JP3577099B2 - 自動製氷装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、製氷皿へ水を供給して製氷する自動製氷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動製氷装置として、図42に示すように、特開平3−137473号公報記載の技術がある。
図42において、符号300は水受容器であり、水受容器300は、計量容器301とスリット302と受け部303とで構成されており、受け部303には、バルブ304とキャップ305とを有する給水タンク308が配置されている。そして、計量容器301には、羽根306を有するモータ307と給水パイプ309とを備えた給水ポンプが備え付けられている。
かかる構成により、給水タンク308内の水がバルブ304を通って水受容器300に溜まった後、キャップ305を通って計量容器301に流入するようになっている。そして、給水時には、計量容器301内の水が給水ポンプアップされる。このとき、計量容器301に補給される水はキャップ305を通るので、単位時間当たりの通過水量は少ない。したがって、計量容器301からの水は一定量だけ製氷皿に供給されることになる。
【0003】
上述した自動製氷装置では、製氷皿の位置と給水装置の位置との上下関係がどうであろうと給水可能であるが、給水ポンプ等の面からコストが高く付き、しかも大きな騒音を発生するという問題があった。
すなわち、給水時に給水ポンプのモータ307の回転音による騒音が生じたり、モータ307の回転数のバラツキや、冷蔵庫設置時の冷蔵庫の傾きや、部品組立時のバラツキによって、計量容器301が傾斜し、この傾斜による水位変化よって、製氷皿への給水量が不均一になってしまうという問題があった。
【0004】
そこで、これに対処する従来の自動製氷装置として、図43に示す特開平3−221769号公報記載の技術がある。
この自動製氷装置は、製氷室310内に製氷皿312を配設すると共に、冷蔵室311内に給水装置313を配設して、給水タンク314の水を給水装置313から製氷皿312に給水するようになっている。
具体的には、製氷室310内の製氷皿312は、冷蔵室311内の給水装置313よりも低い位置に配置されており、給水管322を介して給水装置313と繋がっている。
そして、給水装置313には貯水容器315と水受け323とが設けられており、この水受け323の上に上記給水タンク314が配置されている。
また、貯水容器315は、水受け323と貯水部316とを連通させる流入口317を上部に有し、貯水部316と給水管322とを連通させる流出口318を下部に有している。そして、これら流入口317及び流出口318が、電磁ソレノイド319によって制御される流入弁320及び流出弁321により、開閉されるようになっている。
すなわち、流入弁320及び流出弁321に対する電磁ソレノイド319の制御によって、流入口317が開のときに流出口318が閉となり、流入口317が閉のときに流出口318が開となるようになっている。
【0005】
かかる構成により、給水タンク314から出た水はいったん水受け323に溜まり、流入口317から貯水部316に流入する。このとき、流入弁320が開であり、流出弁321が閉であるので、貯水部316に流入した水は貯水部316内に留り、貯水部316内が満水になる。そして、水を製氷皿312に供給する際には、電磁ソレノイド319を作動させて流出弁321を開き、流入弁320と閉じる。これにより、貯水部316内の水だけが給水管322を介して製氷皿312に流れ、一定量の水が製氷皿312に給水される。
【0006】
このような自動製氷装置には、一般に、給水タンクへの給水と製氷完了とを検知する給水検知装置と、給水タンクのセットを検知するタンクセット検知装置とが設けられている。
図44は、実開平2−128069号公報記載の給水検知装置と実開平1−136869号公報記載のタンクセット検知装置とを有する自動製氷装置を備える冷蔵庫の断面図である。
図44において、符号330は冷蔵室であり、この冷蔵室330内に給水タンク331が配設されている。この給水タンク331は水受け皿332を介して渦巻き式の給水ポンプ333に連結されており、この給水ポンプ333には、冷凍室335内に配設された製氷皿336に通じる給水パイプ334が取付けられている。
かかる構造により、給水タンク331内の水が一旦水受け皿332に溜められた後、給水ポンプ333によって、給水パイプ334から製氷皿336に給水されるようになっている。
【0007】
図45は、この自動製氷装置に設けられた給水検知装置の斜視図である。
この給水検知装置340は、冷凍室335内の製氷皿336の近傍に取り付けられた温度センサー341と、冷蔵庫内または冷蔵庫外に取り付けられた表示ランプ342とを備えている。
温度センサー341は、水の製氷皿336への供給時における冷凍室335内の温度上昇を検知して、製氷皿336への給水を確認するようになっている。
具体的には、製氷皿336への給水動作をしているにもかかわらず、温度上昇がない場合には、給水タンク331の中に水がないと判断して、表示ランプ342を点灯させて、使用者に給水タンク331への給水を促す。そして、使用者が給水タンク331を再セットすると、表示ランプ342が消灯するようになっている。
【0008】
図46は、タンクセット検知装置を示す概略図である。
図46において、符号350がタンクセット検知装置であり、このタンクセット検知装置350は、ボタン351を露出させたスイッチ352と、軸353で回転自在に軸支され、バネ354によってボタン351方向に引っ張られているレバー355とを有している。
かかる構成により、給水タンク331をセットしていないときには、レバー355がバネ354によって矢印方向に回転され、ボタン351がレバー355の右側部によって押されて、スイッチ352がON状態になるので、給水タンク331の非セット状態が検知される。逆に、給水タンク331をセットしたときには、レバー355がバネ354に抗して逆矢印方向に回転され、レバー355の右側部がボタン351から離れて、スイッチ352がOFF状態になるので、給水タンク331のセット状態が検知されるようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平3−221769号公報記載の自動製氷装置では、上述したような構成になっているので、水受け323に溜った水が空気にさらされることになる。このため、この水内に空中浮遊菌が侵入し、その状態で長期間放置しておくと、ぬめりや腐敗が生じるおそれがあった。
また、給水タンク314の供給口が小さいので、給水タンク314を清掃することが困難である。このため、この給水タンク314内に溜まった水を長期間使用しないで、その後、電磁ソレノイド319を作動すると、給水タンク314内の非衛生な水が製氷皿312に供給されてしまうという問題があった。
さらに、冷蔵室311内の食品の臭いが外部にさらされた水受け323の水に移って、製氷から異臭が発するという問題もあった。
【0010】
また、上記実開平2−128069号公報記載の給水検知装置と実開平1−136869号公報記載のタンクセット検知装置とを有する自動製氷装置においては、給水検知装置340の表示ランプ342が、給水タンク331への給水の有無にかかわらず、給水タンク331を再セットするだけで、表示ランプ342が消灯するようになっているので、使用者の過誤により給水タンク331に給水しないで再セットしてしまった場合には、表示ランプ342が消灯してしまう。このため、使用者は、冷蔵庫の外部から給水の有無が確認できず、給水タンク331への給水を完了したものと誤認したままになる。
さらに、タンクセット検知装置350は機械的且つ複雑な構造になっているので、自動製氷装置のコストアップに繋がるだけでなく、氷結による動作不能状態に劣り易いという問題もある。
そして、上記自動製氷装置においては、給水ポンプ333に渦巻き式のポンプを使用しているので、給水ポンプ333休止時に、給水パイプ334に残っている水が戻って、水受け皿332に溜まることになる。このため、水受け皿332内の水に藻やカビが発生しやすく、定期的に水受け皿332を清掃しなければならないので、メインテナンスが煩雑であった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、小型で、空気浮遊菌や食品の臭いの侵入を防止することができると共に騒音の発生を抑え且つ均一な給水量を確保することができ、さらに、簡単な構造で給水タンクの給水の有無を容易に確認することができる自動製氷装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の自動製氷装置は、定量室と、定量室内への水の流入時に流出弁を閉じ、定量室からの水の流出時に流入弁を閉じる弁装置とを内蔵した給水タンクと、弁装置を駆動させて定量室から水を受け皿に供給させる駆動装置と、受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプとを備える構成とした。そして、駆動装置と給水ポンプとを、一体にした構成とした。
請求項2に記載の自動製氷装置は、排水路を開閉する排水弁の開閉動作を制御する制御装置を設けた構成とした。
請求項3に記載の自動製氷装置は、給水タンクのセット後、一定期間経つと駆動装置の作動を停止させて表示部を点灯させ、タンクのセットを解除すると表示部を消灯させるタンクセット検知装置を設けた構成とした。
請求項4に記載の自動製氷装置は、喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、弁装置を駆動させて水を流出口から流出させる駆動装置と、溜まった水の水面が喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、給水ポンプとを備える構成とした。そして、作動軸にキャップを取り付け、キャップで駆動装置を水密にシールした構成とした。
【0013】
請求項5に記載の自動製氷装置は、駆動装置に空気抜き部材を取り付けた構成とした。
請求項6に記載の自動製氷装置は、受け皿にフィルタを配設した構成とした。 請求項7に記載の自動製氷装置は、吸入ホースと押出ホースとを給水ポンプに取り付けて、給水ポンプを受け皿よりも上方に配置した構成とした。
請求項8に記載の自動製氷装置は、受け皿最深部の凹部内に吸入ホースの先端部を配置して固定した構成とした。
請求項9に記載の自動製氷装置は、給水ポンプにモータと一対のギヤスクリューとを有する自給式のポンプを用いた構成とした。
請求項10に記載の自動製氷装置は、給水ポンプを防振体に収納した構成とした。
請求項11に記載の自動製氷装置は、押出ホースを、連結管で連結された第一及び第二の押出ホースで構成した。
請求項12に記載の自動製氷装置は、押出ホースの先端部に飛散防止体を設けた構成とした。
請求項13に記載の自動製氷装置は、押出ホース内に整流部を設けた構成とした。
【0014】
請求項14に記載の自動製氷装置は、駆動装置を受け皿の水面が喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作させた後、駆動装置を停止させると共に給水ポンプを動作させる制御部を備える構成とした。
請求項15に記載の自動製氷装置は、制御部のリセット時点又は冷蔵庫の扉が開けられてテストスイッチが押された時点で給水ポンプを一定時間動作させる構成とした。
請求項16に記載の自動製氷装置は、喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、弁装置を駆動させて水を流出口から流出させる駆動装置と、溜まった水の水面が喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、給水ポンプとを備える構成とした。そして、吸入ホースと押出ホースとを給水ポンプに取り付けて、給水ポンプを受け皿よりも上方に配置し、さらに、押出ホースを、連結管で連結された第一及び第二の押出ホースで構成した。
【0016】
【作用】
請求項1に記載の自動製氷装置によれば、定量室内への水の流入時には弁装置の流出弁が閉じ、定量室からの水の流出時には流入弁を閉じる。そして、定量室からの水の流出によって、水が受け皿に供給され、給水ポンプによって受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、モータの正回転時に作動軸が弁装置に対して作用し、モータの逆回転時にモータの回転がポンプとして機能する。
請求項2に記載の自動製氷装置によれば、制御装置によって排水弁を開状態にすると、受け皿の水が排水路内に排水される。
請求項3に記載の自動製氷装置によれば、給水タンクのセット後、一定期間経つと上記駆動装置の作動が停止すると共に表示部が点灯し、また、タンクのセットを解除すると、表示部が消灯する。
【0017】
請求項4に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置によって弁装置を駆動すると、給水タンクの水が流出口から受け皿に流出する。そして、水が喫水管の先端に至ると、受け皿には製氷皿一杯分の水が溜まり、しかる後、給水ポンプによって、受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、キャップで駆動装置が水密にシールされているので、受け皿の水が駆動装置に侵入することはない。
請求項5に記載の自動製氷装置によれば、キャップ内の空気が空気抜き部材によって抜かれるので、駆動装置が応答性良く作動する。
請求項6に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプの吸水動作によって、受け皿の水に入った異物がメッシュ状のフィルタによって除去される。
請求項7に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプが受け皿よりも上方の位置に配置されているので、受け皿に流出する水の飛沫が給水ポンプにかかることはない。
請求項8に記載の自動製氷装置によれば、凹部内に先端部が配置固定された吸入ホースによって、受け皿内の水が効率よく全て吸い上げられる。
請求項9に記載の自動製氷装置によれば、一対のギヤスクリューの噛み合い回転によって吸入ホース内の水が押出ホース内に送り出される。
請求項10に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプの振動音が防振体によって吸収される。
【0018】
請求項11に記載の自動製氷装置によれば、吸入ホースで吸水された水は、第一及び第二の押出ホースを通って、製氷皿に供給される。
請求項12に記載の自動製氷装置によれば、押出ホース先端部から排出される水の飛散が飛散防止体によって防止される。
請求項13に記載の自動製氷装置によれば、押出ホース内の水が整流部によって整流される。
請求項14に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置が受け皿の水面が喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作した後、給水ポンプが動作する。
請求項15に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプが、制御部のリセット時点又はテストスイッチが押された時点で一定時間動作する。
請求項16に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置によって弁装置を駆動すると、給水タンクの水が流出口から受け皿に流出する。そして、水が喫水管の先端に至ると、受け皿には製氷皿一杯分の水が溜まり、しかる後、給水ポンプによって、受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、給水ポンプが受け皿よりも上方の位置に配置されているので、受け皿に流出する水の飛沫が給水ポンプにかかることはない。さらに、吸入ホースで吸水された水は、第一及び第二の押出ホースを通って、製氷皿に供給される。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
実施例1.
