JPH0841787A - 皮革様シート物の染色方法 - Google Patents

皮革様シート物の染色方法

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Publication number
JPH0841787A
JPH0841787A JP6209064A JP20906494A JPH0841787A JP H0841787 A JPH0841787 A JP H0841787A JP 6209064 A JP6209064 A JP 6209064A JP 20906494 A JP20906494 A JP 20906494A JP H0841787 A JPH0841787 A JP H0841787A
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JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
leather
dyed
dyeing
dye
Prior art date
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Application number
JP6209064A
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English (en)
Inventor
Kensho Tamura
憲昭 田村
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Toyo Cloth Co Ltd
Original Assignee
Toyo Cloth Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転染堅牢度にすぐれたポリウレタン皮革様シ
ート物の染色方法に関するものであり、染色された皮革
様シート物は、衣料、鞄、靴、雑貨などの各種の用途に
広く用いられる。 【構成】 酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シート
物を、80℃における水への溶解度が90g/l以上で
ある酸性染料を用いて染色する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転染堅牢度にすぐれた
皮革様シート物の染色方法に関するものであり、染色さ
れた皮革様シート物は、衣料、鞄、靴、雑貨などの各種
の用途に広く用いられる。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン皮革様シート物は、通常織
・編布、不織布などの繊維集合体に、ポリウレタンの有
機溶剤溶液または分散液を含浸および/または塗布凝固
して製造される。しかしポリウレタンは、一般に染料親
和性に乏しいため、染料での着色はむずかしく、また顔
料着色に比して色の鮮明さや深みにはすぐれているが、
特に転染堅牢度が悪く、表面に接した他のものへ色が移
るという欠点があった。
【0003】このため酸性染料と結合しやすいポリオキ
シエチレングリコールをポリエーテル成分としたポリウ
レタンを使用(特公平4−80141号公報参照)した
り、酸性染料と結合するアミノ基含有成分をポリウレタ
ンに共重合(特公昭49−13619号公報および特公
昭59−12789号公報参照)したり、酸性染料と結
合する染色性改良剤をポリウレタンに混合(特開昭64
−52889号公報参照)するなどの方法が提案されて
いるが、いずれの方法においてもポリウレタン側のみの
改良であり、いまだ十分な転染堅牢度が得られていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、酸性染料
可染性のポリウレタン皮革様シート物を、特定の酸性染
料を用いて染色することにより、転染堅牢度にすぐれた
染色物が得られることを見出して本発明に至ったもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、転染堅牢度に
すぐれた皮革様シート物の染色方法において、酸性染料
可染性のポリウレタン皮革様シート物を、80℃におけ
る水への溶解度が90g/l以上である酸性染料を用い
て染色することを特徴とする。
【0006】本発明における皮革様シート物の基材とし
ては、織・編布、不織布およびこれらの起毛生地を使用
することができ、素材としては、綿、絹、羊毛、レーヨ
ン、ナイロン、ポリエステルなどであり、中でも酸性染
料で染色できる絹、羊毛およびナイロンを使用すれば、
同浴で基布とポリウレタン層を同時に染色することがで
きる。
【0007】酸性染料可染性のポリウレタンとしては、
酸性染料と染着するものであれば特に限定されない。例
えばポリマー自体を改質したものとしては、ポリオキシ
エチレングリコールをポリエーテル成分としたポリウレ
タン、アミノ基含有成分を共重合したポリウレタンなど
があり、また皮革様シート物の製造に用いられる公知の
ポリウレタンに、染色性改良剤としてアミノ基導入アク
リル樹脂、両末端にアミノ基含有成分を結合したポリオ
ール、天然有機高分子である皮革粉、絹粉、羊毛粉、キ
トサン粉などを混合したものが挙げられる。上記染色性
改質剤の混合量は、ポリウレタン固形物に対して通常5
