JPH0839701A - 重ね止め部を有する靴の製造方法およびこれに用いる成形型 - Google Patents

重ね止め部を有する靴の製造方法およびこれに用いる成形型

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JPH0839701A
JPH0839701A JP6180317A JP18031794A JPH0839701A JP H0839701 A JPH0839701 A JP H0839701A JP 6180317 A JP6180317 A JP 6180317A JP 18031794 A JP18031794 A JP 18031794A JP H0839701 A JPH0839701 A JP H0839701A
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shoe
mold
molding
insert
cavity
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JP6180317A
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Toyohiko Nishibe
豊彦 西辺
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 靴本体に重ね止め部を一体的に有する靴を製
造する。 【構成】 靴(A) の重ね止め部(B) を成形するための入
子(8) と、入子(8) が取付けられる第1金型(2) と、靴
(A) の他側半部外面に対応する形状の成形凹面(3) を有
する第2金型(4) と、靴の接地底に対応する形状の成形
凹面(5) を有する第3金型(6) と、靴の内面に対応する
形状の中子(7) を備えた靴の成形型であって、靴の重ね
止め部(B) の形状に対応するキャビティ(12a) は入子
(8) の外面と第1金型(2) の内面(11)により形成され、
入子(8) の内面が靴の成形凹面(1) の一部を構成する成
形面(9) となされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重ね止め部を有する靴の
製造方法およびこれに用いる成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に示す重ね止め片(51)を有する靴
を製造する場合、靴本体(52)と重ね止め片(51)を別々に
製造し、靴本体(52)の所定位置に重ね止め片(51)を縫い
付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法の場合、
靴本体(52)に対して重ね止め片(51)を正確に位置決めし
た上、重ね止め片(51)の基端部を縫製しなければなら
ず、この作業に多大の手間を要するという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、靴本体に重ね止め部を一
体的に設けることができる靴の製造方法およびこれに用
いる成形型を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る靴の製造方
法は、軟質合成樹脂または軟質ゴムを用いて射出成形に
より靴本体と一体的に重ね止め部を設けることを特徴と
するものである。
【0006】本発明に係る靴の成形型は、靴の重ね止め
部を成形するための入子と、入子が取付けられて靴の一
側半部外面に対応する形状の成形凹面および重ね止め部
の形状に対応するキャビティが形成される第1金型と、
靴の他側半部外面に対応する形状の成形凹面を有する第
2金型と、靴の接地底に対応する形状の成形凹面を有す
る第3金型と、靴の内面に対応する形状の中子を備えた
靴の成形型であって、靴の重ね止め部の形状に対応する
キャビティは入子の外面とこれに対向する第1金型の対
向面により形成されており、入子の内面は靴の成形凹面
の一部を構成する成形面となされ、入子の内面一側縁部
には中子と当接する堤防部が形成され、堤防部と隣り合
ってキャビティの入口が設けられており、入子の内面他
側縁部には第2金型と当接する当接面が設けられてお
り、入子は内方へ移動し得るようになされているもので
ある。
【0007】
【作用】本発明に係る靴の製造方法によれば、靴本体と
一体的に重ね止め部が成形されるため、靴本体への重ね
止め部の縫着作業が省略される。
【0008】また、本発明に係る成形型によれば、上記
製造方法を容易に実施することができる。すなわち、第
1金型に入子を取付け、この第1金型、第2金型、第3
金型および中子により、靴本体のキャビティと重ね止め
部のキャビティが形成され、これらキャビティに樹脂を
注入するだけで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形す
ることができる。また、第1金型における入子を内方へ
移動し得る構成としたことにより、成形後の靴における
重ね止め部の離型が容易に行える。
【0009】
【実施例】次に、本発明をレインシューズの製造に適用