図1は、本発明の第一実施例に係る自動製氷装置が適用された冷蔵庫の外観図であり、図2は本実施例の自動製氷装置を示す概略断面図であり、図3は本実施例の要部を示す断面図である。
図1において、冷蔵庫1は、冷蔵室2とこの冷蔵室2の上に配設された冷凍室3とを備えている。
そして、冷蔵室2の上部には給水タンクコーナー4が設けられ、冷凍室3の下部には製氷コーナー5が設けられており、これら給水タンクコーナー4と製氷コーナー5とに自動製氷装置が装備されている。
図2に示すように、給水タンク10は、給水タンクコーナー4内に取り付けられており、給水タンク10の下側には手が入る程の大径の取付口11が設けられている。そして、この取付口11に定量室20が装着されている。
定量室20は、図3に示すように、取付口11に螺合され中心部に流出口22を有するキャップ21と、上部に流入口24を有する中ケース23と、活性炭26を有する上ケース25とで構築されている。
キャップ21の流出口22には、流出口22と流入口24を開閉するための連動弁27が装着されている。
【0021】
連動弁27は、流出口22を塞ぐ流出弁28と、流入口24を塞ぐ流入弁29とを有し、バネ30によって図の下方に付勢されている。すなわち、連動弁27に下方から力が加わらない場合には、バネ30によって、連動弁27が下げられるので、流入口24が開き、流出口22が閉じた状態になる。
また、中ケース23は、キャップ21にネジ止め又は嵌め合い等で固定されており、その上部にはエア抜き23aが設けられている。そして、この中ケース23上に上ケース25がネジ止め又は嵌め合い等で取り付けられ、活性炭26を介して、給水タンク10内の水を定量室20内に流入させるようになっている。
このような定量室20が装着された取付口11の下側に、受け皿32が配設され、この受け皿32に設けられ下降傾斜した給水路31に、駆動装置としての駆動機構40が装着されている。
【0022】
駆動機構40は、内部の電磁ソレノイドの電磁作用によって作動軸41を上下させ、作動軸41の先端に取り付けられたカサ42によって、定量室20の連動弁27を上方に押すようになっている。
カサ42は、流出口22からの水が給水路31の取付孔31a内に侵入しないようにするためのもので、シリコン系の材質で形成されている。
これにより、駆動機構40を作動させて、作動軸41を上昇させると、連動弁27が上方に押されて、流出口22が開くと共に流入口24が流入弁29によって閉じられることになる。
このような駆動機構40が装着された受け皿32には、図1に示すように、給水ポンプ45が設置され、この給水ポンプ45の上端に押出ホース46が取り付けられている。
押出ホース46は、冷凍室3の製氷コーナー5まで延出しており、その先端が製氷コーナー5内の製氷皿47の上に至っている。
なお、給水ポンプ45は、渦巻き式ではなく、自給式のポンプである。
【0023】
次に、本実施例の動作について説明する。
駆動機構40を作動させない状態では、定量室20の連動弁27にバネ30の下方付勢力のみが働くので、流出口22が流出弁28によって閉じられ、流入口24が開放された状態にある。
したがって、この状態では、給水タンク10内の水が、活性炭26を通って上ケース25内に入り、流入口24を通って中ケース23内に入り込む。
この中ケース23内への水の流入はエア抜き23aの作用によって、スムーズに行われる。このとき、流出口22が流出弁28によって塞がれているので、定量室20内に水が満水することになる。
【0024】
そして、駆動機構40を作動させると、作動軸41が上昇し、カサ42が連動弁27の下端をバネ30の付勢力に抗して押上げる。この結果、流出口22が開き、流入口24が流入弁29によって塞がれるので、中ケース23内の水が流出口22から受け皿32に流出する。この受け皿32上の水は、給水ポンプ45の作用によって、押出ホース46から製氷皿47内に供給される。
このとき、流入口24が塞がれているので、受け皿32に流出する水量はほぼ中ケース23の容積に等しい。このため、中ケース23の容積に対応した定量の水が製氷皿47に供給されることになる。
なお、流出口22には、エア抜き用の孔がないので、水の流出時間は一定ではなく、受け皿32内の水量の変位は一定ではないが、自給式の給水ポンプ45によって直ちに吸入するので、受け皿32に水は残らない。すなわち、水の流出時間にバラツキがあっても、水は受け皿32に留まることなく、製氷皿47に定量給水される。
【0025】
図4は、上記駆動機構40と給水ポンプ45との動作を制御する制御基板を示す概略図であり、図5は、そのタイムチャート図である。
制御基板50は、冷蔵庫1に設けられ、駆動機構40と給水ポンプ45とに接続されている。なお、符号51は、制御基板50の電源である。
図5に示すように、この制御基板50から給水開始信号が出力されると、駆動機構40がOFFから一定時間ONになる。このとき、t1秒後に、給水ポンプ45がOFFから一定時間ONになるようなタイミングをとる。
また、図6に示すように、駆動機構40がONの後、t2秒後に、給水ポンプ45がOFFから一定時間ONになるようなタイミングをとるようにしても良い。
このような駆動機構40の動作により受け皿32に溜まった水は、給水ポンプ45により吸水され、受け皿32内は空になる。
なお、冷凍室3側に製氷皿47を回転離氷させるための図示しないギアボックスがあり、ここで貯氷箱に溜まる氷の量を検知しており、氷の量が足りないときには、上記給水開始信号が制御基板50から出力される。この検氷のタイミングは冷凍室3のドアの開閉時に行われるようになっている。
【0026】
以上のように、本実施例の自動製氷装置によれば、水が、受け皿32に留まることなく、製氷皿47に定量給水され、しかも、給水タンク10が密閉されているので、水は外気にさらされることはない。この結果、水に空中浮遊菌が侵入することはほとんどなく、菌の発生が防止される。
また、押出ホース46の内径がある一定径以下の場合には、自給式の給水ポンプ45は、給水路31と受け皿32とに溜まった水を全て汲み上げるだけでなく、押出ホース46内の水も全て押上げて、製氷皿47に給水するので、この点からも菌の発生をより一層防止することができる。
また、キャップ21を取外し、給水タンク10の大径の取付口11から手を入れて、容易に給水タンク10内を清掃することができ、しかも、給水タンク10と駆動機構40とが別体に形成されているので、給水タンク10を自由に取外して、清掃,修繕等のメインテナンスを容易に行うことができる。
また、駆動機構40のカサ42をシリコン系の材質で形成しているので、連動弁27への衝突音がほとんどなく、騒音の発生はほとんどない。
【0027】
ここで、給水ポンプ45の配置変形例について説明する。
図7は、第一変形例を示す概略断面図である。
本変形例は、給水ポンプ45を冷凍室3の製氷コーナー5側に配置し、下側の吸入ホース48を受け皿32上に介設した構造になっている。そして、吸入ホース48の下端部が、受け皿32に設けた凹部34内に挿入されている。
このように配置される給水ポンプ45は、ピストン動や、ギヤスクリュー等の回転動で水を送る方式のものが適切であり、且つ真空度がより低いものが自給高さが高いので、より適切である。
図8は、第二変形例を示す概略断面図である。
本変形例は、給水ポンプ45を給水路31や受け皿32の位置よりも低く配置して、この給水ポンプ45に押出ホース46を接続させた構造になっている。
【0028】
実施例2.
図9は、本発明の第二実施例に係る自動製氷装置を示す概略断面図であり、図10は本実施例に適用される制御基板を示す概略図であり、図11は、そのタイムチャート図である。
本実施例は、受け皿32に残った水を排水する排水構造を備えている点が上記第一実施例と異なる。
排水構造は、図9に示すように、受け皿32の下側に排水路35が連設され、この排水路35にドレンホース36が接続されている。そして、排水路35の途中に排水弁37が装着されている。
給水ポンプ45の位置や種類によっては、受け皿32内の全ての水を製氷皿47に送り出すことができない場合があり、受け皿32内に水が残って、菌がが発生するおそれがある。
本実施例は、かかる点を考慮したもので、排水弁37を適宜開くことによって、受け皿32内に残った水を、排水路35からドレンホース36に流出させて、蒸発させることができるようになっている。
かかる排水弁37と駆動機構40と給水ポンプ45との動作は、図10に示す制御基板52によって制御されるようになっている。
つまり、図11に示すように、給水開始信号が制御基板52から出力されると、駆動機構40がOFFから一定時間ON状態になり、その後、給水ポンプ45がOFFから一定時間ON状態になる。そして、t3秒後に、排水弁37がOFFからON状態になるようになっている。
その他の構成,作用効果は上記第一実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0029】
実施例3.
図12は本発明の第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品を示す斜視図であり、図13は駆動機構・給水ポンプ一体品の内部構成図であり、図14は図13の矢視A図であり、図15は図13の矢視B図である。
本実施例は、駆動機構40と給水ポンプ45とが一体型になっている駆動機構・給水ポンプ一体品を備えた点が上記第一及び第二実施例と異なる。
図12及び図13において、駆動機構・給水ポンプ一体品60は、駆動機構40と給水ポンプ45とが一体になった構造になっている。
駆動機構・給水ポンプ一体品60のケース61内には、両軸モータ62が設けられている。そして、この両軸モータ62の一方の軸には正方向作動機構としての一方向作動器63が設けられ、給水ポンプ45が構成されている。この給水ポンプ45の一方端には受け皿32に連通する吸水パイプ64が接続され、他方端には押出ホース46が接続されている。
一方、両軸モータ62の他方の軸には、一方向作動器63とは逆方向に作動する逆方向作動機構としての一方向作動器65が設けられ、その先端には減速機構66が接続されている。そして、減速機構66は、ギヤ67を介して、作動軸41に連結されている。
この作動軸41は、図14及び図15に示すように、最下位の長穴41aと複数の角穴41bとを有しており、ケース61に取り付けられたバネ68によって下方に付勢されている。
【0030】
駆動機構・給水ポンプ一体品60がかかる構造になっていることにより、両軸モータ62が逆方向に回転すると、一方向作動器63が空回りし、一方向作動器65が接続して減速機構66に両軸モータ62の回転を伝達する。
これにより、ギヤ67が回転して、作動軸41の角穴41b噛み合い、作動軸41がバネ68の付勢力に抗して上昇する。さらに、ギヤ67が回転して長穴41aに至ると、ギヤ67は空回りし、作動軸41の上昇動作がストップする。このように作動軸41が上昇すると、作動軸41先端のカサ42が連動弁27を押上げるので、定量室20内の水が受け皿32内に流出し、吸水パイプ64を介して給水ポンプ45側に至る。この状態で、両軸モータ62の通電を切ると、減速機構66が空回りし、作動軸41がバネ68によって下方に下げられる。これにより、キャップ21の流出口22が連動弁27によって塞がれることになる。
そして、両軸モータ62を正転方向に回転させると、一方向作動器65が空回りし、一方向作動器63が接続して、給水ポンプ45が作動する。これにより、吸水パイプ64から水が吸水されて、押出ホース46に送出される。
ここで、本実施例の変形例について説明する。
図16は本変形例を示す概略断面図であり、図17は図16の矢視A図である。
本変形例は、図に示すように、ギヤ67の代りにゼンマイ71を有するカム70を用いている。
これにより、図13において、カム70が点bから点cに向かって回転すると、作動軸41が上昇し、両軸モータ62が停止したときや停電のときに、ゼンマイ71によって点cから点bに向かって回転して、作動軸41が下がる。すなわち、図18に示すように、両軸モータ62を逆転させると、作動軸41先端のカサ42が押し上がって一定変位し、その後、両軸モータ62が逆転すると、給水ポンプ45が作動する。
その他の構成,作用効果は上記第一及び第二実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0031】
実施例4.
図19は本発明の第四実施例に係る自動製氷装置に適用されるLEDが取り付けられた給水タンクコーナー4の外観を示す部分拡大図であり、図20は経過LEDのタイムチャート図である。
本実施例は、冷蔵庫1の給水タンクコーナー4に給水LED80と経過LED81とを有している点が上記第一乃至第三実施例と異なる。
給水LED80は、一般家庭用の自動製氷装置においてよく用いられるもので、公知の技術で形成されている。すなわち、給水LED80は、上記給水タンク10内の水がなくなったときに点灯して、使用者に補給を促し、給水タンク10に水が補給して、給水タンク10をセットすると消灯するようになっている。
経過LED81は、このように給水タンク10がセットされた後、一定期間(例えば1週間)経過した時点で点灯すると共に、上記駆動機構40の作動を停止させるものである。そして、この経過LED81は、給水タンク10を取り出すと消灯するようになっている。
すなわち、図20に示すように、経過LED81は、給水タンク10をセットした後、t4時間経過すると点灯し、給水タンク10を取り出すと消灯する。
かかる構成により、給水タンク10内の水が腐敗しやすい水である場合においても、一定期間経過すると給水タンク10からの給水が停止されるので、製氷はできないが、使用者の心理的安心度が増すようになっている。
なお、給水LED80と経過LED81の取付位置は図19に示した位置に限定されるものではない。
【0032】
実施例5.
図21は本発明の第五実施例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
図21に示すように、本実施例の自動製氷装置は、弁装置93が取り付けられた給水タンク90と、弁装置93を駆動させる駆動機構100と、給水タンク90の下側に配置された受け皿110と、受け皿110内の水を吸入ホース119と押出ホース141,142を介して製氷皿149に給水する給水ポンプ120とで構成されている。
給水タンク90は、給水タンクコーナー4内に取り付けられており、給水タンク90の下側には手が入る程の大径の取付口91が設けられている。そして、この取付口91に弁装置93が取り付けられている。
弁装置93は、取付口91に螺合され中心部に流出口94を有するキャップ95に組み付けられている。キャップ95の挿通孔96に挿通されたシャフト97の上端に弁体98が固着され、シャフト97がバネ99によって下方に付勢された構造になっている。すなわち、シャフト97が上昇し、弁体98が流出口94を開放することで、給水タンク90内の水が受け皿110に流出するようになっている。また、キャップ95の下面には喫水管95aが突設されている。
【0033】
駆動機構100は、受け皿110にネジにて固定されており、内部の電磁ソレノイドの電磁作用によって作動軸101を上下させ、作動軸101の先端に取り付けられたキャップ102によって、弁装置93のシャフト97を上方に押すようになっている。
具体的には、キャップ102は、シリコン系のゴム等で袋状に形成されており、その内側は作動軸101の先端部に取り付けられ、下部側は、受け皿110の穴部110aに水密に嵌め込まれた状態で、空気抜き部材としてのスペーサー103に取り付けられている。
これにより、作動軸101が上昇すると、キャップ102の上面がシャフト97側に押上がり、このキャップ102上面の押上げによって、シャフト97がバネ99の付勢力に抗して上昇し、弁体98が流出口94を開放する。そして、作動軸101が下降するとバネ99のキャップ102上面が下がり、バネ99の付勢力によってシャフト97が下降して、弁体98が流出口94を塞ぐようになっている。
また、スペーサー103は、図22及び図23に示すように、作動軸101を通す中空部104を有する筒状体であり、そのフランジ部106には中空部104に連通した複数の溝105が列設されている。
これにより、作動軸101の上昇,下降時にキャップ102内の空気が溝105を介して流出入するので、駆動機構100が良好に作動してキャップ102の上面を正確に上下させる。
【0034】
このような駆動機構100が取り付けられた受け皿110は、図21に示すように、最底部に凹部111を有しており、受け皿110の側壁と底壁はこの凹部111に向かうように傾斜している。そして、その内側にはメッシュ状のフィルタ112が取外し可能に取り付けられている。
このフィルタ112の外形は、図24に示すように、受け皿110のフィルタ112取付部内形に対応して設定されており、その中央部分には、キャップ102を挿通させるための孔112aが設けられている。
したがって、キャップ102を作動軸101から取外し、フィルタ112を受け皿110から取外すことによって、フィルタ112に付着した異物を容易に洗い落とすことができる。
このような受け皿110の容積は、図21に示すように、受け皿110内の水の喫水線Zがキャップ95の喫水管95a下端に至った時に、製氷皿149一杯分の水量となるように設定されている。
【0035】
吸入ホース119は、その先端部119aが受け皿110の凹部111底面に押し付けられた状態で固定されている。この先端部119aはその先端開口が凹部111の底面で塞がれないように工夫されている。例えば、先端縁を凹部111底面から離すように、凹部111底面に対して傾けたり、先端部119aを斜にカットしたり、先端部119aに孔を設けたりされている。
これにより、吸入ホース119を介して受け皿110内の水が底側から効率よく吸入されて、給水ポンプ120に至るようになっている。
【0036】
給水ポンプ120は、受け皿110の上端よりも上方に配置されており、この位置で受け皿110内の水を吸上げるようになっている。
この給水ポンプ120は、図25に示すように、回転軸にギヤ122を有するモータ121と、ギヤ122に噛み合うギア123の回転によって一体回転するギヤスクリュー124,125とで構成されている。そして、図26に示すように、ギヤスクリュー124,125の回転によって、吸入ホース119から吸入した水を押出ホース141に送り出すようになっている。
この給水ポンプ120に連結された吸入ホース119の内径Dは、例えば6mm程度の小径に設定されて、吸入ホース119内の真空度が上げられており、これにより、給水ポンプ120の機能が十分発揮されるようになっている。
