JPH08337710A - 液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムおよびその製造方法

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JPH08337710A
JPH08337710A JP7273596A JP7273596A JPH08337710A JP H08337710 A JPH08337710 A JP H08337710A JP 7273596 A JP7273596 A JP 7273596A JP 7273596 A JP7273596 A JP 7273596A JP H08337710 A JPH08337710 A JP H08337710A
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crystal polyester
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polyester resin
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】液晶ポリエステルの優れた機械的性質、耐熱性
およびガスバリア性などの機能を保持し、溶融時の特異
な粘度挙動を改良した液晶ポリエステル樹脂組成物フィ
ルムと製造方法の提供。 【解決手段】(A)液晶ポリエステルおよび(B)熱可
塑性樹脂を含有し、液晶ポリエステルが連続相で熱可塑
性樹脂が分散相であり、4℃/分の昇温速度で加熱され
た樹脂を荷重100Kgf/cm2 のもとで内径1mm
長さ10mmのノズルから押し出すときに溶融粘度が4
8000ポイズを示す温度(FT1)においてせん断速
度100sec-1もしくは1000sec-1で測定した
溶融粘度(粘度1)と、同じくT+20℃の溶融粘度
(粘度2)との比(粘度2/粘度1)の値が0.1〜
0.7であり、該流動開始温度FT1と液晶ポリエステ
ルAの流動開始温度FT2とが、式(1)を満足する組
成物を成膜。 FT1 > FT2 − 10 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ポリエステル
樹脂組成物からなる機械強度、耐熱性およびガスバリア
性に優れたフィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスバリアフィルムは産業界に広範囲に
使用されているが、既存のガスバリアフィルムでは市場
の要求を充分に満足させていないのが現状である。即
ち、ガスバリアフィルムへの要求特性として、優れたガ
スバリア性はもとより、該フィルムの電子レンジでの使
用、あるいはレトルト食品包材として加熱処理等を可能
とする耐熱性、フィルム化を容易に行える成形加工性、
さらには使用後のリサイクル、廃棄等の容易さなど市場
での種々の要求があるが、従来のガスバリアフィルムで
はこれらの要求に充分には対応していなかった。
【0003】例えば、ポリプロピレンフィルムはガスバ
リア性が不十分であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体
系フィルムは吸湿下でのガスバリア性の低下が著しく、
また耐熱性も不十分である。ポリ塩化ビニリデンフィル
ムは耐熱性が低く、また塩素を含有するために廃棄時に
環境面で問題がある。
【0004】ポリエチレンテレフタレート(以下、PE
Tと略称する場合がある)フィルムはやはり耐熱性が不
十分であり、水蒸気バリア性も不足している。エチレン
−酢酸ビニル共重合体あるいはPETにシリカ、アルミ
などの無機物を蒸着してなるガスバリアフィルムは耐熱
性が不十分でフィルムのピーリングなどの問題があり、
さらに金属を蒸着したフィルムは電子レンジでの使用が
困難であるという問題点もある。
【0005】一方、液晶ポリエステルは、一般に溶融型
液晶(サーモトロピック液晶)ポリマーと呼ばれ、強い
分子間相互作用によって溶融状態で分子が配向すること
を特徴とするポリエステルである。その強い分子間相互
作用、分子配向のために、液晶ポリエステルについてよ
く知られる高強度、高弾性率、高耐熱性といった性能に
加えて、ガスバリア性等の機能を持ったフィルム材料と
しての工業化が期待されてきた。
【0006】しかし、液晶ポリエステルはポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレートのような
芳香族ポリエステルと異なって分子が剛直なために溶融
状態でも絡み合いを起こさず、分子鎖が流れ方向に著し
く配向するので、わずかなせん断によっても溶融粘度が
急に低下する挙動を示したり、温度上昇によって急激に
溶融粘度が低下し、溶融時のメルトテンションが極端に
低いといった挙動を示す。そのため、溶融状態で形状を
保つのが非常に難しく、さらに分子が配向していること
で縦横の性能のバランスが取りにくくて極端な場合には
分子配向方向に裂けてしまうことから、フィルム成形、
ブロー成形などの分野での実用性に乏しいという大きな
問題があり、液晶ポリエステルの機能を充分実用化する
には至っていなかった。
【0007】このような液晶ポリエステルに関して、特
開昭52−109578号公報や特開昭58−3171
8号公報には、一軸に配向した液晶ポリエステルフィル
ムを、強度の異方性を打ち消す方向に張り合わせた積層
体が開示されているが、生産性が悪く、さらにフィルム
剥離の問題がある。
【0008】米国特許第4975312号明細書、WO
9015706号公報などには、リングダイを回転させ
る方法で液晶ポリエステルの異方性を打ち消す工夫が、
また特開昭63−173620号公報には、特殊なスリ
ットを使用したインフレーション法製膜によって異方性
を打ち消す工夫が、さらに特開昭63−95930号公
報、特開昭63−242513号公報には、Tダイ法に
おける特殊な工夫等が提案されている。しかし、これら
はいずれも非常に特殊な成形法によって分子配向による
異方性を緩和する方法を示したものあり、コスト高で薄
膜化に限界があり、実用性に乏しいという欠点がある。
【0009】また、特開昭62−187033号公報、
特開昭64−69323号公報、特開平2−17801
6号公報、特開平2−253919号公報、特開平2−
253920号公報、特開平2−253949号公報、
特開平2−253950号公報には、液晶ポリエステル
と熱可塑性樹脂との多層(積層)シ−ト、多層(積層)
フィルムが提案されているが、層間に接着層が介在する
