JPH083529A - 異方導電性接着剤および異方導電性接着シート - Google Patents
異方導電性接着剤および異方導電性接着シートInfo
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- JPH083529A JPH083529A JP6134618A JP13461894A JPH083529A JP H083529 A JPH083529 A JP H083529A JP 6134618 A JP6134618 A JP 6134618A JP 13461894 A JP13461894 A JP 13461894A JP H083529 A JPH083529 A JP H083529A
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Abstract
表面に電気的接続部が設けられた2枚の基板を、導電性
粒子が絶縁性接着成分中に分散されている接着剤を用い
て加圧方向に通電するように接着するための接着剤であ
り、この絶縁性接着成分が、アクリル系接着剤、エポキ
シ樹脂前駆体およびイミダゾール化合物と相溶しない樹
脂により表面層が形成されたイミダゾール系硬化剤カプ
セルとからなる。 【効果】本発明の異方導電性接着剤あるいはシートは、
硬化剤であるイミダゾールの安定性がよく、初期接着性
能に優れると共に接着性能の経時変化が少ない。
Description
気的接続部)が設けられた少なくとも2枚の基板を、そ
れぞれの配線パターンが対面するように配置し接着剤を
介して熱圧着することにより、この2枚の基板の配線パ
ターンを加圧方向にのみ電気的に導通させるための接着
剤およびこの接着剤をシート状に賦形した異方導電性接
着シートに関する。
複数の配線基板を、それぞれの配線基板を対面させた状
態で接着することにより、対面する配線パターン間で電
気的導通性を形成すると共に、同一基板の配線パターン
間では絶縁状態を維持するための接着剤として異方導電
性接着剤が用いられている。この異方導電性接着剤は、
絶縁性接着成分中に導電性粒子を分散させた接着剤であ
る(特開昭62-206772号、同62-40183号および同62-4018
4号等の公報参照)。この異方導電性接着剤は、加圧し
て2枚の基板を接着する機能からすれば、感圧接着剤の
一種であるとすることもできるが、接着剤全体が絶縁性
を有しており、かつ加熱加圧接着することにより加圧方
向にのみ電気的導電性を有するように各成分が配合され
ているという点で、一般的な感圧接着剤とは異なる特性
が要求される。
要求されるように接着強度が高いことは勿論、それに加
えて接着により所望の位置で一定の方向にのみ通電性を
有し、他の方向には絶縁性を有するという極めて特殊な
特性が要求される。
板間に異方導電性接着剤を挟んで加熱加圧して、配線パ
ターンが形成された部分の絶縁性接着剤を横方向に移動
させて同一基板上の配線パターン間での絶縁性を維持す
ると共に両基板を接着し、しかもそれぞれの基板に配置
された配線パターンを導電性粒子によって加圧方向に導
通させること、即ち異なる基板間を電気的に接続するこ
とによって発現する特性である。
縁性接着剤として種々の接着性樹脂が使用されている。
例えば、特開平4-95310号公報には、反応性エラ
ストマー、エポキシ樹脂、これらを溶解する溶剤、イミ
ダゾール誘導体エポキシ化合物、非反応性希釈剤および
導電性粒子を含有する混合物から形成されて成る異方導
電性フィルムの発明が開示されている。
は、反応性エラストマー、エポキシ樹脂、これらを溶解
する溶媒、マイクロカプセル化されたイミダゾール誘導
体および導電性粒子を含む混合溶媒をキャリアフィルム
上に流涎・乾燥して製膜してなる異方導電性フィルムの
発明が開示されている。
は、シランカップリング剤を均一に混合した反応性エラ
ストマーとエポキシ樹脂、これらを溶解する溶剤とマイ
クロカプセル化イミダゾール誘導体および導電性粒子を
含む混合溶液をキャリアフィルム上に流涎・乾燥して製
膜してなる異方導電性フィルムの発明が開示されてい
る。
剤組成物では、エポキシ樹脂(前駆体)の硬化剤として
イミダゾール誘導体が使用されているが、イミダゾール
とエポキシ樹脂前駆体とは反応速度が高いため、イミダ
ゾールの反応性を抑えるために、イミダゾールとエポキ
シ樹脂前駆体とを予め反応させて調製されたイミダゾー
ルのマイクロカプセルが使用されている。
硬化剤として反応すべきイミダゾールの一部は、カプセ
ルを形成するためにエポキシ樹脂前駆体と付加物を形成
するために消費されており、このようにカプセル材料と
してイミダゾールの一部を使用することによってイミダ
ゾール全体の活性が低下することがある。例えば上記の
ようにして一部がエポキシ樹脂前駆体と反応したイミダ
ゾールを硬化剤として使用すると、当初の接着性が低く
なる傾向があり、さらに時間の経過と共にその接着性が
低下する。特に高温高湿条件における接着性の低下は著
しい。こうした接着性の低下は、異方導電における通電
性の減退として顕著に現れる。即ち、イミダゾールの一
部をエポキシ樹脂前駆体等と反応させてカプセルを形成
して活性が低下したカプセル化イミダゾールを使用した
異方導電性接着剤は、高温高湿条件で1カ月程度放置す
ると実用的な通電性を維持できないことが多い。
ルの一部をエポキシ樹脂前駆体と反応させてマイクロカ
プセルを形成すると、イミダゾールの活性が低下するた
めに加熱圧着の時間が長くなり、この加熱により電子部
