JPH0842954A - 自動製氷装置の給水装置 - Google Patents

自動製氷装置の給水装置

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JPH0842954A
JPH0842954A JP17803094A JP17803094A JPH0842954A JP H0842954 A JPH0842954 A JP H0842954A JP 17803094 A JP17803094 A JP 17803094A JP 17803094 A JP17803094 A JP 17803094A JP H0842954 A JPH0842954 A JP H0842954A
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JP
Japan
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water
valve
water supply
valve mechanism
tank
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Application number
JP17803094A
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English (en)
Inventor
Shunji Ueno
俊司 上野
Koji Takagi
康志 高木
Shinichi Yoshikawa
伸一 吉川
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Toshiba Corp
Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製氷皿への定量給水精度を高くし、水垢やか
び等の発生を少なくし、弁操作手段が原点にないときに
使用者に不信を抱かせることを防止する。 【構成】 本発明の自動製氷装置の給水装置は、製氷容
器よりも上位に定量貯水器を設け、この定量貯水器の上
に貯水タンクを設け、定量貯水器の出水口を開閉する出
水弁機構を設け、貯水タンクの給水口部を開閉するタン
ク弁機構を設け、定量貯水器から流出する水を製氷容器
に供給する給水路を設け、そして、上記二つの弁機構を
開閉駆動することにより、貯水タンクから定量貯水器に
一定量の水を注水した後、該定量貯水器内の水を製氷容
器へ給水する弁操作手段を設けて構成されている。そし
て、上記弁操作手段が原点に位置していない状態から給
水動作が行われた後、給水されないことを検知したとき
には、給水不良を報知せずに再び弁操作手段を給水動作
させるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動製氷装置用の製氷
容器に一定量の水を供給する自動製氷装置の給水装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の給水装置の従来構成を図12に
示す。この図12において、給水装置は、冷蔵室1内に
配設されたプラスチック製の水受皿2に溜められた水を
給水ポンプ3により、製氷室4に設けられた製氷容器た
る製氷皿5に供給するように構成されている。そして、
水受皿2の上には、貯水タンク6が着脱可能に設置され
ている。この貯水タンク6は、給水弁7が設けられた給
水口部8から水受皿2に対し、該水受皿2内の水位が常
に給水口部8の下端開口を塞ぐ一定水位を維持するよう
に給水する構成となっている。
【0003】また、水受皿2内は、通水孔9を有した仕
切壁10によって水受室11と定水量室12とに仕切ら
れており、水受室11内には貯水タンク6の給水口部8
が挿入され、定水量室12には給水ポンプ3の吸入口部
3aが挿入されている。そして、給水ポンプ3が起動さ
れると、そのポンプ作用により定水量室12内の水が製
氷皿5に供給される。このとき、定水量室12の水位
は、次第に低下して水受室11との間で水位差を生ずる
が、両室11、12を連通している通水孔9は小径で、
給水ポンプ3による給水中に水受室11から通水孔9を
通じて定水量室12内に流入する水はごく少ないので、
製氷皿5には定水量室12内に貯留された一定量の水が
供給されるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成の給水装
置においては、給水ポンプ3による給水中に水受室11
から通水孔9を通じて定水量室12内に流入する水がご
く少量に制限されていることを前提にして定量給水が成
立している。ところが、通水孔9の径は水受皿2の成形
誤差などによりばらつくおそれがあり、通水孔9の径が
設計値より大きかったりすると、給水ポンプ3による給
水中に水受室11から定水量室12に流入する水量がば
らつき、この結果、製氷皿5への給水量が製品毎にばら
つくという問題があった。その上、水受皿2内には常時
水が溜められているため、内面に水垢が付着したり、か
び等が発生し易く、衛生上好ましくなく、また、製氷皿
2への給水中、給水ポンプ3が騒音を発し、耳障りであ
った。
【0005】これに対して、本出願人は、上記問題点を
解消する給水装置を発明した。この給水装置は、製氷容
器よりも上位に設けられ底部に出水口を有する定量貯水
器を備え、この定量貯水器の上に設けられ定量貯水器に
一定量の水を供給する給水口部を有する貯水タンクを備
え、定量貯水器の出水口を開閉する出水弁機構を備え、
貯水タンクの給水口部を開閉するタンク弁機構を備え、
定量貯水器の出水口から流出する水を落差により製氷容
器に供給する給水路を備え、そして、出水弁機構を閉じ
た状態でタンク弁機構を開くことにより貯水タンクから
定量貯水器に一定量の水を注水し、その後、タンク弁機
構を閉じると共に出水弁機構を開くことにより定量貯水
器内の水を製氷容器へ流出させて給水する弁操作手段を
備えて構成されている。
【0006】この構成によれば、まず出水弁機構により
定量貯水器の出水口を閉じた状態でタンク弁機構を開く
と、貯水タンクから定量貯水器に一定量の水が注水され
る。この後、タンク弁機構を閉じると共に出水弁機構を
開くことにより、定量貯水器に溜められた一定量の水を
