JPH0841225A - ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム - Google Patents

ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム

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JPH0841225A
JPH0841225A JP19606994A JP19606994A JPH0841225A JP H0841225 A JPH0841225 A JP H0841225A JP 19606994 A JP19606994 A JP 19606994A JP 19606994 A JP19606994 A JP 19606994A JP H0841225 A JPH0841225 A JP H0841225A
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polyimide film
flame
treatment
corona discharge
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Masao Nakada
雅郎 中田
Kosuke Kataoka
孝介 片岡
Yoshihide Onari
義秀 大成
Kosaku Nagano
広作 永野
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルム表面を安定的に親水化し、優れた接
着性改善効果を得ることのできるポリイミドフィルムの
接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィル
ムを提供することを目的とする。 【構成】 ポリイミドフィルム18を一定のラインスピ
ードで走行させ、火炎処理装置12において、冷却ロー
ル24にフィルム18を押しつけて冷却しながら火炎処
理ノズル22から炎を吹き付けてポリイミドフィルム1
8に火炎処理を施し、その後、コロナ放電処理装置14
に導入して、該表面にコロナ放電処理を施すことによ
り、優れたポリイミドフィルムの接着性改善効果が安定
的に得られた。かかる方法により表面処理されたポリイ
ミドフィルムは、表面脆弱層及び汚染層が除去されて均
一化されたフィルム表面が安定的に親水化されており、
優れた接着性を示すものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリイミドフィルムの
接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィル
ムに関し、更に詳しくは接着剤に影響を与えず、安定的
に優れた接着性改善効果が得られるポリイミドフィルム
の接着性改善方法及びかかる接着性改善方法により接着
性を改善したポリイミドフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ポリイミドフィルムは、接着剤を
用いて金属箔(主に銅箔)と張り合わせたり、蒸着法、
メッキ法、又はスパッタ法によりフィルム層と金属層か
らなる積層板に加工したりして、FPC(フレキシブル
プリント配線板)のベースフィルムとして使用される。
ところが、従来のポリイミドフィルムは表面の接着性に
乏しいことが問題になっており、そのままでは製品の不
良を生じる原因となっていた。このため、ポリイミドフ
ィルムの表面の接着性を改善することを目的に、コロナ
放電処理を施して使用することが一般的になっている。
【0003】すなわち、ポリイミドフィルムの表面の接
着性が乏しいのは、フィルム表面の溌水性が高いためで
あると考えられることから、フィルム表面にコロナ放電
処理を施すことにより、表面の親水性を向上させ接着性
を改善するのである。コロナ放電処理によって表面の親
水性が上がる理由は、フィルム表面が酸化されてフィル
ム表面に水酸基、カルボン酸基、カルボニル基等の親水
性を示す官能基が新たに生じるためとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポリイミド
フィルムは溶液キャスト法で縮合重合により得られる
が、その表面は安定剤、添加剤等を混入した場合には、
これらが優先的にブリードし、表面脆弱層(WBL;We
ak Boundary Layer )を形成することや、この他にもW
BL形成物としてオリゴマー等の低分子重合体の表面へ
の移行が加速される場合があることが学術的に知られて
いる。また、製膜工程中の設備から発生したり、大気中
に存在する油分等の汚染物質がフィルムに付着し、汚染
層を形成する場合も考えられる。
【0005】これらの層の形成がポリイミドフィルムの
表面特性を決定し、その接着性を阻害する要因となるケ
ースが考えられる。また、このようにポリイミドフィル
ムの表面にWBLや汚染層が形成されていると、かかる
層の上からコロナ放電処理を施したところで、コロナ放
電処理により親水性の付与された表面は脆く剥離しやす
いため、本質的に接着力を向上させることはできない。
