JP2003062890A - 液晶ポリマーフィルムの製造方法 - Google Patents
液晶ポリマーフィルムの製造方法Info
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Abstract
ィルムのTダイを用いた溶融押出しによる製造におい
て、ブツおよび裂け目の発生が少なく、ブツおよび裂け
目の発生が時間の経過とともに増加しない製造方法を提
供する。 【解決手段】樹脂溜めを持たないTダイを用いて溶融押
出しする溶融時に光学的異方性を示す液晶ポリマーから
なるフィルムの製造方法。樹脂が流れる方向に垂直な方
向におけるTダイの樹脂流路の断面積が、上流から下流
に向かって広くならないTダイである上記製造方法を提
供する。溶融時に光学的異方性を示す液晶性ポリマー
が、(A)液晶ポリエステルを連続相とし(B)液晶ポ
リエステルと反応性を有する官能基を有する共重合体を
分散相とする液晶ポリエステル樹脂組成物である上記い
ずれかに記載の製造方法。
Description
呈する液晶ポリマーからなるフィルムをTダイ(フラッ
トフィルムダイ)を用いて製造する方法に関するもので
ある。
らなるフィルムは、高弾性率、耐熱性、耐溶剤性、低吸
水性、ガスバリア性など優れた特性をもつため、絶縁フ
ィルム、防水フィルム、耐熱フィルムなどの工業用のフ
ィルムとして、またガスバリアフィルムなど包装材料用
フィルムとして、さまざまな分野での利用が期待されて
いる。溶融時に異方性を呈する液晶ポリマーからなるフ
ィルムは、Tダイ(フラットフィルムダイ)を用いた溶
融押出しによる製造方法が知られている。
マーからなるフィルムをTダイを用いて製造する場合、
フィルムに裂け目、ブツが多く発生し、しかも成形を継
続すると時間の経過とともにそれが増加するという問題
があった。
して、例えば、特開平7−251438号公報には、溶
融時に異方性を呈する液晶ポリマーをTダイにより一度
フィルムに成形した後、2枚のフッ素樹脂多孔体フィル
ムに挟んで加熱ロールを通す方法が開示されているが、
Tダイにより一度成形されたフィルムをさらに2枚のフ
ッ素樹脂多孔体フィルムに挟んで加熱ロールを通す煩雑
な製造方法であった。
時に光学的異方性を示す液晶ポリマーのフィルムのTダ
イを用いた溶融押出しによる製造において、ブツおよび
裂け目の発生が少なく、ブツおよび裂け目の発生が時間
の経過とともに増加しない製造方法を提供する。
光学的異方性を示す液晶ポリマーをTダイを用いて溶融
押出してフィルムを製造する方法について鋭意検討を続
けた結果、樹脂溜めを持たないTダイを用いて溶融押出
し成形することにより、上記課題が解決できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。即ち本発明は、樹
脂溜めを持たないTダイを用いて溶融押出しすることに
よる溶融時に光学的異方性を示す液晶ポリマーからなる
フィルムの製造方法を提供する。また本発明は、樹脂が
流れる方向に垂直な方向におけるTダイの樹脂流路の断
面積が、上流から下流に向かって大きくならないTダイ
である上記製造方法を提供する。また本発明は、溶融押
出機からTダイへ樹脂を導入するダイアダプターの樹脂
流路における平均樹脂流速が1.2m/分以上である上
記いずれかの製造方法を提供する。また本発明は、溶融
時に光学的異方性を示す液晶ポリマーが液晶ポリエステ
ルである上記いずれかに記載の製造方法を提供する。さ
らに本発明は、溶融時に光学的異方性を示す液晶性ポリ
マーが、(A)液晶ポリエステルを連続相とし(B)液
晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有する共重合
体を分散相とする液晶ポリエステル樹脂組成物である上
記いずれかに記載の製造方法を提供する。
る。本発明の製造方法は、樹脂溜めを持たないTダイを
用いて溶融押出しすることによる溶融時に光学的異方性
を示す液晶ポリマーからなるフィルムの製造方法であ
る。以下本発明の実施形態を例示したTダイの図面に基
づいて説明する。図1にTダイにより形成されるフィル
ムの面に垂直な方向から見た本発明におけるTダイの投
影断面図を、図2に樹脂流れに垂直でTダイにより形成
されるフィルムの面に平行な方向から見た本発明におけ
るTダイの投影断面図をそれぞれ示す。図1および図2
に表れているように、本発明の製造方法において用いる
Tダイは樹脂溜めを持たない。樹脂溜めを持たないTダ
イを用いて溶融押出しにより溶融時に光学的異方性を示
す液晶ポリマーからなるフィルムを製造すると、ブツま
たは裂け目の発生が少なくなり、ブツおよび裂け目の発
生は時間の経過とともに増加しなくなる。
を呈する液晶ポリマーは、押出機:1中で溶融混練され
たあと、ヘッド:12内に配置されたフィルターを挿入
したブレーカープレート:3を通過した後、ダイアダプ
ター(4a:主な構成部分、4b:ダイアダプターのジ
ョイント部分)を通じて、Tダイ:5中へ、図1の上方
から下方へ押し出され導入される。押出機は1軸、2軸
どちらかに限定されず、スクリュー形状とあわせて用い
る液晶ポリマーの性質により適宜選ばれる。Tダイはダ
イアダプターに固定ボルトで固定されている。ブレーカ
ープレート:3には必要に応じてメッシュフィルターな
どを装着しても良い。
略、外型:10または10aと10b、リップヒータ