ことにより剥がれが生じたり、液晶ポリエステルの本来
持つガスバリア性、耐熱性などの性能の低下や薄いフィ
ルムの製造が困難であるという問題がある。
【0010】また、特開昭61−192762号公報、
特開平1−288421号公報にはPET等のポリエス
テルに液晶ポリエステルを配合混練してなる組成物の成
形体に関して記述されているがそのガスバリア性は充分
でない。また、特開平4−81426号公報には液晶ポ
リエステルとビスカルボジイミド系化合物との反応物を
インフレーション法でフィルム成形する方法が提案され
ているが、フィルムの製造方法がインフレ−ション法に
限られており、さらに窒素化合物であるイミドを用いる
ことから廃棄時に問題を残す。また、特開平5−186
614号公報にはガスバリア性の優れた液晶高分子のキ
ャストフィルムに関して記載されているが、加工性が悪
くコストが高いという問題がある。
【0011】このように、以上に示された方法は液晶ポ
リエステルの加工に工夫が認められるが、液晶ポリエス
テルの異方性や、溶融粘度の急激な変化によるフィルム
成形の困難さという液晶ポリエステル自体が持つ本質的
な問題の解決には至っていない。そこで、液晶ポリエス
テルのガスバリア性などの優れた機能を保持し、機械的
性質における異方性が改良され、かつフィルム成形の容
易な液晶ポリエステル樹脂組成物は強く市場から要望さ
れていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶ポリエ
ステルの優れた機械的性質、耐熱性およびガスバリア性
などの機能を保持し、かつ液晶ポリエステルの欠点であ
った溶融時の特異な粘度挙動を改良した液晶ポリエステ
ル樹脂組成物からなるフィルムおよびその製造方法を提
供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
問題点を解決するため鋭意検討の結果、本発明に到達し
た。即ち本発明は、(A)液晶ポリエステルおよび
(B)熱可塑性樹脂を含有し、液晶ポリエステルが連続
相で熱可塑性樹脂が分散相であり、4℃/分の昇温速度
で加熱された樹脂を荷重100Kgf/cm2 のもとで
内径1mm長さ10mmのノズルから押し出すときに溶
融粘度が48000ポイズを示す温度(単位:℃)とし
て定義される流動開始温度において、せん断速度100
sec-1もしくは1000sec-1の少なくとも一方の
せん断速度で測定した溶融粘度(粘度1)と、該流動開
始温度より20℃高い温度において、流動開始温度での
測定と同じせん断速度で測定した溶融粘度(粘度2)と
の比(粘度2/粘度1)の値が0.1〜0.7であり、
該流動開始温度(FT1)と液晶ポリエステル(A)の
流動開始温度(FT2)とが、下記の式(1)を満足す
る液晶ポリエステル樹脂組成物よりなる液晶ポリエステ
ル樹脂組成物フィルム、並びに、該組成物を、成膜し、
ドラフト比が1.1〜40の範囲で一軸延伸する液晶ポ
リエステル樹脂組成物フィルムの製造方法、及び、該組
成物を、成膜し、二軸延伸する液晶ポリエステル樹脂組
成物フィルムの製造方法に係るものである。 FT1 > FT2 − 10 (1) 次に、本発明を詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の液晶ポリエステル樹脂組
成物の成分(A)の液晶ポリエステルは、サーモトロピ
ック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルである。具体
的には、(1)芳香族ジカルボン酸と芳香族ジオールと
芳香族ヒドロキシカルボン酸との組み合わせからなるも
の、(2)異種の芳香族ヒドロキシカルボン酸の組み合
わせからなるもの、(3)芳香族ジカルボン酸と核置換
芳香族ジオールとの組み合わせからなるもの、(4)ポ
リエチレンテレフタレートなどのポリエステルに芳香族
ヒドロキシカルボン酸を反応させて得られるもの
【0015】などが挙げられ、400℃以下の温度で異
方性溶融体を形成するものである。なお、これらの芳香
族ジカルボン酸、芳香族ジオールおよび芳香族ヒドロキ
シカルボン酸の代わりに、それらのエステル形成性誘導
体が使用されることもある。該液晶ポリエステルの繰返
し構造単位としては下記のものを例示することができる
が、これらに限定されるものではない。
【0016】芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構
造単位:
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】芳香族ジオールに由来する繰返し構造単
位:
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する繰
返し構造単位:
【化9】
【0021】耐熱性、機械的特性、加工性のバランスか
ら特に好ましい液晶ポリエステルは、
【化10】 なる繰り返し構造単位を、好ましくは30モル%以上、
含むものであり、具体的には繰り返し構造単位の組み合
わせが下記(I)〜(VI)のものである。
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】
【化16】
【0028】該液晶ポリエステル(I)〜(VI)の製法
については、例えば特公昭47−47870号公報、特
公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公
報、特公昭56−18016号公報、特公平2−515
23号公報などに記載されている。これらの中で好まし
くは(I)、(II)、(IV)の組合せであり、さらに好
ましくは(I)、(II)の組み合せである。
【0029】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物にお
いて、高い耐熱性が要求される分野には成分(A)の液
晶ポリエステルが、下記の繰り返し単位(a’)が30
〜80モル%、繰り返し単位(b’)が0〜10モル
%、繰り返し単位(c’)が10〜25モル%、繰り返
し単位(d’)が10〜35モル%からなる液晶ポリエ
ステルが好ましく使用される。
【0030】
【化17】 (式中、Arは2価の芳香族基である。)
【0031】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物において、環境問題の見地から使用後の焼却等の
廃棄の容易さが求められる分野には、ここまで挙げたそ