落差により給水路を通じて製氷容器に給水するようにし
ている。この場合、製氷容器への給水時にはタンク弁機
構を閉じているので、製氷容器への定量給水精度が高く
なる。また、定量貯水器は製氷容器への給水時以外は空
の状態になっているので、水垢が付着し難く、かび等も
発生し難いものである。
【0007】ところで、上記構成において、弁操作手段
は、上下動可能に設けられた操作軸と、モータの回転力
を操作軸の上下動へ変換するカムとから構成されてい
る。そして、モータによりカムを1回転させると、上述
したタンク弁機構及び出水弁機構の1周期分の開閉操作
が行われるようになっている。
【0008】しかし、上記構成では、給水動作を開始さ
せる前にカムが原点(初期位置)に位置していないこと
があり、このような状態でモータに通電してカムを駆動
すると、上記1周期分の開閉操作の途中から給水動作が
行われてしまう。この場合、製氷容器内に水が全く溜ま
らなかったり、少量しか溜まらなかったりする給水不良
が発生する。そして、上記給水動作を完了した後は、製
氷容器に取付けられた温度センサからの温度検出信号に
基づいて製氷容器内に給水されたか否かの給水判定が行
われ、ここで、給水されていないと判断されると、給水
不良が報知されるように構成されている。具体的には、
給水ランプを点灯することにより、給水タンクへ給水す
ることを促すように構成されている。この場合、使用者
は、水を十分入れた給水タンクをセットしていることか
ら、給水装置が故障したのではないかと不信に思うこと
があった。
【0009】尚、カムが原点に位置していない場合とし
ては、引越し等をするために、使用者が給水動作の途中
で電源プラグを電源コンセントから取外すと、カムが原
点に位置しない状態で停止してしまい、この状態の冷蔵
庫を据え付けて電源プラグを電源コンセントに差し込ん
で運転させると、上述した給水不良が発生することがあ
るのである。
【0010】そこで、本発明の目的は、製氷容器への定
量給水精度が高く、また定量給水するための器に水垢や
かび等が付着し難く、しかも、給水動作の開始前に弁操
作手段が原点に位置していないことがあっても、使用者
に不信を抱かせることを確実に防止できる自動製氷装置
の給水装置を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の自動製氷装置の
給水装置は、製氷容器よりも上位に設けられ底部に出水
口を有する定量貯水器を備え、この定量貯水器の上に設
けられ前記定量貯水器に一定量の水を供給する給水口部
を有する貯水タンクを備え、前記定量貯水器の出水口を
開閉する出水弁機構を備え、前記貯水タンクの給水口部
を開閉するタンク弁機構を備え、前記定量貯水器の出水
口から流出する水を前記製氷容器に供給する給水路を備
え、そして、前記出水弁機構及び前記タンク弁機構を閉
じた弁初期状態から前記タンク弁機構を開くことにより
前記貯水タンクから前記定量貯水器に一定量の水を注水
し、その後、前記タンク弁機構を閉じてから前記出水弁
機構を開くことにより前記定量貯水器内の水を前記製氷
容器へ流出させて給水し、更に、前記出水弁機構を閉じ
ることにより弁初期状態へ復帰するように周期的に給水
動作する弁操作手段を備え、この弁操作手段を駆動する
モータを備え、前記製氷容器内に給水されたことを検知
する給水検知手段を備え、前記弁操作手段が原点に位置
していることを検知する原点検知手段を備え、更に、前
記弁操作手段が原点に位置していない状態から、前記弁
操作手段が給水動作を行った後、前記製氷容器内に給水
されなかったことを検知したときには、給水不良を報知
することなく、再び前記弁操作手段を給水動作させる制
御手段を備えて構成されているところに特徴を有する。
【0012】上記構成では、弁操作手段が原点に位置し
ていない場合、給水動作を行った後の給水判定において
製氷容器内に給水されなかったことを検知したときに
は、再び弁操作手段を給水動作させる構成としたが、こ
れに代えて、弁操作手段が原点に位置していない場合、
製氷容器内の給水判定を行わないで給水動作を完了させ
るように構成することも好ましい。また、弁操作手段が
原点に位置していることを検知する原点検知手段を、ホ
ール素子とマグネットとから構成すると共に、弁操作手
段が原点近傍に位置しているとき検出信号を出力するよ
うに構成することが一層好ましい。
【0013】
【作用】上記手段によれば、製氷容器へ給水する場合、
弁操作手段によりまず出水弁機構が定量貯水器の出水口
を閉じた状態でタンク弁機構が開かれる。すると、貯水
タンクから定量貯水器に一定量の水が注水される。この
後、タンク弁機構が貯水タンクの給水口部を閉じ、出水
弁機構が定量貯水器の出水口を開く状態になる。これに
より、定量貯水器に溜められた一定量の水が落差により
給水路を通じて製氷容器に供給される。従って、製氷容
器への給水時にはタンク弁機構を閉じているので、製氷
容器への定量給水精度が高くなる。また、定量貯水器は
製氷容器への給水時以外は空の状態になっているので、
水垢が付着し難く、かび等も発生し難い。
【0014】加えて、上記構成では、給水動作を行う前
に弁操作手段が原点に位置していない場合、それから給
水動作を行った後の給水判定において製氷容器内に給水
されなかったことを検知したときには、給水不良を報知
することなく、再び弁操作手段を給水動作させるように
構成した。この場合、弁操作手段を再び給水動作させる
際には、弁操作手段が原点に位置しているから、製氷容
器内に十分給水することができる。そして、給水異常を
報知しないから、使用者は給水装置が故障したのではな
いかと不信に思うこともない。
【0015】また、弁操作手段が原点に位置していない
場合、製氷容器内の給水判定を行わないで給水動作を完
了させるように構成すれば、この完了した給水動作では
製氷容器内に給水されないこと、即ち、氷が生成されな
いことがあるが、次の給水動作を行わせるときには、弁
操作手段が原点に位置しているから、製氷容器内に十分
給水することができる。そして、この構成の場合も、給
水不良を報知しないから、使用者は給水装置が故障した
のではないかと不信に思うことがない。
【0016】
【実施例】以下、本発明を冷蔵庫に内蔵する自動製氷装
置に適用した第1の実施例について図1ないし図10を
