JP4128281B2 - エポキシ系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、接着剤として用いることができ、異方導電性フィルム、導電性接着剤などに用いることができるエポキシ系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体の硬化剤を樹脂硬化物で被覆し、適当な温度で被覆樹脂硬化物が破れ、硬化剤とともに用いるバインダーを硬化させる機能を有するマイクロカプセル型硬化剤が公知である。そして、固体のマイクロカプセル型硬化剤の取り扱い性を良くするために、マイクロカプセル型硬化剤をビスフェノールA型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂に分散されてなるエポキシ系樹脂組成物が公知である。このエポキシ系樹脂組成物は、使用方法に応じて他のエポキシ樹脂や、その他有機バインダー、必要に応じて導電性粉末と共に異方導電性組成物あるいは導電性接着剤として用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
公知のエポキシ系樹脂組成物は、マイクロカプセル型硬化剤をビスフェノールA型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂に分散されているが、分散剤としてビスフェノールA型エポキシやビスフェノールFジグリシジルエーテルを多量に含んでいる。その為、例えば、接着剤としてエポキシ系樹脂組成物とバインダーの混合物を硬化して用いる場合、低温度反応性、ガラス転移点や吸水性や膨張率などの特性が制限されてしまうなどの問題や、硬化物中のボイドの発生や、マイクロカプセル型硬化剤組成物の保存性が安定せず、異方導電性組成物、導電性接着剤などに用いた場合には被接着材などへの接着力が安定しないなどの問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成よりなることを特徴とする。
【0005】
1.マイクロカプセル型硬化剤がビスフェノールF型液状エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂からなるエポキシ系樹脂に分散されているエポキシ系樹脂組成物において、該エポキシ系樹脂組成物中にビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.01重量%以下0重量%以上、かつ水分の含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.6重量%以下0.1重量%以上含有し、前記エポキシ系樹脂とマイクロカプセル型硬化剤との重量比が、512:77〜404:108であり、前記水分の含有量が水分を添加して得られるものであるエポキシ系樹脂組成物を含有することを特徴とする異方導電性組成物。
【0006】
2.マイクロカプセル型硬化剤がビスフェノールF型液状エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂からなるエポキシ系樹脂に分散されているエポキシ系樹脂組成物において、該エポキシ系樹脂組成物中にビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.01重量%以下0重量%以上、かつ水分の含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.6重量%以下0.1重量%以上含有し、前記エポキシ系樹脂とマイクロカプセル型硬化剤との重量比が、512:77〜404:108であり、前記水分の含有量が水分を添加して得られるものであるエポキシ系樹脂組成物を含有することを特徴とする導電性接着剤。
【0007】
3.上記1.又は2.記載の異方導電性組成物又は導電性接着剤において、前記エポキシ系樹脂がフェノール誘導体エポキシ樹脂、芳香族カルボン酸誘導体エポキシ樹脂、ビニルポリマー誘導体エポキシ樹脂、脂環化合物誘導体エポキシ樹脂、多環芳香族エポキシ樹脂、含窒素エポキシ樹脂、含硫黄エポキシ樹脂、含ケイ素エポキシ樹脂より選ばれた1種以上を含有することを特徴とする異方導電性組成物又は導電性接着剤。
【0008】