品が熱劣化することがあるとの問題も生ずる。
力方向への良好な導電性と非圧力方向への良好な絶縁性
を長期間にわたり同時に満足する異方導電性接着剤およ
びシートを提供することを目的としている。
充分な接着強度が発現する異方導電性接着剤およびシー
トを提供することを目的としている。
気的接続部が設けられた少なくとも2枚の基板を、導電
性粒子が絶縁性接着成分中に分散されている接着剤を介
して該電気的接続部が対面するように配置して熱圧着す
ることにより、各基板の電気的接続部を加圧方向に電気
的に導通させる異方導電性接着剤であって、該絶縁性接
着成分が、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂前駆体およ
びイミダゾール化合物と相溶しない樹脂により表面層が
形成されたイミダゾール系硬化剤カプセルからなること
を特徴としている。
上記の異方導電性接着剤を10〜50μmの厚さに賦形
したことを特徴としている。本発明の異方導電性接着剤
中に含有されるイミダゾール系硬化剤カプセルは、イミ
ダゾールと反応性がなく、しかもこのイミダゾールに相
溶しない樹脂で表面層が形成されている。従って、加熱
圧着前にはこのイミダゾールは全く反応していないの
で、用いたイミダゾールの活性がそのまま保持されてい
る。
に可溶なイミダゾール化合物を使用することにより、特
に本発明の異方導電性接着剤は優れた接着性を示し、こ
の優れた接着性が高温高湿条件下に被接着物を長期間放
置しても低下しない。
化剤であるイミダゾールの高い活性がそのまま維持され
ているので、加熱圧着時間を短縮することができる。従
って、加熱圧着の際の加熱により、電子部品が熱劣化す
ることがない。
よびシートについて具体的に説明する。本発明の異方導
電性接着剤は、絶縁性接着剤成分と、この絶縁性接着成
分中に分散された導電性金属粒子とからなる。
性接着成分は、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂前駆体
および特定の樹脂で表面層が形成されたイミダゾール系
硬化剤カプセルからなる。
タ)アクリル酸エステル系の接着剤が好ましく用いられ
る。このアクリル系樹脂成分の例としては、(メタ)ア
クリル酸エステルと、これと共重合可能な反応性二重結
合を有する化合物との共重合体を挙げることができる。
ここで使用される(メタ)アクリル酸エステルの例とし
ては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ-2
-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート
およびグリシジル(メタ)アクリレートを挙げることが
できる。
と共重合可能な反応性二重結合を有する化合物の例とし
ては、不飽和カルボン酸モノマー、スチレン系モノマー
およびビニル系モノマー等を挙げることができる。
ては、アクリル酸、メタアクリル酸、α-エチルアクリ
ル酸、クロトン酸、α-メチルクロトン酸、α-エチルク
ロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸およびウンゲリ
カ酸などの付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸;マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサ
コン酸、グルタコン酸およびジヒドロムコン酸などの付
加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸を挙げることができ
る。
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメ
チルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、ト
リエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレ
ン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレンおよびオクチ
ルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、ク
ロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレンおよ
びヨードスチレンなどのハロゲン化スチレン;さらに、
ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチ
レンを挙げることができる。
ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾー
ル、ジビニルベンゼン、酢酸ビニルおよびアクリロニト
リル;ブタジエン、イソプレンおよびクロロプレン等の
共役ジエンモノマー;塩化ビニルおよび臭化ビニル等の
ハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニ
リデンを挙げることができる。
リル酸エステルを通常は60〜90重量部、これ以外の
モノマーを通常は10〜40重量部の量で共重合させて
製造される。
法により製造することができる。例えば上記単量体を有
機溶剤に溶解または分散させ、この溶液または分散液を
窒素ガスのような不活性ガス置換された反応器中で反応
させることにより製造することができる。ここで使用さ
れる有機溶媒の例としては、トルエンおよびキシレン等