なお、図26に示すように、吸入ホース119内にメッシュ状のフィルタ113を取り付けても良い。
また、給水ポンプ120は、図27及び図28に示すように、防振体130に入れた状態で、受け皿110に固定しても良い。すなわち、吸入ホース119との連結口126を防振体130の切欠部131の一方に嵌め、且つ押出ホース141との連結口132と給水ポンプ120の図示しない排水口と連結した状態で、給水ポンプ120を防振体130に収納することにより、給水ポンプ120から駆動機構100に伝わる振動を吸収することができる。
【0037】
このような給水ポンプ120の排水口側に連結された押出ホース141は、図21に示すように、冷蔵室2の給水タンクコーナー4と冷凍室3の製氷コーナー5とを仕切る中仕切壁143まで延出されている。そして、連結管150を介して製氷コーナー5側の押出ホース142に連結されている。
具体的には、図29に示すように、連結管150が中仕切壁143に取り付けられ、この連結管150の下端接続部151に、押出ホース141の先端部が接続されている。そして、上の押出ホース142が、連結管150上部の大径の差込み部152から挿入され、差込み部152内に設けられたシール部材153にに差込まれている。
このシール部材153は、空気と水の侵入を防止するシリコンゴム等で形成されており、その外周面には丸みを帯びた複数の突起154が突設され、内周面には尖がった複数の突起155が突設されている。
これにより、押出ホース142の下端部がシール部材153の弾性によって強く挟持されるので、押出ホース142が連結管150から抜け出るおそれはない。また、給水タンクコーナー4又は製氷コーナー5が故障した場合には、いずれかのコーナーにある押出ホース141又は押出ホース142のみを取外して修理することができる。
【0038】
このように連結された押出ホース142は、図21に示すように、製氷皿149まで延出されており、その先端部には、図30にも示すように、キャップ状の飛散防止体145が取り付けられている。これにより、押出ホース142から排出される水が飛び散ることなく製氷皿149に供給されるようになっている。なお、図30において、符号146は押出ホース142内の水の整流を行うためのメッシュ状の整流部である。図30においてはこの整流部146も記載しているが、飛散防止体145を取り付けた場合には、整流部146は不要であり、また、整流部146を押出ホース142の先端部に取り付けた場合には、飛散防止体145は不要である。
【0039】
上述した駆動機構100と給水ポンプ120との動作は、図31に示す制御部160によって制御されるようになっている。
以下、この制御部160による動作制御を図32のフローチャート図と図33のタイムチャート図に基づいて説明する。
まず、制御部160は給水のタイミングの確認を行い(図32のステップS1)、その時点が給水タイミングになっていないと判断した場合には、駆動機構100と給水ポンプ120とを非動作状態にする(図32のステップS1のNO,ステップS2及びS3)。
そして、給水タイミングになった時点で、駆動機構100を作動させ、図21における弁装置93の弁体98を上昇させて、流出口94を開いた状態に維持し、この状態を7秒間(以下この時間を「T1」と記す)だけ継続する(ステップS1のYES,ステップS4及びS5)。
すると、図21において、流出口94が開き続けるので、給水タンク90から受け皿110内に水が流入することになる。そして、水の喫水線Zが上昇し、喫水管95aの下端まで至ると、喫水管95a内への空気の流入が遮断されるので、給水タンク90から受け皿110への水の流出は止る。すなわち、図33に示すように、駆動機構100の作動後5秒(以下この時間を「T2」と記す)後に受け皿110内の水が満量となり、T1−T2秒の間、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量が維持されることとなる。
なお、図32及び図33中の「駆動機構ON」の表示は、弁体98を上昇させて流出口94を開いた状態を意味するものとする。また、T1秒とT2秒は、上記7秒と5秒に限定されるものではない。すなわち、T2秒を喫水線Zが喫水管95aの下端に至るまでの時間として設定し、T1秒をT2秒よりも大きく設定してあれば良い。
【0040】
そして、T1秒経過時点で、駆動機構100を逆作動させると共に、給水ポンプ120を作動させる(図32のステップS5のYES,ステップS6及びS7)。なお、図32及び図33中の「駆動機構OFF」の表示は、弁体98を下降させて流出口94を閉じた状態を意味するものとする。
そして、この給水ポンプ120を14秒間作動させた後、給水ポンプ120の作動を停止させる(図32のステップS8のYES,ステップS9)。すると、図33に示すように、給水ポンプ120によって受け皿110内の全ての水が12秒後に全て吸上げられ、12秒から14秒以内で製氷皿149内に給水される。
なお、受け皿110内の水が完全に製氷皿149内に給水されなければならないので、給水ポンプ120の作動時間を14秒としたが、これに限らず、押出ホース141,142の長さを考慮して、給水ポンプ120の作動時間を設定することができる。
【0041】
また、制御部160がリセットされてしまったり、冷蔵庫1の扉が開けられて図示しないテストスイッチが押されると、給水ポンプ120の特性上、吸入ホース119や押出ホース141,142内に水が残ってしまう。したがって、この状態のまま給水ポンプ120を再作動させると、この残った水と受け皿110内の水とが製氷皿149内に給水されることになり、製氷皿149に一定量の水を給水することができない。このため、上記リセット時とテストスイッチON時には、必ず給水ポンプ120を一定時間回転させて吸入ホース119や押出ホース141,142内の水を排出するようにすることが好ましい。
【0042】
次に、本実施例の自動製氷装置が示す全体的な動作について説明する。
駆動機構100が作動していない場合には、作動軸101が下がった状態にあるので、シャフト97がバネ99の付勢力によって下げられ、流出口94が弁体98によって塞がれている。
そして、駆動機構100を作動させて作動軸101を上昇させると、キャップ102の上面がシャフト97側に押上がって、シャフト97がバネ99の付勢力に抗して上昇するので、弁体98が上がって流出口94が開放される。これにより、給水タンク90内の水が流出口94から受け皿110内に流入し、受け皿110に溜まっていく。このとき、給水タンク90から流出された水が受け皿110の底壁や側壁で跳ね返って多少飛び散ることもあるが、給水ポンプ120が受け皿110よりも上方に位置しているので、その飛沫が給水ポンプ120にかかることはない。
【0043】
そして、水の喫水線Zが上昇し、喫水管95aの下端まで至ると、喫水管95a内への空気の流入が遮断されるので、流出口94が開放された状態でも給水タンク90から受け皿110への水の流出は止ることになる。この結果、駆動機構100が作動していても、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量を維持し続けることになる。したがって、駆動機構100の動作時間のバラツキや流出口94からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量が確保されることになる。このように受け皿110に水が溜まると、その水が駆動機構100内に侵入するおそれがあるが、駆動機構100がキャップ102によって完全にシールされているので、水が駆動機構100内に侵入することはない。
【0044】
この状態で、駆動機構100の作動と停止させると、作動軸101が下降して、キャップ102を縮めるように働く。このとき、キャップ102内の空気によってキャップ102に浮力が働き、作動軸101が上方に引っ張られて下がらない状態になるおそれがある。しかし、作動軸101を下げると、スペーサー103の溝105からキャップ102内の空気が流出するので、キャップ102は即座に縮み、駆動機構100は応答性良く動作する。
これにより、弁装置93のシャフト97がバネ99の付勢力によって下げられ、流出口94が弁体98によって塞がれて、給水タンク90からの水の流出が止る。
【0045】
そして、かかる駆動機構100の作動停止とほぼ同時に、給水ポンプ120を作動させて、受け皿110に溜まった水を吸入ホース119から吸上げる。
このとき、吸入ホース119の先端部119aが受け皿110の凹部111底面に押し付けられた状態で固定されており、且つ、先端部119aの先端縁が、凹部111底面に対して傾けられる等されているので、受け皿110内の水が底側から効率よく全て吸い上げられる。さらに、吸入ホース119の内径Dが、例えば6mm程度の小径に設定されているので、吸入ホース119内の真空度が上り、給水ポンプ120の機能が十分発揮される。
したがって、給水タンク90から受け皿110に流出した水は即座に吸上げられるので、受け皿110内の水が冷蔵庫1内の空気にさらされる時間は非常に短い。この結果、冷蔵庫1内の食品の臭いが水に移って、製氷された氷が異臭を放つということは生じない。また、空中浮遊菌が水に侵入する機会もほとんどないので、ぬめりや腐敗が生じることもない。
また、受け皿110内の水は吸入ホース119によって底側から吸上げられるので、使用者が誤って受け皿110内にパン粉等の食品のカスを落としていた場合においても、このカスはフィルタ112の上面に引っ掛かる。したがって、このカスが給水ポンプ120内に入り込んで、ギヤスクリュー124,125の噛み合い部を破損させるということはない。そして、このカスは、フィルタ112を受け皿110から取外し、フィルタ112を洗浄することで容易に取り除くことができる。
【0046】
そして、吸入ホース119内に吸上げられた水は、給水ポンプ120のギヤスクリュー124,125の回転によって、押出ホース141内に送り出される。
このとき、ギヤスクリュー124,125の噛み合いやモータ121の回転による振動が発生する場合には、図27及び図28に示したように、防振体130に給水ポンプ120を入れた状態で受け皿110に固定しておくことで、振動音の伝幡を防止することができる。
そして、押出ホース141内の水は連結管150を介して連結された押出ホース142内に押上げられる。
この際、押出ホース142が、空気と水の侵入を防止するシリコンゴム等で形成されたシール部材153によって挟持されているので、押出ホース141,142間の真空度は十分保持されている。したがって、押出ホース141,142間にに空気が入ったり、連結管150から水が洩れたりして、製氷皿149への給水効率が落ちることはない。
なお、製氷コーナー5が故障した場合には、押出ホース142のみを取外して容易に修理することができる。また、シール部材153の外周面に突設されている複数の突起154は丸みを帯びており、内周面の尖がった複数の突起155が押出ホース142に食い込んでいるので、押出ホース142をスムーズに取外すことができると共に、取外しの際にシール部材153が押出ホース142に付いた状態で外れるので、再組立の際にはシール部材153を差込み部152内に差込むだけで、押出ホース142を押出ホース141に容易に連結することができる。
【0047】
このような押出ホース141,142に押上げられた水は、押出ホース142の先端部分に至る。
このとき、押出ホース141,142の内径をある一定径以下の設定して、真押出ホース141,142内の真空度を増しておくことにより、給水ポンプ120や押出ホース141,142に水を溜めることなく、全ての水を製氷皿149側に至らしめることができる。このようにすることにより、給水ポンプ120や押出ホース141,142の中に水が溜まって菌が発生するという事態を防止することができる。
押出ホース142に至った水は、先端開口から製氷皿149に流出される。
このとき、図30に示すように、押出ホース142の先端部にキャップ状の飛散防止体145が取り付けられているので、押出ホース142から流出される水は飛び散ることなく製氷皿149に供給される。また、飛散防止体145の代りに整流部146を取り付けた場合には、水は、整流部146に減速されて飛び散ることなく、製氷皿149に供給される。
【0048】
実施例6.
図34は、本発明の第六実施例に係る自動製氷装置の要部を示す断面図である。
本実施例は、製氷皿を給水タンクより下方に配置することができる構造になっている点が上記第五実施例と異なる。なお、第五実施例と同一部材については同一符号を付して説明する。
本実施例の自動製氷装置は、弁装置93を有するキャップ95が冠着された給水タンク90の下側に受け皿170が配され、この受け皿170に駆動機構180が装着されており、上記第五実施例に適用された給水ポンプ120は設けられていない。
受け皿170の最底部には流出口171が穿設されており、この流出口171に連通する給水パイプ172が製氷皿149の上まで延出されている。
一方、駆動機構180は、上記第五実施例に適用された駆動機構100のキャップ102とほぼ同様のキャップ182を有しているが、作動軸181が作動軸101と異なる。
作動軸181は、略L字状の形状に形成されており、その上部181aが駆動機構180の上方に突出してキャップ182の上面内側に接触している。そして、下部181bはL字状に曲っており、その先端部が長孔173を介して給水パイプ172内に入り込んでいる。
そして、この作動軸下部181bの先端上部には、流出口171を閉塞可能な弁体183がリンク機構等を用いて組み付けられている。
これにより、作動軸181が上昇すると、弁体183も一体に上昇して、流出口171を塞ぎ、作動軸181が下降すると、弁体183も一体に下降して、流出口171を開放するようになっている。
【0049】
次に、本実施例の動作について説明する。
駆動機構180を作動させて、作動軸181を上昇させると、作動軸上部181aがキャップ182の上面を押上げて、弁装置93の弁体98を上昇させる。これにより、流出口94が開いて、給水タンク90内の水が受け皿170内に流出する。
このとき、作動軸181の上昇によって、作動軸下部181bも長孔173に沿って上昇するので、弁体183が持上げられて、流出口171を閉塞することになる。このため、受け皿170内に流入された水は、喫水管95aの下端まで溜まることになる。
そして、この状態から、作動軸181を下降させると、作動軸下部181bが下降し、作動軸下部181bと一体に弁体183も下降して、流出口171が開く。この結果、受け皿170内の水が自重によって、給水パイプ172内に流入し、給水パイプ172の先端開口から製氷皿149に流出することとなる。
その他の構成,作用効果は上記第五実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0050】
参考例1.
図35は、本発明の一参考例に係る自動製氷装置用給水タンクを一部破断して示す斜視図である。
本参考例の自動氷装置用給水タンク190は、ブロー成型にて形成されたケース191と、板状の蓋196とにより構成されている。
ケース191は、内部が透き通って見える透明の角箱状体であり、その底部191にはキャップ取付部192が設けられている。このキャップ取付部192の外周面にはネジ溝193が形成され、このネジ溝193に、上記第一実施例に適用されるキャップ21や、第五及び第六実施例に適用されるキャップ95等を螺合することによって、これらのキャップ21,95をキャップ取付部192に取り付けることができるようになっている。また、ケース191の前面194の上端中央部には、取っ手195が凹設されている。
このようなケース191の上に蓋196が被せられている。具体的には、蓋196全体がケース191の上端縁の形状に対応して形成されており、蓋196の前部に切り欠き形成された切欠部197を蓋195に合せるようにして、ケース191の上に接着又は溶着されている。
【0051】
次に、本参考例の給水タンク190の使用例について説明する。
まず、給水タンク190にキャップ取付部192から水を入れ、キャップ取付部192に、上記キャップ21,95等を取り付ける。
この状態で、図37に示すように、給水タンク190を冷蔵庫1上部の給水タンクコーナー4内にセットする。このとき、図35に示すように、ケース191と蓋196との合せ面198がケース191の最上位にあるので、セット時の水面Yは必ず合せ面198よりも低くなる。したがって、ケース191と蓋196との間に接着不良又は溶着不良があった場合においても、この合せ面198から水がもれることはない。
このように給水タンク190を給水タンクコーナー4にセットすると、図37に示すように、給水タンク190の前面194が使用者の目の位置近くに位置することになる。したがって、使用者は、透明のケース191の前面194を通して、給水タンク190内の水の有無を目で直接確認することができるので、空の給水タンク190を給水タンクコーナー4にセットしてしまうという事態の発生を防止することができる。
【0052】
参考例2.
図36は、本発明の他の参考例に係る自動氷装置用給水タンクを示す斜視図である。
本参考例の自動氷装置用給水タンク200は、ケースの一部を透明にした点が上記第1参考例と異なる。
すなわち、図36に示すように、蓋202が接着又は溶着されたケース201の前面203の一部に、給水タンク200の内部が透き通って見える透明部204が形成されている。
これにより、使用者は、透明のケースの前面203の透明部204を通して、給水タンク200内の水の有無を目で直接確認することができる。
その他の構成,作用効果は図35に示した給水タンク190と同様であるので、その記載は省略する。
【0053】
参考例3.
図38は上記自動氷装置用給水タンクを照す構造を有した本発明の自動製氷装置の一参考例の要部を示す斜視図であり、図39は本参考例が適用された冷蔵庫の部分断面図である。
本参考例は、上記給水タンク190がセットされる給水タンクコーナー4に照明用のランプ210を取り付けた構成になっている。
具体的には、給水タンク190の後方から照射可能な箇所にランプ210が取り付けられている。これにより、ランプ210の光が透明な側面199等から給水タンク190内に入り、水面Yが光に照されて、透明な前面194から見えるので、使用者は容易に給水タンク190内の水の量を確認することができる。
なお、給水タンク照射用ランプとして、本参考例のように特別のランプ210を用いず、冷蔵庫1の図示しない扉を開いたときに、給水タンクコーナー4内をも照す庫内灯の光を利用しても良い。
【0054】
参考例4.