した場合の実施例について、図面に従って説明する。
【0010】本実施例の成形型は、靴(A) の重ね止め部
(B) を成形するための入子(8) と、入子(8) が取付けら
れて靴の一側半部外面に対応する形状の成形凹面(1) お
よび重ね止め部(B) の形状に対応するキャビティ(12a)
が形成される第1金型(2) と、靴(A) の他側半部外面に
対応する形状の成形凹面(3) を有する第2金型(4) と、
靴の接地底に対応する形状の成形凹面(5) を有する第3
金型(6) と、靴の内面に対応する形状の中子(7) を備え
た靴の成形型であって、靴の重ね止め部(B) の形状に対
応するキャビティ(12a) は入子(8) の外面とこれに対向
する第1金型(2) の対向面(11)により形成されており、
入子(8) の内面は靴の成形凹面(1) の一部を構成する成
形面(9) となされ、入子(8) の内面一側縁部には中子
(7) と当接する堤防部(8a)が形成され、堤防部(8a)と隣
り合って重ね止め部(B) のキャビティ(12a) の入口(12
b) が設けられており、入子(8) の内面他側縁部には第
2金型(2) と当接する当接面(8b)が設けられており、入
子(8) は内方へ移動自在となされているものである。
【0011】第1金型(2) は、図1に示すように、靴
(A) の入子(8) が嵌込み可能な略方形の嵌込み部(15)を
備え、略方形の嵌込み部(15)の一側部分には、重ね止め
部(B)に対応する形状の窪み(16)が形成されている。ま
た、嵌込み部(15)における上部および上記窪み(16)と反
対側部分には、入子(8) を取付けるための位置決め用穴
(17)およびねじ穴(18)が設けられている。そして、上記
嵌込み部(15)に入子(8)を3本のボルト(19)で取付ける
ことにより、図2に示すように、靴(A) の一側半部に対
応する成形凹面(1) が形成され、また、入子(8) の外面
(裏面)と第1金型(2) における重ね止め部(B) に対応
する形状の窪み(16)により、重ね止め部(B) を成形する
キャビティ(12a) が形成されている。そして、中子(7)
が入子(8)の堤防部(8a)と当接し、これにより、重ね止
め部(B) が靴(A) 本体と接着せずに、靴(A) 本体の外側
へ伸びるように成形され得る。
【0012】上記入子(8) は、図3および図4に示すよ
うに、取付けのボルト(19)により第1金型(2) に対し
て、一定の遊びを持たせて取付けられ、入子(8) が内方
へ若干動く構造となされており、これにより、重ね止め
部(B) のキャビティ(12a) の幅が広がるようになされて
いる。入子(8) の当接面(8b)は、入子(8) が第1金型
(2) の嵌込み部(15)に完全に嵌まった状態では、第1金
型(2) の分割面(2a)と面一になる。
【0013】なお、この重ね止め部(B) のキャビティ(1
2a) は、入子(8) の外面に重ね止め部(B) に対応する形
状の窪みを設けることにより形成しても良い。
【0014】第1金型(2) の上部には、中子(7) の上部
が嵌込まれる正面からみて横L字形の凹部(20)が設けら
れている。
【0015】図5は成形型の全体構成を示しており、移
動の第1金型(2) 、固定の第2金型(4) および昇降する
第3金型(6) により割り型が構成され、中間に中子(7)
が介在される。(13)は靴底のキャビティ、(14)は靴本体
のキャビティであり、靴本体のキャビティ(14)の外側に
入子(8) を介して重ね止め部(B) のキャビティ(12a)が
形成される。
【0016】上記構成の成形型によりレインシューズを
製造する場合、図5に示すように、各金型同士を当接さ
せ、形成された各キャビティ(12a) (13)(14)に溶融状態
の塩化ビニル樹脂を注入して射出成形を行う。この射出
成形により、靴本体のキャビティ(14)に連通する重ね止
め部(B) のキャビティ(12a) にも溶融樹脂が注入されて
靴本体(A) と一体に重ね止め部(B) が成形される。
【0017】射出成形後においては、図6・図7に示す
ように、シャフト(21)により第1金型(2) を後退させ、
また、第3金型(6) を下降させる。この際、第1金型
(2) の入子(8) は内方へ移動するため、成形された靴本
体(A) における重ね止め部(B)の抜脱が容易に行えるの
である。
【0018】そして、第1金型(2) を更に後退させれ
ば、シャフト(21)内の係合ボルト(22)を介して中子(7)
が第2金型(4) から離れるものである。
【0019】上記入子(8) は、次の靴を成形するに当
り、第1金型(2) が第2金型(4) と当接する際、第2金
型の分割面に押圧されて第1金型(2) に再び嵌り込ん
で、入子(8) の当接面(8b)と面一となるのである。
【0020】上記実施例により、成形された靴(A) は、
図8に示すように、重ね止め部(B)を一体に有するレイ
ンシューズ形態となる。本実施例では、重ね止め部(B)
は靴の側面に形成したが、本発明はこれに限定されず、
図9に示すように、女性用の靴(C) 等では前側に設ける
こともある。すなわち、本発明において、靴の形態並び
