JPH08339528A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH08339528A
JPH08339528A JP8177382A JP17738296A JPH08339528A JP H08339528 A JPH08339528 A JP H08339528A JP 8177382 A JP8177382 A JP 8177382A JP 17738296 A JP17738296 A JP 17738296A JP H08339528 A JPH08339528 A JP H08339528A
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正昭 藤山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にコンピュータ用、ビデオ用、オーディオ
用などに適した改善された電磁変換特性を示す磁気記録
媒体を提供する。 【解決手段】 非磁性支持体の上に、結合剤と比表面積
が42m2 /g以上で、嵩密度/真密度の値が0.07
〜0.16の範囲内の強磁性金属微粉末とを含む磁性層
材料とから形成され、表面光沢度が125%以上である
磁性層が備えられてなることを特徴とする磁気記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁変換特性が改
善された磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ用、ビデオ用、そしてオー
ディオ用などの磁気記録媒体として、結合剤、強磁性粉
末およびその他の添加剤を溶剤に分散した磁性塗料を支
持体上に塗布、乾燥して磁性層とした磁気記録媒体が用
いられている。近時、たとえば8ミリビデオの実用化な
どに伴ない、従来の磁気記録媒体よりも更に高密度記録
が可能な磁気記録媒体の開発が切望されている。そのた
めに酸化鉄系の強磁性粉末に代り、微粉末化された強磁
性金属微粉末のような抗磁力等の高い強磁性粉末を用い
る方法が利用されつつある。
【0003】このような強磁性金属微粉末は、基本的に
は高密度記録に適するという優れた特性を有している。
しかし強磁性金属微粉末は、二以上の粒子が会合して会
合体を形成しやすいとの欠点を有しており、製造中、貯
蔵中、あるいは運搬中などに会合が進み、実際に磁性塗
料を調製する際には、相当量の粒子が会合した状態で存
在している。特に微粒子化を進めることによりその傾向
は強くなる。このような強磁性金属微粉末の会合体は、
磁性塗料中への分散性が低く、分散工程を経て得られた
磁性塗料が会合した粒子を含むので、この磁性塗料を用
いて付設された磁性層の電磁変換特性が充分に向上しな
い傾向ある。
【0004】そこで、一般には混練分散の工程において
強磁性金属微粉末の会合を解除し一次粒子の状態で分散
させることを意図して分散時間を長くする方法が採られ
ている。しかし、この方法は、強磁性金属微粉末の分散
性を改善するとの目的はある程度達成されるものの、長
時間の分散により強磁性金属微粉末が損傷を受け電磁変
換特性が低下するなど微粒子化した強磁性金属微粉末を
使用した効果が減失するとの問題を生ずる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に電磁変
換特性が改善された磁気記録媒体を提供することを目的
とする。すなわち、本発明は、磁性層を形成する際に用
いる磁性塗料中における分散性が良好な強磁性金属微粉
末を使用して磁性層中の強磁性金属微粉末の会合体の量
を少なくすることにより、そして更に磁性層材料の添加
分散条件を調整することを利用して、磁性層表面の光沢
度が高く電磁変換特性が改善された磁気記録媒体を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性支持体
上に、結合剤と比表面積が42m2 /g以上で、嵩密度
/真密度の値が0.07〜0.16の範囲内の強磁性金
属微粉末とを含む磁性層材料とから形成され、表面光沢
度が125%以上(好ましくは135%以上)である磁
性層が備えられてなることを特徴とする磁気記録媒体に
ある。
【0007】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体は、強磁性金属微
粉末の磁性層における均一性が高く、さらに、強磁性金
属微粉末の多くが一次粒子の状態で含有されており、か
つ磁性層表面の光沢度、即ち表面平滑性が高い。従っ
て、本発明の磁気記録媒体は、優れた電磁変換特性を示
す。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における磁気記録媒体は、
非磁性支持体と、結合剤中に分散された磁性体からなる
磁性層がこの非磁性支持体上に設けられた基本構造を有
するものである。本発明で使用する非磁性支持体として
は、通常使用されているものを用いることができる。非
磁性支持体を形成する素材の例としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミ
ド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルホン、ポ
リエーテルサルホンなどの各種の合成樹脂のフィルム、
およびアルミ箔、ステンレス箔などの金属箔を挙げるこ
とができる。また、非磁性支持体は、一般には厚みが3
〜50μm(好ましくは5〜30μm)のものが使用さ