図40は、本発明の一参考例に係る自動製氷装置に適用可能な給水検知装置のブロック図である。
この給水検知装置は、給水検知装置としての温度センサー211とこの温度センサー211にスイッチ213を介して接続された扉開閉判定装置220とを備えている。
温度センサー211は、製氷皿210の近傍に配置されており、この温度センサー211によって、製氷皿210への給水の有無が判定されるようになっている。
具体的には、上記第一及び第五実施例の自動製氷装置に適用された制御基板50や制御部160等によって製氷皿210への給水動作をしているにもかかわらず、温度上昇がない場合には、図示しない給水タンクの中に水がないと判断して、温度センサー211から動作信号Eを表示ランプ212とスイッチ213とに出力し、表示ランプ212を点灯させる。
なお、これらの温度センサー211とスイッチ213は例えばサーモスタットで形成することができる。
スイッチ213は、動作信号Eを入力すると電源214を扉開閉判定装置220に接続して、扉開閉判定装置220を動作させる機能を有している。
【0055】
扉開閉判定装置220は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、その内部に、一定周波数のクロック信号Kを出力するクロック221と、このクロック信号Kに基づいて時間を計算し、その時間を示すカウント信号Nを出力するカウンタ222と、カウント信号Nに基づいて所定の処理を行う処理部223とを有している。
処理部223は、予め設定されメモリ224に格納された基準時間Tをメモリ224から読み出して、この基準時間Tとカウント信号Nが示す時間との大小を比較し、カウント信号Nが示す時間が基準時間Tを超えたときに、上記第一及び第五実施例の自動製氷装置に適用された制御基板50や制御部160等の給水制御部に対して給水動作を停止させる停止信号Vを出力すると共に、カウンタ222にリセット信号Rを出力するようになっている。また、この処理部223は、冷蔵庫1の扉7の近傍に取り付けられた扉開閉センサー230に接続されている。
扉開閉センサー230は、扉7の開閉を検知して、その開閉を示す検知信号Pを処理部223に出力するものである。そして、処理部223は、この検知信号Pを入力すると、給水動作を行わせる給水動作信号Wを上記給水制御部に対して出力した後、扉開閉判定装置220と電源214とを断状態にする停止信号S1をスイッチ213に出力すると共に、表示ランプ212を消灯させるOFF信号S2を出力するようになっている。
【0056】
次に、かかる構成の給水検知装置が示す動作について説明する。
使用者が空の給水タンクをセットしてしまった場合には、製氷皿210への給水動作を行っても、周囲の温度上昇が生じない。
したがって、この場合には、温度センサー211が動作信号Eを表示ランプ212とスイッチ213とに出力し、表示ランプ212が点灯すると共に、スイッチ213が作動して扉開閉判定装置220が作動する。
すると、扉開閉判定装置220のクロック221がクロック信号Kをカウンタ222に出力し始め、カウンタ222がこのクロック信号Kに基づいて計算した時間を示すカウント信号Nを処理部223に出力する。
これにより、処理部223は、基準時間Tをメモリ224から読み出して、基準時間Tとカウント信号Nが示す時間との大小を比較する。そして、カウント信号Nが示す時間が基準時間Tを超えたときに、すなわち、扉開閉判定装置220作動後、基準時間Tを経過したときに、給水タンクにまだ水が入れられていないと判断して、上記給水制御部に対して停止信号Vを出力して給水動作を停止させる。この処理と並行して、処理部223からカウンタ222にリセット信号Rを出力して、再カウントさせる。処理部223は基準時間T間隔でこのような処理を繰り返す。
【0057】
そして、図41に示すように、基準時間T内に扉7の開閉があった場合には、扉7の開閉を検知した扉開閉センサー230から検知信号Pが処理部223に入力される。すると、処理部223は、給水動作信号Wを給水制御部に出力して、給水動作を行わせる。しかる後、処理部223は停止信号S1とOFF信号S2とをスイッチ213と表示ランプ212とに出力して、扉開閉判定装置220と電源214とを断状態にすると共に表示ランプ212を消灯させることになる。以上のように、上記給水検知装置を備えた自動製氷装置によれば、空の給水タンクをセットしてしまった場合においても、水が満たされた給水タンクが再セットされない限り、給水動作が行われないので、空の給水タンクのセットによる氷の未製造という事態は生じない。さらに、電気的且つ簡単な構造のマイクロコンピュータによって、給水検知装置を形成することができ、このため、図46に示したような機械的な構造で且つ複雑な構造をしたタンクセット検知装置を必要としない。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の本発明の自動製氷装置によれば、流入口及び流出口を有する定量室と、上記流入口を開閉する流入弁及び上記流出口を開閉する流出弁を有し、上記定量室内への水の流入時に流出弁を閉じ、上記定量室からの水の流出時に流入弁を閉じる弁装置とを内蔵した給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記定量室の流出口から水を受け皿に供給させる駆動装置と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、常に定量室内の一定量の水を製氷皿に給水することができ、また、水が長時間外気にされることがないので、空中浮遊菌の侵入がなく、ぬめりや腐敗の発生を防止することができると共に、給水タンクの清掃やメインテナンスを容易に行うことができる。また、上記駆動装置と給水ポンプとを、モータと、このモータの回転軸に連結されモータの正回転時に上記作動軸を上記弁装置に対して作用させるように機能する正方向作動機構と、モータの回転軸に連結されモータの逆回転時にモータの回転をポンプとして機能させる逆方向作動機構とで構成して、一体にした構成としたので、自動製氷装置の小型化を図ることができる。
請求項2に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の底面に設けられた排水路と、この給水路を開閉する排水弁と、この排水弁の開閉動作を制御する制御装置とを設けた構成としたので、たとえ受け皿に水が残ったとしても、全て排水することができるので、受け皿にぬめりや腐敗が発生することがない。
請求項3に記載の自動製氷装置によれば、点灯,消灯可能な表示部と、上記給水タンクのセット後、一定期間経つと上記駆動装置の作動を停止させて上記表示部を点灯させ、且つ上記タンクのセットを解除すると上記表示部を消灯させるタンクセット検知装置とを設けた構成としたので、使用者の心理的安心を保証することができる。
【0059】
請求項4に記載の自動製氷装置によれば、流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有した受け皿と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、駆動装置の動作時間のバラツキや流出口からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿内に製氷皿一杯分の水量を確保することができる。また、受け皿内の水は即座に吸水され、この結果、空中浮遊菌が水に侵入してぬめりや腐敗が発生するという事態を防止することができる。また、上記作動軸に弾性材で形成された袋状のキャップを取り付け、このキャップで駆動装置を水密にシールした構成としたので、水の駆動装置内への侵入を防止することができる。
請求項5に記載の自動製氷装置によれば、上記駆動装置に、上記キャップ内の空気を抜くための空気抜き部材を取り付けた構成としたので、空気抜き部材によってキャップ内の空気が流出し、駆動装置を応答性良く動作させることができる。
請求項6に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の底部近傍に、メッシュ状のフィルタを配設した構成としたので、受け皿内の異物をフィルタによって取り除くことができ、この結果、異物の侵入によるギヤスクリューの噛み合い部の破損を未然に防止することができる。
【0060】
請求項7に記載の自動製氷装置によれば、先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置した構成としたので、受け皿で飛び散った水の給水ポンプへの飛散を防止することができる。
請求項8に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の最深部に凹部を設け、この凹部内に上記吸入ホースの先端部を配置して固定した構成としたので、受け皿内の水を効率よく全て吸い上げることができる。
請求項9に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは、モータとこのモータの回転軸に連結された一対のギヤスクリューとを有し、この一対のギヤスクリューの噛み合い回転によって上記吸入ホース内の水を上記押出ホース内に送り出す自給式のポンプにより構成としたので、受け皿内の水を速やかに吸水することができる。
請求項10に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは防振体に収納されている構成としたので、ギヤスクリューの噛み合い等で発生する振動音の伝幡を防止することができる。
請求項11に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク,駆動装置,受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したので、故障の際、一方の押出ホースのみを取外して容易に修理することができ、また、再組立の際には取外した押出ホースを連結管に差込むだけで、押出ホース同士を容易に連結することができる。
請求項12に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホースの先端部に、排出される水が飛散して製氷皿外に飛び散ることを防止するための飛散防止体を設けた構成としたので、押出ホースからの水を飛び散らせることなく製氷皿に供給することができる。
請求項13に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホース内に、水を整流して飛散を防止するための整流部を設けた構成としたので、水を整流部で減速させて飛び散らせることなく、製氷皿内に供給することができる。
【0061】
請求項14に記載の自動製氷装置によれば、上記弁装置を駆動させる上記駆動装置を上記受け皿の水面が上記喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作させた後、上記駆動装置を停止させて上記給水タンクからの水の流出を止めると共に、上記給水ポンプを動作させる制御部を備える構成としたので、受け皿に完全に製氷皿一杯分の水が溜まった後、この水を製氷皿に供給することができる。
請求項15に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは、上記制御部のリセット時点又は冷蔵庫の扉が開けられてテストスイッチが押された時点で一定時間動作するものである構成としたので、制御部のリセット又はテストスイッチ作動によって給水ポンプ内等に水が残るという事態を防止することができる。
請求項16に記載の自動製氷装置によれば、流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有した受け皿と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、駆動装置の動作時間のバラツキや流出口からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿内に製氷皿一杯分の水量を確保することができる。また、受け皿内の水は即座に吸水され、この結果、空中浮遊菌が水に侵入してぬめりや腐敗が発生するという事態を防止することができる。さらに、先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置した構成としたので、受け皿で飛び散った水の給水ポンプへの飛散を防止することができる。さらにまた、上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク,駆動装置,受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したので、故障の際、一方の押出ホースのみを取外して容易に修理することができ、また、再組立の際には取外した押出ホースを連結管に差込むだけで、押出ホース同士を容易に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る自動製氷装置が適用される冷蔵庫の外観図である。
【図2】本実施例の自動製氷装置を示す概略断面図である。
【図3】本実施例の要部を示す断面図である。
【図4】本実施例に適用される制御基板を示す概略図である。
【図5】制御基板による駆動機構と給水ポンプとの動作を示すタイムチャート図である。
【図6】制御基板による他の動作例を示すタイムチャート図である。
【図7】本実施例の第一変形例を示す概略断面図である。
【図8】本実施例の第二変形例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第二実施例に係る自動製氷装置を示す概略断面図である。
【図10】本実施例に適用される制御基板を示す概略図である。
【図11】制御基板の動作を示すタイムチャート図である。
【図12】本発明の第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品を示す斜視図である。
【図13】駆動機構・給水ポンプ一体品の内部構成図である。
【図14】図13の矢視A図である。
【図15】図14の矢視B図である。
【図16】第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品の変形例を示す概略断面図である。
【図17】図16の矢視A図である。
【図18】本変形例の動作を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の第四実施例に係る自動製氷装置に適用されるLEDが取り付けられた給水タンクコーナー4の外観を示す部分拡大図である。
【図20】経過LEDのタイムチャート図である。
【図21】本発明の第五実施例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図22】スペーサーを示す断面図である。
【図23】スペーサーの裏面図である。
【図24】フィルタの平面図である。
【図25】給水ポンプの縦断面図である。
【図26】給水ポンプの横断面図である。
【図27】給水ポンプの防振体への収納状態を示す断面図である。
【図28】給水ポンプの防振体への収納状態を示す斜視図である。
【図29】押出ホース同士の連結状態を示す断面図である。
【図30】飛散防止体と整流部の取り付け状態を示す断面図である。
【図31】本実施例に適用される制御部を備える自動製氷装置を示す冷蔵庫の断面図である。
【図32】制御部による動作フローチャート図である。
【図33】制御部による動作タイムチャート図である。
【図34】本発明の第六実施例に係る自動製氷装置の要部を示す断面図である。
【図35】本発明の一参考例に係る自動製氷装置用給水タンクを一部破断して示す斜視図である。
【図36】本発明の他の参考例に係る自動氷装置用給水タンクを示す斜視図である。
【図37】上記参考例に係る自動氷装置用給水タンクのセット状態を示す断面図である。
【図38】自動氷装置用給水タンクを照す構造を有する本発明の自動製氷装置の一参考例の要部を示す斜視図である。
【図39】本参考例が適用された冷蔵庫の部分断面図である。
【図40】本発明の一参考例に係る自動製氷装置に適用可能な給水検知装置のブロック図である。
【図41】本参考例のタイムチャート図である。
【図42】従来例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図43】他の従来例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図44】給水検知装置とタンクセット検知装置を備える従来の自動製氷装置を示す冷蔵庫の断面図である。
【図45】給水検知装置の斜視図である。
【図46】タンクセット検知装置の概略図である。
【符号の説明】
10 給水タンク
20 定量室
22 流出口
24 流入口
27 連動弁
28 流出弁
29 流入弁
30 バネ
32 受け皿
46 押出ホース
47 製氷皿
【産業上の利用分野】
本発明は、製氷皿へ水を供給して製氷する自動製氷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動製氷装置として、図42に示すように、特開平3−137473号公報記載の技術がある。
図42において、符号300は水受容器であり、水受容器300は、計量容器301とスリット302と受け部303とで構成されており、受け部303には、バルブ304とキャップ305とを有する給水タンク308が配置されている。そして、計量容器301には、羽根306を有するモータ307と給水パイプ309とを備えた給水ポンプが備え付けられている。
かかる構成により、給水タンク308内の水がバルブ304を通って水受容器300に溜まった後、キャップ305を通って計量容器301に流入するようになっている。そして、給水時には、計量容器301内の水が給水ポンプアップされる。このとき、計量容器301に補給される水はキャップ305を通るので、単位時間当たりの通過水量は少ない。したがって、計量容器301からの水は一定量だけ製氷皿に供給されることになる。
【0003】
上述した自動製氷装置では、製氷皿の位置と給水装置の位置との上下関係がどうであろうと給水可能であるが、給水ポンプ等の面からコストが高く付き、しかも大きな騒音を発生するという問題があった。
すなわち、給水時に給水ポンプのモータ307の回転音による騒音が生じたり、モータ307の回転数のバラツキや、冷蔵庫設置時の冷蔵庫の傾きや、部品組立時のバラツキによって、計量容器301が傾斜し、この傾斜による水位変化よって、製氷皿への給水量が不均一になってしまうという問題があった。
【0004】
そこで、これに対処する従来の自動製氷装置として、図43に示す特開平3−221769号公報記載の技術がある。
この自動製氷装置は、製氷室310内に製氷皿312を配設すると共に、冷蔵室311内に給水装置313を配設して、給水タンク314の水を給水装置313から製氷皿312に給水するようになっている。
具体的には、製氷室310内の製氷皿312は、冷蔵室311内の給水装置313よりも低い位置に配置されており、給水管322を介して給水装置313と繋がっている。
そして、給水装置313には貯水容器315と水受け323とが設けられており、この水受け323の上に上記給水タンク314が配置されている。
また、貯水容器315は、水受け323と貯水部316とを連通させる流入口317を上部に有し、貯水部316と給水管322とを連通させる流出口318を下部に有している。そして、これら流入口317及び流出口318が、電磁ソレノイド319によって制御される流入弁320及び流出弁321により、開閉されるようになっている。
すなわち、流入弁320及び流出弁321に対する電磁ソレノイド319の制御によって、流入口317が開のときに流出口318が閉となり、流入口317が閉のときに流出口318が開となるようになっている。
【0005】