に重ね止め部(B) の形態およびその成形位置は任意であ
る。
【0021】また、上記実施例では、成形材料として塩
化ビニル樹脂を用いたが、他の軟質合成樹脂を用いても
良く、更に軟質ゴムを使用することもある。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、靴本体と一
体的に重ね止め部が成形されるため、従来のように、重
ね止め部を別途に縫い付けるという煩雑が作業が省略さ
れる。そのため、重ね止め部を有するこの種靴の製造効
率を大幅に向上させることができるのである。
【0023】また、本発明の成形型によれば、上記製造
方法を容易に実施することができる。すなわち、第1金
型に入子を取付け、この第1金型、第2金型、第3金型
および中子により、靴本体のキャビティと重ね止め部の
キャビティが形成され、これらキャビティに樹脂を注入
するだけで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形するこ
とができる。また、第1金型における入子を内方へ移動
し得る構成としたことにより、成形後の靴における重ね
止め部の離型が容易に行える。そのため、成形された靴
の重ね止め部を傷めることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型における第1金型の正面図であ
って、入子を取付ける前の状態を示す。
【図2】同じく第1金型の正面図であって、入子を取付
けた状態を示す。
【図3】靴本体および靴の重ね止め部のキャビティを示
す断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】割り型および中子の嵌め合わせ状態を示す断面
図である。
【図6】成形後、第1金型および第3金型を外した状態
を示す断面図である。
【図7】図7の状態から更に中子を外した状態の断面図
である。
【図8】本発明により製造された靴(レインシューズ)
の斜視図である。
【図9】本発明により製造された他の靴の斜視図であ
る。
【図10】従来の製造方法により製造された靴の斜視図
である。
【符号の説明】 (1) 第1金型の成形凹面 (2) 第1金型 (3) 第2金型の成形凹面 (4) 第2金型 (5) 第3金型の成形凹面 (6) 第3金型 (7) 中子 (8) 入子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 重ね止め部を有する靴の製造方法およ
びこれに用いる成形型
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重ね止め部を有する靴の
製造方法およびこれに用いる成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】図10に示す従来の重ね止め片(51)を有
する靴を製造する場合、靴本体(52)と重ね止め片(51)を
別々に製造し、靴本体(52)の所定位置に重ね止め片(51)
を縫い付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法の場合、
靴本体(52)に対して重ね止め片(51)を正確に位置決めし
た上、重ね止め片(51)の基端部を縫い付けなければなら
ず、この作業に多大の手間を要するという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、靴本体に重ね止め部を一
体的に設けることができる靴の製造方法およびこれに用
いる成形型を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る靴の製造方
法は、軟質合成樹脂または軟質ゴムを用いて射出成形に
より靴本体と一体的に重ね止め部を設けることを特徴と
するものである。
【0006】本発明に係る靴の成形型は、靴の重ね止め
部を成形するための入れ子と、入れ子が取付けられて靴
の一側半部外面に対応する形状の成形凹面および重ね止
め部の形状に対応するキャビティが形成される第1金型
と、靴の他側半部外面に対応する形状の成形凹面を有す
る第2金型と、靴の接地底に対応する形状の成形凹面を
有する第3金型と、靴の内面に対応する形状の中子を備
えており、靴の重ね止め部の形状に対応するキャビティ
は入れ子の外面とこれに対向する第1金型の対向面との
間に形成されており、入れ子の内面は靴の一側半部外面
に対応する形状の成形凹面の一部を構成する成形面とな
され、入れ子の内面一側縁部には中子と当接する堤防部
が形成され、堤防部と隣り合ってキャビティの入口が設
けられており、入れ子の内面他側縁部には第2金型と当
接する当接面が設けられており、入れ子は内方へ移動し
得るようになされているものである。
【0007】
【作用】本発明に係る靴の製造方法によれば、靴本体と
一体的に重ね止め部が成形されるため、靴本体への重ね
止め部の縫着作業が省略される。
【0008】また、本発明に係る成形型によれば、上記
製造方法を容易に実施することができる。すなわち、第
1金型に入れ子を取付け、この第1金型、第2金型、第
3金型および中子により、靴主体部成形用キャビティと