参照しながら説明する。まず、図2に示すように、冷蔵
庫本体内に設けられた製氷室21内には、製氷容器とし
て例えばプラスチック製の製氷皿22が設けられてい
る。この製氷皿22は、駆動機構23により回動可能に
支持されている。この駆動機構23は、皿駆動用モータ
24(図9参照)及び減速装置(図示しない)を備えて
構成されている。そして、上記製氷皿22に溜められた
水は、製氷室21に供給される冷気により冷却されて氷
となるように構成されている。
【0017】また、製氷皿22の外底部には、製氷皿2
2の温度を検知する温度センサである製氷用温度センサ
25(図9参照)が配設されている。この製氷用温度セ
ンサ25からの温度検出信号に基づいて製氷皿22内の
水の製氷完了を検知すると、駆動機構23により製氷皿
22が上下反転され且つ捩じられることにより離氷動作
が行われるように構成されている。そして、製氷皿22
の下方には、離氷されて落下した氷を貯留するための貯
氷容器(図示しない)が配設されていると共に、この貯
氷容器内に氷が一杯になったか否かを検知するための貯
氷検知レバー26が配設されている。
【0018】一方、製氷室21の上方に設けられた冷蔵
室27内には、プラスチック製の載置台28が設けら
れ、この載置台28と一体に水受容器28aが形成され
ている。この水受容器28a内には、図3にも示すよう
に、計量容器として例えばプラスチック製の円形の定量
貯水器29が着脱可能に取り付けられている。上記定量
貯水器29の底部中央には、出水口29aが形成されて
おり、この出水口29aは出水弁機構30により開閉さ
れるように構成されている。
【0019】上記出水弁機構30は、図3に示すよう
に、出水口29aに挿通されて定量貯水器29の内底面
に立設された支持アーム29bに上下動可能に支持され
た弁棒31と、この弁棒31に上下動可能に支持されて
出水口29aを定量貯水器29の外側から開閉する弁体
32とから構成されている。上記弁棒31は、定量貯水
器29側に設けられた上部弁棒31aと、弁体32側に
設けられた下部弁棒31bとを隔膜31cを介して当接
させて構成されている。そして、上部弁棒31aは、自
身の下端フランジ31dと支持アーム29bとの間に設
けられた付勢手段としての圧縮コイルばね33により下
方に付勢されていると共に、弁体32及び下部弁棒31
bは、該弁体32と下部弁棒31bの下端フランジ31
eとの間に設けられた付勢手段としての圧縮コイルばね
34により閉方向である上方に付勢されている。
【0020】そして、詳しくは後述するように、上記定
量貯水器29内に溜められた水は、出水口29aが開放
されることにより、水受容器28a内に流出する。この
水受容器28aの底部には、流出口35が形成されてお
り、この流出口35には下端部を製氷皿22内に臨ませ
た給水パイプ36の上端部が接続されている(図2参
照)。従って、水受容器28aと給水パイプ36とは、
定量貯水器29から流出する水を製氷皿22に供給する
給水路37として機能する構成となっている。
【0021】一方、定量貯水器29の上には、載置台2
8に着脱可能に設置された貯水タンク38が設けられて
いる。この貯水タンク38の下面部には、図3に示すよ
うに、筒部38aが突設され、この筒部38aにキャッ
プ39が着脱可能に螺着されている。このキャップ39
のほぼ中心部には、給水口部39aが形成されており、
この給水口部39aはタンク弁機構40により開閉され
るように構成されている。このタンク弁機構40は、キ
ャップ39の内面(図3中上面)に設けられた支持枠4
1に上下動可能に支持された弁棒42と、この弁棒42
の下端部に取付けられ給水口部39aを開閉する弁体4
3とから構成されている。そして、弁棒42は、弁体4
3の上部と支持枠41との間に設けられた付勢手段とし
ての圧縮コイルばね44により下方に付勢されており、
常には給水口部39aを閉じている。尚、貯水タンク3
8は、給水口部39aを通じて外部と連なる以外は密閉
されている。
【0022】上記貯水タンク38のキャップ39は、前
記定量貯水器29の上面開口部よりも径大に形成され、
定量貯水器29の上端と僅かな隙間をもって対向してい
る。従って、キャップ39は部品点数削減のために定量
貯水器29の蓋部として兼用され、定量貯水器29の上
面開口部がキャップ39により塞がれた状態となってい
る。また、キャップ39の下面側には、筒部39bが定
量貯水器29の内径寸法よりも若干小さくなるように形
成されており、定量貯水器29の内周面との間に僅かな
隙間を形成した状態で該定量貯水器29内に挿入されて
いる。そして、タンク弁機構40の弁棒42は出水弁機
構30の弁棒31と同一軸線上に配置されるように設定
されている。
【0023】一方、図2に示すように、冷蔵室27にお
ける貯水タンク38の右方部位には、タンク検知手段で
ある例えばマイクロスイッチからなるタンクスイッチ4
5が設けられている。このタンクスイッチ45は、レバ
ー46を介して貯水タンク38が載置台28上に載置さ
れて装着されたことを検出可能に構成されている。
【0024】また、図2に示すように、水受容器28の
外底部には、出水弁機構30及びタンク弁機構41を開
閉駆動する弁駆動装置47が取り付けられている。この
弁駆動装置47は、図6及び図7にも示すように、ケー
ス48に上下動可能に支持された操作部材としての操作
軸49、並びに、駆動源である例えば同期モータからな
る弁駆動モータ50(図9参照)の他、この弁駆動モー
タ50の回転運動を操作軸49の上下運動に変換する変
換手段として例えばカム機構51を備えて構成されてい
る(図6参照)。上記弁駆動モータ50は、例えば10
0Vの交流で通電駆動することが可能な同期モータ(い
わゆるタイマモータとして一般的に使用されているモー
タ)から構成されている。
【0025】上記カム機構51は、図6に示すように、
弁駆動モータ50の回転軸50aの回転を減速する減速
歯車機構52と、この減速歯車機構52により回転駆動
される円板状のカム53とから構成されている。上記カ
ム53は、図8に示すように、上面の外周部に凹凸状の
カム面53aが形成されていると共に、外周部の下端に
減速歯車機構52の歯車と噛合する歯車部53bが形成
されている。そして、操作軸49の下端が上記カム53