かかる構成により、給水タンク314から出た水はいったん水受け323に溜まり、流入口317から貯水部316に流入する。このとき、流入弁320が開であり、流出弁321が閉であるので、貯水部316に流入した水は貯水部316内に留り、貯水部316内が満水になる。そして、水を製氷皿312に供給する際には、電磁ソレノイド319を作動させて流出弁321を開き、流入弁320と閉じる。これにより、貯水部316内の水だけが給水管322を介して製氷皿312に流れ、一定量の水が製氷皿312に給水される。
【0006】
このような自動製氷装置には、一般に、給水タンクへの給水と製氷完了とを検知する給水検知装置と、給水タンクのセットを検知するタンクセット検知装置とが設けられている。
図44は、実開平2−128069号公報記載の給水検知装置と実開平1−136869号公報記載のタンクセット検知装置とを有する自動製氷装置を備える冷蔵庫の断面図である。
図44において、符号330は冷蔵室であり、この冷蔵室330内に給水タンク331が配設されている。この給水タンク331は水受け皿332を介して渦巻き式の給水ポンプ333に連結されており、この給水ポンプ333には、冷凍室335内に配設された製氷皿336に通じる給水パイプ334が取付けられている。
かかる構造により、給水タンク331内の水が一旦水受け皿332に溜められた後、給水ポンプ333によって、給水パイプ334から製氷皿336に給水されるようになっている。
【0007】
図45は、この自動製氷装置に設けられた給水検知装置の斜視図である。
この給水検知装置340は、冷凍室335内の製氷皿336の近傍に取り付けられた温度センサー341と、冷蔵庫内または冷蔵庫外に取り付けられた表示ランプ342とを備えている。
温度センサー341は、水の製氷皿336への供給時における冷凍室335内の温度上昇を検知して、製氷皿336への給水を確認するようになっている。
具体的には、製氷皿336への給水動作をしているにもかかわらず、温度上昇がない場合には、給水タンク331の中に水がないと判断して、表示ランプ342を点灯させて、使用者に給水タンク331への給水を促す。そして、使用者が給水タンク331を再セットすると、表示ランプ342が消灯するようになっている。
【0008】
図46は、タンクセット検知装置を示す概略図である。
図46において、符号350がタンクセット検知装置であり、このタンクセット検知装置350は、ボタン351を露出させたスイッチ352と、軸353で回転自在に軸支され、バネ354によってボタン351方向に引っ張られているレバー355とを有している。
かかる構成により、給水タンク331をセットしていないときには、レバー355がバネ354によって矢印方向に回転され、ボタン351がレバー355の右側部によって押されて、スイッチ352がON状態になるので、給水タンク331の非セット状態が検知される。逆に、給水タンク331をセットしたときには、レバー355がバネ354に抗して逆矢印方向に回転され、レバー355の右側部がボタン351から離れて、スイッチ352がOFF状態になるので、給水タンク331のセット状態が検知されるようになっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平3−221769号公報記載の自動製氷装置では、上述したような構成になっているので、水受け323に溜った水が空気にさらされることになる。このため、この水内に空中浮遊菌が侵入し、その状態で長期間放置しておくと、ぬめりや腐敗が生じるおそれがあった。
また、給水タンク314の供給口が小さいので、給水タンク314を清掃することが困難である。このため、この給水タンク314内に溜まった水を長期間使用しないで、その後、電磁ソレノイド319を作動すると、給水タンク314内の非衛生な水が製氷皿312に供給されてしまうという問題があった。
さらに、冷蔵室311内の食品の臭いが外部にさらされた水受け323の水に移って、製氷から異臭が発するという問題もあった。
【0010】
また、上記実開平2−128069号公報記載の給水検知装置と実開平1−136869号公報記載のタンクセット検知装置とを有する自動製氷装置においては、給水検知装置340の表示ランプ342が、給水タンク331への給水の有無にかかわらず、給水タンク331を再セットするだけで、表示ランプ342が消灯するようになっているので、使用者の過誤により給水タンク331に給水しないで再セットしてしまった場合には、表示ランプ342が消灯してしまう。このため、使用者は、冷蔵庫の外部から給水の有無が確認できず、給水タンク331への給水を完了したものと誤認したままになる。
さらに、タンクセット検知装置350は機械的且つ複雑な構造になっているので、自動製氷装置のコストアップに繋がるだけでなく、氷結による動作不能状態に劣り易いという問題もある。
そして、上記自動製氷装置においては、給水ポンプ333に渦巻き式のポンプを使用しているので、給水ポンプ333休止時に、給水パイプ334に残っている水が戻って、水受け皿332に溜まることになる。このため、水受け皿332内の水に藻やカビが発生しやすく、定期的に水受け皿332を清掃しなければならないので、メインテナンスが煩雑であった。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、小型で、空気浮遊菌や食品の臭いの侵入を防止することができると共に騒音の発生を抑え且つ均一な給水量を確保することができ、さらに、簡単な構造で給水タンクの給水の有無を容易に確認することができる自動製氷装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の自動製氷装置は、定量室と、定量室内への水の流入時に流出弁を閉じ、定量室からの水の流出時に流入弁を閉じる弁装置とを内蔵した給水タンクと、弁装置を駆動させて定量室から水を受け皿に供給させる駆動装置と、受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプとを備える構成とした。そして、駆動装置と給水ポンプとを、一体にした構成とした。
請求項2に記載の自動製氷装置は、排水路を開閉する排水弁の開閉動作を制御する制御装置を設けた構成とした。
請求項3に記載の自動製氷装置は、給水タンクのセット後、一定期間経つと駆動装置の作動を停止させて表示部を点灯させ、タンクのセットを解除すると表示部を消灯させるタンクセット検知装置を設けた構成とした。
請求項4に記載の自動製氷装置は、喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、弁装置を駆動させて水を流出口から流出させる駆動装置と、溜まった水の水面が喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、給水ポンプとを備える構成とした。そして、作動軸にキャップを取り付け、キャップで駆動装置を水密にシールした構成とした。
【0013】
請求項5に記載の自動製氷装置は、駆動装置に空気抜き部材を取り付けた構成とした。
請求項6に記載の自動製氷装置は、受け皿にフィルタを配設した構成とした。 請求項7に記載の自動製氷装置は、吸入ホースと押出ホースとを給水ポンプに取り付けて、給水ポンプを受け皿よりも上方に配置した構成とした。
請求項8に記載の自動製氷装置は、受け皿最深部の凹部内に吸入ホースの先端部を配置して固定した構成とした。
請求項9に記載の自動製氷装置は、給水ポンプにモータと一対のギヤスクリューとを有する自給式のポンプを用いた構成とした。
請求項10に記載の自動製氷装置は、給水ポンプを防振体に収納した構成とした。
請求項11に記載の自動製氷装置は、押出ホースを、連結管で連結された第一及び第二の押出ホースで構成した。
請求項12に記載の自動製氷装置は、押出ホースの先端部に飛散防止体を設けた構成とした。
請求項13に記載の自動製氷装置は、押出ホース内に整流部を設けた構成とした。
【0014】
請求項14に記載の自動製氷装置は、駆動装置を受け皿の水面が喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作させた後、駆動装置を停止させると共に給水ポンプを動作させる制御部を備える構成とした。
請求項15に記載の自動製氷装置は、制御部のリセット時点又は冷蔵庫の扉が開けられてテストスイッチが押された時点で給水ポンプを一定時間動作させる構成とした。
請求項16に記載の自動製氷装置は、喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、弁装置を駆動させて水を流出口から流出させる駆動装置と、溜まった水の水面が喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、給水ポンプとを備える構成とした。そして、吸入ホースと押出ホースとを給水ポンプに取り付けて、給水ポンプを受け皿よりも上方に配置し、さらに、押出ホースを、連結管で連結された第一及び第二の押出ホースで構成した。
【0016】
【作用】
請求項1に記載の自動製氷装置によれば、定量室内への水の流入時には弁装置の流出弁が閉じ、定量室からの水の流出時には流入弁を閉じる。そして、定量室からの水の流出によって、水が受け皿に供給され、給水ポンプによって受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、モータの正回転時に作動軸が弁装置に対して作用し、モータの逆回転時にモータの回転がポンプとして機能する。
請求項2に記載の自動製氷装置によれば、制御装置によって排水弁を開状態にすると、受け皿の水が排水路内に排水される。
請求項3に記載の自動製氷装置によれば、給水タンクのセット後、一定期間経つと上記駆動装置の作動が停止すると共に表示部が点灯し、また、タンクのセットを解除すると、表示部が消灯する。
【0017】
請求項4に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置によって弁装置を駆動すると、給水タンクの水が流出口から受け皿に流出する。そして、水が喫水管の先端に至ると、受け皿には製氷皿一杯分の水が溜まり、しかる後、給水ポンプによって、受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、キャップで駆動装置が水密にシールされているので、受け皿の水が駆動装置に侵入することはない。
請求項5に記載の自動製氷装置によれば、キャップ内の空気が空気抜き部材によって抜かれるので、駆動装置が応答性良く作動する。
請求項6に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプの吸水動作によって、受け皿の水に入った異物がメッシュ状のフィルタによって除去される。
請求項7に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプが受け皿よりも上方の位置に配置されているので、受け皿に流出する水の飛沫が給水ポンプにかかることはない。
請求項8に記載の自動製氷装置によれば、凹部内に先端部が配置固定された吸入ホースによって、受け皿内の水が効率よく全て吸い上げられる。
請求項9に記載の自動製氷装置によれば、一対のギヤスクリューの噛み合い回転によって吸入ホース内の水が押出ホース内に送り出される。
請求項10に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプの振動音が防振体によって吸収される。
【0018】
請求項11に記載の自動製氷装置によれば、吸入ホースで吸水された水は、第一及び第二の押出ホースを通って、製氷皿に供給される。
請求項12に記載の自動製氷装置によれば、押出ホース先端部から排出される水の飛散が飛散防止体によって防止される。
請求項13に記載の自動製氷装置によれば、押出ホース内の水が整流部によって整流される。
請求項14に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置が受け皿の水面が喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作した後、給水ポンプが動作する。
請求項15に記載の自動製氷装置によれば、給水ポンプが、制御部のリセット時点又はテストスイッチが押された時点で一定時間動作する。
請求項16に記載の自動製氷装置によれば、駆動装置によって弁装置を駆動すると、給水タンクの水が流出口から受け皿に流出する。そして、水が喫水管の先端に至ると、受け皿には製氷皿一杯分の水が溜まり、しかる後、給水ポンプによって、受け皿内の水が製氷皿へ供給される。また、給水ポンプが受け皿よりも上方の位置に配置されているので、受け皿に流出する水の飛沫が給水ポンプにかかることはない。さらに、吸入ホースで吸水された水は、第一及び第二の押出ホースを通って、製氷皿に供給される。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
実施例1.
図1は、本発明の第一実施例に係る自動製氷装置が適用された冷蔵庫の外観図であり、図2は本実施例の自動製氷装置を示す概略断面図であり、図3は本実施例の要部を示す断面図である。
図1において、冷蔵庫1は、冷蔵室2とこの冷蔵室2の上に配設された冷凍室3とを備えている。
そして、冷蔵室2の上部には給水タンクコーナー4が設けられ、冷凍室3の下部には製氷コーナー5が設けられており、これら給水タンクコーナー4と製氷コーナー5とに自動製氷装置が装備されている。
図2に示すように、給水タンク10は、給水タンクコーナー4内に取り付けられており、給水タンク10の下側には手が入る程の大径の取付口11が設けられている。そして、この取付口11に定量室20が装着されている。
定量室20は、図3に示すように、取付口11に螺合され中心部に流出口22を有するキャップ21と、上部に流入口24を有する中ケース23と、活性炭26を有する上ケース25とで構築されている。
キャップ21の流出口22には、流出口22と流入口24を開閉するための連動弁27が装着されている。
【0021】
連動弁27は、流出口22を塞ぐ流出弁28と、流入口24を塞ぐ流入弁29とを有し、バネ30によって図の下方に付勢されている。すなわち、連動弁27に下方から力が加わらない場合には、バネ30によって、連動弁27が下げられるので、流入口24が開き、流出口22が閉じた状態になる。
また、中ケース23は、キャップ21にネジ止め又は嵌め合い等で固定されており、その上部にはエア抜き23aが設けられている。そして、この中ケース23上に上ケース25がネジ止め又は嵌め合い等で取り付けられ、活性炭26を介して、給水タンク10内の水を定量室20内に流入させるようになっている。
このような定量室20が装着された取付口11の下側に、受け皿32が配設され、この受け皿32に設けられ下降傾斜した給水路31に、駆動装置としての駆動機構40が装着されている。
【0022】
駆動機構40は、内部の電磁ソレノイドの電磁作用によって作動軸41を上下させ、作動軸41の先端に取り付けられたカサ42によって、定量室20の連動弁27を上方に押すようになっている。
カサ42は、流出口22からの水が給水路31の取付孔31a内に侵入しないようにするためのもので、シリコン系の材質で形成されている。
これにより、駆動機構40を作動させて、作動軸41を上昇させると、連動弁27が上方に押されて、流出口22が開くと共に流入口24が流入弁29によって閉じられることになる。
このような駆動機構40が装着された受け皿32には、図1に示すように、給水ポンプ45が設置され、この給水ポンプ45の上端に押出ホース46が取り付けられている。
押出ホース46は、冷凍室3の製氷コーナー5まで延出しており、その先端が製氷コーナー5内の製氷皿47の上に至っている。
なお、給水ポンプ45は、渦巻き式ではなく、自給式のポンプである。
【0023】
次に、本実施例の動作について説明する。
駆動機構40を作動させない状態では、定量室20の連動弁27にバネ30の下方付勢力のみが働くので、流出口22が流出弁28によって閉じられ、流入口24が開放された状態にある。
したがって、この状態では、給水タンク10内の水が、活性炭26を通って上ケース25内に入り、流入口24を通って中ケース23内に入り込む。
この中ケース23内への水の流入はエア抜き23aの作用によって、スムーズに行われる。このとき、流出口22が流出弁28によって塞がれているので、定量室20内に水が満水することになる。
【0024】
そして、駆動機構40を作動させると、作動軸41が上昇し、カサ42が連動弁27の下端をバネ30の付勢力に抗して押上げる。この結果、流出口22が開き、流入口24が流入弁29によって塞がれるので、中ケース23内の水が流出口22から受け皿32に流出する。この受け皿32上の水は、給水ポンプ45の作用によって、押出ホース46から製氷皿47内に供給される。
このとき、流入口24が塞がれているので、受け皿32に流出する水量はほぼ中ケース23の容積に等しい。このため、中ケース23の容積に対応した定量の水が製氷皿47に供給されることになる。
なお、流出口22には、エア抜き用の孔がないので、水の流出時間は一定ではなく、受け皿32内の水量の変位は一定ではないが、自給式の給水ポンプ45によって直ちに吸入するので、受け皿32に水は残らない。すなわち、水の流出時間にバラツキがあっても、水は受け皿32に留まることなく、製氷皿47に定量給水される。
【0025】
図4は、上記駆動機構40と給水ポンプ45との動作を制御する制御基板を示す概略図であり、図5は、そのタイムチャート図である。
制御基板50は、冷蔵庫1に設けられ、駆動機構40と給水ポンプ45とに接続されている。なお、符号51は、制御基板50の電源である。
図5に示すように、この制御基板50から給水開始信号が出力されると、駆動機構40がOFFから一定時間ONになる。このとき、t1秒後に、給水ポンプ45がOFFから一定時間ONになるようなタイミングをとる。
また、図6に示すように、駆動機構40がONの後、t2秒後に、給水ポンプ45がOFFから一定時間ONになるようなタイミングをとるようにしても良い。
このような駆動機構40の動作により受け皿32に溜まった水は、給水ポンプ45により吸水され、受け皿32内は空になる。
なお、冷凍室3側に製氷皿47を回転離氷させるための図示しないギアボックスがあり、ここで貯氷箱に溜まる氷の量を検知しており、氷の量が足りないときには、上記給水開始信号が制御基板50から出力される。この検氷のタイミングは冷凍室3のドアの開閉時に行われるようになっている。
【0026】
以上のように、本実施例の自動製氷装置によれば、水が、受け皿32に留まることなく、製氷皿47に定量給水され、しかも、給水タンク10が密閉されているので、水は外気にさらされることはない。この結果、水に空中浮遊菌が侵入することはほとんどなく、菌の発生が防止される。
また、押出ホース46の内径がある一定径以下の場合には、自給式の給水ポンプ45は、給水路31と受け皿32とに溜まった水を全て汲み上げるだけでなく、押出ホース46内の水も全て押上げて、製氷皿47に給水するので、この点からも菌の発生をより一層防止することができる。
また、キャップ21を取外し、給水タンク10の大径の取付口11から手を入れて、容易に給水タンク10内を清掃することができ、しかも、給水タンク10と駆動機構40とが別体に形成されているので、給水タンク10を自由に取外して、清掃,修繕等のメインテナンスを容易に行うことができる。
また、駆動機構40のカサ42をシリコン系の材質で形成しているので、連動弁27への衝突音がほとんどなく、騒音の発生はほとんどない。
【0027】
ここで、給水ポンプ45の配置変形例について説明する。
図7は、第一変形例を示す概略断面図である。
本変形例は、給水ポンプ45を冷凍室3の製氷コーナー5側に配置し、下側の吸入ホース48を受け皿32上に介設した構造になっている。そして、吸入ホース48の下端部が、受け皿32に設けた凹部34内に挿入されている。
このように配置される給水ポンプ45は、ピストン動や、ギヤスクリュー等の回転動で水を送る方式のものが適切であり、且つ真空度がより低いものが自給高さが高いので、より適切である。
図8は、第二変形例を示す概略断面図である。
本変形例は、給水ポンプ45を給水路31や受け皿32の位置よりも低く配置して、この給水ポンプ45に押出ホース46を接続させた構造になっている。
【0028】
実施例2.