れぞれに要求される分野の好ましい組み合わせの中でと
くに炭素、水素、酸素のみの元素からなる組み合わせに
よる液晶ポリエステルが特に好ましく使用される。
【0032】本発明における原料液晶ポリエステルの対
数粘度ηinh は液晶ポリエステル0.1gを、2,3,
5,6−テトラフロロフェノール10cc中に溶解した
後、ウベローデ粘度計を使用して60℃で測定を行な
う。本発明において使用される原料液晶ポリエステルの
対数粘度ηinh は、好ましくは1.0〜8.0、より好
ましくは2.0〜6.0の範囲である。この範囲外であ
ると、得られる液晶ポリエステル樹脂組成物の成膜加工
性が悪かったり、機械的性質や耐熱性が不十分であった
りして好ましくない。
【0033】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物の成分(B)は熱可塑性樹脂である。該液晶ポリ
エステル樹脂組成物では、液晶ポリエステルが連続相を
熱可塑性樹脂が分散相を形成している。また、本発明で
用いられる液晶ポリエステル樹脂組成物は、異方性溶融
相を形成し始める温度(流動開始温度)において、せん
断速度100sec-1、もしくは1000sec-1の少
なくとも一方のせん断速度で測定した溶融粘度(粘度
1)と、流動開始温度より20℃高い温度において流動
開始温度での測定と同じせん断速度で測定した溶融粘度
(粘度2)との比(粘度2/粘度1)の値が0.1〜
0.7であり、該流動開始温度(FT1)と成分(A)
の液晶ポリエステルの流動開始温度(FT2)とが下記
の式(1)を満足する液晶ポリエステル樹脂組成物であ
る。 FT1 > FT2 −10 (1) 成分(B)としての熱可塑性樹脂は、このような要件を
満足し得る熱可塑性樹脂であれば、その種類は特に限定
されない。
【0034】かかる熱可塑性樹脂の具体例としては、エ
ポキシ基を有する熱可塑性樹脂を挙げることができる。
そして、エポキシ基を有する官能基としては、グリシジ
ル基が好ましく例示できる。
【0035】グリシジル基を有する単量体としては、不
飽和カルボン酸グリシジルエステル、不飽和グリシジル
エーテルなどが好ましく用いられる。好ましくは熱可塑
性樹脂(B)は、不飽和カルボン酸グリシジルエステル
単位および/または不飽和グリシジルエーテル単位を
0.1〜30重量%含有する共重合体である。
【0036】かかるエポキシ基を有する熱可塑性樹脂
(B)の好ましい具体例としては、(a)エチレン単位
が50〜99.9重量%、好ましくは60〜98重量
%、(b)不飽和カルボン酸グリシジルエステル単位お
よび/または不飽和グリシジルエーテル単位が0.1〜
30重量%、好ましくは1〜30重量%、(c)エチレ
ン系不飽和エステル化合物単位が0〜50重量%、好ま
しくは1〜40重量%からなるエポキシ基含有エチレン
共重合体が挙げられる。
【0037】該エポキシ基含有エチレン共重合体の構成
成分(a)、(b)および(c)が上記の範囲内である
と得られる液晶ポリエステル樹脂組成物の耐熱性や成形
加工性などが優れており、好ましい。
【0038】不飽和カルボン酸グリシジルエステル単位
および不飽和グリシジルエーテル単位を与える化合物
は、それぞれ下記一般式化18、化19で表される。
【0039】
【化18】 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜13の
炭化水素基である。)
【0040】
【化19】 (Rはエチレン系不飽和結合を有する炭素数2〜18の
炭化水素基であり、Xは−CH2 O−または
【0041】
【化20】 である。)
【0042】具体的には、不飽和カルボン酸グリシジル
エステルとしては、例えばグリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエス
テル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、
p−スチレンカルボン酸グリシジルエステルなどを挙げ
ることができる。不飽和グリシジルエーテルとしては、
ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタクリル
グリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテ
ルなどを挙げることができる。
【0043】また、上記のエポキシ基含有エチレン共重
合体には、不飽和カルボン酸グリシジルエステルまたは
不飽和グリシジルエーテルとエチレンおよび(c)エチ
レン系不飽和エステル化合物の3元以上の多元共重合体
を使用することもできる。このエチレン系不飽和エステ
ル化合物(c)としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル等のカルボン酸ビニルエステル、
α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル等が挙げら
れる。特に酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチルが好ましい。
【0044】上記のエポキシ基含有エチレン共重合体に
は、上記モノマーに加え、さらにこれらと共重合可能な
他の単量体を含有するものであってもよい。該単量体と
しては、たとえばイソブチレン、スチレン及びその誘導
体、テトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロピ
レンなどのハロゲン化オレフィンなどを挙げることがで
きる。
【0045】上記のエポキシ基含有エチレン共重合体の
具体例としては、たとえばエチレン単位とグリシジルメ
タクリレート単位からなる共重合体、エチレン単位とグ
リシジルメタクリレート単位およびアクリル酸メチル単
位からなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタク
リレート単位およびアクリル酸エチル単位からなる共重
合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位お
よび酢酸ビニル単位からなる共重合体等が挙げられる。
【0046】また、該エポキシ基含有エチレン共重合体
のメルトインデックス(以下、MFRということがあ
る。JIS K6760、190℃、2.16kg荷
重)は、好ましくは0.5〜100g/10分、更に好
ましくは2〜50g/10分である。メルトインデック
スはこの範囲外であってもよいが、メルトインデックス