4.上記1.又は2.記載の異方導電性組成物又は導電性接着剤において、前記マイクロカプセル型硬化剤の被覆膜がウレタン結合を有することを特徴とする異方導電性組成物又は導電性接着剤。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるマイクロカプセル型硬化剤としては、分子内に3級アミンとOH基の両方を有する常温で固体である個々の硬化剤を絶縁膜で被覆(カプセル化)したものである。カプセル化される固体の硬化剤としては、例えばエポキシ化合物とイミダゾール化合物あるいはイミダゾール化合物のカルボン酸塩との付加物を、適当な粒度に粉砕したものが好ましい。このときのイミダゾール化合物としては、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−プロピルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
【0010】
マイクロカプセル化は適当な粒度を持つ上記固体の硬化剤粉体表面のOH基に、イソシアネート基を有する化合物を重合反応させてカプセル膜(被膜化)したものが好ましい。イソシアネート基を有する化合物を反応させてできるカプセル膜は、ウレタン結合を含有しているのが好ましい。イソシアネート化合物とは、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネ−トなどが挙げられる。これらのイソシアネート化合物を上記の常温で固体の硬化剤の表面において重合させてカプセル化する方法が好ましい。カプセル膜として得られるイソシアネート化合物の重合膜はウレタン結合を有しているのが好ましい。
【0011】
ウレタン結合解析方法としては、エポキシ系樹脂組成物をキシレン中に分散し、濾過した後に得られたマイクロカプセル型硬化剤をメチルアルコールに分散し濾過したカプセル膜の状態を言う。カプセル膜の構造は、KBr錠剤法でIR測定してものでありウレタン結合の吸収域1760〜1730cm−1で測定したものである。このほかにウレア結合やビュレット結合が得られても構わない。
【0012】
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、マイクロカプセル型硬化剤をエポキシ系樹脂組成物中に分散されているが、分散媒のエポキシ樹脂としては、室温で液状でありエポキシ基を一分子中に二個以上持つものが良い。
本発明のエポキシ系樹脂組成物の特徴的な点は、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量がマイクロカプセル型硬化剤に対して5重量%以下であることを特徴とする。すなわち、従来公知のエポキシ系樹脂組成物ではビスフェノールAジグリシジルエーテルを多量に含有しており、硬化剤組成物のガラス転移点や熱膨張率などの設計の幅が狭かったことや、吸水性が高く保存条件の差で特性が変動してしまうことで、マイクロカプセル硬化剤の保存条件に著しい制限が有った。
【0013】
ビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量は、マイクロカプセル型硬化剤に対して5重量%以下が好ましく、さらに、3重量%以下がより好ましく、1重量%以下が最も好ましい。更に、ビスフェノールAジグリシジルエーテルを含まない場合も最も好ましい。そして、ビスフェノールAジグリシジルエーテルをできるだけ含有しないことで、マイクロカプセル型硬化剤のエポキシ樹脂中での保存性が改良される効果が得られたものである。
【0014】
さらに、本発明はビスフェノールAジグリシジルエーテルを含まないエポキシ系樹脂組成物に、ビスフェノールFジグリシジルエーテルの含有量がマイクロカプセル型硬化剤に対して5重量%以下であるエポキシ系硬化剤組成物も提供するものである。ビスフェノールAジグリシジルエーテルを含有しない組成物にさらにビスフェノールFジグリシジルエーテルを含まないことで吸水性や保存性の改良効果が一段と向上できる点にある。
【0015】
本発明でいうエポキシ系樹脂組成物中のビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびビスフェノールFジグリシジルエーテルの定量は、本発明のエポキシ系樹脂組成物(当然マイクロカプセル型硬化剤を含む)をメタノールに溶解し、分散した後、不溶分を遠心分離によって分離した後、溶解分を液体クロマトグラフにかけて測定したものである。検出はUV検出器を用いた。