ー:8、厚み調整ボルト:9、厚み調整板:11の分割
可能な部分から構成され、組み立て時あるいは分解時の
便宜が計られている。外型はさらに細かく分割されてい
ても良い。厚み調整板:11は、吐出部のギャップ(樹
脂流路の間隙)の寸法を調整することにより製造するフ
ィルムの厚さを調整する部品であるが、図1の横方向に
必要に応じて分割して配置され、部分的な厚み調整を可
能とすることが好ましく、厚み調整板は一枚につき2本
以上の厚み調整ボルトを備えることが好ましい。これに
より、Tダイから押し出される樹脂の厚みが均一になる
よう調整することができる。
4、Tダイ:5は鋳込みヒーターやヒーターバンドで被
覆され、ダイ中の樹脂が溶融状態を保つ温度に加熱さ
れ、またその温度は熱電対により計測され制御される。
熱電対は目的に応じて必要な数だけ設置することができ
るが、ヒーターと同様上記構成部位に少なくとも1つは
配置され、各ヒーター毎に独立した温度制御が可能であ
ることが好ましい。また、温度調節はON−OFF式の
ものより状況に応じて流れる電流値を制御できるPID
制御方式が好ましく用いられる。温度は樹脂の流動温度
以上400℃以下に設定する。流動温度未満の温度では
溶融状態とならない部分が生じるおそれがあり、400
℃を超えると樹脂の分解が生じるおそれがあるので好ま
しくない。
ことが好ましく、メッキを施すことが好ましい。メッキ
についてはNi−P、Ni−B、Ni−N、Ni−P−
Bなどの無電解ニッケルメッキがより好ましく用いら
れ、さらに好ましくは、還元剤に次亜燐酸塩とジメチル
アミノボランを用いたNi−P−Bメッキが用いられ
る。メッキを施さない場合は、樹脂流路の表面に樹脂が
付着しやすくなり、結果としてダイマーク、ブツなどが
発生することがあり、好ましくない。また、メッキを施
した後、バフの400番以上の研磨仕上げを行って、平
均表面粗さはRaが1μm以下にすることが好ましい。
向の断面の形状は円形が好ましい。その部分での平均樹
脂流速は、温度が使用する樹脂の流動温度以上400℃
以下の範囲の場合において1.2m/分以上が好まし
く、より好ましくは2.0m/分以上である。また、T
ダイからの平均樹脂吐出速度はそれよりも速いことが好
ましいが、50m/分以下が好ましく、それ以上である
と、得られたフィルム表面にムラが生じるおそれがあり
好ましくない。
垂直な断面の面積は、図3のXの位置からYの位置ま
で、大きくならないことが好ましい。具体的には、図3
においてXからYのすべての範囲において、樹脂流れに
垂直な任意の二つの断面の各々における樹脂流路の幅を
dD1、dD2、厚さをdd1、dd2としたとき、d
d1/dd2≧dD2/dD1・・・・・・(式1)を
満たすなどの方法が挙げられる。なお、図3において、
樹脂流れに垂直な断面の樹脂流路の幅と厚さのうち、X
の位置のそれがD1、d1、Yの位置のそれがD2、d
2である。
トハンガー型Tダイ、ストレートマニホールド型Tダ
イ、フィッシュテール型Tダイがあるが、フィッシュテ
ール型Tダイが、時間とともにブツが増加するおそれが
少なく、好ましい。
ルムの面と平行な面への投影図において樹脂流路が吐出
部に向かって広くなってゆく部分の端から下流へ向かう
2辺の成す角、すなわち図3のφは130°以下が好ま
しく、より好ましくは110°以下、さらに好ましくは
100°以下である。130°より大きいと、フィルム
を製造した場合に時間の経過とともにブツが増加するお
それがあり、また、広がりの外側の樹脂まで圧力が均一
に伝わらずフィルム厚さムラの原因となるおそれが有
り、好ましくない。また、樹脂流速を考慮すると角度は
小さい方が良いが、その場合、Tダイの長さが大きくな
りすぎることがあるので、30°以上が好ましい。
は、樹脂流速が低下しなければ、図1に示したように、
Tダイの吐出部の手前で解消されても良く、広がりが無
い部分に厚み調整板を取り付けてフィルムの厚み調整を
行うことができる。さらに、樹脂流れに垂直な面内で樹
脂流路断面の厚みを、樹脂流路の断面積が上流から下流
に向かって広くならないという条件を満たす範囲で変化
させても良い。具体的には、樹脂の粘度、流動挙動にあ
わせて、Tダイの樹脂流路の中央部を端部に比較してわ
ずかに厚くすることも出来る。なお、吐出部(リップと
もいう)のギャップの寸法(図3のd2)に限定は無い
が、0.1mm〜10mmの範囲で選ばれる。
4に示したように、滑らかな曲線と直線の組合わせによ
る形状が好ましく、具体的には、Tダイの樹脂流路の樹
脂流れ方向に垂直な断面の形状の最小の曲率半径がTダ
イの樹脂流路の吐出部の厚さの1/4以上であることが
好ましい。該曲率半径がTダイの樹脂流路の吐出部の厚
さの1/4未満であると、ブツまたは裂け目が多く発生
するおそれがあり好ましくない。図4−1は長方形と2
つの半円を組み合わせた陸上トラック型、図4−2は長
方形の四隅を1/4円とした形状を例示している。
可塑性樹脂からなるフィルムの厚みは、樹脂流れ方向に
は巻き取り速度や吐出速度を変え、また、厚み方向で無
いそれに垂直な方向には、延伸したり、圧延したりする
ことで調整して制御することができる。
晶ポリエステル樹脂組成物のフィルム厚みは3〜100
0μmの範囲が好ましく、5〜500μmの範囲がさら
に好ましい。
す液晶ポリマーとしては、例えば全芳香族系もしくは半