れる。非磁性支持体は、磁性層が設けられていない側に
バック層(バッキング層)が設けられたものであっても
良い。
【0009】磁性層は強磁性金属微粉末と結合剤とを含
む。この結合剤は通常の結合剤から選ぶことができる。
結合剤の例としては、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル・酢酸ビニルとビニルアルコール、マレ
イン酸および/またはアクリル酸との共重合体、塩化ビ
ニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリロ
ニトリル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ニ
トロセルロース樹脂などのセルロース誘導体、アクリル
樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂を挙げること
ができる。特に、塩化ビニル・酢酸ビニル・無水マレイ
ン酸共重合体のような硬度の高い樹脂とポリウレタン樹
脂のような硬度の低い樹脂とを組合わせて使用すること
が好ましい。磁性層の結合剤の含有率は、通常は、強磁
性金属微粉末100重量部に対して10〜100重量部
(好ましくは20〜40重量部)である。
【0010】磁性層に含有される強磁性金属微粉末は、
比表面積(S BET)が42m2 /g以上(好ましくは4
5m2 /g以上、さらに好ましくは50m2 /g以上)
の強磁性金属微粉末であって、嵩密度/真密度の値が、
0.07〜0.16の範囲内にある強磁性金属微粉末で
ある。比表面積が42m2 /gに満たない強磁性金属微
粉末を使用しても磁気記録媒体が現実に要求されている
良好な電磁変換特性を有するものとはならない。
【0011】強磁性金属微粉末の例としては、強磁性金
属微粉末中の金属分が75重量%以上であり、そして金
属分の80重量%以上が少なくとも一種類の強磁性金属
あるいは合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、F
e−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe)であり、こ
の金属分の20重量%以下の範囲内で他の成分(例、A
l、Si、Pb、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、
B、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、P、B
a、Ta、W、Re、Au、Hg、S、Bi、La、C
e、Pr、Nd、Zn、Te)を含むことのある合金を
挙げることができる。また、上記強磁性金属分が少量の
水、水酸化物または酸化物を含むものなどであってもよ
い。比表面積(S BET)が42m2 /g以上の強磁性金
属微粉末自体の製造方法は既に公知であり、本発明で用
いる強磁性金属微粉末についてもこれら公知の方法に従
って製造したものを用いることができる。
【0012】本発明の磁気記録媒体に磁性層の製造に用
いられる強磁性金属微粉末は、嵩密度/真密度の値が
0.07〜0.16の範囲内にあるものである。特に嵩
密度/真密度の値が0.08〜0.15の範囲内にある
ことが好ましい。嵩密度/真密度の値が0.7より小さ
いと、強磁性金属微粉末の分散状態が良好な磁性塗料を
調製するのに長時間を要するようになり、分散中に強磁
性金属微粉末が損傷を受け、他方、分散時間を短時間に
すると分散状態が悪くなり、いずれにしても最終的に得
られた磁気記録媒体の電磁変換特性が低下する。また、
0.16よりも大きい場合は、本発明で使用する強磁性
金属微粉末を得る課程において、微粉末が損傷を受け、
強磁性金属微粉末自体の均一性が損なわれるので、最終
的に得られた磁気記録媒体の磁性層表面の光沢度、すな
わち表面平滑性が低下する。さらに、この値より大きい
強磁性金属微粉末を用いても得られる磁気記録媒体の磁
性層の残留磁束密度(Bm)の値が飽和に達するので電
磁変換特性の改善は望めない。
【0013】磁性層表面の光沢度、電磁変換特性との間
には相関関係があることは既に知られている。本発明の
磁性層は、その光沢度が125%以上(好ましくは13
5%以上)と高くされているため、磁気記録媒体が、優
れた電磁変換特性を要求される8ミリビデオ用テープな
どとして好適な電磁変換特性を示す。通常の比表面積
(S BET)が42m2 /g以上程度の強磁性金属微粉末
の嵩密度/真密度の値は0.07より低いのが一般的で
あり、このような強磁性金属微粉末を使用しても本発明
のように磁性層表面の光沢度が高く電磁変換特性が高い
磁気記録媒体を得ることはできない。
【0014】嵩密度の測定にはタッピングを行なわずに
測定する方法と所定回数(例えば100回)のタッピン
グを行なった後の嵩密度を測定する方法とがあるが、本
発明において、単に「嵩密度」と記載した場合には、タ
ッピングを行なわずに測定したものをいう。通常使用さ
れている強磁性金属微粉末の嵩密度は、例えば、真密度
5.8g/cm3 の強磁性金属微粉末の場合には通常
0.35以下である。これに対して、本発明で用いる強
磁性金属微粉末の嵩密度は、上記真密度の強磁性金属微
粉末を使用した場合には、通常0.47〜1.10の範
囲内にある。また、同一の本発明の強磁性金属微粉末を
使用してタッピングを100回行なった後の嵩密度は、
通常0.60〜1.35の範囲内にある。
【0015】本発明で使用する強磁性金属微粉末のタッ
ピング100回後の嵩密度/嵩密度の値は、通常は1.