【0006】特に、ポリイミドフィルムの表面は製膜時
の条件によって表面特性が著しく変化するものであり、
例えば、同時に製造した同じ特性のフィルムであって
も、製膜時の条件によってWBLや汚染層の形成が著し
くなる場合とそうでない場合がある。すなわち、ポリイ
ミドフィルムの表面性状は不均一となり、ポリイミドフ
ィルムの表面にコロナ放電処理を施しても、充分な処理
効果が得られない場合があり、安定した表面改質を達成
することは難しいという問題がある。
【0007】そこで、本発明者らは、上記問題点を解決
し、安定して優れた接着性改善効果を得ることのできる
ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善
したポリイミドフィルムを提供することを目的に鋭意研
究を重ねた結果、本発明に至ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るポリイミド
フィルムの接着性改善方法の要旨とするところは、ポリ
イミドフィルムの表面に火炎処理を施した後、該表面に
コロナ放電処理を行うことにある。
【0009】次に、本発明に係る接着性を改善したポリ
イミドフィルムの要旨とするところは、ポリイミドフィ
ルムの表面に火炎処理を施した後、該表面にコロナ放電
処理を行うことにより表面処理して得られることにあ
る。
【0010】
【作用】本発明に係るポリイミドフィルムの接着性改善
方法は、ポリイミドフィルムの表面に火炎処理を施した
後、該表面にコロナ放電処理を行うことを特徴とし、こ
の方法による接着強度向上の機構は明らかではないが、
ポリイミドフィルムの表面を火炎処理することにより、
フィルム表面のWBLや汚染層を蒸発・ガス化して除去
し、清浄化されたフィルム表面にコロナ放電処理を行う
ことにより親水基の導入が安定し、接着強度が向上する
ものと考えられる。
【0011】詳しくは、フィルム表面のWBLや汚染層
は低分子量の物質であることから、1000〜2000
℃の炎を用いて火炎処理することにより、ポリイミドフ
ィルムの母材が熱による影響を受ける前に容易に蒸発・
ガス化し、フィルム表面のWBLや汚染層のみを除去す
ることができるのである。なお、長さ10〜50mmの火
炎の火炎先端から1/3の位置は、炎の活性成分が多
く、また上記処理条件に適した温度を示すことより、火
炎長さを10〜50mmに調節し、火炎先端から火炎長さ
の1/3のところで処理できるような位置にポリイミド
フィルムを配置して処理するのが好ましい。また、ポリ
イミドフィルムは耐熱性に優れているため、フィルム母
材への熱の影響は少ないと考えられるが、火炎処理にあ
たってポリイミドフィルムを冷却ロールに巻き付けて処
理することにより、フィルム母材への熱の影響を更に少
なくすることができる。
【0012】そして、WBLや汚染層が除去されて均一
化されたフィルム表面にコロナ放電処理を行うことによ
り、フィルム表面に水酸基、カルボン酸基、カルボニル
基などの親水基を安定して導入することができ、かかる
方法で表面処理されたポリイミドフィルムは接着性が改
善され、優れた接着性を示すのである。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るポリイミドフィルムの
接着性改善方法を、図面に基づいて詳細に説明する。こ
こでいうポリイミドフィルムは、厚み数μmの薄膜か
ら、厚み数百μmのシート状物も含めて広義のフィルム
を意味し、ポリイミドフィルムの分子構造は問わない。
【0014】かかるポリイミドフィルムの接着性改善方
法は、ポリイミドフィルム表面に火炎処理を施した後、
該表面にコロナ放電処理を行うことを特徴とし、例え
ば、図1に示す表面処理装置10を用いて実施すること
ができる。この表面処理装置10は、火炎処理装置12
及びコロナ放電処理装置14を備えて構成されている。
そして、繰り出し装置16から送り出されたポリイミド
フィルム18は、火炎処理装置12でフィルム表面に火
炎処理が施され、その後コロナ放電処理装置14内に導
入されてコロナ放電処理が行われ、表面処理の施された
ポリイミドフィルム18が巻取り装置20に巻き取られ
るように構成されている。
【0015】本発明において、火炎処理装置12及びコ
ロナ放電処理装置14は従来公知の装置を用いればよ
く、詳しくは、火炎処理装置12は、ポリイミドフィル
ム18の表面に炎を吹き付ける火炎処理ノズル22と、
該フィルムを冷却するための冷却ロール24を備え、フ
ィルム母材への熱の影響を少なくして火炎処理を行える
ように構成されている。そして、火炎処理ノズル22か
ら吹き出される炎の長さは10〜50mmになるように調
整されており、かかる火炎処理ノズル22はフィルム1
8から5〜40mm離れた位置に配置され、炎の先端から
火炎長さの1/3の位置でポリイミドフィルム18に火
炎処理を施すことができるように構成されている。な
お、かかる火炎処理装置12においては、フィルム片面
に対して火炎処理が施されるように構成されているが、
フィルム両面に対して火炎処理を行うように構成しても
よい。
【0016】また、コロナ放電処理装置14は、1対の