芳香族系の、液晶ポリエステル、液晶ポリエステルイミ
ド、液晶ポリエステルアミドなどや、それらを含有する
樹脂組成物などが挙げられる。好ましくは液晶ポリエス
テルやそれを含有する樹脂組成物であり、さらに好まし
くは全芳香族系液晶ポリエステルやそれを含有する樹脂
組成物である。
ロピック液晶ポリマーと呼ばれるポリエステルである。
その代表例としては、例えば、(1)芳香族ジカルボン
酸と芳香族ジオールと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを
反応させて得られるもの、(2)2種の芳香族ヒドロキ
シカルボン酸を反応させて得られるもの、(3)芳香族
ジカルボン酸と芳香族ジオールとを反応させて得られる
もの、(4)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステルに芳香族ヒドロキシカルボン酸を反応させて得ら
れるもの、などが挙げられ、通常、400℃以下の温度
で溶融し、溶融時には光学異方性を示す。なお、これら
の芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒド
ロキシカルボン酸の代わりに、それらのエステル誘導体
が使用されることもある。さらに、これらの芳香族ジカ
ルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸は、芳香族部分の水素がハロゲン原子、アルキル基
(好ましい炭素数の範囲は1〜12)、アリール基(好
ましい炭素数の範囲は6〜24)等で置換されたものが
使用されることもある。
ては、下記の(1)芳香族ジカルボン酸に由来する繰返
し構造単位、(2)芳香族ジオールに由来する繰返し構
造単位、(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する
繰返し構造単位を例示することができるが、これらに限
定されるものではない。
返し構造単位:
は、ハロゲン原子、アルキル基(好ましい炭素数の範囲
は1〜12)、アリール基(好ましい炭素数の範囲は6
〜24)等で置換されていてもよい。
造単位:
は、ハロゲン原子、アルキル基(好ましい炭素数の範囲
は1〜12)、アリール基(好ましい炭素数の範囲は6
〜24)等で置換されていてもよい。
する繰返し構造単位: これらの各構造単位における芳香環の水素は、ハロゲン
原子、アルキル基(好ましい炭素数の範囲は1〜1
2)、アリール基(好ましい炭素数の範囲は6〜24)
等で置換されていてもよい。
好ましい液晶ポリエステルは、 なる繰り返し構造単位を含むものであり、さらに好まし
くはこのような繰り返し構造単位を少なくとも全体の3
0モル%以上含むものである。具体的には繰り返し構造
単位の組み合わせが下記(I)〜(VI)から選ばれるい
ずれか一つ以上のものが好ましい。また、(IV)以外の
全芳香族ポリエステルからなる場合が、水分透過性が低
くなるので、さらに好ましい。
ら選ばれるいずれか一つ以上の組合せの液晶ポリエステ
ルの製造方法は、例えば特公昭47−47870号公
報、特公昭63−3888号公報、特公昭63−389
1号公報、特公昭56−18016号公報、特開平2−
51523号公報に記載されている。これらの中で繰り
返し構造単位の好ましい組合せとしては(I)、(II)
または(IV)、さらに好ましくは(I)または(II)で
ある。
分野には、下記の繰り返し単位(a’)が30〜80モ
ル%、繰り返し単位(b’)が0〜10モル%、繰り返
し単位(c’)が10〜25モル%、繰り返し単位
(d’)が10〜35モル%からなる液晶ポリエステル
が好ましく使用される。
24)を示す。) 繰り返し構造単位(d’)における2価の芳香族基は、
特に高い耐熱性が要求される用途には全芳香族のジオー
ルが好ましい。
は、環境問題等の見地から使用後の焼却などの廃棄の容
易さが求められる分野には、ここまで挙げたそれぞれに
要求される分野の好ましい組み合わせの中で特に炭素、
水素、酸素のみからなる液晶ポリエステルが特に好まし
く使用される。
晶ポリエステルのみからなる液晶ポリマーよりも、Tダ
イから吐出した後の延伸が容易であるので、(A)液晶
ポリエステルを連続相とし(B)液晶ポリエステルと反
応性を有する官能基を有する共重合体を分散相とする液
晶ポリエステル樹脂組成物を用いることが、さらに好ま
しい。液晶ポリエステルが連続相でない場合には、液晶
ポリエステル樹脂組成物からなるフィルムのガスバリア
性、耐熱性などが低下するおそれがある。
られる成分(B)は、液晶ポリエステルと反応性を有す
る官能基を有する共重合体である。このような液晶ポリ
エステルと反応性を有する官能基としては、液晶ポリエ
ステルと反応性を有すれば特に限定されるものではな
く、具体的には、オキサゾリル基、エポキシ基、アミノ
基、およびそれらの混合物等が挙げられるが、好ましく
は、エポキシ基である。液晶ポリエステルと反応性を有
する官能基は他の官能基の一部として存在していてもよ
く、そのような例としては例えばグリシジル基が挙げら
れる。共重合体はブロック共重合体、ランダム共重合
体、グラフト共重合体のいずれでもよい。
方法は特に限定されるものではなく、周知の方法で行う
ことができる。例えば共重合体の合成段階で、該官能基
を有する単量体を共重合により導入することも可能であ