の芳香族炭化水素類、n-ヘキサン等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル類、n-プ
ロピルアルコールおよびi-プロピルアルコール等の脂肪
族アルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンおよびシクロヘキサノン等のケトン類を挙げる
ことができる。上記反応で有機溶媒はアクリル系接着剤
形成原料100重量部に対して、通常は、100〜25
0重量部の量で使用される。
ることにより行われる。ここで使用される反応開始剤の
例としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、ジ-tert-ブチルパーオキサイドおよび
クメンハイドロパーオキサイド等を挙げることができ
る。この重合開始剤は、アクリル系接着剤形成原料10
0重量部に対して通常は0.01〜5重量部の量で使用
される。
は、反応液を通常は60〜75℃に加熱し、通常は2〜
10時間、好ましくは4〜8時間行われる。こうして製
造されたアクリル系樹脂は、反応溶剤から分離して使用
することもできるが、生成した樹脂を有機溶剤に溶解ま
たは分散させた状態で使用することが好ましい。
ル系接着剤について、200℃の温度で測定した弾性率
は、通常は105〜107dyn/cm2の範囲内にある。本発
明の異方導電性接着剤を形成する絶縁性接着剤成分は、
エポキシ樹脂前駆体を含有している。このエポキシ樹脂
前駆体は、硬化剤と反応してエポキシ樹脂硬化体を形成
するものであり、例えばエポキシ樹脂前駆体としては、
ビスフェノールA、エピクロルヒドリン型のエポキシ樹
脂前駆体、エチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセ
リンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジル
エーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、
ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン、N,N,N',
N'-テトラグリシジル-m-キシレンジアミンおよび1,3-ビ
ス(N,N'-ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンを
挙げることができる。
クリル系接着剤100重量部に対して10〜60重量
部、好ましくは30〜50重量部の量で使用される。本
発明の異方導電性接着剤を形成する絶縁性接着剤成分
は、特定の樹脂によって表面層が形成されたイミダゾー
ル系硬化剤カプセルを含有している。
記エポキシ樹脂前駆体に対する硬化剤であり、使用する
イミダゾール化合物の活性が高いほど異方導電性接着剤
を用いた加熱圧着時間を短縮できると共に、初期接着強
度を高くすることができる。さらに初期に発現した接着
特性を長期間維持することができる。しかしながら、イ
ミダゾールは、そのままの状態でエポキシ樹脂前駆体と
接触すると短時間で反応するので、従来は硬化剤として
使用するイミダゾール化合物の一部にエポキシ樹脂前駆
体を付加してイミダゾールカプセルを形成して常温では
イミダゾールカプセルとエポキシ樹脂前駆体とが接触し
たとしても反応が進行せずに、加熱等の所定の操作を経
ることよりカプセルが破壊されてイミダゾールとエポキ
シ樹脂前駆体とが反応するようにしていたのである。
ダゾール系硬化剤カプセルは、従来のように硬化剤であ
るイミダゾール化合物をカプセルの表面層を形成する原
料としては全く関与させることなく、このイミダゾール
化合物とは相溶しない樹脂で表面層が形成されている。
従って、イミダゾール化合物をエポキシ樹脂前駆体の硬
化剤として有効に利用することができるのである。
は、カプセルの表面層の形成には直接的には関与してい
ないので、主としてエポキシ樹脂前駆体との反応活性を
考慮して選択することができる。
ル化合物としては、2-フェニルイミダゾール、1-ベンジ
ル-2-メチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾー
ル、2-ペンタデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-
フェニルイミダゾールおよび1-シアノエチル-2-ウンデ
シルイミダゾールのような有機溶剤(例えば、トルエ
ン、酢酸エチル)に対して可溶であって、水に難溶なイ
ミダゾールを挙げることができる。このような水に難溶
なイミダゾールは、イミダゾール環の1位、2位あるい
は4位のいずれかの位置に少なくとも1個の炭素原子数
6以上の炭化水素基(例:フェニル基およびベンジル基
のような芳香族炭化水素基、ウンデシル基およびペンタ
デシル基のような脂肪族炭化水素基等)を有している。
こうした比較的炭素数の大きな基の存在によって、これ
らのイミダゾール化合物は水に対して難溶性になり、有
機溶媒に対して可溶性になる。そして、このような比較
的炭素数の大きな基の存在によって、このイミダゾール
化合物とエポキシ樹脂前駆体との反応は、比較的マイル
ドになる。ただし上記のような水に難溶なイミダゾール
の中で2-フェニルイミダゾールは他の水に難溶なイミダ
ゾールと比較すると著しく反応活性が高い。
ミダゾール化合物としては、2-メチルイミダゾール、2-
エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチ
ルイミダゾールおよび1-シアノエチル-2-エチル-4-メチ
ルイミダゾールのような水に可溶なイミダゾールを挙げ
ることができる。この水に可溶なイミダゾールは、イミ
ダゾール環の1位、2位あるいは4位の位置に有する置
換基である炭化水素基の炭素原子数が5以下、好ましく
は2以下(例:メチル基、エチル基)であり、これらの
置換基の存在によって、イミダゾールが本質的に有して
いる水溶性という特性はそれほど減失しない。そして、
このように置換基の炭素原子数が小さいので、これらの
基に起因した立体障害等による反応活性の低下はほとん
どなく、従ってこの水に可溶なイミダゾールは、上記の
水に難溶なイミダゾール(2-フェニルイミダゾールを除
く)と比較するとエポキシ樹脂前駆体に対する反応性が
高いとの特性を有している。
0ミリリットルに0.1グラム以上のイミダゾールが完
全に溶解して透明な水溶液を形成することを意味し、水
に難溶とは、25℃の水100ミリリットルに0.1グ
ラムのイミダゾールを投入して攪拌することによっても
イミダゾールが完全に溶解せずに不溶分が残存すること
を意味する。
ダゾールおよび水に可溶なイミダゾールのいずれをも使
用することができるが、2-フェニルイミダゾールを除く
水に難溶なイミダゾールを使用した場合には、水に可溶
なイミダゾールを使用した場合よりも、接着に要する加
熱時間を多少長くする必要がある。
カプセルには、上記のようなイミダゾールからなる滴の
表面に、このイミダゾールに相溶しない樹脂からなる表
面層が形成されている。そして、この表面層を形成する
樹脂は、イミダゾールに対する反応性もないので、この
ような樹脂からなる表面層とこの内部に封入されたイミ
ダゾールとの間に化学的な結合状態は形成されていな
い。
脂としては、イミダゾールに対して相溶性を有しておら
ず、かつイミダゾールに対して反応性がない樹脂であ
り、さらに水に可溶な樹脂を使用することができる。
アルコール、デンプン、ゼラチン、ポリアクリルアマイ
ド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドンお
よびポリビニルエーテルを挙げることができる。特に本
発明ではポリビニルアルコールが好ましい。このような
樹脂により形成される表面層は、絶縁性接着剤性成分で
あるエポキシ樹脂前駆体とカプセル中に封入されている
イミダゾールとを保存あるいは移送の際には区画でき、
加熱圧着の際には両者が速やかに混合できる程度の厚さ
を有していればよく、通常は2μm程度である。また、
このイミダゾール系硬化剤カプセルの平均粒子径は、通
常は5〜300μmの範囲内にある。上記のような平均
粒子径を有するイミダゾール系硬化剤カプセルを用いる
ことにより均一性の高い接着剤を形成することができ
る。
は、種々の方法により製造することができるが、特に本
発明ではスプレードライ法により製造することが好まし
い。このスプレードライ法は、イミダゾールおよび表面
層を形成する樹脂、さらに必要により無機微粉末を水性
媒体に投入し、攪拌などをすることによりイミダゾール
および表面層を形成する樹脂をこの水性媒体に溶解させ
ると共に、無機微粉末が配合されている場合には、この
無機微粉末を水性媒体に分散させる。
しては、平均粒子径が通常は0.01〜5μm、好まし
くは0.05〜3μmの範囲内にあって、得られるイミ
ダゾール系硬化剤カプセルの平均粒子径の1/10〜1
/100程度の平均粒子径を有する無機粒子が使用され
る。このような無機微粉末の例としては、シリカ、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、窒化
ホウ素、窒化ケイ素、ホウ素アルミニウムおよび三酸化
アンチモンを挙げることができる。このような無機微粉
末を配合することにより、イミダゾール系硬化剤カプセ
ルの表面層の経時安定性が向上する。
るために使用される水性溶液100重量部中に、イミダ
ゾール化合物は通常は0.1〜10重量部、好ましくは
2〜5重量部、表面層を形成する樹脂は通常は0.1〜
10重量部、好ましくは2〜5重量部、さらに無機微粉
末を使用する場合には、通常は0.1〜2重量部の量で
含有されるように各成分を配合する。
するためのスプレー条件は、入り口温度を通常は100
〜200℃、好ましくは150〜200℃、出口温度を
通常は65〜95℃の範囲内に設定される。上記のよう
な温度条件で、1200グラムの水性溶液を通常は60
〜180分、好ましくは60〜100分でスプレードラ
イ処理できるように水性溶液の流量を調整する。また、
このスプレードライに際しては2流体ノズルを使用する
ことが好ましく、このときの圧力は通常は1.5〜3kg/
cm2、好ましくは1.5〜3kg/cm2の範囲に設定される。
により、平均粒子径が5〜300μm程度のイミダゾー
ル系硬化剤カプセルを製造することができる。このイミ
ダゾール系硬化剤カプセルは、表面に例えばポリビニル
アルコールのようなイミダゾールに相溶しない樹脂から
なる表面層が形成されており、この内部にイミダゾール
化合物が封入されている。そして、この表面層を形成す
る樹脂と内部に封入されているイミダゾール化合物との
間に化学的な結合力は存在していない。
ール系硬化剤カプセルは、好適には、イミダゾール化合
物およびカプセルシェル形成材料を水性媒体に溶解させ
て、この溶液をスプレードライすることにより形成する
ことから、本発明で使用されるイミダゾール化合物は水
に可溶なイミダゾールであることが望ましい。さらに、