のカム面53aに接触するようになっており、操作軸4
9はカム53の1回転により上下方向に1往復するよう
に構成されている(図7参照)。具体的には、操作軸4
9の下端がカム面53aの最上位面53cに当接すると
操作軸49が上限位置に位置し、操作軸49の下端がカ
ム面53aの中間位置面53dに当接すると操作軸49
が中間位置に位置し、操作軸49の下端がカム面53a
の最下位面53eに当接すると操作軸49が下限位置に
位置するように構成されている。この場合、操作軸49
とカム機構51とから弁操作手段54が構成されてい
る。尚、操作軸49は、図3に示すように、ケース48
の上面部に突設された筒部48a内に挿通支持されてい
る。
【0026】また、操作軸49は、図3に示すように、
水受容器28aの底部に形成された孔28bを挿通して
上方に突出可能に構成されている。この孔28bは、水
流出防止用のパッキン55によって閉鎖されており、操
作軸49はこのパッキン55の伸縮を伴って上下動する
ように構成されている。そして、前記出水弁機構30の
弁棒31の下部弁棒31bの下端が上記操作軸49の上
端部にパッキン55を介して当接している。ここで、操
作軸49は、給水動作開始前においては上下動範囲の中
間位置で停止した状態にある(詳しくは後述する)。こ
のとき、出水弁機構30の弁棒31は操作軸49によ
り、下限位置から所定量押し上げられた位置にあるも、
その上端はタンク弁機構40の弁棒42からは離れてい
る。このような状態において、出水弁機構30の弁体3
2は圧縮コイルばね34の弾発力により定量貯水器29
の下面に押し付けられてその出水口29aを閉じてお
り、また、タンク弁機構40の弁体43は圧縮コイルば
ね44の弾発力により給水口部39aを閉じている。
【0027】そして、製氷皿22への給水動作は、カム
53が1回転することによって行われるようになってお
り、そのカム53の1回転により操作軸49が一往復し
て出水弁機構30及びタンク弁機構40を開閉する構成
となっている。この場合、上述のように、操作軸49は
給水前の初期状態では上下動範囲の中間位置で停止して
いることから、該操作軸49の一往復は、その中間位置
から開始される。そして、操作軸49は、カム53の回
転に伴い、まず中間位置から上限位置まで上昇し(第1
行程)、次に上限位置から下限位置まで下降し(第2行
程)、そして下限位置から中間位置に戻って停止するよ
うになっている(第3行程)。
【0028】従って、製氷皿22への給水を行うべく通
電された弁駆動モータ50は、操作軸49が中間位置に
戻ったとき、断電されるように構成する必要がある。こ
のように弁駆動モータ50を制御するために、図6に示
すように、カム53が原点(初期位置)に位置している
ことを検知する原点検知手段56が設けられている。こ
の原点検知手段56は、カム53の外周部に取着された
マグネット57とケース48側に設けられたホールIC
58とから構成されている。このホールIC58は、ホ
ール素子(図示しない)を備えて構成されており、カム
53がほぼ原点に位置しているとき、図10(d)に示
すように、マグネット57が近接して例えばロウレベル
の検知信号を出力し、それ以外のときハイレベルの信号
を出力する構成となっている。
【0029】一方、電気的構成を示す図9において、制
御装置である例えばマイクロコンピュータ59は、自動
製氷装置の製氷及び給水運転並びに冷蔵庫の運転を制御
する機能を有しており、そのための制御プログラムを記
憶している。このマイクロコンピュータ59が制御手段
及び給水検知手段を構成している。上記マイクロコンピ
ュータ59は、貯氷容器内が氷で一杯であることを検知
する貯氷検知レバー26により作動する貯氷検知スイッ
チ60からの検知スイッチ信号、製氷皿22が水平状態
であることを検知する皿水平スイッチ61からの検知ス
イッチ信号、製氷用温度センサ25からの検知信号、製
氷室21の扉の開閉状態を検知する扉スイッチ62から
の検知スイッチ信号、貯水タンク38の有無を検知する
タンクスイッチ45からの検知スイッチ信号、原点検知
手段56のホールIC58からの検知信号を受けるよう
に構成されている。
【0030】そして、マイクロコンピュータ59は、駆
動機構23の皿駆動用モータ24をトランジスタ等から
なるスイッチング素子63を介して通断電制御(正転、
反転及び停止制御)し、給水不良報知(貯水タンク38
に給水が必要であることの報知)用の給水ランプ64を
点灯制御し、弁駆動モータ50をドライブ回路65を介
して通断電制御するように構成されている。この場合、
ドライブ回路65は、リレーやトライアック等から構成
されている。また、弁駆動モータ50には、交流電源6
6から100Vの交流電圧が供給されるようになってい
る。尚、皿駆動用モータ24には、直流電源から例えば
+12Vの直流電圧が供給されるようになっている。ま
た、上記マイクロコンピュータ59は、冷凍室内の温度
を検知する冷凍室温度センサ及び冷蔵室26内の温度を
検知する冷凍室温度センサからの温度検知信号を受ける
と共に、冷蔵庫の冷凍サイクルの一部を構成するコンプ
レッサを通断電制御し、また、冷却器で生成された冷気
を各室(製氷室21や冷蔵室27や冷凍室)内へ供給す
るファン装置のファンモータを通断電制御するように構
成されている。
【0031】次に、上記構成の作用を図1及び図10も
参照して説明する。まず、図10に従って、出水弁機構
30及びタンク弁機構40の各開閉動作と、弁駆動装置
47の操作軸49の上下方向の移動(即ちカム53の回
転)との関係を説明する。尚、図10では、操作軸49
の中間位置をPC、上限位置をPU、下限位置をPLで
示している。今、カム53が原点に位置している初期
(待機)状態であるとき、操作軸49が中間位置PCに
位置しており、出水弁機構30及びタンク弁機構40の
弁体32及び43はそれぞれ出水口29a及び給水口部
39aを閉じている。そして、このとき、原点検知手段
56のホールIC58から出力される検出信号の電圧レ
ベルは、図10(d)に示すように、ロウレベルであ
る。
【0032】次に、弁駆動モータ50が通電されてカム
53が回転され始めると、操作軸49が中間位置PCか
ら上限位置PUまで上昇し始める。すると、出水弁機構