20以上である。1.20に満たない場合は、一般には
強磁性金属微粉末の損傷が大きいことを意味する。な
お、強磁性金属微粉末の真密度は、組成の変化により多
少変動するが通常は、5.5〜6.5g/cm3 の範囲
内にある。本発明の強磁性金属微粉末は、例えば、通常
の方法に従って製造された強磁性金属粉末を圧粉処理す
る方法などを利用して、嵩密度/真密度の値を上記の本
発明で規定した範囲内の数値に調整することにより製造
することができる。
【0016】本発明において、圧粉処理とは、処理対象
物と固体粒子とを互いに接触させながら、それらを相対
的に移動させて処理対象物に剪断力を付与する操作を言
う。圧粉処理は、具体的には、サンドミルなどを利用し
て行なうことができる。サンドミルを使用して圧粉処理
を行なう際の処理条件は、線圧と処理時間とを考慮して
処理された強磁性金属微粉末の嵩密度/真密度の値が上
記の範囲となるように適宜選択して設定することができ
る。一般的には、線圧を1〜150kg/cmの範囲内
(好ましくは、3〜120kg/cmの範囲内)に設定
し、処理時間を通常は1分間〜10時間(好ましくは5
分間〜5時間)に設定する。そして、両者の関係は一般
には高い線圧で処理を行なう場合には処理時間を短く
し、逆に線圧を低く設定した場合には処理時間を長くす
る。
【0017】このように圧粉処理を行なうことによっ
て、強磁性金属微粉末の会合体(凝結体、凝集体および
軟会合体を含む)の会合が解除され、強磁性金属微粉末
中の一次粒子の含有率が高くなる。即ち、具体的には、
嵩密度が高くなる。一般に嵩密度は、最初主に会合体の
会合が解除されて一次粒子が増加することにより、充填
率が高くなり上昇する。そして、殆どの会合が解除され
ると次第に一次粒子の破壊が発生し、嵩密度が更に高く
なる。強磁性金属微粉末は、会合体が一次粒子となり、
なおかつ粒子の破壊がされていない状態であることが必
要であるので、嵩密度/親密度の値は上記の特定の範囲
内になければならない。本発明で使用する強磁性金属微
粉末の嵩密度/真密度の値を本発明で規定する範囲内と
する圧粉処理は、上記サンドミルを用いる方法の他に、
ボールミル等を用いて行なうこともでき、さらに加圧プ
レスを利用しても嵩密度/真密度の値を本発明で規定す
る範囲内とすることができる。
【0018】さらに、本発明の強磁性金属微粉末は、針
状の形状を有するものであることが好ましい。針状の強
磁性金属微粉末を使用する場合には、平均長軸長が、
0.05〜0.5μmの範囲内にあることが好ましい。
そして、特に平均針状比が2〜20の範囲内にある強磁
性金属微粉末であることが好ましく、3〜15の範囲内
にあることが特に好ましい。磁性層には上記の結合剤お
よび強磁性金属微粉末の外に、α−Al23 (硬質無
機質粒子)など研磨材、カーボンブラックなどの粒状帯
電防止剤、潤滑剤、帯電防止剤、充填剤、分散剤など通
常用いられているものが含有されていてもよい。次に本
発明の磁気記録媒体を製造する方法について説明する。
【0019】本発明の磁気記録媒体は、上記の強磁性金
属微粉末、結合剤、および所望により他の磁性層の形成
成分を通常磁性塗料の調製に使用されている溶剤と共に
混合分散して磁性塗料を調製し、これを前掲の非磁性支
持体上に塗布したのち、磁場配向処理工程、乾燥工程、
表面平滑化処理固定および裁断工程など経て製造され
る。
【0020】ただし、本願発明の磁性層の形成材料を含
む磁性塗料を調製する際には下記の方法を利用すること
により諸特性において更に優れた磁気記録媒体を製造す
ることができる。研磨材を使用する場合には、予め強磁
性金属微粉末と結合剤溶液とを混合して混練したのち、
研磨材を混合し、これを分散工程にかけることが好まし
い。この方法は、混合の際の研磨材粒子と強磁性金属微
粉末粒子との接触による強磁性金属微粉末粒子の損傷を
軽減することができるからである。なお、強磁性金属微
粉末に圧粉処理を行なう場合、この混合分散する工程を
行なう直前に圧粉処理を行なうことが好ましい。圧粉処
理後、長時間放置すると強磁性金属微粉末粒子が再び会
合することがあるからである。このようにして調製され
た磁性塗料は、支持体上に塗布され、磁場配向処理、乾
燥処理、表面平滑化処理などの通常の磁気記録媒体の製
造工程に従って磁性層を形成する。
【0021】
【実施例】次に本発明の実施例および比較例を記載す
る。なお、以下の例において『部』は特に記載のない限
り『重量部』を意味する。
【0022】[実施例1]平均長軸長が0.2μm、平
均針状比が1:15、真密度が5.8g/cm3、嵩密
度が0.33g/cm3 、比表面積52.2m2 /gの
強磁性金属微粉末(Fe−Ni合金、Ni含有率5重量
%)をサンドミル(株式会社松本鋳造鉄工所製、形式M
PUV(五馬力))を用いて線圧を5kg/cmに設定
し、30分間圧粉処理を行なった。得られた強磁性金属
微粉末の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを1