高度に絶縁されたロール26とロール26に近接させて
配置した線条のコロナ電極28を備えており、コロナ電
極28は複数の碍子30を介してフレーム32に固定さ
れてコロナ電極28に高エネルギーを作用させるとコロ
ナ電極28からコロナ放電が起こるように構成されてい
る。なお、符号34は搬送ロールであり、該装置10に
おいてポリイミドフィルム18を良好に走行させること
ができるように設けられている。
【0017】さらに詳しくは、火炎処理装置12におい
て、火炎処理ノズル22は、例えばガスバーナのように
気体燃料(ガス)を燃やして炎をつくり、火炎処理ノズ
ル22から炎を吹き出すことができるように構成されて
いる。そして、燃料(ガス等)や空気の混合割合や、燃
料と空気の混合ガスの量により火炎長さを調整し、火炎
処理ノズル22から10〜50mmの長さの炎が吹き出さ
れるように調整されている。従って、火炎処理ノズル2
2から5〜40mm離れた所を走行するポリイミドフィル
ム18は、炎の先端から火炎長さの1/3のところで火
炎処理が施されるのである。このように、火炎長さを1
0〜50mmとし、該炎の先端から火炎長さの1/3の位
置で火炎処理を行うことにより適正化された条件で火炎
処理を行うことができる。
【0018】なお、この際、ガスは完全燃焼させること
が好ましく、ガスを完全燃焼させることにより、炎の温
度が高くなり、火炎処理に適した炎をつくることができ
る。また、火炎処理装置12において、フィルム全体を
均一に処理できるように、火炎処理ノズル22をフィル
ム幅に複数個並べて配設したり、フィルム幅の炎を吹き
出すことができるように構成した火炎処理ノズルを用い
ることが望ましい。
【0019】ここで、火炎処理の条件は、経験的に設定
することができるが、1000〜2000℃の炎を使用
することが好ましく、かかる温度の炎で火炎処理するこ
とによりフィルム母材には影響を与えず、表面のWBL
や汚染層のみを蒸発・ガス化して除去することができ
る。WBLや汚染層は低分子量の物質であるため、フィ
ルム母材に影響を与えない程度の条件で比較的簡単に蒸
発・ガス化させることができるからである。
【0020】なお、火炎長さや処理位置については特に
限定されるものではないが、炎の先端から火炎長さの1
/3の位置は炎の中で最も活性成分が多いことから、か
かる位置で火炎処理することにより、フィルム表面が炎
の中で活性成分が多い位置で処理されることとなり好ま
しい。そして、火炎長さを10〜50mmとし、炎の先端
から火炎長さの1/3の位置で、炎の温度が1000〜
2000℃となるよう、適正化された条件で火炎処理を
行うことが好ましい。
【0021】また、このように火炎処理ノズル22から
炎を吹き付けられているポリイミドフィルム18は冷却
ロール24に押しつけられて走行するよう構成されてお
り、フィルム18を冷却ロール24に押しつけて処理す
ることにより、火炎処理によってフィルム母材の温度が
上昇するのを防いでいる。このようにフィルムを冷却し
ながら一定速度で走行させて火炎処理を行うことによ
り、火炎処理による母材への熱の影響を少なくすること
ができ好ましい。このときの冷却温度は10〜100℃
が望ましく、さらには20〜50℃が好ましい。なお、
処理時間はフィルムの走行速度により調整され、特には
限定されないが、ポリイミドフィルムの母材に悪影響が
生じないようなラインスピードで処理することが好まし
い。
【0022】このようにしてフィルム表面に火炎処理を
施すことにより、フィルム母材に影響を与えることなく
フィルム表面に存在するWBLや汚染層を蒸発・ガス化
して除去することができ、フィルム表面を清浄化するこ
とができるのである。
【0023】次いで、上記処理工程によりWBLや汚染
層が除去されて清浄化されたポリイミドフィルム18は
コロナ放電処理装置14に導入され、該コロナ放電処理
装置14内でコロナ放電処理が施される。
【0024】かかるコロナ放電処理装置14において、
コロナ電極28はコロナ処理をすべき長さ、換言すれば
ほぼポリイミドフィルムの幅に形成されており、ポリイ
ミドフィルム18は高度に絶縁されたロール26と線条
のコロナ電極28の間をロール26に沿って走行し、コ
ロナ電極28はロール26に沿って走行するポリイミド
フィルム18の上側に複数の碍子30を介してフレーム
32に固定されている。従って、コロナ電極28に高エ
ネルギーを作用させてコロナ放電を起こすことにより、
ポリイミドフィルム18の上面(火炎処理面)にコロナ
放電処理を施すことができる。
【0025】このように、フィルムの火炎処理面にコロ
ナ放電処理を施すようにすればよいが、図2におけるコ
ロナ放電処理装置40のように、2つのロール26に相
対向して線条のコロナ電極28を配置し、フィルム両面
にコロナ放電処理を施すように構成してもよい。
【0026】このときのコロナ放電処理の電力密度は1
00〜700W・min /m2 にすることが好ましく、フ
ィルムの種類や厚さ等により経験的に適宜設定される。
また、電極の材質は特に制限されず、経験的に適宜選
択、設定される。
【0027】なお、コロナ放電処理を行う際、フィルム