30の弁棒31が操作軸49によって押し上げられるよ
うになる。このとき、弁棒31は圧縮コイルばね33、
34を押し縮めながら押し上げられるため、出水弁機構
30の弁体32は出水口29aを閉じたままに維持さ
れ、従って弁棒31は停止状態にある弁体32に対して
スライドしながら上昇する。そして、出水弁機構30の
弁棒31が所定高さ位置まで押し上げられると、該弁棒
31がタンク弁機構40の弁棒42に当接してこれを圧
縮コイルばね44の弾発力に抗して押し上げるため、弁
体43が給水口部39aを開く(第1行程)。このとき
には、ホールIC58から出力される検出信号の電圧レ
ベルは、図10(d)に示すように、ハイレベルとな
る。そして、操作軸49が上限位置PUに位置している
間、給水口部39aが開いている。
【0033】この後、カム53の回転に応じて操作軸4
9が上限位置PUから下限位置PLまで下降する第2行
程に転ずると、出水弁機構30及びタンク弁機構40の
弁棒31及び42が圧縮コイルばね33,34及び44
の弾発力によって押し下げられ、まずタンク弁機構40
の弁体43が給水口部39aを閉じる。そのとき、出水
弁機構30の弁体32は弁棒31の下降にも拘らず、圧
縮コイルばね34により上方に付勢されているため、定
量貯水器29の底部に押し付けられたままにされ、出水
口29aは閉じられたままに維持される。その後、出水
弁機構30の弁棒31がタンク弁機構41の弁棒42か
ら離れ、該弁棒31が更に下降すると、圧縮コイルばね
34が伸び切って弁体32を上方に付勢する弾発力を失
うため、弁体32が弁棒31と一体的に下方に移動して
定量貯水器29の底部から離れ、その出水口29aを開
くようになる。そして、操作軸49が下限位置PLに至
り、該下限位置PLに位置している間、出水口29aが
開いている。
【0034】更に、この後、カム53の回転に応じて操
作軸49が下限位置PLから中間位置PCまで上昇する
第3行程に移行すると、出水弁機構30の弁棒31も圧
縮コイルばね33を押し縮めながら上昇するようにな
る。更に、操作軸49ひいては弁棒31が所定量上昇す
ると、圧縮コイルばね34が再び押し縮められるように
なり、その弾発力により弁体32が定量貯水器29の底
部に押し付けられてその出水口29aを閉じる。そし
て、操作軸49が元の中間位置PCに戻り、カム53が
1回転して原点(初期状態)に戻ると、ホールIC58
から出力される検出信号の電圧レベルが、図10(d)
に示すように、ロウレベルになることから、これによ
り、原点に戻ったことが検知されて弁駆動モータ50が
断電停止され(具体的には、検出信号がロウレベルにな
った時点から予め決められた設定時間tだけ経過した時
点で断電され)、カム53の回転及び操作軸49の移動
が停止されるように構成されている。
【0035】さて、図1のフローチャートはマイクロコ
ンピュータ59に記憶された制御プログラムのうちの自
動製氷装置の給水動作の制御内容を示すものであり、以
下、このフローチャートに従って上記給水動作を説明す
る。今、製氷皿22内の水の製氷が完了したとすると、
製氷用温度センサ25からの温度検出信号が例えば−1
2.5℃以下になるので(或いは−9.5℃以下の状態
が2時間以上継続するようになるので)、これにより製
氷完了が検知され、もって、離氷動作が行われる。即
ち、駆動機構23の皿駆動用モータ24が通電されるこ
とにより製氷皿22が上下反転され且つ捩じられて、製
氷皿22から氷が離氷される。続いて、皿駆動用モータ
24が反転通電されることにより、製氷皿22が元の水
平位置に戻される。そして、貯氷容器内が氷で一杯でな
いときには、製氷皿22内への給水動作が図1に示すフ
ローチャートに従って実行される。
【0036】具体的には、図1のステップS1におい
て、まずマイクロコンピュータ59は、給水動作開始前
にカム53及び操作軸49が原点に位置しているか否か
を判断する。この場合、ホールIC58からの検出信号
がロウレベルであるか否かを判断する。ここで、カム5
3及び操作軸49が原点に位置しているとすると、ステ
ップS1にて「YES」へ進み、弁駆動モータ50をオ
ンして通電開始する(ステップS2)。この通電により
カム53が回転して、まず操作軸49が中間位置PCか
ら上限位置PUまで上昇し(第1行程)、図4に示すよ
うに、出水弁機構30の弁体32が定量貯水器29の出
水口29aを閉じたままにした状態で、タンク弁機構4
1が貯水タンク38の給水口部39aを開く。
【0037】これにより、貯水タンク38内の水が給水
口部39aを通じて定量貯水器29内に流出し、該定量
貯水器29内に一定量の水が溜められる。具体的には、
給水口部39aからの水の流出に伴い、定量貯水器29
内の水位が上昇し、その水面により給水口部39aの下
端部である筒部39bの下端開口が塞がれると、給水口
部39aからの水の流出が止まる。このとき、筒部39
bは常に一定の高さ位置に支持されているため、定量貯
水器29内には、常に一定水位、換言すれば一定水量の
水が貯留されることになる。尚、カム53が回転してマ
グネット57がホールIC58に近接しなくなると、ホ
ールIC58から出力される検出信号の電圧レベルはハ
イレベルとなる。このため、ステップS3において「Y
ES」へ進むようになる。
【0038】そして、上述したようにして定量貯水器2
9内に一定量の水が溜められると共に貯水タンク38の
給水口部39a内に水が満たされた後、操作軸49が上
限位置PUから下限位置PLまで下降する第2行程に移
る。この場合、弁駆動用モータ50は、上述したように
定量貯水器29内に一定量の水が溜められるのに十分な
時間を、第1行程と第2行程との間に確保するようにカ
ム53を回転駆動する構成となっている。そして、上記
操作軸49の下降に伴ってまずタンク弁機構40の弁体
43が貯水タンク38の給水口部39aを閉じ、その
後、出水弁機構30の弁体32が定量貯水器29の底部
から離れてその出水口29aを開くようになる。する
と、図5に示すように、定量貯水器29内に溜められた
水および貯水タンク38の給水口部40内に存在する水
が出水口29aから水受容器28aに流出し、そして落
差により流出口35から給水パイプ36を通じて製氷皿
22内に供給される。
【0039】この場合、図10に示すように、操作軸4