【0016】
ビスフェノールAジグリシジルエーテル以外、さらにはビスフェノールFジグリシジルエーテル以外のエポキシ樹脂として本発明で使用できるもとのとしては、フェノール誘導体エポキシ樹脂、芳香族カルボン酸誘導体エポキシ樹脂、ビニルポリマー誘導体エポキシ樹脂、脂環化合物誘導体エポキシ樹脂、多環芳香族エポキシ樹脂、含窒素エポキシ樹脂、含硫黄エポキシ樹脂、含ケイ素エポキシ樹脂より選ばれた1種以上を含有し、単独では固体であっても、二種以上混合し常温で液体の状態が保たれればよい。
【0017】
例えば、常温で液状である樹脂としては、グリセリンのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ポリアルキレンオキサイドのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、オキシ安息香酸のグリシジルエステルエーテル型エポキシ樹脂、ダイマー酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、フェノールノボラックのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ナフタレン骨格のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等があげられる。なかでもナフタレン骨格のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック式エポキシ樹脂などを含むものが好ましい。ナフタレン骨格のエポキシ樹脂、脂環式のエポキシ樹脂を混合して用いることにより、熱膨張係数を低下させることができ、LSIのような低熱膨張係数のチップを本発明のエポキシ系樹脂組成物で接続する場合には、良好な接続信頼性を有する。
【0018】
また、本発明のエポキシ系樹脂組成物は、水を0.001〜3重量%含有しているのが特徴である。所定量の水を含有することで、エポキシ系樹脂組成物を適当なバインダー、導電粒子と混合して接着剤や異方導電接続剤に使用する場合に、熱をかけて行く段階で導電粒子の金属表面にOH結合が形成され易くなり、エポキシ樹脂との濡れ性が上がり、分散性が向上するのみならず、基材の接続電極上の金属表面がOH結合が形成され易くなり、エポキシ樹脂との密着性を向上できる利点がある。そのため、接着剤の被接続基板の電極を前処理したりする必要が無く、加熱硬化する過程で同時に接着性も高めることができる利点を有する。
【0019】
しかし、含有水分量が3重量%を超える場合には、マイクロカプセル型硬化剤の保存性が低下したり、硬化時に硬化物中にボイド#が発生し、接続信頼性の低下原因になりやすい。0.001重量%未満の場合には、基材との密着効果が得られにくい。好ましくは、0.001から0.8重量%である。
水の添加はマイクロカプセル化前に行うこともできるし、マイクロカプセル化後に所定量になるように添加して調整することもできる。
【0020】
本発明でいう水の含有量とは、カールフィッシャー法で測定された値を言う。水の測定法としては、本発明のエポキシ系樹脂組成物のサンプル一部300mgを200℃で窒素気流中で加熱し、発生した水蒸気の量をカールフィッシャー法により定量した(三菱化成製;電量滴定方式水分測定装置CA06型、水分気化装置はVA−06型を用いた)。
【0021】
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、マイクロカプセル型硬化剤をエポキシ系樹脂組成物中に分散させて用いるために室温で液状または半固形状である必要があるが、常温で固体であるエポキシ樹脂に対しては、イソシアネートやイミダゾールに対して不活性な溶剤、例えばトルエンやキシレンに溶解して用いることも可能である。即ち、フェノール誘導体エポキシ樹脂、芳香族カルボン酸誘導体エポキシ樹脂、ビニルポリマー誘導体エポキシ樹脂、脂環化合物誘導体エポキシ樹脂、多環芳香族エポキシ樹脂、含窒素エポキシ樹脂、含硫黄エポキシ樹脂、含ケイ素エポキシ樹脂より選ばれた1種以上を含有し、単独では固体であっても、二種以上混合したり、トルエンやキシレンに溶解して常温で液状状態が保たれればよい。