が100g/10分を越えると組成物にした時の機械的
物性の点で好ましくなく、0.5g/10分未満では成
分(A)の液晶ポリエステルとの相溶性が劣り好ましく
ない。該エポキシ基含有エチレン共重合体は、曲げ剛性
率が好ましくは10〜1300kg/cm2 、さらに好
ましくは20〜1100kg/cm2 のものが用いられ
る。曲げ剛性率がこの範囲外であると、組成物の成膜加
工性が不十分であったり、フィルムの機械的性質が不十
分となる場合があり好ましくない。
【0047】該エポキシ基含有エチレン共重合体は、通
常不飽和エポキシ化合物とエチレンをラジカル発生剤の
存在下、500〜4000気圧、100〜300℃で適
当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共重合
させる高圧ラジカル重合法により製造される。また、ポ
リエチレンに不飽和エポキシ化合物およびラジカル発生
剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト共重合させる方
法によっても作られる。
【0048】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物にお
ける成分(A)と成分(B)の比率は、成分(A)は5
6〜99重量%が好ましく、さらに好ましくは65〜9
8重量%、特に好ましくは70〜98重量%であり、成
分(B)は44〜1重量%が好ましく、さらに好ましく
は35〜2重量%、特に好ましくは30〜2重量%であ
る。成分(A)が56重量%未満であると、該組成物に
より得られるフィルムの耐熱性、ガスバリア性および引
張強度が低下する場合があるので好ましくない。また成
分(A)が99重量%を超えると、該組成物により得ら
れるフィルムの引張強度の異方性の改良効果が充分でな
い場合があり好ましくない。
【0049】さらに、本発明で用いられる液晶ポリエス
テル樹脂組成物における成分(A)と(B)は用途によ
ってその組み合わせを上記範囲内で自由に変えられる
が、環境問題の観点から炭素、酸素、水素のみから成る
組み合わせが好ましく用いられる。
【0050】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物においては、液晶ポリエステルが連続相、熱可塑
性樹脂が分散相である。熱可塑性樹脂が連続相であると
ガスバリア性が低下し好ましくない。本発明で用いられ
る液晶ポリエステル樹脂組成物は、異方性溶融相を形成
し始める温度(流動開始温度)において、せん断速度1
00sec-1もしくは1000sec-1の少なくとも一
方のせん断速度で測定した溶融粘度(粘度1)と、流動
開始温度より20℃高い温度において流動開始温度での
測定と同じせん断速度で測定した溶融粘度(粘度2)と
の比(粘度2/粘度1)の値が0.1〜0.7である液
晶ポリエステル樹脂組成物である。
【0051】好ましくはその比の値が0.1〜0.5で
ある液晶ポリエステル樹脂組成物が用いられる。その比
の値が0.1未満であると成膜加工が困難であったり、
得られたフィルムの引張強度の異方性の改良効果が充分
でない場合があり、また、0.7を越えると成膜加工が
困難な場合があり好ましくない。流動開始温度(単位:
℃)は、4℃/分の昇温速度で加熱された樹脂を荷重1
00Kgf/cm2 のもとで、内径1mm、長さ10m
mのノズルから押し出すときに、溶融粘度が48000
ポイズを示す温度として定義される。
【0052】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物の流動開始温度(FT1)は、該組成物の成分
(A)の液晶ポリエステルの流動開始温度(FT2)−
10℃より高い。FT1がFT2より高いことがより好
ましい。FT1がFT2−10℃より高いと、該液晶ポ
リエステル樹脂組成物の機械的性質が優れており、好ま
しい。
【0053】本発明における液晶ポリエステル樹脂組成
物を製造する方法に特に制限はなく、周知の方法を用い
ることができる。例えば、溶液状態で各成分を混合し、
溶剤を蒸発させるか、溶剤から沈殿させる方法が挙げら
れる。工業的見地からみると溶融状態で各成分を混練す
る方法が好ましい。溶融混練には一般に使用されている
一軸または二軸の押出機、各種のニーダー等の混練装置
を用いることができる。特に二軸の高混練機が好まし
い。溶融混練に際しては、混練装置のシリンダー設定温
度は200〜360℃の範囲が好ましく、さらに好まし
くは230〜340℃である。
【0054】混練に際しては、各成分は予めタンブラー
またはヘンシェルミキサーのような装置で各成分を均一
に混合してもよいし、必要な場合には混合を省き、混練
装置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用いることが
できる。
【0055】混練された該樹脂組成物は、各フィルム成
形法によって成形されるが、予め混練の過程を経ず、フ
ィルム成形時にドライブレンドして溶融加工操作中に混
練して、本発明の樹脂組成物とし、直接フィルム成形加
工品を得ることもできる。
【0056】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物には、所望により無機充填剤を用いることができ
る。このような無機充填剤としては、炭酸カルシウム、
タルク、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、酸化チタン、アルミナ、石膏、ガラスフレーク、
ガラス繊維、炭素繊維アルミナ繊維、シリカアルミナ繊
維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊
維などが例示される。
【0057】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
組成物に、必要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防
止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止
剤、無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡
剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂
などの離型改良剤など、各種の添加剤を製造工程中ある
いはその後の加工工程において添加することができる。