の熱膨張により生じる皺を防ぐため、フィルムの幅方向
に伸びを付与した後、コロナ放電処理を1回又は複数回
にわたって施してもよい。また、コロナ放電処理に引き
続いて、フィルムに帯電した静電気の極性と逆極性のイ
オンを有するイオン化ガスを該フィルムに吹き付けて、
静電気を除電すると同時に付着した微粉末を除去するよ
うにしてもよい。
【0028】かかる処理工程により、フィルム表面を酸
化させてフィルム表面に水酸基、カルボン酸基、カルボ
ニル基等の親水性官能基を形成することができ、フィル
ム表面の親水性が向上される。
【0029】このようにして、火炎処理を施した後、連
続して該表面にコロナ放電処理を行うことにより、フィ
ルム表面のWBLや汚染層が除去されて清浄化されたフ
ィルム表面にコロナ放電処理を行うことができ、フィル
ム表面に親水基(水酸基、カルボン酸基、カルボニル基
等)を安定して導入することができる。すなわち、フィ
ルム表面が均一化されているため、親水基(水酸基、カ
ルボン酸基、カルボニル基等)が安定して導入され、更
に優れた接着性改善効果を安定して得ることができるの
である。
【0030】以上、本発明に係るポリイミドフィルムの
接着性改善方法の実施例を説明したが、上述のように火
炎処理とコロナ放電処理を連続的に行わずに、別工程で
実施するようにしてもよい。
【0031】また、本発明においては、火炎処理のみで
フィルム表面を物理的に清浄化することができるが、火
炎処理以外の洗浄操作を組み合わせることも可能であ
る。例えば図3に示す表面処理装置42のように、火炎
処理装置12とコロナ放電処理装置14の間に有機溶
剤、カップリング剤溶液などを入れた洗浄槽44及び乾
燥炉46を設け、火炎処理を施した後に、該火炎処理の
施されたフィルム表面を洗浄する洗浄工程を行うように
してもよい。かかる表面処理装置42は、火炎処理の施
されたフィルム18を洗浄槽44に導いてラビング用ロ
ール48で表面を擦るようにしてフィルム表面を洗浄
し、その後乾燥炉46において該表面を乾燥させてから
コロナ放電処理を施すことができるように構成されてい
るが、洗浄槽44の代わりにシャワー等を設けて、火炎
処理の施されたフィルム表面に有機溶剤、カップリング
剤溶液などを吹き付けるようにしてもよい。
【0032】その他、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではなく、本発明はその趣旨を逸脱しない
範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、
修正を加えた態様で実施しうるものである。
【0033】なお、かかるポリイミドフィルムの接着性
改善方法により表面処理されたポリイミドフィルムは、
フィルム表面のWBLや汚染層を除去した後に親水性官
能基を導入しているので、均一なフィルム表面が安定的
に親水化されており、また、フィルムと接着剤とのモレ
キュラスケールでの接着がなされる。従って、従来のコ
ロナ放電処理のみによって表面処理されたポリイミドフ
ィルムに比べて優れた接着性を示し、接着剤を用いてフ
ィルムと金属箔(銅箔等)と強固に張り合わせることが
できる。また、蒸着法、メッキ法、又はスパッタ法によ
ってもフィルム表面に均一に金属層を形成することがで
きる。すなわち、本発明に係る接着性を改善したポリイ
ミドフィルムは、FPC(フレキシブルプリント配線
板)のベースフィルムとして好適に使用することができ
るものである。
【0034】以下に実施例により本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例によって限定される
ものではない。
【0035】実施例 1 図1に示す装置を用い、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテルに代表される芳香族ジアミンとピロメリット酸
二無水物に代表される芳香族テトラカルボン酸二無水物
とから公知の方法で得られた25μm厚のポリイミドフ
ィルムを用いて、火炎処理を行った後、連続的にコロナ
放電処理を行い、ポリイミドフィルムの表面処理を行っ
た。処理条件はラインスピードを4m/min とし、火炎
処理部では、1600℃の炎を用い、冷却ロール温度を
50℃とした。また、コロナ放電処理部では、アルミニ
ウム電極を用いて電極とフィルム間の距離を1.5mmと
し、電力密度を300W・min /m2 で処理した。
【0036】このように処理したポリイミドフィルムに
ついて、以下の方法で接着強度の評価を行った。アクリ
ル系接着剤(デュポン(株)製 "パイララックス”)を
用いて上記処理フィルムと銅箔(三井金属鉱業(株)製
電解銅箔 "3EC”35μm厚)とをラミネートし、1
85℃×1時間で接着剤の硬化反応を行い、FCCL
(フィルム・銅箔積層板)を作製した。得られたFCC
Lの銅パターン幅が3mmとなるようサンプルを切り出
し、引張試験器(島津製作所(株)製 "S−100−
C”)によりピールテストスピード50mm/min で90
°剥離の引張試験を行った。n=5の平均値による測定
結果を表1に示す。なお、引き剥がし後の破壊面は、す