るし、共重合体に該官能基を有する単量体をグラフト共
重合することも可能である。
を有する単量体としては、グリシジル基を含有する単量
体が好ましく使用される。グリシジル基を含有する単量
体としては、下記一般式 (式中、Rは、エチレン系不飽和結合を有する炭素数2
〜13の炭化水素基を表し、Xは、−C(O)O−、−C
H2−O−または を表す。)で示される化合物が挙げられる。特に、不飽
和カルボン酸グリシジルエステル、不飽和グリシジルエ
ーテルが好ましく用いられる。
テルとしては、例えばグリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、イタコン酸ジグリシジルエステ
ル、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステル、p
−スチレンカルボン酸グリシジルエステルなどを挙げる
ことができる。
ばビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、メタクリル
グリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテ
ル等を挙げることができる。
官能基を有する共重合体(B)は、好ましくは、不飽和
カルボン酸グリシジルエステル単位および/または不飽
和グリシジルエーテル単位を0.1〜30重量%含有す
る共重合体である。
応性を有する官能基を有する共重合体(B)は、結晶の
融解熱量が3J/g未満の共重合体である。また、共重
合体(B)としては、ムーニー粘度が3〜70のものが
好ましく、3〜30のものがさらに好ましく、4〜25
のものが特に好ましい。ここでいうムーニー粘度は、J
IS K6300に準じて100℃ラージローターを用
いて測定した値をいう。これらの範囲外であると、組成
物の熱安定性や柔軟性が低下するおそれがあり好ましく
ない。
有する官能基を有する共重合体(B)は、熱可塑性樹脂
であってもゴムであってもよいし、熱可塑性樹脂とゴム
の混合物であってもよい。該液晶ポリエステル樹脂組成
物を用いて得られるフィルムまたはシート等の成形体の
熱安定性や柔軟性が優れるゴムがより好ましい。
をゴム中に導入する方法としては、特に限定されるもの
ではなく、周知の方法で行うことができる。例えばゴム
の合成段階で、該官能基を有する単量体を共重合により
導入することも可能であるし、ゴムに該官能基を有する
単量体をグラフト共重合により導入することも可能であ
る。
を有する共重合体(B)の具体例としてのエポキシ基を
有するゴムとしては、(メタ)アクリル酸エステル−エ
チレン−(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび
/または不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムを挙
げることができる。
アクリル酸またはメタクリル酸とアルコールから得られ
るエステルである。アルコールとしては、炭素原子数1
〜8のアルコールが好ましい。(メタ)アクリル酸エス
テルの具体例としては、メチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、tert−ブチルアクリレート、ter
t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどを挙げ
ることができる。なお、(メタ)アクリル酸エステルと
しては、その一種を単独で使用してもよく、または二種
以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステルからなる繰り返し構造が好
ましくは40重量%を超え97重量%未満、さらに好ま
しくは45〜70重量%、エチレンが好ましくは3重量
%以上50重量%未満、さらに好ましくは10〜49重
量%、不飽和カルボン酸グリシジルエーテル単位および
/または不飽和グリシジルエーテルが好ましくは0.1
〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%で
ある。上記の範囲外であると、得られるフィルムまたは
シート等の成形体の熱安定性や機械的性質が不十分とな
る場合があり、好ましくない。
リーラジカル開始剤による塊状重合、乳化重合、溶液重
合などによって製造することができる。例えば、特開昭
48−11388号公報、特開昭61−127709号
公報に記載された製造方法を用いることができる。例え
ば、フリーラジカルを生成する重合開始剤の存在下、圧
力500kg/cm2以上、温度40〜300℃の条件
により製造することができる。
には、液晶ポリエステルと反応性を有する官能基を有す
るアクリルゴムや、液晶ポリエステルと反応性を有する
官能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体ゴムも例示することができ
る。
は、一般式(1)〜(3) CH2=CH−C(O)−OR1 (1) CH2=CH−C(O)−OR2OR3 (2) CH2=CR4H−C(O)−O(R5(C(O)O)nR6 (3) (式中、R1は炭素原子数1〜18のアルキル基または
シアノアルキル基を示す。R2は炭素原子数1〜12の
アルキレン基を、R3は炭素原子数1〜12のアルキル