【0022】
本発明のマイクロカプセル型硬化剤の作成法としては、上記マイクロカプセル型硬化剤が分散されるエポキシ樹脂中にイソシアネート化合物とカプセル化される固体硬化剤を加え、室温近傍で緩やかに反応させる。攪拌混合機としては、スターラー、羽付攪拌機、プラネタリーミキサー、ニーダーなどを用いることができるが、粉体の硬化剤を速やかに混ぜ込み抱き込んだ空気を追い出すために、ノンバブリングニーダーを用いるか、あるいはその他の混合機では真空引きを行うのが好ましい。
【0023】
このとき、マイクロカプセル型硬化剤の平均粒子径としては、1〜10ミクロン程度が好ましい。平均粒子径の測定としては、レーザー回折型測定装置RODOS SR型(SYMPATEC HEROS&RODOS)を用いて、キシレン有機溶剤により固形分として取り出したマイクロカプセル硬化剤を測定し、体積積算平均粒子径を平均粒子径とした。
【0024】
本発明は、前記マイクロカプセル型硬化剤を含有するエポキシ系樹脂組成物を用いて調製される新規な異方導電性組成物及び導電性接着剤も提供するものである。
異方導電性組成物とは、フレキシブル回路基板とガラス基板の接続や、フレキシブル回路基板と有機プリント配線基板の接続や、ICチップのベアチップ接続などに用いられており、回路基板間あるいはチップと回路基板間に異方導電性組成物を貼りつけや印刷やデイスペンサーなどの方法により挟み込み、加熱、加圧により対向する電極間同士の接続をとるための材料である。LCD、PDP、ELデイスプレイ、フリップチップ実装などに用いられている。
【0025】
本発明の異方導電性組成物とは、導電粒子、上記エポキシ系樹脂組成物、さらに、熱硬化型、熱可塑性型の有機バインダーを含有する組成物である。導電粒子としては、公知の導電粒子で構わなく、ニッケル、金メッキニッケル、銅銀合金、銀、ハンダ#などの金属粉や、樹脂上に金メッキを施した樹脂ボールなどを用いることができる。この場合には、導電粒子は、異方導電性組成物中に0.1〜15体積%が好ましい。
【0026】
さらに、熱硬化型あるいは熱可塑性の有機バインダーとしては、上記エポキシ系樹脂組成物としてマイクロカプセル型硬化剤と一緒に用いられるエポキシ系バインダーでも構わないが、異方導電性組成物をフィルムとして用いる場合は、フィルム形成性や粘度調整、硬化性の調整のために、その他の熱硬化型や熱可塑性の樹脂を用いることができる。
例えば、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、アクリルゴム、SBR、NBR、ポリビニルブチラールなどを添加樹脂として用いられる。
【0027】
また、導電性接着剤に用いる場合には、導電粒子を液状エポキシ樹脂とともに混合して作製されるが、導電性接着剤中に50体積%以上混合して用いるのが好ましい。
上記エポキシ系樹脂組成物を用いた異方導電性組成物及び導電性接着剤は、ボイド発生が少なく、保存性が良く、低温度で接続可能な優れた効果を有している。
本発明のエポキシ系樹脂組成物は、異方導電性組成物、導電性接着剤に用いることができ、その硬化物はボイドが少なく、基材とエポキシ樹脂との密着性を向上でき、保存性に優れ、ハンドリングの良さや、生産時の歩留まりを向上できる利点を有する。
【0028】
以下に本発明のエポキシ系樹脂組成物の評価項目と評価基準を示す。
1.保存安定性
(エポキシ系熱硬化組成物を25℃50%湿度中での1ヶ月後の粘度上昇が50%未満を良好とする。)
2.ボイド観察
(異方導電性組成物状態;ポリイミドフィルム/ガラスエポキシ基板接続180℃20秒圧着時の無電極基板における1mm2 面積中におけるボイド#面積率が30%未満を良好とする。)
3.基材との密着性
(異方導電性組成物状態;ポリイミドフィルム/ガラスエポキシ基板:圧着温度160℃20秒で硬化し、ポリイミドフィルム90度引っ張り剥離最高強度が85℃85%湿度放置500時間後に500gf/cm以上を良好とする。)
4.異方導電性組成物の電気特性
(ポリイミドフィルム/ガラスエポキシ基板接続;200ミクロンピッチ銅箔電極;160℃20秒30kgf/cm2 接続時、導通抵抗200mオーム以下、且つ85℃85%湿度中500hr後の変化率20%未満を良好とする。)