00回行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II
/嵩密度の値を第1表に示す。
【0023】得られた強磁性金属微粉末100部と下記
結合剤および溶剤を一緒にしてニーダーを用いて60分
間混練を行なった。 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体 (日本ゼオン株式会社製:400×110A、重合度:400) 36部 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン株式会社製:N−2301) 36部 メチルエチルケトン 150部 別に、下記の成分からなる混合物を用意し、この混合物
を上記混練物に加えサンドグラインダーを用いて4時間
分散を行なった。 α−Al23 15部 メチルエチルケトン 350部
【0024】分散工程終了後、得られた磁性塗料を5イ
ンチ幅、20μm厚のポリエステル支持体上に3ミル
(75μm)グレードを用いて磁性塗料を塗布、乾燥
し、磁性層を形成して磁気テープを製造した。磁性層表
面の光沢度を測定したところ、光沢度は129%であっ
た。なお、光沢度の測定はJIS−Z−8741に従
い、入射角45度において、屈折率1.567のガラス
表面の鏡面光沢度を100%として測定した。また、嵩
密度は、200ccのメスシリンダに磁性体50gを入
れメスシリンダの目盛から体積を読み取り次式より求め
た。 嵩密度=50(g)/体積(cm3 )
【0025】タッピング100回後の嵩密度は、200
ccのメスシリンダに磁性体50gを入れ、一定の高さ
(5cm)から100回タッピングを行なったのち、メ
スシリンダの目盛から体積を読み取り上記式より求め
た。本発明において、表面光沢度、嵩密度、およびタッ
ピング100回後の嵩密度(嵩密度II)は上記のように
して測定したものである。
【0026】[実施例2]実施例1において、圧粉処理
の線圧を5kg、処理時間を30分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は128%であった。
【0027】[実施例3]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を10kg、処理時間を20分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は134%であった。
【0028】[実施例4]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を10kg、処理時間を30分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は140%であった。
【0029】[実施例5]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を20kg、処理時間を10分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は136%であった。
【0030】[実施例6]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を20kg、処理時間を30分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は134%であった。
【0031】[比較例1]実施例1に於て、圧粉処理を
行なわなかった以外は同様にして強磁性金属微粉末を調
製し、これを用いて同様にして磁気テープを製造した。
得られた強磁性金属微粉末の嵩密度、嵩密度/真密度の
値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表面の
光沢度は126%であった。
【0032】[比較例2]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を60kg、処理時間を10分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は100%であった。
【0033】[比較例3]実施例1に於て、圧粉処理の
線圧を60kg、処理時間を30分間とした以外は同様
にして強磁性金属微粉末を調製し、これを用いて同様に
して磁気テープを製造した。得られた強磁性金属微粉末
の嵩密度、嵩密度/真密度の値、タッピングを100回
行なった後の嵩密度(嵩密度II)および嵩密度II/嵩密
度の値を第1表に示す。得られた磁気テープの磁性層表
面の光沢度は101%であった。
【0034】
【表1】 第1表 ──────────────────────────────── 嵩密度 嵩密度 嵩密度II 嵩密度II (g/cm3 ) 真密度 (g/m3 ) 嵩密度 ──────────────────────────────── 実施例 1 0.47 0.081 0.62 1.319 2 0.46 0.079 0.63 1.370 3 0.53 0.091 0.68 1.283 4 0.56 0.097 0.71 1.268 5 0.71 0.124 0.87 1.225 6 0.85 0.147 1.03 1.212 ──────────────────────────────── 比較例 1 0.33 0.057 − − 2 1.07 0.184 1.31 1.224 3 1.21 0.209 1.45 1.198 ────────────────────────────────