基を示す。R4は水素原子またはメチル基、R5は、炭素
原子数3〜30のアルキレン基、R6は炭素原子数1〜
20のアルキル基またはその誘導体、nは1〜20の整
数を示す。)で表される化合物から選ばれる少なくとも
1種の単量体を主成分とするものである。
ルキルエステルの具体例としては、例えばメチルアクリ
レート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、
ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、ノニルアクリレート、デシルアクリ
レート、ドデシルアクリレート、シアノエチルアクリレ
ートなどを挙げることができる。
ル酸アルコキシアルキルエステルとしては、例えばメト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、ブトキシエチルアクリレート、エトキシプロピルア
クリレートなどを挙げることができる。これらの一種ま
たは二種以上を該アクリルゴムの主成分として用いるこ
とができる。
て、必要に応じて上記の一般式(1)〜(3)で表され
る化合物から選ばれる少なくとも一種の単量体と共重合
可能な不飽和単量体を用いることができる。このような
不飽和単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、ハロゲン化スチレン、メタク
リロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビ
ニルナフタレン、N−メチロールアクリルアミド、酢酸
ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ベンジルアクリ
レート、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイ
ン酸などが挙げられる。
を有するアクリルゴムの好ましい構成成分比は、上記の
一般式(1)〜(3)で表される化合物から選ばれる少
なくとも一種の単量体40.0〜99.9重量%、不飽
和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または不飽和
グリシジルエーテル0.1〜30.0重量%、上記の一
般式(1)〜(3)で表される化合物から選ばれる少な
くとも一種の単量体と共重合可能な不飽和単量体0.0
〜30.0重量%である。該アクリルゴムの構成成分比
が上記の範囲内であると、組成物の耐熱性や耐衝撃性、
成形加工性が良好であり好ましい。
ではなく、例えば特開昭59−113010号公報、特
開昭62−64809号公報、特開平3−160008
号公報、あるいはWO95/04764などに記載され
ているような周知の重合法を用いることができ、ラジカ
ル開始剤の存在下で乳化重合、懸濁重合、溶液重合ある
いはバルク重合で製造することができる。
能基を有するビニル芳香族炭化水素化合物−共役ジエン
化合物ブロック共重合体ゴムとしては、例えば(a)ビ
ニル芳香族炭化水素化合物を主体とするシーケンスと
(b)共役ジエン化合物を主体とするシーケンスからな
るブロック共重合体をエポキシ化して得られるゴム、該
ブロック共重合体の水添物をエポキシ化して得られるゴ
ム等が挙げられる。
は、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベン
ゼン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルナフタレンなどを挙げることができ、中でもスチレン
が好ましい。共役ジエン化合物としては、例えば、ブタ
ジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、3−ブチ
ル−1,3−オクタジエンなどを挙げることができ、ブ
タジエンまたはイソプレンが好ましい。
ジエン化合物ブロック共重合体またはその水添物は、周
知の方法で製造することができ、例えば、特公昭40−
23798号公報、特開昭59−133203号公報等
に記載されている。
ましくは、(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−
(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または
不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムが用いられ
る。
に応じて加硫を行い、加硫ゴムとして用いることができ
る。上記の(メタ)アクリル酸エステル−エチレン−
(不飽和カルボン酸グリシジルエステルおよび/または
不飽和グリシジルエーテル)共重合体ゴムの加硫は、多
官能性有機酸、多官能性アミン化合物、イミダゾール化
合物などを用いることで達成されるが、これらに限定さ
れるものではない。
官能基を有する共重合体(B)の具体例としてのエポキ
シ基を有する熱可塑性樹脂としては、(a)エチレン単
位が50〜99重量%、(b)不飽和カルボン酸グリシ
ジルエステル単位および/または不飽和グリシジルエー
テル単位が0.1〜30重量%、好ましくは0.5〜2
0重量%、(c)エチレン系不飽和エステル化合物単位
が0〜50重量%からなるエポキシ基含有エチレン共重
合体を挙げることができる。