5.導電性接着剤のボイド、電気特性
(本発明のエポキシ系硬化剤を混合して、導電性接着剤にした。ボイドは接着剤を190℃10分間空気中で硬化した後、カッターで硬化物の断面を切り出して断面中に存在するボイドの面積率を計測した。断面中のボイドの面積率が30%未満を良好とする。電気特性の評価は、2枚の銅箔の間に接着剤を塗布して張り合わせて2枚の銅箔間の導通性能を85℃85%湿度中250時間放置後に測定し、初期接続抵抗に対して変化率が50%未満を良好とする。)
【0029】
【実施例】
表1に本発明としての実施例1〜2、参考例1〜3、比較として比較例1〜2を示す。調整後の重量%表記は、各成分のマイクロカプセル型硬化剤である固体硬化剤に対する重量%を表す。それぞれは以下の様に調整された。つまり、表1に記載のエポキシ樹脂、マイクロカプセル型硬化剤である固体硬化剤(2−メチルイミダゾールエポキシ付加物)、MDIをノンバブリングニーダーのカップに投入し、室温で3時間攪拌した。得られた混合物の水分量を測定し表1記載の水分率になるまで水を添加し、さらに5時間攪拌した。このとき得られたマイクロカプセル型硬化剤表面の被膜中にウレタン結合の存在がIRより確認できた。
【0030】
表1に記載の本発明の実施例のエポキシ系樹脂組成物を用いて、作製評価した異方導電性組成物、導電性接着剤を表2、表3に示す。また、比較例のエポキシ系樹脂組成物を用いて、作製評価した異方導電性組成物、導電性接着剤を表4、表5に示す。このときの導電粉末の体積%は硬化剤組成物と添加樹脂の合計における体積分率をいう。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】
本発明はエポキシ系樹脂組成物、及び該組成物を用いた異方導電性組成物及び導電性接着剤を提供するものであるが、ボイド発生が少なく、保存性が良く、硬化する過程で基材とエポキシ樹脂との密着性を向上できる利点を有する。
Claims (4)
- マイクロカプセル型硬化剤がビスフェノールF型液状エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂からなるエポキシ系樹脂に分散されているエポキシ系樹脂組成物において、該エポキシ系樹脂組成物中にビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.01重量%以下0重量%以上、かつ水分の含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.6重量%以下0.1重量%以上含有し、前記エポキシ系樹脂とマイクロカプセル型硬化剤との重量比が、512:77〜404:108であり、前記水分の含有量が水分を添加して得られるものであるエポキシ系樹脂組成物を含有することを特徴とする異方導電性組成物。
- マイクロカプセル型硬化剤がビスフェノールF型液状エポキシ樹脂と脂環式エポキシ樹脂からなるエポキシ系樹脂に分散されているエポキシ系樹脂組成物において、該エポキシ系樹脂組成物中にビスフェノールAジグリシジルエーテルの含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.01重量%以下0重量%以上、かつ水分の含有量が前記マイクロカプセル型硬化剤の重量に対して0.6重量%以下0.1重量%以上含有し、前記エポキシ系樹脂とマイクロカプセル型硬化剤との重量比が、512:77〜404:108であり、前記水分の含有量が水分を添加して得られるものであるエポキシ系樹脂組成物を含有することを特徴とする導電性接着剤。
- 請求項1又は2記載の異方導電性組成物又は導電性接着剤において、前記エポキシ系樹脂がフェノール誘導体エポキシ樹脂、芳香族カルボン酸誘導体エポキシ樹脂、ビニルポリマー誘導体エポキシ樹脂、脂環化合物誘導体エポキシ樹脂、多環芳香族エポキシ樹脂、含窒素エポキシ樹脂、含硫黄エポキシ樹脂、含ケイ素エポキシ樹脂より選ばれた1種以上を含有することを特徴とする異方導電性組成物又は導電性接着剤。
- 請求項1又は2記載の異方導電性組成物又は導電性接着剤において、前記マイクロカプセル型硬化剤の被覆膜がウレタン結合を有することを特徴とする異方導電性組成物又は導電性接着剤。
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