重ね止め部成形用キャビティおよび靴底部成形用キャビ
ティが形成され、これらキャビティに樹脂を注入するだ
けで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形することがで
きる。また、第1金型における入れ子を内方へ移動し得
る構成としたことにより、成形後の靴における重ね止め
部の脱型が容易に行える。
【0009】
【実施例】次に、本発明をレインシューズの製造に適用
した場合の実施例について、図面に従って説明する。
【0010】本実施例の成形型は、靴(A) の重ね止め部
(B) を成形するための入れ子(8) と、入れ子(8) が取付
けられて靴の一側半部外面に対応する形状の成形凹面
(1) および重ね止め部(B) の形状に対応するキャビティ
(12a) が形成される第1金型(2) と、靴(A) の他側半部
外面に対応する形状の成形凹面(3) を有する第2金型
(4) と、靴(A) の接地底に対応する形状の成形凹面(5)
を有する第3金型(6) と、靴(A) の内面に対応する形状
の中子(7) を備えており、靴(A) の重ね止め部(B)の形
状に対応するキャビティ(12a) は、入れ子(8) の外面と
これに対向する第1金型(2) の対向面との間に形成され
ており、入れ子(8) の内面は、靴(A) の一側半部外面に
対応する形状の成形凹面(1) の一部を構成する成形面
(9) となされ、入れ子(8) の内面一側縁部には、中子
(7) と当接する堤防部(8a)が形成され、堤防部(8a)と隣
り合ってキャビティ(12a) の入口(12b) が設けられてお
り、入れ子(8) の内面他側縁部には、第2金型(4) と当
接する当接面(8b)が設けられており、入れ子(8) は内方
へ移動自在となされているものである。
【0011】第1金型(2) は、図1に示すように、入れ
子(8) が嵌込み可能な略方形の嵌込み部(15)を備え、略
方形の嵌込み部(15)の一側部分には、重ね止め部(B) に
対応する形状の窪み(11)が形成されている。また、嵌込
み部(15)における上部および上記窪み(11)と反対側部分
には、入れ子(8) を取付けるための位置決め用穴(17)お
よびねじ穴(18)が設けられている。そして、上記嵌込み
部(15)に入れ子(8) を3本のボルト(19)で取付けること
により、図2に示すように、靴(A) の一側半部外面に対
応する成形凹面(1) が形成され、また、入れ子(8) の外
面(裏面)と第1金型(2) における重ね止め部(B) に対
応する形状の窪み(11)により、重ね止め部(B) を成形す
るキャビティ(12a) が形成されている。そして、中子
(7) が入れ子(8) の堤防部(8a)と当接し、これにより、
重ね止め部(B) が靴(A) 本体の外側へ伸びるように成形
され得る。
【0012】上記入れ子(8) は、図3および図4に示す
ように、取付けのボルト(19)により第1金型(2) に対し
て、一定の遊びを持たせて取付けられ、入れ子(8) が内
方へ若干動く構造となされており、これにより、重ね止
め部(B) のキャビティ(12a)の幅が広がるようになされ
ている。入れ子(8) の当接面(8b)は、入れ子(8) が第1
金型(2) の嵌込み部(15)に完全に嵌まった状態では、第
1金型(2) の分割面(2a)と面一になる。
【0013】なお、この重ね止め部(B) のキャビティ(1
2a) は、入れ子(8) の外面に重ね止め部(B) に対応する
形状の窪みを設けることにより形成しても良い。
【0014】第1金型(2) の上部には、中子(7) の上部
が嵌込まれる正面からみて横L字形の凹部(20)が設けら
れている。
【0015】図5は成形型の全体構成を示しており、可
動第1金型(2) 、固定第2金型(4)および昇降する第3
金型(6) により割り型が構成され、第1金型(2) と第2
金型(4) の中間に中子(7) が介在される。(13)は靴底の
キャビティ、(14)は靴本体のキャビティであり、靴本体
のキャビティ(14)の外側に入れ子(8) を介して重ね止め
部(B) のキャビティ(12a) が形成される。
【0016】上記構成の成形型によりレインシューズを
製造する場合、図5に示すように、各金型同士を当接さ
せ、形成された2つのキャビティ(13)(14)に溶融状態の
塩化ビニル樹脂を注入して射出成形を行う。この射出成
形により、靴本体のキャビティ(14)に連通する重ね止め
部(B) のキャビティ(12a) にも溶融樹脂が注入されて靴
(A) 本体と一体に重ね止め部(B) が成形される。
【0017】射出成形後においては、図6・図7に示す
ように、シャフト(21)の案内により第1金型(2) を後退
させ、また、第3金型(6) を下降させる。この際、第1
金型(2) の入れ子(8) は内方へ移動するため、成形され
た靴(A) 本体における重ね止め部(B) の抜脱が容易に行
えるのである。
【0018】そして、第1金型(2) を更に後退させれ
ば、係合ボルト(22)を介して中子(7)が第2金型(4) か
ら離れるものである。
【0019】上記入れ子(8) は、次の靴を成形するに当