水に可溶なイミダゾールと水に難溶なイミダゾールとの
エポキシ樹脂前駆体との反応性について比較してみる
と、水に可溶なイミダゾールの方が水に難溶なものより
も活性が高い。なお、2-フェニルイミダゾールは水に難
溶であるけれども、エポキシ樹脂前駆体との反応性につ
いて詳細に検討すると、2-メチルイミダゾール等と同等
の反応活性を有しており、他の水に難溶なイミダゾール
の中では異質な特性を有している。
ゾールまたは2-フェニルイミダゾールを使用することに
より、接着に要する加熱圧着時間を短縮することができ
る。水に難溶なイミダゾール(2-フェニルイミダゾール
を除く)を使用した場合、充分な初期接着強度を得るた
めには、例えば圧着温度180℃、圧力45kg/cm2の条
件で30秒以上の加熱時間を要するのが一般的であるの
に対して、水に可溶なイミダゾールあるいは2-フェニル
イミダゾールを使用した場合には、この加熱時間を5秒
程度に短縮することができる。
剤カプセルを好適にはスプレードライ法により形成した
ものを使用すること、水に可溶なイミダゾール化合物は
水に難溶なイミダゾール化合物よりも活性が高く、加圧
圧着時間を著しく短縮することができること等の理由か
ら、このイミダゾール化合物として、上記水に可溶なイ
ミダゾール化合物を使用することが好ましい。さらに、
エポキシ樹脂前駆体との反応性を考慮すると、上記水に
可溶なイミダゾール化合物に加えてさらに2-フェニルイ
ミダゾールも好ましく使用することができる。
を使用しても、ポリビニルアルコールのようなイミダゾ
ールに対する反応性および相溶性のいずれをも有してい
ない樹脂を表層形成用の樹脂として使用することによ
り、エポキシ樹脂前駆体とイミダゾール系硬化体カプセ
ルとを安定した状態で共存させることができる。
は、使用するイミダゾール化合物の種類およびエポキシ
樹脂前駆体の種類等によって、その使用量は異なるが、
上記エポキシ樹脂前駆体100重量部に対し1〜20重
量部、好ましくは1〜10重量部の量で使用される。上
記のような量でイミダゾール系硬化剤カプセルを配合す
ることにより、加熱圧着時にポリビニルアルコール等か
ら形成された表面層が破壊されてイミダゾールとエポキ
シ樹脂前駆体とが接触して速やかに反応し、アクリル系
接着剤中にエポキシ樹脂硬化体のネットワークが形成さ
れ、こうしたネットワークの形成によって経時的なアク
リル系接着剤の流動が制限されるので本発明の異方導電
性接着剤の耐湿耐熱性が確保される。
うな絶縁性接着成分中に導電性粒子が分散されている。
ここで使用される導電性粒子には、導電性金属粒子と、
導電性無機材料粒子、樹脂芯材の表面を導電性材料で被
覆した複合粒子とがある。導電性粒子を形成する導電性
金属粒子、導電性無機材料粒子あるいは導電性材料を形
成する成分は、通常は100Ω以下、好ましくは10-1
Ω以下の電気抵抗値を示す導電性金属、これらの金属を
含有する合金、導電性セラミック、導電性金属酸化物ま
たはその他の導電性材料である。
b、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、Co、Sn、
Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、Pd、Beおよ
びMgを挙げることができる。また上記金属は単独で用
いてもよいし、2種類以上を用いてもよく、さらに他の
元素、化合物(例えばハンダ)等を添加してもよい。導
電性無機材料である導電性セラミックの例としては、V
O2、Ru2O、SiC、ZrO2、Ta2N、ZrN、N
bN、VN、TiB2、ZrB、HfB2、TaB2、M
oB2、CrB2、B4C、MoB、ZrC、VCおよび
TiCを挙げることができる。また、上記以外の導電性
材料としてカーボンおよびグラファイトのような炭素粒
子、ならびにITO等を挙げることができる。
子は、上記のような成分からなる粒子であり、その平均
粒子径は通常は1〜48μm、好ましくは2〜20μ
m、さらに好ましくは5〜10μmの範囲内にある。
る複合粒子は、ガラスおよびアルミナのような無機芯材
または樹脂芯材の表面を上記のような導電性材料で被覆
した粒子である。
または熱可塑性樹脂のいずれから形成されていてもよ
く、芯材を形成する樹脂の例としては、フェノール樹
脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、フラン樹
脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリアミド-イミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂(例:ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン)、ポリア
ルキル(メタ)アクリレート樹脂、ポリ(メタ)アクリ
ル酸樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル-スチ
レン-ブタジエン樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、アイオノ
マー樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニルオ
キシド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフッ化ビニリデン
樹脂、エチルセルロースおよび酢酸セルロースを挙げる