図9は、本発明の第二実施例に係る自動製氷装置を示す概略断面図であり、図10は本実施例に適用される制御基板を示す概略図であり、図11は、そのタイムチャート図である。
本実施例は、受け皿32に残った水を排水する排水構造を備えている点が上記第一実施例と異なる。
排水構造は、図9に示すように、受け皿32の下側に排水路35が連設され、この排水路35にドレンホース36が接続されている。そして、排水路35の途中に排水弁37が装着されている。
給水ポンプ45の位置や種類によっては、受け皿32内の全ての水を製氷皿47に送り出すことができない場合があり、受け皿32内に水が残って、菌がが発生するおそれがある。
本実施例は、かかる点を考慮したもので、排水弁37を適宜開くことによって、受け皿32内に残った水を、排水路35からドレンホース36に流出させて、蒸発させることができるようになっている。
かかる排水弁37と駆動機構40と給水ポンプ45との動作は、図10に示す制御基板52によって制御されるようになっている。
つまり、図11に示すように、給水開始信号が制御基板52から出力されると、駆動機構40がOFFから一定時間ON状態になり、その後、給水ポンプ45がOFFから一定時間ON状態になる。そして、t3秒後に、排水弁37がOFFからON状態になるようになっている。
その他の構成,作用効果は上記第一実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0029】
実施例3.
図12は本発明の第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品を示す斜視図であり、図13は駆動機構・給水ポンプ一体品の内部構成図であり、図14は図13の矢視A図であり、図15は図13の矢視B図である。
本実施例は、駆動機構40と給水ポンプ45とが一体型になっている駆動機構・給水ポンプ一体品を備えた点が上記第一及び第二実施例と異なる。
図12及び図13において、駆動機構・給水ポンプ一体品60は、駆動機構40と給水ポンプ45とが一体になった構造になっている。
駆動機構・給水ポンプ一体品60のケース61内には、両軸モータ62が設けられている。そして、この両軸モータ62の一方の軸には正方向作動機構としての一方向作動器63が設けられ、給水ポンプ45が構成されている。この給水ポンプ45の一方端には受け皿32に連通する吸水パイプ64が接続され、他方端には押出ホース46が接続されている。
一方、両軸モータ62の他方の軸には、一方向作動器63とは逆方向に作動する逆方向作動機構としての一方向作動器65が設けられ、その先端には減速機構66が接続されている。そして、減速機構66は、ギヤ67を介して、作動軸41に連結されている。
この作動軸41は、図14及び図15に示すように、最下位の長穴41aと複数の角穴41bとを有しており、ケース61に取り付けられたバネ68によって下方に付勢されている。
【0030】
駆動機構・給水ポンプ一体品60がかかる構造になっていることにより、両軸モータ62が逆方向に回転すると、一方向作動器63が空回りし、一方向作動器65が接続して減速機構66に両軸モータ62の回転を伝達する。
これにより、ギヤ67が回転して、作動軸41の角穴41b噛み合い、作動軸41がバネ68の付勢力に抗して上昇する。さらに、ギヤ67が回転して長穴41aに至ると、ギヤ67は空回りし、作動軸41の上昇動作がストップする。このように作動軸41が上昇すると、作動軸41先端のカサ42が連動弁27を押上げるので、定量室20内の水が受け皿32内に流出し、吸水パイプ64を介して給水ポンプ45側に至る。この状態で、両軸モータ62の通電を切ると、減速機構66が空回りし、作動軸41がバネ68によって下方に下げられる。これにより、キャップ21の流出口22が連動弁27によって塞がれることになる。
そして、両軸モータ62を正転方向に回転させると、一方向作動器65が空回りし、一方向作動器63が接続して、給水ポンプ45が作動する。これにより、吸水パイプ64から水が吸水されて、押出ホース46に送出される。
ここで、本実施例の変形例について説明する。
図16は本変形例を示す概略断面図であり、図17は図16の矢視A図である。
本変形例は、図に示すように、ギヤ67の代りにゼンマイ71を有するカム70を用いている。
これにより、図13において、カム70が点bから点cに向かって回転すると、作動軸41が上昇し、両軸モータ62が停止したときや停電のときに、ゼンマイ71によって点cから点bに向かって回転して、作動軸41が下がる。すなわち、図18に示すように、両軸モータ62を逆転させると、作動軸41先端のカサ42が押し上がって一定変位し、その後、両軸モータ62が逆転すると、給水ポンプ45が作動する。
その他の構成,作用効果は上記第一及び第二実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0031】
実施例4.
図19は本発明の第四実施例に係る自動製氷装置に適用されるLEDが取り付けられた給水タンクコーナー4の外観を示す部分拡大図であり、図20は経過LEDのタイムチャート図である。
本実施例は、冷蔵庫1の給水タンクコーナー4に給水LED80と経過LED81とを有している点が上記第一乃至第三実施例と異なる。
給水LED80は、一般家庭用の自動製氷装置においてよく用いられるもので、公知の技術で形成されている。すなわち、給水LED80は、上記給水タンク10内の水がなくなったときに点灯して、使用者に補給を促し、給水タンク10に水が補給して、給水タンク10をセットすると消灯するようになっている。
経過LED81は、このように給水タンク10がセットされた後、一定期間(例えば1週間)経過した時点で点灯すると共に、上記駆動機構40の作動を停止させるものである。そして、この経過LED81は、給水タンク10を取り出すと消灯するようになっている。
すなわち、図20に示すように、経過LED81は、給水タンク10をセットした後、t4時間経過すると点灯し、給水タンク10を取り出すと消灯する。
かかる構成により、給水タンク10内の水が腐敗しやすい水である場合においても、一定期間経過すると給水タンク10からの給水が停止されるので、製氷はできないが、使用者の心理的安心度が増すようになっている。
なお、給水LED80と経過LED81の取付位置は図19に示した位置に限定されるものではない。
【0032】
実施例5.
図21は本発明の第五実施例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
図21に示すように、本実施例の自動製氷装置は、弁装置93が取り付けられた給水タンク90と、弁装置93を駆動させる駆動機構100と、給水タンク90の下側に配置された受け皿110と、受け皿110内の水を吸入ホース119と押出ホース141,142を介して製氷皿149に給水する給水ポンプ120とで構成されている。
給水タンク90は、給水タンクコーナー4内に取り付けられており、給水タンク90の下側には手が入る程の大径の取付口91が設けられている。そして、この取付口91に弁装置93が取り付けられている。
弁装置93は、取付口91に螺合され中心部に流出口94を有するキャップ95に組み付けられている。キャップ95の挿通孔96に挿通されたシャフト97の上端に弁体98が固着され、シャフト97がバネ99によって下方に付勢された構造になっている。すなわち、シャフト97が上昇し、弁体98が流出口94を開放することで、給水タンク90内の水が受け皿110に流出するようになっている。また、キャップ95の下面には喫水管95aが突設されている。
【0033】
駆動機構100は、受け皿110にネジにて固定されており、内部の電磁ソレノイドの電磁作用によって作動軸101を上下させ、作動軸101の先端に取り付けられたキャップ102によって、弁装置93のシャフト97を上方に押すようになっている。
具体的には、キャップ102は、シリコン系のゴム等で袋状に形成されており、その内側は作動軸101の先端部に取り付けられ、下部側は、受け皿110の穴部110aに水密に嵌め込まれた状態で、空気抜き部材としてのスペーサー103に取り付けられている。
これにより、作動軸101が上昇すると、キャップ102の上面がシャフト97側に押上がり、このキャップ102上面の押上げによって、シャフト97がバネ99の付勢力に抗して上昇し、弁体98が流出口94を開放する。そして、作動軸101が下降するとバネ99のキャップ102上面が下がり、バネ99の付勢力によってシャフト97が下降して、弁体98が流出口94を塞ぐようになっている。
また、スペーサー103は、図22及び図23に示すように、作動軸101を通す中空部104を有する筒状体であり、そのフランジ部106には中空部104に連通した複数の溝105が列設されている。
これにより、作動軸101の上昇,下降時にキャップ102内の空気が溝105を介して流出入するので、駆動機構100が良好に作動してキャップ102の上面を正確に上下させる。
【0034】
このような駆動機構100が取り付けられた受け皿110は、図21に示すように、最底部に凹部111を有しており、受け皿110の側壁と底壁はこの凹部111に向かうように傾斜している。そして、その内側にはメッシュ状のフィルタ112が取外し可能に取り付けられている。
このフィルタ112の外形は、図24に示すように、受け皿110のフィルタ112取付部内形に対応して設定されており、その中央部分には、キャップ102を挿通させるための孔112aが設けられている。
したがって、キャップ102を作動軸101から取外し、フィルタ112を受け皿110から取外すことによって、フィルタ112に付着した異物を容易に洗い落とすことができる。
このような受け皿110の容積は、図21に示すように、受け皿110内の水の喫水線Zがキャップ95の喫水管95a下端に至った時に、製氷皿149一杯分の水量となるように設定されている。
【0035】
吸入ホース119は、その先端部119aが受け皿110の凹部111底面に押し付けられた状態で固定されている。この先端部119aはその先端開口が凹部111の底面で塞がれないように工夫されている。例えば、先端縁を凹部111底面から離すように、凹部111底面に対して傾けたり、先端部119aを斜にカットしたり、先端部119aに孔を設けたりされている。
これにより、吸入ホース119を介して受け皿110内の水が底側から効率よく吸入されて、給水ポンプ120に至るようになっている。
【0036】
給水ポンプ120は、受け皿110の上端よりも上方に配置されており、この位置で受け皿110内の水を吸上げるようになっている。
この給水ポンプ120は、図25に示すように、回転軸にギヤ122を有するモータ121と、ギヤ122に噛み合うギア123の回転によって一体回転するギヤスクリュー124,125とで構成されている。そして、図26に示すように、ギヤスクリュー124,125の回転によって、吸入ホース119から吸入した水を押出ホース141に送り出すようになっている。
この給水ポンプ120に連結された吸入ホース119の内径Dは、例えば6mm程度の小径に設定されて、吸入ホース119内の真空度が上げられており、これにより、給水ポンプ120の機能が十分発揮されるようになっている。
なお、図26に示すように、吸入ホース119内にメッシュ状のフィルタ113を取り付けても良い。
また、給水ポンプ120は、図27及び図28に示すように、防振体130に入れた状態で、受け皿110に固定しても良い。すなわち、吸入ホース119との連結口126を防振体130の切欠部131の一方に嵌め、且つ押出ホース141との連結口132と給水ポンプ120の図示しない排水口と連結した状態で、給水ポンプ120を防振体130に収納することにより、給水ポンプ120から駆動機構100に伝わる振動を吸収することができる。
【0037】
このような給水ポンプ120の排水口側に連結された押出ホース141は、図21に示すように、冷蔵室2の給水タンクコーナー4と冷凍室3の製氷コーナー5とを仕切る中仕切壁143まで延出されている。そして、連結管150を介して製氷コーナー5側の押出ホース142に連結されている。
具体的には、図29に示すように、連結管150が中仕切壁143に取り付けられ、この連結管150の下端接続部151に、押出ホース141の先端部が接続されている。そして、上の押出ホース142が、連結管150上部の大径の差込み部152から挿入され、差込み部152内に設けられたシール部材153にに差込まれている。
このシール部材153は、空気と水の侵入を防止するシリコンゴム等で形成されており、その外周面には丸みを帯びた複数の突起154が突設され、内周面には尖がった複数の突起155が突設されている。
これにより、押出ホース142の下端部がシール部材153の弾性によって強く挟持されるので、押出ホース142が連結管150から抜け出るおそれはない。また、給水タンクコーナー4又は製氷コーナー5が故障した場合には、いずれかのコーナーにある押出ホース141又は押出ホース142のみを取外して修理することができる。
【0038】
このように連結された押出ホース142は、図21に示すように、製氷皿149まで延出されており、その先端部には、図30にも示すように、キャップ状の飛散防止体145が取り付けられている。これにより、押出ホース142から排出される水が飛び散ることなく製氷皿149に供給されるようになっている。なお、図30において、符号146は押出ホース142内の水の整流を行うためのメッシュ状の整流部である。図30においてはこの整流部146も記載しているが、飛散防止体145を取り付けた場合には、整流部146は不要であり、また、整流部146を押出ホース142の先端部に取り付けた場合には、飛散防止体145は不要である。
【0039】
上述した駆動機構100と給水ポンプ120との動作は、図31に示す制御部160によって制御されるようになっている。
以下、この制御部160による動作制御を図32のフローチャート図と図33のタイムチャート図に基づいて説明する。
まず、制御部160は給水のタイミングの確認を行い(図32のステップS1)、その時点が給水タイミングになっていないと判断した場合には、駆動機構100と給水ポンプ120とを非動作状態にする(図32のステップS1のNO,ステップS2及びS3)。
そして、給水タイミングになった時点で、駆動機構100を作動させ、図21における弁装置93の弁体98を上昇させて、流出口94を開いた状態に維持し、この状態を7秒間(以下この時間を「T1」と記す)だけ継続する(ステップS1のYES,ステップS4及びS5)。
すると、図21において、流出口94が開き続けるので、給水タンク90から受け皿110内に水が流入することになる。そして、水の喫水線Zが上昇し、喫水管95aの下端まで至ると、喫水管95a内への空気の流入が遮断されるので、給水タンク90から受け皿110への水の流出は止る。すなわち、図33に示すように、駆動機構100の作動後5秒(以下この時間を「T2」と記す)後に受け皿110内の水が満量となり、T1−T2秒の間、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量が維持されることとなる。
