られた豆乳100gと、あらかじめ種々の濃度でホ
モジナイズ(日本精機製ホモジナイザー,12000rpm 10
分間処理)したカードランのペーストをそれぞれ所定量
加えて混合し、直径約3cmのサランチューブに充填後脱
気した。さらに湯浴中で90℃,40分間加熱後流水中で冷
却し豆乳凝固物を得た。得られた豆乳凝固物の破壊強度
の測定と食感(テクスチャ)を評価した各結果を第1表
に示す。なお、豆乳凝固物の破壊強度は、サン・カガク
Co.,LTD製のレオメーター(RUD−J型)を用い、1.5cm
φ×5cmのプランジャーが1mm/secの速さで豆乳凝固物を
圧縮し破壊するときの荷重で示した。
第1表の結果に示されるように、ペースト中のカード
ラン濃度またはペースト添加量を変えることにより、豆
乳凝固物の破壊強度を変化させ、それぞれプリン風、絹
ごし豆腐風、もめん豆腐風、かまぼこ風の食感を有する
豆乳凝固食品が得られる。
実験例2 実験例1と同様にして、大豆7kgから大豆磨砕物35kg
を得、続いて豆乳とおからにとり分けた。得られた豆乳
(固形分11.8%)と10w/w%のカードランペーストをそ
れぞれ第2表に示す組成比で混合し直径約3cmのサラン
チューブに充填後脱気した。続いて湯浴中で90℃,40分
間加熱後流水中で冷却し豆乳凝固物を得た。得られた豆
乳凝固物の破壊強度の測定と食感を評価した結果を第2
表に示す。
第2表に示した様に豆乳固型分濃度が8w/w%を越える
と食感が悪くなり、また豆乳固型分濃度が2w/w%以下に
なると豆乳風味がなくなる。従って本発明の豆乳凝固物
の豆乳由来固型分は2〜8w/w%が適当である。
実施例 以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明す
る。
実施例1 実験例1と同様にして得た豆乳120gとカードラン5w/w
%濃度の水性ペースト120gを混合・脱気してポリエチレ
ン製容器(13×6×3cm)に充填し熱シールした。次に
湯浴中で90℃,40分間保持後、水道水の流水中で30分間
冷却し、豆乳凝固食品を得た。得られた豆乳凝固食品は
絹ごし豆腐様の食感を有し美味であり、しかも沸騰水中
で30分間加熱した後も外観・食感ともに変化しないとい
う特徴を有していた。
実施例2 実験例1と同様にして得た豆乳100gに4w/w%のカード
ランペースト125gと、梅肉としそを混ぜたしそ梅10gを
混合・脱気してポリエチレン製容器(13×6×3cm)に
充填し熱シールした。次に、湯浴中で90℃,40分間保持
後、水道水の流水中で30分間冷却し、しそ風味の豆乳凝
固食品を得た。該食品はしそ風味を有しかつプリン様の
食感を有した美味な豆乳凝固食品であった。
実施例3 実験例1と同様にして得た豆乳100gに6w/w%のカード
ランペースト100gと、市販の白味噌14gを混合し、脱気
したのち直径約3cmのサランチューブに充填した。続い
て湯浴中で90℃,40分間保持後、水道水の流水中で30分
間冷却し、味噌あじの豆乳凝固食品を得た。
該豆乳凝固食品は味付豆腐としてそのまま食すること
ができ、美味であった。
実施例4 実験例1と同様にして得た豆乳100gと7w/w%のカード
ランペースト100gを混合・脱気して直径約3cmのサラン
チューブに充填した。続いて湯浴中で85℃,1時間保持
後、水道水の流水中で30分間冷却し、かまぼこ様のテク
スチャーを有する豆乳凝固食品を得た。
実施例5 実験例1と同様にして得た豆乳40gに砂糖9gとフレー
バーミックス(ビタミンB20.5%、β−カロチン21.5
%、ワニラパウダー15%、カスタードパウダー35%、エ
ッグパウダー28%[w/w])220mgおよび4w/w%カードラ
ンペースト50gをよく混合してアルミ製容器にとり、家
庭用蒸し器で10分間蒸煮した。得られた豆乳凝固食品は
カスタードプリン風の食味食感を有しており、デザード
として好ましいものであった。
実施例6 実験例1と同様にして得た豆乳100gと7w/w%マードラ
ンペースト100gを200mlビーカーにとり、脱気した後よ
く混合しながら湯浴中で65℃に保持した。続いて先端孔
径2mmφで長さ5mmのノズルを取り付けたクリーム絞り出
し器に充填し、このノズル孔と湯浴水面間が3mmとなる
ように設置し、90℃の湯浴中に該ノズルから該混合液を
約30cm/secの速度で押し出しながら素麺状の豆腐凝固食
品(糸豆腐様)を得た。該豆腐凝固食品は冷やしてだし
汁とともに、また味噌汁等の具として暖めても美味に食
することができた。
発明の効果 本発明によると、豆腐用凝固剤を用いないで豆乳を凝
固させることが出来、しかもカードランの添加量を変え
ることによりそれぞれ特徴ある食感を有する豆乳凝固食
品が得られる。その製造法は極めて簡単であり、たとえ
ばプリミックスタイプにして家庭で調製することも可能
である。また、通常の豆腐にくらべて豆腐固形分量が少
なくても豆乳風味の豊かな製品が得られる点でも経済的
に有利である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2〜8w/w%の豆乳固形分および0.5〜5w/w
    %のカードランを含有してなる豆乳凝固食品
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