【0058】通常、上記の方法で得られた液晶ポリエス
テル樹脂組成物を押出機で溶融混練し、口金(ダイ)を
通して押出した溶融樹脂を引き取ることによって、本発
明の液晶ポリエステル樹脂組成物の一軸延伸フィルムを
得ることができるが、予め混練の過程を経ず、成形時に
各成分をドライブレンドして溶融加工操作中に混練して
樹脂組成物とし、直接成形加工品を得ることもできる。
口金(ダイ)は通常T型ダイ(以下、Tダイということ
がある)を用いることができる。
【0059】図1に本発明の液晶ポリエステル樹脂組成
物フィルムの成膜装置の一例の概略図を示す。図1にお
いて、押出機(1)で溶融混練された液晶ポリエステル
樹脂組成物は下向きのTダイ(2)を通過してシート状
の溶融体(3)となり、次に圧着ロール(4)を通して
長手方向に引取り装置で巻き取られる。この際、圧着ロ
ール(4B)の替わりにエアーナイフを用いることもで
きる。
【0060】このような成膜時における押出機の設定条
件は、組成物の組成物に応じて適宜選ばれるが、シリン
ダーの設定温度は200〜360℃の範囲が好ましく、
230〜340℃の範囲がさらに好ましい。この範囲外
であると、組成物の熱分解が生じたり、成膜が困難とな
る場合があり好ましくない。
【0061】Tダイ(2)のスリット間隙は0.2〜
1.2mmが好ましい。本発明の液晶ポリエステル樹脂
組成物フィルムの厚みは1〜1000μmの範囲で制御
可能であるが、5〜100μmのものが実用上多く用い
られ好ましい。本発明の一軸延伸された液晶ポリエステ
ル樹脂組成物フィルムのドラフト比は1.1〜45の範
囲のものである。ドラフト比は、好ましくは10〜40
であり、さらに好ましくは15〜35である。ここでい
うドラフト比とは、Tダイのスリットの断面積を長手方
向のフィルム断面積で除した値をいう。ドラフト比が
1.1未満であるとフィルム強度が不十分であり、ドラ
フト比が45を越すとフィルムの表面平滑性が不十分と
なり好ましくない。ドラフト比は押出機の設定条件、巻
き取り速度などを制御して設定することができる。
【0062】本発明の二軸延伸された液晶ポリエステル
樹脂組成物フィルムの製造における二軸延伸の方法に特
に制限はないが、具体的には押出機のTダイから押し出
した本発明の組成物の溶融物をMD方向(長手方向)に
一軸延伸し、それからTD方向(横手方向)に延伸する
逐次延伸、Tダイから押出したシートをMD、TD方向
同時に延伸する同時延伸、さらにはTダイから押出した
未延伸シートを二軸延伸機、テンター等により逐次、ま
たは、同時延伸する方法が挙げられる。
【0063】どの方法による場合でも、成膜温度は本発
明の液晶ポリエステル樹脂組成物の流動開始温度マイナ
ス60℃以上、流動開始温度プラス60℃以下の温度範
囲が好ましいが、流動開始温度以上、流動開始温度プラ
ス30℃以下の温度範囲で成膜加工されることがさらに
好ましい。
【0064】また、Tダイのスリット間隔は0.2mm
〜1.2mmが好ましい。延伸倍率は、成形法により適
当な値が決められるが、たとえば、二軸延伸機で延伸す
る場合、延伸倍率を(延伸後の長さ/元の長さ)で定義
すると、MD延伸方向、TD方向のそれぞれの方向の延
伸比は1.2〜20、好ましくは1.5〜5.0が用い
られる。延伸倍率が1.2より小さいと延伸効果が小さ
く、20より大きいとフィルムの平滑性が不十分な場合
がある。
【0065】液晶ポリエステルおよびエポキシ基を有す
る熱可塑性樹脂を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物
によるフィルムが、優れたガスバリア性、引張強度、引
張強度の異方性の緩和などを示す理由は必ずしも明らか
ではないが、液晶ポリエステル分子鎖末端のカルボキル
基とエポキシ基との間で化学反応が生じ、そのため液晶
ポリエステルとエポキシ基を有する熱可塑性樹脂との相
溶性が向上したためと考えられる。
【0066】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらは単なる例示であり、本発明はこれらに限定される
ことはない。
【0067】(1)物性の測定方法 ・流動開始温度:島津社製高化式フローテスターCFT
−500型で測定した。すなわち、4℃/分の昇温速度
で加熱された樹脂を、荷重100Kgf/cm 2 のもと
で、内径1mm、長さ10mmのノズルから押し出すと
きに、溶融粘度が48000ポイズを示す温度を測定し
た。
【0068】・溶融粘度:溶融粘度は東洋精機社製キャ
ピログラフ1Bで、ダイ径0.5mmで、せん断速度1
00/秒、1000/秒で測定を行った。
【0069】・荷重たわみ温度(TDUL):TDUL
測定用試験片(127mm長×12.7mm幅×6.4
mm厚)を射出成形し、ASTM D648に準じて、
TDUL(荷重18.6kg)を測定した。
【0070】・ハンダ耐熱温度:厚みが0.8mmのJ
IS1(1/2)号ダンベルを成形し、錫60%と鉛4
0%とからなる260℃のハンダ浴に浸漬し、同温度で
60秒間保持した後取り出し、外観を観察する。その
後、該ハンダ浴を10℃ずつ昇温させ同様の試験を行
い、同試験片が発泡または変形を生じない最高温度を求
めた。例えば、310℃で初めて発泡または変形が生じ
た場合のハンダ耐熱温度は300℃である。
【0071】・フィルムの引張強度:ASTM D88
2に準拠した方法で測定した。試験片は2号形試験片を
用いた。試験速度は毎分20mmで行った。
【0072】・酸素透過率:JIS K7126 A法
(差圧法)に準拠して温度20℃で測定した。単位はc
c/m2 ・24hr・1atmである。
【0073】・水蒸気透過率:JIS Z0208
(カップ法)に準拠して温度40℃、相対湿度90%で
測定した。単位はg/m2 ・24hr・1atmであ
る。なお、酸素透過率および水蒸気透過率は、フィルム
厚みを25μmに換算して求めた。
【0074】・モルフォロジーの観察:射出成形で得た
ダンベル試験片の断面を研磨した後、クロロホルムでエ
ッチングし、SEMで観察した。観察の結果は以下のよ
うに分類した。 A:熱可塑性樹脂が液晶ポリエステル中に明確な分散相
を形成している。 B:熱可塑性樹脂が連続的になっていて明確な分散相を
形成していない。
【0075】(2)液晶ポリエステル(A) (i)p−アセトキシ安息香酸10.8kg(60モ
ル)、テレフタル酸2.49kg(15モル)、イソフ
タル酸0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセ
トキシジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型
撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌
しながら昇温し330℃で1時間重合させた。この間に
副生する酢酸を除去しながら、強力な撹拌下で重合させ
た。その後、系を徐々に冷却し、200℃で得られたポ
リマーを系外へ取出した。
【0076】この得られたポリマーを細川ミクロン
(株)製のハンマーミルで粉砕し、2.5mm以下の粒
子とした。これを更にロータリーキルン中で窒素ガス雰
囲気下に280℃で3時間処理することによって、流動
開始温度が320℃の粒子状の下記の繰り返し構造単位
からなる全芳香族ポリエステルを得た。以下該液晶ポリ
エステルをA−1と略記する。この液晶ポリエステルA
−1のηinh は2.5であり、加圧下で340℃以上で
光学異方性を示した。液晶ポリエステルA−1の繰り返
し構造単位は、次の通りである。
【0077】
【化21】
【0078】(ii)p−ヒドロキシ安息香酸16.6k
g(12.1モル)と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
8.4kg(4.5モル)および無水酢酸18.6kg
(18.2モル)を櫛型撹拌翼付きの重合槽に仕込み、
窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら昇温し、320℃で1
時間、そしてさらに2.0torrの減圧下に320℃
で1時間重合させた。この間に、副生する酢酸を系外へ
留出し続けた。その後、系を除々に冷却し、180℃で
得られたポリマーを系外へ取出した。
【0079】この得られたポリマーを前記の(i)と同
様に粉砕したあと、ロータリーキルン中で窒素ガス雰囲
気下に240℃で5時間処理することによって、流動開
始温度が263℃の粒子状の下記の繰り返し単位からな
る全芳香族ポリエステルを得た。以下該液晶ポリエステ
ルをA−2と略記する。この液晶ポリエステルA−2の
ηinh は5.1であり、加圧下で280℃以上で光学異
方性を示した。液晶ポリエステルA−2の繰り返し構造
単位の比率は次の通りである。
【0080】
【化22】
【0081】(3)熱可塑性樹脂(B) 使用した熱可塑性樹脂は以下のものである。ここで、M
FR(MIと記すこともある。)は190℃、荷重2.
16kgでの測定値(単位:g/10分)であり、曲げ
剛性率はASTM D747に基づいて測定した値であ
る。
【0082】・B−1:住友化学工業(株)製 商品名
ボンドファースト 7L 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルア
クリレート=67/3/30(重量比) MFR(190℃、2.16kg荷重)=9g/10分 曲げ剛性率=60kg/cm2
【0083】・B−2:住友化学工業(株)製 商品名
ボンドファースト 2C 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート=94/6
(重量比) MFR(190℃、2.16kg荷重)=3g/10分 曲げ剛性率=1000kg/cm2
【0084】・B−3:高圧ラジカル重合法により製造
した共重合体 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルア
クリレート=65/20/15(重量比) MFR(190℃、2.16kg荷重)=20g/10
分 曲げ剛性率=130kg/cm2
【0085】・B−4:住友化学工業(株)製 商品名
ボンドファースト 20B 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート/酢酸ビニ
ル=83/12/5(重量比) MFR=20 曲げ剛性率=430kg/cm2
【0086】・B−5:住友化学工業(株)製 商品名
ボンドファースト E 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート=88/1
2(重量比) MFR=3 曲げ剛性率=700kg/cm2
【0087】・B−6:高圧ラジカル重合法により製造
した共重合体 組成 エチレン/グリシジルメタクリレート/メチルア
クリレート=93.5/0.5/6.0(重量比) MFR=6 曲げ剛性率=1380kg/cm2
【0088】・B−7:低密度ポリエチレン(住友化学
工業(株)製、商品名:スミカセンF−101−1)1
00重量部にグリシジルメタクリレート1.2重量部を
配合し、二軸押出機を用いて脱気しながら溶融混練し
た。得られた樹脂のグリシジルメタクリレート含有量は
0.8重量%であった。 MFR=6 曲げ剛性率=1900kg/cm2
【0089】実施例1〜5、比較例1〜4 表1の組成で各成分をヘンシェルミキサーで混合したの
ち、日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用い
て表5に示すシリンダー設定温度、スクリュー回転数は
200rpmで組成物を混練し、得られた組成物の流動
開始温度(FTと記すことがある)、溶融粘度を前記の
方法で測定した。荷重たわみ試験用試験片やハンダ耐熱
試験片は、日精樹脂工業(株)製PS40E5ASE型
射出成形機を用いて、表5に示す成形温度で、金型温度
80℃で射出成形した。
【0090】フィルムは、混練して得られた組成物ペレ
ットを20mmφ一軸押出機(田辺プラスティックス機
械製)に試料を供給し、表5に示す温度で、幅100m
m、表5に示すスリット間隔としたTダイより押し出し
てキャストロ−ルで引き取り、未延伸フィルムを作っ
た。そのフィルムについて、二軸延伸試験装置(東洋精
機製)によって、延伸温度を流動開始温度+20℃に
し、延伸倍率(MD×TD)を表1の条件として同時二
軸延伸し、それぞれの試料について実施例、比較例に示
す厚さのフィルムを得、物性測定を行なった。評価結果
を表1および表2に記した。なお、比較例4において
は、成分〔A−1〕70重量%にその他*1成分として
低密度ポリエチレン(住友化学工業(株)製、商品名:
スミカセンF101、MFR(190℃、2.16k
g)=7、曲げ剛性率=2300kg/cm2 )30重
量%を配合した樹脂組成物を用いた。モルフォロジーの
観察の結果、実施例1、2、3、4、5及び比較例1、
4はA(液晶ポリエステルが連続相で熱可塑性樹脂が分
散相を形成している)に、比較例2はB(熱可塑性樹脂