り、第1金型(2) が第2金型(4) と当接する際、第2金
型(4) の当接面に押圧されて第1金型(2) の嵌め込み部
(15)の奥まで押し込まれ、入れ子(8) の当接面(8b)は第
1金型(2) の当接面と面一となるのである。
【0020】上記実施例により、成形された靴(A) は、
図8に示すように、重ね止め部(B)を一体に有するレイ
ンシューズ形態となる。本実施例では、重ね止め部(B)
は靴の側面に形成したが、本発明はこれに限定されず、
図9に示すように、女性用の靴(C) 等では前側に設ける
こともある。すなわち、本発明において、靴の形態並び
に重ね止め部(B) の形態およびその成形位置は任意であ
る。
【0021】また、上記実施例では、成形材料として塩
化ビニル樹脂を用いたが、他の軟質合成樹脂を用いても
良く、更に軟質ゴムを使用することもある。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、靴本体と一
体的に重ね止め部が成形されるため、従来のように、重
ね止め部を別途に縫い付けるという煩雑な作業が省略さ
れる。そのため、重ね止め部を有するこの種靴の製造効
率を大幅に向上させることができるのである。
【0023】また、本発明の成形型によれば、上記製造
方法を容易に実施することができる。すなわち、第1金
型に入れ子を取付け、この第1金型、第2金型、第3金
型および中子により、靴本体のキャビティと重ね止め部
のキャビティが形成され、これらキャビティに樹脂を注
入するだけで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形する
ことができる。また、第1金型における入れ子を内方へ
移動し得る構成としたことにより、成形後の靴における
重ね止め部の離型が容易に行える。そのため、成形され
た靴の重ね止め部を傷めることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型における第1金型の正面図であ
って、入れ子を取付ける前の状態を示す。
【図2】同じく第1金型の正面図であって、入れ子を取
付けた状態を示す。
【図3】靴主体部成形用キャビティおよび重ね止め部成
形用キャビティを示す第1金型および中子の一部の水平
断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の成形型の垂直断面図である。
【図6】成形後、第1金型および第3金型を開放した状
態を示す垂直断面図である。
【図7】図6の状態から更に第1金型より中子を外した
状態を示す垂直断面図である。
【図8】本発明の方法により製造された靴(レインシュ
ーズ)の斜視図である。
【図9】本発明の方法により製造された他の靴の斜視図
である。
【図10】従来の方法により製造された靴の斜視図であ
る。
【符号の説明】 (1) 第1金型の成形凹面 (2) 第1金型 (3) 第2金型の成形凹面 (4) 第2金型 (5) 第3金型の成形凹面 (6) 第3金型 (7) 中子 (8) 入れ子 (8a) 堤防部 (8b) 入れ子の第2金型に対する当接面 (9) 靴の一側半部外面に対応する形状の成形凹
面の一部成形面 (12a) キャビティ (12b) キャビティの入口 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明に係る靴の成形型は、靴の重ね止め
部を成形するための入れ子と、入れ子が取付けられて靴
の一側半部外面に対応する形状の成形凹面および重ね止
め部の形状に対応するキャビティが形成される第1金型
と、靴の他側半部外面に対応する形状の成形凹面を有す
る第2金型と、靴の接地底に対応する形状の成形凹面を
有する第3金型と、靴の内面に対応する形状の中子を備
えており、靴の重ね止め部の形状に対応するキャビティ
は入れ子の外面とこれに対向する第1金型の対向面との
間に形成されており、入れ子の内面は靴の一側半部外面
に対応する形状の成形凹面の一部を構成する成形面とな
され、入れ子の内面一側縁部には中子と当接する堤防部
が形成され、堤防部と隣り合ってキャビティの入口が設
けられており、入れ子の内面他側縁部には第2金型と当
接する当接面が設けられていことを特徴とするもので
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】また、本発明に係る成形型によれば、上記
製造方法を容易に実施することができる。すなわち、第
1金型に入れ子を取付け、この第1金型、第2金型、第
3金型および中子により、靴主体部成形用キャビティと
重ね止め部成形用キャビティおよび靴底部成形用キャビ
ティが形成され、これらキャビティに樹脂を注入するだ
けで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形することがで
きる
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本実施例の成形型は、靴(A) の重ね止め部
(B) を成形するための入れ子(8) と、入れ子(8) が取付
けられて靴の一側半部外面に対応する形状の成形凹面