べてフィルム/接着剤界面で発生した。
【0037】
【表1】
【0038】比較例 1 比較のために、実施例1で使用した25μm厚のポリイ
ミドフィルムについて、表面処理を施さずに用い、実施
例1と同様にして接着強度を評価した。n=5の平均値
による測定結果を表1に示す。なお、引き剥がし後の破
壊面は、すべてフィルム/接着剤界面で発生した。
【0039】比較例 2 比較のために、実施例1で使用した25μm厚のポリイ
ミドフィルムについて、コロナ放電処理のみを施して用
い、実施例1と同様にして接着強度を評価した。コロナ
放電処理は実施例1と同様、アルミニウム電極を用いて
電極とフィルム間の距離を1.5mmとし、電力密度を3
00W・min /m2 で処理した。n=5の平均値による
測定結果を表1に示す。なお、引き剥がし後の破壊面
は、すべてフィルム/接着剤界面で発生した。
【0040】
【発明の効果】本発明に係るポリイミドフィルムの接着
性改善方法は、火炎処理を施した後、該表面にコロナ放
電処理を行うことを特徴とし、かかる方法によりフィル
ム表面のWBLや汚染層を除去して清浄化されたフィル
ム表面にコロナ放電処理を行うことができる。その結
果、フィルム表面は親水性官能基が安定して導入される
こととなり、また接着剤とモレキュラスケールで接着す
ることができ、ポリイミドフィルムに優れた接着性を与
えることができる。すなわち、本発明に係るポリイミド
フィルムの接着性改善方法は、優れた接着性改善効果を
得ることができるものである。
【0041】また、かかるポリイミドフィルムの接着性
改善方法により接着性を改善したポリイミドフィルム
は、フィルム表面のWBLや汚染層を除去して清浄化し
た後、該表面をコロナ放電処理しているため、フィルム
表面が安定的に親水化されており、優れた接着性を示す
ものである。従って、かかるポリイミドフィルムはFP
Cのベースフィルムとして好適に使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポリイミドフィルムの接着性改善
方法を実施するための表面処理装置を示した説明図であ
る。
【図2】本発明における他のコロナ放電処理装置を示し
た説明図である。
【図3】本発明に係るポリイミドフィルムの接着性改善
方法を実施するための他の表面処理装置を示した説明図
である。
【符号の説明】
10、42;表面処理装置 12;火炎処理装置 14、40;コロナ放電処理装置 16;繰り出し装置 18;ポリイミドフィルム 20;巻取り装置 22;火炎処理ノズル 24;冷却ロール 28;コロナ電極 34;搬送ロール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミドフィルムの表面に火炎処理を
    施した後、該表面にコロナ放電処理を行うことを特徴と
    するポリイミドフィルムの接着性改善方法。
  2. 【請求項2】 ポリイミドフィルムの表面に火炎処理を
    施した後、該表面にコロナ放電処理を行うことにより表
    面処理して得られることを特徴とする接着性を改善した
    ポリイミドフィルム。
JP19606994A 1994-07-27 1994-07-27 ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム Withdrawn JPH0841225A (ja)

Priority Applications (1)

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JP19606994A JPH0841225A (ja) 1994-07-27 1994-07-27 ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム

Applications Claiming Priority (1)

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JP19606994A JPH0841225A (ja) 1994-07-27 1994-07-27 ポリイミドフィルムの接着性改善方法及び接着性を改善したポリイミドフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000005056A1 (en) * 1998-07-24 2000-02-03 Sherman Treaters Limited Method and apparatus for promoting the adhesion on the surface of a film and film produced according to the method
JP2013531092A (ja) * 2010-05-28 2013-08-01 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 可撓性フィルムを処理するための方法及びシステム

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