9が下限位置PLまで下降した時点で、出水弁機構30
が出水口29aを完全に開く。そして、カム53が更に
回転して操作軸49が下限位置PLから中間位置PCに
復帰する第3行程に移ると、出水弁機構30の弁棒31
が操作軸49により所定量押し上げられることから、該
出水弁機構30の弁体32が出水口29aを閉じるよう
になる。尚、このときには、製氷皿22への給水が終了
するのに十分な時間を、出水弁機構30が開放してから
閉鎖するまでの間に確保するように、弁駆動用モータ5
0がカム53を回転駆動する構成となっている。
【0040】この後、カム53が更に回転して操作軸4
9が図10に示す中間位置PCまで上昇し、出水弁機構
30(出水口29a)が閉じると、カム53がほぼ原点
に戻ると共に、マグネット57がホールIC59に近接
する。これにより、ホールIC58から出力される検出
信号の電圧レベルがロウレベルになるから、ステップS
4にて「YES」へ進む。続いて、図10(d)に示す
ように、上記検出信号がロウレベルになった時点から設
定時間tだけ経過した時点で弁駆動用モータ50が断電
停止される(ステップS5、S6)。このオーバーラン
時間処理は、原点を検出信号のロウレベル区間の中間部
分に位置させるために行う処理である。そして、上記弁
駆動用モータ50の断電によりカム53及び操作軸49
が当該位置、即ち、原点に戻って停止し、上記出水口2
9aが閉じたままになる。続いて、予め決められた給水
判定用の時間(例えば5.5分)が経過するのを待つ
(ステップS7)。
【0041】さて、上記時間が経過すると、製氷皿22
内に実際に給水されたか否かを判断する処理が行われ
る。具体的には、マイクロコンピュータ59は、製氷用
温度センサ25による検知温度が−9.5℃以上になっ
たか否かを判断する(ステップS8)。ここで、水が製
氷皿22内に実際に給水されておれば、製氷用温度セン
サ25の検知温度が−9.5℃以上になるので、ステッ
プS8にて「YES」へ進み、給水動作を完了する。そ
して、この後、製氷皿22内に供給された水が製氷室2
1内の冷気により冷却されて製氷動作が進行し、製氷が
完了すると、前述したと同様にして製氷皿22からの離
氷動作並びに製氷皿22への給水動作が繰り返し行われ
るようになっている。
【0042】一方、ステップS8において、製氷用温度
センサ25による検知温度が−9.5℃以上にならなけ
れば、製氷皿22内に給水されていないと判断し、ステ
ップS8にて「NO」へ進み、給水ランプ(例えばLE
D)64を点灯する(ステップS9)。この給水ランプ
64の点灯報知によって、使用者は貯水タンク38に給
水を行う必要があることがわかる。
【0043】そして、使用者が貯水タンク38を取り外
してこれに給水するまでの間は、ステップS10にて
「NO」へ進み、待機する。この後、使用者が貯水タン
ク38に給水してから該貯水タンク38を再び装着する
と、この再装着をタンクスイッチ45からの検出信号に
基づいて検知して、ステップS10にて「YES」へ進
み、給水ランプ64を消灯した後(ステップS11)、
ステップS1へ戻り、再び給水動作を実行するように構
成されている。
【0044】次に、給水動作開始前にカム53及び操作
軸49が原点に位置していない場合の給水制御について
説明する。この場合には、ホールIC58からの検出信
号がハイレベルであるから、ステップS1にて「NO」
へ進み、弁駆動モータ50を通電開始する(ステップS
12)。この通電によりカム53が回転すると共に、操
作軸49が上下動する。また、ホールIC58から出力
される検出信号の電圧レベルがハイレベルであるから、
ステップS13において「YES」へ進む。この場合、
カム53及び操作軸49の最初の位置が、図10(a)
に示す動作曲線のうちの原点以外の部分であり、その最
初の位置から上記動作曲線に従ってそれ以降の給水動作
が行われるようになっている。ここで、カム53及び操
作軸49の最初の位置がタンク弁機構40の弁体43が
貯水タンク38の給水口部39aを閉じる時点t1以降
であったとすると、製氷皿22へは全く給水されない。
同様にして、カム53及び操作軸49の最初の位置が上
記時点t1よりも少しぐらい前であったとしても、製氷
皿22へは給水される水の量はかなり少なくなり、後の
給水判定処理(ステップS18)では給水されていない
と判断されることになる。
【0045】この後、カム53が更に回転してほぼ原点
に戻ると、即ち、操作軸49が図10に示す中間位置P
Cまで上昇し、出水弁機構30(出水口29a)が閉じ
ると、マグネット57がホールIC59に近接する。こ
れにより、ホールIC58から出力される検出信号の電
圧レベルがロウレベルになるから、ステップS14にお
いて「YES」へ進む。続いて、上記検出信号がロウレ
ベルになった時点から設定時間tだけ経過した時点で弁
駆動用モータ50が断電停止される(ステップS15、
S16)。この弁駆動用モータ50の断電によりカム5
3及び操作軸49が原点に戻って停止し、出水口29a
が閉じたままになる。続いて、予め決められた給水判定
用の時間(例えば5.5分)が経過するのを待つ(ステ
ップS17)。
【0046】さて、上記時間が経過すると、製氷皿22
内に実際に給水されたか否かを判断する処理が行われ
る。具体的には、マイクロコンピュータ59は、製氷用
温度センサ25による検知温度が−9.5℃以上になっ
たか否かを判断する(ステップS18)。ここで、水が
製氷皿22内に実際に給水されておれば、製氷用温度セ
ンサ25の検知温度が−9.5℃以上になるので、ステ
ップS18にて「YES」へ進み、給水動作を完了す
る。一方、ステップS18において、製氷用温度センサ
25による検知温度が−9.5℃以上にならなければ、
製氷皿22内に給水されていないと判断し、ステップS
18にて「NO」へ進み、ステップS2へ戻り、給水異
常を報知しないで、再び給水動作を実行するように構成
されている。そして、この再び実行する給水動作は、カ
ム53及び操作軸49が原点に位置した状態から開始さ
れるので、製氷皿22へ確実に給水されるようになる。
【0047】このような構成の本実施例によれば、給水
口部39a内の水も含めて定量貯水器29に溜められた
一定量の水だけが製氷皿22に供給される。このとき、