なお、図32及び図33中の「駆動機構ON」の表示は、弁体98を上昇させて流出口94を開いた状態を意味するものとする。また、T1秒とT2秒は、上記7秒と5秒に限定されるものではない。すなわち、T2秒を喫水線Zが喫水管95aの下端に至るまでの時間として設定し、T1秒をT2秒よりも大きく設定してあれば良い。
【0040】
そして、T1秒経過時点で、駆動機構100を逆作動させると共に、給水ポンプ120を作動させる(図32のステップS5のYES,ステップS6及びS7)。なお、図32及び図33中の「駆動機構OFF」の表示は、弁体98を下降させて流出口94を閉じた状態を意味するものとする。
そして、この給水ポンプ120を14秒間作動させた後、給水ポンプ120の作動を停止させる(図32のステップS8のYES,ステップS9)。すると、図33に示すように、給水ポンプ120によって受け皿110内の全ての水が12秒後に全て吸上げられ、12秒から14秒以内で製氷皿149内に給水される。
なお、受け皿110内の水が完全に製氷皿149内に給水されなければならないので、給水ポンプ120の作動時間を14秒としたが、これに限らず、押出ホース141,142の長さを考慮して、給水ポンプ120の作動時間を設定することができる。
【0041】
また、制御部160がリセットされてしまったり、冷蔵庫1の扉が開けられて図示しないテストスイッチが押されると、給水ポンプ120の特性上、吸入ホース119や押出ホース141,142内に水が残ってしまう。したがって、この状態のまま給水ポンプ120を再作動させると、この残った水と受け皿110内の水とが製氷皿149内に給水されることになり、製氷皿149に一定量の水を給水することができない。このため、上記リセット時とテストスイッチON時には、必ず給水ポンプ120を一定時間回転させて吸入ホース119や押出ホース141,142内の水を排出するようにすることが好ましい。
【0042】
次に、本実施例の自動製氷装置が示す全体的な動作について説明する。
駆動機構100が作動していない場合には、作動軸101が下がった状態にあるので、シャフト97がバネ99の付勢力によって下げられ、流出口94が弁体98によって塞がれている。
そして、駆動機構100を作動させて作動軸101を上昇させると、キャップ102の上面がシャフト97側に押上がって、シャフト97がバネ99の付勢力に抗して上昇するので、弁体98が上がって流出口94が開放される。これにより、給水タンク90内の水が流出口94から受け皿110内に流入し、受け皿110に溜まっていく。このとき、給水タンク90から流出された水が受け皿110の底壁や側壁で跳ね返って多少飛び散ることもあるが、給水ポンプ120が受け皿110よりも上方に位置しているので、その飛沫が給水ポンプ120にかかることはない。
【0043】
そして、水の喫水線Zが上昇し、喫水管95aの下端まで至ると、喫水管95a内への空気の流入が遮断されるので、流出口94が開放された状態でも給水タンク90から受け皿110への水の流出は止ることになる。この結果、駆動機構100が作動していても、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量を維持し続けることになる。したがって、駆動機構100の動作時間のバラツキや流出口94からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿110内には、製氷皿149一杯分の水量が確保されることになる。このように受け皿110に水が溜まると、その水が駆動機構100内に侵入するおそれがあるが、駆動機構100がキャップ102によって完全にシールされているので、水が駆動機構100内に侵入することはない。
【0044】
この状態で、駆動機構100の作動と停止させると、作動軸101が下降して、キャップ102を縮めるように働く。このとき、キャップ102内の空気によってキャップ102に浮力が働き、作動軸101が上方に引っ張られて下がらない状態になるおそれがある。しかし、作動軸101を下げると、スペーサー103の溝105からキャップ102内の空気が流出するので、キャップ102は即座に縮み、駆動機構100は応答性良く動作する。
これにより、弁装置93のシャフト97がバネ99の付勢力によって下げられ、流出口94が弁体98によって塞がれて、給水タンク90からの水の流出が止る。
【0045】
そして、かかる駆動機構100の作動停止とほぼ同時に、給水ポンプ120を作動させて、受け皿110に溜まった水を吸入ホース119から吸上げる。
このとき、吸入ホース119の先端部119aが受け皿110の凹部111底面に押し付けられた状態で固定されており、且つ、先端部119aの先端縁が、凹部111底面に対して傾けられる等されているので、受け皿110内の水が底側から効率よく全て吸い上げられる。さらに、吸入ホース119の内径Dが、例えば6mm程度の小径に設定されているので、吸入ホース119内の真空度が上り、給水ポンプ120の機能が十分発揮される。
したがって、給水タンク90から受け皿110に流出した水は即座に吸上げられるので、受け皿110内の水が冷蔵庫1内の空気にさらされる時間は非常に短い。この結果、冷蔵庫1内の食品の臭いが水に移って、製氷された氷が異臭を放つということは生じない。また、空中浮遊菌が水に侵入する機会もほとんどないので、ぬめりや腐敗が生じることもない。
また、受け皿110内の水は吸入ホース119によって底側から吸上げられるので、使用者が誤って受け皿110内にパン粉等の食品のカスを落としていた場合においても、このカスはフィルタ112の上面に引っ掛かる。したがって、このカスが給水ポンプ120内に入り込んで、ギヤスクリュー124,125の噛み合い部を破損させるということはない。そして、このカスは、フィルタ112を受け皿110から取外し、フィルタ112を洗浄することで容易に取り除くことができる。
【0046】
そして、吸入ホース119内に吸上げられた水は、給水ポンプ120のギヤスクリュー124,125の回転によって、押出ホース141内に送り出される。
このとき、ギヤスクリュー124,125の噛み合いやモータ121の回転による振動が発生する場合には、図27及び図28に示したように、防振体130に給水ポンプ120を入れた状態で受け皿110に固定しておくことで、振動音の伝幡を防止することができる。
そして、押出ホース141内の水は連結管150を介して連結された押出ホース142内に押上げられる。
この際、押出ホース142が、空気と水の侵入を防止するシリコンゴム等で形成されたシール部材153によって挟持されているので、押出ホース141,142間の真空度は十分保持されている。したがって、押出ホース141,142間にに空気が入ったり、連結管150から水が洩れたりして、製氷皿149への給水効率が落ちることはない。
なお、製氷コーナー5が故障した場合には、押出ホース142のみを取外して容易に修理することができる。また、シール部材153の外周面に突設されている複数の突起154は丸みを帯びており、内周面の尖がった複数の突起155が押出ホース142に食い込んでいるので、押出ホース142をスムーズに取外すことができると共に、取外しの際にシール部材153が押出ホース142に付いた状態で外れるので、再組立の際にはシール部材153を差込み部152内に差込むだけで、押出ホース142を押出ホース141に容易に連結することができる。
【0047】
このような押出ホース141,142に押上げられた水は、押出ホース142の先端部分に至る。
このとき、押出ホース141,142の内径をある一定径以下の設定して、真押出ホース141,142内の真空度を増しておくことにより、給水ポンプ120や押出ホース141,142に水を溜めることなく、全ての水を製氷皿149側に至らしめることができる。このようにすることにより、給水ポンプ120や押出ホース141,142の中に水が溜まって菌が発生するという事態を防止することができる。
押出ホース142に至った水は、先端開口から製氷皿149に流出される。
このとき、図30に示すように、押出ホース142の先端部にキャップ状の飛散防止体145が取り付けられているので、押出ホース142から流出される水は飛び散ることなく製氷皿149に供給される。また、飛散防止体145の代りに整流部146を取り付けた場合には、水は、整流部146に減速されて飛び散ることなく、製氷皿149に供給される。
【0048】
実施例6.
図34は、本発明の第六実施例に係る自動製氷装置の要部を示す断面図である。
本実施例は、製氷皿を給水タンクより下方に配置することができる構造になっている点が上記第五実施例と異なる。なお、第五実施例と同一部材については同一符号を付して説明する。
本実施例の自動製氷装置は、弁装置93を有するキャップ95が冠着された給水タンク90の下側に受け皿170が配され、この受け皿170に駆動機構180が装着されており、上記第五実施例に適用された給水ポンプ120は設けられていない。
受け皿170の最底部には流出口171が穿設されており、この流出口171に連通する給水パイプ172が製氷皿149の上まで延出されている。
一方、駆動機構180は、上記第五実施例に適用された駆動機構100のキャップ102とほぼ同様のキャップ182を有しているが、作動軸181が作動軸101と異なる。
作動軸181は、略L字状の形状に形成されており、その上部181aが駆動機構180の上方に突出してキャップ182の上面内側に接触している。そして、下部181bはL字状に曲っており、その先端部が長孔173を介して給水パイプ172内に入り込んでいる。
そして、この作動軸下部181bの先端上部には、流出口171を閉塞可能な弁体183がリンク機構等を用いて組み付けられている。
これにより、作動軸181が上昇すると、弁体183も一体に上昇して、流出口171を塞ぎ、作動軸181が下降すると、弁体183も一体に下降して、流出口171を開放するようになっている。
【0049】
次に、本実施例の動作について説明する。
駆動機構180を作動させて、作動軸181を上昇させると、作動軸上部181aがキャップ182の上面を押上げて、弁装置93の弁体98を上昇させる。これにより、流出口94が開いて、給水タンク90内の水が受け皿170内に流出する。
このとき、作動軸181の上昇によって、作動軸下部181bも長孔173に沿って上昇するので、弁体183が持上げられて、流出口171を閉塞することになる。このため、受け皿170内に流入された水は、喫水管95aの下端まで溜まることになる。
そして、この状態から、作動軸181を下降させると、作動軸下部181bが下降し、作動軸下部181bと一体に弁体183も下降して、流出口171が開く。この結果、受け皿170内の水が自重によって、給水パイプ172内に流入し、給水パイプ172の先端開口から製氷皿149に流出することとなる。
その他の構成,作用効果は上記第五実施例と同様であるので、その記載は省略する。
【0050】
参考例1.
図35は、本発明の一参考例に係る自動製氷装置用給水タンクを一部破断して示す斜視図である。
本参考例の自動氷装置用給水タンク190は、ブロー成型にて形成されたケース191と、板状の蓋196とにより構成されている。
ケース191は、内部が透き通って見える透明の角箱状体であり、その底部191にはキャップ取付部192が設けられている。このキャップ取付部192の外周面にはネジ溝193が形成され、このネジ溝193に、上記第一実施例に適用されるキャップ21や、第五及び第六実施例に適用されるキャップ95等を螺合することによって、これらのキャップ21,95をキャップ取付部192に取り付けることができるようになっている。また、ケース191の前面194の上端中央部には、取っ手195が凹設されている。
このようなケース191の上に蓋196が被せられている。具体的には、蓋196全体がケース191の上端縁の形状に対応して形成されており、蓋196の前部に切り欠き形成された切欠部197を蓋195に合せるようにして、ケース191の上に接着又は溶着されている。
【0051】
次に、本参考例の給水タンク190の使用例について説明する。
まず、給水タンク190にキャップ取付部192から水を入れ、キャップ取付部192に、上記キャップ21,95等を取り付ける。
この状態で、図37に示すように、給水タンク190を冷蔵庫1上部の給水タンクコーナー4内にセットする。このとき、図35に示すように、ケース191と蓋196との合せ面198がケース191の最上位にあるので、セット時の水面Yは必ず合せ面198よりも低くなる。したがって、ケース191と蓋196との間に接着不良又は溶着不良があった場合においても、この合せ面198から水がもれることはない。
このように給水タンク190を給水タンクコーナー4にセットすると、図37に示すように、給水タンク190の前面194が使用者の目の位置近くに位置することになる。したがって、使用者は、透明のケース191の前面194を通して、給水タンク190内の水の有無を目で直接確認することができるので、空の給水タンク190を給水タンクコーナー4にセットしてしまうという事態の発生を防止することができる。
【0052】
参考例2.
図36は、本発明の他の参考例に係る自動氷装置用給水タンクを示す斜視図である。
本参考例の自動氷装置用給水タンク200は、ケースの一部を透明にした点が上記第1参考例と異なる。
すなわち、図36に示すように、蓋202が接着又は溶着されたケース201の前面203の一部に、給水タンク200の内部が透き通って見える透明部204が形成されている。
これにより、使用者は、透明のケースの前面203の透明部204を通して、給水タンク200内の水の有無を目で直接確認することができる。
その他の構成,作用効果は図35に示した給水タンク190と同様であるので、その記載は省略する。
【0053】
参考例3.
図38は上記自動氷装置用給水タンクを照す構造を有した本発明の自動製氷装置の一参考例の要部を示す斜視図であり、図39は本参考例が適用された冷蔵庫の部分断面図である。
本参考例は、上記給水タンク190がセットされる給水タンクコーナー4に照明用のランプ210を取り付けた構成になっている。
具体的には、給水タンク190の後方から照射可能な箇所にランプ210が取り付けられている。これにより、ランプ210の光が透明な側面199等から給水タンク190内に入り、水面Yが光に照されて、透明な前面194から見えるので、使用者は容易に給水タンク190内の水の量を確認することができる。
なお、給水タンク照射用ランプとして、本参考例のように特別のランプ210を用いず、冷蔵庫1の図示しない扉を開いたときに、給水タンクコーナー4内をも照す庫内灯の光を利用しても良い。
【0054】
参考例4.