しては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル等のカルボン酸ビニルエステル、α,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステル等が挙げられる。特に酢酸ビニ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルが好ましい。
例としては、たとえばエチレン単位とグリシジルメタク
リレート単位からなる共重合体、エチレン単位とグリシ
ジルメタクリレート単位およびアクリル酸メチル単位か
らなる共重合体、エチレン単位とグリシジルメタクリレ
ート単位およびアクリル酸エチル単位からなる共重合
体、エチレン単位とグリシジルメタクリレート単位およ
び酢酸ビニル単位からなる共重合体等が挙げられる。
トインデックス(以下、MFRということがある。JI
S K6760、190℃、2.16kg荷重)は、好
ましくは0.5〜100g/10分、さらに好ましくは
2〜50g/10分である。メルトインデックスはこの
範囲外であってもよいが、メルトインデックスが100
g/10分を越えると組成物にした時の機械的物性の点
で好ましくなく、0.5g/10分未満では成分(A)
の液晶ポリエステルとの相溶性が劣り好ましくない。
は、曲げ剛性率が10〜1300kg/cm2の範囲の
ものが好ましく、20〜1100kg/cm2のものが
さらに好ましい。曲げ剛性率がこの範囲外であると組成
物の成形加工性や機械的性質が不十分となるおそれがあ
る。
常は、不飽和エポキシ化合物とエチレンをラジカル発生
剤の存在下、500〜4000気圧、100〜300℃
で適当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共
重合させる高圧ラジカル重合法により製造することがで
きる。また、ポリエチレンに不飽和エポキシ化合物およ
びラジカル発生剤を混合し、押出機の中で溶融グラフト
共重合させる方法によっても製造することができる。
製造する方法としては周知の方法を用いることができ
る。たとえば、溶液状態で各成分を混合し、溶剤を蒸発
させるか、溶剤中に沈殿させる方法が挙げられる。溶融
状態で上記組成の各成分を混練する方法が好ましい。溶
融混練には一般に使用されている一軸または二軸の押出
機、各種のニーダー等の混練装置を用いることができ
る。特に二軸の混練機が好ましい。溶融混練に際して
は、通常は、混練装置のシリンダー設定温度は、例え
ば、200〜360℃の範囲に設定する。
ブラーもしくはヘンシェルミキサーのような装置で各成
分を均一に混合してもよいし、必要な場合には混合を省
き、混練装置にそれぞれ別個に定量供給する方法も用い
ることができる。
成物においては、所望により無機充填剤が用いられる。
このような無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、アルミナ、石膏、ガラスフレーク、ガ
ラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊
維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊
維を挙げることができる。
成物に、必要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防止
剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、
無機または有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍
光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、フッ素樹脂などの
離型改良剤などの各種の添加剤を製造工程中あるいはそ
の後の加工工程において添加することができる。
学的異方性を示す液晶ポリマー、なかでも、液晶ポリエ
ステルまたは液晶ポリエステル樹脂組成物のフィルムを
Tダイを用いてブツや亀裂の発生を抑制しながら製造す
ることができる。
明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるもの
ではない。 参考例1 (1)成分(A)の液晶ポリエステル (i)p−アセトキシ安息香酸8.3kg(60モ
ル)、テレフタル酸2.49kg(15モル)、イソフ
タル酸0.83kg(5モル)および4,4’−ジアセ
トキシジフェニル5.45kg(20.2モル)を櫛型
撹拌翼をもつ重合槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で撹拌
しながら昇温し330℃で1時間重合させた。この間に
副生する酢酸ガスを冷却管で液化し回収、除去しなが
ら、強力な撹拌下で重合させた。その後、系を徐々に冷
却し、200℃で得られたポリマーを系外へ取出した。
この得られたポリマーを細川ミクロン(株)製のハンマ
ーミルで粉砕し、2.5mm以下の粒子とした。これを
更にロータリーキルン中で窒素ガス雰囲気下に280℃
で3時間処理することによって、流動温度が324℃の
粒子状の下記の繰り返し構造単位からなる全芳香族ポリ
エステルを得た。ここで、流動温度とは、島津社製高化
式フローテスターCFT−500型を用いて、4℃/分
