JP2985291B2 - インサート成形品 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は射出成形により得られる樹脂と異材質部品よ
り構成されたインサート成形品に関するものである。

従来の技術 近年部品点数と組み立て工数を削減する目的で、樹脂
と異種材料からなる複合成形部品が盛んに使用されてい
る。この複合部品を得るためには、通常異種材料部品を
金型内にセットし射出成形するインサート成形が行われ
ている。

以下図面を参照しながら、上述した従来の異種材料か
らなるインサート成形品の一例について説明する。

第２図は従来のインサート成形品の断面図を示してい
る。第２図において１は樹脂成形品本体である。２は複
合成形される異種材料からなるインサート部品を示して
いる。３は樹脂成形品本体１の上面部、４は樹脂成形品
の本体１の外縁部を示している。５はインサート部品２
の外端部である。

以上のように構成されたインサート成形品について、
以下射出成形後の製品形状について説明する。

射出成形により製作されるインサート成形品では、た
とえばインサート部品２として金属製の薄肉部品を用
い、これを樹脂成形品本体１の射出成形時に金型内にセ
ットしておき、周囲に樹脂を射出成形し冷却後一体部品
として取り出し完成する。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成ではインサート成形
時，樹脂成形品本体１に生じる冷却収縮がインサート部
品２の外端部５による拘束のため妨げられ、外縁部４は
上または下に大きく反ってしまう。また上面部３は平坦
度を確保できずにうねりが生じる。

本発明は上記問題点に鑑み、インサート成形時の樹脂
成形品本体の反りやうねりを低減し、高精度のインサー
ト成形品を提供するものである。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のインサート成形
品は成形樹脂材料と異種材質のインサート部品を中央部
に配置して成形したインサート成形品において、前記イ
ンサート部品の外端部近傍の樹脂成形品本体に凸型環状
突起及び凹型環状突起を設けたことを特徴とする。

作用 本発明は上記した構成によって射出成形時の樹脂成形
品本体の内側への冷却収縮をこの凸型環状突起および凹
型環状突起の変形により吸収することが可能となり、樹
脂成形品本体の上面部や外縁部の反りやうねりのない製
品を得ることができる。

実 施 例 以下本発明の一実施例のインサート成形品について図
面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例におけるインサート成形品
の断面図である。第１図において６は樹脂成形品本体１
に設けられた凸型環状突起、７は凹型環状突起である。
他の構成各部については、第２図に示す従来のインサー
ト成形品の場合と同一であるため同一番号を付し、説明
を省略する。

以上のように構成されたインサート成形品について以
下その詳細を説明する。

通常、樹脂の成形収縮率は5/1000から15/1000と大き
く、インサート部品２により収縮を拘束されると外側の
樹脂部分は大きく変形してしまうが、第１図に示すイン
サート成形品では凸状突起６と凹状突起７をインサート
部品２の外端部５の外側に一様に設けたためインサート
成形時の樹脂の冷却収縮をすべて吸収することが可能な
る。この結果本体外縁部４はインサート部品がないとき
と同様に反りの発生もなく無理なく収縮付する。

発明の効果 以上のように本発明は、インサート成形品において、
インサート部品外側の樹脂の冷却収縮を凹凸の各環状突
起にて収縮することが可能となり、反りやうねりのない
高精度な複合樹脂インサート成形品を実現することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるインサート成形品の
断面図、第２図は従来のインサート成形品の断面図であ
る。 １……樹脂成形品本体、２……インサート部品、５……
外端部、６……凸型環状突起、７……凹型環状突起。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】成形樹脂材料と異種材質のインサート部品
   を中央部に配置して成形したインサート成形品におい
   て、前記インサート部品の外端部近傍の樹脂成形品軸に
   凸環状突起及び凹型環状突起を設けた事を特徴とするイ
   ンサート成形品。