が明確な分散相を形成していない)に分類された。
【0091】実施例6〜8、比較例5、6 表3の組成で各成分をヘンシェルミキサーで混合したの
ち、池貝鉄工(株)製PCM−30型二軸押出機を用い
て表5に示すシリンダー設定温度、スクリュー回転数は
110rpmで組成物を混練し、得られた組成物の流動
開始温度、溶融粘度を前記の方法で測定した。荷重たわ
み試験用試験片やハンダ耐熱試験片は、日精樹脂工業
(株)製PS40E5ASE型射出成形機を用いて、表
5に示す成形温度で、金型温度80℃で射出成形し、フ
ィルムについては前記の方法で表2に示す延伸温度、延
伸比にて成膜を行い、それぞれ前記の要領で物性測定を
行なった。評価結果を表3および表4に記した。モルフ
ォロジーの観察の結果、実施例6、7、8はAに、比較
例5はBに分類された。
【0092】実施例9〜14、比較例7〜11 表6の組成で各成分をヘンシェルミキサーで混合したの
ち、日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用い
て、表6に示すシリンダー設定温度、スクリュー回転数
200rpmで混練し、樹脂組成物のペレットを得た。
得られた組成物の流動開始温度、溶融粘度を前記の方法
で測定した。荷重たわみ試験用試験片は、日精樹脂工業
(株)製PS40E5ASE型射出成形機を用いて、表
7に示す成形温度、金型温度80℃で射出成形して作製
し、TDUL測定に供した。結果は表7に示すとおりで
ある。モルフォロジーの観察の結果、実施例9〜14、
比較例8、9、11は全てAに分類された。
【0093】フィルムの成膜は、混練して得られた上記
の樹脂組成物ペレットを、図1に概略を示すとおり、T
ダイを備えた20mmφ単軸押出機(田辺プラスティッ
クス機械製、VS20−20型)を使用して、表7に示
すシリンダー設定温度、スクリュー回転数80rpmに
て溶融混練し、ダイリップ幅100mm、ダイスリット
間隙0.5mmとしたTダイより押し出して表7に示す
条件で該組成物フィルムを得て、ガス透過試験に供し
た。評価結果は表7に示すとおりである。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】
【表5】
【0099】
【表6】
【0100】
【表7】
【0101】
【発明の効果】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹
脂組成物は、液晶ポリエステルの欠点であった溶融時の
特異な粘度挙動が改良されており、フィルム成形をはじ
めとした成形加工が容易であり、本発明による方法で該
液晶ポリエステル樹脂組成物をフィルム成形することに
より、液晶ポリエステルの優れた機械的性質、耐熱性、
および、ガスバリア性等の機能を保持し、さらに、その
フィルムの強度の異方性が小さい実用的なフィルムが得
られる。
【0102】本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物フィ
ルムは、このような特性を活かしてガスバリアフィル
ム、耐熱性フィルムなど、具体的には食品包装フィル
ム、薬品包装フィルム、化粧品包装フィルム、電子材料
包装フィルムなどに幅広く用いることができる。さら
に、原料の液晶ポリエステルや熱可塑性樹脂の中から適
当なものを選ぶことにより、炭素、水素、酸素のみの元
素よりなる廃棄が容易で、かつ、上記の優れた特性を有
するフィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成膜装置の一例の概略図を示す。
【符号の説明】
1.押出機 2.T−ダイ 3.樹脂組成物のシート状の溶融体 4.圧着ロール(A、B)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 63/00 NJX C08L 63/00 NJX B29K 67:00 B29L 7:00 C08L 67:00

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)液晶ポリエステルおよび(B)熱可
    塑性樹脂を含有し、液晶ポリエステルが連続相で熱可塑
    性樹脂が分散相であり、4℃/分の昇温速度で加熱され
    た樹脂を荷重100Kgf/cm2 のもとで内径1mm
    長さ10mmのノズルから押し出すときに溶融粘度が4
    8000ポイズを示す温度(単位:℃)として定義され
    る流動開始温度において、せん断速度100sec-1
    しくは1000sec-1の少なくとも一方のせん断速度
    で測定した溶融粘度(粘度1)と、該流動開始温度より
    20℃高い温度において、流動開始温度での測定と同じ
    せん断速度で測定した溶融粘度(粘度2)との比(粘度
    2/粘度1)の値が0.1〜0.7であり、該流動開始
    温度(FT1)と液晶ポリエステル(A)の流動開始温
    度(FT2)とが、下記の式(1)を満足する液晶ポリ
    エステル樹脂組成物よりなることを特徴とする液晶ポリ
    エステル樹脂組成物フィルム。 FT1 > FT2 − 10 (1)
  2. 【請求項2】液晶ポリエステル樹脂組成物を、成膜し、
    一軸延伸し、ドラフト比が1.1〜45の範囲にあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の液晶ポリエステル樹脂組
    成物フィルム。
  3. 【請求項3】ドラフト比が10〜40の範囲にあること
    を特徴とする請求項2記載の液晶ポリエステル樹脂組成
    物フィルム。
  4. 【請求項4】液晶ポリエステル樹脂組成物を、成膜し、
    二軸延伸して得られることを特徴とする請求項1記載の
    液晶ポリエステル樹脂組成物フィルム。
  5. 【請求項5】フィルムの長手(MD)方向及び横手(T
    D)方向の延伸倍率が、それぞれ1.2〜20であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の液晶ポリエステル樹脂組
    成物フィルム。
  6. 【請求項6】液晶ポリエステル(A)の含有量が56〜
    99重量%、熱可塑性樹脂(B)の含有量が44〜1重
    量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フィルム。
  7. 【請求項7】熱可塑性樹脂(B)が、エポキシ基を有す