の昇温速度で加熱された樹脂を、荷重9.8MPa(1
00kgf/cm2)のもとで、内径1mm、長さ10
mmのノズルから押し出すときに、溶融粘度が4800
Pa・s(48000ポイズ)を示す温度のことをい
う。以下該液晶ポリエステルをA−1と略記する。この
ポリマーは加圧下で340℃以上で光学異方性を示し
た。液晶ポリエステルA−1の繰り返し構造単位は、次
の通りである。
00℃、ラージローターを用いて測定した値である。ま
た結晶の融解熱量は、DSCを使用し、試料を−150
℃から100℃まで20℃/分で昇温して求めた。特開
昭61−127709号公報の実施例5に記載の方法に
準じて、アクリル酸メチル/エチレン/グリシジルメタ
クリレート=30/64/6(重量比)の熱可塑性樹脂
を得た。以下該熱可塑性樹脂をB−1と略称することが
ある。
し、日本製鋼(株)製TEX−30型二軸押出機を用い
てシリンダー設定温度350℃、スクリュー回転数20
0rpmで溶融混練を行って、組成物ペレットを得た。
このペレットをC−1と略称することがある。成膜の際
には該ペレットを120℃で2時間乾燥し、その水分量
が0、01重量%以下になるようにした。水分量(重量
%)の測定は、迅速水分/固形分測定装置(日本ゼネラ
ル製、MARK2)を用いて行った。
スクリュー(120rpm)で、それぞれ独立して温度
調節可能なヒーターが樹脂吐出部分の樹脂流路断面にお
ける長手方向に6箇所設置され、345℃に設定した図
1、図2、図3、図4で示される構造のTダイに、ダイ
アダプター(図1、2の4)を通じて導入した。図3に
おける、各部の寸法、形状は以下のとおりである。D1
は22mm、D2は360mm、d1は22mmでd2
は1mmとした。どの部分においてもdd1/dd2=
22、dD2/dD1=16であり、dd1/dd2>
dD2/dD1であった。ダイの樹脂流路断面積は、長
方形の四隅を円形に加工したものとした(図4−2)。
また、角度φは60°とした。樹脂流路の樹脂流れ方向
に垂直な断面の形状の最小の曲率半径は0.3mmであ
った。アダプター(6)の樹脂流路断面の形状は直径2
2mmで、実質的に円形である。ダイアダプターとTダ
イの樹脂流路の内面はNi−P−B無電解ニッケルめっ
き処理を施した。1時間で実測した平均吐出量は65k
g/時間であり、ダイアダプター(図2の4a、4b)
での最低樹脂流速は、2.15m/分であった。図3の
X部(樹脂流路断面形状が変化する直前)での平均樹脂
流速は、2.19m/分であり、Y部での平均樹脂流速
は2.32m/分であった。X部からY部まで、図3−
2に示した厚み方向の樹脂流路断厚みは単調に減少して
おり、ダイ内で樹脂流速は低下していなかった。上記条
件で8時間、樹脂を流して、ドローダウン比10で一軸
に巻き取ってフィルムのブツ(フィルム厚み方向での透
視で、直径が100μm以上のブツ)と裂け目の個数の
変化を調べたが、運転開始時においては殆ど発生せず、
8時間後における増加は認められなかった。フィルム厚
さは0.1mmであった。
ダイを用いた以外は実施例1と同用にして、8時間押出
し成膜を行った。用いたコートハンガー型Tダイの内寸
はL1=22mm(この部位での樹脂流路断面は円
形)、L2=360mm、L3=1mmであり、開き角
度(θ)は140°であった。開始後、2時間程度で目
立ったブツ(径1mm以上)と裂け目が発生し始め、試
験終了時まで増えつづけた。
ダイを用い、アダプター径とL1を30mm(平均樹脂
流速1.18m/分)とした以外は実施例1と同用にし
て、8時間押出し成膜を行った。L1=22mm(この
部位での樹脂流路断面は円形)、L2=360mm、L
3=1mm、開き角度(θ)は140°であった。開始
後、40分程度で目立ったブツ(径1mm以上)と裂け
目が発生し始め、試験終了時まで増えつづけた。
学的異方性を示す液晶ポリマーのフィルムのTダイを用
いた溶融押出しによる製造において、ブツおよび裂け目
の発生が少なく、ブツおよび裂け目の発生が時間の経過
とともに増加しないので、溶融時に光学的異方性を示す
液晶ポリマーのブツや裂け目の少ないフィルムが高い生
産性で製造することができ、工業的に極めて有用であ
る。
向から見たフィッシュテール型Tダイの投影断面図
ルムの面に平行な方向から見たTダイの投影断面図
示す図
向から見たフィッシュテール型Tダイの投影断面図
図。Tダイにより形成されるフィルム面に垂直な方向か
ら見た投影断面図(左)と、樹脂流れに垂直でTダイに
より形成されるフィルムの面に平行な方向から見た投影
断面図(右)。
面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図においてT
ダイの樹脂流路幅がもっとも狭い部分の寸法 D2 図3において、Tダイにより形成されるフィルム
面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図においてT
ダイの樹脂流路幅がもっとも広い部分の寸法 dD1 図3において、Tダイにより形成されるフィル
ム面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図におい
て、XとYの間のY以外の任意の場所におけるTダイの
樹脂流路幅の寸法。 dD2 図3において、Tダイにより形成されるフィル