ことができる。
成される芯材は、通常1〜48μm、好ましくは2〜2
0μm、さらに好ましくは5〜10μmの平均粒子径を
有している。
は、導電性金属、これらの金属を含有する合金、導電性
セラミック、導電性金属酸化物またはその他の導電性材
料から形成されている。
b、U、Cd、Ga、Ca、Au、Ag、Co、Sn、
Se、Fe、Cu、Th、Pb、Ni、Pd、Beおよ
びMgを挙げることができる。また上記金属は単独で用
いてもよいし、2種類以上を用いてもよく、さらに他の
元素、化合物(例えばハンダ)等を添加してもよい。導
電性セラミックの例としては、VO2、Ru2O、Si
C、ZrO2、Ta2N、ZrN、NbN、VN、TiB
2、ZrB、HfB2、TaB2、MoB2、CrB 2、B4
C、MoB、ZrC、VCおよびTiCを挙げることが
できる。また、上記以外の導電性材料としてカーボンお
よびグラファイトのような炭素粒子、ならびにITO等
を挙げることができる。
パッタリング法、メッキ法、溶射法などの物理的方法、
官能基を有する樹脂芯材表面に導電性材料を化学的に結
合させる化学的方法、界面活性剤等を用いて芯材の表面
に導電性材料を吸着させる方法、芯材を形成する際に導
電性粒子を反応系に共存させて芯材の表面に導電性粒子
を析出させながら芯材と導電性層とを同時に形成する方
法などにより形成することができる。特に無電解メッキ
法によりこの導電性層を形成することが好ましい。この
ような導電性層は単層である必要はなく、複数の層が積
層されていてもよい。
1〜10.0μm、好ましくは0.05〜5μm、さらに
好ましくは0.2〜2μmの範囲内にある。この複合粒
子の表面には、さらに絶縁性樹脂からなる絶縁層が形成
されていてもよい。この絶縁層は、圧力等を加えない通
常の状態(自然状態)では導電性粒子の表面を導電性材
料が露出しないように被覆しているが、異方導電性接着
剤を用いて2枚の基板を接着する際の加熱・加圧によっ
て破壊されて導電性層が露出するように形成されてい
る。この絶縁層は、絶縁性接着成分を溶解もしくは分散
している溶媒および接着剤成分に対して安定な樹脂等か
ら形成されている。このような樹脂の例としては、フェ
ノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アリル樹脂、
フラン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコ
ーン樹脂、ポリアミド-イミド樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂
(例:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン)、ポリアルキル(メタ)アクリレート樹脂、ポリ
(メタ)アクリル酸樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロ
ニトリル-スチレン-ブタジエン樹脂、ビニル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹
脂、アイオノマー樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポ
リフェニルオキシド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフッ
化ビニリデン樹脂、エチルセルロースおよび酢酸セルロ
ースを挙げることができる。特にこの絶縁層をポリフッ
化ビニリデン樹脂から形成することが好ましい。
ては、コアセルベーション法、界面重合法、insitu重合
法および液中硬化被覆法等の化学的方法、スプレードラ
イング法、気中懸濁被覆法、真空蒸着被覆法、ドライブ
レンド法、静電的合体法、融解分散冷却法および無機質
カプセル化法等の物理機械的方法、界面沈澱法等の物理
化学的方法を利用することができる。これらの中でも物
理機械的方法が好ましく、さらにドライブレンド法
(例:ハイブリダイゼーションシステムを用いた被覆方
法)が特に好ましい。
ブリダイゼーションシステムによりポリフッ化ビニリデ
ンからなる不連続な絶縁層を形成する方法の例を示す
と、導電性粒子100重量部に対して2〜8重量部のポ
リフッ化ビニリデンを用い、85〜115℃の温度で5
〜10分間処理する。
外の処理方法を利用する場合でも、上記の場合に準じて
その処理条件を変えることにより絶縁層を形成すること
ができる。
m程度である。なお、この絶縁層は導電性粒子の表面を
不完全に被覆するものであってもよい。このような導電
性粒子は、絶縁性接着剤(樹脂重量)100重量部に対
して通常は5〜100重量部、好ましくは20〜60重
量部の量で配合されている。
は、フィラーを配合することが好ましい。ここでフィラ
ーとしては絶縁性無機粒子を使用することができ、この
例としては、酸化チタン、二酸化珪素、炭酸カルシウ
ム、リン酸カルシウム、酸化アルミニウムおよび三酸化
アンチモンを挙げることができる。この絶縁性無機粒子
は、通常は0.01〜5μmの平均粒子径を有してい
る。この絶縁性無機粒子は単独であるいは組み合わせて
使用することができる。
分100重量部に対して、通常は1.0〜50.0重量
部、好ましくは5.0〜25.0重量部の量で使用され
る。フィラーとしてこのような絶縁性無機粒子を上記の
量で配合することにより、接着剤の流動性を調整するこ
とができ、接着後に加熱しても接着剤が逆流して導通性
を阻害することが少なくなる。また、接着の際にプリン