(1) および重ね止め部(B) の形状に対応するキャビティ
(12a) が形成される第1金型(2) と、靴(A) の他側半部
外面に対応する形状の成形凹面(3) を有する第2金型
(4) と、靴(A) の接地底に対応する形状の成形凹面(5)
を有する第3金型(6) と、靴(A) の内面に対応する形状
の中子(7) を備えており、靴(A) の重ね止め部(B)の形
状に対応するキャビティ(12a) は、入れ子(8) の外面と
これに対向する第1金型(2) の対向面との間に形成され
ており、入れ子(8) の内面は、靴(A) の一側半部外面に
対応する形状の成形凹面(1) の一部を構成する成形面
(9) となされ、入れ子(8) の内面一側縁部には、中子
(7) と当接する堤防部(8a)が形成され、堤防部(8a)と隣
り合ってキャビティ(12a) の入口(12b) が設けられてお
り、入れ子(8) の内面他側縁部には、第2金型(4) と当
接する当接面(8b)が設けられているものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】射出成形後においては、図6・図7に示す
ように、シャフト(21)の案内により第1金型(2) を後退
させ、また、第3金型(6) を下降させる。この際、第1
金型(2) の入れ子(8) は内方へ移動するため、成形され
た靴(A) 本体における重ね止め部(B) の抜脱が容易に行
えるのである。そのため、成形された靴の重ね止め部を
損傷することがない。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】また、本発明の成形型によれば、上記製造
方法を容易に実施することができる。すなわち、第1金
型に入れ子を取付け、この第1金型、第2金型、第3金
型および中子により、靴本体のキャビティと重ね止め部
のキャビティが形成され、これらキャビティに樹脂を注
入するだけで、重ね止め部を靴本体に一体的に成形する
ことができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 31:50

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟質合成樹脂または軟質ゴムを用いて射
    出成形により靴(A)本体と一体的に重ね止め部(B) を設
    けることを特徴とする靴の製造方法。
  2. 【請求項2】 靴(A) の重ね止め部(B) を成形するため
    の入子(8) と、入子(8) が取付けられて靴の一側半部外
    面に対応する形状の成形凹面(1) および重ね止め部(B)
    の形状に対応するキャビティ(12a) が形成される第1金
    型(2) と、靴(A) の他側半部外面に対応する形状の成形
    凹面(3) を有する第2金型(4) と、靴の接地底に対応す
    る形状の成形凹面(5) を有する第3金型(6) と、靴の内
    面に対応する形状の中子(7) を備えた靴の成形型であっ
    て、靴の重ね止め部(B) の形状に対応するキャビティ(1
    2a) は入子(8) の外面とこれに対向する第1金型(2) の
    対向面(11)により形成されており、入子(8) の内面は靴
    (A) の成形凹面(1) の一部を構成する成形面(9) となさ
    れ、入子(8) の内面一側縁部には中子(7) と当接する堤
    防部(8a)が形成され、堤防部(8a)と隣り合ってキャビテ
    ィ(12a) の入口(12b) が設けられており、入子(8) の内
    面他側縁部には第2金型(2) と当接する当接面(8b)が設
    けられており、入子(8) は内方へ移動自在となされてい
    る靴の成形型。
JP6180317A 1994-08-01 1994-08-01 重ね止め部を有する靴の製造方法およびこれに用いる成形型 Pending JPH0839701A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000229323A (ja) * 1999-02-08 2000-08-22 Gatti & Piccolo Srl 鋳型とその使用方法
JP2005219305A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Achilles Corp 通気孔を有する射出成形靴の製造装置及び製造方法及び射出成形靴

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JP2000229323A (ja) * 1999-02-08 2000-08-22 Gatti & Piccolo Srl 鋳型とその使用方法
JP2005219305A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 Achilles Corp 通気孔を有する射出成形靴の製造装置及び製造方法及び射出成形靴

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