図12に示す従来構成のもの、すなわち通水孔9を通じ
て水受室11に連通された定水量室12内の水を給水ポ
ンプ3により製氷皿5に供給する構成のものとは異な
り、製氷皿22への給水時にはタンク弁機構40を閉じ
ているので、製氷皿22への給水時に定量貯水器29内
に他から水が流入するおそれがなくなり、常に一定量の
水を製氷皿22に供給でき、精度の良い定量給水を行う
ことができる。しかも、定量貯水器29内の水は落差に
より製氷皿22に供給されるので、給水ポンプにより給
水するものとは異なり、給水中に大きな騒音が発生する
おそれがなく、静音給水が可能となる。この場合、弁駆
動装置47の駆動源をモータ(弁駆動モータ50)とし
たので、ソレノイドを用いる場合に比べて、静音給水に
とってより効果的である。
【0048】また、上記実施例では、定量貯水器29は
常には空になっていて製氷皿22への給水時の僅かな時
間帯だけ水を溜める構成としたので、定量貯水器29内
に製氷皿22に供給するための水を常時溜めておく構成
のものとは異なり、定量貯水器29に水垢がたまった
り、かびが発生したりし難く、また、冷蔵室26内に収
容された食品の臭いが定量貯水器29内の水に吸収され
たりすることがなくなる。ちなみに、製氷皿22での製
氷が完了するまで所要時間は2〜5時間であるので、定
量貯水器29に常時水を溜めておいた場合、冷蔵室26
内の食品の臭いがその水に吸収されてしまうおそれがあ
る。また、上記実施例では、定量貯水器29は着脱可能
であるから、長期使用により、汚れた場合には、水受容
器28から取り外して水洗い等により簡単に清掃でき便
利である。
【0049】更に、上記実施例では、給水動作を行う前
にカム53及び操作軸49が原点に位置していない場
合、それから給水動作を行った後の給水判定処理におい
て製氷皿22内に給水されていないことを検知したとき
には、給水不良を報知することなく(具体的には、給水
ランプ64を点灯することなく)、再び弁駆動用モータ
50を通電駆動して、カム53及び操作軸49を給水動
作させるように構成した。この場合、カム53及び操作
軸49を再び給水動作させる際には、これらカム53及
び操作軸49が原点に位置しているから、製氷皿22内
に十分給水することができる。そして、この場合には、
給水不良を報知しないから(給水ランプ64を点灯しな
いから)、使用者は給水装置が故障したのではないかと
不信に思うことを防止できる。
【0050】加えて、上記実施例では、操作軸49が中
間位置PCから上限位置PUまで上昇する第1行程でタ
ンク弁機構40を開き、上限位置PUから下限位置PL
まで下降する過程でタンク弁機構40を閉じて出水弁機
構30を開き、下限位置PLから中間位置PCに上昇す
る第3行程で出水弁機構30を閉じるようにし、常に
は、タンク弁機構40に加えて出水弁機構30も閉じた
状態に維持されるように構成したので、例えば貯水タン
ク38の筒部38aに螺合されているキャップ39の締
付力が弱く、筒部38aとキャップ39との僅かな隙間
から水が漏れ出るような場合、その水はキャップ39の
外側を伝って定量貯水器29内に溜められるようにな
る。従って、貯水タンク38から漏れ出る水が給水パイ
プ36を介して製氷皿22内に供給され、該製氷皿22
から水がオーバーフローするという不具合の発生を未然
に防止できる。尚、貯水タンク38から漏れて定量貯水
器29に溜められた水は次の給水時に製氷皿22に供給
される。また、出水弁機構30としては、1個の弁体3
2を備えるだけで済み、コストの低減化を図ることがで
きる。
【0051】尚、上記実施例では、カム機構51により
弁駆動モータ50の回転運動を操作軸49の直線運動に
変換するように構成したが、これに限られるものではな
く、他の回転運動・直線運動変換手段、例えばねじ機
構、或いはクランク機構等を用いるように構成しても良
い。
【0052】図11は本発明の第2の実施例を示すもの
であり、第1の実施例と異なるところを説明する。この
第2の実施例では、給水動作を行う前にカム53及び操
作軸49が原点に位置していない場合には、給水動作を
行った後、製氷皿22内に給水されたか否かの給水判定
を行わないで給水動作を完了させるように構成されてい
る。具体的には、図11のフローチャートに示すよう
に、ステップS17の処理、即ち、予め決められた給水
判定用の時間(例えば5.5分)が経過するのを待つ処
理を行った後、給水動作を完了する。この場合には、製
氷皿22の給水判定をしないから、製氷皿22内に給水
されないこと、即ち、氷が生成されないことがあるが、
次の給水動作を行わせるときには、カム53及び操作軸
49が原点に位置しているから、製氷皿22内に十分給
水することができる。そして、この構成の場合も、給水
不良を報知しないから、使用者は給水装置が故障したの
ではないかと不信に思うことを確実に防止できるのであ
る。尚、上述した以外の構成は、第1の実施例の構成と
同じ構成となっている。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上の説明から明らかなよう
に、製氷容器よりも上位に定量貯水器を設け、この定量
貯水器の上に貯水タンクを設け、定量貯水器の出水口を
開閉する出水弁機構を設け、貯水タンクの給水口部を開
閉するタンク弁機構を設け、定量貯水器の出水口から流
出する水を製氷容器に供給する給水路を設け、そして、
出水弁機構及びタンク弁機構を閉じた弁初期状態からタ
ンク弁機構を開くことにより貯水タンクから定量貯水器
に一定量の水を注水し、その後、タンク弁機構を閉じて
から出水弁機構を開くことにより定量貯水器内の水を製
氷容器へ流出させて給水し、更に、出水弁機構を閉じる
ことにより弁初期状態へ復帰するように周期的に給水動
作する弁操作手段を設け、更に、この弁操作手段を駆動
するモータを設け、製氷容器内に給水されたことを検知
する給水検知手段を設け、弁操作手段が原点に位置して
いることを検知する原点検知手段を設け、弁操作手段が
原点に位置していない状態から弁操作手段が給水動作を
行った後製氷容器内に給水されなかったことを検知した
ときには給水不良を報知することなく再び弁操作手段を
給水動作させる制御手段を設ける構成としたので、製氷
容器への定量給水精度を高くし得ると共に、定量給水す