    る熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フィル
    ム。
  8. 【請求項8】熱可塑性樹脂(B)が、不飽和カルボン酸
    グリシジルエステル単位および/または不飽和グリシジ
    ルエーテル単位を0.1〜30重量%含有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の液晶ポリエス
    テル樹脂組成物フィルム。
  9. 【請求項9】熱可塑性樹脂(B)が、(a)エチレン単
    位が50〜99.9重量%、(b)不飽和カルボン酸グ
    リシジルエステル単位および/または不飽和グリシジル
    エーテル単位が0.1〜30重量%、(c)エチレン系
    不飽和エステル化合物単位が0〜50重量%からなるエ
    ポキシ基含有エチレン共重合体であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂
    組成物フィルム。
  10. 【請求項10】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り
    返し単位を30モル%以上含有することを特徴とする請
    求項1〜9のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組
    成物フィルム。 【化1】
  11. 【請求項11】液晶ポリエステル(A)が、芳香族ジカ
    ルボン酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン
    酸とを反応させて得られるものであることを特徴とする
    請求項1〜9のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂
    組成物フィルム。
  12. 【請求項12】液晶ポリエステル(A)が、異種の芳香
    族ヒドロキシカルボン酸の組合せを反応させて得られる
    ものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フィルム。
  13. 【請求項13】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り
    返し単位からなるものであることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フ
    ィルム。 【化2】
  14. 【請求項14】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り
    返し単位からなるものであることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フ
    ィルム。 【化3】
  15. 【請求項15】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り
    返し単位からなるものであることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物フ
    ィルム。 【化4】
  16. 【請求項16】(A)液晶ポリエステルおよび(B)熱
    可塑性樹脂を含有し、液晶ポリエステルが連続相で熱可
    塑性樹脂が分散相であり、4℃/分の昇温速度で加熱さ
    れた樹脂を荷重100Kgf/cm2 のもとで内径1m
    m長さ10mmのノズルから押し出すときに溶融粘度が
    48000ポイズを示す温度(単位:℃)として定義さ
    れる流動開始温度において、せん断速度100sec-1
    もしくは1000sec-1の少なくとも一方のせん断速
    度で測定した溶融粘度(粘度1)と、該流動開始温度よ
    り20℃高い温度において、流動開始温度での測定と同
    じせん断速度で測定した溶融粘度(粘度2)との比(粘
    度2/粘度1)の値が0.1〜0.7であり、該流動開
    始温度(FT1)と液晶ポリエステル(A)の流動開始
    温度(FT2)とが、下記の式(1)を満足する液晶ポ
    リエステル樹脂組成物を、成膜し、ドラフト比が1.1
    〜45の範囲で一軸延伸することを特徴とする液晶ポリ
    エステル樹脂組成物フィルムの製造方法。 FT1 > FT2 − 10 (1)
  17. 【請求項17】(A)液晶ポリエステルおよび(B)熱
    可塑性樹脂を含有し、液晶ポリエステルが連続相で熱可
    塑性樹脂が分散相であり、4℃/分の昇温速度で加熱さ
    れた樹脂を荷重100Kgf/cm2 のもとで内径1m
    m長さ10mmのノズルから押し出すときに溶融粘度が
    48000ポイズを示す温度(単位:℃)として定義さ
    れる流動開始温度において、せん断速度100sec-1
    もしくは1000sec-1の少なくとも一方のせん断速
    度で測定した溶融粘度(粘度1)と、該流動開始温度よ
    り20℃高い温度において、流動開始温度での測定と同
    じせん断速度で測定した溶融粘度(粘度2)との比(粘
    度2/粘度1)の値が0.1〜0.7であり、該流動開
    始温度(FT1)と液晶ポリエステル(A)の流動開始
    温度(FT2)とが、下記の式(1)を満足する液晶ポ
    リエステル樹脂組成物を、成膜し、二軸延伸することを
    特徴とする液晶ポリエステル樹脂組成物フィルムの製造
    方法。 FT1 > FT2 − 10 (1)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000266282A (ja) * 1999-03-16 2000-09-26 Kuraray Co Ltd 積層断熱材およびその製造方法
JP2003062890A (ja) * 2001-08-23 2003-03-05 Sumitomo Chem Co Ltd 液晶ポリマーフィルムの製造方法
KR100491648B1 (ko) * 1997-02-26 2005-11-14 도레이 가부시끼가이샤 폴리에스테르필름및그제조방법
JP2007238851A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Polyplastics Co 液晶性樹脂成形品及びその製造方法

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