〜50重量%、好ましくは10〜30重量%である。5
重量%未満では染色性改良の効果が十分ではなく、50
重量%を越えると凝固再生に悪影響を与える。また天然
有機高分子粉末の粒径は、発色性の面から10μm以下
が望ましい。
【0008】皮革様シート物の製造は、特に限定される
ものではなく、従来公知の乾式法および湿式凝固法の中
から適宜選択される。さらに必要に応じて表面をバフ掛
けして、外観をスエード状にしてもよい。
【0009】酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シー
ト物は、80℃における水への溶解度が90g/l以上
である酸性染料を用いて染色すると、よく染着するとと
もに転染堅牢度にすぐれた染色物が容易に得られる。な
お90g/l未満の場合には、転染堅牢度は実用上満足
できるレベルに達したものは得られない。
【0010】
【実施例1〜6および比較例1〜3】下記配合の粘度4
500cpsの可染性ポリウレタン溶液を、離型紙上に
140g/m塗布乾燥し、架橋型ポリウレタン系接着
剤を介して、片面起毛したナイロン編布の非起毛面に転
写して酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シート物を
作成した。 ポリウレタン溶液 可染性ポリウレタン(サンプレンSP−200D、三洋化成工業製) (イソプロピルアルコール/トルエン/ジメチルホルムアミド/メチルエチ ルケトンの30%溶液) 100重量部 イソプロピルアルコール 15 〃 トルエン 15 〃
【0011】上記 ポリウレタン皮革様シート物を、8
0℃における水への溶解度の異なる各種酸性染料を用い
て、下記の染色条件下で染色し、得られた染色物を白色
ポリウレタン転写品のポリウレタン面への転染堅牢度を
下記の試験条件でテストした結果を表1に示す。
【0012】(1)ミリング型酸性染料 酢酸アンモニウム1g/l、染料濃度3%owf、浴比
1:40の浴に被染物を投入し、95℃に昇温後、氷酢
酸0.5g/lを添加し、60分間染色し水洗後、ソー
ピング液(ブレンダーOS0.5%水溶液、大日本製薬
製)中で40℃、20分間、浴比1:50で洗浄し、水
洗後100℃で乾燥した。
【0013】(2)1:2型金属錯塩酸性染料 硫酸アンモニウム1g/l、染料濃度3%owf、浴比
1:40の浴中で95℃、60分間染色し、(1)と同
様に処理した。
【0014】(3)レベリング型酸性染料 酢酸で浴をPH3に調整し、染料濃度3%owf、浴比
1:40の浴中で95℃、60分間染色し、以下(1)
と同様に処理した。
【0015】転染堅牢度試験 染色物と白色ポリウレタン転写品のポリウレタン面同志
を合わせ、100g/cmの荷重下で70℃、15時
間放置後、白色ポリウレタンの着色状態をJIS−L−
0805に準じて判定し、4級以上を実用上満足できる
レベルとした。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例7〜10および比較例4〜5】下記配合のポリ
ウレタン溶液を、前処理として水を含ませた片面起毛し
たナイロン編布の非起毛面に500g/m塗布し、水
中で湿式凝固させ、水洗後130℃で乾燥した。ついで
180℃の型ロールで皮シボ状のシボ付け加工をして、
酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シート物を作成し
た。 ポリウレタン溶液 エーテル/エステル系ポリウレタン(クリスボンMP−105,大日本イン キ化学工業製) (ジメチルホルムアミドの30%溶液) 100重量部 アミノ基導入アクリル樹脂(ポリメントNK−350の乾操固形物、日本触 媒製) 5 〃 ジメチルホルムアミド 100 〃
【0018】上記 ポリウレタン皮革様シート物を、前
記と同様に染色し、転染堅牢度試験でテストした結果を
表2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シ
ート物を、80℃における水への溶解度が90g/l以
上である酸性染料を用いて染色することにより、転染堅
牢度にすぐれた染色物を容易に得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性染料可染性のポリウレタン皮革様シ
    ート物を、80℃における水への溶解度が90g/l以
    上である酸性染料を用いて染色することを特徴とする転
    染堅牢度にすぐれた皮革様シート物の染色方法。
JP6209064A 1994-07-29 1994-07-29 皮革様シート物の染色方法 Pending JPH0841787A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437897B1 (ko) * 2001-12-17 2004-06-30 이진섭 염료의 번짐이 없는 폴리우레탄 인조가죽 및 그것의전사나염 방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100437897B1 (ko) * 2001-12-17 2004-06-30 이진섭 염료의 번짐이 없는 폴리우레탄 인조가죽 및 그것의전사나염 방법

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