【0035】第1図に、実施例および比較例で製造した
磁気記録媒体の嵩密度/親密度の値と、磁性層の光沢度
および残留磁束密度(Bm)との関係を示す。第1図か
ら明らかなように、嵩密度/真密度の値が0.07〜
0.16の範囲内にある強磁性金属微粒子を用い、予め
強磁性金属微粒子と結合剤溶液とを混練分散し、次いで
この混練分散物に、別に用意した研磨材分散液を添加混
合するような方法で強磁性金属微粒子の損傷を抑えなが
ら製造した磁性塗料を用いて製造した磁性層は、その表
面の光沢度が125%以上と高くなり、この範囲内にお
いて残留磁束密度が上昇する。一方、嵩密度/真密度の
値が0.16を越えると、同様な磁性塗料製造方法を利
用しても、光沢度は125%より低くなり、残留磁束密
度も飽和に達し、もはや著しい上昇は見られない。
【0036】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で製造した磁気記録媒体の
嵩密度/真密度の値と、磁性層の光沢度および残留磁束
密度(Bm)との関係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明で使用する強磁性金属微粉末のタッ
ピング100回後の嵩密度/真密度の値は、通常は1.
20以上である。1.20に満たない場合は、一般には
強磁性金属微粉末の損傷が大きいことを意味する。な
お、強磁性金属微粉末の真密度は、組成の変化により多
少変動するが通常は、5.5〜6.5g/cmの範囲
内にある。本発明の強磁性金属微粉末は、例えば、通常
の方法に従って製造された強磁性金属粉末を圧粉処理す
る方法などを利用して、嵩密度/真密度の値を上記の本
発明で規定した範囲内の数値に調整することにより製造
することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】このように圧粉処理を行なうことによっ
て、強磁性金属微粉末の会合体(凝結体、凝集体および
軟会合体を含む)の会合が解除され、強磁性金属微粉末
中の一次粒子の含有率が高くなる。即ち、具体的には、
嵩密度が高くなる。一毅に嵩密度は、最初主に会合体の
会合が解除されて一次粒子が増加することにより、充填
率が高くなり上昇する。そして、殆どの会合が解除され
ると次第に一次粒子の破壊が発生し、嵩密度が更に高く
なる。強磁性金属微粉末は、会合体が一次粒子となり、
なおかつ粒子の破壊がされていない状態であることが必
要であるので、嵩密度/真密度の値は上記の特定の範囲
内になければならない。本発明で使用する強磁性金属微
粉末の嵩密度/真密度の値を本発明で規定する範囲内と
する圧粉処理は、上記サンドミルを用いる方法の他に、
ボールミル等を用いて行なうこともでき、さらに加圧プ
レスを利用しても嵩密度/真密度の値を本発明で規定す
る範囲内とすることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体の上に、結合剤と比表面積
    が42m2 /g以上で、嵩密度/真密度の値が0.07
    〜0.16の範囲内の強磁性金属微粉末とを含む磁性層
    材料とから形成され、表面光沢度が125%以上である
    磁性層が備えられてなることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 強磁性金属微粉末の嵩密度/真密度の値
    が0.08〜0.15の範囲内にある請求項1に記載の
    磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 強磁性金属微粉末が、圧粉処理を施した
    強磁性金属微粉末である請求項1もしく2に記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】 強磁性金属微粉末が、サンドミルを用い
    て圧粉処理を施した強磁性金属微粉末である請求項1に
    記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 強磁性金属微粉末が、比表面積45m2
    /g以上の強磁性金属微粉末である請求項1に記載の磁
    気記録媒体。
  6. 【請求項6】 強磁性金属微粉末が、針状強磁性金属微
    粉末である請求項1記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 磁性層の表面光沢度が135%以上であ
    る請求項1に記載の磁気記録媒体。
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