るための器に水垢やかび等が付着することを防止でき、
しかも、給水動作の開始前に弁操作手段が原点に位置し
ていないことがあっても、使用者に不信を抱かせること
を確実に防止できるという優れた効果を奏する。
【0054】一方、弁操作手段が原点に位置していない
場合に、製氷容器内の給水判定を行わないで給水動作を
完了させる構成としたので、この完了した給水動作では
製氷容器内に給水されないこと、即ち、氷が生成されな
いことがあるが、次の給水動作を行うときには、弁操作
手段が原点に位置しているから、製氷容器内に十分給水
することができる。そして、この構成の場合も、給水異
常を報知しないから、給水装置が故障したのではないか
と使用者が不信に思うことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すフローチャート
【図2】冷蔵庫の製氷装置を示す縦断側面図
【図3】給水装置の縦断側面図
【図4】貯水タンクから定量貯水器への給水状態で示す
図3相当図
【図5】定量貯水器から製氷皿への給水状態で示す図3
相当図
【図6】弁駆動装置の上面図
【図7】弁駆動装置の側面図
【図8】カムの斜視図
【図9】ブロック図
【図10】操作軸の上下動位置と、出水弁機構及び給水
弁機構の開閉と、ホールICからの検出信号との関係を
示すタイムチャート
【図11】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図12】従来構成を示す図2相当図
【符号の説明】 21は製氷室、22は製氷皿(製氷容器)、23は駆動
機構、24は皿駆動用モータ、25は製氷用温度セン
サ、27は冷蔵室、28aは水受容器、29は定量貯水
器、29aは出水口、30は出水弁機構、31は弁棒、
32は弁体、35は流出口、36は給水パイプ、37は
給水路、38は貯水タンク、39はキャップ、39aは
給水口部、40はタンク弁機構、42は弁棒、43は弁
体、45はマイクロスイッチ、47は弁駆動装置、49
は操作軸、50は弁駆動モータ、50aは回転軸、51
はカム機構、52は減速歯車機構、53はカム、54は
弁操作手段、56は原点検知手段、57はマグネット、
58はホールIC、59はマイクロコンピュータ(制御
手段、給水検知手段)、64は給水ランプを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 伸一 長野県飯田市毛賀1020番地 株式会社三協 精機製作所飯田工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製氷容器よりも上位に設けられ、底部に
    出水口を有する定量貯水器と、 この定量貯水器の上に設けられ、前記定量貯水器に一定
    量の水を供給する給水口部を有する貯水タンクと、 前記定量貯水器の出水口を開閉する出水弁機構と、 前記貯水タンクの給水口部を開閉するタンク弁機構と、 前記定量貯水器の出水口から流出する水を前記製氷容器
    に供給する給水路と、 前記出水弁機構及び前記タンク弁機構を閉じた弁初期状
    態から前記タンク弁機構を開くことにより前記貯水タン
    クから前記定量貯水器に一定量の水を注水し、その後、
    前記タンク弁機構を閉じてから前記出水弁機構を開くこ
    とにより前記定量貯水器内の水を前記製氷容器へ流出さ
    せて給水し、更に、前記出水弁機構を閉じることによっ
    て弁初期状態へ復帰するように周期的に給水動作する弁
    操作手段と、 この弁操作手段を駆動するモータと、 前記製氷容器内に給水されたことを検知する給水検知手
    段と、 前記弁操作手段が原点に位置していることを検知する原
    点検知手段と、 前記弁操作手段が原点に位置していない状態から、前記
    弁操作手段が給水動作を行った後、前記製氷容器内に給
    水されなかったことを検知したときには、給水不良を報
    知することなく、再び前記弁操作手段を給水動作させる
    制御手段とを備えて成る自動製氷装置の給水装置。
  2. 【請求項2】 製氷容器よりも上位に設けられ、底部に
    出水口を有する定量貯水器と、 この定量貯水器の上に設けられ、前記定量貯水器に一定
    量の水を供給する給水口部を有する貯水タンクと、 前記定量貯水器の出水口を開閉する出水弁機構と、 前記貯水タンクの給水口部を開閉するタンク弁機構と、 前記定量貯水器の出水口から流出する水を前記製氷容器
    に供給する給水路と、 前記出水弁機構及び前記タンク弁機構を閉じた弁初期状
    態から前記タンク弁機構を開くことにより前記貯水タン
    クから前記定量貯水器に一定量の水を注水し、その後、
    前記タンク弁機構を閉じてから前記出水弁機構を開くこ
    とにより前記定量貯水器内の水を前記製氷容器へ流出さ
    せて給水し、更に、前記出水弁機構を閉じることによっ
    て弁初期状態へ復帰するように周期的に給水動作する弁
    操作手段と、 この弁操作手段を駆動するモータと、 前記製氷容器内に給水されたことを検知する給水検知手
    段と、 前記弁操作手段が原点に位置していることを検知する原
    点検知手段と、 前記弁操作手段が原点に位置していない状態から、前記
    弁操作手段が給水動作を行ったときには、前記製氷容器
    内の給水判定を行わないで給水動作を完了させる制御手
    段とを備えて成る自動製氷装置の給水装置。
  3. 【請求項3】 前記原点検知手段は、ホール素子とマグ
    ネットとを有して構成されており、前記弁操作手段が原
    点近傍に位置しているとき検出信号を出力することを特
    徴とする請求項1または2記載の自動製氷装置の給水装
    置。
JP17803094A 1994-07-29 1994-07-29 自動製氷装置の給水装置 Pending JPH0842954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17803094A JPH0842954A (ja) 1994-07-29 1994-07-29 自動製氷装置の給水装置

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