ト基板の端部からの接着剤のはみ出しを防止することが
できる。
を混合することにより製造することができる。本発明の
異方導電性接着剤は、シート状(フィルム状)およびペ
イスト状など種々の形態で使用することができる。
であるイミダゾール化合物がカプセル化されて安定化さ
れているので、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂前駆
体、イミダゾール系硬化剤カプセルおよび導電性粒子を
イミダゾール系硬化剤カプセルの表面層を浸食しない溶
媒に分散させて、この分散液を塗布し分散媒を除去する
ことによりシート状にして使用することが好ましい。そ
して、このようなシート状にする場合に、このシートの
厚さを10〜50μmの範囲内にすることが好ましい。
ミダゾール系硬化剤カプセルの表面層に影響を及ぼすこ
となく、他の成分を溶解若しくは良好に分散させること
ができる溶媒の例としては、トルエン、酢酸エチル、ブ
チルカルビトール、アセテートを挙げることができる。
状にするには、例えば、ナイフコーター、コンマコータ
ー、リバースロールコーターおよびグラビアコーター等
を使用することができる。
着シートは、例えば図1に示すようにして使用すること
ができる。図1にシート状にした本発明の異方導電性接
着剤を用いた基板の接着方法を模式的に示す。
ターン19a,19bが形成された二枚の基板18a,1
8bを、この間に配線パターン19a,19bが対面す
るように配置し、この配線パターン19a,19bの間
にシート状に成形された本発明の異方導電性接着剤17
(異方導電性接着シート)を挟み込む。この異方導電性
接着シート17は、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂前
駆体およびイミダゾール系硬化剤カプセルからなる絶縁
性接着剤21中に、導電性材料からなる粒子表面に絶縁
層が形成された粒子15およびフィラー16が分散され
ている。
置された基板18a,18bを、加熱下に、[a]に示
す矢印方向に加圧して接着すると、配線パターン19
a,19bの間にある粒子15が最も高い圧力を受け、
この粒子15の表面に形成された絶縁層は破壊されて配
線パターンの形成されていない部分、すなわち加圧方向
と直角の横方向に余剰の接着剤成分と共に押し出され、
配線パターン19aと配線パターン19bは導通する。
そして、粒子の表面に形成されている絶縁層はこうした
加熱下の加圧により破壊される。従って配線パターンで
挟持された部分にある粒子の表面から絶縁層が容易に除
去されて、このような粒子15aは良好な導電性を有す
るようになる。他方、配線パターンが形成されていない
部分にある粒子15bにはこうした圧力がかからないの
で、良好な絶縁性を示す。
り、絶縁性接着剤21中に含有されるイミダゾール系硬
化剤カプセルの表面層は、この圧力と熱とによって破壊
されイミダゾールとエポキシ樹脂前駆体とが接触してエ
ポキシ樹脂が形成される。上記は本発明の異方導電性接
着剤をシート状にして使用する態様を示したが、本発明
の異方導電性接着剤が適当な溶剤を含有することによ
り、ペイスト状で使用することもできる。このペイスト
状の異方導電性接着剤は、例えばスクリーンコーター等
を利用して基板上に塗布して上記と同様にして使用する
ことができる。
るイミダゾール系硬化剤カプセルは、イミダゾールと反
応性がなく、しかもこのイミダゾールに相溶しない樹脂
で表面層が形成されている。従って、加熱圧着前にはこ
のイミダゾールは全く反応していないので、用いたイミ
ダゾールの活性がそのまま保持されている。
に可溶なイミダゾール化合物を使用することにより、特
に本発明の異方導電性接着剤は優れた接着性を示し、こ
の優れた接着性が高温高湿条件下に被接着物を長期間放
置しても低下しない。
剤であるイミダゾールの高い活性がそのまま維持されて
いるので、加熱圧着時間を短縮することができる。従っ
て、加熱圧着の際の加熱により、電子部品が熱劣化する
ことがない。
は、硬化剤であるイミダゾール化合物の貯蔵安定性が高
いので、一液型にしてシート状に賦形しても、貯蔵中に
エポキシ樹脂前駆体とイミダゾールとの反応が進行しな
いので、長期間安定にこのシートを使用することができ
る。
例を示して説明するが、本発明はこれら実施例により限
定的に解釈されるものではない。
導電性、絶縁性、接着性および粒子の被覆率は以下に記
載する方法により測定した。図2に示すように、200
μmのピッチに銅箔を配置した厚さ50μmのポリイミ
ドフィルムと、200μmのピッチにITOをスパッタ
リングしたガラス板とを、厚さ25μmの異方導電性接
着シートを挟んで150℃、180℃、210℃のいず
れかの温度に加熱しながら所定の圧力で加圧してポリイ
ミドフィルムとガラス板とを接着した。
極の間の抵抗値(初期導電性)、耐湿後の導電性(耐湿
導電性)、左右の電極間の絶縁性(絶縁性)および10
mm幅での90度接着強度(接着性)を測定した。
%RHの条件で14日間放置した後測定した。
置を備えたガラス製反応容器に、キシレン200重量
部、メチルメタクリレート70重量部、ブチルアクリレ
ート25重量部およびアクリル酸5重量部を仕込んだ。
重量部を加えて攪拌を開始した。次いで、このガラス製
反応器内に窒素ガスを導入して反応器内の空気を窒素ガ
スで置換した後、反応液を66℃に加熱して10時間重
合を行いアクリル系接着成分286重量部を得た(樹脂
濃度:33.3%)。
脂成分:33.3重量部)にエポキシ樹脂50重量部を加