ム面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図におい
て、XとYの間のX以外でTダイの樹脂流路幅の寸法が
dD1により表される位置より樹脂流れの下流側の任意
の場所におけるTダイの樹脂流路幅の寸法。 d1 図3において、樹脂流れに垂直でTダイにより形
成されるフィルムの面に平行な方向から見たTダイの投
影断面図においてTダイの樹脂流路のギャップの寸法が
最も大きい部分の寸法。 d2 図3において、樹脂流れに垂直でTダイにより形
成されるフィルムの面に平行な方向から見たTダイの投
影断面図においてTダイの樹脂流路のギャップの寸法が
最も小さい部分の寸法であり、ダイギャップである。 dd1 図3において、Tダイの樹脂流路幅がdD1に
より表される位置のTダイの樹脂流路のギャップの寸
法。 dd2 図3において、Tダイの樹脂流路幅がdD2に
より表される位置のTダイの樹脂流路のギャップの寸
法。 φ 図3において、形成されるフィルムの面と平行な面
への投影図において樹脂流路が吐出部に向って広くなっ
ていく部分の樹脂流れの上流端から下流へ向う辺のなす
角度。 L1 図5において、Tダイにより形成されるフィルム
面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図においてT
ダイの樹脂流路幅がもっとも狭い部分の寸法。 L2 図5において、Tダイにより形成されるフィルム
面に垂直な方向から見たTダイの投影断面図においてT
ダイの樹脂流路幅がもっとも広い部分の寸法。 L3 図5において、樹脂流れに垂直でTダイにより形
成されるフィルムの面に平行な方向から見たTダイの投
影断面図において、樹脂流路のギャップの寸法が最も小
さい部分の寸法。 Θ 図5において、形成されるフィルムの面と平行な面
への投影図において樹脂流路が吐出部に向って広くなっ
ていく部分の樹脂流れの上流端から下流へ向う辺のなす
角度。
Claims (13)
- 【請求項1】樹脂溜めを持たないTダイを用いて溶融押
出しすることを特徴とする溶融時に光学的異方性を示す
液晶ポリマーからなるフィルムの製造方法。 - 【請求項2】Tダイの樹脂が流れる方向に垂直な方向に
おける樹脂流路の断面積が、上流から下流に向かって大
きくならないTダイである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】Tダイの形状がフィッシュテール型であ
り、樹脂流路の形状が、成形されるフィルムの面と平行
な面への投影図において樹脂流路が吐出部に向かって広
くなってゆく部分の上流の端から下流へ向う2辺の成す
角が130°以下のTダイである請求項1または2に記
載の製造方法。 - 【請求項4】Tダイの樹脂流路の樹脂流れ方向に垂直な
断面の形状の最小の曲率半径が、Tダイの樹脂流路の吐
出部のギャップの寸法の1/4以上である請求項1〜3
のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項5】溶融押出機からTダイへ樹脂を導入するダ
イアダプターの樹脂流路における平均樹脂流速が1.2
m/分以上である請求項1〜4のいずれかに記載の製造
方法。 - 【請求項6】Tダイの樹脂流路の内面が無電解ニッケル
めっき処理を施された面である請求項1〜5のいずれか
に記載の製造方法。 - 【請求項7】ダイアダプターの樹脂流れ方向に垂直な断
面の形状が円形である請求項1〜6のいずれかに記載の
製造方法。 - 【請求項8】Tダイが、樹脂吐出部分にそれぞれ独立し
て温度調節可能なヒーターが、樹脂の吐出部の樹脂流路
の断面における長手方向に3ヶ所以上設置されてなるT
ダイである請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項9】溶融時に光学的異方性を示す液晶ポリマー
が液晶ポリエステルである請求項1〜8のいずれかに記
載の製造方法。 - 【請求項10】溶融時に光学的異方性を示す液晶性ポリ
マーが、(A)液晶ポリエステルを連続相とし(B)液
晶ポリエステルに対して反応性を有する官能基を有する
共重合体を分散相とする液晶ポリエステル樹脂組成物で
ある請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。 - 【請求項11】液晶ポリエステルと反応性を有する官能
基を有する共重合体(B)が、エポキシ基を有するゴム
である請求項10に記載の製造方法。 - 【請求項12】液晶ポリエステルと反応性を有する官能
基を有する共重合体(B)が、エポキシ基を有する熱可
塑性樹脂である請求項10に記載の製造方法。 - 【請求項13】液晶ポリエステル(A)が、下記の繰り
返し構造単位を少なくとも全体の30モル%含むもので
あることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記
載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001252809A JP2003062890A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 液晶ポリマーフィルムの製造方法 |
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