図40は、本発明の一参考例に係る自動製氷装置に適用可能な給水検知装置のブロック図である。
この給水検知装置は、給水検知装置としての温度センサー211とこの温度センサー211にスイッチ213を介して接続された扉開閉判定装置220とを備えている。
温度センサー211は、製氷皿210の近傍に配置されており、この温度センサー211によって、製氷皿210への給水の有無が判定されるようになっている。
具体的には、上記第一及び第五実施例の自動製氷装置に適用された制御基板50や制御部160等によって製氷皿210への給水動作をしているにもかかわらず、温度上昇がない場合には、図示しない給水タンクの中に水がないと判断して、温度センサー211から動作信号Eを表示ランプ212とスイッチ213とに出力し、表示ランプ212を点灯させる。
なお、これらの温度センサー211とスイッチ213は例えばサーモスタットで形成することができる。
スイッチ213は、動作信号Eを入力すると電源214を扉開閉判定装置220に接続して、扉開閉判定装置220を動作させる機能を有している。
【0055】
扉開閉判定装置220は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、その内部に、一定周波数のクロック信号Kを出力するクロック221と、このクロック信号Kに基づいて時間を計算し、その時間を示すカウント信号Nを出力するカウンタ222と、カウント信号Nに基づいて所定の処理を行う処理部223とを有している。
処理部223は、予め設定されメモリ224に格納された基準時間Tをメモリ224から読み出して、この基準時間Tとカウント信号Nが示す時間との大小を比較し、カウント信号Nが示す時間が基準時間Tを超えたときに、上記第一及び第五実施例の自動製氷装置に適用された制御基板50や制御部160等の給水制御部に対して給水動作を停止させる停止信号Vを出力すると共に、カウンタ222にリセット信号Rを出力するようになっている。また、この処理部223は、冷蔵庫1の扉7の近傍に取り付けられた扉開閉センサー230に接続されている。
扉開閉センサー230は、扉7の開閉を検知して、その開閉を示す検知信号Pを処理部223に出力するものである。そして、処理部223は、この検知信号Pを入力すると、給水動作を行わせる給水動作信号Wを上記給水制御部に対して出力した後、扉開閉判定装置220と電源214とを断状態にする停止信号S1をスイッチ213に出力すると共に、表示ランプ212を消灯させるOFF信号S2を出力するようになっている。
【0056】
次に、かかる構成の給水検知装置が示す動作について説明する。
使用者が空の給水タンクをセットしてしまった場合には、製氷皿210への給水動作を行っても、周囲の温度上昇が生じない。
したがって、この場合には、温度センサー211が動作信号Eを表示ランプ212とスイッチ213とに出力し、表示ランプ212が点灯すると共に、スイッチ213が作動して扉開閉判定装置220が作動する。
すると、扉開閉判定装置220のクロック221がクロック信号Kをカウンタ222に出力し始め、カウンタ222がこのクロック信号Kに基づいて計算した時間を示すカウント信号Nを処理部223に出力する。
これにより、処理部223は、基準時間Tをメモリ224から読み出して、基準時間Tとカウント信号Nが示す時間との大小を比較する。そして、カウント信号Nが示す時間が基準時間Tを超えたときに、すなわち、扉開閉判定装置220作動後、基準時間Tを経過したときに、給水タンクにまだ水が入れられていないと判断して、上記給水制御部に対して停止信号Vを出力して給水動作を停止させる。この処理と並行して、処理部223からカウンタ222にリセット信号Rを出力して、再カウントさせる。処理部223は基準時間T間隔でこのような処理を繰り返す。
【0057】
そして、図41に示すように、基準時間T内に扉7の開閉があった場合には、扉7の開閉を検知した扉開閉センサー230から検知信号Pが処理部223に入力される。すると、処理部223は、給水動作信号Wを給水制御部に出力して、給水動作を行わせる。しかる後、処理部223は停止信号S1とOFF信号S2とをスイッチ213と表示ランプ212とに出力して、扉開閉判定装置220と電源214とを断状態にすると共に表示ランプ212を消灯させることになる。以上のように、上記給水検知装置を備えた自動製氷装置によれば、空の給水タンクをセットしてしまった場合においても、水が満たされた給水タンクが再セットされない限り、給水動作が行われないので、空の給水タンクのセットによる氷の未製造という事態は生じない。さらに、電気的且つ簡単な構造のマイクロコンピュータによって、給水検知装置を形成することができ、このため、図46に示したような機械的な構造で且つ複雑な構造をしたタンクセット検知装置を必要としない。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に記載の本発明の自動製氷装置によれば、流入口及び流出口を有する定量室と、上記流入口を開閉する流入弁及び上記流出口を開閉する流出弁を有し、上記定量室内への水の流入時に流出弁を閉じ、上記定量室からの水の流出時に流入弁を閉じる弁装置とを内蔵した給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記定量室の流出口から水を受け皿に供給させる駆動装置と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、常に定量室内の一定量の水を製氷皿に給水することができ、また、水が長時間外気にされることがないので、空中浮遊菌の侵入がなく、ぬめりや腐敗の発生を防止することができると共に、給水タンクの清掃やメインテナンスを容易に行うことができる。また、上記駆動装置と給水ポンプとを、モータと、このモータの回転軸に連結されモータの正回転時に上記作動軸を上記弁装置に対して作用させるように機能する正方向作動機構と、モータの回転軸に連結されモータの逆回転時にモータの回転をポンプとして機能させる逆方向作動機構とで構成して、一体にした構成としたので、自動製氷装置の小型化を図ることができる。
請求項2に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の底面に設けられた排水路と、この給水路を開閉する排水弁と、この排水弁の開閉動作を制御する制御装置とを設けた構成としたので、たとえ受け皿に水が残ったとしても、全て排水することができるので、受け皿にぬめりや腐敗が発生することがない。
請求項3に記載の自動製氷装置によれば、点灯,消灯可能な表示部と、上記給水タンクのセット後、一定期間経つと上記駆動装置の作動を停止させて上記表示部を点灯させ、且つ上記タンクのセットを解除すると上記表示部を消灯させるタンクセット検知装置とを設けた構成としたので、使用者の心理的安心を保証することができる。
【0059】
請求項4に記載の自動製氷装置によれば、流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有した受け皿と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、駆動装置の動作時間のバラツキや流出口からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿内に製氷皿一杯分の水量を確保することができる。また、受け皿内の水は即座に吸水され、この結果、空中浮遊菌が水に侵入してぬめりや腐敗が発生するという事態を防止することができる。また、上記作動軸に弾性材で形成された袋状のキャップを取り付け、このキャップで駆動装置を水密にシールした構成としたので、水の駆動装置内への侵入を防止することができる。
請求項5に記載の自動製氷装置によれば、上記駆動装置に、上記キャップ内の空気を抜くための空気抜き部材を取り付けた構成としたので、空気抜き部材によってキャップ内の空気が流出し、駆動装置を応答性良く動作させることができる。
請求項6に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の底部近傍に、メッシュ状のフィルタを配設した構成としたので、受け皿内の異物をフィルタによって取り除くことができ、この結果、異物の侵入によるギヤスクリューの噛み合い部の破損を未然に防止することができる。
【0060】
請求項7に記載の自動製氷装置によれば、先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置した構成としたので、受け皿で飛び散った水の給水ポンプへの飛散を防止することができる。
請求項8に記載の自動製氷装置によれば、上記受け皿の最深部に凹部を設け、この凹部内に上記吸入ホースの先端部を配置して固定した構成としたので、受け皿内の水を効率よく全て吸い上げることができる。
請求項9に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは、モータとこのモータの回転軸に連結された一対のギヤスクリューとを有し、この一対のギヤスクリューの噛み合い回転によって上記吸入ホース内の水を上記押出ホース内に送り出す自給式のポンプにより構成としたので、受け皿内の水を速やかに吸水することができる。
請求項10に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは防振体に収納されている構成としたので、ギヤスクリューの噛み合い等で発生する振動音の伝幡を防止することができる。
請求項11に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク,駆動装置,受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したので、故障の際、一方の押出ホースのみを取外して容易に修理することができ、また、再組立の際には取外した押出ホースを連結管に差込むだけで、押出ホース同士を容易に連結することができる。
請求項12に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホースの先端部に、排出される水が飛散して製氷皿外に飛び散ることを防止するための飛散防止体を設けた構成としたので、押出ホースからの水を飛び散らせることなく製氷皿に供給することができる。
請求項13に記載の自動製氷装置によれば、上記押出ホース内に、水を整流して飛散を防止するための整流部を設けた構成としたので、水を整流部で減速させて飛び散らせることなく、製氷皿内に供給することができる。
【0061】
請求項14に記載の自動製氷装置によれば、上記弁装置を駆動させる上記駆動装置を上記受け皿の水面が上記喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作させた後、上記駆動装置を停止させて上記給水タンクからの水の流出を止めると共に、上記給水ポンプを動作させる制御部を備える構成としたので、受け皿に完全に製氷皿一杯分の水が溜まった後、この水を製氷皿に供給することができる。
請求項15に記載の自動製氷装置によれば、上記給水ポンプは、上記制御部のリセット時点又は冷蔵庫の扉が開けられてテストスイッチが押された時点で一定時間動作するものである構成としたので、制御部のリセット又はテストスイッチ作動によって給水ポンプ内等に水が残るという事態を防止することができる。
請求項16に記載の自動製氷装置によれば、流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有した受け皿と、上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、を備える構成としたので、駆動装置の動作時間のバラツキや流出口からの水の流速にバラツキがあっても、これに影響されることなく、受け皿内に製氷皿一杯分の水量を確保することができる。また、受け皿内の水は即座に吸水され、この結果、空中浮遊菌が水に侵入してぬめりや腐敗が発生するという事態を防止することができる。さらに、先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置した構成としたので、受け皿で飛び散った水の給水ポンプへの飛散を防止することができる。さらにまた、上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク,駆動装置,受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したので、故障の際、一方の押出ホースのみを取外して容易に修理することができ、また、再組立の際には取外した押出ホースを連結管に差込むだけで、押出ホース同士を容易に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る自動製氷装置が適用される冷蔵庫の外観図である。
【図2】本実施例の自動製氷装置を示す概略断面図である。
【図3】本実施例の要部を示す断面図である。
【図4】本実施例に適用される制御基板を示す概略図である。
【図5】制御基板による駆動機構と給水ポンプとの動作を示すタイムチャート図である。
【図6】制御基板による他の動作例を示すタイムチャート図である。
【図7】本実施例の第一変形例を示す概略断面図である。
【図8】本実施例の第二変形例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第二実施例に係る自動製氷装置を示す概略断面図である。
【図10】本実施例に適用される制御基板を示す概略図である。
【図11】制御基板の動作を示すタイムチャート図である。
【図12】本発明の第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品を示す斜視図である。
【図13】駆動機構・給水ポンプ一体品の内部構成図である。
【図14】図13の矢視A図である。
【図15】図14の矢視B図である。
【図16】第三実施例に係る自動製氷装置に適用される駆動機構・給水ポンプ一体品の変形例を示す概略断面図である。
【図17】図16の矢視A図である。
【図18】本変形例の動作を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の第四実施例に係る自動製氷装置に適用されるLEDが取り付けられた給水タンクコーナー4の外観を示す部分拡大図である。
【図20】経過LEDのタイムチャート図である。
【図21】本発明の第五実施例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図22】スペーサーを示す断面図である。
【図23】スペーサーの裏面図である。
【図24】フィルタの平面図である。
【図25】給水ポンプの縦断面図である。
【図26】給水ポンプの横断面図である。
【図27】給水ポンプの防振体への収納状態を示す断面図である。
【図28】給水ポンプの防振体への収納状態を示す斜視図である。
【図29】押出ホース同士の連結状態を示す断面図である。
【図30】飛散防止体と整流部の取り付け状態を示す断面図である。
【図31】本実施例に適用される制御部を備える自動製氷装置を示す冷蔵庫の断面図である。
【図32】制御部による動作フローチャート図である。
【図33】制御部による動作タイムチャート図である。
【図34】本発明の第六実施例に係る自動製氷装置の要部を示す断面図である。
【図35】本発明の一参考例に係る自動製氷装置用給水タンクを一部破断して示す斜視図である。
【図36】本発明の他の参考例に係る自動氷装置用給水タンクを示す斜視図である。
【図37】上記参考例に係る自動氷装置用給水タンクのセット状態を示す断面図である。
【図38】自動氷装置用給水タンクを照す構造を有する本発明の自動製氷装置の一参考例の要部を示す斜視図である。
【図39】本参考例が適用された冷蔵庫の部分断面図である。
【図40】本発明の一参考例に係る自動製氷装置に適用可能な給水検知装置のブロック図である。
【図41】本参考例のタイムチャート図である。
【図42】従来例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図43】他の従来例に係る自動製氷装置を示す断面図である。
【図44】給水検知装置とタンクセット検知装置を備える従来の自動製氷装置を示す冷蔵庫の断面図である。
【図45】給水検知装置の斜視図である。
【図46】タンクセット検知装置の概略図である。
【符号の説明】
10 給水タンク
20 定量室
22 流出口
24 流入口
27 連動弁
28 流出弁
29 流入弁
30 バネ
32 受け皿
46 押出ホース
47 製氷皿
Claims (16)
- 流入口及び流出口を有する定量室と、上記流入口を開閉する流入弁及び上記流出口を開閉する流出弁を有し、上記定量室内への水の流入時に流出弁を閉じ、上記定量室からの水の流出時に流入弁を閉じる弁装置とを内蔵した給水タンクと、
作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記定量室の流出口から水を受け皿に供給させる駆動装置と、
上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、
を備え、
上記駆動装置と給水ポンプとを、モータと、このモータの回転軸に連結されモータの正回転時に上記作動軸を上記弁装置に対して作用させるように機能する正方向作動機構と、モータの回転軸に連結されモータの逆回転時にモータの回転をポンプとして機能させる逆方向作動機構とで構成して、一体にしたことを特徴とする自動製氷装置。 - 上記受け皿の底面に設けられた排水路と、この排水路を開閉する排水弁と、この排水弁の開閉動作を制御する制御装置とを設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動製氷装置。
- 点灯、消灯可能な表示部と、上記給水タンクのセット後、一定期間経つと上記駆動装置の作動を停止させて上記表示部を点灯させ、且つ上記タンクのセットを解除すると上記表示部を消灯させるタンクセット検知装置とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動製氷装置。
- 流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、
作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、
上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、
上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、
を備え、
上記作動軸に弾性材で形成された袋状のキャップを取り付け、このキャップで駆動装置を水密にシールしたことを特徴とする自動製氷装置。 - 上記駆動装置に、上記キャップ内の空気を抜くための空気抜き部材を取り付けたことを特徴とする請求項4に記載の自動製氷装置。
- 上記受け皿の底部近傍に、メッシュ状のフィルタを配設したことを特徴とする請求項4又は5に記載の自動製氷装置。
- 先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置したことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 上記受け皿の最深部に凹部を設け、この凹部内に上記吸入ホースの先端部を配置して固定したことを特徴とする請求項7に記載の自動製氷装置。
- 上記給水ポンプは、モータとこのモータの回転軸に連結された一対のギヤスクリューとを有し、この一対のギヤスクリューの噛み合い回転によって上記吸入ホース内の水を上記押出ホース内に送り出す自給式のポンプであることを特徴とする請求項7又は8に記載の自動製氷装置。
- 上記給水ポンプは防振体に収納されていることを特徴とする請求項9に記載の自動製氷装置。
- 上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク,駆動機構,受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したことを特徴とする請求項7乃至10の いずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 上記押出ホースの先端部に、排出される水が飛散して製氷皿外に飛び散ることを防止するための飛散防止体を設けたことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 上記押出ホース内に、水を整流して飛散を防止するための整流部を設けたことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 上記弁装置を駆動させる上記駆動装置を上記受け皿の水面が上記喫水管の先端に至る時間を超える時間だけ動作させた後、上記駆動装置を停止させて上記給水タンクからの水の流出を止めると共に、上記給水ポンプを動作させる制御部を備えることを特徴とする請求項4乃至13のいずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 上記給水ポンプは、上記制御部のリセット時点又は冷蔵庫の扉が開けられてテストスイッチが押された時点で一定時間動作するものであることを特徴とする請求項4乃至14のいずれか1項に記載の自動製氷装置。
- 流出口を囲んで突出した喫水管及び流出口を開閉しうる弁装置を有する給水タンクと、
作動軸を介して上記弁装置を駆動させ、上記給水タンクの水を上記流出口から流出させる駆動装置と、
上記流出水を受け、溜まった水の水面が上記喫水管の先端に至ったときにその水量が製氷皿一杯分となる形状を有する受け皿と、
上記受け皿内の水を吸水して製氷皿へ供給する給水ポンプと、
を備え、
先端が上記受け皿内に配置された吸入ホースを上記給水ポンプの吸水側に取り付けると共に、先端が上記製氷皿に至る押出ホースを上記給水ポンプの排水側に取り付けて、上記給水ポンプを上記受け皿よりも上方の位置に配置し、
上記押出ホースを、一方端が上記給水ポンプの排水側に接続され且つ他方端が上記給水タンク、駆動機構、受け皿及び給水ポンプから上記製氷皿を仕切る中仕切壁に取り付けられた連結管に通水可能に接続された第一の押出ホースと、一方端が上記製氷皿側に配置され、且つ他方端が気密性のシール部材を介して上記連結管内に通水可能に圧入されている第二の押出ホースとで構成したことを特徴とする自動製氷装置。
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