えて混合し絶縁性接着剤を得た。導電性粒子の製造 平均粒子径が10.2μmのニッケル粒子を用意し、こ
のニッケル粒子100重量部にポリスチレン樹脂4重量
部を配合し、これをハイブリダイゼーションシステムに
導入して85℃の温度で2.5分間処理することにより
ニッケル粒子上にポリスチレン樹脂からなる絶縁層が形
成された粒子101重量部を得た。
混合して攪拌した(A液)。
500重量部に添加して混合攪拌した(B液)。上記A
液、B液およびシリカ粉末(平均粒子径:0.05μm)
2重量部を混合攪拌した。
出口温度70℃のスプレー塔で2Kg/cm2の圧力に調整さ
れた2流体ノズルを使用して、流量1400g/120
分の条件で噴霧乾燥して10〜300μmの粉末状のイ
ミダゾールカプセル47重量部を得た。このイミダゾー
ルカプセルにおける2-フェニルイミダゾールの含有率は
57.7重量%であった。
ゾールカプセル、シリカ粉末(平均粒子径:1μm)を
下記に示す組成で混合し、この混合物を塗布乾燥して厚
さ25μmの異方導電性接着シートを製造した。
導通性(表1に示す条件で圧着後23℃で24時間後に
測定)および同シートを40℃で30日間保管した試料
を23℃雰囲気中にて初期と同様表1に示す条件で圧着
し、23℃で24時間後の導通性、絶縁性および接着強
度をを測定した。その結果を表1に示す。
を使用せずに2-フェニルイミダゾール1.3重量部をそ
のまま配合して、この2-フェニルイミダゾール配合後、
この配合物を直ちに塗布した以外は同様にして、厚さ2
5μmのシートを製造した。
造直後の初期導通性(表1に示す条件で圧着後23℃で
24時間後に測定)および同シートを40℃で30日間
保管した試料を23℃雰囲気中にて初期と同様表1に示
す条件で圧着し、23℃で24時間後の導通性、絶縁性
および接着強度を測定した。その結果を表1に示す。
ールを下記のように変えてイミダゾールカプセル(イミ
ダゾール系硬化剤カプセル)を製造し、この2-フェニル
イミダゾールのイミダゾールカプセルの代わりに得られ
たイミダゾールカプセルを使用した以外は同様にして異
方導電性接着シートを製造した。
ゾール。
期導電性(23℃、24時間後)および30日後(40
℃、30日後)の導電性を測定した。結果を表2に示
す。
ゾールを下記のように変えてイミダゾールカプセル(イ
ミダゾール系硬化剤カプセル)を製造し、この2-フェニ
ルイミダゾールのイミダゾールカプセルの代わりに得ら
れたイミダゾールカプセルを使用した以外は同様にして
異方導電性接着シートを製造した。
ル。
期導電性(23℃、24時間後)および30日後(40
℃、30日後)の導電性を測定した。結果を表2に示
す。
ルを内包するイミダゾールカプセルを、2-フェニル-4-
メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾールとビスフェノ
ール型エポキシ樹脂との付加物であるマイクロカプセル
化イミダゾール誘導体に変えた以外は同様にして異方導
電性接着シートを製造した。
期導電性(23℃、24時間後)および30日後(40
℃、30日後)の導電性を測定した。結果を表2に示
す。
板の接着の態様を示す例である。
基板の端部における抵抗値の測定方法を示す模式図であ
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 表面に電気的接続部が設けられた少なく
とも2枚の基板を、導電性粒子が絶縁性接着成分中に分
散されている接着剤を介して該電気的接続部が対面する
ように配置して熱圧着することにより、各基板の電気的
接続部を加圧方向に電気的に導通させる異方導電性接着
剤であって、 該絶縁性接着成分が、アクリル系接着剤、エポキシ樹脂
前駆体およびイミダゾール化合物と相溶しない樹脂によ
り表面層が形成されたイミダゾール系硬化剤カプセルか
らなることを特徴とする異方導電性接着剤。 - 【請求項2】 カプセル中に含有されるイミダゾール系
硬化剤が水に可溶なイミダゾール化合物または2-フェニ
ルイミダゾールであることを特徴とする請求項第1項記
載の異方導電性接着剤。 - 【請求項3】 イミダゾール系硬化剤が、2-メチルイミ
ダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノ
エチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチ
ル-4-メチルイミダゾールおよび2-フェニルイミダゾー
ルよりなる群から選ばれた少なくとも一種類のイミダゾ
ール化合物であることを特徴とする請求項第1項または
第2項記載の異方導電性接着剤。 - 【請求項4】 イミダゾール系硬化剤カプセルの表面層
を形成する樹脂が、ポリビニルアルコールであることを
特徴とする請求項第1項記載の異方導電性接着剤。 - 【請求項5】 イミダゾール系硬化剤カプセルが、イミ
ダゾール化合物、該イミダゾールと相溶性を有しない樹
脂および無機微粉末を含有する水性分散液を、入り口温
度100〜200℃、出口温度65〜95℃の条件に設
定したスプレードライ法により形成されたカプセルであ
ることを特徴とする請求項第1項記載の異方導電性接着
剤。 - 【請求項6】 請求項第1項乃至第5項のいずれかの項
記載の異方導電性接着剤が10〜50μm厚のシート状
に賦形されていることを特徴とする異方導電性接着シー
ト。
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